JP7130617B2 - アクティブペン及びセンサ集積回路 - Google Patents

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Description

本発明は、位置検出装置に向けてダウンリンク信号を送信可能に構成されたアクティブペンと、該アクティブペンが送信したダウンリンク信号を受信するためのセンサ集積回路とに関する。
アクティブペンによる入力に対応する位置検出システムに関しては、近年、複数のアクティブペンによる同時入力が求められるようになってきており、そのための技術もいくつか提案されてきている。そのうちの一つは、複数のアクティブペンが同じ時間スロット内において異なる周波数でダウンリンク信号を送信することにより、複数のアクティブペンが同時にダウンリンク信号を送信することを可能にするというもので、特許文献1には、その一例が開示されている。
米国特許出願公開第2016/0246390号明細書
ところで、本願の発明者らは、異なる周波数のダウンリンク信号をできるだけ簡易な構成で実現するため、分周回路の利用を考えている。例えば、8MHzの基準クロックを用いる場合であれば、1/16分周で500kHz、1/24分周で333.3kHz、1/32分周で250kHzの各信号を作ることができるので、これらの周波数を用いてダウンリンク信号を生成することとすれば、分周回路という簡易な構成によりダウンリンク信号用の搬送波を作ることが可能になる。
しかしながら、より詳しい検討の結果、単に分周回路を利用するだけだと、ダウンリンク信号を受信するセンサ集積回路側での演算が複雑になってしまうという問題、及び、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン間での違いが大きくなり、時間を有効に活用できないという問題が発生することが判明した。以下、詳しく説明する。
図14は、本発明の背景技術によるダウンリンク信号の構成を示す図である。なお、同図に記載の技術自体、本願の発明者らが考えたもので、本願の出願時点で公知になっているものではない。同図には、BPSK(Binary Phase-Shift Keying)変調されたパルス信号によりダウンリンク信号を構成する場合の例を示している。したがって、図14の例では、1シンボル(1回の変調で送られる1まとまりのデジタルデータ)が1ビットにより構成される。また、図14には、アクティブペン1が500kHzでダウンリンク信号を送信し、アクティブペン2が333.3kHzでダウンリンク信号を送信し、アクティブペン3が250kHzでダウンリンク信号を送信する例を示している。さらに、図14には、1時間スロットの時間長が0.25msecであり、1時間スロット内で送信されるデータのサイズが21ビットである例を示している。
高調波ノイズの発生を避けるため、1シンボルの送信に使用する時間の長さ(図示したウインドウWの時間長。以下、「シンボル時間長」という)は、パルス信号の周期の整数倍に等しい値に設定されることが望まれる。しかし、そのようにシンボル時間長を設定することにすると、図14に示すように、シンボル時間長が周波数ごとに異なる値となってしまう。図14の例では、周波数が500kHzである場合にシンボル時間長が10μsecとなり、333.3kHzである場合に9μsecとなり、250kHzである場合に8μsecとなっている。そうすると、ウインドウWの開始位置及び終了位置が周波数ごとに異なることになるため、ダウンリンク信号を受信するセンサ集積回路側における位相取得のための演算が複雑になってしまう。
また、図14に示すように、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン間での違いが大きくなる、という問題も生ずる。例えば、500kHzのダウンリンク信号を使用するアクティブペン1と、250kHzのダウンリンク信号を使用するアクティブペン3とでは、未使用時間の違いが82-40=42μsecに及ぶ。この42μsecは、有効に活用できない時間と言える。
したがって、本発明の目的の一つは、分周回路という簡易な構成によりダウンリンク信号用の搬送波を生成しつつ、ダウンリンク信号を受信するセンサ集積回路側における位相取得のための演算の複雑化を回避でき、かつ、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン間での違いを削減できるアクティブペン及びセンサ集積回路を提供することにある。
本発明によるアクティブペンは、1つの時間スロットにおいて1以上のシンボルの値を送信するように構成されたアクティブペンであって、互いに異なる複数の周波数のそれぞれに基づいた分周比で基準クロックを分周することにより、互いに周波数の異なる複数の搬送波を生成可能に構成された分周部と、前記分周部によって生成された第1の搬送波を送信対象の第1のシンボルの値により変調してなる第1のダウンリンク信号を、前記複数の周波数に共通のシンボル時間長にわたって送信する送信部と、を含むアクティブペンである。
本発明によるセンサ集積回路は、センサ電極群に接続され、前記センサ電極群に誘導される電荷に基づいて、予め定められた複数の周波数のうちの互いに異なる1つを用いて1以上のアクティブペンから送信された複数のダウンリンク信号を検出し、検出したダウンリンク信号に基づいて指示位置を検出するとともに、検出したダウンリンク信号により送信されたシンボルの値を復調するセンサ集積回路であって、前記センサ電極群を構成する複数のセンサ電極の1つに誘導された電荷に対応する受信レベル値を取得するAD変換部と、それぞれ前記複数の周波数のうちの互いに異なる1つに対応し、対応する周波数で前記受信レベル値の列を周波数解析することによって、対応する周波数で送信された前記ダウンリンク信号を取得し、取得した前記ダウンリンク信号を前記複数の周波数に共通のシンボル時間長ごとに位相解析することにより、取得した前記ダウンリンク信号により送信された前記シンボルの値を取得する複数の復調部と、を含むセンサ集積回路である。
本発明によれば、各アクティブペンが送信するダウンリンク信号のシンボル時間長が互いに等しくなるので、分周回路という簡易な構成によりダウンリンク信号用の搬送波を生成しつつ、ダウンリンク信号を受信するセンサ集積回路側における位相取得のための演算の複雑化を回避することが可能になる。また、各アクティブペンが送信するダウンリンク信号の総時間長が互いに等しくなるので、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン間での違いを削減することも可能になる。
本発明の第1の実施の形態による位置検出システム1の全体構成を示す図である。 OFDMの原理を説明する図である。 アクティブペン2a,2cが同一のセンサ電極30X上に位置している場合の例を示す図である。 図3の例において、センサ電極30Xで検出される信号の周波数スペクトラムを示す図である。 アクティブペン2a内の信号処理部26の機能ブロックを示す図である。 アクティブペン2c内の信号処理部26の機能ブロックを示す図である。 基準クロック発生部42によって生成されるクロック信号CLKと分周部43によって生成される複数の搬送波の例とを示す図である。 6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14のそれぞれで送信されるダウンリンク信号DSのウインドウW(1シンボル分の信号)を示す図である。 センサ電極群30及びセンサ集積回路31の内部構成を示す図である。 受信部54内に設けられる、ダウンリンク信号DSの受信を行うための構成を示す図である。 アクティブペン2aの第1の変形例を示す図である。 アクティブペン2aの第2の変形例を示す図である。 アナログ領域でミキサ64a,64bによる乗算を行う場合に受信部54内に設けられる、ダウンリンク信号DSの受信を行うための構成を示す図である。 本発明の背景技術によるダウンリンク信号の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による位置検出システム1の全体構成を示す図である。同図に示すように、位置検出システム1は、複数のアクティブペン2a~2cと、位置検出装置3とを有して構成される。以下の説明では、アクティブペン2a~2cを特に区別する必要がない場合に、アクティブペン2と総称する場合がある。
アクティブペン2a~2cはそれぞれ、例えばアクティブ静電方式に対応する電子ペンである。このうちアクティブペン2cは、図1に示すように、芯体20、電極21,22、筆圧検出部23、スイッチ24、電源25、及び信号処理部26を有して構成される。また、アクティブペン2a,2bは、電極22を有しない点を除き、アクティブペン2cと同様の構成を有している。以下では、アクティブペン2cに注目してアクティブペン2の構成を説明するが、電極22にかかる構成の他は、アクティブペン2a,2bについても同様である。
電極21,22はそれぞれ、芯体20の近傍に設けられる導電体であり、配線により信号処理部26と電気的に接続されている。電極22は、電極21に比べて芯体20の先端(ペン先)から離れた位置に設けられ、典型的には、位置検出装置3がアクティブペン2の傾きを検出するために使用される。
筆圧検出部23は、芯体20の先端(ペン先)に加えられた力(筆圧)を検出する機能部である。具体的に説明すると、筆圧検出部23は芯体20の後端部と当接しており、この当接を通じて、ユーザがアクティブペン2のペン先をタッチ面に押し当てたときに芯体20に加わる力を検出するよう構成される。具体的な例では、筆圧検出部23は、ペン先に加えられた力に応じて静電容量の変化する可変容量モジュールにより構成される。
スイッチ24は、アクティブペン2の側面に設けられたスイッチであり、ユーザによってオンオフ可能に構成される。電源25は、信号処理部26に動作電力(直流電圧)を供給するためのもので、例えば円筒型のAAAA電池により構成される。
信号処理部26は、図示しない基板に形成された回路群によって構成される処理部であり、電極21,22、筆圧検出部23、及びスイッチ24のそれぞれに接続される。信号処理部26は、このうち電極21,22を用いて、位置検出装置3との間で信号を送受信可能に構成される。以下、こうして送受信される信号のうち位置検出装置3からアクティブペン2に送信されるものをアップリンク信号USと称し、アクティブペン2から位置検出装置3に送信されるものをダウンリンク信号DSと称する。
アップリンク信号USには、アクティブペン2に対する制御内容を示すコマンドが含まれる。また、ダウンリンク信号DSは、無変調の搬送波信号であるバースト信号と、所定のデータによって変調された搬送波信号であるデータ信号とを含んで構成される。信号処理部26は、アップリンク信号USに含まれていたコマンドに従ってデータ信号によって送信すべきデータを取得し、取得したデータによって搬送波信号を変調することによりデータ信号を送信する。データ信号によって送信されるデータには、筆圧検出部23によって検出される筆圧、スイッチ24のオンオフ状態を示す情報、信号処理部26内に予め書き込まれたペンIDなどが含まれる。
アップリンク信号US及びダウンリンク信号DSの送受信は、フレーム単位で行われる。このフレームは、例えば後述するように、位置検出装置3に含まれるディスプレイの1画面分の表示期間である。典型的な例では、フレームの先頭でアップリンク信号USが送信され、続いてダウンリンク信号DSが送信される。この場合、アップリンク信号USは、フレームの開始タイミングをアクティブペン2に知らせる役割を果たす。フレーム内におけるダウンリンク信号DSの送信時間は複数の時間スロットに分かれており、各時間スロット内では、複数のアクティブペン2により同時に、所定シンボル数のダウンリンク信号DSが送信される。
1つの時間スロット内で複数のアクティブペン2が同時にダウンリンク信号DSを送信しても位置検出装置3で確実に復調できるようにするため、本実施の形態では、ダウンリンク信号DSの搬送波の周波数として、互いに直交する複数の周波数を利用する。この直交する複数の周波数の考え方は、無線LANや3GPP(Third Generation Partnership Project)などの無線通信分野で一般的に使用される直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)に準ずるものである。加えて本実施の形態では、シンボル時間長を周波数によらず同じ値とすることにより、ダウンリンク信号DSを受信するセンサ集積回路31側における位相取得のための演算の複雑化の回避と、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン2間での違いの削減とを実現する。これらの点については、後ほど詳しく説明する。
位置検出装置3は、タッチ面を有し、タッチ面内における各アクティブペン2の位置を検出可能に構成された装置である。典型的には、位置検出装置3はタブレット端末等のコンピュータであり、ディスプレイの表示面がタッチ面となっている。ただし、位置検出装置3は、表示面を有しないデジタイザであってもよい。以下では、位置検出装置3がタブレット端末であるとして説明を続ける。
位置検出装置3は、タッチ面の直下に配置されたセンサ電極群30と、センサ集積回路31と、これらを含む位置検出装置3の各部の機能を制御するホストプロセッサ32とを有して構成される。
センサ電極群30は、相互容量型のタッチセンサを構成するもので、複数のセンサ電極30Xと複数のセンサ電極30Yとがマトリクス状に配置された構成を有して構成される。複数のセンサ電極30Xは、それぞれ図示したY方向に延在し、Y方向と直交するX方向に等間隔で配置された複数の線状導電体によって構成される。また、複数のセンサ電極30Yは、それぞれX方向に延在し、Y方向に等間隔で配置された複数の線状導電体によって構成される。図1には、各複数のセンサ電極30X,30Yのうちの一部のみを示している。複数のセンサ電極30Yはディスプレイの共通電極を兼ねていてもよく、その場合の位置検出装置3は、後述するように「インセル型」と呼ばれる。
センサ集積回路31は、タッチ面上における各アクティブペン2の指示位置を検出するとともに、各アクティブペン2がダウンリンク信号DSを用いて送信したデータを受信する機能と、タッチ面上における指の位置を検出する機能とを有する。位置検出装置3がインセル型である場合には、センサ集積回路31はさらに、表示動作に必要な共通電位を複数のセンサ電極30Yに印加する機能も有する。
センサ集積回路31の詳細については後ほど図9を参照して説明するが、アクティブペン2に関する部分について簡単に説明すると、センサ集積回路31は、センサ電極群30を通じ、各アクティブペン2に向けてアップリンク信号USを送信するとともに、各アクティブペン2が送信したダウンリンク信号DSを受信する機能を有する。ダウンリンク信号DS中のバースト信号が受信された場合、センサ集積回路31は、各センサ電極30X,30Yにおけるバースト信号の受信レベルに基づいてアクティブペン2の指示位置を導出し、ホストプロセッサ32に供給する。また、ダウンリンク信号DS中のデータ信号が受信された場合、センサ集積回路31は、データ信号を復調することによってアクティブペン2が送信したデータを取り出し、ホストプロセッサ32に供給する。
ホストプロセッサ32は、位置検出装置3の全体を制御する中央処理装置である。ホストプロセッサ32上では、描画アプリケーションや通信アプリケーションなどの各種アプリケーションが動作可能に構成される。描画アプリケーションは、センサ集積回路31から順次供給されるアクティブペン2又は指の一連の位置に基づいて、タッチ面上におけるそれぞれの軌跡を示すストロークデータを生成し記憶するとともに、記憶したストロークデータのレンダリングを行う役割を果たす。描画アプリケーションはまた、アクティブペン2が送信したデータの供給をセンサ集積回路31から受けた場合、供給されたデータに応じて、レンダリングするストロークデータの線幅、透明度、線色などの制御を行う。
ここで、上述したOFDMについて説明する。図2は、OFDMの原理を説明する図である。同図は、それぞれOFDMにより送受信される信号U1(f)~信号U7(f)の周波数スペクトラムであり、横軸に周波数fを、縦軸に振幅をそれぞれ示している。
信号U1(f)~信号U7(f)は、それぞれの中心周波数f~fが互いに直交するように設計された信号群であり、次の式(1)を満たす。ただし、Tはシンボル時間長であり、δijは、i=jのときに1となり、i≠jのときに0となるデルタ関数である。
Figure 0007130617000001
このように信号U1(f)~信号U7(f)を設計することにより、図2に示すように、各信号の中心周波数で他の信号の信号電力密度が0になることから、受信側では、これらが重畳して受信されたとしても、これらを区別して受信することが可能になる。具体的には、受信信号f(t)に対して次の式(2)及び式(3)の演算を行い、その結果に基づいてビット判定を行うという処理を周波数ごとに行うことにより、信号U1(f)~信号U7(f)を区別して受信することができる。
Figure 0007130617000002
このようなOFDMは、上述したように無線通信分野で一般的に使用されているものであり、通常は、1つの送信装置から多量のデータを多重して送信するために用いられる。これに対し、本実施の形態では、各アクティブペン2に異なる周波数を割り当て、割り当てた周波数を用いてダウンリンク信号DSを送信させることにより、複数のアクティブペン2によるダウンリンク信号DSの同時送信(マルチペン送信)を実現する。
より具体的な例を挙げて説明する。図3は、図1にも示したアクティブペン2a,2cが同一のセンサ電極30X上に位置している場合の例を示す図である。同図において、下向きの矢印はダウンリンク信号DSを示し、上向きの矢印はアップリンク信号USを示している。また、同図には、センサ電極群30の上に配置されるガラス板33も図示している。位置検出装置3のタッチ面は、このガラス板33の表面により構成される。図3の例では、アクティブペン2aの電極21から送信されるダウンリンク信号DSが図2に示した信号U2(f)であり、アクティブペン2cの電極21から送信されるダウンリンク信号DSが図2に示した信号U6(f)であり、アクティブペン2cの電極22から送信されるダウンリンク信号DSが図2に示した信号U7(f)である、としている。
図4は、図3の例において、センサ電極30Xで検出される信号の周波数スペクトラムを示す図である。センサ電極30Xでは、信号U2(f),U6(f),U7(f)が重畳して検出されることになるが、図4に示すように、信号U2(f)の中心周波数では信号U6(f),U7(f)の信号電力密度が0であるため、センサ集積回路31は、信号U2(f)の中心周波数の振幅を観測することにより、アクティブペン2aが送信したダウンリンク信号DSを取得することができる。同様に、信号U6(f)の中心周波数では信号U2(f),U7(f)の信号電力密度が0であるため、センサ集積回路31は、信号U6(f)の中心周波数の振幅を観測することにより、アクティブペン2cが電極21から送信したダウンリンク信号DSを取得することができる。また、信号U7(f)の中心周波数では信号U6(f),U7(f)の信号電力密度が0であるため、センサ集積回路31は、信号U7(f)の中心周波数の振幅を観測することにより、アクティブペン2cが電極22から送信したダウンリンク信号DSを取得することができる。
なお、図4の例において信号U6(f),U7(f)のピークが信号U2(f)の振幅よりも小さくなっているのは、図3に示すように、アクティブペン2aがペンダウン状態(ペン先がタッチ面に接触している状態)のに対し、アクティブペン2cがホバー状態(ペン先がタッチ面から離れている状態)となっているためである。位置検出装置3は、振幅が大きいペンダウン状態にあるアクティブペン2のみならず、振幅が小さいホバー状態のアクティブペン2についてもその位置を検出しなければならないが、それぞれから送信されるダウンリンク信号DSの中心周波数がす図4のように直交していれば、振幅が大きい方(ペンダウン状態)のアクティブペン2のダウンリンク信号DSが振幅が小さい方(ホバー状態)のアクティブペン2のダウンリンク信号DSの受信レベルに対して影響を与えることを回避できる。
以下、本実施の形態によるダウンリンク信号DSの送信するためのアクティブペン2の構成について詳細に説明し、その後、本実施の形態によるダウンリンク信号DSを受信するためのセンサ集積回路31の構成について詳細に説明する。
図5は、アクティブペン2a内の信号処理部26の機能ブロックを示す図である。図示していないが、アクティブ2b内の信号処理部26も同様の機能ブロックを有している。同図に示すように、アクティブペン2a内の信号処理部26は、受信部40、制御部41、基準クロック発生部42、分周部43、変調部44、及び増幅部45を有して構成される。
受信部40は、電極21で受信されたアップリンク信号USを検出する検出回路であり、アップリンク信号USの受信タイミングに基づいてフレームの開始タイミングを取得し、制御部41に通知する。また、アップリンク信号USを復調することによってセンサ集積回路31が送信したコマンドを取得し、制御部41に供給する。
制御部41は、アクティブペン2内の各部を制御する機能を有するプロセッサであり、図示しないメモリを内蔵している。このメモリには、フレームの時間長、フレーム内における各時間スロットの位置、フレーム内に含まれる複数の時間スロットのうちダウンリンク信号DSの送信に使用するべきものの1以上の組み合わせ、1時間スロット内で送信するビットの数、ダウンリンク信号DSのシンボル時間長など、アップリンク信号US及びダウンリンク信号DSの送受信に関する各種の情報が予め格納されており、制御部41は、これらの情報と、受信部40により受信されたアップリンク信号USとに基づいて、変調部44にダウンリンク信号DSを送信させる。
ここで、シンボル時間長は、ダウンリンク信号DSを検出する位置検出装置3における復調処理の単位時間に対応する時間であり、本実施の形態においては、ダウンリンク信号DSの送信に用いられ得る複数の周波数に共通の値に設定される。こうすることにより、各アクティブペン2から送信されるダウンリンク信号DSのシンボル時間長がダウンリンク信号DSの周波数によらず同じ値となるので、位置検出装置3では、位相を取得するために複雑な演算を行うことなく、各アクティブペン2が送信したダウンリンク信号DSを受信することが可能になる。この点については、後ほどより詳しく説明する。
制御部41の動作について、具体的に説明する。制御部41はまず、受信部40から通知されたフレームの開始タイミングに基づいて、フレーム内における各時間スロットの位置を取得する。また、制御部41は、受信部40から供給されたコマンド(設定データ)に基づき、ダウンリンク信号DSの送信に使用する周波数と、ダウンリンク信号DSにより送信するデータの内容と、ダウンリンク信号DSの送信に使用すべき1以上の時間スロットとを決定する。このうち周波数は、後述する6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14のいずれか1つであり、制御部41は、決定した周波数を分周部43に設定するよう構成される。
ダウンリンク信号DSにより送信するデータには、筆圧検出部23によって検出される筆圧、スイッチ24のオンオフ状態を示すスイッチ情報、制御部41内の図示しないメモリに予め書き込まれているペンIDなどが含まれる。制御部41は、決定したデータの内容が筆圧である場合には筆圧検出部23から筆圧を取得し、スイッチ情報である場合にはスイッチ24からスイッチ情報を取得し、ペンIDである場合には内蔵メモリからペンIDを取得する。制御部41は、このようにして取得した各種データに基づいて、ダウンリンク信号DSを構成するデータ信号を生成し、さらに所定のバースト信号を付加することによって、ダウンリンク信号DSを生成する。
ダウンリンク信号DSを生成した制御部41は、生成したダウンリンク信号DSの内容に基づき、決定した1以上の時間スロットのそれぞれで送信すべきシンボル列SSを決定する。なお、シンボル列SSのうちバースト信号に対応する部分は、パルス信号の位相が同じ値を繰り返すこととなるように決定される。こうすることで、バースト信号は、同じ位相をとるパルス信号が繰り返し送信されてなるトーン信号となる。制御部41は、各時間スロットに応じたタイミング(アップリンク信号USを基準とするタイミング)で、決定したシンボル列SSをパラレルに変調部44に供給するよう構成される。
基準クロック発生部42は、所定周波数のパルス信号であるクロック信号CLK(基準クロック)を発生する機能部である。図5及び後掲の各図ではこの所定周波数を8MHzとしているが、他の周波数を用いてもよいのは勿論である。以下では、クロック信号CLKは8MHzのパルス信号である、として説明を続ける。
分周部43は、互いに異なる複数の周波数(後述する6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14)のそれぞれに基づいた分周比でクロック信号CLKを分周することにより、互いに周波数の異なる複数の搬送波を生成可能に構成された分周回路である。具体的には、制御部41から設定された周波数(例えば、周波数f8)の搬送波を、分周によって生成するように構成される。分周部43から出力される搬送波は、後述する図7に示すようなパルス信号であってよい。
変調部44は、分周部43によって生成された搬送波(第1の搬送波)を制御部41から供給される送信対象のシンボルの値(第1のシンボルの値)によって変調し、その結果として得られる信号(第1のダウンリンク信号)を、制御部41のメモリに予め格納されているシンボル時間長にわたって送信する送信回路(送信部)である。
具体的に説明すると、変調部44は、図5に示すように、シリアル出力部44aと、ミキサ44bとを有して構成される。シリアル出力部44aは、制御部41からパラレルに供給されるシンボル列SSを、1シンボルずつシリアルに、ミキサ44bに対して供給するよう構成される。
ミキサ44bは、シリアル出力部44aから供給されるシンボルの値により、分周部43によって生成された搬送波の位相を制御する回路であり、具体的には、シリアル出力部44aから供給されるシンボルの値に、分周部43によって生成された搬送波を乗算するよう構成される。ミキサ44bによる位相制御は、BPSKによって実行される。すなわち、ミキサ44bは、シリアル出力部44aから供給されるシンボルの値が0である場合に位相が0となるように搬送波の位相を制御し、シリアル出力部44aから供給されるシンボルの値が1である場合に位相がπとなるように搬送波の位相を制御するよう構成される。
ミキサ44bは、位相を制御した結果として得られる1シンボル分の信号を、制御部41のメモリに予め格納されているシンボル時間長にわたって、増幅部45に供給するよう構成される。増幅部45は、こうしてミキサ44bから供給された信号を増幅し、電極21に供給する。これにより、ダウンリンク信号DSの送信に用いられ得る複数の周波数に共通のシンボル時間長を有するダウンリンク信号DSが、電極21からセンサ集積回路31に向けて送信されることになる。
図6は、アクティブペン2c内の信号処理部26の機能ブロックを示す図である。図5に示したアクティブペン2aの機能ブロックとの違いは、増幅部46をさらに備える点、分周部43が2種類の搬送波を生成する点、変調部44内にミキサ44cがさらに設けられる点である。以下、アクティブペン2aとの違いに着目して説明する。
アクティブペン2cの制御部41は、受信部40から供給されたコマンド(設定データ)に基づき、ダウンリンク信号DSの送信に使用する周波数を2つ決定するように構成される。制御部41は、決定した2つの周波数のそれぞれを分周部43に設定する。分周部43は、制御部41から設定された2つの周波数(例えば、周波数f4,f14)のそれぞれについて、分周によって搬送波を生成するように構成される。
制御部41はまた、筆圧検出部23などから取得したデータに基づいて生成したダウンリンク信号DSに基づいて、電極21(第1の電極)から1以上の時間スロットのそれぞれで送信すべきシンボル列SS1と、電極22(第2の電極)から1以上の時間スロットのそれぞれで送信すべきシンボル列SS2とを決定する。そして、各時間スロットに応じたタイミングで、それぞれをパラレルに変調部44に供給するよう構成される。
シリアル出力部44aは、制御部41からパラレルに供給されるシンボル列SS1を、1シンボルずつシリアルに、ミキサ44bに対して供給するとともに、制御部41からパラレルに供給されるシンボル列SS2を、1シンボルずつシリアルに、ミキサ44cに対して供給するよう構成される。
ミキサ44bは、シリアル出力部44aから順次供給されるシンボルの値(第1のシンボルの値)により、分周部43によって生成された2つの搬送波のうちの一方(第1の搬送波)の位相を制御する。また、ミキサ44cは、シリアル出力部44aから順次供給されるシンボルの値(第2のシンボルの値)により、分周部43によって生成された2つの搬送波のうちの他方(第2の搬送波)の位相を制御する。
ミキサ44b,44cはそれぞれ、位相を制御した結果として得られる1シンボル分の信号を、制御部41のメモリに予め格納されているシンボル時間長にわたって、増幅部45に供給するよう構成される。増幅部45は、ミキサ44bから供給された信号を増幅して電極21に供給し、増幅部46は、ミキサ44cから供給された信号を増幅して電極22に供給する。これにより、電極21,22のそれぞれから、ダウンリンク信号DSの送信に用いられ得る複数の周波数に共通のシンボル時間長を有するダウンリンク信号DS(第1及び第2のダウンリンク信号)が送信されることになる。
以下、分周部43に設定され得る6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14について、詳しく説明する。
図7は、基準クロック発生部42によって生成されるクロック信号CLKと、分周部43によって生成される複数の搬送波の例とを示す図である。同図には、1シンボル時間長(例えば、35μsec)分の波形を示している。同図に示すように、クロック信号CLK及び各搬送波はいずれもパルス信号によって構成される。
分周部43に設定される周波数としては、周期の整数倍が共通のシンボル時間長に一致し、かつ、互いに直交するものが選択される。図示した6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14は、こうして選択され得る周波数の例である。具体的に説明すると、周波数f4はクロック信号CLKを70分周することによって得られる約114.2857143kHzの周波数であり、4波でちょうど35μsecとなる。周波数f5はクロック信号CLKを56分周することによって得られる約142.857143kHzの周波数であり、5波でちょうど35μsecとなる。周波数f7はクロック信号CLKを40分周することによって得られる200kHzの周波数であり、7波でちょうど35μsecとなる。周波数f8はクロック信号CLKを35分周することによって得られる約228.5714286kHzの周波数であり、8波でちょうど35μsecとなる。周波数f10はクロック信号CLKを28分周することによって得られる約285.7142857kHzの周波数であり、10波でちょうど35μsecとなる。周波数f14はクロック信号CLKを20分周することによって得られる400kHzの周波数であり、14波でちょうど35μsecとなる。
図8は、6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14のそれぞれで送信されるダウンリンク信号DSのウインドウW(1シンボル分の信号)を示す図である。本実施の形態によれば、シンボル時間長がダウンリンク信号DSの周波数によらず一定であることから、ウインドウWの時間長も周波数によらず一定の値となる。その結果、ダウンリンク信号DSを受信するセンサ集積回路31においては、ダウンリンク信号DSの周波数によってウインドウWの位置を変える必要がなくなるので、センサ集積回路31における位相取得のための演算の複雑化を回避することが可能になる。また、各アクティブペン2が1時間スロット内で送信するダウンリンク信号DSの総時間長が互いに等しくなるので、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン2間での違いを削減することも可能になる。
以上説明したように、本実施の形態によるアクティブペン2によれば、各アクティブペン2が送信するダウンリンク信号DSのウインドウWの時間長が共通のシンボル時間長に等しくなるので、分周回路という簡易な構成によりダウンリンク信号DS用の搬送波を生成しつつ、ダウンリンク信号DSを受信するセンサ集積回路31側における位相取得のための演算の複雑化を回避することが可能になる。また、各アクティブペン2が送信するダウンリンク信号DSの総時間長が互いに等しくなるので、1時間スロット内における未使用時間のアクティブペン2間での違いを削減することも可能になる。
次に、本実施の形態によるダウンリンク信号DSを受信するためのセンサ集積回路31の構成について、詳細に説明する。
図9は、センサ電極群30及びセンサ集積回路31の内部構成を示す図である。上述したように、センサ電極群30は、各複数のセンサ電極30X,30Yによって構成される。タッチ面がディスプレイの表示面によって構成される場合、センサ電極30X,30Yの一方は、ディスプレイ内の共通電極としても使用され得る。センサ電極30X,30Yの一方をディスプレイ内の共通電極として使用するタイプの位置検出装置3は、例えば「インセル型」と呼ばれる。一方、センサ電極30X,30Yとディスプレイ内の共通電極とを別々に設けるタイプの位置検出装置3は、例えば「アウトセル型」又は「オンセル型」と呼ばれる。以下では、位置検出装置3はインセル型であるとして説明を続けるが、本発明はアウトセル型又はオンセル型の位置検出装置についても、同様に適用可能である。
ディスプレイが画素の駆動処理を実行する際には、共通電極の電位を所定の共通電位Vcomに維持する必要がある。したがって、インセル型の位置検出装置3においては、ディスプレイが画素の駆動処理を実行している間、センサ集積回路31は、アクティブペン2との通信及び指の検出を行うことができない。そこでホストプロセッサ32は、画素の駆動処理が行われていない水平帰線区間及び垂直帰線区間を利用して、センサ集積回路31にアクティブペン2との通信及び指の検出を実行させる。具体的には、1画面分の表示期間を1フレームとし、その中に含まれる水平帰線区間及び垂直帰線区間を時間スロットに見立て、個々の時間スロット内でアクティブペン2との通信及び指の検出を実行するよう、センサ集積回路31を制御する。
センサ集積回路31は、図9に示すように、MCU50、ロジック部51、送信部52,53、受信部54、選択部55を有して構成される。
MCU50及びロジック部51は、送信部52,53、受信部54、及び選択部55を制御することにより、センサ集積回路31の送受信動作を制御する制御部である。具体的に説明すると、MCU50は内部にROM及びRAMを有しており、これらに格納されたプログラムを実行することによって動作するマイクロプロセッサである。MCU50は、共通電位Vcomと、コマンドCOMとを出力する機能も有している。コマンドCOMは、上述したアップリンク信号USに含まれるコマンドに相当する。一方、ロジック部51は、MCU50の制御に基づき、制御信号ctrl_t,ctrl_r,sTR,selX,selYを出力するよう構成される。
MCU50が出力するコマンドCOMによる命令には、検出中の各アクティブペン2に含まれる電極ごとの1以上の時間スロット及び周波数の割り当てと、アクティブペン2がダウンリンク信号DS内のデータ信号により送信すべきデータの内容とを示す情報(設定データ)が含まれる。MCU50は、検出中のアクティブペン2の本数などに基づき、各アクティブペン2に割り当てる1以上の時間スロット及び周波数を決定し、コマンドCOM内に配置するよう構成される。
送信部52は、MCU50の制御に従って、指を検出するために使用される指検出用信号FDSを生成する回路である。指検出用信号FDSは、例えば、それぞれK個のパルス(「1」又は「-1」のデータ)を含むK個のパルス列からなる信号である。ただし、Kはセンサ電極30Yの本数である。また、K個のパルス列の内容(すなわち、K個のパルスの組み合わせ)はすべて異なっている。
送信部53は、MCU50から供給されるコマンドCOM及びロジック部51からの制御信号ctrl_tに基づいて、アップリンク信号USを生成する回路である。具体的には、MCU50から供給されるコマンドCOMの先頭に所定のプリアンブルを付加し、結果として得られるシンボル列を所定の拡散符号(例えば、自己相関特性を有する11チップ長の拡散符号)により拡散し、さらに例えば巡回シフトによって変調することによってアップリンク信号USを生成する。
選択部55は、スイッチ56と、導体選択回路57x,57yとを含んで構成される。
スイッチ56は、共通端子と、T1端子、T2端子、D端子、及びR端子のいずれか一方とが接続されるように構成されたスイッチ素子である。このうちT2端子は、実際にはセンサ電極30Yの数分の端子の集合である。スイッチ56の共通端子は導体選択回路57yに接続され、T1端子は送信部53の出力端に接続され、T2端子は送信部52の出力端に接続され、D端子は共通電位Vcomを出力するMCU50の出力端に接続され、R端子は受信部54の入力端に接続される。
導体選択回路57xは、複数のセンサ電極30Xを選択的にスイッチ56の共通端子に接続するためのスイッチ素子である。導体選択回路57xは、複数のセンサ電極30Xの一部又は全部を同時にスイッチ56の共通端子に接続することも可能に構成される。
導体選択回路57yは、複数のセンサ電極30Yを選択的に受信部54の入力端に接続するためのスイッチ素子である。導体選択回路57yは、複数のセンサ電極30Yの一部又は全部を同時に受信部54の入力端に接続することも可能に構成される。また、スイッチ56内においてT2端子と共通端子とが接続されている場合、導体選択回路57yは、T2端子を構成する複数の端子と複数のセンサ電極30Yとを一対一に接続する。
選択部55には、ロジック部51から4つの制御信号sTR,selX,selYが供給される。具体的には、制御信号sTRはスイッチ56に、制御信号selXは導体選択回路57xに、制御信号selYは導体選択回路57yにそれぞれ供給される。ロジック部51は、これら制御信号sTR,selX,selYを用いて選択部55を制御することにより、アップリンク信号US又は指検出用信号FDSの送信並びに共通電位Vcomの印加と、ダウンリンク信号DS又は指検出用信号FDSの受信とを実現する。
アップリンク信号USの送信を行う場合、ロジック部51は、すべてのセンサ電極30Yが同時に送信部53の入力端に接続されることとなるよう、選択部55を制御する。
ダウンリンク信号DSの受信に関しては、ロジック部51は、未検出のアクティブペン2の検出を行うためにダウンリンク信号DSを受信する場合(グローバルスキャン)と、検出済のアクティブペン2からダウンリンク信号DSを受信する場合(セクタスキャン)とで異なる制御を行う。具体的に説明すると、まず、グローバルスキャンを行う場合のロジック部51は、すべてのセンサ電極30X,30Yが順次受信部54の入力端に接続されることとなるよう、選択部55を制御する。次に、セクタスキャンを行う場合のロジック部51は、まずバースト信号の受信時においては、そのアクティブペン2の指示位置の近傍に位置する各数本のセンサ電極30X,30Yが順次受信部54の入力端に接続されることとなるよう、選択部55を制御する。続いてデータ信号の受信時においては、そのアクティブペン2の指示位置に最も近いセンサ電極30X又はセンサ電極30Yが受信部54の入力端に接続されることとなるよう、選択部55を制御する。
指検出用信号FDSの送受信を行う場合のロジック部51は、スイッチ56のT2端子を構成する複数の端子と複数のセンサ電極30Xとが一対一に接続されることとなるよう、選択部55を制御する。そして、その状態を維持しながら、複数のセンサ電極30Xが1本ずつ順に選択され、選択されたセンサ電極30Xが受信部54に接続されるよう、選択部55を制御する。
共通電位Vcomの印加を行う場合のロジック部51は、すべてのセンサ電極30Yが同時にスイッチ56のD端子に接続されるよう、選択部55を制御する。これにより、各センサ電極30Yの電位が共通電位Vcomに等しくなる。
受信部54は、ロジック部51の制御信号ctrl_rに基づいて、送信部52が送信した指検出用信号FDS及びアクティブペン2が送信したダウンリンク信号DSを受信する回路である。指検出用信号FDSを受信するタイミングにおいては、受信部54は、センサ電極30XごとにK個の電流値を取得し、上述したK個のパルス列のそれぞれについて、該パルス列を構成するK個のパルスと、取得したK個の電流値との内積を算出することにより、各センサ電極30Xと各センサ電極30Yの交点ごとの検出レベルを算出する。そして、その結果に基づいてタッチ面内のタッチされている領域(タッチ領域)を決定し、MCU50経由でホストプロセッサ32に出力する。
一方、ダウンリンク信号DSを受信するタイミングにおいては、受信部54は、センサ電極群30に誘導される電荷に基づいて、予め定められた複数の周波数(例えば、上述した6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14)のうちの互いに異なる1つを用いて1以上のアクティブペン2から送信された複数のダウンリンク信号DSを区別して検出し、検出した複数のダウンリンク信号DSのそれぞれに基づいて指示位置を検出するとともに、検出した複数のダウンリンク信号DSのそれぞれにより送信されたシンボルの値を復調するように構成される。
図10は、受信部54内に設けられる、ダウンリンク信号DSの受信を行うための構成を示す図である。同図に示すように、受信部54は、バッファ60、バンドパスフィルタ61、AD変換部62、複製部63、復調部64、位置検出部65、及びデータ取得部66を有して構成される。このうち復調部64、位置検出部65、及びデータ取得部66は、ダウンリンク信号DSの送信に用いられる複数の周波数ごとに設けられる。
バッファ60の入力端子は、選択部55を介して、センサ電極群30を構成する複数のセンサ電極30X,30Yのいずれか(選択部55によって受信部54に接続中のもの)に接続される。バッファ60は、入力端子に接続されているセンサ電極に誘導される電流を増幅し、バンドパスフィルタ61に供給する役割を果たす。
バンドパスフィルタ61は、バッファ60から供給される電流から、低周波ノイズ及び高調波ノイズを除去するフィルタ回路である。バンドパスフィルタ61によって除去される低周波ノイズには、例えば、位置検出装置3の周囲に存在し得る電源装置からの低周波ノイズが含まれる。
AD変換部62は、バンドパスフィルタ61の出力電流に対して標本化及び量子化を行うことにより、対応するセンサ電極に誘導された電荷に対応する受信レベル値を取得する回路である。なお、AD変換部62のサンプリング周波数は、ダウンリンク信号DSを構成するパルス信号の周波数よりも十分に高い周波数(例えば図7に示したクロック信号CLKの周波数)に設定される。AD変換部62は、取得した受信レベル値を逐次複製部63に供給するよう構成される。
複製部63は、AD変換部62から供給される受信レベル値の列を複製し、複数の復調部64のそれぞれにパラレルに供給する回路である。
複数の復調部64はそれぞれ、対応する周波数で複製部63から供給された受信レベル値の列を周波数解析することによって、対応する周波数で送信されたダウンリンク信号DSを取得し、取得したダウンリンク信号DSを上述したシンボル時間長(複数の周波数に共通のシンボル時間長)ごとに位相解析することにより、取得したダウンリンク信号DSにより送信されたシンボルの値を取得する機能部であり、図10に示すように、ミキサ64a,64bと、位相・絶対値取得部64cとを有して構成される。
ミキサ64a,64bは、複製部63から供給される受信レベル値の列に、対応する周波数の搬送波を乗算する回路である。ミキサ64aには、図示しない再生回路によって受信レベル値の列から再生された搬送波が供給される。また、ミキサ64aには、この搬送波の位相をπ/2偏移させてなる搬送波が供給される。2つのミキサ64a,64bを用いているのは、ダウンリンク信号DSの位相そのものではなく位相の変化を確認することにより、ダウンリンク信号DSの送受信中に位相が回転した場合であっても正常にダウンリンク信号DSを受信できるようにするためである。このような復調方法は一般に、DBPSK(Differential Binary Phase-Shift Keying)と呼ばれる。
位相・絶対値取得部64cは、ミキサ64a,64bそれぞれの出力信号に基づき、対応する周波数で送信されたダウンリンク信号DSを取得する。そして、取得したダウンリンク信号DSを上述したシンボル時間長(複数の周波数に共通のシンボル時間長)ごとに位相解析することにより、取得したダウンリンク信号DSにより送信されたシンボルの値を取得するよう構成される。このように、位相・絶対値取得部64cが共通のシンボル時間長で位相解析を行えること(つまり、周波数ごとにシンボル時間長を変えなくてよいこと)こそ、本発明の効果の1つである。また、位相・絶対値取得部64cは、取得したダウンリンク信号DSのレベル値を取得する絶対値解析も行う。
位置検出部65は、複数のセンサ電極30X,30Y(グローバルスキャンの場合には、すべてのセンサ電極30X,30Y。セクタスキャンの場合には、アクティブペン2の指示位置の近傍に位置する各数本のセンサ電極30X,30Y)それぞれについて、対応する位相・絶対値取得部64cが取得した上記レベル値に基づき、アクティブペン2の指示位置を検出する機能部である。こうして検出される指示位置は、対応する周波数でダウンリンク信号DSを送信したアクティブペン2の指示位置となる。位置検出部65は、検出した指示位置を、MCU50を介して、図9に示したホストプロセッサ32に出力する。
データ取得部66は、対応する位相・絶対値取得部64cが取得したシンボルの値に基づき、アクティブペン2が送信したデータを取得する機能部である。こうして検出されるデータは、対応する周波数でダウンリンク信号DSを送信したアクティブペン2が送信したデータとなる。データ取得部66は、取得したデータを、MCU50を介して、図9に示したホストプロセッサ32に出力する。
以上説明したように、本実施の形態によるセンサ集積回路31によれば、各アクティブペン2から本実施の形態によるダウンリンク信号DSを受信することにより、各アクティブペン2の指示位置と、各アクティブペン2が送信したデータとを取得することが可能になる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、本実施の形態では、アクティブペン2の制御部41のメモリに予め格納されているシンボル時間長にわたって各シンボルを送信するよう変調部44を構成することとしたが、制御部41のメモリ内に予め各周波数と対応付けて波数を記憶しておき、変調部44は、ダウンリンク信号DSの周波数に応じた波数分の信号を送信することとしてもよい。こうしても、各アクティブペン2が送信するダウンリンク信号DSのウインドウWの時間長を共通のシンボル時間長に等しくすることが可能になる。
また、本実施の形態における「複数の周波数に共通のシンボル時間長」には、センサ集積回路31での受信に支障がない範囲で、周波数ごとにシンボル時間長が異なる場合を含む。すなわち、センサ集積回路31による受信動作は、各ダウンリンク信号DSの経路差などを吸収する目的で、予めある程度の誤差を考慮して設計されている。各周波数に対応するシンボル時間長がこの誤差の範囲内で異なっていたとしても、センサ集積回路31はその違いを吸収することができるので、センサ集積回路31での受信に支障がない範囲で、周波数ごとにシンボル時間長が異なっていても構わない。
また、本実施の形態では、周期の整数倍がシンボル時間長と完全に一致する6種類の周波数f4,f5,f7,f8,f10,f14を利用する例を説明したが、上記と同様にセンサ集積回路31での受信に支障がない限り、周期の整数倍がシンボル時間長と完全には一致しない周波数を用いることとしてもよい。より具体的には、誤差が3%以下、より望ましくは1%以下であることを条件として、周期の整数倍とシンボル時間長とが一致していなくてもよい。この誤差の範囲であれば、例えば21シンボル送信したとしても、誤差の累積が抑えられることになり、他の周波数のダウンリンク信号DSに与えるノイズを抑制できる。また、変調方式としてDBPSKやQBPSKのような差動方式を用いることで、復調対象とするダウンリンク信号DSの復調の精度に対する影響を抑えることも可能となる。
また、送信側であるアクティブペン2では、同じデータを同じ変調方式で、数回(例えば2回または3回)繰り返し送信することとし、受信側である位置検出装置3では、シンボル時間長(例えば、35usec)の自然数倍の長さ(例えば、70usec、105usec)を復調単位としてもよい。こうすることで受信側における信号対ノイズ比(S/N比)を向上させることができ、その結果として、ビット復号のビット誤り率を低減させることが可能となる。
また、本実施の形態では、ダウンリンク信号DSをパルス信号により構成する例を説明したが、例えば変調部44(図5及び図6を参照)の後段にダウンリンク信号DSを正弦波形化する正弦波フィルタをさらに備え、この正弦波フィルタから出力されたダウンリンク信号DSを送信することとしてもよい。こうすれば、高調波ノイズを低減することが可能になる。
また、本実施の形態では、ダウンリンク信号を生成するために搬送波をBPSK変調する例を説明したが、QPSK(Quadrature Phase-Shift Keying)や16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)などの他の変調方式を用いてもよいのは勿論である。
図11は、本実施の形態によるアクティブペン2aの第1の変形例を示す図である。本変形例によるアクティブペン2aは、分周部43によって生成された搬送波の位相制御をBPSKではなくQPSKによって行う点で、図5に示したアクティブペン2aと相違する。以下、相違点に着目して説明する。
本変形例によるアクティブペン2aは、移相部47を有して構成される。移相部47は、分周部43によって生成された搬送波の位相をπ/2偏移させる機能を有する。本変形例による変調部44には、分周部43から出力された搬送波と、移相部47から出力された搬送波との2つが供給される。なお、本変形例では移相部47を分周部43とは別に設けているが、分周部43に移相の機能を設けることとしてもよい。
変調部44は、ミキサ44bに加えてミキサ44cを有して構成される。本変形例においては、1シンボルが2ビットにより構成され、シリアル出力部44aは、このうちの1ビットをミキサ44bに供給し、他の1ビットをミキサ44cに供給するよう構成される。
ミキサ44bは、シリアル出力部44aから順次供給されるビットの値により、分周部43から出力された搬送波の位相を制御する。また、ミキサ44cは、シリアル出力部44aから順次供給されるビットの値により、移相部47から出力された搬送波の位相を制御する。これにより、ミキサ44bからは、対応するビットの値に応じてcos(2πft)又は-cos(2πft)に相当するパルス信号が出力され、ミキサ44cからは、対応するビットの値に応じてsin(θ)又は-sin(2πft)に相当するパルス信号が出力されることになる。ただし、fは搬送波の周波数、tは時間である。
本変形例によるアクティブペン2aはさらに、加算部48を有して構成される。加算部48は、ミキサ44bから出力された信号と、ミキサ44cから出力された信号とを加算する機能部である。加算部48によって生成される信号は、対応するシンボルの値に応じて、cos(2πft+π/4)、cos(2πft+3π/4)、cos(2πft+5π/4)、cos(2πft+7π/4)のいずれかに相当するパルス信号となる。
加算部48は、生成した信号を、シンボルごとに制御部41のメモリに予め格納されているシンボル時間長にわたって、増幅部45に供給するよう構成される。増幅部45は、こうしてミキサ44bから供給された信号を増幅し、電極21に供給する。これにより、本変形例においても、ダウンリンク信号DSの送信に用いられ得る複数の周波数に共通のシンボル時間長を有するダウンリンク信号DSが送信されることになる。
また、本実施の形態では、ダウンリンク信号DSを構成するバースト信号とデータ信号とをシーケンシャルに送信する例を説明したが、本実施の形態の原理を用いれば、これらを同時に送信することも可能になる。以下、この点について、具体的な例を挙げて説明する。
図12は、本実施の形態によるアクティブペン2aの第2の変形例を示す図である。本変形例によるアクティブペン2aは、バースト信号及びデータ信号を同時に異なる周波数で送信する点で、図5に示したアクティブペン2aと相違する。以下、相違点に着目して説明する。
本変形例によるアクティブペン2aの制御部41は、受信部40から供給されたコマンドに基づき、ダウンリンク信号DSの送信に使用する周波数を2つ決定するように構成される。制御部41は、決定した2つの周波数のそれぞれを分周部43に設定する。分周部43は、制御部41から設定された2つの周波数(例えば、周波数f4,f14)のそれぞれについて、分周によって搬送波を生成するように構成される。
変調部44は、ミキサ44bに加えてミキサ44cを有して構成される。シリアル出力部44aは、制御部41から供給されるシンボル列SSをバースト信号を構成するシンボル列とデータ信号を構成するシンボル列とに分離し、前者をミキサ44bに、後者をミキサ44cにそれぞれ1シンボルずつシリアルに供給する。こうしてシンボル列の供給を受けたミキサ44b,44cそれぞれの動作は、図6を参照して説明したアクティブペン2cのものと同様である。ただし、本変形例においては、ミキサ44b,44cの出力信号は加算部48に共通に供給される。
加算部48は、図11に示した加算部48と同様に、ミキサ44bから出力された信号と、ミキサ44cから出力された信号とを加算する処理を行う。この処理により得られる信号は、増幅部45により増幅されて、電極21に供給される。これにより、本変形例ではバースト信号とデータ信号とが重畳されて送信されることになるが、直交周波数分割多重された状態で送信されることになるため、センサ集積回路31では、これらを分離することができる。
また、本実施の形態では、図10に示したように、バンドパスフィルタ61及びAD変換部62を複製部63の前段に設け、デジタル領域でミキサ64a,64bによる乗算を行うこととしたが、アナログ領域でミキサ64a,64bによる乗算を行うこととしてもよい。
図13は、アナログ領域でミキサ64a,64bによる乗算を行う場合に受信部54内に設けられる、ダウンリンク信号DSの受信を行うための構成を示す図である。同図に示すように、この場合、各ミキサ64a,64bの入力端が直接バンドパスフィルタ61の出力端に共通に接続され、各ミキサ64a,64bと位相・絶対値取得部64cの間にAD変換部64dが設けられる。AD変換部64dの機能は、図10に示したAD変換部62と同様である。こうすることで、アナログ領域でミキサ64a,64bによる乗算を行うことが可能になる。
2,2a~2c アクティブペン
3 位置検出装置
20 芯体
21,22 電極
23 筆圧検出部
24 スイッチ
25 電源
26 信号処理部
30 センサ電極群
30X,30Y センサ電極
31 センサ集積回路
32 ホストプロセッサ
33 ガラス板
40 受信部
41 制御部
42 基準クロック発生部
43 分周部
44 変調部
44a シリアル出力部
44b,44c ミキサ
45,46,60 増幅部
47 移相部
48 加算部
51 ロジック部
52,53 送信部
54 受信部
55 選択部
56 スイッチ
57x,57y 導体選択回路
60 バッファ
61 バンドパスフィルタ
62,64d AD変換部
63 複製部
64 復調部
64a,64b ミキサ
64c 位相・絶対値取得部
65 位置検出部
66 データ取得部
CLK クロック信号
COM コマンド
ctrl_t,ctrl_r,sTR,selX,selY 制御信号
DS ダウンリンク信号
f4,f5,f7,f8,f10,f14 周波数
FDS 指検出用信号
selX 制御信号
SS,SS1,SS2 シンボル列
US アップリンク信号
Vcom 共通電位
W ウインドウ

Claims (13)

  1. アクティブペンであって、
    信号発生部と、
    前記信号発生部の生成する信号を分周することにより、それぞれの周期の整数倍が共通のシンボル時間長に一致し、かつ、互いに直交する複数の周波数の中から選択された第1の周波数の第1の搬送波を生成する分周回路と、
    前記第1の搬送波を、送信対象の第1のシンボルの値によって、前記共通のシンボル時間長にわたって変調することにより第1のダウンリンク信号を送信する送信回路と、
    を含むアクティブペン。
  2. 前記第1の搬送波はパルス信号であって、前記共通のシンボル時間長は前記パルス信号の周期の整数倍である、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  3. 前記共通のシンボル時間長は、前記第1のダウンリンク信号を検出する位置検出装置における復調処理の単位時間に対応する時間である、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  4. 第1及び第2の電極をさらに含み、
    前記分周回路は、前記信号発生部の生成する信号を分周することにより、前記複数の周波数の中から選択された前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の搬送波をさらに生成し、
    前記送信回路は、前記第2の搬送波を、第2のシンボルの値によって、前記共通のシンボル時間長にわたり変調することにより第2のダウンリンク信号をさらに送信し、
    前記送信回路は、前記第1のダウンリンク信号を前記第1の電極から送信する一方、前記第2のダウンリンク信号を前記第2の電極から送信するよう構成される、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  5. 前記分周回路は、前記信号発生部の生成する信号を分周することにより、前記複数の周波数の中から選択された前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の搬送波をさらに生成し、
    前記送信回路は、前記第2の搬送波を無変調で、前記第1のダウンリンク信号と同時に、前記共通のシンボル時間長にわたって送信するよう構成される、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  6. 位置検出装置が送信したアップリンク信号を検出する検出回路をさらに含み、
    前記送信回路は、前記検出回路により検出された前記アップリンク信号を基準とするタイミングで前記第1のダウンリンク信号を送信するよう構成される、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  7. 位置検出装置が送信したアップリンク信号を検出する検出回路をさらに含み、
    前記第1の周波数は、前記複数の周波数の中から、前記アップリンク信号に含まれる設定データに基づいて選択される、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  8. 前記送信回路は、前記第1のダウンリンク信号を正弦波形化する正弦波フィルタを含み、前記正弦波フィルタから出力された前記第1のダウンリンク信号を送信するよう構成される、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  9. 前記第1のシンボルの値は、複数ビットを表す値である、
    請求項1に記載のアクティブペン。
  10. センサ電極群に接続され、前記センサ電極群に誘導される電荷に基づいて、それぞれの周期の整数倍が共通のシンボル時間長に一致し、かつ、互いに直交する予め定められた複数の周波数のうちの互いに異なる1つを用いて1以上のアクティブペンから送信された複数のダウンリンク信号を検出し、検出したダウンリンク信号に基づいて指示位置を検出するとともに、検出したダウンリンク信号により送信されたシンボルの値を復調するセンサ集積回路であって、
    前記センサ電極群を構成する複数のセンサ電極の1つに誘導された電荷に対応する受信レベル値を取得するAD変換部と、
    それぞれ前記複数の周波数のうちの互いに異なる1つに対応し、対応する周波数で前記受信レベル値の列を周波数解析することによって、対応する周波数で送信された前記ダウンリンク信号を取得し、取得した前記ダウンリンク信号を前記共通のシンボル時間長ごとに位相解析することにより、取得した前記ダウンリンク信号により送信された前記シンボルの値を取得する複数の復調部と、
    を含むセンサ集積回路。
  11. 前記複数の復調部はそれぞれ、取得した前記ダウンリンク信号のレベル値を取得する絶対値解析をさらに行い、
    前記センサ集積回路は、
    前記センサ電極群を構成する複数のセンサ電極のそれぞれについて取得された前記レベル値に基づいて前記アクティブペンの指示位置を検出する位置検出部、
    をさらに含む、
    請求項10に記載のセンサ集積回路。
  12. 前記複数のダウンリンク信号は、1つの前記アクティブペンの異なる2つの電極のそれぞれから送信された2つのダウンリンク信号を含む、
    請求項10に記載のセンサ集積回路。
  13. 前記複数のダウンリンク信号は、2つの前記アクティブペンそれぞれの電極から送信された2つのダウンリンク信号を含む、
    請求項10に記載のセンサ集積回路。
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