JP7149734B2 - 発酵ビールテイスト飲料の製造方法及び発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法 - Google Patents

発酵ビールテイスト飲料の製造方法及び発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法 Download PDF

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本発明は、発酵ビールテイスト飲料の製造方法及び発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法に関する。
消費者の嗜好性の多様化に伴って、様々な風味が付与されたビールテイスト飲料が提案されている。例えば、ビールテイスト飲料にコーヒー風味を付与する場合、ビールテイスト飲料の所定の製造工程中でコーヒー豆が添加されることがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3720171号公報
コーヒーテイスト飲料の製造に使用されるコーヒー豆等のコーヒー原料として、カフェイン摂取量低減等の観点から、カフェインレスのコーヒー原料が用いられることがある。一方で、カフェインレスのコーヒー原料を用いた場合には、飲料に対してコーヒーらしさを充分に付与することが困難であった。
本発明者らは、抽出効率等の点で有利とされる通常の温度条件(例えば100℃の熱水)と比べて、より低い特定の温度範囲であって、かつ特定のタイミングで、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することにより、香味特性(雑味及びキレ)を良好な範囲に維持しながら、よりコーヒーらしい発酵ビールテイスト飲料が得られることを見出した。
本発明は、この新規な知見に基づくものであり、カフェインレスのコーヒー原料を用いながら、雑味が抑制され、かつキレが良好であると共に、コーヒーらしさが改善された発酵ビールテイスト飲料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、原料液を酵母で発酵させる発酵工程を少なくとも備える、発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が0℃超100℃未満である、製造方法を提供する。
本発明に係る製造方法は、発酵工程終了前において、温度が0℃超100℃未満である原料液にカフェインレスのコーヒー原料を添加するため、雑味が抑制され、かつキレが良好であると共に、コーヒーらしさが改善された発酵ビールテイスト飲料を製造することができる。
非発酵ビールテイスト飲料の製造方法は、発酵工程前に原料液を煮沸する煮沸工程を更に備えていてよく、煮沸工程終了後かつ発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加してよい。
本発明に係る製造方法において、コーヒー原料を添加する際の原料液の温度は5℃以上95℃以下であってよい。この場合、本発明の効果がより一層顕著に奏される。
コーヒー原料は、コーヒーエキス及びコーヒー豆からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてよい。
発酵ビールテイスト飲料は、原料として濃色麦芽を含んでいてよい。この場合、コーヒーらしさがより一層優れたものとなる。
発酵ビールテイスト飲料が原料として麦芽を含む場合、コーヒー原料の添加量は、麦芽100重量部に対して、5重量部以下であってよい。
本発明はまた、発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法であって、原料液を酵母で発酵させる発酵工程を少なくとも備える、発酵ビールテイスト飲料の製造方法において、発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が0℃超100℃未満である、方法を提供する。
本発明によれば、カフェインレスのコーヒー原料を用いながら、雑味が抑制され、かつキレが良好であると共に、コーヒーらしさが改善された発酵ビールテイスト飲料の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の製造方法は、原料液を酵母で発酵させる発酵工程を少なくとも備えている。本実施形態に係る製造方法は、発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が0℃超100℃未満である。
本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビール様の香味を有する飲料を意味する。ビールテイストアルコール飲料としては、例えば、酒税法(平成二九年三月三一日法律第四号)上のビール、発泡酒、その他の醸造酒、リキュールに分類されるものが挙げられる。
発酵ビールテイスト飲料とは、酵母による発酵を経て製造されるビールテイスト飲料である。使用される酵母としては、上面発酵酵母、又は下面発酵酵母が挙げられる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、アルコール度数(濃度)が1.0v/v%以上であるビールテイストアルコール飲料であってもよく、アルコール度数が1.0v/v%未満であるノンアルコールビールテイスト飲料であってもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料のアルコール度数は、例えば、1.0v/v%以上であるのが好ましく、2.0v/v%以上であるのがより好ましく、3.0v/v%以上であるのが更に好ましく、4.0%以上であるのが更により好ましい。アルコール度数の上限は、例えば、20.0v/v%未満であってよく、10.0v/v%以下であってよく、9.0v/v%以下であってよく、8.0v/v%以下であってよく、7.0v/v%以下であってよく、6.0v/v%以下であってよく、5.0v/v%以下であってもよい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよく、発泡性であってもよい。ここで、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.294MPa(3.0kg/cm)程度としてもよい。
発酵ビールテイスト飲料は、原料として、麦芽を含んでいてよい。ここで、原料とは、発酵ビールテイスト飲料の製造に用いられる全原料のうち、水及びホップ以外のものを意味する。麦芽は、麦を発芽させることにより得ることができる。麦としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦等であってよく、大麦であることが好ましい。麦芽にはモルトエキスが含まれる。モルトエキスは、麦芽から糖分及び窒素分を含むエキス分を抽出することにより得られる。
麦芽としては、例えば、淡色麦芽及び濃色麦芽を用いることができる。淡色麦芽は、淡い色の麦芽であり、麦から麦芽を製造する際の焙燥を80℃程度の温度上昇に抑えて焦がさないようにして製造することができる。濃色麦芽とは、濃い褐色の麦芽であり、麦から麦芽を製造する際の焙燥を比較的高い温度(例えば約120℃)で行い、焦がすことで製造することができる。
濃色麦芽としては、例えば、カラメル麦芽、黒麦芽、コーヒー麦芽が挙げられる。麦芽は、濃色麦芽を含んでいることが好ましく、淡色麦芽及び濃色麦芽を含んでいることがより好ましい。原料として用いる麦芽が濃色麦芽を含む場合、得られる発酵ビールテイスト飲料のコーヒーらしさがより一層優れたものとなる。
原料中の麦芽の比率は、特に限定されず、例えば、10重量%以上であってよく、25重量%以上であってよく、50重量%以上であってよく、66重量%以上であってもよいが、本発明の効果をより効果的に得られるためには、50重量%以上であることが好ましい。
麦芽中の濃色麦芽の比率は、麦芽全量を基準として、例えば、0.1重量%以上、5重量%以上、若しくは10重量%以上、又は15重量%以下、30重量%以下、若しくは50重量%以下であってよい。
原料は、麦芽以外の麦原料を含んでいてもよい。麦芽以外の麦原料としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦及びエン麦等の麦、並びに麦エキス等の麦加工物が挙げられる。麦エキスは、麦から糖分及び窒素分を含む麦エキス分を抽出することにより得られる。麦芽以外の麦原料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
発酵ビールテイスト飲料の原料としては、その他に副原料を用いてもよい。副原料としては、コーン、コーンスターチ、コーングリッツ、米、こうりゃん等の澱粉原料、液糖、砂糖等の糖質原料が挙げられる。更に、発酵ビールテイスト飲料の原料として、酒税法の第三条第十二項ロに記載の政令で定める果実及び香味料(コーヒー原料を除く)を含んでいてもよい。これらの原料を含有する場合、上記果実及び香味料(コーヒー原料を除く)の含有量は、麦芽100重量部に対して、5重量部未満であることが好ましい。発酵ビールテイスト飲料の製造には、更に、例えば、酸化防止剤、着色料等を含んでいてもよい。
本実施形態に係る製造方法は、原料液を酵母で発酵させる発酵工程を少なくとも備えている。さらには、発酵工程前に、原料液を煮沸する煮沸工程を備えていることが好ましい。本明細書において、原料液とは、発酵ビールテイスト飲料のもととなる液を意味する。原料液には、各工程で使用又は製造される液(例えば、後述する、糖含有液、煮沸後液、精製液、発酵前液、発酵後液)が含まれる。
煮沸工程では、糖含有液を煮沸して煮沸後液(煮沸後の糖含有液)を得る。糖含有液とは、酵母によるアルコール発酵が可能な成分を含有するものである。糖含有液としては、例えば、麦汁、シロップ、が挙げられる。麦汁とは、上述の麦原料の糖化を経て得られる液体であり、未発酵のものである。麦汁は、例えば、上述の麦原料等の原料と水とを混合する工程、原料と水とを含む液を常法により糖化して糖化液を得る工程、及び糖化液をろ過する工程を経て得ることができる。
煮沸工程では、原料液にホップを添加してよい。添加するホップとしては、例えば、乾燥ホップ、ホップペレット、ホップエキスを用いることができる。ホップは、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキス等のホップ加工品であってもよい。
本実施形態に係る製造方法は、煮沸工程後発酵工程前に、発酵前液を得る工程を備えていてよい。具体的には、本実施形態に係る製造方法は、発酵前液を得る工程として、例えば、原料液中の固形分を除去する除去工程、及び原料液を冷却する冷却工程を備えていてよい。
除去工程では、煮沸後液中の固形分を除去して精製液を得る。除去工程は、例えば、煮沸後液に含まれる不溶性の固形分を沈殿させることにより行うことができる。固形分としては、煮沸工程により生じた熱凝固物、煮沸工程でホップを添加した場合には、ホップのかす等が挙げられる。除去工程は、ワールプール中で実施してよい。除去工程における原料液の温度は、例えば、99℃以下、95℃以下、92℃以下、90℃以下、又は89℃以下であってよく、80℃、85℃以上、又は90℃以上であってよい。
冷却工程では、酵母による発酵が可能な温度まで精製液を冷却して発酵前液を得る。冷却工程では、例えば、発酵前液の温度が5℃以上25℃以下、6℃以上20℃以下、又は7℃以上15℃以下となるように冷却してよい。
本実施形態に係る製造方法は、発酵工程を備えている。発酵工程では、発酵前液を酵母により発酵させて発酵後液を得る。発酵工程では、酵母を添加してアルコール発酵が行われる。より具体的には、発酵前液に酵母を接種して発酵させ、酵母により生成するアルコールを含む発酵後液を得る。発酵工程における原料液の温度(発酵温度)は、例えば、5℃以上25℃以下、6℃以上20℃以下、又は7℃以上15℃以下であってよい。
本実施形態に係る製造方法では、発酵工程後の発酵後工程として、発酵後液をろ過する工程を備えていてもよい。ろ過工程を実施することにより、発酵後液から不溶性の固形分、酵母等を除去することができる。
本実施形態に係る製造方法では、他の発酵後工程として、発酵後液(又はろ過工程後の発酵後液)に対して加熱(殺菌)、各種添加剤(例えば、着色料、酸化防止剤、酸味料、苦味料、香料)の添加、アルコールの添加、カーボネーション等を行ってもよい。発酵後工程で添加するアルコールとしては、例えば、スピリッツを用いることができる。
発酵ビールテイスト飲料がノンアルコールである場合は、通常のビール等のビールテイスト飲料と同様に発酵を行ってアルコールを生成させた後に、アルコールを除去又は低減させることによって製造してもよく、また、発酵期間を短くしてアルコールの生成を抑えることによって製造してもよい。
本実施形態に係る製造方法では、発酵工程終了前に、原料液にカフェインレスのコーヒー原料を添加することを含む。
コーヒー原料は、発酵工程終了前であれば、いずれの段階(工程開始時点、工程途中、又は工程終了時)で原料液に添加してもよく、例えば、除去工程、冷却工程(例えば冷却開始時点)、又は発酵工程(例えば発酵開始時点)で添加してもよい。
コーヒー原料は、コーヒー豆又はコーヒー豆由来の原料であってよい。コーヒー豆は、精選、焙煎、粉砕等の処理が施されたものであってもよい。コーヒー豆由来の原料としては、例えば、コーヒーエキス、インスタントコーヒーが挙げられる。コーヒーエキスは、例えばコーヒー豆の抽出により得られる。具体的には、コーヒーエキスは、例えば、焙煎したコーヒー豆を熱水で圧力をかけて抽出することにより得られる。コーヒー原料は、コーヒーエキス及びコーヒー豆からなる群より選択させる少なくとも1種を含んでいてよく、コーヒーエキス又はコーヒー豆からなるものであってよい。
カフェインレスのコーヒー原料とは、コーヒー原料中のカフェインを除去する工程を経て得られる原料である。コーヒー原料からカフェインを除去する方法としては、コーヒー原料(例えばコーヒー豆)の水抽出等の通常の方法を用いることができる。カフェインレスのコーヒー原料は、コーヒー原料中のカフェインの30%以上、60%以上又は90%以上を除去したものであってよい。例えば、カフェインレスのコーヒーエキスは、カフェインの30%以上を除去したコーヒー豆の抽出により得ることができ、60%以上を除去したコーヒー豆の抽出により得てもよく、90%以上を除去したコーヒー豆の抽出により得ることが好ましい。カフェインレスのコーヒー原料を用いると、得られる発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与しにくくなる。しかしながら、本実施形態に係る製造方法によれば、カフェインレスのコーヒー原料を用いながら、雑味が抑制され、かつキレが良好であると共に、コーヒーらしさが改善された発酵ビールテイスト飲料を製造することができる。
カフェインレスのコーヒー原料を添加する際の原料液の温度は、0℃超100℃未満であり、5℃以上95℃以下であってよい。カフェインレスのコーヒー原料を添加する際の原料液の温度は、コーヒーらしさがより優れたものとなる観点から95℃以下、92℃以下、80℃以下、40℃以下、又は20℃以下であってよく、雑味がより抑制される観点及びキレがより良好なものとなる観点から、5℃以上、7℃以上、9℃以上、50℃以上、70℃以上、又は80℃以上であってよい。
コーヒー原料は、発酵ビールテイスト飲料全量を基準として、0.1重量%以上、0.3重量%以上、0.5重量%以上又は0.7重量%以上となるように添加してよく、10.0重量%以下、5.0重量%以下、3.0重量%以下、2.0重量%以下又は1.5重量%以下となるように添加してよい。
発酵ビールテイスト飲料が原料として麦芽を含む場合、コーヒー原料の添加量は、麦芽100重量部に対して、5重量部以下、又は4重量部以下であってよく、1重量部以上、2重量部以上又は3重量部以上であってよい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、コーヒーテイスト飲料(発酵ビールテイストコーヒーテイスト飲料)であってよい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
本実施形態に係る製造方法によれば、コーヒーらしさが改善された発酵ビールテイスト飲料を得ることができる。したがって、本発明の一実施形態として、発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法であって、原料液を酵母で発酵させる発酵工程を少なくとも備える、発酵ビールテイスト飲料の製造方法において、発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が0℃超100℃未満である、方法が提供される。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
発酵ビールテイスト飲料を以下の方法により調製した。まず、麦芽を含む原料と水とを混合した後、常法により糖化して、糖化液を調製した。糖化液を濾過して得た麦汁(糖含有液)を煮沸釜中で煮沸した(煮沸工程)。煮沸工程の過程で、ホップを添加した。煮沸工程後に、熱麦汁(煮沸後液)をワールプールに移し、熱麦汁中の固形分を沈殿させ、除去した(除去工程)。得られた精製麦汁(精製液)を冷却して冷麦汁(発酵前液)を得た(冷却工程)。冷麦汁にビール酵母を添加して発酵タンク中で発酵させた(発酵工程)。得られた発酵後液をろ過前タンクに貯蔵してからろ過を行い(ろ過工程)、表1に示す発酵ビールテイスト飲料(アルコール度数5v/v%)を得た。各発酵ビールテイスト飲料において、カフェインを90%以上除去したコーヒー豆から抽出したカフェインレスコーヒーエキスは、煮沸終了時、麦汁冷却開始時、発酵開始時、又はろ過前に添加した。コーヒーエキスは、煮沸終了時に添加した。各時点における原料液の温度を表1に示す。
実施例、比較例及び参考例の発酵ビールテイスト飲料において、コーヒー原料の添加量は、発酵ビールテイスト飲料全量を基準として1重量%とした。
原料中の麦芽として、淡色麦芽及び濃色麦芽(カラメル麦芽及び黒麦芽)を用いた。実施例、比較例及び参考例の発酵ビールテイスト飲料において、麦芽100重量部に対して、コーヒー原料を4重量部添加した。
官能評価は、選抜された識別能力のある4名のパネルにより、「コーヒーらしさ(焙煎香及びコーヒー豆の香り並びに苦味及び酸味等のコク)」、「キレ(ビールらしい爽快な切れ味)」、「雑味(飲んだ後に口に残る渋味及び苦味)」及び「総合評価(コーヒーの特徴とビールらしい爽快感とを備えたコーヒービールとしての総合評価)」の評価項目について実施した。「コーヒーらしさ」、「キレ」及び「雑味」の評価項目は1点(なし)~5点(あり)の5段階、「総合評価」の評価項目は、1点(悪い)~5点(良い)の5段階で評価し、その平均値を評価スコアとした。評価スコアを表1に示す。
Figure 0007149734000001
カフェインレスコーヒーエキスを用いた比較例1の発酵ビールテイスト飲料は、参考例1の発酵ビールテイスト飲料と比べて、コーヒーらしさに劣り、また、コーヒーの特徴とビールらしい爽快感とを備えたコーヒービールとしての総合評価も低かった。以上より、100℃の原料液にカフェインレスのコーヒー原料としてカフェインレスコーヒーエキスを添加した場合には、発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを充分に付与することが困難であった。
カフェインレスコーヒーエキスを添加する際の原料液の温度が0℃超100℃未満である実施例1~2の発酵ビールテイスト飲料は、原料液の温度が100℃である比較例1の発酵ビールテイスト飲料と比べて、コーヒーらしさが改善することが示された。また、実施例1~2の発酵ビールテイスト飲料は、コーヒーらしさが改善すると共に、キレが充分に感じられ、かつ、雑味も充分に抑制されていた(比較例1~2との対比)。更に、実施例1~2の発酵ビールテイスト飲料は、コーヒーの特徴とビールらしい爽快感とを備えたコーヒービールとしての総合評価もより優れたものとなった(比較例1~2及び参考例との対比)。

Claims (5)

  1. 原料液を酵母で発酵させる発酵工程と、前記発酵工程前に原料液を煮沸する煮沸工程と、を少なくとも備える、発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、
    前記煮沸工程終了後かつ前記発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、
    前記コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が5℃以上95℃以下である、製造方法。
  2. 前記コーヒー原料が、コーヒーエキス及びコーヒー豆からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記発酵ビールテイスト飲料が、原料として濃色麦芽を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記発酵ビールテイスト飲料が、原料として麦芽を含み、
    前記コーヒー原料の添加量が、前記麦芽100重量部に対して、5重量部以下である、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 発酵ビールテイスト飲料にコーヒーらしさを付与する方法であって、
    原料液を酵母で発酵させる発酵工程と、前記発酵工程前に原料液を煮沸する煮沸工程とを少なくとも備える、発酵ビールテイスト飲料の製造方法において、
    前記煮沸工程終了後かつ前記発酵工程終了前に、カフェインレスのコーヒー原料を原料液に添加することを含み、
    前記コーヒー原料を添加する際の原料液の温度が5℃以上95℃以下である、方法。
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