JP7150429B2 - ケラチン繊維へのシリコーン堆積を増加させる組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、グルタル酸と少なくとも1種の芳香族アルコールと少なくとも1種のシリコーンとを含む、ケラチン繊維、詳細には毛髪へのシリコーン堆積を増加させる組成物に関する。
毛髪化粧料の分野において、毛髪コンディショニング効果は、非常に重要な特性である。シリコーンが毛髪にコンディショニング効果を付与することは周知である。これまでに、シリコーンを含むリンスオフタイプのヘアケア化粧料に関するいくつかの先行技術文献が公表されてきた。
WO2014/104340は、成分(A)、即ち4meq/g~10meq/g(両端値を含む)の範囲のカチオン性電荷密度を有するカチオン性ポリマー、成分(B)、即ち脂肪酸、成分(C)、即ちカチオン性界面活性剤、成分(D)、即ちシリコーン及び成分(E)、即ち有機酸又は無機酸のいずれかを含む、リンスオフタイプの毛髪化粧用組成物であって、ここで、成分(A)の成分(B)に対する質量比((A)/(B))が0.1~9(両端値を含む)の範囲であり、成分(A)及び成分(B)が水不溶性複合体を形成し、20倍に希釈したときの組成物の(25℃における)pHが2~5(両端値を含む)の範囲である、毛髪化粧用組成物を開示している。
しかしながら、滑らかさ、縮毛矯正効率及びボリュームダウン効率等の改善された美容効果を伴うヘアケア化粧料への要請が依然として存在する。特に、ケラチン繊維の表面上のシリコーン堆積からもたらされる改善された美容効果を確保するための、ケラチン繊維、例えば毛髪へのシリコーン堆積を増加させるヘアケア化粧料への要請が存在する。
WO2014/104340 EP0095238 米国特許第4185087号 EP-A-0530974
Walter Noll、「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年)、Academic Press CTFA辞典
本発明の目的は、ケラチン繊維、例えば毛髪へのシリコーン堆積を増加させるための組成物を提供することである。ケラチン繊維へのシリコーン堆積量の増加に鑑みて、本発明による組成物は、ケラチン繊維、例えば毛髪に対する、滑らかさ、縮毛矯正効率及びボリュームダウン効率等の改善された美容効果を達成することができる。
本発明の上記の目的は、
(a)グルタル酸と、
(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)少なくとも1種のシリコーンと
を含む、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処理するための組成物によって達成することができる。
芳香族アルコールは、一般式(I):
Figure 0007150429000001
(式中、
- aは、0~5、好ましくは0~2、より好ましくは0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ又はC1~C6アルケニル基を示し、
- Xは、C1~C4アルキレン又はC1~C4アルキニレン基を示し、
- Yは、単結合、C1~C4アルキレン又はC1~C4アルキニレン基を示す)
によって表すことができる。
好ましくは、一般式(I)において、
- aは、0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、又はC1~C6アルキル基を示し、
- Xは、C1~C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合、又はC1~C4アルキレン基を示す。
より好ましくは、一般式(I)において、
- aは、0であり、
- bは、1であり、
- Xは、C1~C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合を示す。
本発明の好ましい一実施形態では、芳香族アルコールは、フェノキシエタノールである。
シリコーンは、オルガノポリシロキサン、例えばポリジアルキルシロキサン(PDMS)、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、及びこれらの混合物から選択することができる。
シリコーンは、好ましくは、オルガノポリシロキサン、例えばポリジアルキルシロキサン(PDMS)、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、アミノ変性シリコーン、及びこれらの混合物から選択することができる。
グルタル酸は、組成物の総質量に対して、0.05質量%~20質量%、好ましくは0.1質量%~15質量%、より好ましくは0.5質量%~10質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
芳香族アルコールは、組成物の総質量に対して、0.05質量%~10質量%、好ましくは0.1質量%~5質量%、より好ましくは0.2質量%~3質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
シリコーンは、組成物の総質量に対して、0.1質量%~30質量%、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
本発明による組成物は、カチオン性、アニオン性、非イオン性及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含んでもよい。
本発明による組成物は、少なくとも1種の油を更に含んでもよい。
本発明の一実施形態では、本発明による組成物は、リンスオフタイプの化粧用組成物である。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を、ケアする又はコンディショニングする美容方法であって、本発明による組成物をケラチン繊維に塗布する工程を含む、美容方法にも関する。
鋭意検討の結果、発明者らは、驚くべきことに、毛髪化粧用組成物での、グルタル酸と少なくとも1種の芳香族アルコールと少なくとも1種のシリコーンとの組合せが、ケラチン繊維、例えば毛髪の表面上の改善された量のシリコーン堆積をもたらすことができ、そのためそれらが本発明を完遂させることを見出した。
そのため、本発明による、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処理するため組成物は、
(a)グルタル酸と、
(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)少なくとも1種のシリコーンと
を含む。
「ケラチン繊維」は、本明細書では、少なくとも1種のケラチン物質を含む繊維を意味する。ケラチン繊維の表面の少なくとも一部がケラチン物質によって形成されていることが好ましい。ケラチン繊維の例には、毛髪、眉毛、睫毛等が挙げられる。本発明が毛髪を処理するために使用されることが好ましい。
特に、本発明による組成物は、ケラチン繊維、例えば毛髪へのシリコーン堆積の量を増加させる優れた効果を有する。したがって、本発明による組成物は、ケラチン繊維の表面上のシリコーン堆積からもたらされ得る、滑らかさ、縮毛矯正効率及びボリュームダウン効率等の改善された美容効果をもたらすことができる。更に、ケラチン繊維へのシリコーン堆積量が増加するので、本発明による組成物は、ケラチン繊維への美容効果の永続性を付与することができる。
本明細書で以下、本発明による組成物を詳細に説明する。
[組成物]
本発明による、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処理するための組成物は、(a)グルタル酸と(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと(c)少なくとも1種のシリコーンとを含む。
(グルタル酸)
本発明による組成物は、(a)グルタル酸を含む。
グルタル酸は、以下の一般式:
Figure 0007150429000002
によって表すことができる。
発明者らは、驚くべきことに、グルタル酸と芳香族アルコールとの組合せが、グルタル酸の代わりに別のジカルボン酸を使用した任意の他の組合せと比べて、優れたヘアケア及び/又はコンディショニング効果、並びに毛髪パーマネントウェーブ処理における優れた毛髪ウェーブ性能をもたらし得ることを見出した。
(a)グルタル酸は、組成物の総質量に対して、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更により好ましくは0.5質量%以上の含有量で存在することができる。グルタル酸は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更により好ましくは5質量%以下の含有量で存在することができる。
(a)グルタル酸は、組成物の総質量に対して、0.05質量%~15質量%、好ましくは0.1質量%~10質量%、より好ましくは0.2質量%~5質量%を範囲とする含有量で存在することができる。他の好ましい実施形態では、グルタル酸は、組成物の総質量に対して、0.05質量%~20質量%、好ましくは0.1質量%~15質量%、より好ましくは0.5質量%~10質量%を範囲とする含有量で存在する。
(芳香族アルコール)
本発明による組成物は、(b)少なくとも1種の芳香族アルコールを含む。2種以上の(b)芳香族アルコールを組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類の芳香族アルコール、又は異なる種類の芳香族アルコールの組合せを使用することができる。
本明細書で使用される用語「芳香族アルコール」は、少なくとも1つの芳香環、及び芳香環に直接連結している又は芳香環上の少なくとも1つの置換基に連結している少なくとも1つのアルコール官能基、即ち-OH基を含む、任意の化合物を意味する。
(b)芳香族アルコールは、1つの-OH基を有するモノアルコールであってもよく、又はジアルコール等の、2つ以上の-OH基を有するポリオールであってもよい。好ましくは、芳香族アルコールはモノアルコールである。
(b)芳香族アルコールは、1つ又は複数のベンゼン環、ナフタレン環又はフラン環を好ましくは含む。より好ましくは、芳香族アルコールは、1つ又は複数のベンゼン環を含む。特定すると、芳香族アルコールは、1つのベンゼン環を含むことができる。
本発明の好ましい一実施形態では、(b)芳香族アルコールは、1つのベンゼン環、及びベンゼン環上の置換基に連結している1つの-OH基を含む。
(b)芳香族アルコールは、第一級アルコール、第二級アルコール又は第三級アルコールとすることができる。優先的には、芳香族アルコールは第一級アルコールである。
本発明の好ましい一実施形態では、芳香族アルコールは、以下の一般式(I):
Figure 0007150429000003
(式中、
- aは、0~5、好ましくは0~2、より好ましくは0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ又はC1~C6アルケニル基を示し、
- Xは、C1~C4アルキレン又はC1~C4アルキニレン基を示し、
- Yは、単結合、C1~C4アルキレン又はC1~C4アルキニレン基を示す)
によって示すことができる。
前記アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキレン及びアルキニレン基のそれぞれは、直鎖状であっても分枝状であってもよく、ハロゲン、アミン基(-NH2)及びオキソ基(=O)から選択される1つ又は複数の置換基で置換されてもよい。
ハロゲンは、F、Cl、Br及びIから選択することができ、好ましくは、ハロゲンはClである。
本発明の好ましい一実施形態によれば、一般式(I)において、
- aは、0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、又はC1~C6アルキル基を示し、
- Xは、C1~C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合、又はC1~C4アルキレン基を示す。
本発明の特に好ましい一実施形態によれば、一般式(I)において、
- aは、0であり、
- bは、1であり、
- Xは、C1~C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合を示す。
本発明の別の実施形態では、本明細書で使用される(b)芳香族アルコールは、ベンジルアルコール、ベンジルグリコール、フェノキシエタノール、ジクロロベンジルアルコール、メチルフェニルブタノール、フェノキシイソプロパノール、1-フェニル-1-プロパノール、1-フェニル-2-プロパノール、2-フェニル-1-プロパノール、2-フェニル-2-プロパノール、3-フェニル-1-プロパノール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、ベンジルオキシエタノール、シンナミルアルコール、4-メトキシベンジルアルコール、4-メチルベンジルアルコール、及びこれらの混合物から選択することができる。特に好ましくは、芳香族アルコールはフェノキシエタノールである。
(b)芳香族アルコールは、組成物の総質量に対して、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上の含有量で存在することができる。芳香族アルコールは、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下の含有量で存在することができる。
(b)芳香族アルコールは、組成物の総質量に対して、0.05質量%~10質量%、好ましくは0.1質量%~5質量%、より好ましくは0.2質量%~3質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
(シリコーン)
本発明の組成物は、(c)少なくとも1種のシリコーンを含む。2種以上の(c)シリコーンを組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類のシリコーン、又は異なる種類のシリコーンの組合せを使用してもよい。
本発明の文脈において、本明細書で使用される用語「シリコーン」は、一般に許容される定義に従って、適切に官能化されたシランの重合及び/又は縮重合によって得られる可変分子量の直鎖状又は環状、分枝状又は架橋された構造を有する全ての有機ケイ素ポリマー又はオリゴマーを意味すると理解され、これは本質的に、そのケイ素原子が酸素原子を介して互いに一緒になって結合している主な単位(≡Si-O-Si≡シロキサン結合)の反復からなり、任意選択で置換されている炭化水素系基は、炭素原子を介して前記ケイ素原子に直接結合している。最も一般的な炭化水素基は、アルキル基、特定するとC1~C10アルキル基、特にメチル基、フルオロアルキル基及びアリール基であり、特にフェニル基である。
本発明で使用される(c)シリコーンは、揮発性シリコーン、非揮発性シリコーン、又はこれらの組合せとすることができる。好ましくは、(c)シリコーンは非揮発性シリコーンである。
単純性のために、(c)シリコーンの動的粘度は、「粘度」と示される。25℃での(c)シリコーンの粘度は、特に限定されないが、一般に、5mm2/秒~30,000,000mm2/秒、好ましくは100mm2/秒~20,000,000mm2/秒、より好ましくは10,000mm2/秒~1,000,000mm2/秒とすることができる。本発明による(c)シリコーンの粘度は、好ましくは、ASTM-D445-97基準に従って、25℃の温度にて、Poiseuilleレオメータを用いて測定される。シリコーンが、溶媒中混合物として、又はエマルションの形態で使用される場合、シリコーン単独の粘度は、混合溶媒の粘度として独立に測定される。
(c)シリコーンの質量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、一般に、10000~4000000、好ましくは50000~3000000、より好ましくは100000~2000000を範囲とすることができる。本発明による(c)シリコーンの質量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン等量として、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって室温にて測定する。使用されるカラムは、マイクロスチラゲルカラムである。溶出剤はTHFであり、流速は、1ml/分である。THF中0.5質量%のシリコーンを含有する溶液200μlを注入する。検出は、屈折率測定及びUV測定によって実施する。
(c)シリコーンは、オルガノポリシロキサン、例えばポリジアルキルシロキサン(PDMS)、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、及びこれらの混合物から選択することができるがこれらに限定されない。シリコーンは、好ましくは、ポリジアルキルシロキサン、例えばポリジメチルシロキサン及びアミノ変性シリコーンから選択することができ、特定するとアミノ変性シリコーンから選択することができる。
好ましい一実施形態では、(c)シリコーンは、オルガノポリシロキサンとアミノ変性シリコーンとの組合せを含む。
オルガノポリシロキサンは、Walter Noll、「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年)、Academic Pressの著書により詳細に定義されている。ポリジアルキルシロキサンの中では、例えば、トリメチルシリル末端基を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン、及びヒドロキシジメチルシリル末端基を有するポリジメチルシロキサンを挙げることができる。ポリジアルキルアリールシロキサンの中では、例えば、直鎖状及び分枝状のポリジメチルメチルフェニルシロキサン及びポリジメチルジフェニルシロキサンを挙げることができる。
一実施形態によれば、(c)シリコーンは、不揮発性ポリジアルキルシロキサンから、例えば、商品名ジメチコーンで知られる、トリメチルシリル末端基を有するポリジメチルシロキサンから選ぶことができる。
こうしたポリジアルキルシロキサンに相当する市販製品の非限定的な例には、BY22-029(東レ・ダウコーニング株式会社の製品、ジメチコーン油の非イオン性エマルション)、BY22-060(東レ・ダウコーニング株式会社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有するカチオン性エマルション)、BY22-019(東レ・ダウコーニング株式会社の製品、高重合ジメチコーンを環状シリコーンで希釈して得られた溶液を含有する非イオン性及びカチオン性エマルション)、BY22-020(東レ・ダウコーニング株式会社の製品、高重合ジメチコーンを軽質液状イソパラフィンで希釈して得られた溶液を含有するカチオン性エマルション)、KM902(信越化学工業株式会社の製品、高重合ジメチコーンの非イオン性エマルション)、KM903(信越化学工業株式会社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有するカチオン性エマルション)、X-52-2127(信越化学工業株式会社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有するカチオン性エマルション)、X-52-2162(信越化学工業株式会社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有する非イオン性エマルション、EMU101(Momentive Performance Materials, Inc.社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有する非イオン性エマルション)、XS65-B3803(Momentive Performance Materials, Inc.社の製品、高重合ジメチコーンを低粘度シリコーンで希釈して得られた溶液を含有する非イオン性エマルション)、DC 7-3100(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社の製品)が挙げられる。
本発明によれば、用語「アミノ変性シリコーン」又はアミノシリコーンは、少なくとも1つの第一級、第二級又は第三級アミン又は1つの第四級アンモニウムを含む、より特定すると少なくとも1つの第一級アミンを含む、任意のシリコーンを示す。
本発明で使用されるアミノ変性シリコーンは、以下の式(II):
Figure 0007150429000004
[式中、
Dは、水素原子、又はフェニル、ヒドロキシル(-OH)、又はC1~C8アルキル基であり、好ましくはメチル、又はC1~C8アルコキシ基、好ましくはメトキシ基であり、
iは、数0、又は1~3の整数、好ましくは0を示し、
kは、0又は1、特定すると1を示し、
j及びlは、和(j+l)が、特に1~2000、特定すると50~150の範囲にあり得るような数であり、jが、0~1999、特定すると49~149の数を示すこと、及びlが、1~2000、特定すると1~10の数を示すことが可能であり、
R2は、式-CqH2qL{式中、qは、2~8の数であり、1個又は複数の水素原子がヒドロキシル基で置換されることが可能であり、Lは、
- N(R3)-CH2-CH2-N(R’3)2
- N(R3)2
- N+(R3)3Q-
- N+(R3)(H)2Q-
- N+(R3)2HQ-
- N(R3)-CH2-CH2-N+(R’3)(H)2Q-
(式中、R3及びR’3は、水素原子、フェニル、ベンジル又は飽和した一価の炭化水素系基、例えばC1~C20アルキル基を示すことができ、Q及びQ-は、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオン等のアニオンを表す)
の群から選ばれる任意選択で四級化されたアミノ基である}
の一価の基である]
のシリコーンから選ぶことができる。
詳細には、式(II)の定義に相当するアミノ変性シリコーンは、以下の式(III):
Figure 0007150429000005
(式中、R4、R5及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、C1~C4アルキル基、好ましくはCH3;C1~C4アルコキシ基、好ましくはメトキシ;又はOHを示し;Eは、直鎖状又は分枝状C3~C8、好ましくはC3~C6アルキレン基を表し;m及びnは、分子量に依存する整数であり、その和は1から2000の間である)
に相当する化合物から選ぶことができる。
第1の可能な選択肢によれば、R4、R5及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、C1~C4アルキル基、好ましくはメチル、又はヒドロキシル基を表し、Eは、C1~C8、好ましくはC3~C4アルキレン基を表し、m及びnは、化合物の質量平均分子量がおよそ5000から500,000の間であるようなものである。このタイプの化合物は、CTFA辞典において「アモジメチコーン」と呼ばれる。
第2の可能な選択肢によれば、R4、R5及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、C1~C4アルコキシ又はヒドロキシル基を表し、R4又はR5基の少なくとも1つは、アルコキシ基であり、Eは、C3アルキレン基を表す。ヒドロキシ/アルコキシのモル比は、好ましくは、0.2/1から0.4/1の間であり、有利には0.3/1に等しい。更に、m及びnは、化合物の質量平均分子量が2000から1000000の間であるようなものである。より詳細には、nは、0から999の間であり、mは、1から1000の間であり、nとmとの和は、1から1000の間である。このカテゴリーの化合物では、とりわけ、Wacker社によって販売されている製品Belsil(登録商標)ADM 652を挙げることができる。
第3の可能な選択肢によれば、R4又はR6は、異なっており、C1~C4アルコキシ又はヒドロキシル基を表し、R5又はR6基の少なくとも1つは、アルコキシ基であり、R5は、メチル基を表し、Eは、C3アルキレン基を表す。ヒドロキシ/アルコキシのモル比は、好ましくは1/0.8から1/1.1の間であり、有利には1/0.95に等しい。更に、m及びnは、化合物の質量平均分子量が2000から200,000の間であるようなものである。より詳細には、nは、0から999の間であり、mは、1から1000の間であり、nとmとの和は、1から1000の間である。より詳細には、Wacker社によって販売されている製品Fluid WR(登録商標)1300、及びDow Corning社によって販売されている製品Xiameter(登録商標)MEM-8299 Emulsionを挙げることができる。
本発明による組成物中で使用されるアミノ変性シリコーンは、好ましくは、以下の一般式(IV):
Figure 0007150429000006
[式中、
Fは、C2~C8、好ましくはC2~C6、なおもより良好にはC3の、直鎖状又は分枝状のアルキレン基を示し、
R7及びR8は、互いに独立に、C~Cアルキル基、好ましくはメチル基、又はC1~C4アルコキシ基、好ましくはメトキシ基若しくはヒドロキシ基を示し、m及びnは、質量平均分子量(Mw)が75,000以上であるような数である。好ましくは、R7基は、同一であり、ヒドロキシル基を示す]
を有する。
好ましくは、本発明によるアミノ変性シリコーンの粘度は、25℃での測定で25,000mm2/秒超である。より優先的には、アミノ変性シリコーンの粘度は、25℃で30,000から200,000mm2/秒の間であり、更により優先的には25℃での測定で50,000から150,000mm2/秒の間であり、なおも更により良好には70,000から120,000mm2/秒の間である。
好ましくは、本発明によるアミノ変性シリコーンのカチオン電荷は、0.5meq/g以下であり、好ましくは0.01~0.1meq/gを範囲とし、なおもより良好には0.03~0.06meq/gを範囲とする。
好ましくは、本発明によるアミノ変性シリコーンは、75,000~1,000,000を範囲とする、更により優先的には100,000~200,000を範囲とする質量平均分子量(Mw)を有する。
式(IV)に相当する特に好ましいアミノシリコーンは、例えば、Dow Corning社からのDow Corning 2-8299 Cationic Emulsionである。
式(II)の定義に相当する製品は、特定すると、CTFA辞典において「トリメチルシリルアモジメチコーン」と呼ばれるポリマーであり、以下の式(V):
Figure 0007150429000007
[式中、n及びmは、式(III)に従った、上に付与された意味を有する]
に相当する。
こうした化合物は、例えば、EP0095238に記載されており、式(V)の化合物は、例えば、OSI社によって名称Q2-8220で販売されている。
本発明による他のアミノシリコーンは、四級化アミノシリコーンであり、特定すると以下である:
(a)以下の式(VI):
Figure 0007150429000008
[式中、
R8は、C1~C18アルキル基、例えばメチルを表し、
R9は、二価の炭化水素系基、特定するとC1~C18アルキレン基を表し、
Q-は、アニオン、特定すると塩化物イオンであり、
oは、2~20、特定すると2~8の平均統計値を表し、
pは、20~200、特定すると20~50の平均統計値を表す]
に相当する化合物。こうした化合物は、米国特許第4185087号でより詳細に記載されている。このクラスに落とし込まれる化合物は、Union Carbide社によって名称Ucar Silicone ALE 56で販売されている製品である。
(b)式(VII):
Figure 0007150429000009
[式中、
R10は、同一であっても異なっていてもよく、1~8個の炭素原子を含有する一価の炭化水素系基、特定するとC1~C8アルキル基、例えばメチルを表し、
R12は、SiC結合を通じてSiに連結している、二価の炭化水素系基、特にC1~C18アルキレン基、又は二価のC1~C18、例えばC1~C8アルキレンオキシ基を表し、
R11は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、1~18個の炭素原子を含有する一価の炭化水素系基、特定するとC1~C18アルキル基、C2~C18アルケニル基又は-R12-NHCOR10基を表し、
X-は、ハロゲン化物イオン等のアニオン、特に塩化物イオン、又は有機酸塩(酢酸塩等)であり、
rは、2~200、特定すると5~100の平均統計値を表す)
の第四級アンモニウムシリコーン。これらのシリコーンは、例えば、出願EP-A-0530974に記載されている。
(c)式(VIII):
Figure 0007150429000010
(式中、
- R13、R14、R15及びR16は、同一であっても異なっていてもよく、C1~C4アルキル基又はフェニル基を示し、
- R17は、C1~C4アルキル基又はヒドロキシル基を示し、
- rは、1~5を範囲とする整数であり、
- sは、1~5を範囲とする整数であり、
式中、tは、アミン価が0.01から1meq/gの間であるように選択される)
のアミノ変性シリコーン。
好ましくは、本発明のアミノ変性シリコーンは、非四級化であり、即ちそれらは永久電荷を有する窒素原子を含まない。
好ましくは、本発明のアミノ変性シリコーンは、アモジメチコーンであり、例えば供給会社、信越化学工業株式会社から名称KF 8020で、又は供給会社MOMENTIVE PERFORMANCE MATERIALS社から商品名 SILSOFT 253で販売されているアモジメチコーンである。別の好ましいアミノ変性シリコーンは、Dow Corning社によって商品名XIAMETER(登録商標)MEM-8299 Cationic Emulsionで販売されている、式(F)のアモジメチコーンである。別の好ましいアミノ変性シリコーンは、Dow Corning社によって商品名Dow Corning(登録商標)969 EMULSIONで販売されているアモジメチコーンである。
本発明の組成物中で使用されてもよい別の好ましいアミノ変性シリコーンは、アミノプロピルジメチコーン、例えば信越化学工業株式会社から名称KF-8015で販売されているアミノプロピルジメチコーンである。
他の実施形態では、本発明によるアミノ変性シリコーンは、ビス-セテアリルアモジメチコーン(Momentive社により名称SILSOFT AXで販売されている)から選ばれる。
本発明の組成物中で使用されてもよい別の好ましいアミノシリコーンは、アミノプロピルジメチコーン、例えば信越化学工業株式会社から名称KF-8015で販売されているアミノプロピルジメチコーンである。
本発明による特に好ましい(c)シリコーンは、アミノ基を含むポリシロキサン、例えばアミノジメチコーン又はトリメチルシリルアミノジメチコーン、特定すると式(III)、(IV)及び(V)の化合物である。
本発明で使用される(c)シリコーンはまた、シリコーンガムとすることもできる。本明細書で使用される用語「シリコーンガム」は、単独で使用される、又は揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)油、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)油、イソパラフィン、メチレンクロリド、ペンタン若しくはこれらの混合物から選ばれる溶媒中の混合物として使用される、質量平均分子量(Mw)が200,000から2,000,000であるポリオルガノシロキサンを意味し、それらは、例えば以下の構造のうちの1つを有することができる:ポリジメチルシロキサン、ポリ[(ジメチルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)]、ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ビニルヒドロゲノシロキサン)]、ポリ[(ジヒドロゲノジメチルシロキサン)/(ジビニルシロキサン)]、ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)]、ポリ[(ジメチルシロキサン)/(フェニルメチルシロキサン)]、及びポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)]。
(c)シリコーンは、そのままで、又は有機溶媒中溶液の形態として、又はそうでなければエマルション若しくはマイクロエマルションの形態で使用することができる。好ましくは、シリコーンは、水性エマルションの形態にある。用語「水性エマルション」は、エマルションの連続相を形成している水性相内の粒子又は液滴の形態でシリコーンコポリマーが分散されている、水中油タイプのエマルションを意味すると企図される。このシリコーンエマルションは、10nm~50μm、好ましくは0.3nm~20μmを範囲とするシリコーン液滴径又は粒径を有することができる。粒径は、レーザ粒度測定によって測定される。このエマルションは、通常の乳化系で安定させることができる。乳化系は、シリコーンエマルション中で通常使用される界面活性剤を含む。これらの界面活性剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性若しくは両性界面活性剤、又はこれらの混合物とすることができる。
(c)シリコーンは、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上の含有量で存在することができる。芳香族アルコールは、組成物の総質量に対して、30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下の含有量で存在することができる。
(c)シリコーンは、組成物の総質量に対して、0.1質量%~30質量%、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
好ましい一実施形態では、(c)シリコーンは、オルガノポリシロキサン、例えばポリジアルキルシロキサン(PDMS)、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサンを、組成物の総質量に対して、0.1質量%~30質量%、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で含むことができる。
好ましい一実施形態では、(c)シリコーンは、アミノ変性シリコーンを、組成物の総質量に対して、0.1質量%~30質量%、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で含むことができる。
(他の成分)
- 界面活性剤
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1種の界面活性剤を含むことができる。本発明で使用される界面活性剤には、カチオン性、アニオン性、非イオン性及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、以下を挙げることができる:
- ポリエトキシ化脂肪アルコール又はポリグリセロール化脂肪アルコール、例えばラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物等、特に9~50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではラウレス-9からラウレス-50);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に9~50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではベヘネス-9からベヘネス-50);セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に10~30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではセテス-10からセテス-30);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではステアレス-2からステアレス-20);オレイルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に10~30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではオレス-10からオレス-30、例えばオレス-20);並びにこれらの混合物、
- 糖とC8~C24脂肪酸とのエステル及びこれらのオキシアルキレン化誘導体、例えばC8~C24脂肪酸のポリエトキシ化ソルビトールエステル、特にCroda社によって名称「TWEEN 80」で販売されている製品等のポリソルベート80;糖とC8~C24脂肪アルコールとのエーテル、例えばSEPPIC社によって名称「ORAMIX CG 110」で販売されている製品等のカプリリル/カプリルグルコシド、
- 脂肪酸、特にC8~C24、好ましくはC16~C22脂肪酸と、ポリオール、特にグリセロール又はソルビトールとのエステル、例えばGoldschmidt社によって名称Tegin M(登録商標)で販売されているステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、モノオレイン酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、例えばHills社による製品Imwitor 312(登録商標)、(ジ)ラウリン酸ジエチレングリコール、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ペンタジイソステアリン酸デカグリセリル、カプリン酸/カプリル酸グリセリル、(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル-2及び(ポリ)リシノレイン酸ポリグリセリル-2、
- オキシアルキレン化アルコール、特定すると1~15個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位を含むことができるオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化アルコール、特定するとエトキシ化C8~C24、好ましくはC12~C18脂肪アルコール、例えば2個のオキシエチレン単位でエトキシ化されているステアリルアルコール(CTFA名:ステアレス-2、例えばUniqema社によって販売されているBrij 72)、又はオキシエチレン化オレイルアルコール。
アニオン性界面活性剤としては、以下を挙げることができる:
- C16~C30脂肪酸の塩、特にアミン塩、例えばステアリン酸トリエタノールアミン又は2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオールステアレート、
- ポリオキシエチレン化脂肪酸塩、特にアミン化塩又はアルカリ金属の塩、及びこれらの混合物、
- リン酸エステル及びその塩、例えばDEAオレス-10ホスフェート(Croda社からのCrodafos N ION)、又はモノカリウムモノセチルホスフェート(Givaudan社からのAmphisol K、又はUniqema社からのArlatone MAP 160K)、
- スルホスクシネート、例えばPEG-5ラウリルクエン酸スルホコハク酸二ナトリウム及びリシノレアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、
- 硫酸アルキルエーテル、例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム、
- イセチオネート、
- アシルグルタメート、例えば水添タロウグルタミン酸二ナトリウム(味の素株式会社によって販売されているAmisoft HS-21 R(登録商標))、並びにこれらの混合物。
カチオン性界面活性剤としては、以下を挙げることができる:
- アルキルイミダゾリジニウム、例えばイソステアリルエチルイミドニウムエトスルフェート、
- アンモニウム塩、例えば(C12~C30アルキル)トリ(C14アルキル)アンモニウムハロゲン化物、例としてはN,N,N-トリメチル-1-ドコサンアミニウムクロリド又はベヘントリモニウムクロリド。
両性界面活性剤としては、N-アシルアミノ酸、例えばN-アルキルアミノアセテート及びココアンホ二酢酸二ナトリウム、並びにアミンオキシド、例えばステアラミンオキシド及びラウラミンオキシドを挙げることができる。
界面活性剤は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~30質量%、好ましくは0.1質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
- 油
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1種の油を含んでもよい。油は、揮発性又は不揮発性とすることができる。好ましくは、油は不揮発性油とすることができる。
不揮発性炭化水素系油は、以下から選択することができる:
- 動物由来の炭化水素系油、例えばペルヒドロスクアレン、
- 植物由来の炭化水素系油、例えば、フィトステアリルエステル、例えば、オレイン酸フィトステアリル、イソステアリン酸フィトステアリル及びラウロイル/オクチルドデシル/フィトステアリルグルタメート、グリセロールの脂肪酸エステルから形成されるトリグリセリド、特定するとその脂肪酸がC4~C36、特にC18~C36を範囲とする鎖長を有し得るものであり、これらの油は、場合によって、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和であり;これらの油は、特に、ヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド、シア油、アルファルファ油、ケシ油、冬カボチャ油、キビ油、オオムギ油、キノア油、ライムギ油、ククイ油、トケイソウ油、シア脂、アロエベラ油、スイートアーモンド油、モモ核油、落花生油、アルガン油、アボカド油、バオバブ油、ルリジサ油、ブロッコリー油、キンセンカ油、カメリナ油、キャノーラ油、ニンジン油、サフラワー油、アマニ油、アブラナ種子油、綿実油、ヤシ油、ペポカボチャ種子油、コムギ胚芽油、ホホバ油、ユリ油、マカデミア油、コーン油、メドウフォーム油、モノイ油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット核油、クルミ油、オリーブ油、月見草油、パーム油、クロフサスグリ種子油、キウイ種子油、ブドウ種子油、ピスタチオ油、冬カボチャ油、カボチャ油、キノア油、ムスクローズ油、ゴマ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ヒマシ油及びスイカ油、並びにこれらの混合物、或いはカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドとすることができ、
- 鉱物又は合成由来の直鎖状又は分枝状炭化水素、例えば流動パラフィン及びその誘導体、ワセリン、鉱油、ポリデセン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、例えばParleam、並びにスクアラン、
- 10~40個の炭素原子を含有する合成エーテル、
- 合成エステル、例としては式R1COOR2(式中、R1は、1~40個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状脂肪酸残基を表し、R2は、1~40個の炭素原子を含有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表し、ただしR1+R2≧10である)の油。エステルは、特に、アルコールの脂肪酸エステル、例えばセチルエステル、特定するとオクタン酸セトステアリル、イソプロピルアルコールエステル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシル化エステル、例としては乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘプタン酸エステル、特にヘプタン酸イソステアリル、オクタン酸アルコール又はポリアルコール、デカン酸エステル又はリシノール酸エステル、例としてはジオクタン酸プロピレングリコール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリデシル、2-エチルヘキシル4-ジヘプタノエート、パルミチン酸2-エチルヘキシル、安息香酸アルキル、ジヘプタン酸ポリエチレングリコール、プロピレングリコール2-ジエチルヘキサノエート、及びこれらの混合物、安息香酸C12~C15アルコール、ラウリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸エステル、例としてはネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸エステル、例としてはイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸オクチル、ヒドロキシル化エステル、例としては乳酸イソステアリル及びリンゴ酸ジイソステアリルから選択することができる、
- 任意選択で部分的に炭化水素系である及び/又はシリコーン系であるフルオロ油、例としてはフルオロシリコーン油、フルオロポリエーテル及びフルオロシリコーン、
- 飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、6~30個の炭素原子、より特定すると8~30個の炭素原子を含有する脂肪アルコール:挙げることができるのは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物(セチルステアリルアルコール)、オクトデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコール又はリノレイルアルコール、並びに
- これらの混合物。
油は、組成物の総質量に対して、0.1質量%~30質量%、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
- 水性媒体
本発明による組成物は、好ましくは、水性媒体を含むことができる。水性媒体は、水から作製され;又は水と、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール又はn-ブタノール等のC1~C4低級アルコール;グリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール等のポリオール;並びにこれらの混合物から好ましくは選ばれる少なくとも1種の化粧料として許容される溶媒との混合物から作製される。
水性媒体は、組成物の総質量に対して、20質量%~99質量%、好ましくは30質量%~95質量%、より好ましくは40質量%~90質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
- pH調整剤
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1種のpH調整剤を含むことができる。pHの、所望の値への調整は、pH調整剤、例えば有機塩基若しくは無機塩基、又は有機酸若しくは無機酸、又はこれらの塩等を組成物へ添加することによって、従来通り行うことができる。塩基には、例えば水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、又は第一級、第二級又は第三級(ポリ)アミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン又は1,3-プロパンジアミンが挙げられる。有機酸には、例えばカルボン酸、クエン酸及び乳酸が挙げられる。無機酸には、例えば塩酸、硝酸、オルトリン酸及びスルホン酸が挙げられる。塩には、例えばリン酸ナトリウム及びリン酸三ナトリウムが挙げられる。
pH調整剤は、組成物のpHを所望の値へ調整するのに十分な含有量、例えば、組成物の総質量に対して、0.01質量%~10質量%、好ましくは0.1質量%~5質量%、より好ましくは0.5質量%~3質量%を範囲とする含有量で存在することができる。
- 添加剤
本発明による組成物は、ケラチン繊維を処理するための組成物の分野において遭われる全ての通常のアジュバント、例えば、親水性溶媒、香料、芳香剤、増粘剤、ジグルコン酸クロルヘキシジン等の保存剤、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)及びその塩等の金属イオン封鎖剤、発泡調節剤、着色剤、保湿剤、抗フケ剤、抗脂漏剤、日焼け止め等を更に含有してもよい。
本発明による組成物中に含まれる添加剤の量は限定されないが、本発明による組成物の総質量に対して0.01~30質量%とすることができる。
本発明による組成物は、ローション、ゲル、増粘化されているか若しくは増粘化されていないW/O若しくはO/Wエマルション、泡又はクリーム等の任意の形態で存在することができる。本発明による組成物は、スプレーボトル、ポンプボトル又はエアゾール缶等の任意の容器中に含有させることができる。
本発明による組成物は、ケラチン繊維を処理するための組成物として使用することができる。例えば、この組成物は、シャンプー、コンディショナー、ヘアトリートメントクリーム、ジェル、ムース、ポンプ式ヘアスプレー、エアゾール式ヘアスプレー、セットローション、ブロースタイリングローション、ヘアカラーローション、毛髪縮毛矯正組成物、パーマネントウェーブ用還元剤、パーマネントウェーブ処理用中和剤、及びカラーリング組成物中へ配合することができる。
特に、本発明による組成物が、毛髪の表面上のシリコーン堆積量の増加に鑑みて、優れた毛髪縮毛矯正効果、毛髪ボリュームダウン効果及び毛髪への滑らかさ付与効果を有するため、この組成物は、ヘアケア処理組成物に好適である。好ましくは、本発明による組成物は、リンスオフ(洗い流す)タイプのヘアケア処理組成物とすることができる。
本発明による組成物のpHは、一般に、例えば2~12とすることができる。この組成物がヘアケア処理組成物として使用される場合、この組成物は、3.0~6.0、好ましくは3.5~5.0を範囲とするpHを有することができる。
本発明による組成物は、当技術分野における通常の技法を通じて、例えば(a)グルタル酸と(b)芳香族アルコールと(c)シリコーンとを混合することによって、製造することができる。前記の他の成分を、グルタル酸、芳香族アルコール及び(c)シリコーンと混合することができる。これらの成分を混合している間、必要であれば、それらを加熱することができる。
[美容方法]
本発明はまた、方法、好ましくはケラチン繊維を処理する美容方法、好ましくは毛髪をコンディショニングする又はケアする方法であって、本発明による組成物を、ケラチン繊維、好ましくは毛髪に塗布する工程を含む、方法にも関する。
この組成物は、最初に手に塗布し、次いでその手で毛髪に接触することによって毛髪へ塗布することができ、他の実施形態では、この組成物は、スプレーすることによる等で毛髪に直接塗布することができる。この組成物はまた、ブラシ等のアプリケータ又はデバイスの使用によって毛髪に送達させてもよい。この組成物は、リーブオン処理又はリンスオフ処理として、毛髪へ塗布してもよい。
本発明の一実施形態では、この組成物は、ヘアケア組成物又は毛髪コンディショニング組成物として使用することができる。したがって、本発明はまた、グルタル酸と芳香族アルコールとシリコーンとの組合せの、ヘアケア組成物又は毛髪コンディショニング組成物としての使用にも関する。
本発明による組成物の、優れた毛髪縮毛矯正効果、毛髪ボリュームダウン効果及び毛髪への滑らかさ付与効果に鑑みて、本発明による美容方法は、毛髪に、魅力的な外観を付与することができる。更に、ケラチン繊維へのシリコーン堆積量が増加するので、本発明による美容方法は、ケラチン繊維への美容効果の永続性を付与することができる。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
実施例において、使用したグルタル酸は東京化成工業株式会社から得(試薬グレード)、使用したフェノキシエタノールはSEPPIC社から得、使用したアミノ変性シリコーンはDOW CORNING社から名称「DOW CORNING(登録商標)969 EMULSION」で販売されているものを得、使用したポリジメチルシロキサンは信越化学工業株式会社から名称「X-52-2127」で販売されているものを得た。信越化学工業株式会社のX-52-2127は75%のポリジメチルシロキサンを含み、Dow Corning 969 Emulsionは30%のアモジメチコーンを含んでいる。
(実施例1及び2並びに比較例1~6)
[組成物]
実施例1及び2並びに比較例1~6による組成物を、以下の調製プロトコルに従って調製した。組成を以下のTable 1(表1)に示す。Table 1(表1)において、全ての成分は、活性原料の「質量%」に基づく。
[調製プロトコル]
1)グリセリン、セチルエステル、鉱油、ステアリルアルコール及びグルタル酸(存在する場合)を、ビーカー内で80℃にて脱イオン水へ添加し、それらを混合した。
2)ベヘントリモニウムクロリドを添加して乳化混合物を得、次いでこの混合物を約45℃まで冷却した。
3)ポリジメチルシロキサン及びアモジメチコーン(存在する場合)をこの混合物へ添加した。
4)フェノキシエタノール(存在する場合)、ジグルコン酸クロルヘキシジン及び芳香剤をこの混合物へ添加した。
5)得られた混合物のpHを、水酸化ナトリウムで4.0へ調整した。
6)総量を脱イオン水で調整した。得られた混合物を均質になるように混合した。
[評価]
(シリコーン堆積の測定)
各実験につき3つの毛髪見本(1g、27cm)を用意した。見本のそれぞれを清澄シャンプーで洗浄し、次いでホットプレート上に30℃にて載置した。実施例1及び2並びに比較例1~6による組成物のそれぞれ0.4gを、各見本上にブラシで塗布した。次いで、毛髪見本をラップし、30℃及び周囲湿度にて5分間保ち、流水下でリンスオフし、次いで周囲条件下で自然に乾燥させて処理済み毛髪見本を得た。処理済み見本を、測定のために、短い部分へと切断した。見本上に堆積させたシリコーンの量を、X線蛍光分析(XRF)で、波長分散性X線蛍光分光計(製造会社:Thermo Fisher Scientific K.K.、Model:WDXRF ARL Optim’x Thermofisher 2104(Wavelength Dispersion)XRF system)を用いて測定した。平均値を、各組成物につき3つの毛髪見本で算出した。
結果をTable 1(表1)に示す。
Figure 0007150429000011
Table 1(表1)中の毛髪見本上のシリコーン堆積の量の測定の結果から見られる通り、グルタル酸と芳香族アルコールとシリコーンとの組合せを含む実施例1による組成物は、グルタル酸及び/又は芳香族アルコールを含んでいない比較例1~3による組成物と比べ、より多くの、毛髪見本上のシリコーン堆積を付与した。同様に、グルタル酸と芳香族アルコールとシリコーンとの組合せを含む実施例2による組成物は、グルタル酸及び/又は芳香族アルコールを含んでいない比較例4~6による組成物と比べ、より多くの、毛髪見本上のシリコーン堆積を付与した。シリコーンとしてアミノ変性シリコーンを含む実施例2による組成物が、非常に多くの量の、毛髪見本上のシリコーン堆積を付与したことが、特筆される。
(実施例3及び比較例7~13)
[組成物]
実施例3及び比較例7~13による組成物を、以下の調製プロトコルに従って調製した。組成を以下のTable 2(表2)に示す。Table 2(表2)では、全ての成分は、活性原料の「質量%」に基づく。ジカルボン酸のそれぞれの量を、0.015モルに設定した。
[調製プロトコル]
1)グリセリン、セチルエステル、鉱油、ステアリルアルコール及び異なるジカルボン酸(存在する場合)を、ビーカー内で80℃にて脱イオン水へ添加し、それらを混合した。
2)ベヘントリモニウムクロリドを添加して乳化混合物を得、次いでこの混合物を約45℃まで冷却した。
3)ポリジメチルシロキサン及びアモジメチコーンをこの混合物へ添加した。
4)フェノキシエタノール(存在する場合)、ジグルコン酸クロルヘキシジン及び芳香剤をこの混合物へ添加した。
5)得られた混合物のpHを、水酸化ナトリウムで4.0へ調整した。
6)総量を脱イオン水で調整した。得られた混合物を均質になるように混合した。
[評価]
(縮毛矯正効率及びボリュームダウン効率)
各実験につき3つの毛髪見本(1g、27cm)を用意した。毛髪見本を清澄シャンプーで洗浄し、次いでホットプレート上に30℃にて載置した。実施例3及び比較例7~13による組成物のそれぞれ0.4gを、見本上にブラシで塗布した。次いで、毛髪見本をラップし、30℃及び周囲湿度にて5分間成形し、流水下でリンスオフし、次いで周囲条件下で自然に乾燥させて処理済み毛髪見本を得た。
処理前及び処理後の毛髪見本の長さ及び幅を、ノギスによって測定した。長さは、毛髪見本の根元から先端までを測定し、幅は、毛髪見本の根元から20cmの位置で、鉛直方向につるした毛髪見本の軸に対し直角にノギスを配置することによって測定した。縮毛矯正効率及びボリュームダウン効率を、それぞれ、以下の等式に従って求めた。平均値を、各組成物につき3つの毛髪見本で算出した。
縮毛矯正効率=(L-L)/L×100%
L:処理前の毛髪見本の長さ
L:処理後の毛髪見本の長さ
縮毛矯正効率の値(%)が大きいほど、組成物が、優れた縮毛矯正効率を有していることを意味する。
ボリュームダウン効率=(W-W)/W×100%
W:処理前の毛髪見本の幅
W:処理後の毛髪見本の幅
ボリュームダウン効率の値(%)が小さいほど、組成物が、優れたボリュームダウン効率を有していることを意味する。
(滑らかさ)
各実験につき3つの毛髪見本(1g、27cm)を用意した。毛髪見本を清澄シャンプーで洗浄し、次いでホットプレート上に30℃にて載置した。実施例3及び比較例7~13による組成物のそれぞれ0.4gを、見本上にブラシで塗布した。次いで、毛髪見本をラップし、30℃及び周囲湿度にて5分間保ち、流水下でリンスオフし、次いで周囲条件下で自然に乾燥させて処理済み毛髪見本を得た。処理済み毛髪見本をプレート上に載置し、その根元側を毛髪クリップでプレート上に固定した。センサー(Trinity Lab社からのHandy Rub Tester(タイプTL701))を用いて毛髪見本の根元から先端までをスキャンすることによって、処理済み毛髪見本の滑らかさを測定した。この測定を、処理済み毛髪見本1つにつき3回行った。更に2つの毛髪見本に対して同じ手順を行って、組成物1種につき合計9つの結果を得、各組成物について平均値を算出した。スコアが小さいほど、良好な滑らかさ効果が発揮されたことを示す。
結果をTable 2(表2)に示す。
Figure 0007150429000012
Table 2(表2)中の、毛髪縮毛矯正効率、ボリュームダウン効率及び滑らかさの毛髪美容効果における評価の結果から見られる通り、グルタル酸と芳香族アルコールとシリコーンとの組合せを含む実施例3による組成物は、評価した全ての美容特性において、試験した組成物の中で最良の性能を呈した。
(実施例4)
シリコーン堆積の永続性を、上記の実施例3による組成物で処理した毛髪見本をサンプルとして使用して評価した。毛髪見本を、シャンプー組成物で、所定の回数、洗浄した。洗浄済み見本を、測定のために、短い部分へと切断した。シャンプー後に見本上に堆積させたシリコーンの量を、X線蛍光分析(XRF)で、波長分散性X線蛍光分光計(製造会社:Thermo Fisher Scientific K.K.、Model:WDXRF ARL Optim'x Thermofisher 2104 (Wavelength Dispersion) XRF system)を用いて測定した。シャンプー組成物の組成を以下のTable 3(表3)に示す。Table 3(表3)では、全ての成分は、活性原料の「質量%」に基づく。
Figure 0007150429000013
結果をTable 4(表4)に示す。
Figure 0007150429000014
毛髪見本上のシリコーン堆積の量の測定の結果から見られる通り、本発明による組成物で処理した毛髪見本は、それらをそれぞれ3回及び10回シャンプーした後でさえ、その初期のシリコーン堆積レベルの約1/3倍及び約1/20倍を維持した。したがって、本発明による組成物は、シリコーン堆積からもたらされる、ケラチン繊維、例えば毛髪への美容効果の改善された永続性を付与することができると言うことができる。
したがって、本発明による組成物は、毛髪縮毛矯正効率、ボリュームダウン効率及び滑らかさ、並びに美容効果の永続性等の改善された美容効果を達成するため、ケラチン繊維、例えば毛髪へのシリコーン堆積量を増加させるために使用するのにきわめて好ましいものであり得ると結論づけることができる。

Claims (9)

  1. (a) 組成物の総質量に対して、0.5質量%~10質量%を範囲とする含有量で存在する、グルタル酸と、
    (b) 組成物の総質量に対して、0.2質量%~3質量%を範囲とする含有量で存在する、少なくとも1種の芳香族アルコールと、
    (c) 組成物の総質量に対して、1質量%~15質量%を範囲とする含有量で存在する、少なくとも1種のシリコーンと
    を含む、毛髪を処理するための組成物であって、
    前記芳香族アルコールが、一般式(I):
    Figure 0007150429000015
    (式中、
    - aは、0又は1の整数を示し、
    - bは、0又は1の整数を示し、
    - Rは、H、ハロゲン、又はC1~C6アルキル基を示し、
    - Xは、C1~C4アルキレン基を示し、
    - Yは、単結合、又はC1~C4アルキレン基を示す、
    組成物。
  2. 一般式(I)において、
    - aが、0であり、
    - bが、1であり、
    - Xが、C1~C4アルキレン基を示し、
    - Yが、単結合を示す、
    請求項1に記載の組成物。
  3. 芳香族アルコールが、フェノキシエタノールである、請求項1に記載の組成物。
  4. シリコーンが、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. シリコーンが、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、アミノ変性シリコーン、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. カチオン性、アニオン性、非イオン性及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  7. 少なくとも1種の油を更に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  8. リンスオフタイプの化粧用組成物である、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 毛髪をケアする又はコンディショニングするための美容方法であって、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物をケラチン繊維に塗布する工程を含む、方法。
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