JP7147726B2 - 活物質およびフッ化物イオン電池 - Google Patents

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Description

本開示は、活物質およびフッ化物イオン電池に関する。
高電圧かつ高エネルギー密度な電池として、例えばLiイオン電池が知られている。Liイオン電池は、Liイオンと正極活物質との反応、および、Liイオンと負極活物質との反応を利用したカチオンベースの電池である。一方、アニオンベースの電池として、フッ化物イオン(フッ化物アニオン)の反応を利用したフッ化物イオン電池が知られている。例えば、非特許文献1には、フッ化物イオン電池に用いられる活物質としてCuが開示されている。
Le Zhang et al., "Study of all solid-state rechargeable fluoride ion batteries based on thin-film electrolyte", J Solid State Electrochem (2017) 21:1243-1251
フッ化物イオン電池に用いられる活物質として、容量特性が良好な活物質が求められている。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、容量特性が良好な活物質を提供することを主目的とする。
上記課題を達成するために、本開示においては、フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、M(Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、xは0.05≦x≦3を満たす)、または、MLn(Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、Lnは、Sc、Yおよびランタノイドの少なくとも一種であり、yは0.1≦y≦3を満たし、zは0.15≦z≦6を満たす)で表される組成を有する、活物質を提供する。
本開示によれば、特定の金属窒化物を用いることで、容量特性が良好な活物質とすることができる。
上記開示においては、上記活物質が上記Mで表される組成を有していてもよい。
上記開示においては、上記MがCu、Ti、FeおよびVの少なくとも一つを含んでいてもよい。
上記開示においては、上記活物質が上記MLnで表される組成を有していてもよい。
上記開示においては、上記MがMnを含んでいてもよい。
上記開示においては、上記LnがCeを含んでいてもよい。
また、本開示においては、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された電解質層とを有するフッ化物イオン電池であって、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一方が、上述した活物質を含有する、フッ化物イオン電池を提供する。
本開示によれば、上述した活物質を用いることで、容量特性が良好なフッ化物イオン電池とすることができる。
本開示においては、容量特性が良好な活物質を提供できるという効果を奏する。
本開示におけるフッ化物イオン電池の一例を示す概略断面図である。 実施例3で得られた活物質に対するXRD測定の結果である。 実施例1で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。 実施例2で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。 実施例3で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。 比較例1で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。 実施例4で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。 実施例5で得られた評価用電池に対する充放電試験の結果である。
以下、本開示における活物質およびフッ化物イオン電池について、詳細に説明する。
A.活物質
本開示における活物質は、フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、M(Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、xは0.05≦x≦3を満たす)、または、MLn(Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、Lnは、Sc、Yおよびランタノイドの少なくとも一種であり、yは0.1≦y≦3を満たし、zは0.15≦z≦6を満たす)で表される組成を有する。
本開示によれば、特定の金属窒化物を用いることで、容量特性が良好な活物質とすることができる。例えば非特許文献1には、フッ化物イオン電池に用いられる活物質としてCuが開示されている。Cuを正極活物質として用いる場合、充電時にCuがフッ化される。フッ化銅は絶縁性が高いため、充電とともに抵抗が大きくなる。具体的には、絶縁性が高いフッ化銅が形成されることにより、主に導電材から供給される電子を、反応場(金属と金属フッ化物との界面)まで伝導させることが難しくなる。その結果、充電反応が進まなくなり、十分な容量が得られない。なお、非特許文献1では、電極の形状を薄膜化することで、フッ化物イオンの拡散距離を低減しているが、それでも、抵抗が大きく過電圧も大きい。そのため、理論容量に比べると十分な容量が得られていない。
これに対して、本開示においては、活物質として特定の金属窒化物を用いる。金属窒化物とフッ化物イオンとが反応することで(フッ素がドープされることで)、正孔が導入され、半導体領域が形成される。この半導体領域は電子伝導を補助する機能を有するため、主に導電材から供給される電子を、反応場(金属と金属フッ化物との界面)まで伝導させやすくなる。その結果、充電反応が進まなくなることを抑制でき、容量特性が良好な活物質とすることができる。さらに、金属窒化物は、金属単体に比べて、耐酸化性および耐水性が高いため、表面酸化の影響を受け難いという利点がある。その結果、意図しない酸化物等の発生による活物質の変質が生じにくい。また、例えば、本開示における活物質を正極活物質として用いた場合、本開示における活物質質は、通常、フッ素元素を含有しないため、初回の充放電は充電から開始される。そのため、負極活物質として、金属単体よりも安定な金属フッ化物を用いることができる。
本開示における活物質は、例えば、Mで表される組成を有する。Mにおいて、Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種である。Mの窒化物は半導体として知られている。また、Mは、上記金属元素の一種のみであってもよく、二種以上であってもよい。Mにおいて、xは、0.05≦x≦3を満たす。xは、Mの価数に応じて決定されていてもよい。すなわち、xは、電気的中性が維持される値であってもよい。
は、上記金属元素の中でも、Cu、Ti、V、Mn、Fe、Co、Niの少なくとも一つを有することが好ましい。また、Mにおける特定の金属元素(M1X)の割合は、例えば50mol%以上であり、70mol%以上であってもよく、90mol%以上であってもよい。M1Xは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiのいずれか一つの金属元素である。
で表される組成を有する活物質としては、例えば、CuN、TiN、TiN、VN、MnN、MnN、Mn、MnN、FeN、FeN、FeN、FeN、FeN、CoN、CoN、NiN、NiN等が挙げられる。
本開示における活物質は、例えば、MLnで表される組成を有する。Lnのフッ化物はフッ化物イオン伝導性が高いため、活物質がフッ化された場合に、フッ化物イオンの拡散性が向上する。MLnにおいて、Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種である。Mの窒化物は半導体として知られている。また、Mは、上記金属元素の一種のみであってもよく、二種以上であってもよい。Lnは、Sc、Yおよびランタノイドの少なくとも一種である。Lnは、いずれも、周期律表第3族に属する金属元素である。また、Lnは、上記金属元素の一種のみであってもよく、二種以上であってもよい。また、ランタノイドの種類は特に限定されないが、例えば、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tbが挙げられる。MLnにおいて、yは0.1≦y≦3を満たし、zは0.15≦z≦6を満たす。zは、Mの価数、Lnの価数および組成(y)に応じて決定されていてもよい。すなわち、zは、電気的中性が維持される値であってもよい。
は、上記金属元素の中でも、Cu、Ti、V、Fe、Mn、Co、Niの少なくとも一つを有することが好ましい。また、Mにおける特定の金属元素(M2X)の割合は、例えば50mol%以上であり、70mol%以上であってもよく、90mol%以上であってもよい。M2Xは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiのいずれか一つの金属元素である。
Lnは、上記金属元素の中でも、Sc、Y、Ce、La、Ndの少なくとも一つを有することが好ましい。また、Lnにおける特定の金属元素(Ln)の割合は、例えば50mol%以上であり、70mol%以上であってもよく、90mol%以上であってもよい。Lnは、Sc、Yおよびランタノイドのいずれか一つの金属元素である。
Lnで表される組成を有する活物質としては、例えば、MnCe、MnSr、Fe17Ce、Fe17Nd、Fe172.4、BiLaN等が挙げられる。
活物質の形状としては、例えば、粒子状が挙げられる。活物質の平均粒径(D50)は、例えば1nm以上であり、5nm以上であってもよい。一方、活物質の平均粒径(D50)は、例えば30μm以下であり、10μm以下であってもよく、5μm以下であってもよい。なお、平均粒径(D50)は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)による測定から算出できる。サンプル数は多いことが好ましく、例えば100以上である。
B.フッ化物イオン電池
図1は、本開示におけるフッ化物イオン電池の一例を示す概略断面図である。図1に示されるフッ化物イオン電池10は、正極活物質層1と、負極活物質層2と、正極活物質層1および負極活物質層2の間に形成された電解質層3と、正極活物質層1の集電を行う正極集電体4と、負極活物質層2の集電を行う負極集電体5と、これらの部材を収納する電池ケース6とを有する。本開示においては、正極活物質層1および負極活物質層2の少なくとも一方が、上述した活物質を含有する。
本開示によれば、上述した活物質を用いることで、容量特性が良好なフッ化物イオン電池とすることができる。なお、本開示においては、正極活物質層のみが上述した活物質を含有していてもよく、負極活物質層のみが上述した活物質を含有していてもよい。また、正極活物質層および負極活物質層の両方が、上述した活物質を含有していてもよいが、その場合は、上述した活物質の中で、反応電位が高い活物質を正極活物質として用い、反応電位が低い活物質を負極活物質として用いる。
1.正極活物質層
本開示における正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層である。正極活物質においては、通常、充電時にフッ化反応が生じ、放電時に脱フッ化反応が生じる。また、正極活物質層は、正極活物質の他に、導電材、バインダーおよび電解質の少なくとも一つをさらに含有していてもよい。
正極活物質層は、正極活物質として、上記「A.活物質」に記載した活物質を含有することが好ましい。この場合、上述した活物質よりも反応電位が低い任意の活物質を、負極活物質として用いることができる。一方、上記「A.活物質」に記載した活物質を負極活物質として用いた場合、一般的な正極活物質を用いることができる。一般的な正極活物質としては、例えば、金属単体、合金、金属酸化物、および、これらのフッ化物が挙げられる。
導電材としては、所望の電子伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、グラフェン、フラーレン、カーボンナノチューブが挙げられる。正極活物質層における導電材の割合は、例えば1重量%以上であり、5重量%以上であってもよい。導電材の割合が少なすぎると、良好な電子伝導パスが形成されない可能性がある。一方、正極活物質層における導電材の割合は、例えば20重量%以下であり、15重量%以下であってもよい。導電材の割合が多すぎると、相対的に活物質の割合が少なくなり、エネルギー密度が低下する可能性がある。
バインダーとしては、化学的、電気的に安定なものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダーが挙げられる。電解質については、後述する「3.電解質層」に記載する内容と同様である。
また、正極活物質層における正極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば30重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、正極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
2.負極活物質層
本開示における負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する層である。負極活物質においては、通常、充電時に脱フッ化反応が生じ、放電時にフッ化反応が生じる。また、負極活物質層は、負極活物質の他に、導電材、バインダーおよび電解質の少なくとも一つをさらに含有していてもよい。
負極活物質層は、負極活物質として、上記「A.活物質」に記載した活物質を含有することが好ましい。この場合、上述した活物質よりも反応電位が高い任意の活物質を、正極活物質として用いることができる。一方、上記「A.活物質」に記載した活物質を正極活物質として用いた場合、一般的な負極活物質を用いることができる。一般的な負極活物質としては、例えば、金属単体、合金、金属酸化物、および、これらのフッ化物が挙げられる。
導電材、バインダーおよび電解質については、上述した「1.正極活物質層」に記載した材料と同様の材料を用いることができる。また、負極活物質層における負極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば30重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、負極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
3.電解質層
本開示における電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。電解質層を構成する電解質は、液体電解質(電解液)であってもよく、ポリマー電解質であってもよく、無機固体電解質であってもよい。
電解液は、例えば、フッ化物塩および溶媒を含有する。フッ化物塩としては、例えば、無機フッ化物塩、有機フッ化物塩、イオン液体が挙げられる。無機フッ化物塩としては、例えば、XF(Xは、Li、Na、K、RbまたはCsである)が挙げられる。有機フッ化物塩のカチオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムカチオン等のアルキルアンモニウムカチオンが挙げられる。電解液におけるフッ化物塩の濃度は、例えば0.1mol/L以上であり、0.3mol/L以上であってもよく、0.5mol/L以上であってもよい。一方、フッ化物塩の濃度は、例えば6mol/L以下であり、3mol/L以下であってもよい。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネート、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシメタン、1,3-ジメトキシプロパン等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、スルホラン等の環状スルホン、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の鎖状スルホン、γ-ブチロラクトン等の環状エステル、アセトニトリル等のニトリル、および、これらの任意の混合物が挙げられる。ポリマー電解質は、例えば液体電解質にポリマーを添加し、ゲル化することで、得ることができる。
一方、無機固体電解質としては、例えば、La、Ce等のランタノイド元素のフッ化物、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属元素のフッ化物、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類元素のフッ化物が挙げられる。また、無機固体電解質は、La、Ba、Pb、Sn、CaおよびCeの少なくとも一種の金属元素を含有するフッ化物であることが好ましい。無機固体電解質は、上記金属元素を一種のみ有していてもよく、二種以上有していてもよい。無機固体電解質の具体例としては、La1-xBa3-x(0≦x≦2)、Pb2-xSn(0≦x≦2)、Ca2-xBa(0≦x≦2)およびCe1-xBa3-x(0≦x≦2)が挙げられる。上記xは、それぞれ、0よりも大きくてもよく、0.3以上であってもよく、0.5以上であってもよく、0.9以上であってもよい。また、上記xは、それぞれ、1よりも小さくてもよく、0.9以下であってもよく、0.5以下であってもよく、0.3以下であってもよい。無機固体電解質の形状は、特に限定されないが、例えば粒子状を挙げることができる
4.その他の構成
本開示におけるフッ化物イオン電池は、上述した正極活物質層、負極活物質層および電解質層を少なくとも有する。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および、負極活物質層の集電を行う負極集電体を有する。集電体の形状としては、例えば、箔状、メッシュ状、多孔質状が挙げられる。また、フッ化物イオン電池は、正極活物質層および負極活物質層の間に、セパレータを有していてもよい。セパレータを設けることで、より安全性の高い電池が得られる。
5.フッ化物イオン電池
本開示におけるフッ化物イオン電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。また、本開示におけるフッ化物イオン電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型が挙げられる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
[実施例1]
活物質(CuN、レアメタリック製)と、固体電解質(PbF、高純度化学製)と、導電材(アセチレンブラック(AB)、HS-100、デンカ製)とを、CuN:PbF:AB=30:60:10の重量比となるように秤量し、それらをボールミルで混合し、電極合材を得た。得られた電極合材(作用極)と、固体電解質層を形成するための固体電解質(La0.9Ba0.12.9)と、固体電解質(PbF、高純度化学製)および導電材(アセチレンブラック(AB)、HS-100、デンカ製)をPbF:AB=95:5の重量比で混合した合材(対極)と、Pb箔とを圧粉成形し、評価用電池を得た。
[実施例2]
作用極において、活物質としてTiN(高純度化学製)を用い、固体電解質としてLa0.9Ba0.12.9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[実施例3]
Arグローブボックス内で、マンガン金属(Mn)およびセリウム金属(Ce)を、Mn:Ce=1:2のモル比となるように秤量し、粉砕し、混合した。得られた混合物を石英管に入れ、真空引きし、その後、窒素ガスフロー下において、900℃、36時間の条件で焼成した。これにより、活物質(MnCe)を得た。得られた活物質に対して、CuKα線を用いたX線回折測定を行ったところ、図2に示すように、2θ=32°、34°、35°付近に、MnCeの典型的なピークが確認され、MnCeが得られていることが確認された。作用極において、活物質としてMnCeを用いたこと以外は、実施例2と同様にして評価用電池を得た。
[比較例1]
作用極において、活物質としてCuを用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[評価]
実施例1~3および比較例1で得られた評価用電池に対して充放電試験を行った。実施例1における充放電試験の条件は、温度140℃、作用極の終止電位0.3V(vs Pb/PbF)~1.5V(vs Pb/PbF)、電流50μA/cmとした。また、実施例2、3および比較例1における充放電試験の条件は、温度140℃、作用極の終止電位-1.5V(vs Pb/PbF)~3V(vs Pb/PbF)、電流50μA/cmとした。その結果を図3~図6に示す。
図3に示すように、実施例1(CuN)では、約0.6Vに放電反応のプラトーが確認され、約0.8Vに充電反応のプラトーが確認された。また、充放曲線および放電曲線は、それぞれ、2段のプラトーを有することが確認された。また、約650mAh/gの放電容量が得られ、理論容量(786mAh/g)に近い放電容量が得られた。また、図4に示すように、実施例2(TiN)では、約0.2Vに放電反応のプラトーが確認され、約30mAh/gの放電容量が得られた。
また、図5に示すように、実施例3(MnCe)では、約1.4Vに放電反応のプラトーが確認され、約1.6Vに充電反応のプラトーが確認され、充放電反応が非常に高い電位で生じた。また、充電反応が生じる電位と、放電反応が生じる電位とが近く、過電圧が小さいため、電池反応抵抗が低いことが示唆された。これは、活物質が窒化物であることで電子伝導性が向上する効果が生じたことに加えて、ランタノイドフッ化物が生じたことでフッ化物イオンの拡散性が向上したためであると推測される。
一方、図6に示すように、比較例1(Cu)では、放電容量が20mAh/gに届かず、理論容量(843mAh/g)に比べて大幅に低かった。その理由は、充電が開始されると、活物質(Cu)の表面が絶縁体(フッ化銅)で覆われた構造が形成され、充電反応が進行しなくなったためであると推測される。その結果、放電容量が大幅に低くなったと推測される。これに対して、実施例1~3では、特定の窒化物を用いることで、容量特性が良好な活物質が得られることが確認された。
[実施例4]
作用極において、活物質としてFeN(高純度化学製)を用い、固体電解質としてLa0.9Ba0.12.9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[実施例5]
作用極において、活物質としてVN(高純度化学製)を用い、固体電解質としてLa0.9Ba0.12.9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[評価]
実施例4、5で得られた評価用電池に対して充放電試験を行った。充放電試験の条件は、温度140℃、作用極の終止電位-1.5V(vs Pb/PbF)~3V(vs Pb/PbF)、電流50μA/cmとした。その結果を図7および図8に示す。
図7に示すように、実施例4(FeN)では、約-0.5Vおよび約-1.4Vに放電反応のプラトーが確認され、約30mAh/gの放電容量が得られた。一方、図8に示すように、実施例5(VN)では、放電曲線における約1.5V~約-1.1Vの範囲で、なだらか曲線が得られ、約-1.1Vに放電反応のプラトーが確認され、約240mAh/gの放電容量が得られた。
1 … 正極活物質層
2 … 負極活物質層
3 … 電解質層
4 … 正極集電体
5 … 負極集電体
6 … 電池ケース
10 … フッ化物イオン電池

Claims (7)

  1. フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、
    (Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、xは0.05≦x≦3を満たす)、または、MLn(Mは、Cu、Ti、V、Cr、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Nb、In、Sn、Ta、WおよびBiの少なくとも一種であり、Lnは、Sc、Yおよびランタノイドの少なくとも一種であり、yは0.1≦y≦3を満たし、zは0.15≦z≦6を満たす)で表される組成を有する、活物質。
  2. 前記活物質が前記Mで表される組成を有する、請求項1に記載の活物質。
  3. 前記MがCu、Ti、FeおよびVの少なくとも一つを含む、請求項2に記載の活物質。
  4. 前記活物質が前記MLnで表される組成を有する、請求項1に記載の活物質。
  5. 前記MがMnを含む、請求項4に記載の活物質。
  6. 前記LnがCeを含む、請求項4または請求項5に記載の活物質。
  7. 正極活物質層と、負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された電解質層とを有するフッ化物イオン電池であって、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層の少なくとも一方が、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の活物質を含有する、フッ化物イオン電池。
JP2019184996A 2019-05-28 2019-10-08 活物質およびフッ化物イオン電池 Active JP7147726B2 (ja)

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