JP7148732B2 - 1,4-ソルビタンの調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、D-ソルビトールを脱水することにより1,4-ソルビタンを調製する方法を開示するものであり、本方法では1当量の水が除去されて環化が発生し、その後、エタノールとイソプロパノールを用いた処理が行われる。
1,4-ソルビタンは、例えば特定のプロスタグランジンアナログなどの医薬品の製造に使用されており、また例えばポリソルベート80などの医薬品の製剤化に使用される賦形剤の製造にも使用されている。
S.Stolzberg,J.Am.Chem.Soc.,1946,68,919-921は、濃硫酸と水の存在下、約140℃で30分間、100gのソルビトールを脱水することにより1,4-ソルビタンを調製する方法を開示している。当該方法には最後の工程としてイソプロパノールからの再結晶化工程があり、収量は33gと報告されている。計算上のモル収率は36.6%である。
US2002/0002284A1は、硫酸と水の存在下、104℃で約52時間、4kgのD-ソルビトールを脱水することにより1,4-ソルビタンを調製する方法を開示している。当該方法には最後の工程としてエタノールからの再結晶化工程があり、収量は1.693kgと報告されている。計算上のモル収率は47.0%である。硫酸のほかに、NaCO、イソプロパノール、NaSO、エタノール、活性炭およびトルエンがかなりの量で使用される。当該方法は、脱水工程と再結晶化工程のほかに、3つのろ過工程を含む。
CN101948451Aは、高純度の1,4-ソルビタンを調製する方法を開示しており、当該方法は、2回の脱水と3回の結晶化を介して、原材料としてソルビトールを採用することを特徴とする。2回目の脱水の後すでに中和のために反応混合物に塩基が付加されており、その後、反応混合物はろ過されて、2回目の脱水反応で使用された酸触媒が除去される。脱色は、活性炭の添加により行われ、これにより活性炭除去のためのろ過が再び必要となる。結晶化はメタノールを用いて行われ、各結晶化工程の後、ろ過が行われる。脱色後の1,4-ソルビタンの含量は73.7%であり、最初の結晶化後の含量は87%、2回目の結晶化後は94%、そして3回目の結晶化後は99.2%である。脱色後の収率は70%であり、3回の結晶化後の収率は19%である。そのため全体的な収率としては13%となる。
CN106167476Aは、[0028]S1において、臭化テトラブチルアンモニウムとp-トルエンスルホン酸から構成される触媒を用いたソルビトール融液からの1,4-ソルビタンの調製を開示している。生成物中の何等かのソルビトールの量、またはイソソルビドの量に関する収率、そして分析データも開示されていない。
「比較実施例1」において本明細書に開示される、この実施例の再現により、生成物が粘着性のある液体であること、収率は9.6%と非常に低いこと、そしてまだかなりの量のD-ソルビトール(約28%)とイソソルビド(2.5%)が生成物中に存在することが特に示された。
US2016/0130277A1(US’277)は、実施例1において、ソルビトールの脱水による1,4-ソルビタンの調製を開示している。報告されている収率は35%であり、本発明の実施例1の収率52.6%よりも著しく低い。
本明細書において比較実施例2に報告されるように、US’277のこの実施例1を再現することはできなかった。特に、報告される残留物の冷メタノールからの反応後の結晶化は、これまでのところUS’277の実施例1に報告される手順を文字通りに再現したにもかかわらず、不可能であった。この残留物の分析により、本発明の実施例1のエタノール透明溶液中の同等中間体の分析と比較して、ソルビトールの相対含量は非常に高く、1,4-ソルビタンの相対含量は非常に低いことが示される。1,4-ソルビタンとソルビトールの相対量の違いは、US’277の実施例1で報告されている非常に低い収率と良く相関している。US’277の実施例1の反応は、50barの圧力で行われる。
米国特許出願公開第2002/0002284号明細書 中国特許出願公開第101948451号明細書 中国特許出願公開第106167476号明細書 米国特許出願公開第2016/0130277号明細書
S.Stolzberg,J.Am.Chem.Soc.,1946,68,919-921
医薬用途のための化合物の何らかの使用、または医薬用途における化合物の何らかの使用は、規定の純度を必要とし、通常、高純度を必要とする。
高収率、高純度かつイソソルビドが低含量であるかまたはD-ソルビトールが低含量である、1,4-ソルビタンの調製方法に対するニーズが、存在する。当該方法は可能な限り経済的でなければならず、例えばろ過などの工程数が少なく、または使用される様々な化学物質の数が少なくなければならない。また当該方法は、「ワンポット」で、すなわちたった1つのリアクターのみを使用した実施に適していなければならない。
予想外なことに、高収率、高純度かつイソソルビドが低含量であり、D-ソルビトールが低含量である方法が、見いだされた。当該方法は経済的であり、例えばろ過などの工程数が少なく、使用する様々な化学物質の数も少なかった。当該方法は1つのリアクターで行うことができる。当該方法は、CN106167476Aの[0028]S1の例と比較し、非常に高い収率と純度の1,4-ソルビタンを提供する。
略語
DMSO ジメチルスルホキシド
equiv 当量
イソソルビド 式(3)の化合物、MW 146.1g/mol、CAS 652-67-5
Figure 0007148732000001
1,4-ソルビタン 式(1)の化合物、MW 164.2g/mol、CAS 27299-12-3
Figure 0007148732000002
D-ソルビトール 式(2)の化合物、MW 182.2g/mol、CAS 50-70-4
Figure 0007148732000003
MW 分子量
TBAB 臭化テトラブチルアンモニウム
% パーセントは、別段の記載が無い限り、重量パーセント(wt%)である。
本発明の主題は、4つの連続工程、STEP1、STEP2、STEP3、およびSTEP4を伴う1,4-ソルビタンの調製方法であり、
STEP1において、D-ソルビトールは、p-トルエンスルホン酸と臭化テトラブチルアンモニウムの存在下で脱水反応DEHYDREACにおいて脱水され、STEP1は、混合物MIX1を提供し、
STEP2において、エタノールがMIX1と混合され、STEP2は混合物MIX2を提供し、
STEP3において、イソプロパノールがMIX2と混合され、STEP3は混合物MIX3を提供し、
STEP4において、MIX3から1,4-ソルビタンが単離される。
好ましくは、p-トルエンスルホン酸は、p-トルエンスルホン酸一水和物の形態で使用される。そのため、p-トルエンスルホン酸が言及されているいずれの実施形態でも、好ましい実施形態はp-トルエンスルホン酸一水和物である。
好ましくは、DEHYDREACにおいて溶媒は存在せず、またはDEHYDREACに関して溶媒は使用されない。
好ましくは、DEHYDREACに関して水は加えられない。
好ましくは、DEHYDREACはニート(neat)で行われる。すなわち、3つの成分であるD-ソルビトール、p-トルエンスルホン酸、および臭化テトラブチルアンモニウムのみがDEHYDREACに使用され、加えられる。
好ましくは、DEHYDREAC酸におけるp-トルエンスルホン酸のモル当量は、D-ソルビトールのモル当量の0.2~1.6%、より好ましくは0.4~1.4%、さらにより好ましくは0.6~1.2%、特に0.6~1.0%である。
好ましくは、DEHYDREAC酸における臭化テトラブチルアンモニウムのモル当量は、D-ソルビトールのモル当量の1.0~3.6%、より好ましくは1.2~3.2%、さらにより好ましくは1.4~2.8%、特に1.6~2.4%、さらには1.6~2.0%である。
好ましくは、STEP2において混合されるエタノールの重量は、D-ソルビトールの重量の0.2~5倍、より好ましくは0.2~2倍、さらにより好ましくは0.2~1倍、特に0.2~0.8倍、さらには0.2~0.6倍、またさらには0.3~0.5倍である。
好ましくは、STEP2において混合されるイソプロパノールの重量は、D-ソルビトールの重量の0.2~5倍、より好ましくは0.2~2倍、さらにより好ましくは0.2~1倍、特に0.2~0.8倍、さらには0.2~0.6倍、またさらには0.3~0.5倍である。
好ましくは、DEHYDREACは、温度TEMP1で行われる。TEMP1は、95~130℃、より好ましくは95~120℃、さらにより好ましくは100~115℃、特に105~115℃、とりわけ110℃である。
好ましくは、DEHYDREACの反応時間TIME1-1は、3~12時間、より好ましくは4~12時間、さらにより好ましくは5~10時間、特に5~8時間、さらには特に5~7時間、とりわけ6時間である。
別の実施形態では、TIME1-1は、好ましくは6~10時間、より好ましくは7~9時間である。
好ましくは、DEHYDREACは、500mbar以下、より好ましくは250mbar以下、さらにより好ましくは100mbar以下、特に50mbar以下、さらには25mbar以下、さらには特に15mbar以下、とりわけ10mbar以下の圧力PRESS1で行われる。
圧力の下限値は、技術的に実現可能な任意の値であり得る。圧力の下限値の例は、0.1mbar、または0.5mbar、または1mbar、または2mbarであり得る。
別の実施形態では、DEHYDREACは、0.001~500mbar、好ましくは0.001~250mbar、より好ましくは0.001~100mbar、特に0.001~50mbar、さらには0.01~25mbar、さらには特に0.1~15mbar、とりわけ1~15mbar、さらには1~12.5mbar、さらにはとりわけ4~6mbarのPRESS1で行われる。
好ましくは、STEP2、STEP3、およびSTEP4は、大気圧で行われる。
反応が1当量の水を除去する脱水である場合、DEHYDREACにより水が形成される。p-トルエンスルホン酸が、p-トルエンスルホン酸一水和物の形態で使用される場合、p-トルエンスルホン酸がDEHYDREAC中の水源ともなり得る。
好ましくは、水はDEHYDREAC中に除去される。
好ましくは、STEP2は、60~90℃、より好ましくは60~85℃、さらにより好ましくは65~80℃、特に70~75℃の温度TEMP2で行われる。
好ましくは、STEP1は、DEHYDREAC後の冷却COOL1を含み、ここでMIX1はTEMP1からTEMP2へと冷却される。
好ましくは、COOL1は、時間TIME1-2で行われ、TIME1-2は、10分~10時間、より好ましくは15分~5時間、さらにより好ましくは15分~2時間、特に20分~1時間、とりわけ30分である。
好ましくは、DEHYDREACはPRESS1で行われ、次いでDEHYDREAC後に圧力はPRESS1から大気圧へと戻され得る。STEP1がCOOL1を含み、DEHYDREACがPRESS1で行われた場合、次いでCOOL1の前、間、または後に圧力はPRESS1から大気圧へと戻され得る。
好ましくは、エタノールの混合後、STEP2は、時間TIME2-1の間、MIX2の攪拌STIRR2を含み、TIME2-1は、30分~10時間、より好ましくは1~8時間、さらにより好ましくは1~6時間、特に1~4時間、さらには特に1.5~3時間、とりわけ2時間である。
好ましくは、STIRR2は、TEMP2で行われる。
好ましくは、STEP3は、10~30℃、より好ましくは15~25℃、さらにより好ましくは17.5~22.5℃、特に20℃の温度TEMP3-1で行われる。
好ましくは、STEP2は、冷却COOL2を含み、ここでMIX2はTEMP1またはTEMP2からTEMP3-1へと冷却される。
好ましくは、COOL2は、STIRR2の後に行われる。
好ましくは、COOL2は、TEMP2からTEMP3-1へと行われる。
好ましくは、STEP2は、STIRR2とCOOL2を含み、COOL2は、STIRR2の後に行われる。
好ましくは、COOL2は、時間TIME2-2で行われ、TIME2-2は、1時間~10時間、より好ましくは1~8時間、さらにより好ましくは1~6時間、特に1~4時間、さらには特に2~4時間、とりわけ3時間である。
好ましくは、イソプロパノールの混合後、STEP3は、-5~5℃、より好ましくは-2.5~2.5℃、さらにより好ましくは-1~2℃、特に0℃の温度TEMP3-2までMIX3を冷却するCOOL3を含む。
好ましくは、COOL3は、時間TIME3-1で行われ、TIME3-1は、30分~10時間、より好ましくは30分~8時間、さらにより好ましくは30分~6時間、特に30分~4時間、さらには特に30分~2時間、とりわけ1時間である。
好ましくは、STEP3は、MIX3の攪拌STIRR3を含み、STIRR3は時間TIME3-2の間行われ、TIME3-2は、1時間~12時間、より好ましくは1~10時間、さらにより好ましくは2~8時間、特に2~6時間、さらには特に3~5時間、とりわけ4時間である。
好ましくは、STIRR3は、COOL3の後に行われる。
好ましくは、STIRR3は、TEMP3-2で行われる。
より好ましくは、STIRR3は、COOL3の後に行われ、STIRR3は、TEMP3-2で行われる。
STEP4における、MIX3からの1,4-ソルビタンの単離は、当業者に公知の任意の手段、例えばMIX3中の任意の液体の蒸発、ろ過、遠心分離、乾燥またはそれらの組み合わせにより行われてもよく、好ましくは、単離は、MIX3のろ過または遠心分離により、より好ましくはろ過により行われ、好ましくはその後に提供された単離固形生成物の乾燥が行われる。
好ましくは、1,4-ソルビタンは、STEP4において、プレスケーキを提供するろ過によりMIX3から単離され、好ましくはその後、イソプロパノールを用いて当該プレスケーキが洗浄され、好ましくはその後、当該洗浄されたプレスケーキの乾燥が行われ、好ましくは当該乾燥は、30~70℃、より好ましくは40~60℃、特に50℃の温度で行われる。
1つの実施形態では、
STEP1は、連続するDEHYDREACおよびCOOL1を含み;
STEP2は、エタノールの混合後、連続するSTIRR2およびCOOL2を含み;
STEP3は、イソプロパノールの混合後、連続するCOOL3およびSTIRR3を含み;
STEP4は、MIX3のろ過による1,4-ソルビタンの単離を含み、好ましくはその後に洗浄および乾燥が行われる。
好ましくは、STEP2において、エタノールがMIX1に加えられ、MIX2が提供される。
好ましくは、STEP3において、イソプロパノールがMIX2に加えられ、MIX3が提供される。
好ましくは、STEP1とSTEP2は、STEP1とSTEP2の間に例えばろ過などの1,4-ソルビタンの単離を行うことなく連続して行われる。
好ましくは、STEP2とSTEP3は、STEP2とSTEP3の間に例えばろ過などの1,4-ソルビタンの単離を行うことなく連続して行われる。
より好ましくは、STEP1、STEP2およびSTEP3は、STEP1とSTEP2の間に例えばろ過などの1,4-ソルビタンの単離を行うことなく、ならびにSTEP2とSTEP3の間に例えばろ過などの1,4-ソルビタンの単離を行うことなく、連続して行われる。
好ましくは、STEP1、STEP2、およびSTEP3は、1つの同じリアクター中で連続して行われる。
本発明方法において、カンファスルホン酸、硫酸、NaCO、NaSO、活性炭またはトルエンを使用する必要はない。
好ましくは、STEP1において硫酸は使用されず;
より好ましくは、STEP1、STEP2、STEP3またはSTEP4において硫酸は使用されない。
好ましくは、STEP1においてカンファスルホン酸は使用されず;
より好ましくは、STEP1、STEP2、STEP3またはSTEP4においてカンファスルホン酸は使用されない。
好ましくは、STEP2またはSTEP3において、NaCO、NaSO、活性炭またはトルエンは使用されず;
より好ましくは、STEP2、STEP3またはSTEP4において、NaCO、NaSO、活性炭またはトルエンは使用されず;
さらにより好ましくは、STEP1、STEP2、STEP3またはSTEP4において、NaCO、NaSO、活性炭またはトルエンは使用されない。
好ましくは、本発明方法は、水の共沸除去は使用せず、より好ましくは共沸混合物を提供するための水の共沸除去中に、トルエンの存在により促進される水の共沸除去は使用しない。
好ましくは、STEP4における生成物の単離後に、例えばEtOHからの再結晶化は行われない。
より好ましくは、工程STEP1、工程STEP2、工程STEP3、および工程STEP4のいずれも、例えばEtOHからの単離後の再結晶化を含まない。
材料
別段の記載が無い限り、以下の量で材料を使用した:
D-ソルビトール 98wt%
TsOH-HO 99wt%
TBAB 98wt%
エタノール 99wt%
イソプロパノール 99wt%
方法:
(1)GC
機器のパラメーター
カラム DB-1 HT (30m*0.25mm*0.1μm)Agilent Technologies社、米国サンタクララ
温度プログラム:
初期;時間 100℃;0分
速度1;最終1;時間1 8℃/分;350℃;10分維持
実行時間 41.25分
平衡時間 0.5分
モード Cons.flow
キャリアガス H
流速 1.5ml/分
分割率 10:1
入口温度 350℃
注入体積 1マイクロリットル
検出器温度 350℃
サンプル調製
サンプルストック溶液
スクリューキャップ瓶(25mL)中、5ml ピリジンおよび10ml 無水酢酸に2gのサンプルを加え、攪拌しながら2時間、120℃まで加熱する。
サンプル溶液
1mlのジクロロメタンを含むオートサンプラーバイアル内に0.5mlのサンプルストック溶液を加え、混合する。
1,4-ソルビタンは、約12.3分で検出される。
(2) H NMR
溶媒:DMSO-d6
5~10mgのサンプルを、0.6mlのDMSO-d6に溶解させ、混合した。
(3) 13C NMR
溶媒:DMSO-d6
20~50mgのサンプルを、0.6mlのDMSO-d6に溶解させ、良く混合した。
(4)旋光度法
機器のパラメーター
機器 Anton Paar GmbH、オーストラリア、グラーツのMCP 300
波長 589nm
セル 100.00mm
温度 20.0℃
応答 2秒
測定 N=5
遅延 10秒
安定温度 ±0.3℃
サンプル調製
ブランク
純水
サンプル溶液
300±3mgの1,4-ソルビタンを、100mlの容量フラスコ内に入れ、次いで水に溶解させて容量まで希釈した。
実施例1
D-ソルビトール(300g、1.647mol、1当量)を、1.5Lのリアクターに入れた。p-トルエンスルホン酸一水和物(2.665g、0.014mol、0.0085(0.85%)当量)を入れ、次いでTBAB(9.6g、0.03mol、0.0182(1.81%)当量)を入れた。リアクターの真空4~6mbarを適用した。次いで混合物を110℃(混合物は約90℃で溶けた)に加熱し、6時間、110℃で攪拌した。混合物を30分で70~75℃に冷却した。エタノール(150mL)を加えた。得られた混合物を、2時間、70~75℃で攪拌し、透明溶液を形成させた。次いで溶液を3時間で20℃に冷却した。黄色懸濁液が形成された。イソプロパノール(150mL)を加えた。混合物を1時間で0℃に冷却した。混合物は4時間、0℃でスラリー状となった。混合物をろ過し、ケーキをイソプロパノール(150mL)で洗浄した。ケーキを真空下で16時間、50℃で乾燥させ、白色固形物として142.2gの生成物を得た。
収率は52.6%。
H NMRと13C NMRにより構造が確認された。
GC領域-%:
1,4-ソルビタン 97%
イソソルビド 0.14%
D-ソルビトール 0.12%
比旋光度:-22.26°、c=3.1(水)
比較実施例1
CN106167476Aの実施例1のS1を、一語一語文字通りに反復した。中国語から英語への当該実施例の翻訳は、中国人の特許弁護士により行われた。
S1 固形ソルビトール粉末をリアクターに加える;温度を90℃に上昇させる;リアクター内で、溶融状態になるまで粉末を攪拌する;触媒Iを加える。ここで触媒Iは、固形ソルビトール粉末の4重量%の量で加えられ、触媒Iは、3:2の重量比の臭化テトラブチルアンモニウムとp-トルエンスルホン酸から構成される;そして混合物を均一に攪拌する;0.006Mpaからの真空度の下、100℃の温度で2時間、混合物を脱水する;ろ過し、温度が35℃にまで低下したときに活性炭を加えることにより50分間、脱水混合物を処理する。ここで活性炭は、固形ソルビトール粉末と触媒Iの総重量の0.3%の量で加えられ、活性炭の平均粒子直径は48μmである;そしてろ過、濃縮および乾燥を行って、1,4-ソルビタンを得る。
以下の結果は、本比較実施例1において得られた結果である:
生成物は無色で粘着性のある液体であった。
収率:9.6%
GC領域-%:
1,4-ソルビタン 56.9%
イソソルビド 2.5%
D-ソルビトール 28.7%
観察:
固形ソルビトール粉末の溶解の当初から、生成物が得られる終了時まで、物理的な形状は粘着性のある液体である。固形生成物は、本プロセスのいずれの段階でも得られない。
比較実施例2
US2016/0130277A1、[0048]の実施例1が、以下のとおり文字通りに反復された:
D-ソルビトール(20g、110mmol)および0.1%(mol/mol)カンファスルホン酸を、150mlのステンレススチールのオートクレーブに加える。リアクターを密閉して、水素を3回パージし、次いで50barの圧力まで水素を導入した。次いで本システムを140℃に加熱し、振とう器で15時間振とうする。室温まで冷却した後、水素圧を解放させ、白色泡状物をエタノール(200ml)で希釈し、黄色の均一な混合物を得た。溶媒は減圧下で蒸発させる。
この実施例1の記載によると、得られた残留物はこの時点で冷メタノールから結晶化されているはずであり、その後に真空ろ過が行われる。
様々な量のメタノールと様々な温度でこの結晶化を数回試みたが、驚くべきことに結晶化を行うことはできなかった。メタノール溶液を0℃に冷却したときでさえも、結晶化は発生しなかった。
GC分析により、以下のGC領域-%が明らかとなった:
1,4-ソルビタン 54.90%
ソルビトール 32.42%
本発明の実施例1の手順における以下の点で、US’277の実施例1のこの残留物を、本発明の実施例1で取得された生成物と比較することができる:
110℃で6時間攪拌した後、混合物を30分で70~75℃に冷却した。エタノール(150mL)を加えた。得られた混合物を、2時間、70~75℃で攪拌し、透明溶液を形成させた。
EtOHのこの透明溶液のGC分析により、以下のGC領域-%が明らかとなった:
1,4-ソルビタン 74.97%
ソルビトール 2.87%
比較実施例2においてUS’277の実施例1を再現することで得られた残留物中のソルビトールの含量が非常に高く、これにより当該残留物の結晶化が阻害されたと推定される。結晶化が再現されなかった理由は、再現を実施した方法中には見出すことができず、US’277の実施例1に提示される手順は、当該残留物まで文字通りに行われた。
いずれにせよ、本発明の実施例1のEtOHの透明溶液の形態での同等の反応混合物と比較して、US’277の実施例1の当該残留物中では所望の1,4-ソルビタンの相対含量は非常に低く、そして所望ではないソルビトールの相対含量は非常に高い。
これら2つの物質の相対量における差異は、本発明の実施例1の収率52.6%と比較し、US’277の実施例1で報告された35%という非常に低い収率と相関している。
収率におけるこの差異は、本発明方法が、US’277の実施例1の方法と比較し、改善された手順であることを示している。

Claims (16)

  1. 4つの連続工程、STEP1、STEP2、STEP3、およびSTEP4を伴う1,4-ソルビタンの調製方法であって、
    STEP1において、D-ソルビトールは、p-トルエンスルホン酸と臭化テトラブチルアンモニウムの存在下で脱水反応DEHYDREACにおいて脱水され、
    DEHYDREACの反応時間TIME1-1は、3~12時間であり、
    DEHYDREACは、温度TEMP1で行われ、TEMP1は、95~130℃であり、
    DEHYDREACは、500mbar以下の圧力PRESS1で行われ、
    STEP1は、混合物MIX1を提供し、
    STEP2において、エタノールがMIX1と混合され、STEP2は混合物MIX2を提供し、
    STEP3において、イソプロパノールがMIX2と混合され、STEP3は混合物MIX3を提供し、
    STEP4において、MIX3から1,4-ソルビタンが単離される、方法。
  2. 前記p-トルエンスルホン酸が、p-トルエンスルホン酸一水和物の形態で使用される、請求項1に記載の方法。
  3. DEHYDREACがニート(neat)で行われる、すなわち、3つの成分であるD-ソルビトール、p-トルエンスルホン酸、および臭化テトラブチルアンモニウムのみがDEHYDREACに使用され、加えられる、請求項1または2に記載の方法。
  4. DEHYDREACは、温度TEMP1で行われ、TEMP1は、95~120℃である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. DEHYDREACの反応時間TIME1-1は、4~12時間である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. DEHYDREACは、250mbar以下の圧力PRESS1で行われる、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. DEHYDREAC中に、水が除去される、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. STEP2は、60~90℃の温度TEMP2で行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. STEP3は、10~30℃の温度TEMP3-1で行われる、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. STEP3が、イソプロパノールの混合後に、-5~5℃の温度TEMP3-2へMIX3を冷却するCOOL3を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. STEP3は、MIX3の攪拌STIRR3を含み、STIRR3は、時間TIME3-2の間行われ、TIME3-2は、1~12時間である、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. STIRR3は、COOL3の後に行われ、COOL3は、請求項10に規定されるとおりである、請求項11に記載の方法。
  13. STIRR3は、TEMP3-2で行われ、TEMP3-2は、請求項10に規定されるとおりである、請求項11または12に記載の方法。
  14. 1,4-ソルビタンは、STEP4においてろ過によりMIX3から単離される、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. STEP1、STEP2、およびSTEP3は、1つの同じリアクター中で連続して行われる、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. ポリソルベート80の製造のための、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法によって調製された1,4-ソルビタンの使用。
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