JP7158969B2 - 有機物プローブおよび分子検出装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、有機物プローブおよび分子検出装置に関する。
家庭用の温水器などには、不完全燃焼を起こした際に発生する一酸化炭素を検出する装置が取り付けてあり、早い段階で危険性を知らせてくれる。このようなガス成分は人体に重大な影響を与える。LPガス安全委員会の指針によれば、一酸化炭素の濃度がおおよそ200ppm(百万分の1)程度になると頭痛を引き起こすとされている。比較的濃度が高いガス成分を検出する方法としては種々の方法が知られているが、極低濃度に相当するppb(十億分の1)からppt(一兆分の1)の濃度では検出方法が限られている。
災害現場やテロ行為が行われた現場において、極めて微量のガス成分を検出することで、事前に危険性を察知することが求められている。極低濃度のガス成分は、研究施設内の大型機器を利用して検出する場合が多い。このような場合、ガスクロマトグラフィーや質量分析計のような高価で重量と容積の大きな設置型装置が必要となる。このような点から、極低濃度のガス成分をリアルタイムに検出することが可能な装置、すなわち重量や容積が小さくて携帯性に優れると共に、pptからppbオーダーの極低濃度のガス成分を選択的にかつ高感度に検出することが可能な検出装置が求められている。
主にテロ行為を画策してホームメードの爆薬を運搬する人は、ソフトターゲットと呼ばれる一般市民を巻き込む形でテロを実行する。このため、人が混雑する空港、駅、展覧会場などの場所において、有効性が高く小型で携帯性に優れた検出装置が求められている。常に見える形で警戒することで高い抑止効果をもたらすことができる。
爆薬は密閉された状態であってもわずかながら揮発性の爆薬成分を放出しており、これを訓練された警察犬などの検出体によって発見することが空港などの現場においては一般的である。これは抑止の観点からは効果が高いが、動物を利用した対処法はコストが高く、加えて常に正確性を確保するのが難しい。
検出精度が高い携帯性の検出装置を実現するために、ナノチューブやナノワイヤ上に、芳香性ニトロ成分と検出面に表面修飾されたアミン成分との間で電荷移動錯体を形成して対象物を検出する方法が提案されている。
上記検出方法は、爆薬以外にもサリンのような毒物やホルムアルデヒドのような電子たばこの排出成分に加え、税関などで押収される覚醒剤などの薬物も検出可能である。このような対象物はppm~ppb程度の低濃度で空気中を漂っている。これらの対象物を迅速に検知して、例えば違法な薬物の持ち込みを阻止することが駅や空港などの公共施設などで求められている。
国際公開2011/154939号公報
本発明が解決しようとする課題は、極低濃度のガス成分を選択的にかつ高感度に検出することである。
実施形態の有機物プローブは、第1の有機物プローブと、第2の有機物プローブと、を具備する。第1および第2の有機物プローブのそれぞれは、プリン構造、ピリミジン構造、またはトリアジン構造を有するヘッド部と、基材に結合するベース部と、ヘッド部とベース部とを結合する結合部と、を有する有機化合物を具備する。ベース部は、1価の多環芳香族炭化水素基を有する。第1の有機物プローブと第2の有機物プローブは、結合されている。第2の有機物プローブは、第1の有機物プローブと異なる構造を有する。
分子検出装置を示すブロック図である。 分子検出装置の他の例を示すブロック図である。 分子検出装置における検出器の構成を示す図である。 分子検出装置による対象物の検出波形の一例を示す図である。 分子検出装置による複数の検出セルの一例を示す図である。 複数の検出セルによる対象物の検出結果の一例を示す図である。 有機物プローブに用いられる有機化合物の例を示す図である。 検出素子の他の例を示す図である。 分子検出装置における情報処理部を示す図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的であり、各部の厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率などは現実の構成部位とは異なる場合がある。
図1は実施形態の分子検出装置を示すブロック図である。図1に示す分子検出装置1は、例えばガス発生元から発生する対象ガス3から対象分子2を検出する装置であり、検出器10と識別器20とを備える。対象分子2を含む対象ガス3は、まず分子検出装置1の検出器10に送られる。ここで、対象ガス3は対象分子2に類似する分子量や分子構造などを有する物質を不純物として含んでいる場合がある。また、空気中に漂う対象分子2は図2に示すように、におい成分や微粒子などの様々な夾雑物4(4a、4b)と混ざった状態で存在することが多い。このような点から、対象ガス3は図2に示すように、予めフィルタ装置5や分子分配装置6などで前処理した後に、分子検出装置1の検出器10に送るようにしてもよい。
前処理装置のうちのフィルタ装置5には、一般的な中高性能フィルタなどが用いられる。フィルタ装置5において、対象ガス3中に含まれる微粒子などの粒子状物質が除去される。フィルタ装置5で粒子状物質が除去された対象ガス3は、分子分配装置6に送られる。分子分配装置6としては、対象ガス3をイオン化してイオン化物質群とし、イオン化物質群に電圧を印加して質量に比例する速度で飛行させ、この質量差による飛行速度およびそれに基づく飛行時間を利用して、イオン化物質群から対象分子2のイオン化物質を分離する装置が例示される。このような分子分配装置6としては、イオン化部、電圧印加部、および飛行時間分離部を備える装置が用いられる。
対象分子2を含む対象ガス3は、直接もしくはフィルタ装置5や分子分配装置6などの装置で前処理された後に検出器10に導かれる。検出器10は、図3に示すように、複数の検出セル101に区画された検出面を備える。なお、図3は検出器10の検出面10Aを分子分配装置6の端部6aに向けて配置した状態を示しているが、検出器10の配置はこれに限られない。複数の検出セル101は、それぞれセンサー11およびセンサー11に設けられた有機物プローブ12を有する検出素子13を備える。図3はセンサー11にグラフェン電界効果トランジスタ(GFET)を用いた検出素子13を示している。センサー11はGFETに限定されず、カーボンナノチューブを用いた電界効果トランジスタ、弾性表面波センサーなどであってもよい。
GFETは、ゲート電極14としての機能を有する半導体基板と、ゲート電極14上にゲート絶縁層15としての機能を有する絶縁膜と、ゲート絶縁層15上にチャネル形成領域としての機能を有するグラフェン層16と、グラフェン層16の一端に設けられたソース電極17と、グラフェン層16の他端に設けられたドレイン電極18とを備える。グラフェン層16上には、有機物プローブ12が設けられている。有機物プローブ12には、対象分子2と選択的に結合する有機化合物が用いられる。検出器10に導かれた対象分子2は、グラフェン層16上の有機物プローブ12に捕捉される。若干の不純物は有機物プローブ12との間で相互作用を得られず、検出素子13には捕捉されない。有機物プローブ12に捕捉された対象分子2からGFETに電子が移動することで電気的な検出が行われる。これによって、目的とする対象分子2を選択的に検出する。
有機物プローブ12を構成する有機物は溶剤に溶ける性質を有するため、溶剤に溶かした溶液として塗布することでグラフェン層16に有機物プローブ12を設置することができる。有機物プローブ12はグラフェンと相互作用を得られやすくするために、ピレン環のような構造を有した部位を有することが好ましい。ピレン環のような構造を有する分子はグラフェンの炭素が構成する六角形状のπ電子系と相互作用を持ち、いわゆるπ―πスタッキングと呼ばれる相互作用状態を形成する。低濃度のプローブ分子を溶媒に溶かしてグラフェンに塗布すると、ピレン環とグラフェンとの間でπ―πスタッキングが形成され、グラフェン上にプローブ分子が整列して固定化される。このような自己配列作用を利用してグラフェン層16上に有機物プローブ12を設置することができる。なお、有機物プローブ12を構成する有機化合物については、後に詳述する。
グラフェン層16上に設けられた有機物プローブ12に対象分子2が捕捉されると、GFETの出力が変化する。グラフェンが1層の場合にはゼロギャップとなっているため、通常はソース電極17とドレイン電極18との間に電気が流れ続けている。グラフェンの層数が2層、3層と増えるとバンドギャップが生じるが、厳密な理論値から考えられるよりも実際の系ではバンドギャップが比較的小さい。ゲート絶縁層15がシリコン酸化膜程度の誘電率の場合には、ソース電極17とドレイン電極18との間に電気が流れ続けることが多い。従って、グラフェン層16はグラフェンの単層構造に限らず、5層以下程度のグラフェンの積層体で構成してもよい。
有機物プローブ12の近傍に飛来した対象分子2は、水素結合の力により有機物プローブ12に引き付けられて、場合によっては接触する。対象分子2の接触が起こると、有機物プローブ12との間で電子のやり取りが発生し、有機物プローブ12が接しているグラフェン層16に電気的変化を伝える。有機物プローブ12からグラフェン層16に伝えられた電気的な変化は、ソース電極17とドレイン電極18との間の電気の流れを乱すため、GFETがセンサー11として機能する。
グラフェン層16を用いたGFETによれば、極僅かな電気変化であっても顕著に出力として現れる。従って、高感度な検出素子13を構成することができる。GFETを用いたセンサー11は、グラフェンがゼロギャップ半導体としての性質を有することから、ゲート電極14に電圧を加えなくともソース電極17とドレイン電極18との間に電流が流れる傾向もみられる。このままでもセンサー11として機能するが、通常はゲート電極14に電圧を加えた状態でソース電極17とドレイン電極18との間に電流を流し、有機物プローブ12で対象分子2を捕捉した際のゲート電極14の電気的変化を観測する。
図4は分子検出装置1による対象分子2の検出波形の一例を示している。有機物プローブ12が対象分子2を捕捉すると、検出波形に図4に示すような変化が現れる。検出波形の信号強度への変換は種々の方法が考えられるが、例えば図4におけるP1とP2、およびピークの先端であるP3との面積から算出した値を強度として設定する。ただし、必ずしもこの方法に限定されない。
上記した検出素子13による対象分子2の検出において、有機物プローブ12に捕捉された対象分子2からGFETへの電子の移動が高いほどセンサー11としての機能が高くなる。GFETを用いたセンサー11は、最も高感度なFETセンサーとされており、カーボンナノチューブを用いたセンサーと比べて3倍ほど感度を向上させることができる。従って、GFETと有機物プローブ12とを組み合わせた検出素子13を用いることによって、対象分子2の高感度な検出が可能になる。
図5は検出器10の検出面10Aを6つの検出セル、すなわち検出セルA、検出セルB、検出セルC、検出セルD、検出セルEおよび検出セルFに分割した6角格子状センサーを示している。検出セルA~Fのうち、少なくとも一部には種類が異なる有機物プローブ12、すなわち対象分子2との結合強度が異なる複数の有機物プローブ12が設けられている。複数の有機物プローブ12は、それぞれ対象分子2と相互作用するが、対象分子2との結合強度が異なるため、強度が異なる検出信号が出力される。検出セルA~Fからの検出信号は、それぞれ有機物プローブ12の対象分子2との結合強度により信号強度が異なっている。
検出セルA~Fで検出された信号は、識別器20に送られて信号処理される。識別器20は、検出セルA~Fからの検出信号を強度に変換し、これら検出信号の強度差に基づく信号パターン(例えば図6に示す6つの検出信号のパターン)を解析する。識別器20には、検出する物質に応じた信号パターンが記憶されており、これら信号パターンと検出セルA~Fで検出された信号パターンとを比較することによって、検出器10で検出された対象分子2の識別が行われる。このような信号処理を、ここではパターン認識法と呼ぶ。パターン認識法によれば、例えば指紋検査のように対象物特有の信号パターンにより対象分子2を検出および識別することができる。従って、pptからppbオーダーの極低濃度のガス成分(対象分子2)を選択的にかつ高感度に検出することができる。
上述したパターン認識法を適用することによって、検出器10に導かれる対象ガス3に不純物が混入しているような場合においても、対象分子2を選択的にかつ高感度に検出および識別することができる。例えば、対象分子2が有毒な有機リン化合物の代表的な材料であるメチルホスホン酸ジメチル(DMMP、分子量:124)の場合、化学的な構造が近いジクロルボスのようなリン酸を有する農薬、さらにマラチオン、クロルピリホス、ダイアジノンのような使用例が多い有機リン系農薬が存在する。これらの物質の誤検知を防ぐためには、図6に示すような信号パターンにより識別するのが有効である。すなわち、上述した各物質により検出セルA~Fで検出される信号パターンが異なるため、パターン認識法を適用することで、分子量が近く、また構成元素も似通っている不純物が混入していても、検出対象の物質を選択的にかつ高感度に検出することができる。これは対象分子2が不正薬物のメタンフェタミンに類似する化合物の代表的な材料であるN-メチル-2-フェニルエチルアミン(NMPA、分子量:135)の場合でも、適切な有機物プローブを選択することでDMMPと同様に信号パターンによる識別が可能となる。
次に、分子検出装置1の複数の検出セルA~Fに用いられる有機物プローブ12について説明する。図7は、有機物プローブを構成する有機化合物の例を示す図である。図7は、有機化合物100A~100Fを示す。有機化合物100Aは、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-フェニル-2-プロパノール構造を有する。有機化合物100Bは、チアヌル酸構造を有する。有機化合物100Cは、チミン(T)構造を有する。有機化合物100Dは、アデニン(A)構造を有する。有機化合物100Eは、シトシン(C)構造を有する。有機化合物100Fは、グアニン(G)構造を有する。
有機化合物100Aは、対象分子2に対する反応基としてヒドロキシ基(-OH)やアミノ基(-NH)を有する。これに対し、対象分子2が不正薬物、違法薬物などの薬物であり、特に覚醒剤成分であるアンフェタミンやメタンフェタミンなどのアミン誘導体化合物を含む場合、ヒドロキシ基(-OH)やアミノ基(-NH)に代えてアミド基(-NH-C=O)を有する有機化合物が好ましい。アミド基はアミン誘導体化合物のアミン基と作用する。特に環状アミド構造を有する有機化合物は、アンフェタミン構造やメタンフェタミン構造のアミン基との作用効果が高く、アンフェタミンやメタンフェタミンを良好に捕捉することができる。よって、チアヌル酸構造、チミン(T)構造、シトシン(C)構造、グアニン(G)構造は、アミン誘導体化合物を有する対象分子2の検出に好適である。
有機物プローブ12の構成についてさらに説明する。有機物プローブ12は、ヘッド部HSと、グラフェン層16などに対する設置部位となるベース部BSと、ヘッド部HSとベース部BSとを結合する結合部CSと、を備える。
ヘッド部HSは、前述の通りアデニン(A)構造やグアニン(G)構造などのプリン構造、チミン(T)構造やシトシン(C)構造などのピリミジン構造、またはチアヌル酸構造などのトリアジン構造を有することが好ましい。アデニン(A)構造またはグアニン(G)構造は、カルボニル基またはアミン基を有する。チミン(T)構造またはシトシン(C)構造は、カルボニル基およびアミン基を有する。シアヌル酸構造は、カルボニル基およびアミン基を有する。プリン構造、ピリミジン構造、またはトリアジン構造を有する場合、有機物プローブ12は、乾燥状態であることが好ましい。
ベース部BSは、ピレン環、アントラセン環、ナフタセン環、フェナントレン環などの多環構造を有する1価の置換または非置換の多環芳香族炭化水素基であることが好ましく、さらに置換または非置換のピレン基であることがより好ましい。
結合部CSは、単結合または二重結合(2価基)であり、アルキル基やアルキレン基であってもよいが、エーテル結合(-O-)、エステル結合(-C(=O)O-)、カルボニル結合(-CO-)、アミド結合(-NH-CO-)、イミド結合(-CO-NH-CO-)などの特性基を有する2価の有機基であることが好ましい。有機化合物100Aの結合部CSは、(-NH-CO-C-)基を有する。有機化合物100Bの結合部CSは(-C12-)基を有する。有機化合物100C~Fの結合部CSは(-C10-O-C-)基を有する。
ベース部BSは、例えばグラフェン層16等の基材に結合する。ベース部BSは、ピレン環、アントラセン環、ナフタセン環、フェナントレン環などの多環構造を有する1価の置換または非置換の多環芳香族炭化水素基であることが好ましく、さらに置換または非置換のピレン基であることがより好ましい。有機化合物100A~100Fのベース部BSは、ピレン基を有する。
プリン構造、ピリミジン構造、またはトリアジン構造を有する有機物プローブ12は、他の有機物プローブ12と互いに結合されていてもよい。図8は、検出素子13の他の例を示す図である。なお、センサー11の構成については図3に示す検出素子13の構成と同じであるため図3の説明を適宜援用する。
図8に示す検出素子13は、有機物プローブ12aと、有機物プローブ12aに結合された有機物プローブ12bと、を有する。有機物プローブ12aと有機物プローブ12bは、例えば水素結合などの化学結合で結合されている。
有機物プローブ12aと有機物プローブ12bとの組み合わせの例としては、プリン構造を有する有機物プローブ12aと上記プリン構造と水素結合で結合されたピリミジン構造を有する有機物プローブ12bとの組み合わせ、トリアジン構造を有する有機物プローブ12aと上記トリアジン構造と水素結合で結合されたプリン構造またはピリミジン構造を有する有機物プローブ12bとの組み合わせ、トリアジン構造を有する有機物プローブ12aと上記トリアジン構造と水素結合で結合されたトリアジン構造を有する有機物プローブ12bとの組み合わせなどが挙げられる。なお、これに限定されず、3種以上の有機物プローブ12が結合されていてもよい。
チミン構造(T)を有する有機物プローブ12aとアデニン(A)構造を有する有機物プローブ12bとの組み合わせや、シトシン(C)構造を有する有機物プローブ12aやグアニン構造(G)を有する有機物プローブ12bとの組み合わせは、デオキシリボ核酸(Deoxyribonucleic Acid:DNA)の塩基配列と同様に、互いに結合することで安定化を図るペア構造を形成する。
チミン(T)構造とアデニン(A)構造とのペア構造(T-A構造)やシトシン(C)構造とグアニン(G)構造とのペア構造(C-G構造)を有する有機物プローブ12aおよび有機物プローブ12bは、対象分子2と接触すると、単独での有機物プローブ12とは対象分子2との結合状態が変わり、プローブ自体の分極変化も異なる。また、対象分子2が有機物プローブ12aと有機物プローブ12bとの間に位置し、プローブ同士の結合部が対象分子2との干渉により開裂する場合も単独での有機物プローブ12とは対象分子2との結合状態が変わり、プローブ自体の分極変化も異なる。これにより、有機物プローブ12を単独で用いる場合とは異なる信号パターンを得ることができるため、対象分子2を識別するための信号パターンの種類を増やすことができる。また、例えば有機物プローブ12aおよび有機物プローブ12bの一方のプローブが対象分子2と相互作用する場合に他方のプローブの分極状態も変化するため、有機物プローブ12を単独で用いる場合よりも検出感度を高めることができる。
分子検出装置1で得られた対象分子2の検出および識別結果は、情報ネットワークを介して送信して活用するようにしてもよい。図9は対象分子2の検出情報を情報ネットワークを介して送信する機能、および検出情報と情報ネットワークから取得する参照情報とを照合する機能から選ばれる少なくとも1つを備える情報処理部30が付属または内設された分子検出装置1を示している。情報処理部30は、対象分子2の検出情報を送信する情報送信部31と、参照情報を受信する情報受信部32と、検出情報を参照情報と照合する情報照合部33とを具備している。情報処理部30は、情報送信機能と情報受信および照合機能のうちの一方のみを有していてもよい。
対象分子2の検出情報は、情報送信部31からネットワークNを介して情報利用者に伝達される。また、対象分子2の検出情報を既存の参照情報と照合するために、ネットワークNを介して情報受信部32により参照情報を取得する。取得した参照情報は、情報照合部33により検出情報と照合される。情報を外部のネットワークNから取得して参照することで、多くの情報を持ち歩いて解析する機能を外部に代替できるため、分子検出装置1を小型化して携帯性を高めることができる。さらに、ネットワークNを利用することで、パターン認識法における新たな信号パターンを即時に取得することもできる。情報を受信した側では、この情報を基に次の行動を起こすことができる。携帯型の分子検出装置1を各所に配置しておき、得られるデータを各所から集めて分析し、異常事態の避難誘導などに役立てるといった使い方ができる。ネットワークNと分子検出装置1とを結合することで、従来では達し得なかった多くの使い方が生み出され、産業的な価値が向上する。
実施形態の分子検出装置1によれば、pptからppbオーダーの極低濃度のガス成分分子を選択的にかつ高感度に検出することができる。さらに、検出器10および識別器20により検出感度および検出精度を高めることで、分子検出装置1を小型化することができる。従って、携帯性と検出精度とを両立させた分子検出装置1を提供することが可能になる。実施形態の分子検出装置1は、覚醒剤などの薬物を検出する場合にその機能を有効に発揮し得る。
(実施例1)
GFETと有機物プローブとを組み合わせた検出素子を、以下のようにして用意した。グラフェン層は、グラファイトからの剥離法により基板へ転写して形成したり、化学気相成長法(CVD)を利用して金属の表面に成長させることにより形成することができる。金属の表面に成長した単層や複数層のグラフェンをポリマー膜に転写して、所望の電界効果トランジスタ(FET)作製用の半導体基板に再度転写した。具体的には銅箔表面に1000℃程度の条件でメタンガスをフローしたCVDによりグラフェン層を形成した。
次に、ポリメチルメタクリレート膜を、スピンコート法を用いて4000rpmで塗布し、反対面の銅箔膜を0.1Mの過硫酸アンモニウム溶液でエッチングし、溶液に浮遊したグラフェン膜を回収した。これによりグラフェン膜がポリメチルメタクリレート膜側へ転写される。十分に表面を洗浄した後に、これをシリコン基板上に再度転写した。余分なポリメチルメタクリレート膜は、アセトンにより溶解させて除去した。シリコン基板に転写されたグラフェンには、レジストを塗布してパターニングし、酸素プラズマによって電極間隔10μmのパターンを形成した。電極を蒸着してソース電極とドレイン電極を設けたFETを形成した。シリコン基板表面に形成されている酸化膜上にグラフェンが配置され、グラフェンがソース電極とドレイン電極で挟まれると共に、シリコン基板側をゲート電極とするGFETセンサを作製した。この工程は順序を逆にしてもよい、すなわち電極を先に作製して後からグラフェンを転写して加工してもよい。
次に、グラフェンの表面に有機物プローブを設けた。有機物プローブは、メタノール溶液に10nMの濃度で溶解させて、この中にGFET面を数分間浸漬して設置した。実施例1では、図5に示す検出セルAに有機化合物100Aを有するプローブを設置し、検出セルBに有機化合物100Bを有するプローブを設置し、検出セルCに有機化合物100Cを有するプローブを設置し、検出セルDに有機化合物100Dを有するプローブを設置し、検出セルEに有機化合物100Eを有するプローブを設置し、検出セルFに有機化合物100Fを有するプローブを設置した。
次に、対象分子2として前述したNMPAを用意した。対象分子2については、その蒸気を窒素ガスで約5ppbの濃度となるように希釈し、この希釈ガスを上記検出素子を備える分子検出装置に送った。NMPA分子は、検出セルA~Fの有機物プローブにそれぞれ捕捉された。検出セルA~Fの有機物プローブは、それぞれNMPA分子との結合強度が異なるため、ゲート電極に検出される信号もそれぞれ異なる。検出セルで検出した結果を信号処理をする識別器に送り強度に変換した。検出結果を相対的な強度表示として出力した。各強度を表1に示す。
Figure 0007158969000001
(実施例2)
実施例1と同様の方法でGFETセンサーを作製した。さらに、グラフェンの表面に有機物プローブを設けた。有機物プローブは、メタノール溶液に10nMの濃度で溶解させて、この中にGFET面を数分間浸漬して設置した。実施例2では、図5に示す検出セルAに有機化合物100Aを有するプローブを設置し、検出セルBに有機化合物100Bを有するプローブを設置し、検出セルCに有機化合物100Cを有するプローブと有機化合物100Dを有するプローブとを結合させたプローブを設置し、検出セルDに有機化合物100Eを有するプローブと有機化合物100Fを有するプローブとを結合させたプローブを設置し、検出セルEに有機化合物100Cを有するプローブと有機化合物100Fを有するプローブとを結合させたプローブを設置し、検出セルFに有機化合物100Bを有するプローブと有機化合物100Dを有するプローブとを結合させたプローブを設置した。検出セルC~Fにおける各種プローブの個数割合は互いに同じである。
次に、対象分子2として前述したNMPAを用意した。対象分子2については、その蒸気を窒素ガスで約5ppbの濃度となるように希釈し、この希釈ガスを上記検出素子を備える分子検出装置に送った。NMPA分子は、検出セルA~Fの有機物プローブにそれぞれ捕捉された。セルA~Fの有機物プローブは、それぞれNMPA分子との結合強度が異なるため、ゲート電極に検出される信号もそれぞれ異なる。検出セルで検出した結果を信号処理をする識別器に送り強度に変換した。検出結果を相対的な強度表示として出力した。各強度を表2に示す。
Figure 0007158969000002
表1および表2からもわかるとおり、実施例1および実施例2の分子検出装置において、NMPA分子に対して特定の信号パターンを得られることがわかる。また、実施例1および実施例2の分子検出装置において、互いに異なる強度の信号パターンを得られることがわかる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示され、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得ることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…分子検出装置、2…対象分子、3…対象ガス、4…夾雑物、5…フィルタ装置、6…分子分配装置、6a…端部、10…検出器、10A…検出面、11…センサー、12…有機物プローブ、12a…有機物プローブ、12b…有機物プローブ、13…検出素子、14…ゲート電極、15…ゲート絶縁層、16…グラフェン層、17…ソース電極、18…ドレイン電極、20…識別器、30…情報処理部、31…情報送信部、32…情報受信部、33…情報照合部、100A~100F…有機化合物、101…検出セル。

Claims (11)

  1. 第1の有機物プローブと、
    第2の有機物プローブと、を具備し、
    前記第1および第2の有機物プローブのそれぞれは、
    プリン構造、ピリミジン構造、またはトリアジン構造を有するヘッド部と、基材に結合するベース部と、前記ヘッド部と前記ベース部とを結合する結合部と、を有する有機化合物を具備し、
    前記ベース部は、1価の多環芳香族炭化水素基を有し、
    前記第1の有機物プローブと前記第2の有機物プローブは、結合されており、
    前記第2の有機物プローブは、前記第1の有機物プローブと異なる構造を有する、有機物プローブ。
  2. 前記第1の有機物プローブは前記プリン構造を含み、
    前記第2の有機物プローブは前記ピリミジン構造を含み、
    前記プリン構造と前記ピリミジン構造は、水素結合によって結合されている、請求項1に記載の有機物プローブ。
  3. 前記第1の有機物プローブは前記トリアジン構造を含み、
    前記第2の有機物プローブは前記プリン構造または前記ピリミジン構造を含み、
    前記トリアジン構造と前記プリン構造または前記ピリミジン構造は、水素結合によって結合されている、請求項1に記載の有機物プローブ。
  4. 前記プリン構造は、アデニン構造またはグアニン構造を含み、
    前記アデニン構造または前記グアニン構造は、カルボニル基またはアミン基を有する、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の有機物プローブ。
  5. 前記ピリミジン構造は、チミン構造またはシトシン構造を含み、
    前記チミン構造またはシトシン構造は、カルボニル基およびアミン基を有する、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の有機物プローブ。
  6. 前記トリアジン構造は、シアヌル酸構造を含み、
    前記シアヌル酸構造は、カルボニル基およびアミン基を有する、請求項1に記載の有機物プローブ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の有機物プローブと、
    前記有機物プローブと対象分子が相互作用することで前記対象分子を検出する検出セルと、を具備する、分子検出装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の有機物プローブと、
    前記有機物プローブと対象分子が相互作用することで前記対象分子を検出する検出セルと、を具備し、
    前記検出セルは、前記対象分子が前記第1の有機物プローブと前記第2の有機物プローブとの間に位置して水素結合を開裂させることにより前記対象分子を検出する、分子検出装置。
  9. 前記対象分子は、アミン誘導体化合物を含む、請求項7または請求項8に記載の分子検出装置。
  10. 前記検出セルは、前記有機物プローブが設けられたグラフェンを含むグラフェン層と、前記グラフェン層に接続された電極とを有する電界効果トランジスタを含む、請求項8または請求項9に記載の分子検出装置。
  11. 前記検出セルからの検出信号により前記対象分子を識別する識別器をさらに具備する、請求項8ないし請求項10のいずれか一項に記載の分子検出装置。
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