JP7155851B2 - 繊維強化複合材製フレーム - Google Patents
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Description
上記態様に係る繊維強化複合材製フレームにおいて、該繊維強化複合材製フレームは、自動車の車体におけるフロントドア開口部とリヤドア開口部との間に配設されたセンターピラーであり、前記断面の高さ方向は、前記車体の車幅方向であり、前記圧縮部は、前記引張部よりも前記車幅方向の外側に位置するように配され、前記短手方向の両側に配設された2つの壁部は、前記車幅方向の少なくとも一部において、互いの間隔が前記車幅方向の内側から外側へと行くのに従って漸次拡がるように形成されている、こととしてもよい。
1.車体1の構成
本実施形態に係る車体1の構成について、図1を用いて説明する。
センターピラー4の構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1のA部を示す拡大図である。
センターピラー4の中部4bの断面構造について、図3を用いて説明する。図3は、図2のIII-III断面を示す模式断面図である。
センターピラー4の下部4aの断面構造について、図4を用いて説明する。図4は、図2のIV-IV断面を示す模式断面図である。
センターピラー4の中部4bに曲げ荷重が作用した場合に発生する圧縮応力と引張応力とについて、図5および図6を用いて説明する。図5(a)は、比較例に係るセンターピラーに曲げ荷重が作用した場合の圧縮応力と引張応力とを示すモデル図であり、図5(b)は、本実施形態に係るセンターピラー4の中部4bに車体1の外側から曲げ荷重が作用した場合の圧縮応力と引張応力とを示すモデル図である。図6は、参考例としてスチール製のセンターピラーに曲げ荷重が作用した場合の圧縮応力と引張応力とを示すモデル図である。
本実施形態に係る繊維強化複合材製フレームとしてのセンターピラー4では、中部4bにおいて、長手方向中立軸AxNBを長手方向断面中心軸Ax4bに対して外側部(圧縮部)4b1の側に偏って設定されているので、圧縮側縁応力σcを引張側縁応力σyに比べて小さくすることができる。即ち、繊維強化複合材製フレームでは、曲げ荷重作用時における圧縮強度は引張強度の約1/2~1/3しかないが、本実施形態に係るセンターピラー4の中部4bでは、長手方向中立軸AxNBを、長手方向断面中心軸Ax4bに対して外側部(圧縮部)4b1の側に偏らせることで、圧縮側縁応力σcを引張側縁応力σyに比べて小さくすることで外側部(圧縮部)4b1での座屈現象の発生を抑制することができる。
第2実施形態に係るセンターピラー14の構成について、図7(a)を用いて説明する。図7(a)は、本実施形態に係るセンターピラー14の中部の断面構造を示す模式断面図である。なお、センターピラー14における下部および上部については、上記第1実施形態に係るセンターピラー4と同じ構造を以って形成されているので、重ねての説明を省略する。
第3実施形態に係るセンターピラー24の構成について、図7(b)を用いて説明する。図7(b)は、本実施形態に係るセンターピラー24の中部の断面構造を示す模式断面図である。なお、センターピラー24における下部および上部についても、上記第1実施形態に係るセンターピラー4と同じ構造を以って形成されているので、重ねての説明を省略する。
第4実施形態に係るセンターピラー34の構成について、図8(a)を用いて説明する。図8(a)は、本実施形態に係るセンターピラー34の中部の断面構造を示す模式断面図である。なお、センターピラー34における下部および上部についても、上記第1実施形態に係るセンターピラー4と同じ構造を以って形成されているので、重ねての説明を省略する。
第5実施形態に係るセンターピラー44の構成について、図8(b)を用いて説明する。図8(b)は、本実施形態に係るセンターピラー44の中部の断面構造を示す模式断面図である。なお、センターピラー44における下部および上部についても、上記第1実施形態に係るセンターピラー4と同じ構造を以って形成されているので、重ねての説明を省略する。
上記第1実施形態から上記第5実施形態に係る各センターピラー4,14,24,34,44が奏する効果についての確認を行った。その結果について、図9を用いて説明する。図9は、比較例としてのサンプル1~3、上記第1実施形態と同一形態を有するサンプル4、上記第2実施形態と同一形態を有するサンプル5~7、上記第3実施形態と同一形態を有するサンプル8、上記第4実施形態と同一形態を有するサンプル9~11、および上記第5実施形態と同一形態を有するサンプル12における質量と曲げ強度との関係を示すグラフである。
サンプル1~3は、上記第1実施形態に係るセンターピラー4の中部4bの断面構造に対して、外周壁の肉厚を全周に亘って一定としたサンプルである。質量が互いに異なる3種類のサンプル1~3を作製し、それぞれの曲げ強度を測定した。
サンプル4は、上記第1実施形態に係るセンターピラー4の中部4bと同じ断面構造を採用したサンプルであり、質量をM1とした。サンプル4についても、曲げ強度を測定した。なお、サンプル4では、長手方向中立軸が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮部の側に偏って設定されている。
サンプル5~7は、上記第2実施形態に係るセンターピラー14の中部と同じ断面構造を採用したサンプルである。質量が互いに異なるサンプル5~7を作製し、それぞれの曲げ強度を測定した。サンプル5~7についても、長手方向中立軸が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮部の側に偏って設定されている。
サンプル8は、上記第3実施形態に係るセンターピラー24の中部と同じ断面構造を採用したサンプルであり、質量をM2とした。サンプル8についても、曲げ強度を測定した。なお、サンプル8についても、長手方向中立軸が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮部の側に偏って設定されている。
サンプル9~11は、上記第4実施形態に係るセンターピラー34の中部と同じ断面構造を採用したサンプルである。質量が互いに異なるサンプル9~11を作製し、それぞれの曲げ強度を測定した。サンプル9~11についても、長手方向中立軸が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮部の側に偏って設定されている。
サンプル12は、上記第5実施形態に係るセンターピラー44の中部と同じ断面構造を採用したサンプルであり、質量をM3とした。サンプル12についても、曲げ強度を測定した。サンプル12についても、長手方向中立軸が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮部の側に偏って設定されている。
図9に示すように、サンプル1~3の曲げ強度は、質量が大きいほど高くなっている。即ち、サンプル1よりもサンプル2の方が外周壁の肉厚が厚く、サンプル2よりもサンプル3の方が外周壁の肉厚が厚いことにより、質量の増加に比例して曲げ強度も高くなっている。
上記第2実施形態では、センターピラー14の中部の外側部14aに稜線部14cを設け、上記第3実施形態では、センターピラー24の中部の外側部24aに稜線部24cを設けることとした。また、上記第4実施形態では、センターピラー34の中部の内部空間34iにおける外側部34aの側にリブ34c,34d,34eを設け、上記第5実施形態では、センターピラー44の中部の内部空間44iにおける外側部44aの側にリブ44c,44d,44eを設けることとした。
第6実施形態に係る車体10およびフロントサイドフレーム12の構成について、図11および図12を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る車体10の一部構成を示す模式平面図であり、図12は、図11のC部に示すフロントサイドフレーム12の構造を示す模式平面図である。
上記第1実施形態に係るセンターピラー4の中部4bでは、外側部4b1と内側部4b2とで2段階で肉厚を変えることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、3段階あるいはそれ以上で肉厚を変更することとしてもよい。
4b1,14a,24a,34a,44a 外側部(圧縮部)
4b2,14b,24b,34b,44b 内側部(引張部)
4d,14d,24d,34i,44i 内部空間
12 フロントサイドフレーム(繊維強化複合材製フレーム)
12f,12h,12j 圧縮部
12g,12i,12k 引張部
14c,24c 稜線部
34c,34d,34e,44c,44d,44e リブ
34f,34g,34h,44f,44g,44h 小部屋(部屋)
Ax4b,Ax14,Ax24,Ax34,Ax44 長手方向断面中心軸
AxNB,AxNC,AxND,AxNE,AxNF 長手方向中立軸
Claims (6)
- 中空断面形状を有し、所定の方向に延びるとともに、曲げ荷重を受ける繊維強化複合材製フレームであって、
長手方向の少なくとも一部領域では、前記繊維強化複合材製フレームの長手方向中立軸の位置が、長手方向断面中心軸に対して、圧縮応力が発生する圧縮部の側に偏って設定されており、
前記少なくとも一部領域を前記所定の方向と交差する方向に断面視し、前記長手方向断面中心軸に対する前記長手方向中立軸の偏りの方向を当該断面の高さ方向とする場合に、前記圧縮部に対して前記断面の高さ方向における反対側の部分に、前記曲げ荷重作用時に引張応力が発生する引張部が配設され、
前記所定の方向および前記断面の高さ方向の双方に交差する短手方向において、前記圧縮部の最大幅は、前記引張部の最大幅よりも広く設定され、
前記圧縮部は、前記短手方向の中程部分に前記引張部に向けて凹入されてなる溝と、当該溝の前記短手方向の両脇部分に配され、前記所定の方向に延びる稜線部とを有し、
前記圧縮部の幅と前記引張部の幅との差分は、前記短手方向における前記溝の略幅と同じである、
繊維強化複合材製フレーム。 - 請求項1に記載の繊維強化複合材製フレームにおいて、
前記少なくとも一部領域における前記圧縮部には、前記曲げ荷重作用時に引張応力が発生する引張部に比べて、長手方向に延びる稜線部が多く設けられている、
繊維強化複合材製フレーム。 - 請求項2に記載の繊維強化複合材製フレームにおいて、
前記交差する方向での断面視において、前記断面の高さ方向での該繊維強化複合材製フレームの高さを断面高さとする場合に、
前記稜線部は、曲げ応力作用面において、前記引張部の側の端部を基準として、前記断面高さに対して0.55~0.9の範囲に設けられている、
繊維強化複合材製フレーム。 - 請求項1から請求項3の何れかに記載の繊維強化複合材製フレームにおいて、
前記少なくとも一部領域では、前記圧縮部の断面が、前記引張部よりも大きく設定されている、
繊維強化複合材製フレーム。 - 請求項1から請求項4の何れかに記載の繊維強化複合材製フレームにおいて、
前記少なくとも一部領域における前記圧縮部の外周壁は、前記引張部に比べて、厚肉に設けられている、
繊維強化複合材製フレーム。 - 請求項1から請求項5の何れかに記載の繊維強化複合材製フレームにおいて、
該繊維強化複合材製フレームは、自動車の車体におけるフロントドア開口部とリヤドア開口部との間に配設されたセンターピラーであり、
前記断面の高さ方向は、前記車体の車幅方向であり、
前記圧縮部は、前記引張部よりも前記車幅方向の外側に位置するように配され、
前記短手方向の両側に配設された2つの壁部は、前記車幅方向の少なくとも一部において、互いの間隔が前記車幅方向の内側から外側へと行くのに従って漸次拡がるように形成されている、
繊維強化複合材製フレーム。
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