JP7154053B2 - 硬化性樹脂組成物および繊維強化樹脂材料 - Google Patents

硬化性樹脂組成物および繊維強化樹脂材料 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性樹脂組成物および繊維強化樹脂材料に関する。
従来、ビニルエステル樹脂と、反応性希釈剤としてのスチレン系モノマーとを含有する樹脂組成物が知られており、そのような樹脂組成物は、強化繊維が添加されて、例えば、シートモールディングコンパウンド(以下、SMCとする。)などの繊維強化樹脂材料として利用されている。
しかるに、近年、環境負荷の観点からスチレン系モノマーの使用が制限されつつあり、スチレン系モノマーを実質的に含有しないスチレンフリーの繊維強化樹脂材料が望まれている。
例えば、ビニルエステル樹脂と、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体またはポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体からなる反応性希釈剤と、ガラス繊維などの補強材とを含有する熱硬化性樹脂成形材料が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006-22163号公報
しかるに、特許文献1に記載の熱硬化性樹脂成形材料のような繊維強化樹脂材料には、繊維強化樹脂材料から成形される成形品の変形を抑制するために、優れた低収縮性が要求される。しかし、特許文献1に記載の熱硬化性樹脂成形材料では、要求される低収縮性を確保できず、熱硬化性樹脂成形材料から成形される成形品の変形を十分に抑制できない場合がある。また、このような成形品には、高温下においても機械物性を十分に確保できる優れた耐熱性が要求される。
本発明は、スチレンフリーでありながら低収縮性に優れ、かつ、硬化物に優れた耐熱性を付与できる硬化性樹脂組成物および繊維強化樹脂材料を提供する。
本発明[1]は、ビニルエステル樹脂と、多官能(メタ)アクリレートと、モノ(メタ)アクリレートと、低収縮化剤と、を含有し、スチレン系モノマーを、実質的に含有せず、前記モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、前記モノ(メタ)アクリレートおよび前記多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、40質量%以下である、硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[2]は、増粘剤として酸化マグネシウムをさらに含有し、前記ビニルエステル樹脂は、前記ビニルエステル樹脂の酸変性体を含む、上記[1]に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[3]は、前記モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、前記モノ(メタ)アクリレートおよび前記多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、20質量%以上である、上記[1]または[2]に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[4]は、前記ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸との反応物を含み、前記エポキシ樹脂におけるエポキシ当量は、200以上500以下である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[5]は、前記多官能(メタ)アクリレートは、アルカングリコールジ(メタ)アクリレートを含み、前記アルカングリコールジ(メタ)アクリレートが含有するオキシアルキレン基の炭素数は、2~4である、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[6]は、前記モノ(メタ)アクリレートは、アルキル基を有するアルキルモノ(メタ)アクリレートを含む、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[7]は、前記アルキルモノ(メタ)アクリレートが有するアルキル基の炭素数は、2以上である、上記[6]に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[8]は、前記低収縮化剤は、ポリ酢酸ビニル樹脂および/またはポリ(メタ)アクリレート樹脂を含む、上記[1]~[7]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[9]は、前記低収縮化剤の含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と、前記多官能(メタ)アクリレートと、前記モノ(メタ)アクリレートと、前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、10質量部以上20質量部以下である、上記[1]~[8]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含む。
本発明[10]は、上記[1]~[9]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物と、前記硬化性樹脂組成物が含浸する強化繊維と、を含む、繊維強化樹脂材料を含む。
本発明の硬化性樹脂組成物は、多官能(メタ)アクリレートと、モノ(メタ)アクリレートと、低収縮化剤とを含有する一方、スチレン系モノマーを実質的に含有せず、モノ(メタ)アクリレートの含有割合が、モノ(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、上記上限以下である。
そのため、硬化性樹脂組成物は、スチレンフリーでありながら低収縮性に優れ、かつ、硬化性樹脂組成物の硬化物に優れた耐熱性を付与できる。
また、繊維強化樹脂材料は、上記の硬化性樹脂組成物と、強化繊維とを含むので、スチレンフリーでありながら、繊維強化樹脂材料から成形される成形品の変形を抑制でき、かつ、成形品に優れた耐熱性を付与できる。
1.硬化性樹脂組成物
本発明の硬化性樹脂組成物は、必須成分として、ビニルエステル樹脂と、多官能(メタ)アクリレートと、モノ(メタ)アクリレートと、低収縮化剤とを含有する。また、硬化性樹脂組成物は、スチレン系モノマーを実質的に含有しない。
(1-1)ビニルエステル樹脂
ビニルエステル樹脂は、不飽和二重結合およびエステル結合を含有する。
ビニルエステル樹脂として、例えば、ビニルエステル樹脂の無変性体、ビニルエステル樹脂の酸変性体などが挙げられる。
ビニルエステル樹脂の無変性体は、変性されていないビニルエステル樹脂であって、エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸との付加反応物である。
エポキシ樹脂は、少なくとも1つのエポキシ基を含有する。エポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂など)、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂など)、脂肪族型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
このようなエポキシ樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
このようなエポキシ樹脂のなかでは、好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂が挙げられ、さらに好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、100以上、好ましくは、200以上、さらに好ましくは、250以上、例えば、700以下、好ましくは、500以下、さらに好ましくは、400以下である。なお、エポキシ当量は、JIS K 7236に準拠して測定できる(以下同様)。
エポキシ樹脂のエポキシ当量が上記下限以上であれば、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さの向上を図ることができる。エポキシ樹脂のエポキシ当量が上記上限以下であれば、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の耐熱性の向上を図ることができる。
不飽和モノカルボン酸は、少なくとも1つの不飽和二重結合と、少なくとも1つのカルボキシ基とを含有する。不飽和モノカルボン酸として、例えば、不飽和モノ脂肪酸(例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸など)、芳香族不飽和モノカルボン酸(例えば、ケイ皮酸など)、エステル結合含有不飽和モノカルボン酸(例えば、酸無水物と不飽和アルコールとの反応物など)などが挙げられる。なお、(メタ)アクリルは、メタクリルおよび/またはアクリルと同義である。
このような不飽和モノカルボン酸は、単独使用または2種以上併用することができる。
不飽和モノカルボン酸のなかでは、好ましくは、不飽和モノ脂肪酸が挙げられ、さらに好ましくは、(メタ)アクリル酸、とりわけ好ましくは、メタクリル酸が挙げられる。
そして、ビニルエステル樹脂の無変性体は、上記したエポキシ樹脂のエポキシ基と上記した不飽和一塩基酸のカルボキシ基とを開環付加反応させることにより調製される。ビニルエステル樹脂の無変性体は、エポキシ基の開環により生成する水酸基を含有する。
ビニルエステル樹脂の酸変性体は、酸変性されたビニルエステル樹脂であり、ビニルエステル樹脂の側鎖にカルボキシ基が導入されている。ビニルエステル樹脂の酸変性体は、例えば、上記したビニルエステル樹脂の無変性体と酸無水物との反応生成物である。
酸無水物として、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸などが挙げられる。酸無水物は、単独使用または2種以上併用することができる。このような酸無水物のなかでは、好ましくは、無水マレイン酸が挙げられる。
そして、ビニルエステル樹脂の酸変性体は、例えば、上記したビニルエステル樹脂の無変性体が含有する水酸基と酸無水物の酸無水物基とを反応させることにより調製される。水酸基と酸無水物基との反応により、エステル結合が形成するとともに、カルボキシ基が生成する。
このようなビニルエステル樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
ビニルエステル樹脂のなかでは、好ましくは、ビニルエステル樹脂の無変性体の単独使用、ビニルエステル樹脂の酸変性体の単独使用、ビニルエステル樹脂の無変性体およびビニルエステル樹脂の酸変性体の併用が挙げられ、さらに好ましくは、ビニルエステル樹脂の酸変性体の単独使用、ビニルエステル樹脂の無変性体およびビニルエステル樹脂の酸変性体の併用が挙げられる。つまり、ビニルエステル樹脂は、ビニルエステル樹脂の無変性体および/またはビニルエステル樹脂の酸変性体を含み、好ましくは、ビニルエステル樹脂の酸変性体を含む。
また、ビニルエステル樹脂がビニルエステル樹脂の酸変性体を含む場合、ビニルエステル樹脂の酸価は、例えば、10mgKOH/g以上、好ましくは、40mgKOH/g以上、例えば、150mgKOH/g以下、好ましくは、100mgKOH/g以下である。なお、ビニルエステル樹脂の酸価は、JIS K 6901に準拠して測定できる(以下同様)。
ビニルエステル樹脂の含有割合は、ビニルエステル樹脂と、多官能(メタ)アクリレートと、モノ(メタ)アクリレートと、低収縮化剤との総和(以下、必須成分の総和とする。)100質量部に対して、例えば、20質量部以上、好ましくは、30質量部以下、例えば、45質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
(1-2)多官能(メタ)アクリレート
多官能(メタ)アクリレートは、反応性希釈剤であって、スチレン系モノマーに代えて、硬化性樹脂組成物に含有される。
多官能(メタ)アクリレートは、2つ以上の(メタ)アクリロイル基を含有する。多官能(メタ)アクリレートとして、例えば、アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートとして、例えば、アルカングリコールジ(メタ)アクリレート、アルカントリオールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アルカングリコールジ(メタ)アクリレートは、分子の両末端に位置する2つの(メタ)アクリロイル基と、それら(メタ)アクリロイル基とエステル結合を形成する1つのアルカングリコールユニット(オキシアルキレン基)とを含有する。
アルカングリコールジ(メタ)アクリレートが含有するオキシアルキレン基の炭素数は、例えば、1以上、好ましくは、2以上、例えば、10以下、好ましくは、4以下である。
アルカングリコールジ(メタ)アクリレートとして、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アルカントリオールトリ(メタ)アクリレートは、3つの(メタ)アクリロイル基と、それら(メタ)アクリロイル基とエステル結合を形成するアルカントリオールユニットとを含有する。
アルカントリオールトリ(メタ)アクリレートとして、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートは、2つ以上の(メタ)アクリロイル基と、それら(メタ)アクリロイル基の間において繰り返し単位として位置するポリオキシアルキレンユニット(2つ以上のオキシアルキレン基)とを含有する。
ポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートが含有する各オキシアルキレン基の炭素数の範囲は、例えば、上記したアルカングリコールジ(メタ)アクリレートが含有するオキシアルキレン基の炭素数の範囲と同じである。
また、ポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートに含まれるオキシアルキレン基の数は、例えば、2以上、例えば、10以下、好ましくは、4以下である。
ポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートとして、例えば、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど)などが挙げられる。
このような多官能(メタ)アクリレートは、単独使用または2種以上併用することができる。
つまり、多官能(メタ)アクリレートは、例えば、アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートおよび/またはポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートを含み、好ましくは、アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートおよび/またはポリオキシアルキレンポリ(メタ)アクリレートからなる。
また、多官能(メタ)アクリレートのなかでは、好ましくは、アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートが挙げられ、さらに好ましくは、アルカングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられ、とりわけ好ましくは、炭素数2~4のオキシアルキレン基を含有するアルカングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられ、とりわけ好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
つまり、多官能(メタ)アクリレートは、好ましくは、アルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートを含み、さらに好ましくは、アルカングリコールジ(メタ)アクリレートを含み、とりわけ好ましくは、炭素数2~4のオキシアルキレン基を含有するアルカングリコールジ(メタ)アクリレートを含み、特に好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートを含む。
多官能(メタ)アクリレートがアルカングリコールジ(メタ)アクリレートを含むと、硬化性樹脂組成物に低収縮性を確実に付与することができながら、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さおよび耐熱性の向上を確実に図ることができる。
このような多官能(メタ)アクリレートの分子量は、例えば、150以上、好ましくは、180以上、例えば、400以下、好ましくは、300以下である。
多官能(メタ)アクリレートの含有割合は、必須成分の総和100質量部に対して、例
えば、25質量部以上、例えば、50質量部以下、好ましくは、45質量部以下である。
(1-3)モノ(メタ)アクリレート
モノ(メタ)アクリレートは、多官能(メタ)アクリレートおよび低収縮化剤と併用されることにより、硬化性樹脂組成物に優れた低収縮性を付与する。
モノ(メタ)アクリレートは、1つの(メタ)アクリロイル基を含有する。モノ(メタ)アクリレートとして、例えば、アルキルモノ(メタ)アクリレート、シクロアルキルモノ(メタ)アクリレート、アラルキルモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アルキルモノ(メタ)アクリレートは、1つのオキシ(メタ)アクリロイル基と、そのオキシ(メタ)アクリロイル基と結合するアルキル基とを含有する。
アルキルモノ(メタ)アクリレートが含有するアルキル基の炭素数は、例えば、1以上、好ましくは、2以上、例えば、18以下、好ましくは、8以下である。
アルキルモノ(メタ)アクリレートとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
シクロアルキルモノ(メタ)アクリレートは、1つのオキシ(メタ)アクリロイル基と、そのオキシ(メタ)アクリロイル基が結合する脂肪族環とを含有する。
シクロアルキルモノ(メタ)アクリレートとして、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アラルキルモノ(メタ)アクリレートは、1つのオキシ(メタ)アクリロイル基と、そのオキシ(メタ)アクリロイル基と結合する芳香脂肪族基とを含有する。
アラルキルモノ(メタ)アクリレートとして、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
このようなモノ(メタ)アクリレートは、単独使用または2種以上併用することができる。
つまり、モノ(メタ)アクリレートは、例えば、アルキルモノ(メタ)アクリレート、シクロアルキルモノ(メタ)アクリレート、アラルキルモノ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を含み、好ましくは、上記の群から選択される少なくとも1種からなる。
また、モノ(メタ)アクリレートのなかでは、好ましくは、アルキルモノ(メタ)アクリレートが挙げられ、さらに好ましくは、炭素数2以上のアルキル基を含有するアルキルモノ(メタ)アクリレートが挙げられ、とりわけ好ましくは、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレートおよびイソブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
つまり、モノ(メタ)アクリレートは、好ましくは、アルキルモノ(メタ)アクリレートを含み、さらに好ましくは、炭素数2以上のアルキル基を含有するアルキルモノ(メタ)アクリレートを含み、とりわけ好ましくは、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレートおよびイソブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のアルキルモノ(メタ)アクリレートを含む。
モノ(メタ)アクリレートがアルキルモノ(メタ)アクリレートを含むと、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さおよび耐熱性の向上をより確実に図ることができる。さらに、アルキルモノ(メタ)アクリレートが炭素数2以上のアルキル基を含有すると、硬化性樹脂組成物の臭気の低減を確実に図ることができる。
このようなモノ(メタ)アクリレートの分子量は、例えば、90以上、好ましくは、150以上、例えば、300以下、好ましくは、250以下である。
モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、必須成分の総和100質量部に対して、例えば、2質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下である。
モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、モノ(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
モノ(メタ)アクリレートの含有割合が上記下限以上であると、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さおよび耐熱性の向上をより一層確実に図ることができる。モノ(メタ)アクリレートの含有割合が上記上限以下であると、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)に優れた耐熱性を付与することができる。
(1-4)低収縮化剤
低収縮化剤は、硬化性樹脂組成物から成形される成形品の硬化収縮および熱収縮を抑制する。
低収縮化剤として、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、セルロースエステル樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレートなど)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル-ポリスチレンブロックコポリマー、SBS(ゴム)、飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
このような低収縮化剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような低収縮化剤のなかでは、好ましくは、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリスチレンおよびポリエチレンが挙げられ、さらに好ましくは、ポリ酢酸ビニル樹脂およびポリ(メタ)アクリレート樹脂が挙げられ、とりわけ好ましくは、ポリ酢酸ビニル樹脂およびポリ(メタ)アクリレート樹脂の併用が挙げられる。
つまり、低収縮化剤は、好ましくは、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリスチレンおよびポリエチレンから選択される少なくとも1種を含み、さらに好ましくは、ポリ酢酸ビニル樹脂および/またはポリ(メタ)アクリレート樹脂を含み、とりわけ好ましくは、ポリ酢酸ビニル樹脂および/またはポリ(メタ)アクリレート樹脂からなり、特に好ましくは、ポリ酢酸ビニル樹脂およびポリ(メタ)アクリレート樹脂からなる。
低収縮化剤がポリ酢酸ビニル樹脂および/またはポリ(メタ)アクリレート樹脂を含むと、硬化性樹脂組成物に低収縮性をより確実に付与することができながら、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さおよび耐熱性の向上をより確実に図ることができる。
このような低収縮化剤の数平均分子量は、例えば、5000以上、好ましくは、10000以上、例えば、200000以下、好ましくは、100000以下である。
低収縮化剤の含有割合は、必須成分の総和100質量部に対して、例えば、5質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下である。
低収縮化剤の含有割合が上記下限以上であれば、硬化性樹脂組成物に低収縮性をより一層確実に付与することができる。低収縮化剤の含有割合が上記上限以下であれば、硬化性樹脂組成物の充填性の向上を図ることができるとともに、硬化性樹脂組成物から成形される成形品(後述)の曲げ強さおよび耐熱性の向上をより一層確実に図ることができる。
(1-5)増粘剤
また、硬化性樹脂組成物は、任意成分として、増粘剤をさらに含有することができる。
増粘剤は、硬化性樹脂組成物を加熱圧縮成形に適した粘度まで増粘する。増粘剤は、例えば、硬化性樹脂組成物を強化繊維(後述)に含浸させる前(好ましくは、直前)に、硬化性樹脂組成物に添加される。
増粘剤として、例えば、アルカリ土類金属酸化物(例えば、酸化マグネシウムなど)、アルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど)、ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの芳香族ポリイソシアネート、例えば、水添キシリレンジイソシアネート(HXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ノルボルネンメタンジイソシアネート(NBDI)などの脂環族ポリイソシアネート、例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香脂肪族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などの脂肪族ポリイソシアネート、および、それらの変性体など)が挙げられる。
このような増粘剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
増粘剤は、硬化性樹脂組成物に含有されるビニルエステル樹脂に応じて適宜選択される。
具体的には、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の無変性体のみを含有する場合、増粘剤として、ポリイソシアネートが選択され、好ましくは、芳香族ポリイソシアネートが選択され、さらに好ましくは、MDIが選択される。つまり、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の無変性体のみを含有する場合、増粘剤は、ポリイソシアネートを含み、好ましくは、芳香族ポリイソシアネートを含み、さらに好ましくは、MDIを含む。
増粘剤がポリイソシアネートを含むと、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の無変性体のみを含有する場合であっても、硬化性樹脂組成物を確実に増粘することができる。
また、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の酸変性体を含有する場合、増粘剤として、アルカリ土類金属酸化物が選択され、好ましくは、酸化マグネシウムが選択される。つまり、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の酸変性体を含有する場合、増粘剤は、アルカリ土類金属酸化物を含み、好ましくは、酸化マグネシウムを含む。
増粘剤がアルカリ土類金属酸化物(好ましくは酸化マグネシウム)を含むと、硬化性樹脂組成物がビニルエステル樹脂の酸変性体を含有する場合、硬化性樹脂組成物を確実に増粘することができるとともに、硬化性樹脂組成物の充填性の向上を確実に図ることができる。
このような増粘剤の配合割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、6質量部以下である。
(1-6)その他の添加剤
また、硬化性樹脂組成物は、任意成分として、その他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤として、例えば、重合禁止剤、重合開始剤、湿潤分散剤、分離防止剤、内部離型剤、充填材などが挙げられる。その他の添加剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
重合禁止剤として、例えば、ハイドロキノン化合物(例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2-t-ブチルハイドロキノン、2,5-ジ-t-ブチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、メトキシハイドロキノンなど)、ベンゾキノン化合物(例えば、p-ベンゾキノン、2,5-ジ-t-ブチルベンゾキノンなど)、ナフトキノン化合物(例えば、ナフトキノンなど)、カテコール化合物(例えば、p-t-ブチルカテコールなど)、芳香族アミン化合物(例えば、フェノチアジンなど)、N-オキシル化合物などが挙げられる。重合禁止剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
このような重合禁止剤のなかでは、好ましくは、ベンゾキノン化合物が挙げられ、さらに好ましくは、p-ベンゾキノンが挙げられる。
重合禁止剤の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上、好ましくは、0.005質量部以上、例えば、0.5質量部以下、好ましくは、0.1質量部以下である。
重合開始剤として、例えば、パーオキサイドが挙げられる。パーオキサイドとして、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-アミルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキシアセテートなどが挙げられる。パーオキサイドは、単独使用または2種以上併用することができる。
このような重合開始剤のなかでは、好ましくは、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネートが挙げられる。
重合開始剤の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、0.8質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、3質量部以下である。
湿潤分散剤として、例えば、酸基を有するコポリマー、酸性ポリエステル、不飽和脂肪酸ポリアミンアミド、不飽和ポリカルボン酸ポリマー、ホウ酸エステルなどが挙げられる。湿潤分散剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような湿潤分散剤のなかでは、好ましくは、酸基を有するコポリマーが挙げられる。
湿潤分散剤の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下である。
分離防止剤として、例えば、低収縮化剤に親和性を有する高分子ブロックコポリマー、高分子コポリマーのアルキルアンモニウム塩、不飽和酸性ポリカルボン酸ポリエステルなどが挙げられる。分離防止剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような分離防止剤のなかでは、好ましくは、低収縮化剤に親和性を有する高分子ブロックコポリマーが挙げられる。
分離防止剤の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下である。
内部離型剤として、例えば、脂肪酸(例えば、ステアリン酸、ラウリン酸など)、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)、パラフィン、液体ワックス、フッ素ポリマー、シリコン系ポリマーなどが挙げられる。内部離型剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような分離防止剤のなかでは、好ましくは、脂肪酸金属塩が挙げられ、さらに好ましくは、ステアリン酸亜鉛が挙げられる。
内部離型剤の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、例えば、10質量部以下である。
充填材として、例えば、無機充填材が挙げられる。無機充填材として、例えば、酸化物(例えば、アルミナ、チタニアなど)、水酸化物(例えば、水酸化アルミニウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸カルシウムなど)、硫酸塩(例えば、硫酸バリウムなど)、シリカ(例えば、結晶性シリカ、溶融シリカ、フュームドシリカ、乾式シリカ(アエロジル)など)、ガラスパウダー、中空フィラー(例えば、ガラス中空球、シリカ中空球、アルミナ中空球など)、ケイ酸塩(例えば、珪砂、珪藻土、マイカ、クレー、カオリン、タルクなど)、フッ化物(例えば、ホタル石など)、リン酸塩(例えば、リン酸カルシウムなど)、粘土鉱物(例えば、スメクタイトなど)などが挙げられる。充填材は、単独使用または2種以上併用することができる。
充填材のなかでは、好ましくは、中空フィラーおよび炭酸塩が挙げられ、さらに好ましくは、ガラス中空球および炭酸カルシウムが挙げられる。
充填材の含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、300質量部以下である。
さらに必要に応じて、硬化性樹脂組成物は、着色剤、難燃剤、導電剤、紫外線吸収剤などを適宜の割合で含有してもよい。
(1-7)スチレン系モノマー
また、硬化性樹脂組成物は、上記したように、スチレン系モノマーを実質的に含有しない。
スチレン系モノマーとして、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、α-エチルスチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、クロロスチレンなどが挙げられる。
スチレン系モノマーの含有割合は、必須成分100質量部に対して、例えば、1.0質量部以下、好ましくは、0.5質量部以下、さらに好ましくは、0質量部である。
硬化性樹脂組成物がスチレン系モノマーを実質的に含有しなければ、環境負荷の低減を図ることができる。
2.繊維強化樹脂材料
このような硬化性樹脂組成物は、上記した必須成分(ビニルエステル樹脂、多官能(メタ)アクリレート、モノ(メタ)アクリレートおよび低収縮化剤)と、必要に応じて、任意成分とを混合することにより調製される。
そして、硬化性樹脂組成物は、シートモールディングコンパウンド(SMC)、シックモールディングコンパウンド(TMC)、バルクモールディングコンパウンド(BMC)などの繊維強化樹脂材料に好適に用いられる。つまり、硬化性樹脂組成物の用途として、例えば、SMC用樹脂組成物、TMC用樹脂組成物、BMC用樹脂組成物などが挙げられる。
繊維強化樹脂材料は、上記した硬化性樹脂組成物と、強化繊維とを含む。硬化性樹脂組成物は、強化繊維に含浸する。
強化繊維として、例えば、無機繊維(例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維など)、有機繊維(例えば、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、フッ素樹脂系繊維、フェノール系繊維など)、天然繊維(例えば、麻、ケナフなど)などが挙げられる。強化繊維は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような強化繊維のなかでは、好ましくは、無機繊維が挙げられ、さらに好ましくは、炭素繊維およびガラス繊維が挙げられ、とりわけ好ましくは、ガラス繊維が挙げられる。
強化繊維の形状として、例えば、ロービングクロスなどのクロス状、チョップドストランドマット、プリフォーマブルマット、コンティニュアンスストランドマット、サーフェーシングマットなどのマット状、ストランド状、ロービング状、不織布状、ペーパー状などが挙げられる。
このような強化繊維の形状のうち、好ましくは、ロービング状が挙げられ、より具体的には、ロービング状の強化繊維が、所定の長さに切断されたチョップドストランドが挙げられる。
強化繊維の長さおよび強化繊維の配合割合は、硬化性樹脂組成物の用途に応じて適宜変更される。
硬化性樹脂組成物がSMC用樹脂組成物である場合、強化繊維の長さは、例えば、10mm以上、好ましくは、16mm以上、例えば、50mm以下、好ましくは、30mm以下であり、強化繊維の配合割合は、繊維強化樹脂材料の総量に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
このようなSMC用樹脂組成物は、例えば、シート形状を有する。SMC用樹脂組成物の厚みは、例えば、0.5mm以上6.0mm以下である。
また、硬化性樹脂組成物がTMC用樹脂組成物である場合、強化繊維の長さは、例えば、5mm以上、好ましくは、10mm以上、例えば、50mm以下、好ましくは、30mm以下であり、強化繊維の配合割合は、繊維強化樹脂材料の総量に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
このようなTMC用樹脂組成物は、例えば、板状やシート形状を有する。TMC用樹脂組成物の厚みは、例えば、2.0mm以上12.0mm以下である。
また、硬化性樹脂組成物がBMC用樹脂組成物である場合、強化繊維の長さは、例えば、2mm以上、好ましくは、5mm以上、例えば、30mm以下、好ましくは、20mm以下であり、強化繊維の配合割合は、繊維強化樹脂材料の総量に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
このようなBMC用樹脂組成物は、例えば、円筒や直方体のブロック形状を有する。BMC用樹脂組成物のブロック単位は、例えば、0.1kg以上30kg以下である。
これら繊維強化樹脂材料(SMC用樹脂組成物、TMC用樹脂組成物およびBMC用樹脂組成物)は、必要に応じて、20℃以上80℃以下、0.5時間以上120時間以下で熟成された後、公知の加熱圧縮成形法、加熱トランスファー成形法や加熱射出成形法により、硬化するとともに成形される。これにより、所望の形状を有する成形品が調製される。
3.作用効果
上記した硬化性樹脂組成物は、ビニルエステル樹脂と、多官能(メタ)アクリレートと、モノ(メタ)アクリレートと、低収縮化剤とを含有する一方、スチレン系モノマーを実質的に含有せず、モノ(メタ)アクリレートの含有割合が、モノ(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、上記上限以下である。
そのため、硬化性樹脂組成物は、スチレンフリーでありながら低収縮性に優れ、かつ、硬化物(成形品)に優れた耐熱性を付与することができる。その結果、硬化性樹脂組成物の硬化物(成形品)は、高温(例えば、80℃)下においても、機械物性(例えば、曲げ強さや曲げ弾性率など)を十分に確保することができる。
また、上記した繊維強化樹脂材料は、上記の硬化性樹脂組成物と、強化繊維とを含むので、スチレンフリーでありながら、繊維強化樹脂材料から成形される成形品の変形を抑制でき、かつ、成形品に優れた耐熱性を付与することができる。
以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。また、以下の記載において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。
<ビニルエステル樹脂の調製>
合成例1
攪拌機、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器(フラスコ)に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量185)1850質量部(10.0当量)、ビスフェノールA 219質量部(1.92当量)、触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド 0.4質量部を仕込み、窒素を吹き込みながら、150℃で5時間反応させて、エポキシ当量が256のエポキシ樹脂を得た。120℃まで冷却後、重合禁止剤としてハイドロキノン 2.0質量部、触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド 2.0質量部、メタクリル酸 712質量部(8.28当量)を添加し、空気を吹き込みながら110℃で8時間反応させ、酸価7.5mgKOH/gのビニルエステル樹脂(ビニルエステル樹脂の無変性体)を得た。
合成例2
合成例1と同様の反応容器に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量 185)1850質量部(10.0当量)、メタクリル酸 882質量部(10.25当量)、重合禁止剤としてハイドロキノン 2.0質量部、触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド 2.0質量部を添加し、合成例1と同様の方法により、酸価8.0mgKOH/gのビニルエステル樹脂を得た。このビニルエステル樹脂に無水マレイン酸 490質量部(5mol)を添加後、80℃で2時間反応させることにより、酸価95.0mgKOH/gのビニルエステル樹脂(酸変性体)を得た。
合成例3
合成例1において、ビニルエステル樹脂(ビニルエステル樹脂の無変性体)を得た後、無水マレイン酸 396質量部(4.04mol)を添加し、合成例2と同様の手順で反応させることにより、酸価79.7mgKOH/gのビニルエステル樹脂(酸変性体)を得た。
合成例4
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量 185)1850質量部(10.0当量)、ビスフェノールA 477質量部(4.18当量)を反応させて、エポキシ当量400のエポキシ樹脂を得た後、メタクリル酸 513質量部(5.97当量)を反応させ、さらに無水マレイン酸 285質量部(2.91mol)を反応させたこと以外は、合成例2と同様にして、酸価58.5mgKOH/gのビニルエステル樹脂(ビニルエステル樹脂の酸変性体)を得た。
合成例5
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量 185)1850質量部(10.0当量)、ビスフェノールA 546質量部(4.79当量)を反応させて、エポキシ当量460のエポキシ樹脂を得た後、メタクリル酸 459質量部(5.34当量)を反応させ、さらに無水マレイン酸 255質量部(2.61mol)を反応させたこと以外は、合成例2と同様にして、酸価53.1mgKOH/gのビニルエステル樹脂(ビニルエステル樹脂の酸変性体)を得た。
合成例6
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量 185)1850質量部(10.0当量)、ビスフェノールA 662質量部(5.81当量)を反応させて、エポキシ当量600のエポキシ樹脂を得た後、メタクリル酸 369質量部(4.29当量)を反応させ、さらに無水マレイン酸 205質量部(2.10mol)を反応させたこと以外は、合成例2と同様にして、酸価44.1mgKOH/gのビニルエステル樹脂(ビニルエステル樹脂の酸変性体)を得た。
<不飽和ポリエステル樹脂の調製>
合成例7
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器および攪拌機を備えたフラスコに、イソフタル酸1.0モル、プロピレングリコール10.5モルを仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら200℃~210℃で反応させた。その後、酸価が20mgKOH/gになった時点で、150℃まで冷却し、無水マレイン酸9.0モルを仕込み、再び210℃~220℃で反応させ、酸価25.6mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂を得た。
<繊維強化樹脂材料の調製>
実施例1~実施例10、比較例9、実施例12、実施例13、比較例10、実施例15~29
表1~4に示すように、各合成例のビニルエステル樹脂と、多官能メタリレートと、モノメタクリレートと、低収縮化剤と、重合禁止剤と、重合開始剤と、湿潤分散剤と、分離防止剤と、内部剥離剤と、充填材とを、表1~4に示す処方で混合して、硬化性樹脂組成物を調製した。
次いで、硬化性樹脂組成物に、表1~4に示す増粘剤を添加後、表1~4に示す強化繊維のロービングを連続的に1インチ(25mm)に切断したチョップドストランドを、公知のSMC含浸機により、表1~4に示す含有割合となるように添加して、厚さ2mmの繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。その後、繊維強化樹脂材料を、40℃で24時間熟成させた。
比較例1
表5に示すように、低収縮化剤を配合しなかったこと以外は、実施例3と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例2
表5に示すように、モノメタクリレートを配合しなかったこと以外は、実施例7と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例3
表5に示すように、モノメタクリレートを配合しなかったこと以外は、実施例3と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例4
表5に示すように、多官能メタリレートおよびモノメタクリレートを、スチレンに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例5
表5に示すように、合成例3のビニルエステル樹脂を合成例7の不飽和ポリエステル樹脂に変更したこと以外は、比較例4と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例6
表5に示すように、合成例3のビニルエステル樹脂を合成例7の不飽和ポリエステル樹脂に変更したこと以外は、実施例3と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例7
表5に示すように、スチレンをビニルトルエンに変更したこと以外は、比較例4と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
比較例8
表5に示すように、多官能メタリレートおよびモノメタクリレートの含有割合を表5に示すように変更したこと以外は、実施例3と同様にして、繊維強化樹脂材料(SMC)を調製した。
<評価>
(臭気感応試験)
高さ700mmの台上に300mm×300mm×厚さ2mmの繊維強化樹脂材料(SMC)を同材料の表面が露出する状態で広げ、試験者が覗き込む状態で10秒間臭気の確認を行った。試験者10名に対して、「気にならない」、「気になる」、「不快である」、「耐えられない」の4段階でのアンケートを実施し、「不快である」および「耐えられない」と答えた試験者の人数を「不快と感じた人数」とした。
そして、下記の基準により、繊維強化樹脂材料の臭気性を評価した。その結果を表1~5に示す。
○:不快と感じた人数が10人中3人未満。
△:不快と感じた人数が10人中3人以上5人未満。
×:不快と感じた人数が10人中5人以上。
(成形収縮率)
140℃に温度調節可能な300mm×300mm×厚さのキャビティーを持つSMC平板成形用金型および出力980kNのSMC成形用油圧プレスを用い、212mm×212mmに切断した厚さ2mmの繊維強化樹脂材料(SMC)を4枚積層したものを金型中央に置き、成形力882kN(投影面積による成形圧力10MPa)、金型温度140℃にて5分間硬化せしめ、300mm×300mm×4mmtの成形板を得た。
同成形板を24時間25℃室に放置した後、成形板の縦横の寸法および予め測定しておいた同部に該当する25℃での金型寸法より、下記式により、成形収縮率を算出した。
成形収縮率(%)=[金型寸法(mm)-成形品寸法(mm)]/金型寸法(mm)×100(金型寸法、成型品寸法は各々縦横方向の平均値を用いる。また、各寸法は25℃での寸法である。)
そして、下記の基準により、繊維強化樹脂材料の成形収縮率を評価した。その結果を表1~5に示す。
○:収縮率が0.05%以下。
△:収縮率が0.05%を超過し、0.10%以下。
×:収縮率が0.10%を超過。
(密度)
成形収縮率の測定に用いた成形板を用いて、25℃の水を用いアルキメデス法により同成形板の密度を求めた。その結果を表1~5に示す。
(曲げ強さ・曲げ弾性率)
成形収縮率の測定に用いた成形板より機械加工により幅15mm長さ80mmの矩形試験片を採取し同試験片を用いて、JIS K7017:1999に準拠しA法(3点曲げ)材料クラスIIに準拠し標準温度状態25℃において、曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。その結果を表1~5に示す。
(比曲げ強さ)
曲げ強さおよび密度より、下記式により比曲げ強さを算出した。
比曲げ強さ(MPa/(g/cm))=曲げ強さ(MPa)/密度(g/cm
そして、下記の基準により、成形品の比曲げ強さを評価した。その結果を表1~5に示す。
○:比曲げ強さが100以上。
△:比曲げ強さが80以上100未満。
×:比曲げ強さが80未満。
(比剛性)
曲げ弾性率および密度より、下記式により比剛性を算出した。
比剛性(√MPa/(g/cm)=√[曲げ弾性率(MPa)]/密度(g/cm
そして、下記の基準により、成形品の比剛性を評価した。その結果を表1~5に示す。
○:比剛性が10.7√MPa/(g/cm)以上。
△:比剛性が7.5√MPa/(g/cm)以上10.7√MPa/(g/cm)未満。
×:比剛性が7.5√MPa/(g/cm)未満。
(80℃曲げ強さ・80℃曲げ弾性率)
「曲げ強さ・曲げ弾性率」の試験片作成法および試験法に準じ、80℃での曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。その結果を表1~5に示す。
(耐熱性(80℃曲げ弾性率/RT曲げ弾性率))
80℃曲げ弾性率を、室温(25℃)における曲げ弾性率(RT曲げ弾性率)により除して、成形品の耐熱性を、下記の基準により評価した。その結果を表1~5に示す。
○:80℃曲げ弾性率/RT曲げ弾性率が80%以上。
△:80℃曲げ弾性率/RT曲げ弾性率が70%以上80%未満。
×:80℃曲げ弾性率/RT曲げ弾性率が70%未満。
(充填性)
成形収縮率用成形板の成形に用いたSMC平板成形用金型およびSMC成形用プレスを用い、106mm×106mmに切断した厚さ2mmの繊維強化樹脂材料(SMC)を6枚積層したものを金型中央に置き、成形力882kN(投影面積による成形圧力10MPa)、金型温度140℃にて、5分硬化にて、300mm×300mm×1.5mmtの成形板を得る成形を実施した。同成形において未充填を生じたものについて、未充填面積(mm)の算出を行った。
そして、下記の基準により、充填性を評価した。その結果を表1~5に示す。
○:充填(未充填面積0mm
△:一部未充填(未充填あり未充填面積200mm以下)
×:大幅未充填(未充填面積201mm以上)
Figure 0007154053000001
Figure 0007154053000002


Figure 0007154053000003
Figure 0007154053000004
Figure 0007154053000005
なお、各表における各化合物の詳細を下記する。
スチレン:汎用
ビニルトルエン:汎用
エチレングリコール ジ メタクリレート:商品名ライトエステルEG(共栄社化学社製)
ジエチレングリコール ジ メタアクリレート:商品名ライトエステル2EG(共栄社化学社製)
トリエチレングリコール ジ メタアクリレート:商品名ライトエステル3EG(共栄社化学社製)
トリメチロールプロパン トリ メタクリレート:商品名ライトエステルTMP(共栄社化学社製)
メチル メタクリレート:商品名ライトエステルM(共栄社化学社製)
エチル メタクリレート:商品名ライトエステルE(共栄社化学社製)
イソブチル メタクリレート:商品名ライトエステルIB(共栄社化学社製)
n-ブチル メタクリレート:商品名ライトエステルNB(共栄社化学社製)
2-エチルヘキシル メタクリレート:商品名ライトエステルEH(共栄社化学社製)
ベンジル メタクリレート:商品名ライトエステルBZ(共栄社化学社製)
セルロースアセテートブチレート粉末:商品名CAB551-0.01(イーストマン社製)
ポリメチルメタクリレート粉末:商品名ダイヤナール BR-75(三菱ケミカル社製)
ポリビニルアセテート粉末:商品名VINAPAS C501(Wacker Polymer Systems社製)
ポリスチレン粉末:粒径20μm汎用品
ポリエチレン粉末:商品名フローセンUF-1.5N(住友精化社製)
重合禁止剤:パラベンゾキノン
重合開始剤:t-Butyl peroxy isopropyl monocarbonate
湿潤分散剤:商品名BYK-W996 (BYK-Chemie GmbH社製)
分離防止剤:商品名BYK-W972 (BYK-Chemie GmbH社製)
内部離型剤:ステアリン酸亜鉛粉末
ガラス中空球:商品名グラスバブルズフィラー K-37(住友スリーエム社製、真密度0.37, 耐圧強度21MPa/カタログ値)
炭酸カルシウム:商品名NS#400(日東粉化工業社製、平均粒子径1.7μm/カタログ値)
MgO :商品名マグミック(協和化学工業社製)
MDI :商品名コスモネートPH(三井化学社製)
ガラス繊維(1インチ):商品名ER59B 4800(CPICグラスファイバー社製)
炭素繊維(1インチ):商品名T700SC-12000(東レ社製)

Claims (9)

  1. ビニルエステル樹脂と、
    多官能(メタ)アクリレートと、
    モノ(メタ)アクリレートと、
    低収縮化剤と、を含有し、
    スチレン系モノマーを、実質的に含有せず、
    前記モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、前記モノ(メタ)アクリレートおよび前記多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、40質量%以下であり、
    前記ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸との付加反応物を含み、
    前記エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含み、
    前記不飽和モノカルボン酸が、メタクリル酸を含み、
    前記ビニルエステル樹脂の含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と前記多官能(メタ)アクリレートと前記モノ(メタ)アクリレートと前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、20質量部以上45質量部以下であり、
    前記多官能(メタ)アクリレートの含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と前記多官能(メタ)アクリレートと前記モノ(メタ)アクリレートと前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、25質量部以上50質量部以下であり、
    前記モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と前記多官能(メタ)アクリレートと前記モノ(メタ)アクリレートと前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、2質量部以上20質量部以下であり、
    前記低収縮化剤の含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と前記多官能(メタ)アクリレートと前記モノ(メタ)アクリレートと前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であり、
    前記エポキシ樹脂におけるエポキシ当量は、200以上500以下であることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
  2. 増粘剤として酸化マグネシウムをさらに含有し、
    前記ビニルエステル樹脂は、前記ビニルエステル樹脂の酸変性体を含むことを特徴とする、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記モノ(メタ)アクリレートの含有割合は、前記モノ(メタ)アクリレートおよび前記多官能(メタ)アクリレートの総和に対して、20質量%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記多官能(メタ)アクリレートは、アルカングリコールジ(メタ)アクリレートを含み、前記アルカングリコールジ(メタ)アクリレートが含有するオキシアルキレン基の炭素数は、2~4であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記モノ(メタ)アクリレートは、アルキル基を有するアルキルモノ(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記アルキルモノ(メタ)アクリレートが有するアルキル基の炭素数は、2以上であることを特徴とする、請求項に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 前記低収縮化剤は、ポリ酢酸ビニル樹脂および/またはポリ(メタ)アクリレート樹脂を含むことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 前記低収縮化剤の含有割合は、前記ビニルエステル樹脂と、前記多官能(メタ)アクリレートと、前記モノ(メタ)アクリレートと、前記低収縮化剤との総和100質量部に対して、10質量部以上20質量部以下であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1~のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物と、前記硬化性樹脂組成物が含浸する強化繊維と、を含むことを特徴とする、繊維強化樹脂材料。
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