JP7130546B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された作業機は、機体に装着された作業装置を有する。作業装置は、機体に揺動可能に取り付けられたブーム、該ブームに基端側が揺動可能に枢支されたアーム、該アームの先端側に枢軸を介して枢支された作業具(バケット)を有する。
また、作業機は、作業具の枢軸回りの揺動位置を検出する検出装置を有し、検出装置は、作業具の枢軸による枢支部分に設けられている。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、被支持部材の揺動位置を検出する検出装置の破損を抑制することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。
図1に示すように、作業機1は、機体(旋回台)2と、走行装置3と、作業装置4とを備えている。機体2上にはキャビン5が搭載されている。キャビン5の室内には、運転者(オペレータ)が着座する運転席(座席)6が設けられている。
機体2の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方(機体幅方向の外方)として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって機体2の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方(機体幅方向の内方)として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
図1に示すように、機体2は、走行フレーム3A上に旋回ベアリング8を介して旋回軸心X1回りに旋回可能に支持されている。旋回軸心X1は、旋回ベアリング8の中心を通る上下方向に延伸する軸心である。機体2には、原動機が搭載されている。原動機は、ディーゼルエンジンである。なお、原動機は、ガソリンエンジン、LPGエンジン又は電動モータであってもよいし、エンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。
作業具24は、基部24Aがアーム23の先端側(一端側)23Bに作業具軸(枢軸)29を介して枢支されている。作業具軸29の軸心は、アーム軸28の軸心と平行である。したがって、作業具24は、ブーム22が機体正面方向を向く状態において、横軸心回りに回動可能である。また、作業具24は、作業具軸29回りに回動することで、先端部24Bがアーム23に対して近接する方向(クラウド方向)及び離反する方向(ダンプ方向)に揺動する。言い換えると、バケット24は、アーム23に、スクイ動作及びダンプ動作可能である。スクイ動作とは、バケット24をブーム22に近づける方向(クラウド方向)に揺動させる動作であり、例えば、土砂等を掬う場合の動作である。また、ダンプ動作とは、バケット24をブーム22から遠ざける方向(ダンプ方向)に揺動させる動作であり、例えば、掬った土砂等を落下(排出)させる場合の動作である。
スイングブラケット20Bは、機体2内に備えられたスイングシリンダC2の伸縮によって揺動可能である。ブーム22は、ブームシリンダC3の伸縮によって揺動可能である。アーム23は、アームシリンダC4の伸縮によって揺動可能である。作業具24は、作業具シリンダ(バケットシリンダ)C5の伸縮によって揺動可能である。スイングシリンダC2、ブームシリンダC3、アームシリンダC4、作業具シリンダC5は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)によって構成されている。
図1に示すように、作業具シリンダC5は、アーム23の前方側に配置されている。また、作業具シリンダC5は、アーム23に沿って配置され、一端側がアーム23の基端側23Aに枢支されている。詳しくは、作業具シリンダC5の一端側は、アーム23の基端側23Aに固定されたシリンダブラケット34にシリンダ軸35を介して枢支されている。シリンダ軸35の軸心は、アーム軸28の軸心と平行である。作業具シリンダC5の他端側は、アーム23の先端側23Bに枢支されている。詳しくは、作業具シリンダC5の他端側は、第1リンク30A及び第2リンク30Bの他端側に連結軸33を介して枢支連結されている。
図5、図6、図9の下段の図は、作業具シリンダC5が最縮の状態であるときを示す。この状態で作業具24はダンプ位置P1に位置している(図3参照)。また、この作業具シリンダC5の最縮状態で検出器43は、第1検出部材42Aの他端側の第1位置P4に位置している。このとき、第1センサ43Aは、第1検出部材42Aを検出している。また、第2センサ43Bは、第2検出部材42Bを検出していない。作業具シリンダC5が最縮状態から伸長すると、検出器43はピストンロッド37と同行移動し、図9の中段の図に示すように、検出器43が第1検出部材42Aの一端側の第2位置P5に位置するまで、第1検出部材42Aは、第1検出部材42Aを検出する。一方、第2センサ43Bは、第2位置P5の少し手前から第2位置P5まで第2検出部材42Bを検出する。検出器43が第2位置P5に位置しているときの作業具24の位置を第1所定位置P3(図3参照)という。
図9の中段の図に示す状態から作業具シリンダC5がさらに伸長して、検出部材42が第2位置P5を越えると、検出器43は、図9の上段の図に示す作業具シリンダC5が最伸の状態になるまで、検出部材42を検出しない。
図3において、符号T1は、作業具24がダンプ位置P1からクラウド位置P2まで揺動した際の先端部24Bの移動軌跡を示し、O1は、移動軌跡T1の中央部を示す。中央部O1からダンプ位置P1までの先端部24Bの移動範囲を作業具24の揺動範囲のダンプ側とし、中央部O1からクラウド位置P2までの先端部24Bの移動範囲を作業具24の揺動範囲のクラウド側とすると、検出装置41は、作業具24が揺動範囲のダンプ側における所定範囲E1に在ることを検出する。
図5~図7に示すように、取付構造体51は、検出器43が取り付けられる検出器取付部材52と、検出器取付部材52とピストンロッド37とを連結する連結機構53とを備えている。
取付本体54は、作業具シリンダC5とアーム23との間に位置する基壁54aと、基壁54aの左端から延出された第1側壁54bと、基壁54aの右端から延出された第2側壁54cと、基壁54aの一端(基壁54aにおけるシリンダチューブ36のロッド側の端部)側に設けられた第1端壁54dと、他端(基壁54aにおけるシリンダチューブ36のボトム側の端部)側に設けられた第2端壁54eとを有する。
図7に示すように、支持体55は、左側の第1スライド部材55Aと、右側の第2スライド部材55Bとを含む。第1スライド部材55Aは、右方に向けて開口する溝型に形成され、第1取着部44Aにシリンダチューブ36の長手方向に移動自在に嵌っている。第2スライド部材55Bは、左方に向けて開口する溝型に形成され、第2取着部44Bにシリンダチューブ36の長手方向に移動自在に嵌っている。第1スライド部材55Aは、第1側壁54bに固定され、第2スライド部材55Bは、第2側壁54cに固定されている。したがって、取付ブロック57は、取付板44に支持体55を介してシリンダチューブ36の長手方向に移動自在に支持されている。
図8に示すように、カバープレート56は、取付板44の作業具シリンダC5の配置側とは反対側に配置されていて、第1スライド部材55Aと第2スライド部材55Bとを連結している。図5に示すように、カバープレート56の一端は、取付本体54の第2端壁54eに固定されている。
図5、図6に示すように、連結機構53は、第1連結片59と、第2連結片60と、連結ピン61とを有する。第1連結片59は、ピストンロッド37に連結されている。詳しくは、第1連結片59は、ロッドヘッド37Aに取り付けられた固定プレート62に固定されている。第2連結片60は、取付本体54(検出器取付部材52)に連結されている。詳しくは、第2連結片60は、取付本体54の第1端壁54dに固定されていると共に第1スライド部材55Aと第2スライド部材55Bとを連結する第1部位60aと、第1部位60aからロッドヘッド37A側に延出する第2部位60bとを有する。連結ピン61は、第1連結片59と第2連結片60とに挿通されて両者を連結する。詳しくは、図5に示すように、第1連結片59の第2部位60bと第2連結片60とは、ピストンロッド37の径方向で対向しており、この対向部分63を連結ピン61が貫通している。
ピストンロッド37は、シリンダ軸35と、ロッドヘッド37A及びシリンダブラケット34に形成されたシリンダ軸挿通孔との間のガタ等によって、軸心B1回りに若干回転するが、このピストンロッド37の回転に伴って第1連結片59が揺動するのを許容する。
図11~図14は、他の実施形態を示している。
他の実施形態にあっては、図14の上段の図に示すように、作業具シリンダC5が最伸の状態でも、検出部材42は、カバープレート56からはみ出さず、カバープレート56によって覆われている。
本実施形態の作業機1は、以下の効果を奏する。
作業機1は、支持部材(アーム23)と、支持部材(アーム23)の一端側に枢軸を介して枢支された被支持部材(作業具24)と、シリンダチューブ36とシリンダチューブ36に挿入されたピストンロッド37とを有し、伸縮することで被支持部材(作業具24)を枢軸(作業具軸29)回りに揺動させるシリンダ(作業具シリンダC5)と、を備え、シリンダ(作業具シリンダC5)は、ピストンロッド37内に形成された油路を流れる作動油によってピストンロッド37がシリンダチューブ36に対して突出及び縮退することで伸縮動作する油圧シリンダで構成され、且つシリンダチューブ36が支持部材(アーム23)の一端側に枢支され、ピストンロッド37が支持部材(アーム23)の他端側に枢支されており、シリンダ(作業具シリンダC5)の伸縮状態を検出する検出装置41がシリンダ(作業具シリンダC5)と支持部材(アーム23)との間に配置されている。
また、検出装置41は、シリンダチューブ36又はピストンロッド37の一方に設けられた検出部材42と、シリンダチューブ36又はピストンロッド37の他方に設けられていて検出部材42を検出することで伸縮状態を検出する検出器43とを有する。
また、検出部材42は、シリンダチューブ36の外面のアーム23と対向する面に取り付けられると共にシリンダチューブ36の長さ方向に所定長さを有し、且つマグネット47A,47Bを含み、検出器43は、シリンダチューブ36とアーム23との間に検出部材42に対向可能に配置されてピストンロッド37に取り付けられ且つピストンロッド37と同行移動してマグネット47A,47Bを検出する近接センサで構成されている。
また、検出器43が取り付けられる検出器取付部材52と、検出器取付部材52とピストンロッド37とを連結する連結機構53とを備え、連結機構53は、ピストンロッド37に連結された第1連結片59と、検出器取付部材52に連結された第2連結片60と、第1連結片59と第2連結片60とに挿通されて両者を連結する連結ピン61とを有し、第1連結片59に形成され且つ連結ピン61に挿通されるピン穴(第1ピン穴64)は、ピストンロッド37の軸心回りの回転を許容する長穴に形成されている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
22 ブーム
23 アーム(支持部材)
23A 基端側
24 作業具(被支持部材)
29 枢軸(作業具軸)
36 シリンダチューブ
37 ピストンロッド
39A 油路(第1油路)
39B 油路(第2油路)
41 検出装置
42 検出部材
43 検出器
47A マグネット
47B マグネット
52 検出器取付部材
53 連結機構
59 第1連結片
60 第2連結片
61 連結ピン
64 ピン穴(第1ピン穴)
C5 作業具シリンダ(シリンダ)
Claims (5)
- 支持部材と、
前記支持部材の一端側に枢軸を介して枢支された被支持部材と、
シリンダチューブと前記シリンダチューブに挿入されたピストンロッドとを有し、伸縮することで前記被支持部材を前記枢軸回りに揺動させるシリンダと、
を備え、
前記シリンダは、前記ピストンロッドの先端側に設けられていて作動油が供給または排出されるポートが形成されたロッドヘッドを有し、前記ポートを介して前記ピストンロッド内に形成された油路に供給または前記油路から排出される作動油によって前記ピストンロッドが前記シリンダチューブに対して突出及び縮退することで伸縮動作する油圧シリンダで構成されると共に、長手方向を前記支持部材に沿わせて前記支持部材と対向状に配置され、且つ前記シリンダチューブのボトム側に設けられた取付部が前記支持部材の一端側において前記被支持部材を前記支持部材に連結するリンク機構に枢支され、前記ピストンロッドの先端側の前記ロッドヘッドが前記支持部材の他端側に枢支されており、
前記シリンダの伸縮状態を検出する検出装置が前記シリンダと前記支持部材との対向面間に設けられている作業機。 - 機体と、前記機体に揺動可能に取り付けられたブームとを備え、
前記支持部材は、前記ブームに基端側が揺動可能に枢支されたアームであり、
前記被支持部材は、前記アームの先端側に枢軸を介して枢支された作業具であり、
前記シリンダは、前記作業具を前記枢軸回りに揺動させる作業具シリンダである請求項1に記載の作業機。 - 前記検出装置は、前記シリンダチューブ又は前記ピストンロッドの一方に設けられた検出部材と、前記シリンダチューブ又は前記ピストンロッドの他方に設けられていて前記検出部材を検出することで前記伸縮状態を検出する検出器とを有する請求項1または2に記載の作業機。
- 前記検出部材は、前記シリンダチューブの外面における前記支持部材と対向する面に取り付けられると共に前記シリンダチューブの長さ方向に所定長さを有し、且つマグネット
を含み、
前記検出器は、前記シリンダチューブと前記支持部材との間に前記検出部材に対向可能に配置されて前記ピストンロッドに取り付けられ且つ前記ピストンロッドと同行移動して前記マグネットを検出する近接センサで構成されている請求項3に記載の作業機。 - 支持部材と、
前記支持部材の一端側に枢軸を介して枢支された被支持部材と、
シリンダチューブと前記シリンダチューブに挿入されたピストンロッドとを有し、伸縮することで前記被支持部材を前記枢軸回りに揺動させるシリンダと、
を備え、
前記シリンダは、前記ピストンロッド内に形成された油路を流れる作動油によって前記ピストンロッドが前記シリンダチューブに対して突出及び縮退することで伸縮動作する油圧シリンダで構成され、且つ前記シリンダチューブが前記支持部材の一端側に枢支され、前記ピストンロッドが前記支持部材の他端側に枢支されており、
前記シリンダの伸縮状態を検出する検出装置が前記シリンダと前記支持部材との間に設けられており、
前記検出装置は、前記シリンダチューブ又は前記ピストンロッドの一方に設けられた検出部材と、前記シリンダチューブ又は前記ピストンロッドの他方に設けられていて前記検出部材を検出することで前記伸縮状態を検出する検出器とを有し、
前記検出器が取り付けられる検出器取付部材と、
前記検出器取付部材と前記ピストンロッドとを連結する連結機構とを備え、
前記連結機構は、前記ピストンロッドに連結された第1連結片と、前記検出器取付部材に連結された第2連結片と、前記第1連結片と前記第2連結片とに挿通されて両者を連結する連結ピンとを有し、
前記第1連結片に形成され且つ前記連結ピンに挿通されるピン穴は、前記ピストンロッドの軸心回りの回転を許容する長穴に形成されている作業機。
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