JP7142451B2 - 音量制御装置および放送システム - Google Patents

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Description

本発明は、音声出力装置から出力される音声の音量を制御可能な音量制御装置およびそれを用いた放送システムに関し、例えば駅のコンコースやプラットホーム(駅ホーム)等の喧騒空間に設置された複数のスピーカから出力される音声の音量を設置位置の異なるスピーカごとに制御する場合に適用して有効な音量制御装置および放送システムに関する。
駅のコンコースや駅ホームには、旅客案内情報等を報知するための音声(案内放送)を出力するスピーカが設置されている。このようなスピーカから出力される案内放送は、周囲の騒音の影響を受けず、聞き取り易いことが望まれている。
駅のコンコースのような暗騒音が大きな環境下においては、案内放送が暗騒音にかき消されてしまい聴き取りづらいという問題があった。また、駅ホームの案内放送は、昼夜を問わず予め設定された一定の音量で行われていたため、夜間等は比較的周囲の騒音が小さいため、一定の音量で案内放送を行うと、近隣住民等へ不快感を与えてしまうという問題があった。
従来、集音された外部音響(放送音と騒音との合成音)中に含まれる騒音成分を検出し、この騒音成分のレベルに応じて音量増幅手段の利得を決定するようにした制御装置に関する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、集音された外部音響(放送音と騒音との合成音)から騒音成分のみを精度よく検出することは難しいため、特許文献1の発明を適用してもスピーカから出力される再生音声を適切な音量に設定することができないという課題がある。
一方、音声入力信号の中から無音部分を検出して検出された無音部分の出力開始タイミングから出力終了タイミングまでの間に集音手段(マイク)によって集音された音の大きさに基づいて、音声出力装置(スピーカ)から出力される再生音声の音量(再生音量)を制御するようにした音量制御装置に関する発明が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5-316598号公報 特開2015-149551号公報
しかしながら、特許文献2に記載されている音量制御装置にあっては、放送音が長時間継続すると、騒音を検出する機会が減ってしまうため、音声出力装置から出力される再生音声の音量を適切に制御することが困難になるという課題がある。
また、特許文献1や2に記載されているものを含め、従来の音量制御装置は、外部騒音をマイクにより集音して計測し、集音された騒音の大きさに応じて再生音量を制御する方式であるため、マイクの近傍のいる人間の会話を拾ってしまいプライバシー保護の観点から望ましくないという課題がある。そこで、本発明者らは、外部騒音を計測するためのマイクの代わりに騒音計を用いることを検討した。しかしながら、騒音計を使用すると、放送の音声と周囲の騒音とを区別することが非常に困難になるため、再生音量の適切な音量制御が難しくなるという課題があることが明らかになった。
本発明は上記のような課題に着目してなされたものでその目的とするところは、放送音による再生音の騒音レベルを予め計測しておくことで、音声出力装置から出力される再生音の音量をいつでも適切に制御することが可能な音量制御装置および放送システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、騒音計を用いて放送音を含む騒音の騒音レベルを計測することで、プライバシーの保護を図りつつ音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することが可能な音量制御装置および放送システムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、
音源から入力される放送音信号を信号増幅部で増幅して音声出力装置へ供給して音声出力装置から出力される再生音声の音量を、前記信号増幅部の増幅率を変化させることで制御する駅のコンコースまたは駅ホームにおける音声放送のための音量制御装置において、
前記音声出力装置から出力される再生音声が届く所定箇所に配設された騒音計からの計測値を取り込む騒音レベル取得手段と、
前記音源からの放送音による再生音の音量と前記騒音計による静かな時間帯の事前計測における騒音レベルとの相関関係を表わすデータを記憶する記憶手段と、
前記音源から入力される放送音および前記信号増幅部の増幅率に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記データを参照して、前記騒音レベル取得手段により取得された騒音レベルに含まれる環境騒音のレベルを推定する騒音量推定手段と、
前記騒音量推定手段により推定された環境騒音レベルに応じて前記信号増幅部の増幅率を、前記再生音声の音量が前記推定された環境騒音レベルに対して所定の信号対雑音比を有する音量となるように設定する増幅率設定手段と、を備え
前記増幅率設定手段は、前記音声出力装置から出力される再生音のレベルが、前記騒音量推定手段により推定された環境騒音レベルよりも8~13dB大きな音になるように前記信号増幅部の増幅率を設定するように構成したものである。
上のような構成を有する音量制御装置によれば、放送音による騒音レベルを予め計測して相関関係を示すデータとして記憶手段に記憶しておいて、実際の音量制御に際しては、音源から入力される放送音および前記信号増幅部の増幅率に基づいて、記憶手段に記憶されている相関データを参照して環境騒音のレベルを推定し、音声出力装置(スピーカ)の再生音の音量が推定された環境騒音レベルに対して所定の信号対雑音比を有する音量となるように信号増幅部(アンプ)の増幅率を設定するので、放送開始直前に騒音を測定する必要がないため放送音が長時間継続することで環境騒音を検出する機会がなくなったり、放送途中で環境騒音が変化したりしたような場合にも、音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することができる。
また、騒音計を用いて放送音を含む騒音の騒音レベルを計測するので、プライバシーの保護を図りつつ音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することができる。また、騒音計を使うことで、データ量がマイクによる音声データと比較して少なくなり、装置の負担が小さくなる。
ここで、望ましくは、前記騒音量推定手段は、前記騒音計により計測される騒音レベルから前記音源から入力される放送音に基づく騒音レベルを差し引くことにより環境騒音のレベルを推定するように構成する。
かかる構成によれば、簡単な処理で比較的正確に騒音計の設置個所周囲における環境騒音のレベルを推定することができる。
さらに、望ましくは、前記増幅率設定手段は、複数の音声出力装置に対応された複数の前記信号増幅部の増幅率を個別に設定可能に構成され、
前記記憶手段には、前記複数の音声出力装置から出力される再生音声が前記騒音計に到達するまでの減衰量に関わる伝達係数が記憶されており、
前記騒音量推定手段は、前記複数の音声出力装置の各再生音量とそれぞれの伝達係数とから前記音源から入力される放送音に基づく騒音レベルをそれぞれ算出し、前記騒音計により計測される騒音レベルから前記算出した騒音レベルを差し引くことにより環境騒音のレベルを推定するように構成する。
このように構成することで、放送対象エリアに複数の音声出力装置(スピーカ)が設置されていて複数のスピーカからの音声による騒音が騒音計により計測される場合に、正確に環境騒音のレベルを推定して音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することが可能となる。
また、望ましくは、前記増幅率設定手段は、前記音声出力装置から出力される再生音声の音量が予め設定された上限値を超えないように、前記信号増幅部の増幅率を設定するように構成する。
このように構成することで、放送音を聞き取り易いように音声出力装置(スピーカ)から出力される音声の音量をより適切に制御しかつスピーカの再生音が利用者に不快感を与えるほど大きくなり過ぎるのを回避することができるようになる。
また、本出願の他の発明に係る放送システムは、上記のような構成を有する音量制御装置と、所定のエリアに設置された複数の音声出力装置と、前記所定のエリア内の所定個所に設置された騒音計と、前記複数の音声出力装置に対応された複数の信号増幅部と、を備え、前記騒音レベル取得手段は、前記複数の騒音計からの計測値を取り込み可能にように構成したものである。
上記のような発明によれば、騒音計を用いて放送音を含む騒音の騒音レベルを計測するので、プライバシーの保護を図りつつ音声出力装置から出力される音声の音量を適切に制御することができるとともに、放送エリアに複数の音声出力装置(スピーカ)が設置されていて複数のスピーカからの音声による騒音が騒音計により計測される場合に、正確に環境騒音のレベルを推定して音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することが可能な放送システムを実現することができる。
ここで、望ましくは、前記所定のエリア内の前記複数の音声出力装置に対応された所定個所に設置された複数の騒音計を備え、
前記騒音量推定手段は、前記複数の騒音計により計測される騒音レベルに基づいて各騒音計の設置個所における環境騒音のレベルを推定するように構成され、
前記増幅率設定手段は、前記複数の信号増幅部の増幅率を、前記騒音量推定手段により推定された騒音量に応じてそれぞれ設定するように構成する。
上記のように構成することで、放送エリアに複数の音声出力装置(スピーカ)が設置されている場合に、スピーカごとに適切な音量の音声をそれぞれ出力させることが可能となる。
本発明によれば、放送音による騒音レベルを予め計測しておくことで、音声出力装置から出力される再生音の音量をいつでも適切に制御することが可能な音量制御装置および放送システムを実現することができる。また、騒音計を用いて放送音を含む騒音の騒音レベルを計測することで、プライバシーの保護を図りつつ音声出力装置から出力される再生音の音量を適切に制御することが可能な音量制御装置および放送システムを実現することができる。
本発明に係る音量制御装置を適用して好適な放送システムの実施形態を示すシステム構成図である。 本発明の実施形態の放送システムを構成する音量制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。 (A)~(C)は、実施形態の音量制御装置による放送音の音量制御の基本的な考え方を示す説明図である。 実施形態の音量制御装置における音量制御手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の放送システムの第2の実施例における音量制御の考え方を示す説明図である。
以下、本発明に係る音量制御装置の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明に係る音量制御装置をコンコースのような喧騒感の高い空間において案内放送を流す音声放送システムに適用するのに好適な実施形態の概略構成を示すシステム構成図、図2は本実施形態の音声放送システムの構成を機能的に示す機能ブロック図である。
本実施形態の音声放送システムは、図1に示すように、例えばコンコースのような空間の屋根下天井部や柱に、所定の間隔をおいて設置される複数の音声出力装置としてのスピーカ11,11,……と、複数の騒音計12,12,……と、スピーカ11,11,……より流す音声を入力するためのマイクや予め録音された音声放送文を記憶したメモリなどからなる放送音源13と、放送音源13からの音声信号を増幅(減衰を含む)してスピーカ11,11,……へ供給する増幅器(アンプ)などからなる信号増幅部14を備える。騒音計12の設置個所は、スピーカから出力される音声(再生音声)が届く範囲であり、例えばスピーカの近傍であるのが望ましく、床面よりも人の平均身長程度高い位置であればなお良い。
また、本実施形態の音声放送システムは、騒音計12,12,……から計測値を受信して後述するような処理を実施することで周囲の騒音レベルに応じた音量で放送を行うように、信号増幅部14に対する制御信号を生成して出力する制御用PC(コンピュータ)15Aや通信モジュール15Bなどからなる音量制御装置15を備える。騒音計12,12,……から音量制御装置15への計測値の伝達は、無線方式に限定されず、有線方式でも良い。
騒音計12は、設置された位置における音の大きさを計測して計測値をデシベルのような単位で出力する機器であり、マイクのような集音装置よりもサンプリング周波数が充分に低い(例えば1/1000)ので、人間の会話の内容を復元できるような情報は取得できず、これによりコンコースのような不特定多数人が往来する空間に設置したとても利用者のプライバシーを保護することができる。なお、本実施形態の音声放送システムの騒音計12には、市販されている一般的な騒音計を使用することができる。
信号増幅部14は、複数のスピーカ11,11,……を接続する複数の出力端子および出力端子ごとにアンプ(増幅器)を備え、出力端子に接続された複数のスピーカ11,11,……のそれぞれから出力される再生音声の音量を別々に制御することができるように構成されている。信号増幅部14は、複数のスピーカそれぞれに対応して設けられた個別のアンプ(増幅器)であっても良い。つまり、複数のスピーカとそれぞれのスピーカに対応した複数のアンプ(増幅器)が既に設置されている駅等の音声放送システムを利用して本実施形態の音声放送システムを構築することができる。
図2に示すように、本実施形態の音声放送システムは、騒音計12からの信号(騒音レベル)および放送音源13からの放送音信号(放送音量)に基づいて、放送音源13とスピーカ11との間に設けられているアンプ14に設定する増幅率を演算する音量制御装置15を備える。なお、音量制御装置15は、制御用PCに格納されているソフトウェア(音量制御プログラム)等によって実現することができる。
図2に示す音量制御装置15は、騒音計12からの信号に基づいて騒音レベルを取得する騒音レベル取得部51と、予め調べておいた放送音によるスピーカ11の再生音量と騒音レベルとの相関関係を表わすデータ(テーブルまたは式)を記憶する相関記憶部52を備える。
また、音量制御装置15は、放送音源13が出力中の放送音の音量(放送音量)と騒音レベル取得部51により取得される計測中の騒音レベルとに基づいて相関記憶部52から読み出した再生音量と騒音レベルとの相関を利用して騒音レベルから放送音を除いた環境騒音のみの騒音レベルを推定する騒音量推定部53と、推定された騒音量に基づいてアンプ14へ供給する増幅率を算出し設定する増幅率算出部54を備える。
騒音量推定部53は、入力側に放送音源13から出力される放送音の音量を検出する音量検出手段(例えばAD変換回路)を設けておくことで、検出した出力中の放送音の音量およびアンプ14の増幅率から、それにより騒音計12で計測されるべき騒音レベルを相関記憶部52より読み出して、そのとき騒音レベル取得部51により取得されている騒音レベルから差し引くことによって環境騒音のみのレベルを推定することができる。なお、予め音量レベルの分かっている放送音のみを再生させるシステムにおいては、放送音の音量レベル(V)とアンプ14の増幅率(G)とから計算(V×G)で再生音声の音量を算出できるので、音量検出手段は不要である。
また、放送音源13が例えばマイクのように入力音声の大きさが異なる場合には、音の大小にかかわらず出力信号が常に一定の音量となるように放送音源13を構成しておけば、騒音量推定部53の入力側の音量検出手段は不要となる。以下、放送音源13が出力される音量が一定であり、音量検出手段がないものとして説明する。
増幅率算出部54は、騒音量推定部53により推定された騒音量に対して、スピーカより出力させる再生音声が所定のSN比(信号対雑音比)を有する音量となるように増幅率Gを算出し設定する。具体的には、スピーカの再生音が、推定された騒音量よりも8~13dB大きな音になるようにアンプ14の増幅率Gを設定する。
なお、騒音レベル取得部51は、相関関係を調べる際には放送音のみによる騒音レベルを取得し、実際の音量制御の実行の際には放送音に環境騒音が加わった周囲音による騒音レベルを取得する。具体的には、予め静かな環境下でアンプ14の増幅率を変えながら放送音の再生音声をスピーカ11より出力させて、そのときに騒音計12で計測された騒音レベルを騒音レベル取得部51により取得し、再生音声(スピーカの再生音)の音量(放送音の音量×アンプ増幅率)と取得した騒音計の測定値との相関関係を調べることによって、相関記憶部52に記憶しておく相関関係を表わすデータを生成する。
次に、上記実施形態の音声放送システムを構成する音量制御装置15による音量制御の基本的な考え方を、図3を用いて説明する。
図3(A)は相関記憶部52に記憶される放送音の再生音量と騒音計で計測した騒音レベル(静寂環境放送音騒音レベル)との相関関係の例をグラフで表したものである。相関記憶部52には、図3(A)のグラフに対応したテーブルデータまたは式が、計測ポイントすなわち騒音計12の設置個所ごとに計測され記憶される。
図3(B)は騒音レベル取得部51により取得される騒音計12で計測された全騒音のグラフであり、このグラフには図3(A)の放送音の騒音レベルと放送音による騒音以外の環境騒音(ハッチング部分)とが含まれる。
騒音量推定部53は、図3(B)のグラフから図3(A)の放送音騒音部分を差し引くことで、環境騒音(ハッチング部分)を推定する機能を有している。
そして、増幅率算出部54は、図3(C)に示すように、スピーカの再生音レベルSLが、騒音量推定部53により推定された騒音レベルNLよりも8~13dB大きな音になるようにアンプ14の増幅率Gを設定する。また、増幅率算出部54は、増幅率Gの設定によってスピーカの再生音レベルSLが音量上限すなわち最大許容音量レベルLMAXを超えてしまうような場合には、図3(C)に示す区間T1のように、上限を超えないようアンプ14の増幅率Gを制限する機能を有する。これにより、放送音を聞き取り易いようにスピーカ11から出力される再生音の音量を制御しかつスピーカの再生音が駅利用者に不快感を与えるほど大きくなり過ぎるのを回避することができる。
次に、音量制御装置15による音量制御の手順について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、図4のフローチャートに従った音量制御が開始される前に、放送音源13が出力中の放送音および増幅率と騒音レベル取得部51により取得される計測中の騒音レベルとに基づいて相関記憶部52から読み出した再生音量と騒音レベルとの相関関係を表わすデータ(テーブルまたは式)が作成され、相関記憶部52に記憶されているものとする。
図4の処理が開始されると、音量制御装置15は、アンプ14の増幅率を例えばG1に固定した状態で放送音源13に指令を与えて放送音(試験音声でも良い)を出力させてスピーカ11より放送音を再生させる(ステップS1)。続いて、音量制御装置15は、騒音計12の計測値(放送音と環境騒音を含んだ騒音値)を騒音レベル取得部51により取得するとともに(ステップS2)、この騒音レベルの取得と並行して放送音の騒音レベルを推定する(ステップS3)。なお、音量制御装置15は、予め音量レベルの分かっている所定の放送音を再生させた時は、その放送音の音量レベルとアンプ14の増幅率G1とから演算によってスピーカの再生音量を求め、この再生音量に基づいて相関記憶部52を参照して、放送音による騒音レベルを推定することができる。
次に、音量制御装置15は、ステップS2で取得した騒音レベルからステップS3で検出した放送音の騒音レベル分を差し引くことで環境騒音のみに対応する騒音レベルを推定する(ステップS4)。
続いて、放送音が環境騒音に対して所定のSN比で再生されるアンプ14の増幅率Gを算出し(ステップS5)、スピーカ11の再生音量が予め設定した上限値を超えるか否か判定する(ステップS6)。そして、再生音量が予め設定した上限値を超える(Yes)と判定するとステップS7へ移行して、再生音量が予め設定した上限値以下となるようにアンプの増幅率Gを修正してステップS8へ進む。
一方、ステップS6で、再生音量が予め設定した上限値を超えない(No)と判定するとそのままステップS8へ進み、ステップS8では、ステップS5またはS7で算出された増幅率でアンプ14を駆動して放送音を増幅し、スピーカ11より出力させる。
上記のような手順に従った音量制御を実行することによって、騒音の大きな喧騒環境下においても、内容を聞き取りやすい音量で放送音をスピーカ11より出力させることができる。
(第2実施例)
次に、音量制御装置15の第2の実施例について、図5を用いて説明する。
第2実施例の音量制御装置15は、1つの放送エリア内に配設された複数の騒音計に複数のスピーカからの再生音が入る場合に、その部位における騒音は複数のスピーカ11からの再生音が重なった大きさとなる。そのため、第1の実施例の音量制御装置では、複数のスピーカ11からの再生音の大きさを変えるつまりアンプ14の増幅率をスピーカごとに異ならせる制御を実行すると、適切な音量制御が行えなくなるという課題がある。そこで、第2の実施例は、そのような課題を克服できるようにしたものである。
具体的には、第2の実施例では、例えば図5に示すように、1つの放送エリアに3個のスピーカ11A,11B,11Cが配設され各スピーカ11A,11B,11Cに対応して騒音計12A,12B,12Cが設置されている場合に、3個すべてのスピーカから出力させるのではなく、いずれか1つのスピーカから順番に放送音を出力させ、その放送音を複数の騒音計12A,12B,12Cで計測して、どのスピーカからどの位の音量で出力させたときに着目する騒音計ではどの程度の騒音レベルが計測されたかを調べて記憶する。つまり、それぞれの騒音計12A,12B,12Cに対する各スピーカからの放送音の伝達係数(減衰率)c1,c2,c3も相関記憶部52に記憶しておくようにする。
ここで、騒音計12Aにより計測される放送音の騒音レベルNは、3個のスピーカ11A,11B,11Cから同一の放送音(音量V0)を出力する場合、スピーカ11A,11B,11Cに対応するアンプの増幅率をG1,G2,G3とすると、
騒音レベルN=V0×G1×c1+V0×G2×c2+V0×G3×c3
で表わされる。
また、3個のスピーカ11A,11B,11Cから異なる放送音(音量V1,V2,V3)を出力する場合、対応するアンプの増幅率をG1,G2,G3とすると、
騒音レベルN=V1×G1×c1+V2×G2×c2+V3×G3×c3
で表わされる。
そして、第2の実施例においては、騒音量推定部53は、複数のスピーカがありいずれかのスピーカに対応するアンプの増幅率を設定する場合に、他のスピーカから放送音を出力させる際の増幅率と伝達係数とから他のスピーカの音量を変えたときにそれにより騒音計で計測されるべき騒音レベルの変化(増加分)を考慮して、騒音レベル取得部51により取得されている騒音レベルから当該スピーカの音量および他のスピーカの音量を差し引くことによって環境騒音のレベルを推定するように構成される。
なお、上記のような制御を実施する場合、各スピーカの音量すなわち対応するアンプの増幅率を設定する際に他のアンプの増幅率を変化させるため、条件(スピーカの数等)によっては、例えば環境騒音に上乗せする音量を10dB±0.5のような狭い範囲に設定しておくと、すべてのアンプの増幅率を一義的に定めることが困難になる(収束しなくなる)ことが考えられる。そのため、例えば環境騒音に上乗せする音量を、+8~13dBのように、ある程度幅を持たせて設定することによって、上記のような困難な状況に陥るのを回避することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、再生音量と騒音レベルとの相関関係を表わすデータ(テーブルまたは式)を相関記憶部52に記憶しておくようにしているが、放送音源13からの放送音の音量が同一である場合には、アンプの増幅率と騒音レベルとの相関関係を表わすデータ(テーブルまたは式)を相関記憶部52に記憶しておくようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を適用して有効な放送システムの例として駅のコンコースの音声放送システムを挙げたが、本発明はそれに限定されることなく、例えば、駅ホームや、列車内、空港、建築現場、公共施設等に設置される放送システムに適用することができる。また、音声を出力する放送システムに限定されず、音楽を出力する放送システムにも適用することができる。
11 スピーカ(音声出力装置)
12 騒音計
13 放送音源(マイク)
14 信号増幅部
15 音量制御装置
51 騒音レベル取得部
52 相関記憶部
53 騒音量推定部
54 増幅率算出部(増幅率設定手段)

Claims (6)

  1. 音源から入力される放送音信号を信号増幅部で増幅して音声出力装置へ供給して音声出力装置から出力される再生音声の音量を、前記信号増幅部の増幅率を変化させることで制御する駅のコンコースまたは駅ホームにおける音声放送のための音量制御装置において、
    前記音声出力装置から出力される再生音声が届く所定箇所に配設された騒音計からの計測値を取り込む騒音レベル取得手段と、
    前記音源からの放送音による再生音の音量と前記騒音計による静かな時間帯の事前計測における騒音レベルとの相関関係を表わすデータを記憶する記憶手段と、
    前記音源から入力される放送音および前記信号増幅部の増幅率に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記データを参照して、前記騒音レベル取得手段により取得された騒音レベルに含まれる環境騒音のレベルを推定する騒音量推定手段と、
    前記騒音量推定手段により推定された環境騒音レベルに応じて前記信号増幅部の増幅率を、前記再生音声の音量が前記推定された環境騒音レベルに対して所定の信号対雑音比を有する音量となるように設定する増幅率設定手段と、を備え
    前記増幅率設定手段は、前記音声出力装置から出力される再生音のレベルが、前記騒音量推定手段により推定された環境騒音レベルよりも8~13dB大きな音になるように前記信号増幅部の増幅率を設定することを特徴とする音量制御装置。
  2. 前記騒音量推定手段は、前記騒音計により計測される騒音レベルから前記音源から入力される放送音に基づく騒音レベルを差し引くことにより環境騒音のレベルを推定することを特徴とする請求項1に記載の音量制御装置。
  3. 前記増幅率設定手段は、複数の音声出力装置に対応された複数の前記信号増幅部の増幅率を個別に設定可能に構成され、
    前記記憶手段には、前記複数の音声出力装置から出力される再生音声が前記騒音計に到達するまでの減衰量に関わる伝達係数が記憶されており、
    前記騒音量推定手段は、前記複数の音声出力装置の各再生音量とそれぞれの伝達係数とから前記音源から入力される放送音に基づく騒音レベルをそれぞれ算出し、前記騒音計により計測される騒音レベルから前記算出した騒音レベルを差し引くことにより環境騒音のレベルを推定することを特徴とする請求項2に記載の音量制御装置。
  4. 前記増幅率設定手段は、前記音声出力装置から出力される再生音声の音量が予め設定された上限値を超えないように、前記信号増幅部の増幅率を設定するように構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の音量制御装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の音量制御装置と、所定のエリアに設置された複数の音声出力装置と、前記所定のエリア内の所定個所に設置された騒音計と、前記複数の音声出力装置に対応された複数の信号増幅部と、を備え、
    前記騒音レベル取得手段は、前記騒音計からの計測値を取り込み可能に構成されていることを特徴とする放送システム。
  6. 前記所定のエリア内の前記複数の音声出力装置に対応された所定個所に設置された複数の騒音計を備え、
    前記騒音量推定手段は、前記複数の騒音計により計測される騒音レベルに基づいて各騒音計の設置個所における環境騒音のレベルを推定するように構成され、
    前記増幅率設定手段は、前記複数の信号増幅部の増幅率を、前記騒音量推定手段により推定された騒音量に応じてそれぞれ設定するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の放送システム。
JP2018059129A 2018-03-27 2018-03-27 音量制御装置および放送システム Active JP7142451B2 (ja)

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