JP7148901B2 - 複合体用成形型 - Google Patents

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Description

本発明は、金属パネルと樹脂部材とを一体化した複合体の製造において、金属パネルに樹脂部材を一体成形するのに用いられる複合体用成形型に関するものである。
従来の複合体としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の複合体は、自動車の車体構造に用いられるもので、金属製の外枠と内枠の間に形成された空間に、樹脂製の補強構造物を一体成形した構造である。このような複合体は、溶接により別の複合体や金属部材等の他部材と接合される。このため、複合体は、金属製の枠に補強構造物を一体成形する際に、被溶接部として樹脂の無い金属露出部を形成しておく必要がある。
上記のような複合体の製造に用いる成形型としては、例えば特許文献2に記載されたものがある。特許文献2に記載の成形型は、金属体の片面に樹脂部を有する複合体の製造において、金属体に樹脂部を一体成形するものである。この成形型は、溶融樹脂の射出部を有する固定型と、固定型との間で成形空間を形成する可動型とを備え、固定型に、成形空間に対して突没するスライド型が組み込まれている。
上記の成形型は、固定型に金属体を配置して、固定型と可動型を閉じると共に、スライド型を成形空間に突出させて金属体に当接させる。その後、成形型は、固定型と金属体との間に溶融樹脂を射出して、金属体の片面に樹脂部を一体成形し、その際、金属体におけるスライド型の当接領域に、樹脂の無い金属露出部を形成する。
日本国特開2017-019428号公報 WO 2011/001809
ところが、上記したような従来の成形型では、固定型が、樹脂部の成形空間に突出するスライド型を備えた構成であるため、固定型とスライド型との間には必然的に隙間が存在し、その隙間に溶融樹脂が入り込んでバリが発生するという問題点がある。複合体に生じたバリは、複合体の離型時において、固定型に食い付いて金属体と樹脂部との剥離の原因になるほか、複合体に組み合わせる相手部品との干渉を避けるために、予め除去する工程が必要である。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたものであり、金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体成形するための複合体用成形型において、バリを発生させることなく金属パネルの端部に金属露出部を形成することができる複合体用成形型を提供することを目的としている。
本発明に係わる複合体用成形型は、金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体成形した複合体を形成するための複合体用成形型である。この複合体用成形型は、少なくとも固定型と可動型とを備えると共に、固定型と可動型が開いた状態で、金属パネルの端部を、固定型及び可動型のうちの樹脂部材側の型に固定するパネル固定機構を備え、パネル固定機構により金属パネルの樹脂部材側の端部に金属露出部を形成することを特徴としている。
上記構成における複合体用成形型は、金属パネルを固定型に配置して樹脂部材を一体成形する。この際、金属パネルの端部を固定する樹脂部材側の型は、金属パネルに対する溶融樹脂の供給位置に応じて固定型及び可動型のいずれかとなる。例えば、樹脂の射出成形において、溶融樹脂を固定型側から供給する場合には、固定型と金属パネルとの間で樹脂部材を成形するので、樹脂部材側となる型は固定型である。他方、樹脂の圧縮成形において、固定型に配置した金属パネル上に溶融樹脂を供給する場合には、可動型と金属パネルとの間で樹脂部材を成形するので、樹脂部材側となる型は可動型である。
本発明に係わる複合体用成形型は、固定型と可動型が開いた状態で金属パネルの端部を樹脂部材側の型に固定するパネル固定機構を採用したことから、樹脂部材の成形空間に対する可動体を用いずに、金属パネルの樹脂部材側の端部に金属露出部を形成し得ることとなり、樹脂部材におけるバリの発生を解消する。
このようにして、上記複合体用成形型は、金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体成形するための複合体用成形型において、バリを発生させることなく金属パネルの樹脂部材側の端部に金属露出部を形成することができる。
複合体の一例としてのボディサイドパネルを示す分解斜視図である。 ボディサイドパネルのルーフ部の断面図である。 複合体用成形型の第1実施形態において、型開き状態を示す要部の断面図である。 固定型に対するパネル固定機構の配置を示す斜視図である。 図3に続いて型閉じ状態を示す要部の断面図である。 図5に続いて溶融樹脂を供給した状態を示す断面図である。 複合体用成形型の第2実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第3実施形態において、型開き状態を示す要部の断面図である。 図8に続いて溶融樹脂を供給した状態を示す断面図である。 複合体用成形型の第4実施形態において、型開き状態を示す要部の断面図である。 図10に続いて型閉じ状態を示す要部の断面図である。 図11に続いて溶融樹脂を充填した状態を示す要部の断面図である。 図12に続いて複合体を離型する状態を示す断面図である。 複合体用成形型の第5実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第6実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第7実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第8実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第9実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第10実施形態を説明する要部の断面図である。 複合体用成形型の第11実施形態を説明する要部の断面図である。 図20に続いて金属パネルの端部を固定した状態を示す断面図である。 樹脂の射出成形を説明する断面図である。 樹脂の圧縮成形を説明する断面図である。
〈第1実施形態〉
図1は、複合体の一例であるボディサイドパネルBPを示す図である。ボディサイドパネルBPは、一方の金属パネルであるアウタパネルP1と、他方の金属パネルであるインナパネルP2と、アウタパネルP1に一体成形した樹脂部材Rとを備え、アウタパネルP1にインナパネルP2を接合した構造である。
図示のボディサイドパネルBPは、アウタパネルP1に代表的に符号を付したように、車体上下方向に延びるフロントピラー部FP、センターピラー部CP、及びリアピラー部RPを有する。また、ボディサイドパネルBPは、各ピラー部FP,CP,RPの各上端部を連ねるルーフサイド部RSを車体前後方向にわたって連続的に有し、各ピラー部FP,CP,RPの下端部を連ねるシル部SLを車体前後方向にわたって連続的に有する。
そして、ボディサイドパネルBPは、フロントピラー部FPとセンターピラー部CPとの間、及びセンターピラー部CPとリアピラー部RPとの間に、前部ドア及び後部ドアを夫々装着する前側開口部FH及び後側開口部RHを有する枠状を成している。
アウタパネルP1及びインナパネルP2は、その材料が限定されるものではないが、一例として、軽量化に有利なアルミニウム合金であり、ブランク材にプレス加工を施すことにより所定の三次元形状に成形されている。
樹脂部材Rは、その材料が限定されるものではないが、不連続の炭素繊維を強化材とする熱可塑性樹脂(CFRTP)であり、射出成形や圧縮成形によりアウタパネルP1に一体成形することができる。樹脂部材Rは、アウタパネルP1の車体内側の面に形成され、車体内側に突出した多数の補強用リブを一体的に有している。
本発明に係わる複合体用成形型は、金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体化した複合体Aの製造に用いられる。この実施形態における複合体Aは、図2にボディサイドパネルBPのルーフサイド部RSの断面を示すように、金属パネルであるアウタパネルP1の一方の主面(車体内側の面)に樹脂部材Rを一体成形したものである。
また、複合体Aは、スポット溶接により、アウタパネルP1にインナパネルP2を接合してボディサイドパネルBPを構成する。このため、複合体Aは、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に、被溶接部として、金属面が露出した金属露出部Bを有する。この実施形態では、アウタパネルP1のルーフサイド部RSの上側端部(ルーフ側の端部)に、その長手方向(車体前後方向)にわたる金属露出部Bを形成する。
図3に示す複合体用成形型1は、上記複合体Aの製造において、アウタパネルP1の一方の主面に樹脂部材Rを一体成形するものであり、少なくとも下側の固定型2と上側の可動型3とを備えている。可動型3は、図示しない駆動装置により昇降可能であり、下降限において固定型2との間に成形空間5を形成する。そして、複合体用成形型1は、固定型2及び可動型3のうちの樹脂部材R側の型に、固定型2と可動型3が開いた状態でアウタパネルP1の端部を固定するパネル固定機構4を備えている。パネル固定機構4は、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に金属露出部Bを形成する。
この実施形態の複合体用成形型1は、樹脂の射出成形によりアウタパネルP1に樹脂部材Rを一体成形する。このため、複合体用成形型1は、固定型2に、図外の溶融樹脂の供給源に連通する供給路6や、成形後の複合体Aを離型させるためのエジェクトピンなどを有する。そして、複合体用成形型1は、固定型2にアウタパネルP1を配置し、可動型3を下降限に移動させた後、供給路6を通して成形空間5に溶融樹脂を射出する。よって、固定型2及び可動型3のうちの樹脂部材R側の型は、固定型2である。そして、パネル固定機構4は、固定型2と可動型3が開いた状態でアウタパネルP1の端部を固定して、その端部に金属露出部BPを形成する。
ここで、アウタパネルP1は、先述したように、ブランク材を所定の三次元形状にプレス加工したものであるから、プレス加工時の肉厚の変化やスプリングバックによる不可避的な形状誤差を有している。このため、アウタパネルP1は、固定型2に配置した際、とくに、端部の位置決めが不安定になり易く、その端部と固定型2との間に溶融樹脂が侵入して、良好な金属露出部5の形成の妨げになるおそれがある。このような溶融樹脂の侵入による不具合は、この実施形態のような樹脂の射出成形だけでなく、後述する樹脂の圧縮成形でも同様に生じる。
そこで、複合体用成形型1は、上記パネル固定機構4により、固定型2と可動型3が開いた状態でアウタパネルP1の端部を固定することで、その後の型閉じに続いて行われる溶融樹脂の充填の際に、固定型2とアウタパネルP1の端部との間に溶融樹脂が入り込むのを阻止し、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成する。
パネル固定機構4は、固定型2及び可動型3のいずれか一方の型において進退可能に配置され、前進位置においてアウタパネルP1の端部を押圧して固定型2に密着させるスライドパッド7を備えている。この実施形態におけるパネル固定機構4は、可動型3にスライドパッド7を備えている。
より詳細には、パネル固定機構4は、可動型3の内部から成形空間5に開放されたガイド穴8と、ガイド穴8に収容されたスライドパッド7と、スライドパッド7の進退駆動を行うアクチュエータ9と、可動型3外に配置した制御器10とを備えている。このパネル固定機構4は、図4に示すように、固定型2に配置したアウタパネルP1のルーフサイド部RSに対して、その長手方向に所定間隔で配置してある。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、固定型2にアウタパネルP1を配置した後、制御器10によりアクチュエータ9を駆動してスライドパッド7を前進させ、図3に示す如くスライドパッド7の先端を可動型3の内面から突出させる。なお、図3は、可動型3の下降中の状態を示しており、実際の可動型3の上死点は図示の位置よりも上側である。スライドパッド7の前進は、可動型3の下降前又は下降中、すなわち、固定型2と可動型3が開いている状態で行えば良い。
上記の複合体用成形型1は、可動型3の下降中において、スライドパッド7の先端が先行してアウタパネルP1に接触し、アウタパネルPの端部を固定する。そして、複合体用成形型1は、図5に示すように、可動型3が下死点に達した状態では、スライドパッド7によりアウタパネルP1の端部を押圧して固定型2に完全に密着させる。このように、パネル固定機構4は、固定型2と可動型3が開いた状態(可動型3が下死点に達する以前の状態)で、アウタパネルP1の端部を固定する。
その後、複合体用成形型1は、図6に示すように、供給路6を通して溶融樹脂を成形空間5に供給する。この際、複合体用成形型1は、パネル固定機構4のスライドパッド7により、アウタパネルP1の端部を固定型2に密着させているので、固定型2とアウタパネルP1の端部との間に溶融樹脂が入り込むのを阻止する。これにより、複合体用成形型1は、溶融樹脂の硬化に伴ってアウタパネルP1に樹脂部材Rを一体成形すると共に、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に金属露出部Bを有する複合体Aを得る。なお、複合体Aは、可動型3の上昇後、エジェクトピンにより固定型2から離型される。
上記の複合体用成形型1は、固定型2と可動型が開いた状態でアウタパネルP1の端部を固定するパネル固定機構4を採用したことから、従来のスライド型のような樹脂部材Rの成形空間5に対する可動体を用いずに、アウタパネルPの樹脂部材R側の端部に金属露出部Bを形成し得る。つまり、複合体用成形型1は、樹脂部材Rの成形空間5に対する可動体を廃止することで、樹脂部材Rにおけるバリの発生を解消することができる。
このようにして、上記複合体用成形型1は、アウタパネルP1の一方の主面に樹脂部材Rを一体成形するための成形型において、バリを発生させることなくアウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に、金属面が露出した良好な金属露出部Bを形成することができる。これにより、上記複合体用成形型1は、バリを起因とする問題も解消する。すなわち、上記複合体用成形型1は、離型時におけるバリの食い付きによりアウタパネルP1と樹脂部材Rとが剥離するような事態を解消し、また、バリを除去する追加工程を不要にして製造コストの低減に貢献し得るものとなる。
また、上記複合体用成形型1は、スライドパッド7を備えたパネル固定機構4を採用したことから、固定型2に対するスライドパッド7の押圧力を制御することができ、固定型2とアウタパネルP1との間への溶融樹脂の侵入をより確実に防止して、良好な金属露出部Bを形成することができる。
図7~図17は、本発明に係わる複合体用成形型の第2~第11の実施形態を説明する図である。以下の各実施形態において、第1実施形態と同じ部位については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
〈第2実施形態〉
図7に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2及び可動型3のいずれか一方の型において膨張収縮可能に配置され、膨張に伴ってアウタパネル(金属パネル)P1の端部を押圧して固定型2に密着させる弾性パッド11を備えている。図示例のパネル固定機構4は、可動型3に弾性パッド11を備えている。弾性パッド11は、可撓性を有する樹脂製の中空体である。
より詳細には、パネル固定機構4は、可動型3の内部から成形空間5に開放されたガイド穴8と、ガイド穴8に収容された弾性パッド11と、弾性パッド11に対して空気等の作動流体の供給及び排出を行う制御器10とを備えている。このパネル固定機構4は、固定型2と可動型3を開いた状態で、制御器10により弾性パッド11の内部に作動流体を供給することで、同弾性パッド11を膨張させ、その先端をガイド穴8から突出させる。
そして、パネル固定機構4は、可動型3の下降中において、第1実施形態と同様に、弾性パッド11の先端でアウタパネルP1の端部を先行して固定し、可動型3が下死点に達した型閉じの状態で、アウタパネルP1の端部を押圧して固定型2に密着させる。弾性パッド11は、内部の作動流体を排出することで収縮し、アウタパネルP1の固定を解除することができる。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、アウタパネルP1の一方の主面に樹脂部材Rを一体成形するための成形型において、バリを発生させることなくアウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に、金属面が露出した良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記複合体用成形型1は、弾性パッド11を備えたパネル固定機構4を採用したことから、固定型2に対する弾性パッド11の押圧力を制御することができ、固定型2とアウタパネルP1との間への溶融樹脂の侵入をより確実に防止して、良好な金属露出部Bを形成することができる。
〈第3実施形態〉
図8に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2及び可動型3のいずれか一方の型において進退可能に配置され、前進に伴ってアウタパネル(金属パネル)P1の端部を押圧して固定型2に密着させるスライドパッド12を備えている。図示例のパネル固定機構4は、固定型2にスライドパッド12を備えている。
より詳細には、パネル固定機構4は、固定型2の側部と可動型3の下部との間に組み込まれたブロック状のスライドパッド12と、このスライドパッド12を固定型2の内外方向(図8中で左右方向)に往復駆動する駆動装置33とを備えている。
上記の複合体用成形型1は、図8に示すように、固定型2と可動型3を開いた状態で、スライドパッド12を前進させて、アウタパネルP1の端部を固定する。そして、複合体用成形型1は、図9に示すように、可動型3を下降させて固定型2と可動型3を閉じ、溶融樹脂を充填して、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体成形すると共に、パネル固定機構4により、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に金属露出部Bを形成する。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、アウタパネルP1の一方の主面に樹脂部材Rを一体成形するための成形型において、バリを発生させることなく、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
上記複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2側にスライドパッド12を備えたものである。このスライドパッド12は、従来のスライド型のように樹脂部材Rの成形空間5に対して進退する可動体とは異なり、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を樹脂部材Rの反対側から固定型2側へ押圧して固定するものであるから、樹脂部材Rにバリを発生させることは皆無である。
また、上記の複合体用成形型1は、スライドパッド12を備えたパネル固定機構4を採用したことから、固定型2に対するスライドパッド12の押圧力を制御することができ、固定型2とアウタパネルP1との間への溶融樹脂の侵入をより確実に防止して、良好な金属露出部Bを形成することができる。
さらに、上記の複合体用成形型1は、固定型2に、ブロック状のスライドパッド12と、このスライドパッド12を往復駆動する駆動装置33とを備えた構成としたが、ブロック状のスライドパッド12を備えた構成の場合、可動型3の昇降動作に協働してスライドパッド12を進退駆動するカム機構を採用することも可能である。この場合でも、可動型3の下降中において、スライドパッド12の前進を先行させて、アウタパネルP1の端部を固定することが可能である。
なお、複合体用成形型1では、アウタパネルP1の端部を固定型2に固定する場合、例えば、固定型2及び可動型3の合わせ面に弾性体を配置し、型閉め動作に伴ってアウタパネルP1の端部を弾性体で押圧固定することも考えられる。しかし、この場合、弾性体に型閉めの大きな圧力が繰り返し加わるので、弾性体が早期に劣化する。これに対して、第1~第3の実施形態では、型閉め動作とは別の駆動源で動作するスライドパッド7,12及び弾性パッド11を採用しているので、長期にわたって機能を維持し得ると共に、押圧力の制御にも容易に対処することができる。
〈第4実施形態〉
図10に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態でアウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。図示の固定型2は、溶融樹脂の供給路6や仮想線で示す離型用のエジェクトピン14を備えている。
このパネル固定機構4の凹部13は、アウタパネル1の端部を固定型2に押圧するものではないので、厳密には、固定型2とアウタパネルP1の端部との間への溶融樹脂の侵入をごく僅かに許容する。但し、凹部13は、溶融樹脂の粘性等を考慮して、深さや幅等の諸寸法を適切に設定することで、その入口付近で溶融樹脂を速やかに硬化させ、溶融樹脂の内部への侵入を阻止することができる。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、図11に示す如く固定型2と可動型3を閉じた状態にし、さらに、図12に示すように、成形空間5に溶融樹脂を供給すると、凹部13の入口付近で溶融樹脂が速やかに硬化して内部への侵入を阻止するので、図13に離型時の状態を示すように、充分な領域の金属露出部Bを有する複合体Aを得ることができる。
すなわち、上記の複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化して、アウタパネルP1の樹脂部材R側の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、凹部13の採用により、可動部分の無い非常に簡単な構造により、アウタパネルP1の端部を固定して良好な金属露出部Bを形成し得るうえに、固定型2にアウタパネルP1を配置する際には、その端部の位置決めを容易に且つ確実に行うことができる。
〈第5実施形態〉
図14に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の幅寸法が、開口部から底部に至る間で漸次減少した構造である。なお、凹部3の内側面は、開口部から底部にかけて滑らかに連続している。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、開口部から底部に至る間で幅寸法が漸次減少する凹部13、換言すれば、開口部の幅寸法が大きい凹部13を採用したことから、固定型2にアウタパネルP1を配置する際に、アウタパネルP1の端部が差し込み易くなる。このため、複合体用成形型1は、アウタパネルP1の形状誤差が大きい場合でも、アウタパネルP1の端部の位置決めを容易に且つ確実に行うことができる。
〈第6実施形態〉
図15に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の幅寸法が、中間部から底部に至る間で漸次増大した構造である。なお、凹部3の内側面は、開口部から底部にかけて滑らかに連続している。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、中間部から底部に至る間で幅寸法が漸次増大する凹部13を採用したことから、アウタパネルP1の端部を凹部13に差し込んだ際、凹部13の底部側において、アウタパネルP1の形状誤差を吸収することができる。
〈第7実施形態〉
図16に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の幅寸法が、開口部から中間部に至る間で漸次減少すると共に、中間部から底部に至る間で漸次増大した構造になっている。なお、凹部3の内側面は、開口部から底部にかけて滑らかに連続している。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、開口部から中間部に至る間で幅寸法が漸次減少し、且つ中間部から底部に至る間で幅寸法が漸次増大する凹部13を採用したことから、第5及び第6の実施形態の夫々の効果を得ることができる。すなわち、複合体用成形型1は、固定型2にアウタパネルP1を配置する際に、アウタパネルP1の端部が差し込み易くなると共に、アウタパネルP1の端部を凹部13に差し込んだ際、凹部13の底部側において、アウタパネルP1の形状誤差を吸収することができる。
さらに、上記の複合体用成形型1は、凹部13内で相対向する内面が、互いに向き合う凸曲面になるので、その内面とアウタパネルP1との摺動抵抗が小さくなり、アウタパネルP1の差し込みをより円滑に行うことができる。
〈第8実施形態〉
図17に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13が、開口部から底部に至る間で迂曲した構造になっている。図示の凹部13は、開口部から底部に至る方向において、開口部の先で型内側(図中で左側)へのカーブC1を有し、その先で型外側へのカーブC2を有し、さらにその先で下方へのカーブC3を有して底部に至る形態である。なお、凹部3の内側面は、開口部から底部にかけて滑らかに連続している。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、開口部から底部に至る間で迂曲した凹部13を採用したことから、凹部13に収容したアウタパネルP1の端部が、各カーブC1~C3の内側となる凸面に押し付けられる。これにより、複合体用成形型1は、凹部13内においてアウタパネルP1の端部を拘束すると共に、アウタパネルP1と最上位のカーブC1の凸面とを密着させて溶融樹脂の侵入を阻止する。その結果、複合体用成形型1は、アウタパネルP1の端部の位置決めを容易にすることができると共に、その端部に樹脂部材Rの無い良好な金属露出部Bを形成することができる。
〈第9実施形態〉
図18に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の内部に、アウタパネルP1の端部を挟持する弾性体15を備えている。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、弾性体15を備えた凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、凹部13内の弾性体15によりアウタパネルP1の端部を挟持することから、その端部の位置決めが容易に且つ確実に行われると共に、弾性体15により溶融樹脂の侵入を確実に阻止して、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
〈第10実施形態〉
図19に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の内部に、アウタパネルP1の端部を埋没させる砂16を収容している。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、砂16を収容した凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、凹部13内の砂16にアウタパネルP1の端部を埋没させるので、砂16により溶融樹脂の侵入を確実に阻止して、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
〈第11実施形態〉
図20に示す複合体用成形型1は、パネル固定機構4が、固定型2に配置され、固定型2と可動型3を開いた状態で、アウタパネルP1の端部を収容して固定する凹部13を備えている。そして、パネル固定機構4は、凹部13の内部に、アウタパネルP1の端部を埋没させる砂16が収容してあると共に、凹部13の底部から砂中に空気を供給して流動砂を形成する空気供給系17を備えている。
上記のパネル固定機構4を備えた複合体用成形型1は、先の実施形態と同様に、樹脂部材Rにバリを発生させることなく、アウタパネルP1に樹脂部材Rを一体化し、砂16及び空気供給系17を備えた凹部13により、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
また、上記の複合体用成形型1は、空気供給系17により凹部13内の砂16に空気を供給して流動砂を形成するので、図21に示すように、アウタパネルP1の端部に複雑な曲成部Qを有する場合でも、その曲成部Qを含む端部を容易に且つ確実に砂中に埋没させることができる。そして、複合体用成形型1は、凹部13の砂16中への給気供給を停止することで、砂16によりアウタパネルP1の端部を位置決めすることができると共に、砂16により溶融樹脂の侵入を阻止して、アウタパネルP1の端部に良好な金属露出部Bを形成することができる。
上記第1~第11の実施形態で説明した複合体用成形型1は、樹脂の射出成形により、金属パネル(アウタパネルP1)に樹脂部材Rを一体成形するものであるから、金属パネルの端部を固定する樹脂部材側の型として固定型2を例示した。
但し、本発明に係わる複合体用成形型は、原則的に、金属パネルを固定型に配置して樹脂部材を一体成形するので、金属パネルの端部を固定する樹脂部材側の型としては、金属パネルに対する溶融樹脂の供給位置に応じて固定型及び可動型のいずれかとなる。
すなわち、図22に示すように、樹脂の射出成形を行う複合体用成形型1では、下側の固定型2に溶融樹脂の供給路6があり、固定型2に配置した金属パネルP1の下側の主面に樹脂部材を一体成形する。つまり、図22に示す複合体用成形型1では、溶融樹脂の供給位置が金属パネルP1の下側であるから、この場合、金属パネルP1の端部を固定する樹脂部材R側の型は、第1~第11の実施形態と同様に固定型2である。そして、図22に示す複合体用成形型1は、可動型3に、固定型2と可動型3が開いた状態で、金属パネルP1の端部を固定するパネル固定機構4を備えている。なお、パネル固定機構4の動作は、例えば、第1及び第2の実施形態(図1~図7参照)と同じである。
また、図23に示すように、樹脂の圧縮成形を行う複合体用成形型1では、固定型2と可動型3との間に対して進退可能な溶融樹脂の供給体26を備えたものがあり、固定型2に配置した金属パネルP1の上側の主面に樹脂部材を一体成形する。つまり、図23に示す複合体用成形型1では、溶融樹脂の供給位置が金属パネルP1の上側であるから、この場合、金属パネルP1の端部を固定する樹脂部材R側の型は、可動型3である。そして、図23に示す複合体用成形型1は、固定型2に、可動型3に対して金属パネルP1の端部を固定するパネル固定機構4を備えている。なお、パネル固定機構4の動作は、例えば、第1及び第2の実施形態(図1~図7参照)と同じである。
ここで、金属パネルは、自動車のアウタパネルP1に代表されるように、所定の三次元形状にプレス加工したものであるから、不可避的な形状誤差を有している。このような金属パネルは、固定型2に配置した際、樹脂の射出成形及び圧縮成形のいずれでも、端部の位置決めが不安定になり易く、その端部と固定型2との間に溶融樹脂が侵入して、良好な金属露出部5の形成の妨げになるおそれがある。
そこで、本発明に係わる複合体用成形型は、金属パネルの端部を固定する樹脂部材側の型として、金属パネルに対する溶融樹脂の供給位置に応じて固定型及び可動型のいずれかの型を選択し、選択した型に、固定型と可動型を開いた状態で金属パネルの端部を固定するパネル固定機構を採用している。
これにより、本発明に係わる複合体用成形型は、樹脂の射出成形及び圧縮形成のいずれにも適用することができ、いずれの場合でも、従来のスライド型のような樹脂部材Rの成形空間に対する可動体を用いずに、金属パネルの樹脂部材側の端部に金属露出部を形成し得る。よって、複合体用成形型は、バリを発生させることなく、金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体化し且つその端部に良好な金属露出部を有する複合体を製造することができる。
なお、本発明に係わる複合体用成形型は、その構成が、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができ、各実施形態で説明した構成を組み合わせることも可能であるし、アウタパネル以外の金属パネルに適用することも勿論可能である。
A 複合体
B 金属露出部
P1 アウタパネル(金属パネル)
R 樹脂部材
1 複合体用成形型
2 固定型
3 可動型
4 パネル固定機構
7,12 スライドパッド(パネル固定機構)
11 弾性パッド(パネル固定機構)
13 凹部(パネル固定機構)
15 弾性体(パネル固定機構)
16 砂(パネル固定機構)
17 空気供給系(パネル固定機構)

Claims (12)

  1. 金属パネルの一方の主面に樹脂部材を一体成形した複合体を形成するための複合体用成形型であって、
    少なくとも固定型と可動型とを備えると共に、
    前記固定型と前記可動型が開いた状態で、前記金属パネルの端部を、前記固定型及び前記可動型のうちの前記樹脂部材側の型に固定するパネル固定機構を備え、
    前記パネル固定機構により前記金属パネルの前記樹脂部材側の端部に金属露出部を形成することを特徴とする複合体用成形型。
  2. 前記パネル固定機構が、前記樹脂部材側である前記固定型に前記金属パネルの端部を固定してその端部に前記金属露出部を形成することを特徴とする請求項1に記載の複合体用成形型。
  3. 前記パネル固定機構が、前記固定型及び前記可動型のいずれか一方の型において進退可能に配置され、前進に伴って前記金属パネルの端部を押圧して固定型に密着させるスライドパッドを備えていることを特徴とする請求項2に記載の複合体用成形型。
  4. 前記パネル固定機構が、前記可動型において膨張収縮可能に配置され、膨張に伴って前記金属パネルの端部を押圧して固定型に密着させる弾性パッドを備えていることを特徴とする請求項2に記載の複合体用成形型。
  5. 前記パネル固定機構が、前記固定型に形成され、前記金属パネルの端部を収容する凹部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の複合体用成形型。
  6. 前記パネル固定機構の前記凹部の幅寸法が、開口部から底部に至る間で漸次減少していることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  7. 前記パネル固定機構の前記凹部の幅寸法が、中間部から底部に至る間で漸次増大していることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  8. 前記パネル固定機構の前記凹部の幅寸法が、開口部から中間部に至る間で漸次減少すると共に、前記中間部から底部に至る間で漸次増大していることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  9. 前記パネル固定機構の前記凹部が、前記開口部から前記底部に至る間で迂曲していることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  10. 前記パネル固定機構が、前記凹部の内部に、前記金属パネルの端部を挟持する弾性体を備えていることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  11. 前記パネル固定機構が、前記凹部の内部に、前記金属パネルの端部を埋没させる砂を収容していることを特徴とする請求項5に記載の複合体用成形型。
  12. 前記パネル固定機構が、前記凹部の底部から砂中に空気を供給して流動砂を形成する空気供給系を備えていることを特徴とする請求項11に記載の複合体用成形型。
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