JP7163832B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光ダイオード(OLED)によりなる画素を有してなり、自動車等の移動体に搭載される表示装置に関する。
近年、ディスプレイ分野においては、自動車等の車両に搭載され得る様々な表示装置の開発が進んでおり、特に自発光素子のOLEDを用いた表示装置は、表示品位を高くできるため、有望視されている。また、この種の表示装置を例えば自動車のウィンドシールド等に搭載することが検討されており、例えば、特許文献1に記載の表示装置が提案されている。
特許文献1に記載の表示装置は、透明フィルム上にOLEDが形成された透明OLEDフィルムと、OLEDに画像を表示させる制御部とを有してなる。この表示装置は、ウィンドシールドに透明OLEDフィルムが貼り付けられると共に、自動車に搭載された撮像部に接続され、撮像部による撮影で得られた映像等を表示する構成とされている。
特開2005-122981号公報
さて、OLEDは、連続して発光させると、その発光時間に応じて発光効率が低下し、同一駆動条件であっても発光輝度が低下する特性があり、発光輝度が大きいほど、すなわち駆動電流値が大きいほど、その特性低下の度合いが大きくなる。また、表示装置では、表示部に様々な映像などが表示され、表示部を構成する画素ごとに駆動履歴が異なるのが通常である。そのため、OLEDにより構成された画素ごとに発光特性の低下度合いがばらつき、使用頻度の高い画素が、使用頻度の低い画素よりも劣化が進行して同一の駆動条件であっても輝度差が生じることで焼きついて見える、いわゆる焼きつきが生じてしまう。
このOLEDでの焼きつきを抑制する方法としては、劣化要因となる電流量や通電時間等の情報により各画素の劣化量を推定すると共に、推定した劣化量に基づき、各画素の輝度差を所定の範囲内に保つように、駆動条件の補正を行うことが挙げられる。
また、OLEDは、紫外線(UV)が照射された場合でも、特性が低下する。特に、特許文献1に記載の表示装置のように、紫外線を含む太陽光に晒される環境で使用される場合、OLEDは、通電影響に加えて、紫外線影響によりその特性が低下してしまう。
しかしながら、特許文献1に記載の表示装置は、この紫外線影響によるOLEDの特性低下が考慮されておらず、従来の駆動条件の補正を行ったとしても、焼きつきの抑制が不十分となり得る。
本発明は、上記の点に鑑み、太陽光に晒される環境であっても、適切な焼きつき抑制を実行可能な表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示装置は、移動体(2)に搭載される表示装置であって、OLEDを有してなる複数の画素を備える表示部(10)と、OLEDの劣化量を推定する劣化推定部(12)と、表示部での太陽光の照度情報を取得する照度情報取得部(14)と、複数の画素の駆動条件の補正を行う補正部(18)とを有してなる制御部(11)と、を備え、劣化推定部は、OLEDでの通電による劣化量である通電劣化量を算出すると共に、照度情報に基づいてOLEDでの紫外線による劣化量を推定し、通電劣化量に紫外線による劣化量を加えた総合劣化量を推定し、補正部は、総合劣化量に基づいてOLEDを所定の輝度とするための補正を行い、表示部は、可撓性のあるフィルム状であると共に、曲面形状とされた状態で使用され、照度情報取得部は、曲面形状とされた表示部の曲率に応じた照度分布を推定する
これによれば、各画素が通電により劣化した場合において、太陽光に晒される状況下では、太陽光に含まれる紫外線影響での劣化量を加味した総合劣化量を推定し、総合劣化量に基づいて各画素の駆動条件の補正を行う表示装置となる。そのため、太陽光に晒される環境において、紫外線によるOLEDの劣化量を考慮した適切な焼きつき抑制を実行可能な表示装置となる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の表示装置が車両に搭載された様子を示す図である。 図1の表示装置の概要構成を示すブロック図である。 表示部の構成要素であるOLEDを有するサブピクセルの配列の一例を示す平面図である。 図3中のIV-IV間の断面構成を示す断面図である。 図3中のV-V間の断面構成を示す断面図である。 OLEDにおける相対輝度と累積駆動時間との関係を示すグラフである。 太陽光によるOLEDのUV劣化テーブルの一例を示す図である。 OLEDの相対輝度と太陽光の累積照射照度との関係の一例を示す図である。 OLEDの通電劣化量を推定するための基準カーブを、紫外線影響による劣化を加味して補正した一例を示す図である。 表示部の曲率に伴う太陽光の照射量の分布の一例を示す図である。 太陽と自動車との位置関係の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置1について、図1~図10を参照して説明する。図3では、後述するメインピクセルMP同士の境界を便宜的に破線で示している。図4、図5では、構成を分かり易くして理解を助けるため、厚みや寸法などを誇張してデフォルメしたものを示している。
本実施形態の表示装置1は、例えば図1に示すように、自動車などの車両2のウィンドシールド21に貼り付けられて使用されるウィンドシールドディスプレイに適用されると好適であるが、勿論、他の用途にも適用され得る。例えば、表示装置1は、ウィンドシールドのほか、サイドウィンドウやリアウィンドウなどの他の透明体に貼り付けられて使用されてもよい。また、表示装置1は、ウィンドシールドディスプレイのほか、メータディスプレイ、センターディスプレイや電子ミラー等にも適用されることができ、用途に応じて搭載される位置が適宜変更される。本実施形態では、ウィンドシールドディスプレイに適用された場合の表示装置1について説明する。
本実施形態の表示装置1は、図1に示すように、車両2のウィンドシールド21に搭載される表示部10を備える。表示装置1は、図2に示すように、表示部10のほか、劣化推定部12、時間情報取得部13、照度情報取得部14、位置情報取得部15、記憶部16、補正量計算部17および補正部18を有してなる制御部11を備える。
表示部10は、可撓性のあるフィルム状とされ、本実施形態では、ウィンドシールド21に貼り付けられることでウィンドシールド21に沿った所定の曲面形状とされた状態で使用される。表示部10は、例えば図2に示すように、不図示の他の車載装置等から映像信号に基づき、各種の映像を表示する。表示部10は、例えば、透明OLEDフィルムとされ、図3に示すように、発光色の異なる3つのサブピクセルSP1~SP3により構成されたメインピクセルMPを複数備える。表示部10は、例えば図3の紙面左右方向を横方向とし、横方向と交差する方向を縦方向として、メインピクセルMPが縦方向および横方向それぞれに沿って複数配列された構成とされる。サブピクセルSP1~SP3は、OLEDおよびその駆動制御用の薄膜トランジスタ(TFT)を有してなる発光領域SP1a~SP3aと、その他の非発光領域とを有してなる。各サブピクセルSP1~SP3の非発光領域は、発光領域SP1a~SP3aよりも可視光透過率が高い透明領域とされている。表示部10は、例えば、各サブピクセルSP1~SP3の非発光領域の占める割合を適宜調整することにより、全体として可視光透過率が高い構成とされる。例えば、限定するものではないが、表示部10は、ウィンドシールド21に貼り付けられた状態において、ウィンドシールド21を含めた全体の可視光透過率が70%以上とされる。
なお、図1では、ウィンドシールド21のほぼ全面に表示部10が配置された例を示しているが、これに限られず、表示部10の面積やその配置については、適宜変更されてもよい。例えば、表示部10は、公知のヘッドアップディスプレイ装置において映像が表示される領域の面積と同程度の面積とされ、ウィンドシールド21のうち運転席の正面に位置する部分に配置されてもよいし、他の部分に配置されてもよい。
表示部10は、例えば図4に示すように、発光領域SP1a~SP3aにおいては、透明フィルム4上にバリア層5、TFT層6、OLED層7がこの順に積層され、OLED層7上に接着材3を介して別の透明フィルム4が貼り付けられた構成とされる。表示部10は、例えば図5に示すように、発光領域SP1a~SP3aと異なる領域である、非発光領域においては、TFT層6およびOLED層7のうち可視光透過率の低い部分が形成されていない構成とされている。表示部10は、接着材3を介してTFT層6側の透明フィルム4がウィンドシールド21に貼り付けられた状態で使用される。
なお、TFT層6およびOLED層7を挟持する透明フィルム4は、ウィンドシールド21などの曲面に追従して貼り合わせることができるよう、可撓性のある任意の透明樹脂材料によりなる。これらの透明フィルム4は、同一の材料で構成されてもよいし、異なる材料で構成されてもよい。また、接着材3は、任意の光学接着剤とされる。
TFT層6は、例えば図4に示すように、水分透過率が小さく透明な酸化物等によりなるバリア層5上に、半導体層61、ゲート絶縁層62、ゲート電極63、層間絶縁層64、ドレイン電極65およびソース電極66、平坦化層67がこの順に積層されてなる。TFT層6は、ドレイン電極65およびソース電極66が半導体層61と配線接続されると共に、ソース電極66が平坦化層67上に形成されたOLED層7の下部電極71に貫通配線を介して接続されている。TFT層6は、不図示の内部配線によりゲート電極63に所定の電圧を印加可能な構成とされている。TFT層6は、ゲート電極63への電圧印加により、半導体層61でのキャリア移動を生じさせ、ソース電極66を介してOLED層7の下部電極71に電流を供給することで、OLED層7の駆動制御を行う。
なお、TFT層6は、TFT用の公知の材料により構成され、任意の方法により形成される。また、TFT層6は、図4に示した例に限られず、他の公知の構造が採用されてもよい。
OLED層7は、平坦化層67上に下部電極71、隔壁72および機能層73、上部電極74、封止層75がこの順に積層された構成とされている。OLED層7は、少なくとも上部電極74および封止層75が透明材料で構成されており、一対の電極71、74間の電界印加により機能層73のうち発光層を発光させ、この光を上部電極74側に透過させる構成とされる。機能層73は、隔壁72により区画されると共に、一対の電極71、74のうち陽極側から順に、例えば、公知のOLED材料によりなる正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層がこの順で積層された構成とされる。
なお、OLED層7は、OLED用の公知の材料により構成され、任意の方法により形成される。また、機能層73は、上記の構成例に限られず、正孔ブロック層や電子ブロック層などを有する構成とされてもよいし、他の公知の構成が採用されてもよい。さらに、サブピクセルSP1~SP3の発光色は、限定するものではないが、例えば赤、青、緑とされる。
制御部11は、例えば、表示部10を駆動するための駆動回路を備える不図示の基板上に、不図示のROMやRAMなどの記憶媒体、およびCPUなどが搭載されてなり、ECU(Electronic Control Unitの略)等の電子制御ユニットを構成する。制御部11は、例えば、図2に示すように、表示部10に接続されると共に、他の車載装置等からの映像信号が入力されると、不図示のCPUが記憶部16に予め格納された各種プログラムを読み込んで実行し、表示部10の駆動条件を制御する構成とされる。
なお、制御部11は、例えば、CAN(Controller Area Networkの略、登録商標)やLIN(Local Interconnect Networkの略)等の不図示の任意の車内通信ネットワークを介して、他の車載装置やその制御用の車体ECU等に接続される。他の車載装置としては、例えば、ナビゲーション装置、車載カメラ、道路交通情報システム、温度センサや照度センサ等が挙げられるが、これらに限定されない。
劣化推定部12は、まず、映像信号に基づく各画素の駆動履歴、例えば通電履歴に基づき、表示部10を構成する各画素(OLED)の通電影響による劣化量(以下「通電劣化量」という)を推定する。劣化推定部12は、例えば、公知のOLEDの推定寿命方法で用いられる下記の(1)式を推定寿命カーブとして用いて、各画素の通電劣化量を推定する。
L=α×exp(-t×β)+α×exp(-t×β)・・・(1)
なお、(1)式は、OLEDの劣化を劣化量の大きい初期劣化とその後の劣化量の小さい通常劣化との2つの成分に分けて得られる公知の理論式である。また、(1)式では、Lは輝度、α、βは初期劣化における係数、α、βは初期劣化後の通常劣化における係数、tは経過時間である。
画素を構成するOLEDを所定の定電流で駆動した際における、当該OLEDの輝度の経時変化の実測値を上記の(1)式に適用して各種係数を算出し、例えば図6に示すように、経過時間と画素の輝度との関係を示す推定寿命カーブを予め作成する。また、OLEDについて、初期輝度に対応する加速係数を算出し、電流量に対応する各種の推定寿命カーブ、すなわち基準カーブを作成する。劣化推定部12は、得られた上記の基準カーブのデータに、各画素の経過時間を適用することで輝度を算出する。これにより、基準カーブを用いて、初期輝度(例えば製品出荷時)に対する現状の輝度、すなわち相対輝度を算出でき、各画素の通電劣化量を推定できる。
なお、図6における相対輝度は、初期輝度に対する現状の輝度の割合であり、値が小さくなるほど劣化が進行していること、すなわち劣化量が大きいことを示す指標である。また、各画素の通電劣化量の推定は、上記した方法に限定されるものではなく、他の公知の方法が採用されてもよい。
また、OLEDは、紫外線を含む光(例えば太陽光)に晒されると、同一駆動条件であっても輝度が低下する特性があり、紫外線の累積照射量の増加に伴い、徐々にその輝度が低下し続ける。そのため、劣化推定部12は、上記したOLEDの通電劣化量の推定を行い、紫外線影響によるOLEDの劣化を考慮して、通電劣化量を補正する。つまり、劣化推定部12は、通電および紫外線の双方の影響を考慮したOLEDの劣化量(以下「総合劣化量」という)を推定する。
例えば、劣化推定部12は、図7に示すような太陽光の累積照射照度に対する輝度の低下度合いをデータテーブル化したもの(以下「UV劣化テーブル」という)により、通電劣化量を補正する。このUV劣化テーブルは、例えば記憶部16に格納されており、必要に応じて、劣化推定部12での総合劣化量の推定で用いられる。
なお、図7では、太陽光の累積照射照度がゼロの状態のOLEDを所定の階調値(電流値)での駆動時の輝度を「100%」として、累積照射照度別に同階調値でのOLEDの輝度を赤(R)、緑(G)、青(B)の発光色ごとに数値化したものを示している。OLEDの構成や発光色などにより紫外線影響によるOLEDの劣化量が異なるため、UV劣化テーブルは、図7に示す例に限られず、OLEDの構成等に応じて適宜変更されてもよい。
また、劣化推定部12は、UV劣化テーブルの代わりに、例えば図8に示すように、太陽光の累積照射照度に対する相対輝度をグラフ化したUV基準カーブに基づいて、通電劣化量の補正をし、総合劣化量を算出してもよい。UV劣化テーブルやUV基準カーブについては、輝度測定などの任意の方法により作成され得る。
つまり、劣化推定部12は、例えば図9に示すように、破線で示す通電劣化量の推定カーブX1をUV劣化テーブル等に基づいて補正して得られる、実線で示す補正後の推定カーブX2に基づき、総合劣化量を算出する。言い換えると、劣化推定部12は、通電劣化量に紫外線による劣化量を加え、総合劣化量をOLEDの劣化量として推定する。
なお、ここでいう「通電劣化量に紫外線による劣化量を加えて算出」とは、例えば、累積照射照度に対応する相対輝度を通電劣化量に乗ずるなどの算出方法であってもよく、単なる加算に限定するものではない。
時間情報取得部13は、任意のタイマー等から時間や時刻に関する情報を取得する。時間情報取得部13は、不図示の外部の電子機器等から時間や時刻に関する情報を取得し、当該情報に応じた信号を劣化推定部12に出力する。時間に関する情報データは、劣化推定部12へ伝送されてもよいし、各画素の駆動時間やこれを積算した累積駆動時間として記憶部16に格納され、劣化推定部12により読み込まれてもよい。また、時間情報取得部13が取得した時刻に関する情報は、必要に応じて、照度情報取得部14や位置情報取得部15に出力され、車両2の車室内における太陽光の照度分布の推定などに用いられてもよい。
照度情報取得部14は、車両2の車室内における太陽光による照度に関する情報を取得する。照度情報取得部14は、例えば、図1に示すように、車室内に設置された任意の照度センサ22に不図示の車内通信により接続され、照度に応じた信号が入力されることで照度情報を取得する。なお、照度センサ22は、図1に示す搭載例に限られず、車室内の任意の箇所に搭載され得る。
また、照度情報取得部14は、照度センサ22から取得する照度情報と予め記憶部16に格納した照度分布テーブルとに基づいて、表示部10における照射照度(単位:MJ/m)の分布を推定する。具体的には、例えば図10に示すように、表示部10は、曲面形状とされることで太陽光に晒された際の照射量に分布が生じる。例えば、表示部10のうち太陽光の照射方向(図10の白抜き矢印)に対して垂直に近い配置とされた部分ほど相対的に照射量が多く、当該照射方向に対して平行に近い配置とされた部分ほど相対的に照射量が少なくなる。照度分布テーブルは、本実施形態では、ウィンドシールド21に貼り付けられた表示部10の形状に対応した照射照度の分布を有するデータテーブルとされ、記憶部16に格納されている。照度情報取得部14は、この照度分布テーブルに基づき、所定の曲率とされた表示部10における照度分布を推定する。この曲率は、表示部10が貼り付けられる部位(本実施形態では、ウィンドシールド21)に応じて適宜設定される。
なお、照度情報取得部14で得られた表示部10における照度分布のデータは、時間情報取得部13からの時間情報と共に、記憶部16に記憶され、太陽光の累積照射照度として格納される。また、照度センサ22のように車両2のイグニッションのON/OFFに連動して作動する車載装置から照度情報を取得する場合、車両2のイグニッションがOFF状態における照度情報については、例えば、次のような方法で推定され得る。例えば、制御部11は、車両2のイグニッションがOFF状態とされるとき、記憶部16にOFF状態としたときの第1の時間情報を記憶させ、次に車両2のイグニッションがON状態にされたときの第2の時間情報を記憶させる。そして、制御部11は、第1の時間情報と第2の時間情報との差分と、照度分布テーブルとに基づき、照度センサ22がOFF状態の間における積算照度を算出し、記憶部16に積算照度を記憶させ、太陽光の累積照射照度として格納する制御を行う。上記した方法等により累積照射照度を算出することで、より総合劣化量の推定精度を向上させることができる。
位置情報取得部15は、表示部10および照度センサ22それぞれの車室内における位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部15は、各種車載装置の機能を制御する車体ECUとの車内通信により、これらの位置情報を取得し得る。具体的には、車体ECUは、表示装置1と通信した際に、車体ECUの記憶部に予め格納された車室内の座標データに基づいて表示部10の位置を推定し、推定した位置情報を車内通信によって表示装置1の制御部11へ送信する。これは、照度センサ22の位置情報の取得においても同様である。この場合、表示部10および照度センサ22の位置情報は、例えば、表示装置1が搭載された車両2の最初のイグニッションをON状態にした際に、車体ECUから車内通信により送信され、その後、記憶部16に保持され続けてもよい。また、これらの位置情報は、表示装置1が搭載された後、車両2のイグニッションをON状態にした際にその都度、車内通信により送信され、記憶部16に格納され、毎回更新されてもよい。
なお、ユーザ等が表示装置1や照度センサ22の座標データを入力し、記憶部16がこの情報を保持してもよい。このように表示部10および照度センサ22の位置情報については、任意の方法により、取得され得る。
記憶部16は、制御部11で実行される各種プログラムおよび各種データテーブルが記憶されている記憶媒体であり、例えば、不図示のROM、RAMや不揮発性RAMなどにより構成され得る。記憶部16は、表示部10を構成する各画素それぞれの総合劣化量や太陽光の累積照射照度などの各種データを記憶する。
補正量計算部17は、時間情報取得部13からの時間情報、照度情報取得部14からの照度情報および位置情報取得部15からの位置情報等を用いて劣化推定部12が推定した各画素の総合劣化量に基づき、各画素を所定の輝度とする階調値の補正量を算出する。つまり、補正量計算部17は、各画素それぞれの総合劣化量に基づき、各画素を所定の輝度に維持するために必要な階調値を算出する。
補正部18は、各画素の輝度が所定の値となるように、補正量計算部17が算出した補正量に基づいて、各画素の駆動条件の補正を行う。この駆動条件の補正は、例えば、各画素を初期のEL輝度と同程度の輝度とする駆動電流値の調整や、各画素を他の画素のEL輝度と同程度の輝度にする駆動電流値の調整等が挙げられ、任意の方法が採用され得る。このように、補正部18により補正された駆動条件に基づき、表示部10は、各種の映像を表示する。
本実施形態の表示装置1は、上記した構成とされる。なお、制御部11は、OLEDの通電劣化量を推定すると共に、照度情報に基づく紫外線影響の劣化を加味したOLEDの総合劣化量を推定し、OLEDの駆動条件の補正を実行する構成とされていればよく、図2に示す構成例や処理例に限定されるものではない。
ところで、OLEDを備える従来の表示装置においては、紫外線影響によるOLEDの焼きつきを抑制するため、カラーフィルタなどに紫外線の吸収率が高いUV遮断層を配置することが提案されている(例えば、特開2010-237566号公報)。これにより、紫外線影響によるOLEDの劣化を抑制でき、OLEDの焼きつきを抑制することができる。
しかしながら、カラーフィルタにUV遮断層を含む構成とした場合、ユーザがUV遮断層を介したOLEDの発光を視認することとなり、色度の変化などが生じ、本来のOLEDの光学特性が変化し得る。また、透明OLEDフィルムのうちウィンドシールド21に貼り付けられる透明フィルム4側にUV遮断層を配置することも考えられるが、この場合、UV遮断層が紫外線吸収により過度に発熱してしまい、ウィンドシールド21の破損が生じ得る。
これに対して、本実施形態の表示装置1は、上記のようなUV遮断層を有しない構成であるため、本来のOLEDの光学特性の変化が生じず、紫外線吸収による過度な発熱も生じない。また、表示装置1は、紫外線によりOLEDの輝度が低下しても、劣化推定部12により通電および紫外線の両方の影響による劣化量を推定し、駆動条件の補正を行うため、焼きつきを適切に抑制できる構成である。
本実施形態によれば、太陽光に晒された状況において、通電影響に加えて、紫外線影響による劣化を加味して駆動条件の補正が行われる表示装置1となる。そのため、従来の表示装置では考慮されなかった紫外線影響によるOLEDの劣化も加味され、適切な焼きつき抑制を実行可能な表示装置となる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した表示装置は、本発明の表示装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)照度情報取得部14は、位置情報取得部15と連動して、車両2の進行方向、車両2と太陽との位置関係に基づき、表示部10の照度を推定する構成とされてもよい。具体的には、例えば、位置情報取得部15は、上記第1実施形態の機能に加えて、GPSなどの他の車載装置により車両2の進行方向の情報を取得する構成とする。そして、照度情報取得部14は、時間情報取得部13から日時の情報を取得すると共に、車両2の進行方向に基づき、図11に示すように、車両2と太陽との位置関係を推定する。そして、記憶部16には、車両2と太陽との位置関係に対応する車室内の照度分布テーブルを予め格納しておく。例えば、図11に示すように、時刻T1では、車両2が前方から太陽に照らされ、時刻T2では、車両2がその上方から太陽に照らされ、時刻T3では、車両2が後方から太陽に照らされる、といった位置関係別に車室内の照度分布テーブルを用意する。照度情報取得部14は、複数の照度分布テーブルのうち対応するものを選択し、選択した照度分布テーブルに基づいて、表示部10の照度を推定する構成とする。
これにより、制御部11が、車両2と太陽との位置関係に基づき、表示部10の照射照度を推定して各画素の駆動条件の補正を行うため、より補正の精度が向上することが期待される。また、本開示に係る表示装置がウィンドシールドディスプレイと異なる用途に適用された場合、すなわちメータ装置等のようにウィンドシールド21以外の箇所に表示部10が搭載される場合にも、表示部10の総合劣化量を適切に算出できる。
(2)上記各実施形態において、制御部11は、日時や天候などの各種情報を車両2に搭載された通信部を介して無線通信によりインターネットやクラウドコンピューティングなどにより取得してもよい。特に、照度センサ22がOFF状態の期間における積算照度の算出において、当該期間における天候情報等を用いると、積算照度の算出精度、ひいてはOLEDの総合劣化量の推定精度が向上するため、好ましい。
(3)上記各実施形態では、表示装置が自動車に搭載される例について説明したが、この例に限定されず、太陽光に晒される他の移動体、例えばバイク、電車、航空機などにも搭載され得ることは言うまでもない。
(4)上記第1実施形態において、ウィンドシールド21等の搭載された際の可視光透過率が要求されない用途、例えばメータディスプレイ等の用途に適用される場合、表示部10は、透明OLEDフィルムでなくてもよい。この場合、表示部10は、OLEDの発光を取り出す側に透明フィルム4が配置された構成とされればよく、インストルメントパネル等の被搭載部材に貼り付けられる透明フィルム4の代わりに、任意の樹脂フィルムが用いられてもよい。
1 表示装置
10 表示部
12 劣化推定部
14 照度情報取得部
18 補正部
2 移動体(車両)
21 ウィンドシールド

Claims (4)

  1. 移動体(2)に搭載される表示装置であって、
    OLEDを有してなる複数の画素を備える表示部(10)と、
    前記OLEDの劣化量を推定する劣化推定部(12)と、前記表示部での太陽光の照度情報を取得する照度情報取得部(14)と、複数の前記画素の駆動条件の補正を行う補正部(18)とを有してなる制御部(11)と、を備え、
    前記劣化推定部は、前記OLEDでの通電による劣化量である通電劣化量を算出すると共に、前記照度情報に基づいて前記OLEDでの紫外線による劣化量を推定し、前記通電劣化量に紫外線による劣化量を加えた総合劣化量を推定し、
    前記補正部は、前記総合劣化量に基づいて前記OLEDを所定の輝度とするための前記補正を行い、
    前記表示部は、可撓性のあるフィルム状であると共に、曲面形状とされた状態で使用され、
    前記照度情報取得部は、前記曲面形状とされた前記表示部の曲率に応じた照度分布を推定する、表示装置。
  2. 前記移動体は、車両であり、
    前記表示部は、透明OLEDフィルムであると共に、前記車両のウィンドシールド(21)に搭載される、請求項に記載の表示装置。
  3. 前記移動体は、照度センサ(22)が搭載された車両であり、
    前記表示部および前記照度センサの前記車両の車室内における位置情報を取得する位置情報取得部(15)をさらに備え、
    前記照度情報取得部は、前記表示部および前記照度センサの前記車室内における位置情報に基づき、前記表示部の照度を推定する、請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 時刻情報を取得する時間情報取得部(13)をさらに備え、
    前記位置情報取得部は、前記時刻情報に基づき、前記車両と太陽との位置関係を推定し、
    前記照度情報取得部は、前記位置関係に基づいて前記車室内の照度分布を推定すると共に、当該照度分布に基づき、前記表示部の照度を推定する、請求項に記載の表示装置。
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