JP7151674B2 - 転炉の粉体吹き付け装置及び、転炉の粉体吹き付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転炉での精錬効率を向上させるための粉体吹き付け装置及び、その装置を用いた粉体吹き付け方法に関する。
周知のように、転炉工程においては、酸素と予め粉砕して粉体にした焼石灰や生石灰等(副原料)を、ランスから転炉内の溶湯に吹き付ける(吹錬する)ことにより、脱りん処理や脱炭処理を実施し、りん濃度や炭素濃度が所定の値となった溶鋼を生産する。吹錬終了後は、転炉を傾動させ、転炉の側壁上部に設けられた出鋼孔から溶鋼を取鍋(溶鋼鍋)に出鋼する。
脱りん処理や脱炭処理を実施する技術としては、例えば、特許文献1、2に開示されているものがある。
特許文献1は、精錬用上吹きランスにおいて、脱りん精錬剤粉を極力中心孔から上吹きすることにより脱りん精錬剤粉によるランス孔の摩耗を抑制できるとともに、脱りん精錬剤粉を上吹きしない期間にN2キャリアーを止めてもN2停止後の中心孔への地金差しを回避することを目的としている。
具体的には、ランス1は、精錬剤粉を搬送用ガスとともに供給するための第1の経路12と、第1の経路12の周囲に配置されてO2ガスを供給するための第2の経路13と、第1の経路12の下方のランス先端部7に配置される中心孔9と、第2の経路に接続してランス先端部7に配置される複数個の主孔10とを備え、精錬剤粉およびガスを溶銑浴面に吹き付けるために用いることとしている。ランス1では、さらに、中心孔9の直上(中心管3の先端と先端部7との間)には、上下方向への長さがLの開口部11が設けられている。
特許文献2は、上吹きランスを介して転炉内の溶銑浴面の火点にCaO系媒溶剤を吹き付けて溶銑を脱燐精錬または脱炭精錬するにあたり、溶銑中の燐を効率的に除去することを目的としている。
具体的には、転炉での溶銑の精錬方法において、上吹きランスからのCaO系媒溶剤の吹き付けを、前記上吹きランスからの酸素ガスの吹き付け開始から予定送酸量の40体積%の酸素ガスを供給する時点までの全部の期間または一部の期間で行うとともに、予定送酸量の70体積%の酸素ガスを供給した時点から精錬終了までの全部の期間または一部の期間で行い、予定送酸量の40体積%の酸素ガスを供給した時点を超えた後から予定送酸量の70体積%未満の酸素ガスを供給する期間は、前記上吹きランスからのCaO系媒溶剤の吹き付けを停止することとされている。
特許文献3は、溶鉄を貯留する精錬炉内に粉体を投射する機能および火炎を形成する機能を有する精錬用ランス設備であって、粉体流路およびガス流路を有するランス本体と、前記粉体流路に接続され、粉体を供給する粉体供給管と、前記粉体流路に接続され、火炎を形成するための第1のガスを供給する第1のガス配管と、前記ガス流路に接続され、火炎を形成するための第2のガスを供給する第2のガス配管と、前記ランス本体の上方に設けられ、前記ランス本体の下端で前記第1のガスおよび前記第2のガスの反応により形成される火炎を検出する火炎検出器と、前記火炎検出器と前記ランス本体との間に設けられた保護弁とを有し、前記粉体供給配管から前記粉体流路に粉体を供給している際に前記保護弁を閉状態とし、前記粉体の供給を停止して前記火炎を形成する際に前記保護弁を開状態とすることとされている。
特開2014-208866号公報 特開2015-092018号公報 特開2013-249504号公報
しかしながら、特許文献1は、ランスの中心孔の直上に吹錬酸素用経路と連通する開口部が設けられているため、精錬剤を搬送する際に、吹錬用の酸素のガス圧力以上の圧力が必要となるので、大掛かりな設備を用意することが必要となる。
一方、特許文献2においては、搬送用ガスとして、酸素あるいは窒素ガスを用いるかは適宜決定すればよいと記載されているが、搬送用ガスを酸素とした場合、粉体に不可避的に含まれる不純物が酸素と反応することにより、可燃性のホース(フレキシブルホース)が燃焼してしまう虞がある。また、窒素ガスを用いた場合、溶湯中C濃度が1%以下では、溶湯のNピックアップが発生するが、この文献にはNピックアップ防止に関する記載が全くされてない。
特許文献3においては、段落[0018]に、「ランス内で粉体と酸素を混合して、先端にて燃料ガスにより燃焼を促進させる。」との記載がある。また、図2に、粉体と酸素を混合して吹き付けるランスの構造が示されている。
しかしながら、ランスを粉体と酸素を混合して吹き付ける構造とした場合、粉体を搬送する圧力を吹錬用の酸素を供給する圧力より高める必要があり、大掛かりな設備が必要となるという課題が生じることとなる。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、転炉内の溶湯に対して粉体を吹き付けて処理を行うに際して、吹錬に使用する酸素の圧力による影響を受けることなく粉体を吹き付け可能とし、工業的に生産される粉体に不可避的に混入する金属等の不純物と酸素との反応による発火を防ぎ、可燃性のホース等の燃焼を防止することができ、製品の延性の低下に繋がる窒素ピックアップを防止することができる転炉の粉体吹き付け装置及び、転炉の粉体吹き付け方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明にかかる転炉の粉体吹き付け装置は、金属粉が不可避的に混入された粉体を、転炉内の溶湯に対して吹き付ける粉体吹き付け装置であって、前記粉体を貯留する吹き込みタンクと、前記吹き込みタンクの内部に窒素を供給する窒素配管と、前記吹き込みタンクから前記窒素と前記粉体との混合体を搬送する粉体搬送用配管と、前記窒素配管と前記粉体搬送用配管とを連結し、前記吹き込みタンクを回避して前記窒素のみを流通させるバイパス配管と、前記粉体搬送用配管の下流側に接続されて前記混合体又は前記窒素のみが流通する、可撓性且つ可燃性を有する粉体搬送用ホースと、吹錬用の酸素を供給する吹錬酸素系統とは別系統であって、パージ用の酸素を供給する、可撓性且つ可燃性を有するパージ酸素用ホースと、前記パージ酸素用ホースの下流側に接続され、非可燃性を有するパージ酸素配管と、前記粉体搬送用ホースの下流側に接続され、非可燃性を有する粉体搬送用窒素配管と、前記粉体搬送用窒素配管の下流側に接続され、前記混合体乃至は前記窒素のみ乃至は前記パージ用の酸素のみを前記溶湯に吹き付ける上吹きランスと、を有していて、前記パージ酸素配管が前記粉体搬送用窒素配管に合流する合流部から、前記上吹きランスの先端までの内部については、前記吹錬酸素系統に対して独立し、前記混合体乃至は前記窒素のみ乃至は前記パージ用の酸素のみを前記溶湯に吹き付ける粉体吹き付け配管が設けられていて、前記粉体吹き付け配管の先端には、粉体吹き付け孔が設けられていることを特徴とする。
本発明にかかる転炉の粉体吹き付け方法は、上記の転炉の粉体吹き付け装置を用いた転炉の粉体吹き付け方法であって、前記粉体吹き付け孔から前記転炉内に吹き付ける吹付流を、吹錬中に前記混合体乃至は前記窒素のみから前記パージ用の酸素へ切り替えることを特徴とする。
好ましくは、吹錬開始から、溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間では、前記混合体を供給する乃至は前記窒素のみを供給すると共に、前記混合体乃至は前記窒素の非吹き付け時には、前記粉体吹き付け孔から前記パージ用の酸素を供給し、溶湯中C濃度<1.3質量%である期間においては、前記粉体吹き付け孔から前記パージ用の酸素を供給するように切り替えるとよい。
好ましくは、溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間のうち、少なくとも一部の期間又は全ての期間において、前記混合体を吹き付けるとよい。
本発明によれば、転炉内の溶湯に対して粉体を吹き付けて処理を行うに際して、吹錬に使用する酸素の圧力による影響を受けることなく粉体を吹き付け可能とし、工業的に生産される粉体に不可避的に混入する金属等の不純物と酸素との反応による発火を防ぎ、可燃性のホース等の燃焼を防止することができ、製品の延性の低下に繋がる窒素ピックアップを防止することができる。
本発明の転炉の粉体吹き付け装置の概略を模式的に示した図である。 上吹きランスの構造を模式的に示した図である。 N2からパージ用のO2に切り替えたときの溶湯中C濃度(質量%)と、溶鋼処理前N濃度(質量%)との関係を示した図である。
以下、本発明にかかる転炉1の粉体吹き付け装置2及び、その粉体吹き付け装置2を用いた転炉1における粉体吹き付け方法の実施形態を、図を参照して説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。
本発明は、粉体25を転炉1内の溶湯24に吹き付ける粉体吹き付け装置2に関する技術である。
図1に、本発明の転炉1の粉体吹き付け装置2の概略を示す。
図2に、上吹きランス18の構造を示す。なお、図2は、上吹きランス18の先端側を主に図示している。図2中の上図は断面図であり、下図は下方から見た図である。また、図2においては、上吹きランス18内の冷却水の経路を省略して描いている。
粉体25の吹き付けに用いる上吹きランス18は、ランス昇降用台車を用いて上下方向に移動させている。そのため、様々な方向に曲げることができる可撓性(フレキシブル性)を有する粉体搬送用ホース7を用いて、粉体搬送用配管5と上吹きランス18とを接続している。その粉体搬送用ホース7を介して粉体25を上吹きランス18に供給する。
工業的に製造される粉体25(焼石灰、生石灰等)は、ボールミルやハンマーミル等で粉砕される。この粉体25には、金属粉(金属等の不純物)が微量であるが、不可避的に混入している。
ここで、粉体搬送用ホース7は、可燃性で且つ可撓性を有する部材である。ここでの可燃性とは、燃えやすいものであることを示すものではなく、燃えにくいもの(難燃性)となっているが、燃焼する可能性が、わずかながらあることを示す。
金属粉が粉体25内に微量に混入していると、配管内またはフレキシブルな粉体搬送用ホース7内で金属粉の摩擦などによる火花が発生してしまう虞がある。このとき、粉体搬送用のガスに酸素が存在する場合、火種の周囲に酸素があるため、可燃物などに燃え移る虞がある。すなわち、配管または粉体搬送用ホース7の内部で金属粉の摩擦などにより発火した場合、この粉体搬送用ホース7が燃焼してしまうという損傷に繋がる虞がある。
そのため、フレキシブルな粉体搬送用ホース7の下流側まで、不活性ガスを流通させている。
すなわち、本発明は、上流側から粉体搬送用ホース7までの間において、金属粉の摩擦に起因する発火による粉体搬送用ホース7の燃焼を防ぐため、酸素ではなく、不活性ガスを流通させることとし、その不活性ガスに粉体25を混合して混合体として搬送することとしている。本実施形態においては、粉体を搬送するガスとして窒素を用いている。なお、粉体を搬送する不活性ガスについては、窒素に限定されない。
図1に示すように、本実施形態の粉体吹き付け装置2は、粉体25を貯留する吹き込みタンク3と、吹き込みタンク3の内部に窒素(不活性ガス)を供給する窒素配管4と、吹き込みタンク3から窒素と粉体25との混合体を搬送する粉体搬送用配管5と、その窒素配管4と粉体搬送用配管5とを連結し、吹き込みタンク3を回避して窒素のみを流通させ
るバイパス配管6と、粉体搬送用配管5の下流側に接続されて混合体又は窒素のみが流通し可撓性且つ可燃性を有する粉体搬送用ホース7と、を有している。
窒素配管4と、粉体搬送用配管5と、バイパス配管6は、例えば、鉄管など硬質で燃えにくい管材で形成されているとよい。すなわち、窒素配管4と、粉体搬送用配管5と、バイパス配管6は、非可燃性で且つ非可撓性を有する部材で形成されているとよい。窒素配管4と、粉体搬送用配管5と、バイパス配管6は、内部に金属粉が存在しても、その金属粉の摩擦などによる火花が発生しても燃焼することはない。バイパス配管6は、吹き込みタンク3と粉体搬送用ホース7とを接続する部材である。
すなわち、図1の実線の矢印に示すように、粉体25は、窒素と混合体となって、吹き込みタンク3から押し出されるように排出されて、粉体搬送用配管5へと流れ出す。混合体は、粉体搬送用配管5内で、バイパス配管6から流出してきた窒素により、引っ張られるように流れ、粉体搬送用ホース7へと向かう。
また、図1の一点破線の矢印に示すように、混合体の供給が停止されたとき、窒素のみが窒素配管4からバイパス配管6を通って、粉体搬送用配管5へと流通し、粉体搬送用ホース7へと向かう。
粉体搬送用ホース7は、例えば、フレキシブルなゴム製のホースであるとよい。すなわち、粉体搬送用ホース7は、自在に折れ曲げることができる軟質で、鉄管に比べて燃えやすい筒部材で形成されていてもよい。
粉体搬送用ホース7には、酸素が全く含まれない気体、すなわち窒素(不活性ガス)が流通しており、粉体25内に金属粉が存在して、その金属粉の摩擦などによる火花(摩擦熱による赤熱)が発生しても酸素がないため、可燃物が燃焼することはない。つまり、粉体搬送用ホース7は、燃焼する可能性が全くなく安全である。
さて、上吹きランス18の先端(ランスノズル19)において、吹錬酸素孔20と粉体吹き付け孔22が独立して配置されている場合、粉体25の吹き付けが終了した後も、スピッティング等による粉体吹き付け孔22の閉塞を防止するために、吹錬終了まで粉体吹き付け孔22からガスを流し続ける必要がある。
一方で、吹錬の進行に伴い溶鋼中C濃度が低下すると、窒素ピックアップが発生する。そのため、吹錬末期に粉体吹き付け孔22から窒素を供給すると、溶鋼中窒素濃度が上昇してしまい、製品の窒素規格を満足させることができなくなる虞がある。
そこで、粉体吹き付け孔22の閉塞を防止するために酸素を流通させておくことで、溶鋼中窒素濃度の上昇を防止することができる。
また一方で、酸素を供給するホースが可燃性を有する粉体搬送用ホース7より上流側で接続された場合、接続部から粉体搬送用ホース7内で、不可避的に金属粉が残留する酸素と接触することとなる。すると、金属粉の摩擦などにより発火してしまい、粉体搬送用ホース7が燃焼して破損することに繋がる虞がある。
すなわち、図1に示すように、本実施形態の粉体吹き付け装置2は、吹錬用の酸素を供給する吹錬酸素系統8と、吹錬酸素系統8とは別系統であって、パージ用の酸素を供給し可撓性且つ可燃性を有するパージ酸素用ホース14と、パージ酸素用ホース14の上流側に接続されていて、非可燃性を有する第1のパージ酸素配管13と、パージ酸素用ホース14の下流側に接続されていて、非可燃性を有する第2のパージ酸素配管15と、粉体搬送用ホース7の下流側に接続されていて、非可燃性を有する粉体搬送用窒素配管16と、粉体搬送用窒素配管16の下流側に接続されていて、粉体25を溶湯24に吹き付ける上吹きランス18と、を有している。
吹錬酸素系統8は、吹錬用の酸素を供給する第1の吹錬酸素配管9と、第1の吹錬酸素配管9の下流側に接続されていて、吹錬用の酸素が流通し可撓性且つ可燃性を有する吹錬酸素用ホース10と、吹錬酸素用ホース10の下流側に接続されていて、吹錬用の酸素を上吹きランス18に供給する第2の吹錬酸素配管11と、を有している。
第1の吹錬酸素配管9と、第2の吹錬酸素配管11は、例えば、鉄管など硬質で燃えにくい管材で形成されているとよい。すなわち、第1の吹錬酸素配管9と、第2の吹錬酸素配管11は、非可燃性で且つ非可撓性を有する部材で形成されているとよい。
吹錬酸素用ホース10は、例えば、フレキシブルなゴム製のホースであるとよい。すなわち、吹錬酸素用ホース10は、自在に折れ曲げることができる軟質で、鉄管に比べて燃えやすい筒部材で形成されていてもよい。
パージ酸素系統12は、パージ用の酸素を供給する第1のパージ酸素配管13と、第1のパージ酸素配管13の下流側に接続されてパージ用の酸素が流通し可撓性且つ可燃性を有するパージ酸素用ホース14と、パージ酸素用ホース14の下流側に接続されてパージ用の酸素を上吹きランス18に供給する第2のパージ酸素配管15と、を有している。
パージ酸素系統12と吹錬酸素系統8は、それぞれ独立して配置されている。詳細は後述するが、上吹きランス18内においても、パージ用の酸素の供給経路と、吹錬用の酸素の供給経路は、それぞれ独立して設けられている。
第1のパージ酸素配管13と、第2のパージ酸素配管15は、例えば、鉄管など硬質で燃えにくい管材で形成されているとよい。すなわち、第1のパージ酸素配管13と、第2のパージ酸素配管15は、非可燃性で且つ非可撓性を有する部材で形成されているとよい。
パージ酸素用ホース14は、例えば、フレキシブルなゴム製のホースであるとよい。すなわち、パージ酸素用ホース14は、自在に折れ曲げることができる軟質で、鉄管に比べて燃えやすい筒部材で形成されているとよい。
すなわち、図1の二点破線の矢印に示すように、混合体の供給が停止されたとき、窒素からパージ用の酸素へと切り替えられる。パージ用の酸素は、第1のパージ酸素配管13~パージ酸素用ホース14~第2のパージ酸素配管15を通過して、合流部17から粉体搬送用窒素配管16に流入し、上吹きランス18に供給される。
粉体搬送用窒素配管16は、第2のパージ酸素配管15の下流側に接続されて混合体(粉体25と窒素)、窒素、パージ用の酸素のいずれかを上吹きランス18に供給する部材である。粉体搬送用窒素配管16は、例えば、鉄管など硬質の管材で形成されている。すなわち、粉体搬送用窒素配管16は、非可燃性で且つ非可撓性を有する部材で形成されている。
この粉体搬送用窒素配管16には、第2のパージ酸素配管15が接続されて合流する合流部17が設けられている。
合流部17は、パージ用の酸素が合流して上吹きランス18へ供給される通過点となっている。合流部17は、例えば、鉄管など硬質で燃えにくい管材で形成されているとよい。すなわち、合流部17は、非可燃性で且つ非可撓性を有する部材で形成されているとよい。
つまり、粉体搬送用窒素配管16は、例えば、T字形状やY字形状など分岐された管材である。
図1の実線の矢印に示すように、混合体(粉体25と窒素)は、粉体搬送用ホース7から粉体搬送用窒素配管16へ流入し、合流部17を通過して上吹きランス18に供給される。
また、図1の一点破線の矢印に示すように、混合体の供給が停止されたとき、窒素のみが粉体搬送用ホース7を通って、粉体搬送用窒素配管16へ流入し、合流部17を通過して上吹きランス18に供給される。
上吹きランス18は、粉体搬送用窒素配管16に接続されていて、転炉1内へ混合体を吹き付けることで、溶湯24に対して粉体25を供給する。上吹きランス18は、例えば、鉄管など硬質で燃えにくい管材で形成されている。また、上吹きランス18は、吹錬を実施するとき、ランス昇降用台車により下降し、吹錬終了後上昇する。
ところで、従来の上吹きランスは、ランス本体を冷却する冷却水の入側及び出側の経路と、吹錬用の酸素を供給する吹錬酸素配管との、三重管の構造となっている。
吹錬用の酸素に粉体25を混合させた上で、それらを吹錬酸素配管を通じて溶湯24に対して吹き付ける場合、粉体25を搬送するために必要な圧力は、吹錬用の酸素を供給する際の圧力より高める必要がある。そのため、粉体吹き付け装置は、大がかりな設備にすることが必要となってくる。
そこで、図2に示すように、上吹きランス18の構造について、冷却水の入側及び出側の経路(図示せず)と、吹錬酸素系統8(第2の吹錬酸素配管11)とは別に、粉体25と窒素(不活性ガス)の混合体又は窒素のみ又はパージ用の酸素のみのいずれかを供給する粉体吹き付け配管21を独立して設けた四重管の構造としている。
すなわち、本実施形態においては、パージ酸素系統12が粉体搬送用窒素配管16に合流する合流部17から、上吹きランス18の先端までの内部について、第2の吹錬酸素配管11に対して独立し、混合体又は窒素のみ又はパージ用の酸素のみを溶湯24に吹き付ける粉体吹き付け配管21を設けている。
その粉体吹き付け配管21の先端には、粉体吹き付け孔22が設けられている。なお、上吹きランス18内であって、第2の吹錬酸素配管11の先端には、吹錬酸素孔20が設けられている。
このように、上吹きランス18を四重管の構造とすることにより、吹錬用の酸素の圧力に影響されることなく、粉体25を溶湯24に吹き付けることができる。
なお、本発明の粉体吹き付け装置2は、脱りん炉や、転炉兼用炉などにも適用可能である。
繰り返しになるが、上吹きランス18の先端(ランスノズル19)に設けられた粉体吹き付け孔22については、粉体25の吹き付けが終了した後も、スピッティング等による粉体吹き付け孔22の閉塞を防止するため、吹錬終了まで粉体吹き付け孔22からガスを流し続ける必要がある。
一方で、溶鋼中C濃度が低下すると、窒素ピックアップが発生する。そのため、吹錬末期に粉体吹き付け孔22から窒素を供給すると、溶鋼中窒素濃度が上昇してしまい、製品の窒素規格を満足させることができなくなる虞がある。
そこで、粉体吹き付け孔22の閉塞を防止するために酸素を流通させておくことで、溶鋼中窒素濃度の上昇を防止することができる。
これにより、本実施形態においては、上で詳説した粉体吹き付け装置2を用いた転炉1の粉体吹き付け方法であって、粉体吹き付け配管21(上吹きランス18)の先端に設けられている粉体吹き付け孔22から、転炉1内に吹き付ける吹付流(ガス)を、吹錬中に混合体(粉体25と窒素)又は窒素のみから、パージ用の酸素へ切り替えることとしている。
さて、溶湯中C濃度=1.3質量%以上では、上吹きランス18からの窒素の吸N速度より、脱炭反応で発生するCOガス中への脱N反応速度が速いため、溶湯24に対して窒素を吹き付けることによる溶湯中N濃度の上昇は起きなくなる。
ここで、溶湯中C濃度(質量%)の定義について、説明する。
臨界C(0.3質量%~0.4質量%)以上の溶湯C濃度=X質量%の脱炭までに必要な酸素量は、以下に示す式(1)~(3)を用いることで、求めることができる。
脱炭に必要な酸素量=(処理前の溶湯量中C(kg)-溶湯量(kg)×X)×(16/12×(100%-2次燃焼率(%))+32/12×2次燃焼率(%))×22.4/32 ・・・(1)
脱Siに必要な酸素量=処理前溶湯中Si(kg)×32/28×22.4/32 ・・・(2)
酸素量=脱炭に必要な酸素量+脱Siに必要な酸素量-固体酸素中酸素量 ・・・(3)
ただし、16:酸素原子量、12:C原子量、22.4:気体定数、32:酸素分子量、28:Si原子量である。
2次燃焼率については、予め2次燃焼率を把握しておいてもよいし、排ガス成分および流量の情報を用いて計算してもよく、手法は問わない。
固体酸素中の酸素量は、鉄鉱石やミルスケールなど副原料中に含まれる酸素量である。
なお、溶湯中C濃度については、サブランスで溶湯中C濃度を測定したり、排ガス情報を用いて溶湯中C濃度を推定する方法を用いてもよい。
これにより、本実施形態においては、吹錬開始から、溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間では、粉体吹き付け孔22から、混合体(粉体25と窒素)を供給する乃至は窒素のみを供給すると共に、混合体乃至は窒素の非吹き付け時(混合体、窒素を供給しない期間)には、粉体吹き付け孔22からパージ用の酸素を供給することとしている。
また、上吹きランス18より窒素を吹き付けると、溶湯中C濃度=1.3質量%未満では、界面活性元素である溶鋼中酸素濃度が上昇し、溶鋼からの脱N反応が抑制される。そのため、上吹きによる溶鋼への吸N反応速度と比較して脱N反応速度が遅くなり、溶鋼中N濃度が上昇することとなる。
これにより、本実施形態では、溶湯中C濃度<1.3質量%である期間においては、窒素からパージ用の酸素へ切り替えて、粉体吹き付け孔22からパージ用の酸素を供給する。
また、吹き付けタンク3から、粉体搬送用配管5と粉体搬送用ホース7を経て、第2のパージ酸素配管15と粉体搬送用窒素配管16との合流部17までの間について、粉体25を搬送するために窒素を流通させている。
なお、粉体25を吹き付けていない期間においては、バイパス配管6から、粉体搬送用配管5と粉体搬送用ホース7を経て合流部17まで、窒素のみを流通させても構わない。
また、粉体25については、生石灰、石灰石、軽焼ドロマイト、種々のスラグ、Mn鉱石、ダストや酸化鉄などである。
これにより、本実施形態においては、溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間のうち、少なくとも一部の期間又は全ての期間において、粉体吹き付け孔22から混合体(粉体25と窒素)を吹き付けることとしている。
すなわち、粉体25は、窒素の吹き付け期間のうち、全ての期間で吹き付けてもよいし、一部の期間(期間の前半部分のみ、中間部分のみ、後半部分のみなど)でもよい。言い換えれば、窒素の吹き付け期間は、窒素のみを吹き付けてもよいし、混合体を吹き付けてもよい。なお、窒素の吹き付け期間中に、粉体25を全て吹き切るときもある。
[実施例]
以下に、本発明の粉体吹き付け装置2を用いた転炉1における粉体吹き付け方法の実施例について、説明する。
本実施例における実施条件については、以下の通りである。
転炉1については、250t転炉である。
溶銑については、高炉銑である。具体的には、予め脱りん処理を実施した溶銑、又は、直送された溶銑である。なお、溶銑中P濃度=0.008質量%~0.130質量%である。
塊状CaO源については、塊状CaO源として、焼石灰(CaO:95質量%)又は軽焼ドロマイト(CaO:67質量%)の少なくとも一方を使用した。軽焼ドロマイトについては、生ドロマイトを焼成して作製した。また、焼石灰と軽焼ドロマイトの粒径は、10mm~50mmである。
粉体CaO源については、粉体CaO源として、焼石灰(CaO:95質量%)を使用した。その粒径は、3mm以下である。
上吹きランス18について、吹錬酸素孔20は6孔であり、粉体吹き付け孔22は1孔である(図2参照)。吹錬酸素孔20は、円周方向に等間隔に配置されている。粉体吹き付け孔22は、等間隔に配置された吹錬酸素孔20の内側(上吹きランス18の中央)に配置されている。
吹錬用の酸素流量については、400Nm3/min~850Nm3/minである。
粉体CaO比率については、全焼石灰、軽焼ドロマイト中CaOに占める粉体石灰CaOの割合であり、(粉体石灰中CaO)/(粉体石灰CaO+塊石灰CaO+軽焼ドロマイトCaO)=11%~94%である。
本実施例における粉体吹き付け装置2の構成について、述べる。
図1に示すように、粉体吹き付け装置2は、粉体25を貯留する吹き込みタンク3と、鉄管で形成されていて吹き込みタンク3に窒素を供給する窒素配管4と、鉄管で形成されていて、混合体(粉体25と窒素)又は窒素のみが流通する粉体搬送用配管5と、鉄管で形成されていて、吹き込みタンク3を通過せずに窒素のみが流通するバイパス配管6と、フレキシブルなゴム製のホースで形成されていて、混合体又は窒素のみが流通する粉体搬送用ホース7と、吹錬用の酸素を供給する吹錬酸素系統8と、鉄管で形成されていて、パージ用の酸素を供給する第1のパージ酸素配管13と、フレキシブルなゴム製のホースで形成されたパージ酸素用ホース14と、鉄管で形成された第2のパージ酸素配管15と、鉄管で形成されていて、混合体又は窒素のみが流通する粉体搬送用窒素配管16と、第2のパージ酸素配管15が接続されて粉体搬送用窒素配管16に合流する合流部17と、混合体を吹き付けて粉体25を溶湯24に供給する上吹きランス18と、を有している。
合流部17は、粉体搬送用ホース7より下流側に備えられている。粉体搬送用窒素配管16と上吹きランス18は、Uベンド管23を介して接続されている。
また、図2に示すように、上吹きランス18の上流側に接続されたUベンド管23の内部と、上吹きランス18の内部では、粉体搬送通路(粉体吹き付け配管21)と吹錬用の酸素通路(吹錬酸素系統8)は独立して配置されている。その上吹きランス18の先端(ランスノズル19)では、粉体吹き付け配管21の粉体吹き付け孔22と、吹錬酸素系統8の吹錬酸素孔20は独立した突出孔として備えられている。
本実施例における粉体吹き付け装置2の作動態様について、述べる。
まず、吹き込みタンク3に粉体25(粉体石灰)を充填し、窒素配管4より窒素を送り込み、所定の圧力まで加圧する。溶銑24を転炉1に装入した後、塊状の副原料(石灰、軽ドロ)を転炉1内に投入する。
上吹きランス18を、溶銑24の湯面から所定の高さとなる位置まで下降させる。その上吹きランス18の先端(ランスノズル19)に設けられた吹錬酸素孔20から、吹錬用の酸素の供給を開始する。また、粉体吹き付け孔22からは、混合体(粉体25と窒素)の供給を開始する。
具体的には、吹錬開始から、溶湯中C濃度=1.3質量%となるまでの間に、粉体吹き付け孔22から粉体25を溶湯24に供給する。この粉体25を吹き付けている間に、粉体吹き付け孔22から吹き付ける不活性ガスは、窒素である。
溶湯中C濃度=1.3質量%以上となった段階で、溶湯24に対する粉体25(粉体石灰)の吹き付けを完了する。
次に、溶湯24に対する粉体25の吹き付け完了から、溶湯中C濃度=1.3質量%の間に窒素の供給を停止すると同時に、粉体吹き付け孔22からパージ用の酸素の供給を開始する。なお、溶湯24に対する粉体25の吹き付け停止と、パージ用の酸素の供給開始は、同時でも構わない。
転炉1内へ所定の酸素量を供給することが完了すると、吹錬用の酸素とパージ用の酸素の供給を同時に停止すると共に、上吹きランス18を転炉1の外側まで上昇させて吹錬を終了する。
すなわち、図1の実線の矢印に示すように、粉体25は、窒素配管4からの窒素により、吹き込みタンク3から押し出され、バイパス配管6からの窒素に引っ張られるように合流して粉体搬送用ホース7へ向かい、その下流側の粉体搬送用窒素配管16を通じて、上吹きランス18に供給される。
図1の一点破線の矢印に示すように、窒素は、粉体25の供給が停止されているとき、バイパス配管6を通じて、粉体搬送用ホース7~粉体搬送用窒素配管16~上吹きランス18へ流通するようにもなっている。
図1の二点破線の矢印に示すように、粉体25の供給が停止されると、パージ用の酸素の供給に切り替えられる。パージ用の酸素は、第1のパージ酸素配管13~パージ酸素用ホース14~第2のパージ酸素配管15を通過し、合流部17で粉体搬送用窒素配管16に合流し、上吹きランス18に供給される。
図3に、N2からパージ用のO2に切り替えたときの溶湯中C濃度(質量%)と、溶鋼処理前N濃度(質量ppm)との関係をまとめたものを示す。
図3に示すように、N2からパージ用のO2に切り替えたとき、溶湯中C濃度=1.3質量%以上で、溶鋼処理前N濃度が40質量ppmより下回ることがわかる。
一方で、溶湯中C濃度<1.3質量%となると、溶鋼処理前N濃度が40質量ppmを上回り、Nピックアップが発生する。このことより、N2からパージ用のO2に切り替えて、粉体吹き付け孔22からパージ用の酸素を吹き付ける。
本発明によれば、転炉1内の溶湯24に対して粉体25を吹き付けて処理を行うに際して、以下の(i)~(iii)に述べる効果を同時に得ることができる。
(i) 吹錬に使用する酸素の供給経路(第2の吹錬酸素配管11、吹錬酸素孔20)に
対して、粉体25と窒素の混合体を吹き付ける経路(粉体吹き付け配管21、粉体吹き付け孔22)を独立して配置する構成を備えていることで、吹錬に使用する酸素の圧力による影響を受けることなく、粉体25を溶湯24に対して吹き付け可能となる。すなわち、粉体25を搬送する圧力を吹錬用の酸素を供給する圧力より高める必要がなくなるので、必要な設備を簡素化することができる。
(ii) 粉体25と酸素がフレキシブルな粉体搬送用ホース7内で混合しない構造、すなわち窒素などの不活性ガスを用いて粉体25を搬送する構成としているため、粉体25内に不可避的に混入している金属異物(金属等の不純物)に起因する酸素の反応による発火を防ぐことができ、可燃性を有する粉体搬送ホース7の燃焼を防止することができる。つまり、粉体搬送用ホース7は、燃焼する可能性が全くなく安全である。
(iii) 溶湯中C濃度≧1.3質量%のとき、粉体25を搬送する窒素などの不活性ガスを流し、溶湯中C濃度<1.3質量%となると、窒素からパージ用の酸素へと切り替えて供給することができる構成を備えることで、製品の延性の低下に繋がる窒素ピックアップを防止することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 転炉
2 粉体吹き付け装置
3 吹き込みタンク
4 窒素配管
5 粉体搬送用配管
6 バイパス配管
7 粉体搬送用ホース
8 吹錬酸素系統
9 第1の吹錬酸素配管
10 吹錬酸素用ホース
11 第2の吹錬酸素配管
12 パージ酸素系統
13 第1のパージ酸素配管
14 パージ酸素用ホース
15 第2のパージ酸素配管
16 粉体搬送用窒素配管
17 合流部
18 上吹きランス
19 ランスノズル
20 吹錬酸素孔
21 粉体吹き付け配管
22 粉体吹き付け孔
23 Uベンド管
24 溶湯
25 粉体

Claims (4)

  1. 金属粉が不可避的に混入された粉体を、転炉内の溶湯に対して吹き付ける粉体吹き付け装置であって、
    前記粉体を貯留する吹き込みタンクと、
    前記吹き込みタンクの内部に窒素を供給する窒素配管と、
    前記吹き込みタンクから前記窒素と前記粉体との混合体を搬送する粉体搬送用配管と、
    前記窒素配管と前記粉体搬送用配管とを連結し、前記吹き込みタンクを回避して前記窒素のみを流通させるバイパス配管と、
    前記粉体搬送用配管の下流側に接続されて前記混合体又は前記窒素のみが流通する、可撓性且つ可燃性を有する粉体搬送用ホースと、
    吹錬用の酸素を供給する吹錬酸素系統とは別系統であって、パージ用の酸素を供給する、可撓性且つ可燃性を有するパージ酸素用ホースと、
    前記パージ酸素用ホースの下流側に接続され、非可燃性を有するパージ酸素配管と、
    前記粉体搬送用ホースの下流側に接続され、非可燃性を有する粉体搬送用窒素配管と、
    前記粉体搬送用窒素配管の下流側に接続され、前記混合体乃至は前記窒素のみ乃至は前記パージ用の酸素のみを前記溶湯に吹き付ける上吹きランスと、
    を有していて、
    前記パージ酸素配管が前記粉体搬送用窒素配管に合流する合流部から、前記上吹きランスの先端までの内部については、前記吹錬酸素系統に対して独立し、前記混合体乃至は前記窒素のみ乃至は前記パージ用の酸素のみを前記溶湯に吹き付ける粉体吹き付け配管が設けられていて、
    前記粉体吹き付け配管の先端には、粉体吹き付け孔が設けられている
    ことを特徴とする転炉の粉体吹き付け装置。
  2. 請求項1に記載の転炉の粉体吹き付け装置を用いた転炉の粉体吹き付け方法であって、
    前記粉体吹き付け孔から前記転炉内に吹き付ける吹付流を、吹錬中に前記混合体乃至は前記窒素のみから前記パージ用の酸素へ切り替える
    ことを特徴とする転炉の粉体吹き付け方法。
  3. 吹錬開始から、溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間では、前記混合体を供給する乃至は前記窒素のみを供給すると共に、前記混合体乃至は前記窒素の非吹き付け時には、前記粉体吹き付け孔から前記パージ用の酸素を供給し、
    溶湯中C濃度<1.3質量%である期間においては、前記粉体吹き付け孔から前記パージ用の酸素を供給するように切り替える
    ことを特徴とする請求項2に記載の転炉の粉体吹き付け方法。
  4. 溶湯中C濃度≧1.3質量%である期間のうち、少なくとも一部の期間又は全ての期間において、前記混合体を吹き付ける
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の転炉の粉体吹き付け方法。
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