JP7153273B2 - 車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型 - Google Patents

車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型 Download PDF

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Description

本発明は、車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型に関し、詳しくは、略ハット断面形状(略U字断面形状を含む)に形成された車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス成形方法に使用するプレス金型に関する。
近年、自動車の車体を構成するプレス部品の軽量化と高強度化とを両立させる方策の一つとして、鋼板の高ハイテン化(例えば、引張強度:590Mpa以上)が進められている。しかし、鋼板を絞り加工又は曲げ加工して形成した略ハット断面形状を有する車両用メンバー部品では、略ハット断面形状を構成する縦壁部にスプリングバックや反り等が発生し易い。この縦壁部におけるスプリングバックや反り等は、成形時(絞り、曲げ)にプレス金型のダイR部での曲げ・曲げ戻しによる残留応力(板厚の内外での応力差)が縦壁部に発生することに起因し、鋼板の高ハイテン化が進むほど、顕著に発生することが知られている。
この縦壁部におけるスプリングバックや反り等の要因となる残留応力を効率的に除去するプレス加工方法及びそのプレス金型が、例えば、特許文献1に開示されている。すなわち、図13(a)、(b)に示すように、曲げ加工により鋼板W0をハット断面形状に成形し、更に、ハット断面形状の縦壁部W01に張力を付与する工程を連続的に行う曲げ成形方法及びその金型100が開示されている。上記金型100は、 上型101と下型102とを有する一対の金型構造を有し、上型101は、パッド103と、該パッド103の反力を発生させるためのバネ104を有しており、下型102のポンチ105の一部は、クッション106として形成され、該クッション106は、下型102の縦壁成形面の一部106bをなしている。また、縦壁成形面の一部106bは、クッション106の位置に応じ、型締完了前は型の見込みを考慮した形状をなし、型締完了時点では型の見込みを考慮しない形状をなしている。そして、クッション106と、曲げ成形がある程度進行した時点で、クッション106が鋼板W0に当接する高さにクッション106を支持するバネ107とにより、鋼板W0の変形開始から型締完了までの間に、鋼板W0の製品部分または製品部分に隣接する極小範囲へと、拘束力を、段階的に増大させながら付与する拘束力制御手段を構成した。さらに、クッション106の上型101の縦壁成形面と対向する面には、ノコギリ刃状断面を有する突起106cを備えている。突起106cは、鋼板W0に食い込むことによって鋼板W0の流入を阻止する第2の拘束力制御手段を構成している。
特許第3772965号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたプレス加工方法によれば、クッション106における縦壁成形面の一部106bは、クッション106の位置に応じ、型締完了前は型の見込みを考慮した形状をなし、型締完了時点では型の見込みを考慮しない形状をなしているので、クッション106における縦壁成形面の一部106bは、型締完了前に上型101の縦壁成形面との間で鋼板W0を板厚方向に挟圧することは可能であるが、型締完了時に、上型101のダイR部101aによる曲げ・曲げ戻しに伴う縦壁部W01の残留応力(板厚の内外での応力差)を除去するために必要な板厚方向と直交する縦方向の張力を、クッション106における縦壁成形面の一部106bが当接する縦壁部W01に付与することは困難であった。そのため、縦壁部W01全体の残留応力(板厚の内外での応力差)を除去することができず、縦壁部W01全体におけるスプリングバックや反り等を解消することができなかった。
また、ダイR部101aの曲率半径を小さく形成することによって、縦壁部W01全体に対する縦方向の張力を増大させようとしても、ダイR部101aの曲率半径を小さくするほど、ダイR部101a近傍において局部伸びが生じやすく、この局部伸びによって縦方向の張力が吸収されるので、縦壁部W01全体に対する縦方向の張力を増大させる効果は殆ど得られない。また、ダイR部101aの曲率半径を小さくするほど、ダイR部101aによる曲げ・曲げ戻しに伴う縦壁部W01の残留応力における板内と板外との差異が増大して、スプリングバック等の量も増大すると共に、ダイR部101aの耐久性が低下する問題があった。また、クッション106の上型101の縦壁成形面と対向する面には、ノコギリ刃状断面を有する突起106cを備えているが、このような突起106cは、摩耗し易く、実用的ではなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、型耐久性を確保できると共に、縦壁部全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できる車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型は、次のような構成を有している。
(1)略ハット断面形状に形成された下型ポンチと当該下型ポンチの縦壁成形部の外周側にフランジ押え部が形成され上下動可能に加圧支持された下型クッションとを有する下型と、前記下型ポンチに対向して形成された上型曲げ刃と当該上型曲げ刃の内周側に配置され鋼板を前記下型ポンチに押圧可能に形成された上型パッドとを有する上型とを備え、
前記下型と対向する前記上型が上死点から下死点まで下降するとき、前記下型ポンチと前記上型曲げ刃とが近接して前記鋼板を曲げ加工することによって、中央部とその両側に起立する縦壁部とを備えた略ハット断面形状に形成する車両用メンバー部品のプレス成形方法であって、
前記下型クッションには、前記フランジ押え部の内周縁に起立し前記下型ポンチの縦壁成形部より板外側へステップ状に突出する凸成形部を備え、前記上型曲げ刃には、ダイR部の上部で前記凸成形部と協働して前記鋼板を狭圧する凹成形部を備え、
前記上型が下死点の直前まで下降したとき、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記鋼板の先端フランジ部をステップ状に屈曲させて前記縦壁部の先端側に段差形状部を形成し、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を把持した状態で前記上型が下死点まで下降することを特徴とする。
本発明においては、下型クッションには、フランジ押え部の内周縁に起立し下型ポンチの縦壁成形部より板外側へステップ状に突出する凸成形部を備え、上型曲げ刃には、ダイR部の上部で凸成形部と協働して鋼板を狭圧する凹成形部を備え、上型が下死点の直前まで下降したとき、凸成形部と凹成形部とが鋼板の先端フランジ部をステップ状に屈曲させて縦壁部の先端側に段差形状部を形成し、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を把持した状態で上型が下死点まで下降するので、上型曲げ刃による鋼板の曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部の板外側と板内側に発生する残留応力の差異を、縦壁部の先端側に形成した段差形状部を介して作用する縦方向の張力によって効果的に解消させて、縦壁部を正規の断面形状に形状凍結させることができる。そのため、車両用メンバー部品の縦壁部に生じるスプリングバックや反り等を、縦壁部全体に亘って解消させることができる。
また、上型曲げ刃には、ダイR部の上部で凸成形部と協働して鋼板を狭圧する凹成形部を備えているので、上型曲げ刃により曲げ加工される鋼板が凹成形部を経由して上型曲げ刃のダイR部に斜めに当接することになる。そのため、鋼板が直接に上型曲げ刃のダイR部に当接する場合に比較して、上型曲げ刃による鋼板の曲げ加工量や扱き量を分散又は減少させることができる。その結果、鋼板の曲げ加工に伴う上型曲げ刃の負荷を軽減して、上型曲げ刃の耐久性を向上させることができる。
よって、本発明によれば、型耐久性を確保できると共に、縦壁部全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できる車両用メンバー部品のプレス成形方法を提供することができる。
(2)(1)に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
前記段差形状部には、前記縦壁部から板外側へ開き角が鈍角で屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部から板内側へ開き角が鈍角で屈曲する第2屈曲部とを備え、
前記凸成形部と前記凹成形部との間における曲げクリアランスは、前記鋼板の板厚と略同一であることを特徴とする。
本発明においては、段差形状部には、縦壁部から板外側へ開き角が鈍角で屈曲する第1屈曲部と、第1屈曲部から板内側へ開き角が鈍角で屈曲する第2屈曲部とを備え、凸成形部と凹成形部との間における曲げクリアランスは、鋼板の板厚と略同一であるので、鋼板の板内側と板外側で各屈曲部における屈曲に伴う局部的な伸びや板厚減少が生じにくい。また、各屈曲部における板内側と板外側には、凸成形部と凹成形部との間で、屈曲に伴う摩擦力が略均等に作用する。そのため、段差形状部から縦壁部の板内側と板外側に対して縦方向の張力を安定かつ同程度に作用させることができる。その結果、鋼板の曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部全体に発生する残留応力の板内側と板外側の差異をより安定して解消でき、縦壁部全体のスプリングバックや反り等をより安定して解消できる。
(3)(1)又は(2)に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
前記凸成形部の肩R部と前記凹成形部のダイR部とが、それぞれ同程度の曲率半径で形成され、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を略S字状に湾曲させて把持することを特徴とする。
本発明においては、凸成形部の肩R部と凹成形部のダイR部とが、それぞれ同程度の曲率半径で形成され、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を略S字状に湾曲させて把持するので、鋼板の局部的な板厚減少を回避できると共に、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を把持するときの面圧を、凸成形部の肩R部と凹成形部のダイR部とに略均一に分散させることができる。そのため、凸成形部と凹成形部の耐摩耗性(耐久性)をより一層向上させることができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
前記上型が下死点の直前から下死点まで下降したとき、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を把持した状態で前記縦壁部を塑性変形域まで延伸させることを特徴とする。
本発明においては、上型が下死点の直前から下死点まで下降したとき、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を把持した状態で縦壁部を塑性変形域まで延伸させるので、縦壁部の曲げ中立線付近に残留する弾性変形域を含めて塑性変形域まで引っ張ることができ、縦壁部の板内側から板外側までの全域において、残留応力の差異をより確実に解消させることができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
前記段差形状部の先端部には、前記縦壁部に対して板外側へ延設されたフランジ部が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、段差形状部の先端部には、縦壁部に対して板外側へ延設されたフランジ部が形成されているので、上型曲げ刃の下端部と下型クッションのフランジ押え部との間にフランジ部を介在させることができて、下型クッションに備える凸成形部と上型曲げ刃に備える凹成形部との曲げクリアランスを、段差形状部の曲げ加工時から下死点まで安定して維持させ、段差形状部の板厚減少をより一層防止できる。また、段差形状部の先端部に形成されたフランジ部によって、段差形状部の剛性を高めることができる。そのため、上型が下死点まで下降する際に、段差形状部から縦壁部に縦方向の張力をより一層安定して付与することができる。その結果、車両用メンバー部品の縦壁部全体に生じるスプリングバックや反り等をより一層安定して解消させることができる。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型であって、
前記下型クッションには、前記凸成形部と前記フランジ押え部とが連結された下型曲げ刃を固定したクッション板を備え、前記上型には、前記上型曲げ刃を固定した曲げ刃固定ブロックを備え、
前記下型には、下型本体と、当該下型本体に固定され、前記クッション板の外側端部と前記曲げ刃固定ブロックの外側端部とを、少なくとも下死点直前から下死点まで、上下方向にガイドする案内部材とを備えることを特徴とする。
本発明においては、下型クッションには、凸成形部とフランジ押え部とが連結された下型曲げ刃を固定したクッション板を備え、上型には、上型曲げ刃を固定した曲げ刃固定ブロックを備え、また、下型には、下型本体と、当該下型本体に固定され、クッション板の外側端部と曲げ刃固定ブロックの外側端部とを、少なくとも下死点直前から下死点まで、上下方向にガイドする案内部材とを備えるので、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部と凹成形部との曲げクリアランスをより安定して維持することができる。そのため、上型が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部から縦壁部に縦方向の張力をより一層安定して付与することができると共に、型耐久性を向上させることができる。その結果、車両用メンバー部品の縦壁部全体に生じるスプリングバックや反り等をより一層安定して解消させることができる。
よって、本発明によれば、型耐久性を確保できると共に、縦壁部全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できる車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型を提供することができる。
(7)(6)に記載されたプレス金型であって、
前記下型ポンチには、前記縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、前記下型本体に固定され前記下型ポンチ頭部に対して幅が狭く一体に形成された下型ポンチ脚部とを備え、
前記下型ポンチ脚部には、前記凸成形部の内側端面と当接して前記凸成形部の板内側への撓みを規制する規制面が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、下型ポンチには、縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、下型本体に固定され下型ポンチ頭部に対して幅が狭く一体に形成された下型ポンチ脚部とを備え、下型ポンチ脚部には、凸成形部の内側端面と当接して凸成形部の板内側への撓みを規制する規制面が形成されているので、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成する際における凸成形部の板内側への撓みを、下型ポンチ脚部の規制面が規制して、フランジ押え部に起立して薄く形成された凸成形部の割れ、損傷等を防止し、より一層型耐久性を向上させることができる。
また、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成する際における凸成形部の板内側への撓みを、下型ポンチ脚部の規制面が規制することによって、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部と凹成形部との曲げクリアランスをより安定して維持することができる。そのため、上型が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部から縦壁部に縦方向の張力をより一層安定して付与することができる。
(8)(6)に記載されたプレス金型であって、
前記下型ポンチには、前記縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、前記下型本体に固定され前記下型ポンチ頭部に対して幅が狭く分割して形成された複数の下型ポンチ脚部とを備え、
前記下型ポンチ頭部と前記下型ポンチ脚部とが締結されていると共に、前記下型曲げ刃と前記クッション板には、各下型ポンチ脚部を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、下型ポンチには、縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、下型本体に固定され下型ポンチ頭部に対して幅が狭く分割して形成された複数の下型ポンチ脚部とを備え、下型ポンチ頭部と下型ポンチ脚部とが締結されていると共に、下型曲げ刃とクッション板には、各下型ポンチ脚部を貫通する貫通孔が形成されているので、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成する際、下型曲げ刃における凸成形部の撓みを、下型曲げ刃とクッション板における貫通孔が形成されていない連結部によって抑制して、凸成形部の割れ、損傷等を防止し、型耐久性をより一層向上させることができる。また、車両用メンバー部品の縦壁部が、幅方向へ屈曲して形成されており、凸成形部の板内側への撓みを規制するガイド面を下型ポンチ脚部に形成しにくい場合にも、簡単に金型製作ができ、コスト的に有効である。
また、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成する際における凸成形部の板内側への撓みを、下型曲げ刃における貫通孔が形成されていない連結部によって規制することによって、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部と凹成形部との曲げクリアランスをより安定して維持することができる。そのため、上型が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部から縦壁部に縦方向の張力をより一層安定して付与することができる。
(9)(8)に記載されたプレス金型であって、
前記案内部材には、前記クッション板の上下動ストローク量を規制するストッパピンを備え、
前記クッション板には、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を形成する当該クッション板の上昇位置にて、前記ストッパピンが当接する規制ブロックが形成されていることを特徴とする。
本発明においては、案内部材には、クッション板の上下動ストローク量を規制するストッパピンを備え、クッション板には、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成する当該クッション板の上昇位置にて、ストッパピンが当接する規制ブロックが形成されているので、凸成形部と凹成形部とが段差形状部を形成するクッション板の上昇位置にて、下型ポンチ頭部の下端と凸成形部の上端とが衝突するのを回避して、凸成形部の割れ、損傷や、下型ポンチ頭部と下型ポンチ脚部との締結不良等を防止し、型耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、型耐久性を確保できると共に、車両用メンバー部品における縦壁部全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できるプレス成形方法及びそのプレス金型を提供することができる。
本発明の実施形態に係るプレス成形方法によって形成した車両用メンバー部品の概略斜視図である。 図1に示す車両用メンバー部品のA-A断面図である。 図1に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法における、加工手順を示す加工断面図である。図3(a)は、上型曲げ刃が下型ポンチに近接して縦壁部の曲げ加工を開始したときの断面図を示し、図3(b)は、上型が下死点の直前まで下降して下型クッションに備える凸成形部と上型曲げ刃に備える凹成形部とが段差形状部を形成したときの断面図を示し、図3(c)は、上型が下死点まで下降して縦壁部に縦方向の張力を付与したときの断面図を示す。 図3(b)のB部詳細断面図である。 図3(c)のC部詳細断面図である。 図3に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型(第1実施例)の下死点における部分断面図である。 図3に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型(第2実施例)の下死点における部分断面図である。 本プレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品(除荷前)の板外側の引張り応力から板内側の引張り応力を差し引いた応力分布を表すCAE解析図である。 本プレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品の正規断面形状に対する除荷後の断面形状を表すCAE解析図である。 図1に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に対する比較例における、加工手順を示す加工断面図である。図10(a)は、上型曲げ刃が下型ポンチに近接して縦壁部の曲げ加工を開始したときの断面図を示し、図10(b)は、上型が下死点の直前まで下降して下型ポンチに備える凸成形部と上型曲げ刃に備える凹成形部とが縦壁部の先端に段差形状部を形成し始めたときの断面図を示し、図10(c)は、上型が下死点まで下降して縦壁部に縦方向の張力を付与したときの断面図を示す。 図10に示す比較例のプレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品(除荷前)の板外側の引張り応力から板内側の引張り応力を差し引いた応力分布を表すCAE解析図である。 図10に示す比較例のプレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品の正規断面形状に対する除荷後の断面形状を表すCAE解析図である。 特許文献1に記載された曲げ成形用金型の要部を示す断面模式図である。図13(a)は、型締めを開始した状態を示し、図13(b)は、型締め完了前の状態を示す。
次に、本発明の実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス金型について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本実施形態に係るプレス成形方法によって形成した車両用メンバー部品の構造を説明し、その後、本車両用メンバー部品を成形するプレス成形方法の加工手順、並びに当該プレス成形方法に用いるプレス金型(第1実施例と第2実施例)の構造について説明する。次に、本プレス成形方法による曲げ加工後の車両用メンバー部品における応力分布とスプリングバック量、反り量のCAE解析結果について説明する。また、本プレス成形方法に対する比較例の加工手順について説明し、比較例による曲げ加工後の車両用メンバー部品における応力分布とスプリングバック量、反り量のCAE解析結果について説明する。
<車両用メンバー部品の構造>
まず、本実施形態に係るプレス成形方法によって形成した車両用メンバー部品の構造を、図1、図2を用いて説明する。図1に、本発明の実施形態に係るプレス成形方法によって形成した車両用メンバー部品の概略斜視図を示す。図2に、図1に示す車両用メンバー部品のA-A断面図を示す。
図1、図2に示すように、本実施形態に係るプレス成形方法によって形成した車両用メンバー部品Mは、均一な板厚の鋼板Wを曲げ加工することによって、中央部M1とその両側に起立する縦壁部M2とを備えた略ハット断面形状を有する車両用メンバー部品である。ここでは、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2は、長手方向で略直線状に形成されているが、幅方向へ屈曲して形成されていても良い。車両用メンバー部品Mの略ハット断面形状は、左右対称に形成されているが、左右非対称でも良い。また、略ハット断面形状の縦壁部M2は、中央部M1に対して略垂直状に起立しているが、先端側を板外側へ僅かに開くように起立させても良い。また、本プレス成形方法に用いる鋼板Wは、特に限定されないが、引張強度が590~980Mpa程度の鋼板を用いることができる。
また、本車両用メンバー部品Mには、鋼板Wの幅方向における先端フランジ部W1をステップ状に屈曲させて縦壁部M2の先端側に段差形状部M3が形成されている。段差形状部M3は、縦壁部M2の長手方向に沿って略同一断面で形成され、また、縦壁部M2の板外側へ突出して形成されている。縦壁部M2に対する段差形状部M3の突出量tは、鋼板Wの板厚(例えば、2.6mm)の1~3倍程度が好ましい。
また、段差形状部M3には、縦壁部M2から板外側へ開き角θ1が鈍角で屈曲する第1屈曲部M31と、第1屈曲部M31から板内側へ開き角θ2が鈍角で屈曲する第2屈曲部M32とを備えている。各開き角θ1、θ2は、120~150度程度が好ましい。開き角θ1、θ2を鈍角とすることによって、第1屈曲部M31と第2屈曲部M32において、屈曲に伴う局部的な板厚減少や伸びを極力低減させることができ、縦壁部M2に対する縦方向の張力を安定して付与することができるからである。
また、段差形状部M3の先端部M33には、縦壁部M2に対して板外側へ延設されたフランジ部M4が形成されているのが好ましい。フランジ部M4は、所定の幅で水平状に形成され、車両用メンバー部品Mを車体の床部品等にスポット溶接等によって接合される。段差形状部M3の先端部M33にフランジ部M4を形成することによって、段差形状部M3を形成する際の曲げクリアランスを、安定して維持させ、段差形状部M3の板厚減少をより回避し易い効果と、縦壁部M2の剛性を高める効果を奏することもできる。
<車両用メンバー部品のプレス成形方法及びプレス金型>
次に、本実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法及びプレス金型について、図3~図7を用いて説明する。図3に、図1に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法における、加工手順を示すプレス金型の部分断面図を示す。図3(a)に、上型曲げ刃が下型ポンチに近接して縦壁部の曲げ加工を開始したときの断面図を示し、図3(b)に、上型が下死点の直前まで下降して下型クッションに備える凸成形部と上型曲げ刃に備える凹成形部とが段差形状部を形成したときの断面図を示し、図3(c)に、上型が下死点まで下降して縦壁部に縦方向の張力を付与したときの断面図を示す。図4に、図3(b)のB部詳細断面図を示す。図5に、図3(c)のC部詳細断面図を示す。図6に、図3に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型(第1実施例)の下死点における部分断面図を示す。図7に、図3に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型(第2実施例)の下死点における部分断面図を示す。
図3~図5に示すように、本実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法は、略ハット断面形状に形成された下型ポンチ11と当該下型ポンチ11の縦壁成形部111の外周側にフランジ押え部121が形成され上下動可能に加圧支持された下型クッション12とを有する下型1と、下型ポンチ11に対向して形成された上型曲げ刃21と当該上型曲げ刃21の内周側に配置され鋼板Wを下型ポンチ11に押圧可能に形成された上型パッド22とを有する上型2とを備え、下型1と対向する上型2が上死点から下死点まで下降するとき、下型ポンチ11と上型曲げ刃21とが近接して鋼板Wを曲げ加工することによって、中央部M1とその両側に起立する縦壁部M2とを備えた略ハット断面形状に形成する車両用メンバー部品Mのプレス成形方法である。
ここで、下型ポンチ11は、下型クッション12を載置する下型本体13に締結されている。下型本体13には、下型クッション12を上方へ加圧する加圧ピン31が装着されている。加圧ピン31は、図示しない加圧装置3と連結され、加圧装置3には、上型2の下死点で加圧ピン31の上昇を一時停止させるロッキング機構が装備されている。また、上型曲げ刃21は、上型2の曲げ刃固定ブロック23に締結されている。上型2には、上型パッド22を下方へ加圧する加圧部材221が装着されている。加圧部材221は、特に限定しないが、所定の加圧力と必要な伸縮量を確保しやすいガスシリンダが好ましい。ここでは、本車両用メンバー部品Mが左右対称に形成されているので、図3に示す下型1及び上型2は、便宜上、右半分の断面のみを記載している。
また、下型クッション12には、フランジ押え部121の内周縁に起立し下型ポンチ11の縦壁成形部111より板外側へステップ状に突出する凸成形部122を備えている。縦壁成形部111の下端には、凸成形部122の上端部122Jが当接するストッパ部111Sが形成されている。下型クッション12は、加圧ピン31の上方への加圧力を受けて上昇し、凸成形部122の上端部122Jがストッパ部111Sと当接する上昇位置(図3(a)、図3(b)を参照)と、上型2が下死点に下降したとき、上型曲げ刃21の下端部21Kにフランジ押え部121が押されて下型本体13と当接する下降位置(図3(c)を参照)との間を上下動する。下型クッション12の上下動ストローク量d1は、例えば、2~3mm程度が好ましい。
また、本プレス成形方法では、上型曲げ刃21には、ダイR部21Rの上部で下型クッション12の凸成形部122と協働して鋼板Wを狭圧する凹成形部212を備えている。また、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)まで下降したとき、凸成形部122と凹成形部212とが鋼板Wの先端フランジ部W1をステップ状に屈曲させて縦壁部M2の先端側に段差形状部M3を形成し、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で上型2が下死点まで下降する。凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を板内側と板外側から把持した状態で上型2が下死点まで下降することによって、縦壁部M2の板内側(M21)と板外側(M22)に縦方向の張力Fを略均等に付与することができる。そのため、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2の板内側と板外側に発生する残留応力の差異を、縦壁部M2の先端側に形成した段差形状部M3を介して作用する縦方向の張力Fによって解消させ、縦壁部M2を正規の断面形状に形状凍結させることができる。そして、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2に生じるスプリングバックや反り等を、縦壁部M2全体に亘って解消させることができる。
また、本プレス成形方法では、段差形状部M3には、縦壁部M2から板外側へ開き角θ1が鈍角で屈曲する第1屈曲部M31と、第1屈曲部M31から板内側へ開き角θ2が鈍角で屈曲する第2屈曲部M32とを備え(図2を参照)、凸成形部122と凹成形部212との間における曲げクリアランスd2は、鋼板Wの板厚と略同一であることが好ましい。この場合、鋼板Wの板内側と板外側で各屈曲部M31、M32における屈曲に伴う局部的な伸びや板厚減少が生じにくく、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)から下死点まで下降するとき、段差形状部M3に対する凸成形部122と凹成形部212の拘束力が増大して、段差形状部M3から縦壁部M2の板内側(M21)と板外側(M22)に対して縦方向の張力Fを安定かつ同程度に作用させることができる。
また、本プレス成形方法では、凸成形部122の肩R部122Rと凹成形部212のダイR部212Rとが、それぞれ同程度の曲率半径r1、r2で形成され、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を略S字状に湾曲させて把持することが好ましい。この場合、段差形状部M3が略S字状に湾曲することによって、鋼板Wの局部的な板厚減少を回避できると共に、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持するときの面圧T1、T2を、凸成形部122の肩R部122Rと凹成形部212のダイR部212Rとに略均一に分散させることができる。なお、凸成形部122の肩R部122Rにおける曲率半径r1と、凹成形部212のダイR部212Rにおける曲率半径r2は、上型曲げ刃21のダイR部21Rの曲率半径r3と同程度又はそれ以上の大きさに形成することが好ましい。
また、本プレス成形方法では、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)から下死点まで下降したとき、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で縦壁部M2を塑性変形域まで延伸させることが好ましい。この場合、縦壁部M2の曲げ中立線付近に残留する弾性変形域を含めて塑性変形域まで変形させることができ、縦壁部M2の板内側(M21)から板外側(M22)までの全域において、残留応力の差異を確実に解消させることができる。
また、本プレス成形方法では、段差形状部M3の先端部M33には、縦壁部M2に対して板外側へ延設されたフランジ部M4が形成されていることが好ましい。この場合、上型曲げ刃21の下端部21Kと下型クッション12のフランジ押え部121との間にフランジ部M4を介在させることによって、下型クッション12に備える凸成形部122と上型曲げ刃21に備える凹成形部212との曲げクリアランスd2を、段差形状部M3の曲げ加工時から下死点まで安定して維持させ、段差形状部M3の板厚減少をより一層防止できる。また、段差形状部M3の先端部M33に形成されたフランジ部M4によって、段差形状部M3の剛性を高めることができる。その結果、上型2が下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力Fを安定して付与することができる。
次に、本プレス成形方法における曲げ加工手順について、説明する。すなわち、図3(a)に示すように、下型1と対向する上型2が上死点から下降する際、上型パッド22が鋼板Wを下型ポンチ11に押圧した状態で、車両用メンバー部品Mの中央部M1を形成した後、下型ポンチ11と上型曲げ刃21とが近接して鋼板Wを曲げ加工する。ここで、上型曲げ刃21によって曲げ加工される鋼板Wは、凹成形部212のダイR部212Rを経由して上型曲げ刃21のダイR部21Rに斜めに当接することになる。そのため、鋼板Wが直接に上型曲げ刃21のダイR部21Rに当接する場合に比較して、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ加工量や扱き量を分散又は減少させることができる。なお、鋼板Wの先端は、加圧装置3の加圧ピン31に押されて上昇位置にある下型クッション12のフランジ押え部121に当接し、上型2が下降するに従って、鋼板Wが湾曲される。
次に、図3(b)に示すように、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)まで下降するとき、下型ポンチ11の縦壁成形部111に沿って縦壁部M2を形成し、また、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)まで下降したとき、凸成形部122と凹成形部212とが鋼板Wの先端フランジ部W1をステップ状に屈曲させて縦壁部M2の先端側に段差形状部M3を形成する。そして、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を板内外の両側から把持する。また、加圧装置3の加圧ピン31に押された下型クッション12のフランジ押え部121と上型曲げ刃21の下端部21Kとが、上下方向で対向する加圧力T3、T4を鋼板Wの先端フランジ部W1に作用して、段差形状部M3の先端部M33にフランジ部M4を形成する。
次に、図3(c)に示すように、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で上型2が下死点まで下降して、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2の板内側と板外側に発生する残留応力の差異を、縦壁部M2の先端側に形成した段差形状部M3を介して作用する縦方向の張力Fによって解消させる。このとき、下型クッション12の上下動ストローク量d1は、2~3mmであるが、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で縦壁部M2を塑性変形域まで延伸させ、形状凍結させることができる。なお、上型2が下死点から上昇するときには、加圧装置3のロッキング機構が作動して、加圧ピン31の上昇を一時停止させる。これによって、本車両用メンバー部品Mの縦壁部M2やフランジ部M4等の変形を防止できる。
次に、本プレス成形方法に使用するプレス金型の具体例を、図3~図7を用いて説明する。なお、図6、図7に示す第1実施例のプレス金型10Aと第2実施例のプレス金型10Bにおいて、図3~図5に示す型構造と共通する構成については、共通の符号を使用している。
すなわち、図3~図7に示すように、本プレス成形方法に使用する第1実施例のプレス金型10Aと第2実施例のプレス金型10Bは、下型クッション12A、12Bには、凸成形部122a、122bとフランジ押え部121a、121bとが連結された下型曲げ刃15A、15Bを固定したクッション板14A、14Bを備え、上型2には、上型曲げ刃21を固定した曲げ刃固定ブロック23を備え、また、下型1A、1Bには、下型本体13と、当該下型本体13に固定され、クッション板14A、14Bの外側端部141A、141Bと曲げ刃固定ブロック23の外側端部231とを、少なくとも下死点直前から下死点まで、上下方向にガイドする案内部材16A、16Bを備えている。上型2には、曲げ刃固定ブロック23と加圧部材221を固定する上型本体24を備えている。
また、案内部材16A、16Bには、ガイドプレート161A、161Bが締結されている。クッション板14A、14Bの外側端部141A、141Bと曲げ刃固定ブロック23の外側端部231とは、案内部材16A、16Bのガイドプレート161A、161Bと摺接する。これによって、凸成形部122a、122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部122a、122bと凹成形部212との曲げクリアランスd2をより安定して維持することができる。そのため、上型2が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力Fをより一層安定して付与することができる。
また、図6に示す第1実施例のプレス金型10Aにおいて、下型ポンチ11Aには、縦壁成形部111が形成された下型ポンチ頭部112aと、下型本体13に固定され下型ポンチ頭部112aに対して幅が狭く一体に形成された下型ポンチ脚部113aとを備え、下型ポンチ脚部113aには、凸成形部122aの内側端面1221aと当接して凸成形部122aの板内側への撓みを規制する規制面1131aが形成されている。凸成形部122aの内側端面1221aと下型ポンチ脚部113aの規制面1131aとが当接することよって、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際における凸成形部122aの板内側への撓みを、下型ポンチ脚部113aの規制面1131aが規制して、フランジ押え部121aに起立して形成された凸成形部122aの割れ、損傷等を防止できる。
また、第1実施例のプレス金型10Aにおいて、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際における凸成形部122aの板内側への撓みを、下型ポンチ脚部113aの規制面1131aが規制することによって、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部122aと凹成形部212との曲げクリアランスd2をより安定して維持することができる。なお、第1実施例のプレス金型10Aは、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2が、長手方向で略直線状に形成されている場合に適している。
また、図7に示す第2実施例のプレス金型10Bにおいて、下型ポンチ11Bには、縦壁成形部111が形成された下型ポンチ頭部112bと、下型本体13に固定され下型ポンチ頭部112bに対して幅が狭く分割して形成された複数の下型ポンチ脚部113bとを備え、下型ポンチ頭部112bと下型ポンチ脚部113bとが締結されている。複数の下型ポンチ脚部113bは、円柱状に形成しても、角柱状に形成しても良く、下型ポンチ頭部112bの形状に沿って、適宜の間隔で配置されている。また、凸成形部122bとフランジ押え部121bとが連結された下型曲げ刃15Bとクッション板14Bには、各下型ポンチ脚部113bを貫通する貫通孔152B、142Bが形成されている。そのため、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際、下型曲げ刃15Bにおける凸成形部122bの撓みを、下型曲げ刃15Bにおける貫通孔152Bが形成されていない連結部151Bによって規制して、凸成形部122bの割れ、損傷等を防止し、型耐久性をより一層向上させることができる。なお、第2実施例のプレス金型10Bは、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2が、幅方向へ屈曲して形成されている場合に適している。この場合、凸成形部122bの板内側への撓みを規制するガイド面を下型ポンチ脚部113bに形成しなくても良いからである。
また、第2実施例のプレス金型10Bにおいて、案内部材16Bには、クッション板14Bの上下動ストローク量d1を規制するストッパピン162Bを備え、クッション板14Bには、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する当該クッション板14Bの上昇位置にて、ストッパピン162Bが当接する規制ブロック143Bが形成されている。規制ブロック143Bには、ストッパピン162Bに対してクッション板14Bの上下動ストローク量d1だけ離間する溝孔が形成されている。そのため、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成するクッション板14Bの上昇位置にて、下型ポンチ頭部112bの下端と凸成形部122bの上端とが衝突するのを回避して、凸成形部122bの割れ、損傷や、下型ポンチ頭部112bと下型ポンチ脚部113bとの締結不良等を防止できる。
<本プレス成形方法による車両用メンバー部品の評価結果>
次に、本プレス成形方法による曲げ加工後の車両用メンバー部品の評価結果として、応力分布とスプリングバック量、反り量のCAE解析結果を、図8、図9を用いて説明する。図8に、本プレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品(除荷前)の板外側の引張り応力から板内側の引張り応力を差し引いた応力分布を表すCAE解析図を示す。図9に、本プレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品の正規断面形状に対する除荷後の断面形状を表すCAE解析図を示す。なお、CAE解析に用いた鋼板Wは、引張強度が590Mpaであり、板厚が2.6mmである。
(曲げ加工後の応力分布)
図8に示すように、曲げ加工後の中央部M1、縦壁部M2、段差形状部M3、フランジ部M4における除荷前の引張り応力に対する板内外差の分布状態を、ドットの濃淡で表示している。ドットの濃淡表示は、-10から+10までの複数段階に区分されている。ドットの濃度が、0から+10まで濃くなるに従って、板外側の引張り応力が板内側より大きくなる。反対に、ドットの濃度が、0から-10まで淡くなるに従って、板内側の引張り応力が板外側より大きくなる。
そして、ドットの濃淡表示が、+4から+10までの領域では、板内側より板外側の引張り応力が過大となり、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)は逆に板外側より板内側の引張り残留応力が過大となるので、板外側へスプリングバックする。一方、ドットの濃淡表示が、-4から-10までの領域では、板外側より板内側の引張り応力が過大となり、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)は逆に板内側より板外側の引張り残留応力が過大となるので、板内側へスプリングゴウする。また、ドットの濃淡表示が、-3から+3までの領域では、板内側と板外側の引張り応力の差異が少なく、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)においても板内側と板外側の引張り残留応力の差異が少ないので、スプリングバック等を殆ど生じない。
ここでは、縦壁部M2の略全域において、ドットの濃淡表示が、-3から+3までの領域に該当し、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)における板内側と板外側の引張り残留応力の差異が少なく、スプリングバック等を殆ど生じないことが判明した。これは、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2の板内側と板外側に発生する残留応力の差異を、縦壁部M2の先端側に形成した段差形状部M3を介して作用する縦方向の張力Fによって解消させることができたからと推察できる。
なお、段差形状部M3の第1屈曲部M31の上端部と第2屈曲部M32の中間部では、ドットの濃淡表示が、+4から+10までの領域に該当し、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)における板内側の引張り残留応力が過大となっている。これは、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を形成したときに生じるものであり、この残留応力の差異を解消させるのは困難と推察される。しかし、段差形状部M3は、縦壁部M2に比べて狭い領域であり、段差形状部M3の見込み成形によって簡単に解決可能である。
(曲げ加工後のスプリングバック量、反り量)
また、図9に示すように、本プレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品Mの正規断面形状(点線)に対する除荷後の断面形状(実線)を表すCAE解析図によれば、本車両用メンバー部品の縦壁部M2におけるスプリングバック量、反り量は略零であった。ただし、段差形状部M3とフランジ部M4において僅かなスプリングバックが生じていた。これは、図8に示す除荷前の引張り応力に対する板内外差の分布状態と附合する。
<比較例によるプレス成形方法及びプレス金型>
次に、前述した本実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法と対比するため、比較例のプレス成形方法における加工手順及びプレス金型について、図10を用いて説明する。図10に、図3に示す車両用メンバー部品のプレス成形方法に対する比較例における、加工手順を示すプレス金型の部分断面図を示す。図10(a)は、上型曲げ刃が下型ポンチに近接して縦壁部の曲げ加工を開始したときの断面図を示し、図10(b)は、上型が下死点の直前まで下降して下型ポンチに備える凸成形部と上型曲げ刃に備える凹成形部とが縦壁部の先端に段差形状部を形成し始めたときの断面図を示し、図10(c)は、上型が下死点まで下降して縦壁部に縦方向の張力を付与したときの断面図を示す。
図10に示すように、比較例のプレス成形方法は、略ハット断面形状に形成された下型ポンチ11Cと当該下型ポンチ11Cの縦壁成形部111Cの外周側にフランジ押え部121Cが形成され上下動可能に支持された下型クッション12Cとを有する下型1Cと、下型ポンチ11Cに対向して形成された上型曲げ刃21と当該上型曲げ刃21の内周側に配置され鋼板Wを下型ポンチ11Cに押圧可能に形成された上型パッド22とを有する上型2とを備え、下型1Cと対向する上型2が上死点から下死点まで下降するとき、下型ポンチ11Cと上型曲げ刃21とが近接して鋼板Wを曲げ加工することによって、中央部M1とその両側に起立する縦壁部M2とを備えた略ハット断面形状を形成する車両用メンバー部品Mのプレス成形方法である。
ここで、下型ポンチ11Cには、縦壁成形部111Cの下端に縦壁成形部111Cより板外側へステップ状に突出する凸成形部122Cを備え、下型クッション12Cには、凸成形部122Cを備えていない点が、本実施形態に係る車両用メンバー部品Mのプレス成形方法と相違し、その他の構成は共通する。なお、図3に示す型構造と共通する構成には、共通の符号を付して原則として説明を割愛する。
図10(a)に示すように、下型1Cと対向する上型2が上死点から下降する際、上型パッド22が鋼板Wを下型ポンチ11Cに押圧した状態で、車両用メンバー部品Mの中央部M1を形成した後、下型ポンチ11Cと上型曲げ刃21とが近接して鋼板Wを曲げ加工する。この段階では、前述した本実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法と共通する。
次に、図10(b)に示すように、上型2が下死点の直前(下型クッション12の上昇位置:下死点より2~3mm上方)まで下降したとき、下型ポンチ11Cの縦壁成形部111Cに沿って縦壁部M2を形成し、また、凸成形部122Cと凹成形部212とが鋼板Wの先端フランジ部W1をステップ状に屈曲させて縦壁部M2の先端側に段差形状部M3を形成し始める。また、下型クッション12Cのフランジ押え部121Cと上型曲げ刃21の下端部21Kとが鋼板Wの先端フランジ部W1を狭圧して、段差形状部M3の先端部M33にフランジ部M4を形成する。ただし、凸成形部122Cは、下型ポンチ11Cと一体に形成されているので、凸成形部122Cの肩R部122Rと凹成形部212のダイR部212Rとの間には、板厚以上の隙間が形成されている。したがって、凸成形部122Cと凹成形部212とが段差形状部M3を十分に把持することはできない。
次に、図10(c)に示すように、上型2が下死点まで下降した段階で、凸成形部122Cと凹成形部212とが段差形状部M3の形成を完了する。上型2が下死点直前から下死点まで下降する間では、凸成形部122Cと凹成形部212とが段差形状部M3を十分に把持した状態ではないので、縦壁部M2に対して段差形状部M3を介して縦方向の張力Fを十分に作用させることができず、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2に発生する板内側と板外側の残留応力の差異を、解消させることができない。このとき、下型クッション12Cのフランジ押え部121Cと上型曲げ刃21の下端部21Kとがフランジ部M4を狭圧して下降するので、上型曲げ刃21のダイR部21Rを介して段差形状部M3に縦方向の張力を付与することができるが、段差形状部M3が変形して縦壁部M2に十分な縦方向の張力を伝達することができない。したがって、縦壁部M2を塑性変形域まで延伸させ、形状凍結させることができない。
<比較例による車両用メンバー部品の評価結果>
次に、比較例による曲げ加工後の車両用メンバー部品の評価結果として、応力分布とスプリングバック量、反り量のCAE解析結果を、図11、図12を用いて説明する。図11に、図10に示す比較例のプレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品(除荷前)の板外側の引張り応力から板内側の引張り応力を差し引いた応力分布を表すCAE解析図を示す。図12に、図10に示す比較例のプレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品の正規断面形状に対する除荷後の断面形状を表すCAE解析図を示す。なお、CAE解析に用いた鋼板Wは、引張強度が590Mpaであり、板厚が2.6mmである。
(曲げ加工後の応力分布)
図11に示すように、略ハット断面形状の中央部M1、縦壁部M2、段差形状部M3、フランジ部M4における除荷前の引張り応力に対する板内外差の分布状態を、ドットの濃淡で表示している。ドットの濃淡表示は、図8に示す場合と同様に、-10から+10までの複数段階に区分されている。ドットの濃度が、0から+10まで濃くなるに従って、板外側の引張り応力が板内側より大きくなる。反対に、ドットの濃度が、0から-10まで淡くなるに従って、板内側の引張り応力が板外側より大きくなる。
そして、ドットの濃淡表示が、+4から+10までの領域では、板内側より板外側の引張り応力が過大となり、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)は逆に板外側より板内側の引張り残留応力が過大となるので、板外側へスプリングバックする。一方、ドットの濃淡表示が、-4から-10までの領域では、板外側より板内側の引張り応力が過大となり、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)は逆に板内側より板外側の引張り残留応力が過大となるので、板内側へスプリングゴウする。また、ドットの濃淡表示が、-3から+3までの領域では、板内側と板外側の引張り応力の差異が少なく、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)においても板内側と板外側の引張り残留応力の差異が少ないので、スプリングバック等を殆ど生じない。
ここでは、縦壁部M2における下方の約80%の領域において、ドットの濃淡表示が、+4から+10までの領域に該当し、除荷後(曲げ加工後に金型から取り外したとき)における板内側の引張り残留応力が板外側より大きくなるので、スプリングバック量と反り量が大きくなることが判明した。これは、上型2が下死点直前から下死点まで下降する間では、凸成形部122Cと凹成形部212とが段差形状部M3を十分に把持した状態ではないので、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2に発生する板内側と板外側の残留応力の差異を、解消させることができないからと推察できる。
(曲げ加工後のスプリングバック量、反り量)
また、図12に示すように、比較例のプレス成形方法によって成形した車両用メンバー部品Mの正規断面形状(点線)に対する除荷後の断面形状(実線)を表すCAE解析図によれば、車両用メンバー部品の縦壁部M2におけるスプリングバック量αは約1.7度程度であった。また、縦壁部M2の中間部には、板厚程度の反り量βが生じていた。これは、図11に示す除荷前の引張り応力に対する板内外差の分布状態と附合する。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法によれば、下型クッション12には、フランジ押え部121の内周縁に起立し下型ポンチ11の縦壁成形部111より板外側へステップ状に突出する凸成形部122を備え、上型曲げ刃21には、ダイR部21Rの上部で凸成形部122と協働して鋼板Wを狭圧する凹成形部212を備え、上型2が下死点の直前まで下降したとき、凸成形部122と凹成形部212とが鋼板Wの先端フランジ部W1をステップ状に屈曲させて縦壁部M2の先端側に段差形状部M3を形成し、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で上型2が下死点まで下降するので、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2の板内側と板外側に発生する残留応力の差異を、縦壁部M2の先端側に形成した段差形状部M3を介して作用する縦方向の張力Fによって効果的に解消させて、縦壁部M2を正規の断面形状に形状凍結させることができる。そのため、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2に生じるスプリングバックや反り等を、縦壁部M2全体に亘って解消させることができる。
また、上型曲げ刃21には、ダイR部21Rの上部で凸成形部122と協働して鋼板Wを狭圧する凹成形部212を備えているので、上型曲げ刃21により曲げ加工される鋼板Wが凹成形部212を経由して上型曲げ刃21のダイR部21Rに斜めに当接することになる。そのため、鋼板Wが直接に上型曲げ刃21のダイR部21Rに当接する場合に比較して、上型曲げ刃21による鋼板Wの曲げ加工量や扱き量を分散又は減少させることができる。その結果、鋼板Wの曲げ加工に伴う上型曲げ刃21の負荷を軽減して、上型曲げ刃21の耐久性を向上させることができる。
よって、本実施形態によれば、型耐久性を確保できると共に、縦壁部M2全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できる車両用メンバー部品Mのプレス成形方法を提供することができる。
また、本実施形態によれば、段差形状部M3には、縦壁部M2から板外側へ開き角θ1が鈍角で屈曲する第1屈曲部M31と、第1屈曲部M31から板内側へ開き角θ2が鈍角で屈曲する第2屈曲部M32とを備え、凸成形部122と凹成形部212との間における曲げクリアランスd2は、鋼板Wの板厚と略同一であるので、鋼板Wの板内側と板外側で各屈曲部M31、M32における屈曲に伴う局部的な伸びや板厚減少が生じにくい。また、各屈曲部M31、M32における板内側と板外側には、凸成形部122と凹成形部212との間で、屈曲に伴う摩擦力が略均等に作用する。そのため、段差形状部M3から縦壁部M2の板内側と板外側に対して縦方向の張力Fを安定かつ同程度に作用させることができる。その結果、鋼板Wの曲げ・曲げ戻しに伴って縦壁部M2全体に発生する残留応力の板内側と板外側の差異をより安定して解消でき、縦壁部M2全体のスプリングバックや反り等をより安定して解消できる。
また、本実施形態によれば、凸成形部122の肩R部122Rと凹成形部212のダイR部212Rとが、それぞれ同程度の曲率半径r1、r2で形成され、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を略S字状に湾曲させて把持するので、鋼板Wの局部的な板厚減少を回避できると共に、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持するときの面圧T1、T2を、凸成形部122の肩R部122Rと凹成形部212のダイR部212Rとに略均一に分散させることができる。そのため、凸成形部122と凹成形部212の耐摩耗性(耐久性)をより一層向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上型2が下死点の直前から下死点まで下降したとき、凸成形部122と凹成形部212とが段差形状部M3を把持した状態で縦壁部M2を塑性変形域まで延伸させるので、縦壁部M2の曲げ中立線付近に残留する弾性変形域を含めて縦壁部M2全体を塑性変形域まで引っ張ることができ、縦壁部M2の板内側から板外側までの全域において、残留応力の差異を確実に解消させることができる。
また、本実施形態によれば、段差形状部M3の先端部M33には、縦壁部M2に対して板外側へ延設されたフランジ部M4が形成されているので、上型曲げ刃21の下端部21Kと下型クッション12のフランジ押え部121との間にフランジ部M4を介在させて、下型クッション12に備える凸成形部122と上型曲げ刃21に備える凹成形部212との曲げクリアランスd2を、段差形状部M3の曲げ加工時から下死点まで安定して維持させ、段差形状部M3の板厚減少をより一層防止できる。また、段差形状部M3の先端部M33に形成されたフランジ部M4によって、段差形状部M3の剛性を高めることができる。そのため、上型2が下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力をより一層安定して付与することができる。その結果、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2全体に生じるスプリングバックや反り等をより一層安定して解消させることができる。
また、他の実施形態に係る車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型10A、10Bによれば、下型クッション12A、12Bには、凸成形部122a、122bとフランジ押え部121a、121bとが連結された下型曲げ刃15A、15Bを固定したクッション板14A、14Bを備え、上型2には、上型曲げ刃21を固定した曲げ刃固定ブロック23を備え、また、下型1A、1Bには、下型本体13と、当該下型本体13に固定され、クッション板14A、14Bの外側端部141A、141Bと曲げ刃固定ブロック23の外側端部231とを、少なくとも下死点直前から下死点まで、上下方向にガイドする案内部材16A、16Bとを備えるので、凸成形部122a、122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部122a、122bと凹成形部212との曲げクリアランスd2をより安定して維持することができる。そのため、上型2が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力Fをより一層安定して付与することができると共に、型耐久性を向上させることができる。その結果、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2全体に生じるスプリングバックや反り等をより一層安定して解消させることができる。
よって、本他の実施形態によれば、型耐久性を確保できると共に、縦壁部M2全体のスプリングバックや反り等を効果的に解消できる車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型10A、10Bを提供することができる。
また、本他の実施形態によれば、下型ポンチ11Aには、縦壁成形部111が形成された下型ポンチ頭部112aと、下型本体13に固定され下型ポンチ頭部112aに対して幅が狭く一体に形成された下型ポンチ脚部113aとを備え、下型ポンチ脚部113aには、凸成形部122aの内側端面1221aと当接して凸成形部122aの板内側への撓みを規制する規制面1131aが形成されているので、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際における凸成形部122aの板内側への撓みを、下型ポンチ脚部113aの規制面1131aが規制して、フランジ押え部121aに起立して薄く形成された凸成形部122aの割れ、損傷等を防止し、より一層型耐久性を向上させることができる。
また、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際における凸成形部122aの板内側への撓みを、下型ポンチ脚部113aの規制面1131aが規制することによって、凸成形部122aと凹成形部212とが段差形状部M3を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部122aと凹成形部212との曲げクリアランスd2をより安定して維持することができる。そのため、上型2が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力Fをより一層安定して付与することができる。
また、本他の実施形態によれば、下型ポンチ11Bには、縦壁成形部111が形成された下型ポンチ頭部112bと、下型本体13に固定され下型ポンチ頭部112bに対して幅が狭く分割して形成された複数の下型ポンチ脚部113bとを備え、下型ポンチ頭部112bと下型ポンチ脚部113bとが締結されていると共に、下型曲げ刃15Bとクッション板14Bには、各下型ポンチ脚部113bを貫通する貫通孔152B、142Bが形成されているので、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際、下型曲げ刃15Bにおける凸成形部122bの撓みを、下型曲げ刃15Bにおける貫通孔が形成されていない連結部151Bによって規制して、凸成形部122bの割れ、損傷等を防止し、型耐久性をより一層向上させることができる。また、車両用メンバー部品Mの縦壁部M2が、幅方向へ屈曲して形成されており、凸成形部の板内側への撓みを規制するガイド面を下型ポンチ脚部に形成しにくい場合にも、簡単に金型製作ができ、コスト的に有効である。
また、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する際における凸成形部122bの板内側への撓みを、下型曲げ刃15Bにおける貫通孔152Bが形成されていない連結部151Bによって規制することによって、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成し、かつ把持した状態における、凸成形部122bと凹成形部212との曲げクリアランスd2をより安定して維持することができる。そのため、上型2が下死点直前から下死点まで下降する際に、段差形状部M3から縦壁部M2に縦方向の張力Fをより一層安定して付与することができる。
また、本他の実施形態によれば、案内部材16Bには、クッション板14Bの上下動ストローク量d1を規制するストッパピン162Bを備え、クッション板14Bには、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成する当該クッション板14Bの上昇位置にて、ストッパピン162Bが当接する規制ブロック143Bが形成されているので、凸成形部122bと凹成形部212とが段差形状部M3を形成するクッション板14Bの上昇位置にて、下型ポンチ頭部112bの下端と凸成形部122bの上端とが衝突するのを回避して、凸成形部122bの割れ、損傷や、下型ポンチ頭部112bと下型ポンチ脚部113bとの締結不良等を防止し、型耐久性を向上させることができる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。例えば、本実施形態によれば、段差形状部M3の先端部M33には、縦壁部M2に対して板外側へ延設されたフランジ部M4が形成されているが、必ずしも、フランジ部M4は形成されていなくてもよい。
本発明は、略ハット断面形状(略U字断面形状を含む)に形成された車両用メンバー部品のプレス成形方法及びそのプレス成形方法に使用するプレス金型として利用できる。
1、1A、1B 下型
2 上型
10A、10B プレス金型
11、11A、11B 下型ポンチ
12、12A、12B 下型クッション
13 下型本体
14A、14B クッション板
15A、15B 下型曲げ刃
16A、16B 案内部材
21 上型曲げ刃
21R ダイR部
22 上型パッド
23 曲げ刃固定ブロック
111 縦壁成形部
112a、112b 下型ポンチ頭部
113a、113b 下型ポンチ脚部
121、121a、121b フランジ押え部
122、122a、122b 凸成形部
122R 肩R部
141A、141B 外側端部
142B、152B 貫通孔
143B 規制ブロック
162B ストッパピン
212 凹成形部
212R ダイR部
231 外側端部
1131a 規制面
1221a 内側端面
M 車両用メンバー部品
M1 中央部
M2 縦壁部
M3 段差形状部
M31 第1屈曲部
M32 第2屈曲部
M33 先端部
M4 フランジ部
W 鋼板
W1 先端フランジ部
d1 上下動ストローク量
d2 曲げクリアランス
r1、r2 曲率半径
θ1、θ2 開き角

Claims (9)

  1. 略ハット断面形状に形成された下型ポンチと当該下型ポンチの縦壁成形部の外周側にフランジ押え部が形成され上下動可能に加圧支持された下型クッションとを有する下型と、前記下型ポンチに対向して形成された上型曲げ刃と当該上型曲げ刃の内周側に配置され鋼板を前記下型ポンチに押圧可能に形成された上型パッドとを有する上型とを備え、
    前記下型と対向する前記上型が上死点から下降する際、前記上型パッドが前記鋼板を前記下型ポンチに押圧した状態で、車両用メンバー部品の中央部を形成した後、前記下型ポンチと前記上型曲げ刃とが近接して前記鋼板を曲げ加工することによって、前記中央部とその両側に起立する縦壁部とを備えた略ハット断面形状に形成する車両用メンバー部品のプレス成形方法であって、
    前記下型クッションには、前記フランジ押え部の内周縁に起立し前記下型ポンチの縦壁成形部より板外側へステップ状に突出する凸成形部を備え、前記上型曲げ刃には、ダイR部の上部で前記凸成形部と協働して前記鋼板を狭圧する凹成形部を備え、
    前記上型が前記下型クッションの上昇位置である下死点の直前まで下降するとき、前記下型ポンチの前記縦壁成形部に沿って前記縦壁部を形成すること、
    前記上型が下死点の直前まで下降したとき、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記鋼板の先端フランジ部をステップ状に屈曲させて前記縦壁部の先端側に段差形状部を形成して、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を板内外の両側から把持すること、
    前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を把持した状態で前記上型が下死点まで下降することを特徴とする車両用メンバー部品のプレス成形方法。
  2. 請求項1に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
    前記段差形状部には、前記縦壁部から板外側へ開き角が鈍角で屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部から板内側へ開き角が鈍角で屈曲する第2屈曲部とを備え、
    前記凸成形部と前記凹成形部との間における曲げクリアランスは、前記鋼板の板厚と略同一であることを特徴とする車両用メンバー部品のプレス成形方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
    前記凸成形部の肩R部と前記凹成形部のダイR部とが、それぞれ同程度の曲率半径で形成され、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を略S字状に湾曲させて把持することを特徴とする車両用メンバー部品のプレス成形方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
    前記上型が下死点の直前から下死点まで下降したとき、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を把持した状態で前記縦壁部を塑性変形域まで延伸させることを特徴とする車両用メンバー部品のプレス成形方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法において、
    前記段差形状部の先端部には、前記縦壁部に対して板外側へ延設されたフランジ部が形成されていることを特徴とする車両用メンバー部品のプレス成形方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載された車両用メンバー部品のプレス成形方法に使用するプレス金型であって、
    前記下型クッションには、前記凸成形部と前記フランジ押え部とが連結された下型曲げ刃を固定したクッション板を備え、前記上型には、前記上型曲げ刃を固定した曲げ刃固定ブロックを備え、
    前記下型には、下型本体と、当該下型本体に固定され、前記クッション板の外側端部と前記曲げ刃固定ブロックの外側端部とを、少なくとも下死点直前から下死点まで、上下方向にガイドする案内部材とを備えることを特徴とするプレス金型。
  7. 請求項6に記載されたプレス金型であって、
    前記下型ポンチには、前記縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、前記下型本体に固定され前記下型ポンチ頭部に対して幅が狭く一体に形成された下型ポンチ脚部とを備え、
    前記下型ポンチ脚部には、前記凸成形部の内側端面と当接して前記凸成形部の板内側への撓みを規制する規制面が形成されていることを特徴とするプレス金型。
  8. 請求項6に記載されたプレス金型であって、
    前記下型ポンチには、前記縦壁成形部が形成された下型ポンチ頭部と、前記下型本体に固定され前記下型ポンチ頭部に対して幅が狭く分割して形成された複数の下型ポンチ脚部とを備え、
    前記下型ポンチ頭部と前記下型ポンチ脚部とが締結されていると共に、前記下型曲げ刃と前記クッション板には、各下型ポンチ脚部を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とするプレス金型。
  9. 請求項8に記載されたプレス金型であって、
    前記案内部材には、前記クッション板の上下動ストローク量を規制するストッパピンを備え、
    前記クッション板には、前記凸成形部と前記凹成形部とが前記段差形状部を形成する当該クッション板の上昇位置にて、前記ストッパピンが当接する規制ブロックが形成されていることを特徴とするプレス金型。
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