JP7162755B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本開示は、半導体装置に関する。
近年、産業用機器に搭載される、LSI(Large Scale Integrated Circuit)及びIC(Integrated Circuit)等の半導体装置において、断線発生時のフェールセーフ機能の充実が求められている。
例えば、米国特許第5942677号(特許文献1)には、ノックセンサの出力信号をICで処理して、後段のマイクロプロセッサへ入力するノックセンサシステムにおける、断線時のフェールセーフのための構成が記載される。具体的には、ノックセンサからICの出力信号線の断線を検知するための検知回路の構成、及び、当該断線検知時には、ICからマイクロプロセッサへの出力電圧を、正常時(断線非発生時)の電圧範囲(0.5~5[V])から外れた電圧(0[V])に強制的に設定することが記載されている。
特許文献1では、ノックセンサの出力信号線の断線時には、後段のICに対して、断線の発生を確実に認識させることが可能である。
米国特許第5942677号
しかしながら、半導体装置では、特許文献1に記載された信号線の断線に加えて、電源配線及び接地配線に断線が発生する可能性がある。特許文献1の検知回路では、このような電源配線及び接地配線の検知を検知することができず、更に、このような断線に対するフェールセーフ機能も考慮されていない。
一方、半導体装置の一般的な構成として、半導体装置外部と電気的にコンタクトするための出力端子が、当該出力端子の電圧を駆動するための出力段のトランジスタを介して電源配線及び接地配線と接続されるケースがある。出力段を構成するトランジスタのバックゲート端子(ボディ)は、通常、電源配線又は接地配線と接続される。
当該出力端子は、半導体装置の外部では、プルアップ又はプルダウンされる可能性がある。このため、半導体装置の内部で、電源配線及び接地配線の一方の配線が断線した場合に、断線が発生していない他方の配線と、半導体装置の外部のプルアップ先又はプルダウン先との間に、出力段のトランジスタのボディダイオードのオンによって形成された電流経路によって異常電流が生じる虞がある。
本開示はこのような問題点を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、電源配線又は接地配線の断線発生時に、異常電流の発生を防止することである。
本開示のある局面では、半導体装置であって、第1及び第2の電源端子と、出力端子と、第1及び第2の出力トランジスタと、半導体装置の外部から電気的にコンタクト可能な出力端子と、断線検知回路と、出力トランジスタ制御回路とを備える。第1の電源端子は、第1の電源電圧を受ける。第2の電源端子は、第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を受ける。第1の出力トランジスタは、第1の電源端子と出力ノードとの間に接続されて、第1の制御電圧に応じた電流を第1の電源端子から出力ノードへ流す。第1の出力トランジスタは、第1の電源電圧がゲートに入力されたときにオフする導電型を有する。第2の出力トランジスタは、出力ノードと第2の電源端子との間に接続されて、第2の制御電圧に応じた電流を出力ノードから第2の電源端子へ流す。第2の出力トランジスタは、第2の電源電圧がゲートに入力されたときにオフする導電型を有する。出力端子は、出力ノードと電気的に接続される。断線検知回路は、第1の電源端子への第1の電源電圧の入力経路における第1の断線、及び、第2の電源端子への第2の電源電圧の入力経路における第2の断線の少なくとも一方を検知する。出力トランジスタ制御回路は、第1及び第2の出力トランジスタの少なくとも一方に対応して配置される。第1の出力トランジスタに対応して配置された出力トランジスタ制御回路は、第1の断線の発生時には、出力端子の電圧を第1の出力トランジスタのゲートに入力する様に構成される。第2の出力トランジスタに対応して配置された出力トランジスタ制御回路は、第2の断線の発生時には、出力端子の電圧を第2の出力トランジスタのゲートに入力する様に構成される。第1及び第2の出力トランジスタのうちの出力トランジスタ制御回路が配置された出力トランジスタは、直列接続された同一導電型の2個のトランジスタを有し、当該2個のトランジスタのバックゲート端子は、当該2個のトランジスタの接続ノードと共通に接続される。
本開示の他のある局面では、半導体装置であって、第1及び第2の電源端子と、出力端子と、第1及び第2の出力トランジスタと、半導体装置の外部から電気的にコンタクト可能な出力端子と、スイッチ回路と、断線検知回路とを備える。第1の電源端子は、第1の電源電圧を受ける。第2の電源端子は、第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を受ける。第1の出力トランジスタは、第1の電源端子と出力ノードとの間に接続されて、第1の制御電圧に応じた電流を第1の電源端子から出力ノードへ流す。第2の出力トランジスタは、出力ノードと第2の電源端子との間に接続されて、第2の制御電圧に応じた電流を出力ノードから第2の電源端子へ流す。出力端子は、出力ノードと電気的に接続される。スイッチ回路は、第1導電型の第1のスイッチトランジスタ、及び、第2導電型の第2のスイッチトランジスタの少なくとも一方を有する。第1のスイッチトランジスタは、第1の電源端子から、第1の出力トランジスタのボディダイオード及び出力ノードを経由して出力端子へ至る第1の経路中に介挿接続される。第2のスイッチトランジスタは、第2の電源端子から、第2の出力トランジスタのボディダイオード及び出力ノードを経由して出力端子へ至る第2の経路中に介挿接続される。断線検知回路は、第1のスイッチトランジスタのオンオフを制御する第1の参照電圧、及び、第2のスイッチトランジスタのオンオフを制御する第2の参照電圧の少なくとも一方を生成する。断線検知回路では、第1の参照電圧は、第1の電源端子への第1の電源電圧の入力経路における第1の断線の非発生時には第1のスイッチトランジスタをオンする一方で、第1の断線の発生時には第1のスイッチトランジスタをオフする様に生成される。第2の参照電圧は、第2の電源端子への第2の電源電圧の入力経路における第2の断線の非発生時には第2のスイッチトランジスタをオンする一方で、第2の断線の発生時には第2のスイッチトランジスタをオフする様に生成される。
本開示によれば、半導体装置の外部で出力端子にプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗が接続された状態で、第1の電源電圧側の第1の断線又は第2の電源電圧側の第2の断線が発生した場合には、第1又は第2のスイッチトランジスタのオフによる電流経路の遮断、又は、出力トランジスタ制御回路による第1又は第2の出力トランジスタの電流経路の遮断によって、当該プルアップ抵抗及び断線した第1の電源端子の間、又は、当該プルダウン抵抗及び断線した第2の電源端子の間に異常電流が発生することを防止できる。
実施の形態1に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。 図1に示された抵抗器の構成例を説明する回路図である。 図1に示された半導体装置での電源電圧側の断線時の回路図である。 電源電圧側の断線時における断線検知回路からの参照電圧の波形図である。 図1に示された半導体装置での接地電圧側の断線時の回路図である。 接地電圧側の断線時における断線検知回路からの参照電圧の波形図である。 断線検知回路の第1の変形例を説明する回路図である。 断線検知回路の第2の変形例を説明する回路図である。 実施の形態2に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。 実施の形態3に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。 実施の形態2及び3の組み合わせに係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。 実施の形態4に係る半導体装置の第1の構成例を説明する回路図である。 図12に示された半導体装置の動作を説明する波形図である。 実施の形態4に係る半導体装置の第2の構成例を説明する回路図である。 図14に示された半導体装置の動作を説明する波形図である。 実施の形態4に係る半導体装置の第3の構成例を説明する回路図である。 実施の形態4の変形例に係る半導体装置の第1の構成例を説明する回路図である。 実施の形態4の変形例に係る半導体装置の第2の構成例を説明する回路図である。 実施の形態4の変形例に係る半導体装置の第3の構成例を説明する回路図である。
以下に、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一又は相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
(回路構成)
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。
図1を参照して、実施の形態1に係る半導体装置100Aは、電源端子101と、接地端子102と、出力端子103と、電源ノードNPと、GNDノードNGと、バイアス回路110と、断線検知回路120aと、演算増幅器150とを備える。演算増幅器150は、差動増幅器160と、出力段170と、スイッチ回路180とを含む。
電源端子101は、電源電圧VCC(例えば、5[V])を供給する電源10と電源配線によって電気的に接続される。接地端子102は、接地電圧GND(0[V])を供給する基準電圧ノード11と電気的に接続される。電源ノードNPは、電源端子101と接続されており、半導体装置100A内で電源電圧VCCを供給する配線(ライン)等を総称するものである。同様に、GNDノードNGは、接地端子102と接続されており、半導体装置100A内で接地電圧GNDを供給する配線(ライン)等を総称するものである。
本実施の形態では、半導体装置100Aの外部で、出力端子103に対して、プルアップ抵抗201又はプルダウン抵抗202が接続されている構成を想定する。プルアップ抵抗201が接続されていると、出力端子103は、半導体装置100Aの外部で、プルアップ抵抗201を介して電源10と電気的に接続される。同様に、プルダウン抵抗202が接続されていると、出力端子103は、半導体装置100Aの外部で、プルダウン抵抗202を介して基準電圧ノード11と電気的に接続されている。
バイアス回路110は、P型のトランジスタMP1,MP2と、N型のトランジスタMN1,MN2と、抵抗素子RBとを有する。トランジスタMP1及びMP2は、電源ノードNPと、ノードN1及びN2との間にそれぞれ接続される。トランジスタMP1及びMP2のゲートは、ノードN1と共通に接続される。トランジスタMN1及び抵抗素子RBは、ノードN1及びGNDノードNGの間に直列に接続される。トランジスタMN3は、ノードN2及びGNDノードNGの間に接続される。
断線検知回路120aは、抵抗器R1及びトランジスタMN3の直列回路と、抵抗器R2及びトランジスタMP3の直列回路とを有する。トランジスタMP3は、電源ノードNP及びノードN3の間に接続される。抵抗器R2は、ノードN3及びGNDノードNGの間に接続される。トランジスタMP3のゲートは、バイアス回路110のノードN1と接続される。
抵抗器R1は、電源ノードNP及びノードN4の間に接続される。トランジスタMN3は、ノードN4及びGNDノードNGの間に接続される。トランジスタMN3のゲートは、バイアス回路110のノードN2と接続される。断線検知回路120aは、抵抗器R1及びR2により、参照電圧VREFP及びVREFNを生成する。
差動増幅器160は、反転入力ノードNi1及び非反転入力ノードNi2と、反転出力ノードNo1及び非反転出力ノードNo2とを有する。反転出力ノードNo1及び非反転出力ノードNo2に発生する電圧差は、反転入力ノードNi1及び非反転入力ノードNi2の間の電圧差を増幅したものとなる。例えば、反転入力ノードNi1及び非反転入力ノードNi2には、逆相のアナログ電圧が入力される。
出力段170は、P型のトランジスタ(出力トランジスタ)MPOUTと、N型のトランジスタ(出力トランジスタ)MNOUTとを有する。出力トランジスタMPOUTは、電源ノードNP及び出力ノードNoの間に接続される。出力トランジスタMNOUTは、出力ノードNo及びGNDノードNGの間に接続される。出力トランジスタMPOUTのゲートは、差動増幅器160の反転出力ノードNo1(-側)と接続され、出力トランジスタMNOUTのゲートは、差動増幅器160の非反転出力ノードNo2(+側)と接続される。
反転出力ノードNo1(-側)の電圧、即ち、差動増幅器160から出力トランジスタMPOUTのゲートへの入力電圧は「第1の制御電圧」の一実施例に対応する。同様に、非反転出力ノードNo2(+側)の電圧、即ち、差動増幅器160から出力トランジスタMNOUTのゲートへの入力電圧は「第2の制御電圧」の一実施例に対応する。差動増幅器160の出力(上記第1及び第2の制御電圧)に応じて出力トランジスタMPOUT,MNOUTが駆動されることにより、演算増幅器150の出力電圧VOPOUTが出力ノードNoに発生される。
スイッチ回路180は、出力ノードNo及び出力端子103の間に直列接続された、P型のトランジスタ(スイッチトランジスタ)MPSW、及び、N型のトランジスタ(スイッチトランジスタ)MNSWを有する。
スイッチトランジスタMPSWのゲートには、断線検知回路120aによって生成された参照電圧VREFPが入力される。スイッチトランジスタMNSWのゲートには、断線検知回路120aによって生成された参照電圧VREFNが入力される。
半導体装置100Aは、演算増幅器150への入力信号、具体的には、差動増幅器160の反転入力ノードNi1(-側)及び非反転入力ノードNi2(+側)への入力信号の電圧差に応じた、演算増幅器150の出力電圧VOPOUT(出力ノードNo)を、出力端子103からの出力電圧VOUTとして半導体装置100Aの外部へ出力する、オペアンプシステムとして動作する。上述の様に、反転入力ノードNi1及び非反転入力ノードNi2に互いに逆相のアナログ電圧が入力された場合には、当該アナログ電圧(-側入力)を接地電圧GND~電源電圧VCCのレンジに増幅した出力電圧VOUTが得られる。
以下では、半導体装置100Aに対して、電源電圧VCC及び接地電圧GNDが正常に供給されている状態を「正常時」とも称する。尚、図1の構成において、電源電圧VCCは「第1の電源電圧」の一実施例に対応し、接地電圧GNDは「第2の電源電圧」の一実施例に対応し、電源端子101は「第1の電源端子」の一実施例に対応し、接地端子102は「第2の電源端子」の一実施例に対応する。又、電源電圧側の出力トランジスタMPOUTは「第1の出力トランジスタ」に対応し、接地電圧側の出力トランジスタMNOUTは「第2の出力トランジスタ」に対応する。
(正常時の動作)
まず、半導体装置100Aの正常時の動作を説明する。
バイアス回路110において、トランジスタMP1は、ダイオード接続されており、トランジスタMP2は、トランジスタMP1とカレントミラーを構成する。同様に、トランジスタMN1は、ダイオード接続されたトランジスタMN2とカレントミラーを構成する。従って、トランジスタMP1を流れる電流Ibと、トランジスタMP2を流れる電流との間に比例関係が生じる。
トランジスタMN1のトランジスタサイズが、トランジスタMN2のk倍(k>0)であるとすると、電流Ibは、抵抗素子RBの電気抵抗値と、上記kとによって定められる。電流Ibは、半導体装置100A内の任意の回路ブロック、例えば、差動増幅器160の動作に用いられる。
尚、バイアス回路110は、電源電圧VCC及び接地電圧GNDによって駆動されて一定の電流Ib(いわゆる、バイアス電流)を発生する回路の一例として示されており、その回路構成は、図1の例に限定されるものではない。
断線検知回路120aでは、ノードN1と接続されたゲートを有するトランジスタMP3は、バイアス回路110のトランジスタMP1,MP2とカレントミラーを構成する。同様に、ノードN2と接続されたゲートを有するトランジスタMN3は、バイアス回路110のトランジスタMN1,MN2とカレントミラーを構成する。
この結果、トランジスタMP3及びMN3は、バイアス回路110のトランジスタMP1,MP2の電流、及び、トランジスタMN1,MN2の電流のそれぞれに比例する電流I1及びI2を発生させる。即ち、電流I1を発生するトランジスタMN3は、「第1のトランジスタ」及び「電流源(又は、第1の電流源)」に対応する。同様に、電流I2を発生するトランジスタMP3は、「第2のトランジスタ」及び「電流源(又は、第1の電流源)」に対応する。同様に、抵抗器R1は「第1の抵抗器」の一実施例に対応し、抵抗器R2は「第2の抵抗器」の一実施例に対応する。
断線検知回路120aでは、バイアス回路110を構成するトランジスタとの間でカレントミラーを構成するトランジスタMP3,MN3によって「電流源」が簡易な構成で実現される。電流I1によって抵抗器R1には電圧降下量ΔV1が発生し、電流I2によって抵抗器R2には電圧降下量ΔV2が発生する。
図2は、図1に示された抵抗器R1,R2の構成例を説明する回路図である。
図2(a)を参照して、抵抗器R1は、電源ノードNP及びノードN4の間に直列接続された複数の抵抗素子を有する。複数の抵抗素子によって、抵抗器R1での電圧降下量ΔV1が分圧される。
抵抗器R1では、電源ノードNPからノードN4までの間の高電圧側のノードNrnの電圧が、参照電圧VREFNとして取り出され、図1のスイッチトランジスタMNSWのゲートに入力される。参照電圧VREFNは、電流I1による電圧降下量ΔV1の一部又は全部を用いて、接地電圧GNDよりも高い電圧に設定されている。
図2(b)を参照して、抵抗器R2は、ノードN3からGNDノードNGの間に直列接続された複数の抵抗素子を有する。複数の抵抗素子によって、抵抗器R2での電圧降下量ΔV2が分圧される。
抵抗器R2では、ノードN3からGNDノードNGまでの間の低電圧側のノードNrpの電圧が、参照電圧VREFPとして取り出されて、図1のスイッチトランジスタMPSWのゲートに入力される。参照電圧VREFPは、電流I2による電圧降下量ΔV2の一部又は全部を用いて、電源電圧VCCよりも低い電圧に設定されている。
参照電圧VREFNは、電源電圧VCC及び接地電圧GNDの供給経路に断線が生じていない正常時に、N型のスイッチトランジスタMNSWをオンできる電圧に設定される。例えば、VCC=5[V]に対して、VREFN=4.8[V]となる様に、ノードNrnが定められる。或いは、ノードNrnは、電源ノードNPと同電位のノードであってもよい(VRFEN=5[V])。参照電圧VREFNは「第1の参照電圧」の一実施例に対応し、ノードNrnは「第1のノード」の一実施例に対応する。
参照電圧VREFPは、正常時に、P型のスイッチトランジスタMPSWをオンできる電圧に設定される。例えば、VREFP=0.2[V]となる様に、ノードNrpが定められる。或いは、ノードNrpは、GNDノードNGと同電位のノードであってもよい(正常時に、VREFP=0[V])。参照電圧VREFPは「第2の参照電圧」の一実施例に対応し、ノードNrpは「第2のノード」の一実施例に対応する。
再び図1を参照して、差動増幅器160の反転入力ノードNi1(-側)及び非反転入力ノードNi2(+側)には、音声信号、画像信号、又は、センサ入力を増幅した信号(例えば、ホール素子の出力を変換及び増幅した信号)等のアナログ電圧が入力される。或いは、差動増幅器160に対しては、演算増幅器150の前段に配置されたD/A変換器(図示せず)によって、デジタル信号から変換されたアナログ電圧が入力されてもよい。
差動増幅器160の反転出力ノードNo1(-側)及び非反転出力ノードNo2(+側)には、反転入力ノードNi1(-側)及び非反転入力ノードNi2(+側)への入力電圧に応じた電圧差を有する電圧がそれぞれ生じる。出力ノードNoには、反転入力ノードNi1(-側)及び非反転入力ノードNi2(+側)の電圧に応じて、出力トランジスタMNOUT及びMPOUTの電流が変化することにより、入力信号に応じた出力電圧VOPOUTが生じる。
正常動作時には、参照電圧VREFP及びVREFNが、スイッチトランジスタMPSW及びMNSWをオン可能な電圧(例えば、0.2[V]及び4.8[V])に安定的に維持される。従って、スイッチ回路180では、オン状態のスイッチトランジスタMPSW及びMNSWによって、出力ノードNoの出力電圧VOPOUTが、出力端子103に伝達される。
半導体装置100Aの出力電圧VOUTは、演算増幅器150の出力電圧に従うため、GND(0[V])又はVCCのデジタル出力ではなく、アナログ出力となることを想定している。上述の様に、出力端子103からは、入力信号(アナログ電圧、又は、デジタル信号のD/A変換電圧)に基づく、GND(0[V])+20[mV]程度からVCC(例えば、5[V])-20[mv]程度までの範囲の電圧が、直流、又は、交流電圧(サイン波、或いは、パルス波)の態様で出力される。
次に、断線により電源電圧VCC又は接地電圧GNDが供給されなくなったときの半導体装置100Aの動作について説明する。
(電源電圧VCC側の断線時の動作)
図3には、図1に示された半導体装置100Aの電源電圧側の断線時の回路図が示される。
図3を参照して、電源10及び電源端子101の間に断線が生じると、電源端子101が開放されて、電源ノードNPは、ハイインピーダンス(Hi-Z)状態となる。これにより、半導体装置100Aには、接地電圧GNDのみが与えられる状態となるので、電源ノードNPの電圧は、時間経過とともに低下し、最終的には、GND(0[V])に収束することになる。
一方で、出力段170を構成する出力トランジスタMPOUT(P型)及びMNOUT(N型)のボディ(バックゲート端子)は、通常、ソース端子と接続されている。即ち、図1の構成例では、出力トランジスタMPOUTのボディは、電源ノードNPと接続され、出力トランジスタMNOUTのボディは、GNDノードNGと接続されている。
従って、出力トランジスタMPOUTの内部には、ドレイン端子(P+)からボディ(Nウェル)及びソース端子への方向(即ち、出力ノードNoから電源ノードNPへの方向)を順方向とするボディダイオードが形成される。同様に、出力トランジスタMNOUTの内部にも、ソース端子及びボディ(Pウェル)からドレイン端子(N+)への方向(即ち、GNDノードNGから出力ノードNoへの方向)を順方向とするボディダイオードが形成される。正常時には、電源ノードNPが電源電圧VCCに固定され、かつ、GNDノードNGが接地電圧GNDに固定されるので、これらのボディダイオードは逆バイアスされている。
ここで、スイッチ回路180が配置されていない構成を仮定すると、電源電圧VCC側の断線によって電源ノードNPの電圧が低下することにより、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードがオンする可能性がある。例えば、出力端子103に対して、半導体装置100Aの外部でプルアップ抵抗201が接続される場合には、当該プルアップ抵抗201を介して、電源10(VCC)-プルアップ抵抗201-出力端子103-出力ノードNo-出力トランジスタMPOUTのボディダイオード-電源ノードNP(GNDまで低下)の経路により、図中に点線で示す異常電流Iabn1が継続的に発生することが懸念される。
このような電流が発生すると、出力端子103の出力電圧VOUTが、電源電圧VCCに維持されない不安定な電圧となる虞がある。更に、ボディダイオードによる電流がラッチアップを誘発することにより、過大電流を消費するだけでなく、チップの破壊を招く虞もある。
実施の形態1では、以下に説明する、断線検知回路120aによるスイッチ回路180の制御により、断線時の問題に対処する。
図4には、電源電圧側の断線時における断線検知回路からの参照電圧の波形図が示される。
図4を参照して、正常時には、図2で説明した様に、VREFN=4.8[V]及びVREFP[V]=0.2「V]に安定的に維持される。これにより、スイッチ回路180では、スイッチトランジスタMPSW及びMNSWがオンに維持される。
電源電圧VCC側に断線が生じると、上述の様に、電源ノードNPがハイインピーダンス(Hi-Z)状態となるので、バイアス回路110が電流駆動力を失うのに伴い、断線検知回路120aでも電流I1及びI2が生じなくなる。参照電圧VREFNは、抵抗器R1での電圧降下量ΔV1によって生じているので、電流I1の消失に伴って低下し、最後は、VREFN=0[V](GND)となる。同様に、参照電圧VREFPも、電流I2の消失に伴って、0[V](GND)まで低下する。
これにより、スイッチ回路180では、スイッチトランジスタMPSWがオン状態に維持される一方で、スイッチトランジスタMNSWは、参照電圧VREFNの低下に応じてオフ状態に固定される。オフ状態のスイッチトランジスタMNSWは、数百[MΩ]~数[GΩ]のオーダであるので、半導体装置100Aの出力をハイインピーダンスとすることができる。この状況では、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードはオンすることができず、異常電流Iabn1の経路が形成されることがない。
この結果、出力端子103にプルアップ抵抗201が接続されている場合に、電源電圧VCC側で断線が発生しても、異常電流(図3中のIabn1)の発生を防止することができる。この様に、図1の構成例では、断線に伴う参照電圧VREFNの変化に応じてオフされるスイッチトランジスタMNSWによって「第1のスイッチトランジスタ」が構成される。
(接地電圧GND側の断線時の動作)
図5には、図1に示された半導体装置100Aの接地電圧側の断線時の回路図が示される。
図5を参照して、基準電圧ノード11及び接地端子102の間に断線が生じると、接地端子102が開放されて、GNDノードNGは、ハイインピーダンス(Hi-Z)状態となる。これにより、半導体装置100Aには、電源電圧VCCのみが与えられる状態となるので、GNDノードNGの電圧は、時間経過とともに上昇し、最終的には、VCC(例えば、5[V])に収束することになる。
図5においても、スイッチ回路180が配置されていない構成を仮定すると、接地電圧GND側の断線によってGNDノードNGの電圧が上昇することにより、上述した出力トランジスタMNOUTのボディダイオードがオンする可能性がある。例えば、出力端子103に対して、半導体装置100Aの外部でプルダウン抵抗202が接続される場合には、当該プルダウン抵抗202を介して、GNDノードNG(VCCまで上昇)-出力トランジスタMNOUTのボディダイオード-出力ノードNo-プルダウン抵抗202-基準電圧ノード11(GND)の経路により、図中に点線で示す異常電流Iabn2が継続的に発生することが懸念される。
断線検知回路120aによるスイッチ回路180の制御によって、接地電圧GND側の断線時における異常電流Iabn2にも対処することができる。
図6には、接地電圧側の断線時における断線検知回路からの参照電圧の波形図が示される。
図6を参照して、接地電圧GND側に断線が生じると、上述の様に、GNDノードNGがハイインピーダンス(Hi-Z)状態となるので、バイアス回路110が電流駆動力を失うのに伴い、断線検知回路120aでも電流I1及びI2が生じなくなる。参照電圧VREFPは、抵抗器R2での電圧降下ΔV2によって生じているので、電流I2の消失に伴って上昇し、最後は、VREFN=VCC(例えば、5[V])となる。同様に、参照電圧VREFPも、電流I1の消失に伴って、最後はVCC(5[V])まで上昇する。
これにより、スイッチ回路180では、スイッチトランジスタMNSWがオン状態に維持される一方で、スイッチトランジスタMPSWは、参照電圧VREFPの上昇に応じてオフ状態に固定される。オフ状態のスイッチトランジスタMPSWについても、数百[MΩ]~数[GΩ]のオーダであるので、半導体装置100Aの出力をハイインピーダンスとすることができる。この状況では、出力トランジスタMNOUTのボディダイオードはオンすることができず、異常電流Iabn2の経路が形成されることがない。
この結果、出力端子103にプルダウン抵抗202が接続されている場合に、接地電圧GND側で断線が発生しても、異常電流(図5中のIabn2)の発生を防止することができる。この様に、図1の構成例では、断線に伴う参照電圧VREFPの変化に応じてオフされるスイッチトランジスタMPSWによって「第2のスイッチトランジスタ」が構成される。
この様に、実施の形態1に係る半導体装置100Aによれば、スイッチ回路180の配置により、電源電圧側又は接地電圧側に断線が発生した場合に、出力端子103に接続されたプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗と、出力トランジスタMPOUT又はMNOUTのボディダイオードを含む経路によって、異常電流が発生することを防止する。
尚、図1の構成例では、P型及びN型のスイッチトランジスタMPSW及びMNSWの両方を直列接続することで、図3~図6で説明した様に、出力端子103に対してプルアップ抵抗201及びプルダウン抵抗202のどちらが接続された場合にも、断線発生時の異常電流を防止することができる。
但し、出力端子103に対して、プルアップ抵抗201のみが接続される(プルダウン抵抗202は接続されない)ことを前提とする回路設計が許容される場合には、P型のスイッチトランジスタMPSWの配置を省略して、N型のスイッチトランジスタMNSWのみでスイッチ回路180を構成することが可能である。この場合には、断線検知回路120aについても、参照電圧VREFNを生成するための、抵抗器R1及びトランジスタMN3の直列回路のみで構成することが可能である。
同様に、出力端子103に対して、プルダウン抵抗202のみが接続される(プルアップ抵抗201は接続されない)ことを前提とする回路設計が許容される場合には、N型のスイッチトランジスタMNSWの配置を省略して、P型のスイッチトランジスタMPSWのみでスイッチ回路180を構成することが可能である。この場合には、断線検知回路120aについても、参照電圧VREFPを生成するための、抵抗器R2及びトランジスタMP3の直列回路のみで構成することが可能である。
この様に、スイッチ回路180は、N型のスイッチトランジスタ、及び、P型のスイッチトランジスタの少なくとも一方によって構成することが可能である。
又、断線検知回路120aでは、電源電圧VCC及び接地電圧GNDの供給によって動作する電流源によって発生される電流I1,I2による電圧降下を用いて参照電圧VREFP,VREFNを発生させることにより、断線を速やかに検知することができる。即ち、断線発生時には、電流I1,I2の消失に応じて参照電圧VREFP,VREFNが速やかに上昇又は低下することで、スイッチトランジスタMPSW又はMNSWを断線の発生から短時間でオフすることが可能である。
更に、スイッチトランジスタMPSW及びMNSWの各々について、ゲートが共通に制御される複数個のトランジスタの並列接続によって構成することも可能である。この様にすると、正常動作時における半導体装置100Aの出力インピーダンスを低下させることも可能である。
実施の形態1の変形例.
実施の形態1の変形例では、断線検知回路の構成の変形例を説明する。
図7は、断線検知回路の第1の変形例を説明する回路図である。
図7を参照して、第1の変形例に係る断線検知回路120cは、P型のトランジスタMP3及びMP4と、抵抗器R1,R2とを有する。
断線検知回路120cにおいて、トランジスタMP3は、電源ノードNP及びノードN3の間に接続され、抵抗器R2は、ノードN3及びGNDノードNGの間に接続される。又、トランジスタMP4は、電源ノードNP及びノードN4の間に接続され、抵抗器R1は、ノードN4及びGNDノードNGの間に接続される。トランジスタMP3及びMP4のゲートは、バイアス回路110のノードN1と共通に接続される。
トランジスタMP3及びMP4の各々は、バイアス回路110のトランジスタMP1,MP2とカレントミラーを構成して、電流I1,I2を発生する。抵抗器R1は、図2(a)と同様に高電圧側のノードNrnから参照電圧VREFNを発生し、抵抗器R2は、図2(b)と同様に低電圧側のノードNrpから参照電圧VREFPを発生する。
図7の断線検知回路120cにおいても、実施の形態1と同様に、参照電圧VREFP及びVREFNを生成することができる。
図7の断線検知回路120cでは、トランジスタMP3及びMP4の特性、並びに、抵抗器R1及びR2を同等に設計すると、電流I1及びI2が同等に設定されることにより、電源電圧VCC側の断線の検知感度と、接地電圧GND側の断線の検知感度(検知レベル及び検知速度)とを容易に揃えることが可能となる。
図8には、図7の構成例の変形例が示される。
図8を参照して、第2の変形例に係る断線検知回路120dは、N型のトランジスタMN3及びMN4と、抵抗器R1,R2とを有する。
断線検知回路120dにおいて、抵抗器R2は、電源ノードNP及びノードN3の間に接続され、トランジスタMN3は、ノードN3及びGNDノードNGの間に接続される。又、抵抗器R1は、電源ノードNP及びノードN4の間に接続され、トランジスタMN4は、ノードN4及びGNDノードNGの間に接続される。トランジスタMN3及びMN4のゲートは、バイアス回路110のノードN2と共通に接続される。
トランジスタMN3及びMN4の各々は、バイアス回路110のトランジスタMN1,MN2とカレントミラーを構成して、電流I1,I2を発生する。抵抗器R1は、図2(a)と同様に高電圧側のノードNrnから参照電圧VREFNを発生し、抵抗器R2は、図2(b)と同様に低電圧側のノードNrpから参照電圧VREFPを発生する。
図8の断線検知回路120dにおいても、実施の形態1と同様に、参照電圧VREFP及びVREFNを生成することができる。更に、断線検知回路120dでは、トランジスタMN3及びMN4の特性、並びに、抵抗器R1及びR2を同等に設計することで、断線検知回路120cと同様に、電源電圧VCC側の断線の検知感度と、接地電圧GND側の断線の検知感度(検知レベル及び検知速度)とを容易に揃えることが可能となる。
図7及び図8に示された断線検知回路120c,120dによっても、参照電圧VREFP及びVREFNの断線時の挙動は、図4及び図6で説明したのと同様となる。即ち、正常時には、参照電圧VREFPが接地電圧GND近傍であり、かつ、参照電圧VREFNが電源電圧VCC近傍であるために、スイッチトランジスタMPSW,MNSWがオンする。一方で、電源電圧VCC側に断線が発生すると、参照電圧VREFN,VREFPが接地電圧GNDに低下することで、スイッチトランジスタMNSWをオフすることができる。又、接地電圧GND側に断線が発生すると、参照電圧VREFN,VREFPが電源電圧VCCへ上昇することで、スイッチトランジスタMPSWをオフすることができる。
即ち、実施の形態1の変形例で説明した断線検知回路120c,120dを用いても、スイッチ回路180を実施の形態1と同様に制御することにより、断線発生時の異常電流を防止することができる。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。
図9を参照して、実施の形態2に係る半導体装置100Bは、実施の形態1に係る半導体装置100Aと比較して、スイッチ回路180の構成が異なる。半導体装置100Bのスイッチ回路180以外の構成は、半導体装置100Aと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
半導体装置100Bにおいて、スイッチ回路180は、直列接続されたP型のスイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2と、直列接続されたN型のスイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2とを有する。スイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2のバックゲート端子は、スイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。同様に、スイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2のバックゲート端子は、スイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。実施の形態2では、2個のスイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2によって「第1のスイッチトランジスタ」が構成され、2個のスイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2によって「第2のスイッチトランジスタ」が構成される。
P型のスイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2のゲートには、実施の形態1のスイッチトランジスタMPSWと同様に、断線検知回路120(120a)からの参照電圧VREFPが共通に入力される。同様に、N型のスイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2のゲートには、実施の形態1のスイッチトランジスタMNSWと同様に、断線検知回路120(120a)からの参照電圧VREFNが共通に入力される。
即ち、実施の形態2では、実施の形態1でのスイッチトランジスタMPSW及びMNSWの各々が、図9中に括弧付きで表記される様に、オフ状態時に逆極性のボディダイオード(寄生ダイオード)が直列接続される態様で配置された、複数のN型又はP型のトランジスタによって置換されることが理解される。
実施の形態1に係る半導体装置100Aでは、断線発生時に、スイッチトランジスタMNSW又はMPSWをオフすることにより、出力端子103をハイインピーダンス状態にすることで、異常電流の発生を回避している。但し、オフされたスイッチトランジスタMNSW又はMPSWのバックゲート電圧が、電源電圧VCC又は接地電圧GNDであった場合に、当該スイッチトランジスタのボディダイオード(寄生ダイオード)のオンにより、スイッチ回路180にリーク電流が発生する懸念がある。このため、逆に言えば、実施の形態1では、異常電流の遮断を万全にするためには、スイッチトランジスタMPSW及びMNSWをバックゲートフローティング構造のトランジスタで構成することが好ましい。
これに対して、実施の形態2に係る半導体装置100Bでは、オフ状態時に逆極性の寄生ダイオードが直列接続される様に配置された複数のトランジスタによって、断線発生時にオフするN型又はP型のスイッチトランジスタを構成することができる。この結果、参照電圧VREFP又はVREFNによってオフされた複数のスイッチトランジスタのバックゲート端子(ボディ)を経由したリーク電流が、出力ノードNo及び出力端子103の間に発生することを、より確実に防止することができる。即ち、異常電流の発生を回避する効果を高めることが可能となる。
一方で、実施の形態2では、出力ノードNo及び出力端子103の間に直列接続されるスイッチトランジスタの個数が増加するため、正常時における出力インピーダンスの増加が懸念される。
このため、正常時における参照電圧VREFP及びVRFENは、それぞれ接地電圧GND及び電源電圧VCCになるべく近いことが好ましい。従って、図2(a)において、参照電圧VREFNを取り出すノードNrnは、最も高電圧側のノード、即ち、電源ノードNPと同電位のノードとすることが好ましい。この場合にも、電源電圧VCC側の断線発生時には、電流I1の消失により、参照電圧VREFNは、接地電圧GNDへ向かって変化するので、スイッチトランジスタMNSW1,MNSW2をオフすることができる。
同様に、図2(b)において、参照電圧VREFPを取り出すノードNrpは、最も低電圧側のノード、即ち、GNDノードNGと同電位のノードとすることが好ましい。この場合にも、接地電圧GND側の断線発生時には、電流I2の消失により、参照電圧VREFPは、電源電圧VCCへ向かって変化するので、スイッチトランジスタMPSW1,MPSW2をオフすることができる。
実施の形態3.
図10は、実施の形態3に係る半導体装置の構成例を説明する回路図である。
図10を参照して、実施の形態3に係る半導体装置100Cは、実施の形態1に係る半導体装置100Aと比較して、スイッチ回路180に代えてスイッチ回路181を備える点で異なる。半導体装置100Cのスイッチ回路181以外の構成は、半導体装置100Aと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
半導体装置100Cにおいて、スイッチ回路181は、P型のスイッチトランジスタMPSW3と、N型のスイッチトランジスタMNSW3とを有する。一方で、出力ノードNo及び出力端子103は、スイッチトランジスタを介さずに電気的に接続される。
P型のスイッチトランジスタMPSW3のゲートには、実施の形態1のスイッチトランジスタMPSWと同様に、断線検知回路120(120a)からの参照電圧VREFPが入力される。同様に、N型のスイッチトランジスタMNSW3のゲートには、実施の形態1のスイッチトランジスタMNSWと同様に、断線検知回路120(120a)からの参照電圧VREFNが入力される。即ち、正常時には、スイッチトランジスタMNSW3,MPSW3の各々はオン状態に維持される。
スイッチトランジスタMNSW3は、電源電圧VCC側の出力トランジスタMPOUTのバックゲート端子(ボディ)及びソース端子間に接続される。図10の例では、P型の出力トランジスタMPOUTのボディと、電源ノードNPとの間に、電源電圧VCC側の断線発生時にオフされるスイッチトランジスタMNSW3が電気的に接続される。
スイッチトランジスタMPSW3は、接地電圧GND側の出力トランジスタMNOUTのバックゲート端子(ボディ)及びソース端子間に接続される。図10の例では、N型の出力トランジスタMNOUTのボディと、GNDノードNGとの間に、接地電圧GND側の断線発生時にオフされるスイッチトランジスタMPSW3が電気的に接続される。
電源電圧VCC側の断線発生時には、スイッチトランジスタMNSW3のオフにより、図3で説明した、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードによって形成される電流経路が遮断される。このため、図10に示されたスイッチトランジスタMNSW3を設けることによっても、図3の異常電流Iabn1の経路を遮断することが可能である。即ち、実施の形態3では、スイッチトランジスタMNSW3によって「第1のスイッチトランジスタ」が構成される。
接地電圧GND側の断線発生時には、スイッチトランジスタMPSW3のオフにより、図5で説明した、出力トランジスタMNOUTのボディダイオードによって形成される電流経路が遮断される。このため、図10に示されたスイッチトランジスタMPSW3を設けることによっても、図5の異常電流Iabn2の経路を遮断することが可能である。即ち、実施の形態3では、スイッチトランジスタMPSW3によって「第2のスイッチトランジスタ」が構成される。
従って、実施の形態3に係る半導体装置100Cにおいても、スイッチトランジスタMNSW3,MPSW3を有するスイッチ回路181の配置によって、電源電圧側又は接地電圧側に断線が発生した場合に、出力端子103に接続されたプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗と、出力トランジスタMPOUT又はMNOUTのボディダイオードを含む経路による異常電流の発生を防止できる。
又、実施の形態3に係るスイッチ回路181では、断線が発生していない正常時において、オン状態のスイッチトランジスタMPSW3,MNSW3は、出力トランジスタMPOUT,MNOUTのボディ電位を固定する機能を有する。このため、スイッチ回路181では、実施の形態1~2に係るスイッチ回路180とは異なり、オン状態のスイッチトランジスタに出力トランジスタMPOUT,MNOUTと同じの電流(ドレイン-ソース間電流)が流れることがない。この結果、スイッチ回路181を用いる実施の形態3の構成では、出力端子103及び出力ノードNoの間に配置されたスイッチトランジスタのオン抵抗の影響を受ける実施の形態1及び2と比較すると、正常時において、消費電力を抑制するとともに、出力インピーダンスを低くすることができる。
尚、実施の形態2及び3の各々においても、図9及び図10の構成において、断線検知回路120aに代えて、実施の形態1の変形例で説明した断線検知回路120c,120d(図7,図8)の各々を、断線検知回路120として適用することが可能である。
又、実施の形態2及び3の各々においても、実施の形態1で説明した様に、出力端子103に対して、プルアップ抵抗201又はプルダウン抵抗202のみが接続されることを前提とする回路設計が許容される場合には、P型のスイッチトランジスタ、及び、N型のスイッチトランジスタの一方のみでスイッチ回路181を構成することが可能である。
実施の形態1~3を総合すると、断線発生時の異常電流の発生を防止するためには、電源ノードNPから、電源電圧側の出力トランジスタMPOUTのボディダイオード及び出力ノードNoを経由して、出力端子103へ至る第1の経路に介挿接続されたN型のスイッチトランジスタ、並びに、GNDノードNGから、接地電圧側の出力トランジスタMNOUTのボディダイオード及び出力ノードNoを経由して、出力端子103へ至る第2の経路に介挿接続されたP型のスイッチトランジスタの少なくとも一方を配置することで、断線発生時の異常電流を防止できることが理解される。
尚、実施の形態3は、実施の形態1及び2の各々と組み合わせることも可能である。
図11には、実施の形態2及び3の組み合わせに係る半導体装置100Dの構成例を説明する回路図が示される。
図11を参照して、半導体装置100Dは、実施の形態1に係る半導体装置100Aと比較して、スイッチ回路180及び181の両方を備える点で異なる。
半導体装置100Dにおいて、スイッチ回路180は、半導体装置100B(図9)と同様に配置された、P型のスイッチトランジスタMPSW1,MPSW2、及び、N型のスイッチトランジスタMNSW1,MNSW2を有する。同様に、スイッチ回路181は、半導体装置100C(図10)と同様に配置された、P型のスイッチトランジスタMPSW3、及び、N型のスイッチトランジスタMNSW3を有する。
実施の形態2及び3を組み合わせることにより、電源電圧側、又は、接地電圧側での断線発生時に、電源ノードNP又はGNDノードNGと、出力端子103との間に、出力ノードNo、及び、出力トランジスタMPOUT又はMOPUTのボディダイオードを経由して形成される電流経路を、より確実に遮断することが可能となる。この結果、断線発生時における異常電流の防止効果を高めることができる。
又、図10及び図11のスイッチトランジスタMNSW3,MPSW3についても、図9のN型のスイッチトランジスタMNSW1,MNSW2、及び、P型のスイッチトランジスタMPSW1,MPSW2と同様に、オフ状態時に逆極性の寄生ダイオードが直列接続される様に配置された複数のトランジスタによって、構成することができる。この様にすると、寄生ダイオードのオンによる異常電流の発生の防止効果を高めることができる。この他、以上で説明した実施の形態1~3について、明細書内で言及されていない組み合わせを含めて、不整合や矛盾が生じない範囲内で、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている点についても、確認的に記載する。
尚、図1等では出力段170を異なる導電型のトランジスタで構成する例を示したが、実施の形態1~3では、同じ導電型のトランジスタで出力段170を構成することも可能である。例えば、電源ノードNP及び出力ノードNoの間に、N型の出力トランジスタを接続することも可能である。この場合にも、当該N型の出力トランジスタでは、バックゲート端子(ボディ)はソース端子(即ち、出力ノード)と接続されるので、ボディダイオード(寄生ダイオード)は、図3で説明したP型の出力トランジスタと同じ特性で形成される。従って、このような構成に対しても、実施の形態1~3で説明したスイッチ回路180の配置によって、異常電流の発生を防止することができる。或いは反対に、出力ノードNo及びGNDノードNGの間に、P型の出力トランジスタを接続することも可能である。
実施の形態4.
実施の形態1~3では、スイッチ回路180,181の配置によって断線発生時における異常電流を防止する構成例を説明した。しかしながら、特に、実施の形態1~2に係るスイッチ回路180では、断線が発生していない正常時においても、オン状態のスイッチトランジスタに出力トランジスタMPOUT,MNOUTと同等の電流が流れる構成である。このため、用途によっては、スイッチトランジスタのオン抵抗が、正常時の回路動作に影響を与えることが懸念される。従って、実施の形態4では、スイッチ回路180,181を非配置として、断線発生時における異常電流を遮断する構成例を説明する。
図12は、実施の形態4に係る半導体装置の第1の構成例を説明する回路図である。当該第1の構成例では、図3で説明した電源電圧VCC側の断線に対処するための構成例が示される。
図12を参照して、実施の形態4の第1の構成例に係る半導体装置100Xは、図1に示された半導体装置100Aと比較して、バイアス回路110、断線検知回路120a、及び、演算増幅器150に代えて、バイアス回路110X、断線検知回路120X、及び、演算増幅器150Xをそれぞれ備える点で異なる。演算増幅器150Xは、演算増幅器150(図1)と比較して、スイッチ回路180に代えて、出力トランジスタ制御回路190Pを含む点で異なる。更に、半導体装置100Xでは、出力段170の出力トランジスタMPOUTの構成が、半導体装置100Aと異なる。
図3で説明した様に、半導体装置100Xの外部で出力端子103がプルアップ抵抗201と接続されている場合には、電源10及び電源端子101の間に断線が生じると、Hi-Z状態となった電源ノードNPの電圧がGND(0[V])へ向けて低下する。これにより、電源電圧VCCにプルアップされた出力端子103から、電圧が低下した電源ノードNPへの異常電流の経路が継続的に形成される虞がある。
実施の形態4に係る半導体装置100Xでは、上記異常電流を出力段170の出力トランジスタMPOUTで遮断するために、P型の出力トランジスタMPOUTは、電源ノードNP及び出力ノードNoの間に直列接続された、P型のトランジスタMPOUT1,MPOUT2を含む様に構成される。更に、トランジスタMPOUT1及びMPOUT2のバックゲート端子は、トランジスタMPOUT1,MPOUT2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。即ち、半導体装置100Xでは、P型(VCC側)の出力トランジスタMPOUTが、図12中に括弧付きで表記される様に、オフ状態時に逆極性のボディダイオード(寄生ダイオード)が直列接続される様に配置された複数のP型のトランジスタによって構成される。
出力トランジスタMPOUTを構成するトランジスタMPOUT1,MPOUT2のゲートは、差動増幅器160の反転出力ノードNo1に加えて、出力トランジスタ制御回路190Pと更に接続される。一方で、N型(GND側)の出力トランジスタMNOUTのゲートは、図1等と同様に、差動増幅器160の非反転出力ノードNo2(+側)と接続される。
出力トランジスタ制御回路190Pは、P型のトランジスタMPC1,MPC2を有する。トランジスタMPC1及びMPC2は、出力電圧ノード103nと、トランジスタMPOUT1,MPOUT2のゲートとの間に直列接続される。出力電圧ノード103nは、出力端子103及び出力ノードNoと電気的に接続されており、出力電圧VOUTを伝達する。従って、出力端子103がプルアップされている場合には、電源10及び電源端子101の間に断線が生じたときには、VOUT=VCCとなることが理解される。
トランジスタMPC1及びMPC2のバックゲート端子は、トランジスタMPC1及びMPC2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。従って、トランジスタMPC1及びMPC2は、トランジスタMPOUT1及びMPOUT2と同様に、図12中に括弧付きで表記される様に、オフ状態時に逆極性のボディダイオード(寄生ダイオード)が直列接続される様に配置される態様で直列接続されている。
トランジスタMPC1及びMPC2のゲートには、断線検知回路120Xからの断線検知信号CMPOUTPが入力される。ここで、断線検知信号CMPOUTPを生成するための、バイアス回路110X及び断線検知回路120Xの構成及び動作を説明する。
バイアス回路110Xは、抵抗素子R120,R121,RN120と、N型のトランジスタMN120とを有する。抵抗素子R120及びR121は、ノードN11を介して、電源ノードNP及びGNDノードNGの間に直列に接続される。従って、ノードN11には、電源電圧VCCを抵抗素子R120及びR121で分圧した参照電圧VREF11が生成される。参照電圧VREF11は、電源ノードNP及びGNDノードNGの電圧差、即ち、電源端子101及び接地端子102の間の電圧差を分圧した電圧である。
一方で、抵抗素子RN120は、電源ノードNP及びノードN13の間に接続され、トランジスタMN120は、ノードN13及びGNDノードNGの間に接続される。トランジスタMN120のゲートはノードN13と接続される。即ち、トランジスタMN120はダイオード接続されており、ノードN13には、トランジスタMN120の閾値電圧相当の参照電圧VREF13が生成される。
断線検知回路120Xは、1ショット型のコンパレータ121X及びインバータ122Xを有する。コンパレータ121X及びインバータ122Yは、出力電圧ノード103nからの出力電圧VOUT及びGNDノードNGからの接地電圧GNDを受けて動作する。即ち、2値的に設定されるコンパレータ121X及びインバータ122Xの出力信号について、論理ローレベル(以下、「Lレベル」)は、接地電圧GNDであり、論理ハイレベル(以下、「Hレベル」)は、出力電圧VOUTである。
バイアス回路110Xにおいて、電源電圧VCC側の断線が発生していない場合(正常時)には、VREF11>VREF13となる様に、抵抗素子R120及びR121による分圧比が設定される。例えば、閾値電圧相当の参照電圧VREF13は1.0[V]程度であるので、電源電圧VCCが5[V]であるときには、分圧比を0.3として、参照電圧VREF11=1.5[V]とすることができる。
電源電圧VCC側の断線の発生によって電源ノードNPの電圧が低下する場合、参照電圧VREF11は、当該電圧低下に比例して低下する。一方で、参照電圧VREF13は、トランジスタNM120に電流が生じている間は、電源ノードNPの電圧が低下しても大きく低下しない。従って、電源端子101及び接地端子102間の電圧差の共通の変化量に対して、参照電圧VREF13に生じる電圧変化(低下量)は、参照電圧VREF11に生じる電圧変化(低下量)よりも小さい。即ち、参照電圧VREF11が「第3の参照電圧」の一実施例である一方で、参照電圧VREF13は「第4の参照電圧」の一実施例に相当する。
言い換えると、参照電圧VREF13は、参照電圧VREF11と比較すると、電源ノードNPの電圧変化(低下)に対して感度が低い。このため、電源電圧VCC側に断線が発生すると、参照電圧VREF11及びVREF13の高低関係は、正常時とは反転する。この様に、バイアス回路110Xでの参照電圧VREF11及びVREF13を監視して、VERF13>VREF11を検知することで、電源電圧VCC側の断線を検知することができる。
断線検知回路120Xは、上述した参照電圧VREF11及びVREF13の比較結果を、トランジスタMPC1,MPC2のオンオフ制御信号として用いられる断線検知信号CMPOUTPに変換する。1ショット型のコンパレータ121Xは、リセット信号RSTと、バイアス回路110Xの参照電圧VREF11,VREF13とを受けて、出力信号COMPNを生成する。インバータ122Xは、コンパレータ121Xの出力信号COMPNの論理レベルを反転した、断線検知信号CMPOUTPを出力する。
具体的には、コンパレータ121Xは、リセット信号RSTが入力されると、出力信号COMPNをLレベルに初期化する。そして、リセット解除後には、(+)入力端子の参照電圧VREF13が、(-)入力端子の参照電圧VREF11よりも高くなると、出力信号COMPNは、LレベルからHレベルに変化する。一方で、リセット解除後に、参照電圧VREF13が参照電圧VREF11よりも低い間は、出力信号COMPNはLレベルに維持される。
図13には、半導体装置100Xでの断線検知回路120X及び出力トランジスタ制御回路190Pの動作を説明する波形図が示される。
図13を参照して、半導体装置100Xの動作開始時には、リセット信号RSTの入力により、コンパレータ121Xの出力信号COMPNがLレベル(GND)にリセットされるので、断線検知信号CMPOUTPはHレベル(VOUT)に初期化される。この後、半導体装置100Xの動作中には、リセットは解除される。
半導体装置100Xの動作中に、電源電圧VCC側の断線が発生するものとする。このとき、上述した参照電圧VREF11及びVREF13の関係から、断線発生までの期間(正常時)では、VREF11>VREF13のため、出力信号COMPNがLレベルに維持されるので、断線検知信号CMPOUTPはHレベルに設定される。
これに対して、断線の発生により、時刻tshにおいて、参照電圧VREF11及びVREF13の高低が逆転するものとする。これに応じて、コンパレータ121Xの出力信号COMPNは、LレベルからHレベル(VOUT)に変化し、次にリセット信号RSTが入力されるまで、Hレベルに維持される。このため、断線検知信号CMPOUTPは、時刻tshにおいて、HレベルからLレベル(GND)に変化し、コンパレータ121Xにリセット信号RSTが入力されるまで、Lレベルに維持される。
このため、電源電圧VCC側に断線が発生すると(時刻tsh以降)、出力トランジスタ制御回路190PのP型のトランジスタMPC1,MPC2は、ゲートにGNDが入力されるためにオン状態とされる。一方で、当該断線が発生しない正常時(時刻tshまで)には、P型のトランジスタMPC1,MPC2は、ソース電圧と同等の出力電圧VOUTがゲートに入力されるためにオフ状態に維持される。
再び図12を参照して、正常時には、出力トランジスタ制御回路190Pは、トランジスタMPC1,MPC2がオフするため動作しない。この結果、出力トランジスタMPOUTを構成するトランジスタMPOUT1,MPOUT2のゲートには、差動増幅器160の反転出力ノードNo1の電圧VPOが入力される。従って、正常時における半導体装置100Xの動作は、実施の形態1に係る半導体装置100Aと同様である。即ち、半導体装置100Xにおいても、出力トランジスタMPOUT及びMNOUTが、差動増幅器160の出力(「第1の制御電圧」及び「第2の制御電圧」)に応じて駆動されることによって、差動増幅器160の入力電圧に応じた出力電圧VOPOUTが出力ノードNo(出力端子103)に発生される。
一方で、電源電圧VCC側に断線が発生すると、断線検知信号CMPOUTPがLレベル(GND)に設定されることで、出力トランジスタ制御回路190PのトランジスタMPC1及びMPC2がオンされる。この結果、出力トランジスタMPOUTを構成するトランジスタMPOUT1,MPOUT2のゲートには、出力端子103の出力電圧VOUTが入力される。
出力端子103がプルアップされているケースでは、VOUT=VCCであるので、トランジスタMPOUT1,MPOUT2は、出力トランジスタ制御回路190Pからのゲート電圧(VCC)によってターンオフし、かつ、オフ状態を維持することができる。従って、電源電圧VCCにプルアップされた出力端子103から、電圧が低下した電源ノードNPへの電流経路(図3の異常電流Iabn1)は、出力トランジスタ制御回路190Pによってオフされた出力トランジスタMPOUT(トランジスタMPOUT1,MPOUT2)によって遮断される。
更に、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードによる経路も、トランジスタMPOUT1及びMPOUT2によって形成される、直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。同様に、出力トランジスタ制御回路190P内において、出力端子103と同電位の出力電圧ノード103nからトランジスタMPC1,MPC2のボディダイオードを経由する電流経路は、直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。即ち、トランジスタMPC1,MPC2は、「2個のサブトランジスタ」の一実施例に対応する。
この結果、実施の形態4に係る半導体装置100Xにおいても、出力端子103に対してプルアップ抵抗201が接続されている場合に、電源電圧VCC側で断線が発生しても、異常電流の発生を防止することができる。更に、半導体装置100Xでは、スイッチ回路180が配置されないので、断線が発生していない正常時における、ダイナミックレンジ及び出力インピーダンス等の回路特性が、スイッチ回路180でのオン抵抗によって変化することを回避できる。
又、断線検知回路120Xは、電源電圧側での断線によって電源ノードNPが電源電圧VCCから低下する際に、実施の形態1~3での参照電圧VREFN(図4)がN型のスイッチトランジスタをオフできる電圧レベルまで低下するよりも早く、断線検知信号CMPOUTPの電圧レベルを速やかに変化することができる。従って、半導体装置100Xでは、電源電圧VCC側の断線を高速に検知して、異常電流を遮断するための回路動作を開始することができる。
図14は、実施の形態4に係る半導体装置の第2の構成例を説明する回路図である。当該第2の構成例では、図5で説明した接地電圧GND側の断線に対処するための構成例が示される。
図14を参照して、実施の形態4の第2の構成例に係る半導体装置100Yは、図12に示された半導体装置100Xと比較して、バイアス回路110X、断線検知回路120X、及び、演算増幅器150Xに代えて、バイアス回路110Y、断線検知回路120Y、及び、演算増幅器150Yをそれぞれ備える点で異なる。演算増幅器150Yは、演算増幅器150(図1)と比較して、スイッチ回路180に代えて、出力トランジスタ制御回路190Nを含む点で異なる。更に、半導体装置100Yでは、出力段170の出力トランジスタMNOUTの構成が、半導体装置100Aと異なる。
図5で説明した様に、半導体装置100Yの外部で出力端子103がプルダウン抵抗202と接続されている場合には、基準電圧ノード11及び接地端子102の間に断線が生じると、Hi-Z状態となったGNDノードNGの電圧がVCC(例えば、5[V])へ向けて上昇する。これにより、電圧が上昇したGNDノードNGから、接地電圧GNDにプルダウンされた出力端子103への異常電流の経路が継続的に形成される虞がある。
実施の形態4に係る半導体装置100Yでは、上記異常電流を出力段170の出力トランジスタMNOUTで遮断するために、N型の出力トランジスタMNOUTは、出力ノードNo及びGNDノードNGの間に直列接続された、N型のトランジスタMNOUT1,MNOUT2を含む様に構成される。更に、トランジスタMNOUT1及びMNOUT2のバックゲート端子は、トランジスタMNOUT1,MNOUT2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。即ち、半導体装置100Yでは、N型(GND側)の出力トランジスタMNOUTが、図14中に括弧付きで表記される様に、オフ状態時に逆極性のボディダイオード(寄生ダイオード)が直列接続される様に配置された複数のN型のトランジスタによって構成される。
出力トランジスタMNOUTを構成するトランジスタMNOUT1,MNOUT2のゲートは、差動増幅器160の非反転出力ノードNo2に加えて、出力トランジスタ制御回路190Nと更に接続される。一方で、P型(VCC側)の出力トランジスタMPOUTのゲートは、図1等と同様に、差動増幅器160の反転出力ノードNo1(-側)と接続される。
出力トランジスタ制御回路190Nは、N型のトランジスタMNC1,MNC2を有する。トランジスタMNC1及びMNC2は、トランジスタMNOUT1,MNOUT2のゲートと、出力電圧ノード103nとの間に直列接続される。出力端子103がプルダウンされている場合には、基準電圧ノード11及び接地端子102の間に断線が生じたときには、VOUT=GNDとなることが理解される。
トランジスタMNC1及びMNC2のバックゲート端子は、トランジスタMNC1及びMNC2の接続点(接続ノード)と共通に接続される。従って、トランジスタMNC1及びMNC2は、トランジスタMNOUT1及びMNOUT2と同様に、図14中に括弧付きで表記される様に、オフ状態時に逆極性のボディダイオード(寄生ダイオード)が直列接続される態様で配置されている。
トランジスタMNC1及びMNC2のゲートには、断線検知回路120Yからの断線検知信号CMPOUTNが入力される。ここで、断線検知信号CMPOUTNを生成するための、バイアス回路110Y及び断線検知回路120Yの構成及び動作を説明する。
バイアス回路110Yは、抵抗素子R120,R121,RP120と、P型のトランジスタMP120とを有する。抵抗素子R120及びR121は、図12のバイアス回路110Xと同様に、ノードN11を介して、電源ノードNP及びGNDノードNGの間に直列に接続される。従って、ノードN11には、バイアス回路110Xと同様に、電源端子101及び接地端子102間の電圧差を分圧した参照電圧VREF11が生成される。
一方で、トランジスタMP120は、電源ノードNP及びノードN12の間に接続される。トランジスタMP120はダイオード接続されており、ノードN12には、電源電圧VCCよりもトランジスタMP120の閾値電圧分だけ低い電圧が、参照電圧VREF12として生成される。
バイアス回路110Yにおいて、電源電圧VCC側の断線が発生していない場合(正常時)には、VREF11<VREF12となる様に、抵抗素子R120及びR121による分圧比が設定される。例えば、電源電圧VCCが5[V]であるときには、トランジスタMP120の閾値電圧は1.0[V]程度であるので、参照電圧VREF12は4.0[V]程度となる。従って、分圧比を0.6として、参照電圧VREF11=3.0[V]とすることができる。
接地電圧GND側の断線の発生によってGNDノードNGの電圧が上昇する場合、参照電圧VREF11は、当該電圧上昇に応じてして上昇する。一方で、参照電圧VREF12は、トランジスタNP120に電流が生じている間は、GNDノードNGの電圧が上昇しても大きく変化しない。従って、電源端子101及び接地端子102の間の電圧差の共通の変化量に対して、参照電圧VREF12に生じる電圧変化(上昇量)は、参照電圧VREF11に生じる電圧変化(上昇量)よりも小さい。即ち、参照電圧VREF11が「第3の参照電圧」の一実施例である一方で、参照電圧VREF12は「第4の参照電圧」の一実施例に相当する。
言い換えると、参照電圧VREF12は、参照電圧VREF11と比較すると、GNDノードNGの電圧変化(上昇)に対して感度が低い。このため、バイアス回路110Yでは、接地電圧GND側に断線が発生すると、参照電圧VREF11及びVREF12の高低関係は、正常時とは反転する。この様に、バイアス回路110Yでの参照電圧VREF11及びVREF12を監視して、VERF11>VREF12を検知することで、接地電圧側の断線を検知することができる。
断線検知回路120Yは、1ショット型のコンパレータ121Y及びインバータ122Yを有する。コンパレータ121Y及びインバータ122Yは、電源ノードNPからの電源VCC、及び、出力電圧ノード103nからの出力電圧VOUTを受けて動作する。即ち、2値的に設定されるコンパレータ121Y及びインバータ122Yの出力信号について、Hレベルは、電源電圧VCCであり、Lレベルは、出力電圧VOUTである。
断線検知回路120Yは、上述した参照電圧VREF11及びVREF12の比較結果を、トランジスタのオンオフ制御信号として用いられる断線検知信号CMPOUTNに変換する。1ショット型のコンパレータ121Yは、コンパレータ121Xと同様に、リセット信号RSTが入力されると、出力信号COMPPをHレベルに初期化する。そして、リセット解除後には、(-)入力端子の参照電圧VREF11が、(+)入力端子の参照電圧VREF12よりも高くなると、出力信号COMPPは、HレベルからLレベルに変化する。一方で、リセット解除後に、参照電圧VREF12が参照電圧VREF11よりも高い間は、出力信号COMPNはHレベルに維持される。
インバータ122Yは、コンパレータ121Yの出力信号COMPPの論理レベルを反転した、断線検知信号CMPOUTPを出力する。
図15には、半導体装置100Yでの断線検知回路120Y及び出力トランジスタ制御回路190Nの動作を説明する波形図が示される。
図15を参照して、半導体装置100Yの動作開始時には、リセット信号RSTの入力により、コンパレータ121Yの出力信号COMPPがHレベル(VCC)にリセットされるので、断線検知信号CMPOUTPはLレベル(VOUT)に初期化される。この後、半導体装置100Yの動作中には、リセットは解除される。
半導体装置100Yの動作中に、接地電圧GND側の断線が発生するものとする。このとき、上述した参照電圧VREF11及びVREF12の関係から、断線発生までの期間(正常時)では、VREF11<VREF12のため、出力信号COMPPがHレベルに維持されるので、断線検知信号CMPOUTNはLレベルに設定される。
これに対して、断線の発生により、時刻tshにおいて、参照電圧VREF11及びVREF12の高低が逆転するものとする。これに応じて、コンパレータ121Yの出力信号COMPPは、HレベルからLレベル(VOUT)に変化し、次にリセット信号RSTが入力されるまで、Lレベルに維持される。このため、断線検知信号CMPOUTNは、時刻tshにおいて、LレベルからHレベル(VCC)に変化し、コンパレータ121Yにリセット信号RSTが入力されるまで、Hレベルに維持される。
このため、接地電圧GND側に断線が発生すると(時刻tsh以降)、出力トランジスタ制御回路190NのN型のトランジスタMNC1,MNC2は、ゲートにVCCが入力されるためにオン状態とされる。一方で、当該断線が発生しない正常時(時刻tshまで)には、N型のトランジスタMNC1,MNC2は、ソース電圧と同等の出力電圧VOUTがゲートに入力されるためにオフ状態に維持される。
再び図14を参照して、正常時には、出力トランジスタ制御回路190Nは、トランジスタMNC1,MNC2がオフするため動作しない。この結果、出力トランジスタMNOUTを構成するトランジスタMNOUT1,MNOUT2のゲートには、差動増幅器160の非反転出力ノードNo2の電圧VNOが入力される。従って、正常時における半導体装置100Yの動作は、実施の形態1に係る半導体装置100Aと同様である。即ち、半導体装置100Yにおいても、出力トランジスタMPOUT及びMNOUTが、差動増幅器160の出力(「第1の制御電圧」及び「第2の制御電圧」)に応じて駆動されることによって、差動増幅器160の入力電圧に応じた出力電圧VOPOUTが、出力ノードNo(出力端子103)に発生される。
一方で、接地電圧GND側に断線が発生すると、断線検知信号CMPOUTNがHレベル(VCC)に設定されることで、出力トランジスタ制御回路190NのトランジスタMNC1及びMNC2がオンされる。この結果、出力トランジスタMNOUTを構成するトランジスタMNOUT1,MNOUT2のゲートには、出力端子103の出力電圧VOUTが入力される。
出力端子103がプルダウンされているケースでは、VOUT=GNDであるので、トランジスタMNOUT1,MNOUT2は、出力トランジスタ制御回路190Nからのゲート電圧(GND)によってターンオフされ、かつ、オフ状態を維持することができる。従って、電圧が上昇したGNDノードNGから接地電圧GNDにプルダウンされた出力端子103への電流経路(図5の異常電流Iabn2)は、出力トランジスタ制御回路190Nによってオフされた出力トランジスタMNOUT(トランジスタMNOUT1,MNOUT2)によって遮断される。
更に、出力トランジスタMNOUTのボディダイオードによる電流経路は、トランジスタMNOUT1及びMNOUT2によって形成される、直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。同様に、出力トランジスタ制御回路190N内において、出力端子103と同電位の出力電圧ノード103nへのトランジスタMNC1,MNC2のボディダイオードを経由する電流経路は、直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。即ち、トランジスタMNC1,MNC2は、「2個のサブトランジスタ」の一実施例に対応する。
この結果、実施の形態4に係る半導体装置100Yにおいても、出力端子103に対してプルダウン抵抗202が接続されている場合に、接地電圧GND側で断線が発生しても、異常電流の発生を防止することができる。更に、半導体装置100Yでは、スイッチ回路180が配置されないので、断線が発生していない正常時における、ダイナミックレンジ及び出力インピーダンス等の回路特性が、スイッチ回路180でのオン抵抗によって変化することを回避できる。
又、断線検知回路120Yは、接地電圧側での断線によってGNDノードNGの電圧が接地電圧GNDから上昇する際に、実施の形態1~3での参照電圧VREFP(図6)がP型のスイッチトランジスタをオフできる電圧レベルまで上昇するよりも早く、断線検知信号CMPVOUTNの電圧レベルを速やかに変化することができる。従って、半導体装置100Xでは、接地電圧GND側の断線を高速に検知して、異常電流を遮断するための回路動作を開始することができる。
図16は、実施の形態4に係る半導体装置の第3の構成例を説明する回路図である。当該第3の構成例では、電源電圧側の断線及び接地電圧側の断線の両方に対処するための構成例が示される。
図16を参照して、実施の形態4の第3の構成例に係る半導体装置100Zは、図12に示された半導体装置100Xと比較して、バイアス回路110X、断線検知回路120X、及び、演算増幅器150Xに代えて、バイアス回路110Z、断線検知回路120Z、及び、演算増幅器150Zをそれぞれ備える点で異なる。
バイアス回路110Zは、バイアス回路110X及び110Yの構成を併せ持っており、図12及び図14で説明した、参照電圧VREF11、VREF12、及び、VREF13の全てを生成することができる。
断線検知回路120Zは、断線検知回路120X及び120Yの構成を併せ持っており、図12及び図14に示された、1ショット型のコンパレータ121X,121Y及びインバータ122X,122Yを有する。従って、断線検知回路120Zは、電源電圧VCC側の断線検知信号CMPOUTP、及び、接地電圧GND側の断線検知信号CMPOUTNの両方を生成することができる。即ち、断線検知回路120Zは、電源電圧側の断線、及び、接地電圧側の断線の両方を、高速に検知することができる。
演算増幅器150Zは、スイッチ回路180を具備することなく、図12と同様の出力トランジスタ制御回路190P、及び、図14と同様の出力トランジスタ制御回路190Nの両方を含む。即ち、図16では、出力トランジスタMOUTP及びMOUTNの各々に対応して、出力トランジスタ制御回路190P,190Nが配置される。更に、出力トランジスタMPOUTは、図12と同様のトランジスタMPOUT1,MPOUT2によって構成され、出力トランジスタMNOUTは、図14と同様のトランジスタMNOUT1,MNOUT2によって構成される。
半導体装置100Zは、出力端子103に対してプルアップ抵抗201が接続されている場合に、電源電圧VCC側で断線が発生すると、出力トランジスタ制御回路190Pが断線検知信号CMPOUTPに応じて動作することで、出力端子103の出力電圧VOUT(VCC)を用いて、出力トランジスタMPOUT(トランジスタMPOUT1,MPOUT2)をオフすることができる。更に、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードによる電流経路は、トランジスタMPOUT1,MPOUT2による直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。
一方で、半導体装置100Zは、出力端子103に対してプルダウン抵抗202が接続されている場合に、接地電圧GND側で断線が発生すると、出力トランジスタ制御回路190Nが断線検知信号CMPOUTNに応じて動作することで、出力端子103の出力電圧VOUT(GND)を用いて、出力トランジスタMNOUT(トランジスタMNOUT1,MNOUT2)をオフすることができる。更に、出力トランジスタMNOUTのボディダイオードによる電流経路は、トランジスタMNOUT1,MNOUT2による直列接続された逆極性のボディダイオードによって遮断される。
この結果、半導体装置100Zによれば、出力端子103に対してプルアップ抵抗201及びプルダウン抵抗202のどちらが接続された場合にも、断線発生時の異常電流を防止することができる。
尚、出力端子103に対して、プルアップ抵抗201のみが接続される(プルダウン抵抗202は接続されない)ことを前提とする回路設計が許容される場合には、半導体装置100X(図12)を適用することにより、回路素子の削減を図ることができる。同様に、出力端子103に対して、プルダウン抵抗202のみが接続される(プルアップ抵抗201は接続されない)ことを前提とする回路設計が許容される場合には、半導体装置100Y(図14)を適用することにより、回路素子の削減を図ることができる。
実施の形態4の変形例.
実施の形態4で説明した断線検知は、実施の形態1~3に適用することが可能である。実施の形態4の変形例では、実施の形態4に係る断線検知と、実施の形態1~3の係る半導体装置の構成との組み合わせについて説明する。
図17には、実施の形態4の変形例の第1の構成例に係る半導体装置の構成例を説明する回路図が示される。
図17を参照して、実施の形態4の変形例の第1の構成例に係る半導体装置100Eは、図1に示された半導体装置100Aと比較して、バイアス回路110及び断線検知回路120aに代えて、図16と同様のバイアス回路110Zと、断線検知回路120ZZとを備える点で異なる。
断線検知回路120ZZは、図16の断線検知回路120Zのうちの、1ショット型のコンパレータ121X及び121Yを有する。そして、断線検知回路120ZZは、コンパレータ121Xの出力信号COMPNを、スイッチ回路180のスイッチトランジスタMPSWのゲートに与える。更に、スイッチ回路180のスイッチトランジスタMNSWのゲートには、断線検知回路120ZZから、コンパレータ121Yの出力信号COMPPが入力される。
図13及び図15に示した様に、断線の非発生時には、出力信号COMPNがLレベル(GND)であり、出力信号COMPPはHレベル(VCC)である。従って、スイッチ回路180では、半導体装置100Aでの動作と同様に、直列接続されたスイッチトランジスタMPSW及びMNSWの両方がオンする。
一方で、電源電圧VCC側に断線が発生すると、図13に示した様に、出力信号COMPNは、Lレベル(GND)からHレベル(VOUT)に変化し、次にリセット信号RSTが入力されるまで、Hレベルに維持される。このため、電源電圧VCC側に断線が発生した場合に、出力端子103がプルアップされているときには、出力信号VCOMPNが入力されるスイッチトランジスタMPSWをオフすることによって、スイッチ回路180により図3に示した異常電流Iabn1を遮断することができる。即ち、図17の半導体装置100Eでは、スイッチトランジスタMPSWによって「第1のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPNの電圧レベルが「第1の参照電圧」の一実施例に対応する。
同様に、接地電圧GND側に断線が発生すると、図15に示した様に、出力信号COMPPは、Hレベル(VCC)からLレベル(VOUT)に変化し、次にリセット信号RSTが入力されるまで、Lレベルに維持される。このため、接地電圧GND側に断線が発生した場合に、出力端子103がプルダウンされているときには、出力信号VCOMPPが入力されるスイッチトランジスタMNSWをオフすることによって、スイッチ回路180により図5に示した異常電流Iabn2を遮断することができる。即ち、図17の半導体装置100Eでは、スイッチトランジスタMNSWによって「第2のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPPの電圧レベルが「第2の参照電圧」の一実施例に対応する。
この様に、半導体装置100Eにおいては、P型のスイッチトランジスタMPSW及びN型のスイッチトランジスタMNSWの両方を有するスイッチ回路180を、断線検知回路120ZZからの出力信号COMPN及びCOMPPに応答して動作させることで、半導体装置100Aと同様に異常電流を遮断することができる。特に、断線検知回路120ZZを用いることで、断線発生時の出力電圧VOUTによって、スイッチトランジスタを高速に、かつ、確実にオフすることが可能となる。
図18には、実施の形態4の変形例の第2の構成例に係る半導体装置の構成例を説明する回路図が示される。
図18を参照して、実施の形態4の変形例の第2の構成例に係る半導体装置100Fは、図17に示された半導体装置100Eと比較して、スイッチ回路180が、実施の形態2(図9)と同様の、直列接続されたP型のスイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2と、直列接続されたN型のスイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2との両方によって構成される点が異なる。
P型のスイッチトランジスタMPSW1及びMPSW2の各ゲートには、半導体装置100E(図17)でのスイッチトランジスタMPSWと同様に、断線検知回路120ZZから、コンパレータ121Xの出力信号COMPNが入力される。
同様に、N型のスイッチトランジスタMNSW1及びMNSW2の各ゲートには、半導体装置100E(図17)でのスイッチトランジスタMNSWと同様に、断線検知回路120ZZから、コンパレータ121Yの出力信号COMPPが入力される。
従って、半導体装置100Fにおいても、断線の非発生時には、出力信号COMPN(GND)及びCOMPP(VCC)に応じて、スイッチ回路180では、半導体装置100B(図9)と同様に、直列接続されたMPSW1,MPSW2,MNSW1,MNSW2の全てがオンする。
一方で、電源電圧VCC側に断線が発生すると、出力信号COMPNがLレベル(GND)からHレベル(VOUT)に変化するのに応答して、出力端子103がプルアップされているときには、直列接続されたスイッチトランジスタMPSW1,MPSW2をオフすることができる。この結果、半導体装置100B(図9)と同様に、スイッチ回路180により図3に示した異常電流Iabn1を遮断することができる。即ち、図18の半導体装置100Fでは、スイッチトランジスタMPSW1,MPSW2によって「第1のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPNの電圧レベルが「第1の参照電圧」の一実施例に対応する。
同様に、接地電圧GND側に断線が発生すると、出力信号COMPPがHレベル(VCC)からLレベル(VOUT)に変化するのに応答して、出力端子103がプルダウンされているときには、直列接続されたスイッチトランジスタMNSW1,MNSW2をオフすることができる。この結果、半導体装置100B(図9)と同様に、スイッチ回路180により図5に示した異常電流Iabn2を遮断することができる。即ち、図18の半導体装置100Fでは、スイッチトランジスタMNSW1,MNSW2によって「第2のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPPの電圧レベルが「第2の参照電圧」の一実施例に対応する。
この様に、半導体装置100Fにおいても、P型のスイッチトランジスタMPSW1,MPSW2及びN型のスイッチトランジスタMNSW1,MNSW2の両方を有するスイッチ回路180を、断線検知回路120ZZからの出力信号COMPN及びCOMPPに応答して動作させることで、半導体装置100Bと同様に異常電流を遮断することができる。特に、断線検知回路120ZZを用いることで、断線発生時の出力電圧VOUTによって、スイッチトランジスタを高速に、かつ、確実にオフすることが可能となる。
図19には、実施の形態4の変形例の第3の構成例に係る半導体装置の構成例を説明する回路図が示される。
図19を参照して、実施の形態4の変形例の第3の構成例に係る半導体装置100Gは、図10に示された半導体装置100Cと比較して、バイアス回路110及び断線検知回路120aに代えて、図16と同様のバイアス回路110Zと、断線検知回路120ZZとを備える点で異なる。
更に、スイッチ回路181では、図10の半導体装置100Cと比較して、スイッチトランジスタMNSW3及びMPSW3の配置が入れ替えられる。即ち、スイッチトランジスタMPSW3は、電源電圧VCC側の出力トランジスタMPOUTのバックゲート端子(ボディ)及びソース端子間に接続される。更に、スイッチトランジスタMNSW3は、接地電圧GND側の出力トランジスタMNOUTのバックゲート端子(ボディ)及びソース端子間に接続される。
P型のスイッチトランジスタMPSW3のゲートには、半導体装置100E(図17)でのスイッチトランジスタMPSWと同様に、断線検知回路120ZZから、コンパレータ121Xの出力信号COMPNが入力される。又、N型のスイッチトランジスタMNSW3のゲートには、半導体装置100E(図17)でのスイッチトランジスタMNSWと同様に、断線検知回路120ZZから、コンパレータ121Yの出力信号COMPPが入力される。
従って、半導体装置100Gにおいても、断線の非発生時には、出力信号COMPN(GND)及びCOMPP(VCC)に応じて、スイッチ回路181では、半導体装置100C(図10)と同様に、スイッチトランジスタMPSW3及びMNSW3の両方がオンする。
一方で、電源電圧VCC側の断線発生時には、出力信号COMPNがLレベル(GND)からHレベル(VOUT)に変化するのに応答して、出力端子103がプルアップされているときには、スイッチトランジスタMPSW3がオフされる。これにより、スイッチ回路181は、出力トランジスタMPOUTのボディダイオードによって形成される電流経路を遮断することによって、図3の異常電流Iabn1を遮断することができる。即ち、図19の半導体装置100Gでは、スイッチトランジスタMPSW3によって「第1のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPNの電圧レベルが「第1の参照電圧」の一実施例に対応する。
同様に、接地電圧GND側の断線発生時には、出力信号COMPPがHレベル(VCC)からLレベル(VOUT)に変化するのに応答して、出力端子103がプルダウンされているときには、スイッチトランジスタMNSW3がオフされる。これにより、スイッチ回路181は、出力トランジスタMNOUTのボディダイオードによって形成される電流経路を遮断することによって、図5の異常電流Iabn2を遮断することができる。即ち、図19の半導体装置100Gでは、スイッチトランジスタMNSW3によって「第2のスイッチトランジスタ」が構成され、出力信号COMPPの電圧レベルが「第2の参照電圧」の一実施例に対応する。
この様に、半導体装置100Gにおいても、出力トランジスタMPOUT及びMNOUTのバックゲート端子(ボディ)に対してそれぞれ接続された、P型のスイッチトランジスタMPSW3及びN型のスイッチトランジスタMNSW3の両方を有するスイッチ回路181を、断線検知回路120ZZからの出力信号COMPN及びCOMPPに応答して動作させることで、半導体装置100Cと同様に異常電流を遮断することができる。特に、断線検知回路120ZZを用いることで、断線発生時の出力電圧VOUTによって、スイッチトランジスタを高速に、かつ、確実にオフすることが可能となる。
実施の形態4の変形例では、回路中のノードに生じるアナログ電圧である参照電圧VREFN,VREFP(実施の形態1~3)に代えて、参照電圧VREF11と参照電圧VREF12又はVREF13とを比較するコンパレータの出力信号をスイッチ回路180の制御に用いる構成とすることで、断線発生時には、高速かつ確実に異常電流経路を遮断することが可能となる。
又、図示は省略するが、実施の形態2及び3の組み合わせに係る半導体装置100D(図11)に対して、実施の形態4に係る断線検知を適用することも可能である。この場合には、図18及び図19にそれぞれ示されたスイッチ回路180及び181を組み合わせた構成において、N型のスイッチトランジスタMNSW1~MNSW3の各ゲートには、コンパレータ121Yの出力信号COMPPを入力し、P型のスイッチトランジスタMPSW1~MPSW3の各ゲートには、コンパレータ121Xの出力信号COMPNを入力することができる。この様に、上述した、不整合や矛盾が生じない範囲内での実施の形態1~3の組み合わせにおいて、P型及びN型の両方のスイッチトランジスタを有するスイッチ回路180については、断線検知回路120ZZからの出力信号COMPN及びCOMPPに応答して動作させることが可能である。
尚、図1等では、出力段170(出力トランジスタMPOUT,MNOUT)に対して、差動増幅器160の出力電圧が入力される回路構成を例示したが、本実施の形態は、差動増幅器160を含む任意の回路ブロックからの出力電圧が出力段170に入力される構成に対して適用することが可能である。言い換えると、図1等の出力トランジスタMPOUT,MNOUTにゲートに入力される「第1の制御電圧」及び「第2の制御電圧」を発生する、出力段170の前段に配置される回路ブロックを特に限定することなく、本実施の形態で説明したスイッチトランジスタを配置することができる。
特に、以上で説明した半導体装置100A~100G,100X~100Zでは、差動増幅器160の出力電圧が出力段170に入力されるアナログ出力の構成を例示したが、デジタル出力の半導体装置においても、本実施の形態1~4で説明した構成の適用により、断線発生時における異常電流を防止することが可能である。即ち、出力段170の前段には、出力トランジスタMPOUT及びMNOUTの各々をオン(電流>0)又はオフ(電流=0)するような「第1の制御電圧」及び「第2の制御電圧」を出力する回路ブロックが配置されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電源、11 基準電圧ノード、100A~100G,100X~100Z 半導体装置、101 電源端子、102 接地端子、103 出力端子、103n 出力電圧ノード、110,110~110Z バイアス回路、120,120a,120c,120d,120X~120Z,120ZZ 断線検知回路、121X,121Y コンパレータ、122X,122Y インバータ、150,150X~150Z 演算増幅器、160 差動増幅器、170 出力段、180,181 スイッチ回路、190N,190P 出力トランジスタ制御回路、201 プルアップ抵抗、202 プルダウン抵抗、CMPOUTN,CMPOUTP 断線検知信号、COMPN,COMPP 出力信号(コンパレータ)、GND 接地電圧、I1,I2,Ib 電流、Iabn1,Iabn2 異常電流、MN1~MN4,MN120,MNC1,MNC2,MNOUT1,MNOUT2 トランジスタ(N型)、MP1~MP4,MP120,MPC1,MPC2,MPOUT1,MPOUT2 トランジスタ(P型)、MNOUT,MPOUT 出力トランジスタ、MNSW,MNSW1~3,MPSW,MPSW1~MPSW3 スイッチトランジスタ、N1~N4,Nrn,Nrp ノード、NG GNDノード、NP 電源ノード、Ni1 反転入力ノード(差動増幅器)、Ni2 非反転入力ノード(差動増幅器)、No 出力ノード、No1 反転出力ノード(差動増幅器)、No2 非反転出力ノード(差動増幅器)、R1,R2 抵抗器、VCC 電源電圧、VOUT 出力電圧、VREF11~VREF13,VREFN,VREFP 参照電圧。

Claims (20)

  1. 半導体装置であって、
    第1の電源電圧を受ける第1の電源端子と、
    前記第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を受ける第2の電源端子と、
    前記第1の電源端子と出力ノードとの間に接続されて、第1の制御電圧に応じた電流を前記第1の電源端子から前記出力ノードへ流すための第1の出力トランジスタと、
    前記出力ノードと前記第2の電源端子との間に接続されて、第2の制御電圧に応じた電流を前記出力ノードから前記第2の電源端子へ流すための第2の出力トランジスタと、
    前記出力ノードと電気的に接続された、前記半導体装置の外部から電気的にコンタクト可能な出力端子と、
    前記第1の電源端子への前記第1の電源電圧の入力経路における第1の断線、及び、前記第2の電源端子への前記第2の電源電圧の入力経路における第2の断線の少なくとも一方を検知するための断線検知回路と、
    前記第1及び第2の出力トランジスタの少なくとも一方に対応して配置された出力トランジスタ制御回路とを備え、
    前記第1の出力トランジスタは、前記第1の電源電圧がゲートに入力されたときにオフする導電型を有し、
    前記第2の出力トランジスタは、前記第2の電源電圧がゲートに入力されたときにオフする導電型を有し、
    前記第1の出力トランジスタに対応して配置された前記出力トランジスタ制御回路は、前記第1の断線の発生時には、前記出力端子の電圧を前記第1の出力トランジスタのゲートに入力する様に構成され、
    前記第2の出力トランジスタに対応して配置された前記出力トランジスタ制御回路は、前記第2の断線の発生時には、前記出力端子の電圧を前記第2の出力トランジスタのゲートに入力する様に構成され、
    前記第1及び第2の出力トランジスタのうちの前記出力トランジスタ制御回路が配置された出力トランジスタは、直列接続された同一導電型の2個のトランジスタを有し、
    前記2個のトランジスタのバックゲート端子は、当該2個のトランジスタの接続ノードと共通に接続される、半導体装置。
  2. 前記第1の出力トランジスタに対応して配置された前記出力トランジスタ制御回路は、前記断線検知回路の出力信号に応じて、前記第1の断線の発生時には、前記出力端子の電圧を前記第1の出力トランジスタのゲートに伝達する一方で、前記第1の断線の非発生時には、前記出力端子の電圧を伝達する出力電圧ノードを前記第1の出力トランジスタのゲートから切り離し、
    前記第2の出力トランジスタに対応して配置された前記出力トランジスタ制御回路は、前記断線検知回路の出力信号に応じて、前記第2の断線の発生時には、前記出力端子の電圧を前記第2の出力トランジスタのゲートに伝達する一方で、前記第2の断線の非発生時には、前記出力電圧ノードを前記第2の出力トランジスタのゲートから切り離す、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記出力トランジスタ制御回路は、
    前記出力電圧ノードと、前記第1又は第2の出力トランジスタのゲートとの間に直列接続された同一導電型の2個のサブトランジスタを含み、
    当該2個のサブトランジスタのバックゲート端子は、当該2個のサブトランジスタの接続ノードと共通に接続され、
    前記2個のサブトランジスタのゲートには、前記断線検知回路の前記出力信号が入力され、
    前記第1の出力トランジスタに接続された前記2個のサブトランジスタに入力される前記出力信号は、前記第1の断線の非発生時には前記出力端子の電圧に設定される一方で、前記第1の断線の発生時には前記第2の電源電圧に設定され、
    前記第2の出力トランジスタに接続された前記2個のサブトランジスタに入力される前記出力信号は、前記第2の断線の非発生時には前記出力端子の電圧に設定される一方で、前記第2の断線の発生時には前記第1の電源電圧に設定される、請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記出力トランジスタ制御回路は、前記第1及び第2の出力トランジスタの両方に対応して配置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 半導体装置であって、
    第1の電源電圧を受ける第1の電源端子と、
    前記第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を受ける第2の電源端子と、
    前記第1の電源端子と出力ノードとの間に接続されて、第1の制御電圧に応じた電流を前記第1の電源端子から前記出力ノードへ流すための第1の出力トランジスタと、
    前記出力ノードと前記第2の電源端子との間に接続されて、第2の制御電圧に応じた電流を前記出力ノードから前記第2の電源端子へ流すための第2の出力トランジスタと、
    前記出力ノードと電気的に接続された、前記半導体装置の外部から電気的にコンタクト可能な出力端子と、
    第1導電型の第1のスイッチトランジスタ、及び、第2導電型の第2のスイッチトランジスタの少なくとも一方を有するスイッチ回路とを備え、
    前記第1のスイッチトランジスタは、前記第1の電源端子から、前記第1の出力トランジスタのボディダイオード及び前記出力ノードを経由して前記出力端子へ至る第1の経路中に介挿接続され、
    前記第2のスイッチトランジスタは、前記第2の電源端子から、前記第2の出力トランジスタのボディダイオード及び前記出力ノードを経由して前記出力端子へ至る第2の経路中に介挿接続され、
    前記半導体装置は、
    前記第1のスイッチトランジスタのオンオフを制御する第1の参照電圧、及び、前記第2のスイッチトランジスタのオンオフを制御する第2の参照電圧の少なくとも一方を生成する断線検知回路を更に備え、
    前記第1の参照電圧は、前記第1の電源端子への前記第1の電源電圧の入力経路における第1の断線の非発生時には前記第1のスイッチトランジスタをオンする一方で、前記第1の断線の発生時には前記第1のスイッチトランジスタをオフする様に生成され、
    前記第2の参照電圧は、前記第2の電源端子への前記第2の電源電圧の入力経路における第2の断線の非発生時には前記第2のスイッチトランジスタをオンする一方で、前記第2の断線の発生時には前記第2のスイッチトランジスタをオフする様に生成される、半導体装置。
  6. 前記スイッチ回路は、前記第1のスイッチトランジスタ又は前記第2のスイッチトランジスタを有し、
    当該第1又は第2のスイッチトランジスタは、前記出力端子及び前記出力ノードの間に接続される、請求項5記載の半導体装置。
  7. 前記第1又は第2のスイッチトランジスタは、直列接続された2個のトランジスタを有し、
    前記2個のトランジスタのバックゲート端子は、当該2個のトランジスタの接続ノードと共通に接続される、請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記スイッチ回路は、前記第1のスイッチトランジスタ及び前記第2のスイッチトランジスタの両方を有し、
    当該第1及び第2のスイッチトランジスタは、前記出力ノード及び前記出力端子との間に直列に接続される、請求項5記載の半導体装置。
  9. 前記第1及び第2のスイッチトランジスタの各々は、直列接続された2個のトランジスタを有し、
    前記2個のトランジスタのバックゲート端子は、当該2個のトランジスタの接続ノードと共通に接続される、請求項8記載の半導体装置。
  10. 前記スイッチ回路は、前記第1のスイッチトランジスタを有し、
    前記第1のスイッチトランジスタは、前記第1の出力トランジスタのバックゲート端子及びソース端子の間に接続される、請求項5記載の半導体装置。
  11. 前記スイッチ回路は、前記第2のスイッチトランジスタを有し、
    前記第2のスイッチトランジスタは、前記第2の出力トランジスタのバックゲート端子及びソース端子の間に接続される、請求項5記載の半導体装置。
  12. 前記スイッチ回路は、前記第1のスイッチトランジスタ及び前記第2のスイッチトランジスタの両方を有し、
    前記第1のスイッチトランジスタは、前記第1の出力トランジスタのバックゲート端子及びソース端子の間に接続され、
    前記第2のスイッチトランジスタは、前記第2の出力トランジスタのバックゲート端子及びソース端子の間に接続される、請求項5記載の半導体装置。
  13. 前記断線検知回路は、
    前記第1の電源端子及び前記第2の電源端子の間に接続された、抵抗器及び電流源の直列回路を含み、
    前記電流源は、前記第1及び第2の電源電圧の供給時に動作して電流を発生し、
    前記第1又は第2の参照電圧は、前記直列回路中の予め定められたノードから出力され、
    前記予め定められたノードの電圧は、前記第1又は第2の断線の発生により前記電流源の電流による前記抵抗器での電圧降下量が消失すると、前記第1又は第2のスイッチトランジスタがオンする電圧レベルから、当該第1又は第2のスイッチトランジスタがオフする電圧レベルまで変化する、請求項6、7、10、及び11のいずれか1項に記載の半導体装置。
  14. 前記断線検知回路は、
    前記第1の電源端子及び前記第2の電源端子の間に接続された、第1の抵抗器及び第1の電流源の第1の直列回路と、第2の抵抗器及び第2の電流源の第2の直列回路とを含み、
    前記第1及び第2の電流源の各々は、前記第1及び第2の電源電圧の供給時に動作して第1の電流及び第2の電流をそれぞれ発生し、
    前記第1の参照電圧は、前記第1の直列回路中の第1のノードから出力され、
    前記第1のノードの電圧は、前記第1の断線の発生により前記第1の電流による前記第1の抵抗器での電圧降下量が消失すると、前記第1のスイッチトランジスタがオンする電圧レベルから、前記第1のスイッチトランジスタがオフする電圧レベルまで変化し、
    前記第2の参照電圧は、前記第2の直列回路中の第2のノードから出力され、
    前記第2のノードの電圧は、前記第2の断線の発生により前記第2の電流による前記第2の抵抗器での電圧降下量が消失すると、前記第2のスイッチトランジスタがオンする電圧レベルから、前記第2のスイッチトランジスタがオフする電圧レベルまで変化する、請求項8、9、及び12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  15. 前記半導体装置は、
    前記第1及び第2の電源電圧によって動作してバイアス電流を発生するバイアス回路を更に備え、
    前記第1の電流源は、前記バイアス電流を発生するトランジスタとの間でカレントミラーを構成する第1のトランジスタによって前記第1の電流を発生し、
    前記第2の電流源は、前記バイアス電流を発生するトランジスタとの間でカレントミラーを構成する第2のトランジスタによって前記第2の電流を発生する、請求項14記載の半導体装置。
  16. 前記第1及び第2のトランジスタは、同一の導電型及び特性を有する、請求項15記載の半導体装置。
  17. 前記断線検知回路は、
    前記第1の電源端子及び前記第2の電源端子の間に接続された、抵抗器及び電流源の直列回路を含み、
    前記電流源は、前記第1及び第2の電源電圧の供給時に動作して電流を発生し、
    前記第1及び第2の参照電圧の各々は、前記直列回路中の予め定められたノードから出力され、
    前記予め定められたノードの電圧は、前記第1又は第2の断線の発生により前記電流源の電流による前記抵抗器での電圧降下量が消失すると、前記第1又は第2のスイッチトランジスタがオンする電圧レベルから、当該第1又は第2のスイッチトランジスタがオフする電圧レベルまで変化する、請求項5記載の半導体装置。
  18. 前記半導体装置は、
    前記第1及び第2の電源電圧によって動作してバイアス電流を発生するバイアス回路を更に備え、
    前記電流源は、前記バイアス電流を発生するトランジスタとの間でカレントミラーを構成するトランジスタによって前記電流を発生する、請求項13又は17に記載の半導体装置。
  19. 前記第1の参照電圧及び前記第2の参照電圧は、前記第1のスイッチトランジスタのゲート及び前記第2のスイッチトランジスタのゲートにそれぞれ入力され、
    前記断線検知回路は、前記第1の参照電圧について、前記第1の断線の非発生時には、前記第1及び第2の電源電圧のうちの前記第1のスイッチトランジスタをオンするゲート電圧に相当する一方の電源電圧に設定する一方で、前記第1の断線の発生時には、前記出力端子の電圧と同等に設定し、
    前記断線検知回路は、前記第2の参照電圧について、前記断線検知回路によって、前記第2の断線の非発生時には、前記第1及び第2の電源電圧のうちの前記第2のスイッチトランジスタをオンするゲート電圧に相当する他方の電源電圧に設定する一方で、前記第2の断線の発生時には、前記出力端子の電圧と同等に設定する、請求項8、9、及び12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  20. 前記断線検知回路は、前記第1及び第2の電源端子間の電圧差を分圧した第3の参照電圧と、第4の参照電圧との比較に基づいて、前記第1及び第2の断線の少なくとも一方を検知し、
    前記第4の参照電圧は、前記第1及び第2の電源端子間の前記電圧差の共通の変化量に対して、前記第3の参照電圧に生じる電圧変化よりも小さい電圧変化が生じる様に生成される、請求項1~4及び19のいずれか1項に記載の半導体装置。
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