JP7128108B2 - 連結鉄筋籠の設計方法 - Google Patents

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Description

本発明は連結鉄筋籠の設計方法に関し、より詳細には、鉄筋籠の建て込み時における施工安全性を高めることのできる連結鉄筋籠の設計方法に関する。
構造物の建設現場では、構造物の耐震強度等を高めるため地盤に杭を打ち込み、構造物を支える杭基礎を形成する工法が一般に採用されている。杭基礎の施工法の一つに場所打ち杭による施工法がある。場所打ち杭とは、円筒状に組み立てられた鉄筋籠を掘削した杭孔内に建て込み、建て込み後にコンクリートを杭孔内に打ち込み、固めて形成したものである。場所打ち杭による施工法には、地面を掘削する方法等の違いにより、オールケーシング工法、アースドリル工法、リバース工法などのいくつかの工法が知られている。
場所打ち杭を構築するために必要となる鉄筋籠の組み立てについては、従来、溶接による仮止めが行われることが多かった。しかしながら、2012年3月に「道路橋示方書・同解説」(社団法人 日本道路協会)が改訂され、「19.8 鉄筋かごの製作及び建込み」の(1)のただし書きに、「…ただし、鉄筋の組立においては、組立上の形状保持などのための溶接を行ってはならない。」と記載され、その解説に、「…、溶接による…施工品質の確保が困難であり鉄筋の断面減少等の欠陥が生じるおそれがあるため、…」と記載され、鉄筋籠の主要構成部材である主筋に直接の溶接を用いてはならないように規定されている。このため、現在では、溶接を行わない無溶接工法が採用されている。このような無溶接工法で製作された鉄筋籠については、下記の特許文献1に開示されている。
特許文献1には、分割鉄筋籠が連結接続された連結鉄筋籠が記載されている。連結鉄筋籠を構成する分割鉄筋籠は、主筋と補強枠が格子状にそれぞれ交差するように配置され、つまり環状の補強枠の内側に主筋が縦方向に所定本数格子状に配置されると共に、Uボルト形状の取り付け金具で補強枠が主筋に取付け保持固定され、その保持固定された補強枠間にフープ筋が多数並列されて、格子状に配置されると共に結束線又は取付金具で取付け保持固定されている。
このような無溶接工法で製作される鉄筋籠については、「一般社団法人 日本基礎協会」が発刊している「場所打ちコンクリート杭の鉄筋かご無溶接工法 設計・施工に関するガイドライン」に則って、鉄筋籠の形状保持と建て込み時の安全性を確保するための検討を行うことが推奨されている。
無溶接工法では、取付金具の固定力が溶接に比べて劣るため、荷重の均等分散を担う、組立用鉄筋としての補強枠(補強リングともいう)が、鉄筋籠の座屈を防止する役割などの重要な役割を果たしている。上記道路橋示方書によれば、「組立用鉄筋の径及びその配置は、鉄筋かごの大きさや重量等によって異なるが、一般的に直径22mm程度の鉄筋を2~3mの間隔に配置するのがよい。」と記載されている。
[発明が解決しようとする課題]
阪神淡路の震災以降、年々、杭頭の鉄筋籠配筋の太径/多本数化が著しくなっており、杭頭の過大な荷重を従来同様の脚部主筋(すなわち、杭頭の鉄筋籠と比べて、細径/低本数の主筋からなる鉄筋籠)が支えるという、座屈が起こりやすい配筋になってきている。また、従来滅多に使用されることのなかったD51等の極太径主筋、D32やD35などの太径の帯筋が使用され、また、杭長も中間支持層までだったものが、より深い支持層へ到達させるようになるなど、従来の溶接工法時代とは、全く異なる困難な施工条件になってきている。
このように数年前の鉄筋籠の配筋と比較して、現在の鉄筋籠の配筋は、主筋の径や本数、補強リングのサイズ等が、前例のないものとなってきており、鉄筋籠の大重量化、大径化が進み、過去の経験が全く役に立たないほど、施工の難易度が高くなってきている。
鉄筋籠が建て込み時に座屈する要因には、(1)鉄筋重量、(2)杭底状況、(3)ケーシング引き抜きに伴うコンクリート及び注水重量の影響などが挙げられる。オールケーシング工法の場合、ケーシングチューブ切り離し時に、鉄筋籠をケーシング内部に寄り掛からせた状態で自立させることとなり、杭底が傾斜している(水平でない)場合、一部の主筋に鉄筋籠の全荷重がかかり、座屈の危険性が高くなる。また、ケーシング引き抜き時のコンクリートの沈下量の予測が難しく、上記(2)、(3)の要因については、施工前に予測ができない。また、これら要因(2)、(3)に加え、さらに、使用する鋼材の品質や寸法精度にもばらつきがあるため、単なる鉄筋の座屈荷重計算だけでは座屈検討としては不十分であった。
杭孔への建て込み時に、鉄筋籠に座屈が一旦起こると、補強リング間の主筋が完全に座屈し終えるまで収まることがなく、鉄筋籠が円周方向に激しく回転しながら、螺旋状に圧縮されて、沈下することとなる。場合によっては、鉄筋籠の沈下量が数メートルにも及ぶ。このような鉄筋籠の座屈に作業者が巻き込まれた場合、死傷事故に繋がる恐れがある。
鉄筋籠の座屈対策は、施工安全性を高めるために非常に重要度が高いものの、座屈対策のための補強リングの間隔については、現在のところ明確な基準がなく、上記した道路橋示方書の記載を根拠に、3m以下の条件で、あとは施工者毎の判断、すなわち、現場作業者の経験と勘で決定されているのが実情である。
このように、鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法で、様々なサイズの鉄筋籠を設計する際に、鉄筋籠の建て込み時に座屈が起きないようにするための補強リングの適切な間隔を、現場作業者の経験や勘に頼らずに、簡単に決定できる方法が実現できていないという課題があった。
特許第5382394号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法で、様々な種類の主筋を用いて、様々なサイズの連結鉄筋籠を設計する際に、連結鉄筋籠の建て込み時に座屈が起きないようにするための補強リングの適切な間隔を簡単に決定でき、施工安全性を高めることができる連結鉄筋籠の設計方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る連結鉄筋籠の設計方法(1)は、
中心軸の周囲に該中心軸の方向とほぼ平行に配列された複数の主筋と、
前記中心軸とほぼ直交する円周方向に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数のフープ筋と、
前記複数の主筋の内側又は外側に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数の補強リングとを備え、
前記複数の主筋と前記補強リングとの交差部が鉄筋固定用金具によって固定されている鉄筋籠が複数連結される連結鉄筋籠の設計方法であって、
前記連結鉄筋籠を構成する各鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重を算出する算出工程と、
前記複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と前記補強リングの最大間隔との関係が設定された補強リング間隔適用テーブルに基づいて、前記算出工程により算出された前記複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する前記補強リングの最大間隔を決定する第1決定工程とを含んでいることを特徴としている。
上記連結鉄筋籠の設計方法(1)によれば、前記算出工程により、前記連結鉄筋籠を構成する各鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重を算出する。前記各鉄筋籠の下部所定箇所は、例えば、前記各鉄筋籠の前記主筋の下端部でもよいし、前記各鉄筋籠の最下段の補強リング箇所などでもよい。
そして、前記第1決定工程により、前記補強リング間隔適用テーブルに基づいて、前記算出工程により算出された前記複数の主筋にかかる断面荷重と当該主筋の径サイズとに対応する前記補強リングの最大間隔を決定する。
前記補強リング間隔適用テーブルには、前記複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と前記補強リングの最大間隔との関係が設定されているので、前記鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法で、様々な種類の主筋を用いて、様々なサイズの鉄筋籠を設計する際に、前記連結鉄筋籠の建て込み時に座屈が起きないようにするための前記補強リングの適切な間隔を、熟練作業者の経験や勘に頼ることなく、簡単に決定することができる。したがって、前記鉄筋固定用金具を用いた施工安全性の高い、より信頼性の高い無溶接工法を様々な施工現場に広めることができる。
また本発明に係る連結鉄筋籠の設計方法(2)は、上記連結鉄筋籠の設計方法(1)において、
前記主筋の許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と第1の安全率との積算値で除算して得られた値であり、
前記複数の主筋にかかる断面荷重が、前記各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積で除算して得られた値であり、
前記第1の安全率が、前記連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、前記補強リング間で座屈が起こらないと想定される値に設定されていることを特徴としている。
上記連結鉄筋籠の設計方法(2)によれば、前記主筋の許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と第1の安全率との積算値で除算して得られた値であり、前記第1の安全率が、前記連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、前記補強リング間で座屈が起こらないと想定される値に設定されている。
本発明者は、これまでに前記鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法により製作する連結鉄筋籠の設計を6,000本以上行ってきた。前記第1の安全率は、これら設計に基づく場所打ち杭の施工実績に基づいて、前記補強リング間で座屈が起こらないと想定される値に設定されている。
すなわち、様々な種類(直径、長さ、本数)の主筋を用いて、様々なサイズ(籠径、杭長、重量)の連結鉄筋籠を実際に施工したときの前記連結鉄筋籠の施工状態(例えば、正常に施工できた(座屈等が起こらなかった)場合、何らかの原因(鉄筋籠連結部の食い下がり、鉄筋籠の変形等)により鉄筋籠の沈下が生じた場合などの状態)とその設計条件を比較検討し、さらに上記した座屈要因に関する不安定要素も加味して、様々な条件で設計された前記連結鉄筋籠の前記補強リング間で座屈が起こる可能性が低くなる値に設定されている。
また、前記複数の主筋にかかる断面荷重(換言すれば、単位断面積荷重)が、前記各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積(主筋断面積×主筋本数の値)で除算して得られた値となっている。
前記連結鉄筋籠については、建て込み時の様々な要因により、座屈の要因である圧縮荷重を予め確定できない。そのため、前記各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量(すなわち、鋼材重量)のみを圧縮荷重と見做して、前記複数の主筋にかかる断面荷重を求める。このようにして求められる前記複数の主筋にかかる断面荷重は、異なる杭径、杭長、配筋サイズ等の設計条件が異なっていても定量的に求められる値となっている。したがって、前記第1決定工程において、前記補強リング間隔適用テーブルに基づいて決定される前記補強リングの最大間隔の設計値の信頼性を高めることができる。
また本発明に係る連結鉄筋籠の設計方法(3)は、上記連結鉄筋籠の設計方法(1)又は(2)において、
前記複数の主筋の径サイズ毎に前記主筋の許容断面荷重と前記連結鉄筋籠の最下部の補強リングから下端部までの杭底離隔との関係が設定された補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて、
前記算出工程により算出された、前記連結鉄筋籠を構成する最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する前記最下部の補強リングの最大杭底離隔を決定する第2決定工程をさらに含んでいることを特徴としている。
上記連結鉄筋籠の設計方法(3)によれば、さらに、前記第2決定工程により、前記補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて、前記算出工程により算出された、前記連結鉄筋籠を構成する最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する前記最下部の補強リングの最大杭底離隔を決定する。
前記連結鉄筋籠の下端部には、杭孔への建て込み時に当該連結鉄筋籠の全荷重がかかる。上記したように、杭底状況は予測ができない。前記連結鉄筋籠の下端部の一部主筋に当該連結鉄筋籠の全荷重がかかる場合も想定される。
前記補強リング杭底離隔適用テーブルには、前記複数の主筋の径サイズ毎に前記主筋の許容断面荷重と前記連結鉄筋籠の最下部の補強リングから下端部までの杭底離隔との関係が設定されているので、杭底状況が傾斜しているなどの状況であっても、前記杭底離隔で座屈が起きないようにするための最大杭底離隔を、熟練作業者の経験や勘に頼ることなく、簡単に決定することができる。
また本発明に係る連結鉄筋籠の設計方法(4)は、上記連結鉄筋籠の設計方法(3)において、
前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記主筋にかかる許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と第2の安全率との積算値で除算して得られた値であり、
前記複数の主筋にかかる断面荷重が、前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積で除算して得られた値であり、
前記第2の安全率が、前記連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、前記杭底離隔で座屈が起こらないと想定される値に設定されていることを特徴としている。
上記連結鉄筋籠の設計方法(4)によれば、前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記主筋にかかる許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と前記第2の安全率との積算値で除算して得られた値となっている。また、前記第2の安全率が、前記連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、前記杭底離隔で座屈が起こらないと想定される値に設定されている。
本発明者は、これまでに前記鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法により製作する連結鉄筋籠の設計を6,000本以上行ってきた。前記第2の安全率は、これら設計に基づく場所打ち杭の施工実績に基づいて、杭底状況がいかなる状況であっても、前記杭底離隔で座屈が起こらないと想定される値、例えば、前記連結鉄筋籠の下端部の一部の主筋に全荷重がかかった状態でも前記杭底離隔で座屈が起きないと想定される値に設定されている。
また、前記複数の主筋にかかる断面荷重(換言すれば、単位断面積荷重)が、前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積(主筋断面積×主筋本数の値)で除算して得られた値となっている。
前記連結鉄筋籠については、建て込み時の様々な要因により、座屈の要因である圧縮荷重を予め確定できない。そのため、前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量(すなわち、鋼材重量)のみを圧縮荷重と見做して、前記複数の主筋にかかる断面荷重を求める。このようにして求められる前記複数の主筋にかかる断面荷重は、異なる杭径、杭長、配筋サイズ等の設計条件が異なっていても定量的に求められる値となっている。したがって、前記第2決定工程において、前記補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて決定される前記補強リングの最大杭底離隔の設計値の信頼性を高めることができる。
無溶接工法により製作された鉄筋籠の一例を示す要部拡大斜視図である。 無溶接工法に用いられる鉄筋固定用金具(第1金具)を示す要部の斜視図である。 無溶接工法に用いられる、別の鉄筋固定用金具(第2金具)を示す要部の斜視図である。 無溶接工法に用いられる、さらに別の鉄筋固定用金具(第3金具)を示す要部の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法を説明するための連結鉄筋籠の配筋図の一例であり、(a)は、従来の設計方法の一例、(b)は、本実施の形態に係る設計方法の一例を示す図である。 図5に示した連結鉄筋籠に用いられる鉄筋の一覧表である。 実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法に用いる補強リング間隔適用テーブルの一例を示す図である。 補強リング間隔適用テーブルに設定される主筋の許容断面荷重の算出例を説明するための図である。 実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法に用いる補強リング杭底離隔適用テーブルの一例を示す図である。 補強リング杭底離隔適用テーブルに設定される主筋の許容断面荷重の算出例を説明するための図である。 (a)従来の設計方法と、(b)本実施の形態に係る設計方法との対比結果を示す図である。 実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る連結鉄筋籠の設計方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法を説明するにあたり、まず、連結鉄筋籠を構成する鉄筋籠について説明する。
図1は、無溶接工法により製作された鉄筋籠の一例を示す要部拡大斜視図である。
鉄筋籠1は、中心軸の周囲に該中心軸の方向とほぼ平行に配列された複数の主筋2と、中心軸とほぼ直交する円周方向に配設され、複数の主筋2と交差部を有する複数のフープ筋3と、複数の主筋2の内側に配設され、これら主筋2と交差部を有する複数の補強リング4とを含んで構成されている。これら主筋2と補強リング4との交差部が、鉄筋固定用金具である第1金具20によって固定されている。また、主筋2とフープ筋3との交差部は、鉄線結束、クリップ金具等(図示せず)により固定される。補強リング4は、図1に示すように主筋2の内側に配設されてもよいし、主筋2の外側に配設される形態であってもよい。
鉄筋籠1の大きさは、施工現場ごとに異なり、その直径が0.6m~3m程度以上のものまであり、また、長さが1籠当たり12m~14m程度に及ぶものもある。また、主筋2には、直径が19mm~51mm程度の棒状筋が使用されている。場所打ち杭の施工現場では、このような鉄筋籠1を連結しながら数十m以上(~70m程度)の深さがある杭孔へ建て込む作業が行われる。補強リング4は、帯状鋼板の他、アングル型鋼材、H型鋼材、棒状筋で構成されてもよい。
図2は、鉄筋固定用金具である第1金具20を示す要部の斜視図である。
第1金具20は、板状体がU字状に折り返されてU字状の折曲部21及び左、右側片22を有する金具本体を備え、左、右側片22のそれぞれの一側縁より補強リング挿入用の挿入溝23が形成され、折曲部21の頂部に固定用ボルト挿通用の挿通孔が形成されている。折曲部21には、挿通孔に連通するナット24が固着され、ナット24に固定用ボルト25が取り付けられている。
なお、ナット24は、折曲部21の外側に固着してもよいし、折曲部21の内側に固着してもよい。また、ナット24を設けずに、折曲部21に、固定用ボルト用のネジ孔を形成してもよい。板状体はU字状の他、略コの字状に折り返されてもよい。また、第1金具20は、主筋2を縦に2本束ねた縦束ね筋に適用できるように板状体の折曲部21を深めに構成してもよい。また、主筋2を横に2本束ねた横束ね筋に適用できるように板状体の折曲部21を幅広に構成してもよい。第1金具20は、建て込み時に鉄筋籠から取り外して回収し、再利用してもよい。
なお、鉄筋固定用金具は、第1金具20の形態に限定されない。
図3は、別の鉄筋固定用金具である第2金具30を示す要部の斜視図である。
第2金具30は、帯状板からなる補強リング4を上下方向に挟んで位置し、主筋挿入用C形切り欠け部31aを有する主筋把持部31と、2つの主筋把持部31を連結すると共に主筋2と補強リング4との交差部を締め付けるためのボルト螺合用ネジ孔32aが形成されたネジ孔板部32とを備えている。また、主筋把持部31に固定され、鉄筋籠用スペーサ33の軸部33bを挿通させるための軸受け33cが備えられている。軸受け33cに、お椀形状をした頭部33aと軸部33bを備えた鉄筋籠用スペーサ33が着脱可能に構成されている。なお、軸受け33cが設けられていない構成としてもよい。第2金具30は、埋設用金具として使用される。
図4は、さらに別の鉄筋固定用金具である第3金具40を示す要部の斜視図である。
第3金具40は、金具本体41と、押圧部材46とを含んで構成されている。
金具本体41は、2本の主筋2を跨ぐように板状体が略U字状に折り曲げられて、左右側板部42と主筋把持部43とが形成され、左右側板部42の先端側にそれぞれ係止片44が形成されたものである。金具本体41の左右側板部42の係止片44は、左右側板部42の一側縁を略凹形状に切り欠いた切欠き部45により形成されている。
押圧部材46は、金具本体41の左右側板部42の係止片44間に跨設されるように肉厚短冊状の板体が略コの字形状に折り曲げられて、左右折片部47と連結板部48とが形成され、連結板部48にボルト螺合用ネジ孔48aが形成され、ボルト螺合用ネジ孔48aに補強リング4を主筋2側に押圧するための押えボルト49が螺装される構成となっている。
また、金具本体41には、お皿形状をした頭部51、長さ方向の一端側が頭部51の内側に接合された軸部52、左右側板部42のいずれか一方に固定され、軸部52を挿通させるための軸受け53、及び軸部52に挿通され、頭部51の軸受け53からの突出長さを規定する管状部材54を有する鉄筋籠用スペーサ50を備えていてもよい。図4に示した第3金具40は、縦束ね筋に対応したもの(2本の主筋を跨ぐように板状体が略U字状に折り曲げられている構成)となっているが、金具本体41が、一本の主筋2を跨ぐように板状体が略U字状に浅めに折り曲げられている構成としてもよい。第3金具40は、埋設用金具として使用される。
鉄筋固定用金具には、建て込み時に回収される第1金具20と、埋設される第2金具30、第3金具40とを適宜組み合わせて使用することが好ましい。鉄筋固定用金具は、これら第1金具20、第2金具30、及び第3金具40に限定されないが、これら金具は、取付け作業性にも優れているため、これら金具を使用することが好ましい。
図5は、実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法を説明するための連結鉄筋籠の配筋図の一例であり、(a)は、従来の設計方法の一例、(b)は、本実施の形態の設計方法の一例を示す図である。また、図6は、図5に示した連結鉄筋籠10を構成する鉄筋の一覧表を示している。但し、図5(a)と図5(b)とに示した連結鉄筋籠10では、補強リング4の本数が異なることとなる。
図5(a)、(b)に示した連結鉄筋籠10は、ともに、杭頭から第1節鉄筋籠1A、第2節鉄筋籠1B、第3節鉄筋籠1C、第4節鉄筋籠1Dの順で連結されるように設計されている。
第1節鉄筋籠1Aの主筋は、種別記号K1で示した呼び径D35の主筋2Aにより構成され、第2節鉄筋籠1Bの主筋は、種別記号K2、K3で示した呼び径D35の主筋2Bにより構成される設計となっている。また、第3節鉄筋籠1Cの主筋は、種別記号K4で示した呼び径D25の主筋2Cにより構成され、第4節鉄筋籠1Dの主筋は、種別記号K5で示した呼び径D25の主筋2Dにより構成される設計となっている。
また、種別記号K6、K7は補強リング4を示し、種別記号K8、K9はフープ筋3を示している。種別記号K10は、第4節鉄筋籠1Dの下端部に配設される仮補強リング(図示せず)に使用される材料であり、建て込み時に取り外されてもよい。
図6に示す鉄筋一覧表(杭1本当り)には、連結鉄筋籠10を構成する各鋼材の呼び径、長さ、使用本数、単位質量(重量)(kg/m)、1本当り質量(kg)、合計質量(kg)、摘要が記載されている。
図5(a)に示した従来の設計方法では、記号K6、K7で示す補強リング4の間隔は、上記した道路橋示方書の記載に基づいて、3m(3000mm)を基準にして、その間隔が設計されている。
図5(a)に示した例では、第2節鉄筋籠1Bの下端部の補強リング間隔は3.00m、第3節鉄筋籠1Cの下端部の補強リング間隔は2.70m、第4節鉄筋籠1Dの下端部の補強リング間隔は3.00mに設計されている。また、第4節鉄筋籠1Dの最下段の補強リング4から下端部までの杭底離隔は0.40m(400mm)に設計されている。
図5(a)に示した例では、14本の(1~14が示す位置に)補強リング4が設けられる設計となっている。
一方、図5(b)に示した実施の形態に係る設計方法では、第2節鉄筋籠1Bの下端部の補強リング間隔は2.40m、第3節鉄筋籠1Cの下端部の補強リング間隔は1.80m、第4節鉄筋籠1Dの下端部の補強リング間隔は1.50mに設計され、第4節鉄筋籠1Dの最下段の補強リング4から杭底までに杭底離隔は0.50mに設計されている。
図5(b)に示した例では、17本の(1~17が示す位置に)補強リング4が設けられる設計となっている。
これら各節の鉄筋籠の補強リング間隔、最下節の鉄筋籠の杭底離隔は、以下に説明する方法により決定される。
1.算出工程
連結鉄筋籠10を構成する各鉄筋籠(図5では、第2節鉄筋籠1B、第3節鉄筋籠1C、第4節鉄筋籠1D)の下部所定箇所(図5では、下端部)で複数の主筋(2B、2C、2D)にかかる断面荷重(単位断面積荷重)を算出する。
2.第1決定工程
複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と補強リングの最大間隔との関係が設定された補強リング間隔適用テーブル(図7)に基づいて、上記算出工程により算出された複数の主筋(2B、2C、2D)にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズ(呼び径D35、D25)とに対応する補強リング4の最大間隔を決定する。
また、以下の方法により、連結鉄筋籠10の最下部の補強リング4から下端部までの杭底離隔を決定する。
3.第2決定工程
複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と連結鉄筋籠10の最下部の補強リング4から下端部までの杭底離隔との関係が設定された補強リング杭底離隔適用テーブル(図9)に基づいて、上記算出工程により算出された、連結鉄筋籠10を構成する最下段の鉄筋籠(図5では、第4節鉄筋籠1D)の下部所定箇所(図5では、下端部)で複数の主筋(2D)にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズ(呼び径D25)とに対応する最下部の補強リング4の最大杭底離隔を決定する。
次に、上記算出工程の具体例を説明する。
第2節鉄筋籠1Bの下端部で、記号K3で示す複数の主筋2Bにかかる断面荷重(単位面積当りにかかる荷重)は、35kg/cmとなる。この断面荷重は、第2節鉄筋籠1Bの下端部より上部の籠重量(この場合、第1節鉄筋籠1Aと第2節鉄筋籠1Bの合計重量)を、第2節鉄筋籠1Bの下端部に配置されている複数の主筋2Bの合計断面積(主筋2Bの断面積×主筋2Bの本数)で除算することで得られる。主筋2Bの断面積は、公称断面積9.566cmであり、主筋2Bの本数は15本である。
第3節鉄筋籠1Cの下端部で、記号K4で示す複数の主筋2Cにかかる断面荷重(単位断面積荷重)は、82kg/cmとなる。この断面荷重は、第3節鉄筋籠1Cの下端部より上部の籠重量(この場合、第1節鉄筋籠1A、第2節鉄筋籠1B、及び第3節鉄筋籠1Cの合計重量)を、第3節鉄筋籠1Cの下端部に配置されている複数の主筋2Cの合計断面積(主筋2Cの断面積×主筋2Cの本数)で除算することで得られる。主筋2Cの断面積は、公称断面積5.067cmであり、主筋2Cの本数は15本である。
第4節鉄筋籠1Dの下端部で、記号K5で示す複数の主筋2Dにかかる断面荷重(単位断面積荷重)は、98kg/cmとなる。この断面荷重は、第4節鉄筋籠1Dの下端部より上部の籠重量(この場合、第1節鉄筋籠1A、第2節鉄筋籠1B、第3節鉄筋籠1C及び第4節鉄筋籠1Dの合計重量)を、第4節鉄筋籠1Dの下端部に配置されている複数の主筋2Dの合計断面積(主筋2Dの断面積×主筋2Dの本数)で除算することで得られる。主筋2Dの断面積は、公称断面積5.067cmであり、主筋2Dの本数は15本である。
次に第1決定工程の具体例を説明する。
まず、第1決定工程で用いる補強リング間隔適用テーブルについて説明する。
図7は、実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法に用いる補強リング間隔適用テーブルの一例を示す図である。
図7に示す補強リング間隔適用テーブルには、主筋の径サイズ(呼び径、公称断面積、公称直径)毎に、主筋の許容断面荷重と補強リングの最大間隔(3.00m以内から1.50m以内まで15cm間隔の値)との関係が設定されている。
図8は、図7の補強リング間隔適用テーブルに設定される主筋の許容断面荷重の算出例を説明するための図である。
図8には、主筋の許容断面荷重の算出例として、主筋の呼び径がD35、補強リング間隔が3,000mm(3.00m)の場合、主筋の許容断面荷重が、87.257kgf/cmとなる例を示している。
主筋の許容断面荷重(kgf/cm)は、オイラー式に基づく弾性座屈荷重(Pe=π・E・I/Lk、両端ピン)を、主筋の断面積(公称断面積)と第1の安全率(本例では、2.0)との積算値で除算して得られた値(Pe/(公称断面積×第1の安全率)kgf/cm)である。
この値(87.257kgf/cm)が、図7の補強リング間隔適用テーブルにおける、呼び径がD35、補強リング間隔が3.00m以内における主筋の許容断面荷重の値として設定されている。
図8に示す計算式に基づいて、主筋の径サイズ(呼び径)毎に、補強リング間隔を3.00m以内から1.50m以内までの15cm間隔で設定した値にしたときの許容断面荷重を算出する。算出した値を、補強リング間隔適用テーブルの対応する欄に設定することで、図7のテーブルが得られる。
本発明者は、無溶接工法により製作する連結鉄筋籠の設計を6,000本以上行ってきた。図8に示した第1の安全率は、これら設計に基づく場所打ち杭の施工実績に基づいて、補強リング間で座屈が起こらないと想定される値に設定されている。
すなわち、様々な種類(直径、長さ、本数)の主筋を用いて、様々なサイズ(籠径、杭長、重量)の連結鉄筋籠を実際に施工したときの連結鉄筋籠の施工状態(例えば、正常に施工できた(座屈等が起こらなかった)場合、何らかの原因により鉄筋籠の沈下が生じた場合などの状態)とその設計条件を比較検討し、さらに座屈要因に関する不安定要素も加味して、様々な条件で設計された連結鉄筋籠の補強リング間で座屈が起こる可能性が低くなる値に設定されている。
したがって、図8に示した例では、第1の安全率が2.0に設定されているが、第1の安全率は、この値に限定されるものではない。第1の安全率は、設計条件を考慮して、1.5~3.0の範囲内の値に設定することが好ましいが、特殊な設計条件によっては、第1の安全率は、3.0より大きく、後述する第2の安全率より小さな値に設定してもよい。
次に、上記のようにして作成された補強リング間隔適用テーブル(図7)に基づいて、上記算出工程により算出された各節の主筋(2B、2C、2D)にかかる断面荷重と当該主筋の径サイズ(呼び径D35、D25)とに対応する補強リングの最大間隔を決定する。
第2節鉄筋籠1Bの下端部で、記号K3で示す複数の主筋2Bにかかる断面荷重は、上記算出工程で35kg/cmと算出された。
主筋の径サイズが主筋2Bの呼び径D35である場合に、主筋の断面荷重が35kg/cmの条件を満たす、補強リングの最大間隔は、補強リング間隔適用テーブルから3.00m(主筋の許容断面荷重:87kg/cm以下)に決定される。
したがって、第1節鉄筋籠1Aと第2節鉄筋籠1Bにおける補強リング4の間隔は、最大で3.00m以内となる間隔に設計される。図5(b)に示した例では、第1節鉄筋籠1Aの補強リング4の間隔が、2.40m、2.70mに設計され、第2節鉄筋籠1Bの補強リングの間隔が、2.40mに設計され、いずれも3.00m以内の間隔に設計されている。
次に第3節鉄筋籠1Cの下端部で、記号K4で示す複数の主筋2Cにかかる断面荷重は、上記算出工程で82kg/cmと算出された。
主筋の径サイズが主筋2Cの呼び径D25の場合に、主筋の断面荷重が82kg/cmの条件を満たす、補強リングの最大間隔は、補強リング間隔適用テーブルから2.25m(主筋の許容断面荷重:82kg/cm以下)に決定される。
したがって、第3節鉄筋籠1Cにおける補強リング4の間隔は、最大で2.25m以内となる間隔に設計される。図5(b)に示した例では、第3節鉄筋籠1Cの補強リング4の間隔が、2.25m、1.80mに設計され、いずれも2.25m以内の間隔に設計されている。
次に第4節鉄筋籠1Dの下端部で、記号K5で示す複数の主筋2Dにかかる断面荷重は、上記算出工程で98kg/cmと算出された。
主筋の径サイズが主筋2Dの呼び径D25の場合に、主筋の断面荷重が98kg/cmの条件を満たす、補強リングの最大間隔は、補強リング間隔適用テーブルから1.95m(主筋の許容断面荷重:109kg/cm以下)に決定される。
したがって、第4節鉄筋籠1Dにおける補強リング4の間隔は、最大で1.95m以内となる間隔に設計される。図5(b)に示した例では、第4節鉄筋籠1Dの補強リング4の間隔が、1.80m、1.65m、1.50mに設計され、いずれも1.95m以内の間隔に設計されている。
次に第2決定工程の具体例を説明する。
まず、第2決定工程で用いる補強リング杭底離隔適用テーブルについて説明する。
図9は、実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法に用いる補強リング杭底離隔適用テーブルの一例を示す図である。
図9に示す補強リング杭底離隔適用テーブルには、主筋の径サイズ(呼び径、公称断面積、公称直径)毎に、最下端の主筋の許容断面荷重と連結鉄筋籠の最下部の補強リングから下端部までの杭底離隔(0.35m以内から1.50m以内まで、5cm、10cm又は30cm間隔の値)との関係が設定されている。
図10は、図9の補強リング杭底離隔適用テーブルに設定される主筋の許容断面荷重の算出例を説明するための図である。
図10には、主筋の許容断面荷重の算出例として、主筋の呼び径がD35、杭底離隔が800mm(0.80m)の場合における、最下端の主筋の許容断面荷重が、94.389kgf/cmとなる例を示している。
最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で主筋にかかる許容断面荷重(kgf/cm)は、オイラー式に基づく弾性座屈荷重(Pe=π・E・I/Lk、両端ピン)を、最下端の主筋の断面積(公称断面積)と第2の安全率(本例では、26.0)との積算値で除算して得られた値(Pe/(公称断面積×第2の安全率))である。
この値(94.389kgf/cm)が、図9の補強リング杭底離隔適用テーブルにおける、呼び径がD35、杭底離隔が0.80m以内における主筋の許容断面荷重の値として設定されている。
図10に示す計算式に基づいて、主筋の径サイズ(呼び径)毎に、補強リング間隔を0.35m以内から1.50m以内までの5cm、10cm、または30cmの所定間隔で設定した値にしたときの許容断面荷重を算出する。算出した値を、補強リング杭底離隔適用テーブルの対応する欄に設定することで、図9のテーブルが得られる。
本発明者は、これまでに無溶接工法により製作する連結鉄筋籠の設計を6,000本以上行ってきた。第2の安全率は、これら設計に基づく場所打ち杭の施工実績に基づいて、杭底状況がいかなる状況であっても、杭底離隔の部分で座屈が起こらないと想定される値、例えば、連結鉄筋籠の下端部の一部(例えば、1本、又は数本)の主筋に全荷重がかかった状態でも杭底離隔で座屈が起きないと想定される値に設定されている。
したがって、図10に示した例では、第2の安全率が26.0に設定されているが、第2の安全率は、この値に限定されるものではない。第2の安全率は、設計条件を考慮して、20.0~35.0の範囲内の値に設定することが好ましいが、特殊な設計条件によっては、35.0以上の所定値に設定してもよい。
上記のように作成された補強リング杭底離隔適用テーブル(図9)に基づいて、上記算出工程により算出された、連結鉄筋籠10を構成する第4節鉄筋籠1Dの下端部で主筋2Dにかかる断面荷重と当該主筋2Dの径サイズとに対応する最下部の補強リング4の最大杭底離隔を決定する。
第4節鉄筋籠1Dの下端部で、記号K5で示す複数の主筋2Dにかかる断面荷重(単位面積当りにかかる荷重)は、上記算出工程で98kg/cmと算出された。
主筋の径サイズが主筋2Dの呼び径D25である場合に、主筋の断面荷重が98kg/cmの条件を満たす、最大杭底離隔は、補強リング杭底離隔適用テーブルから0.50m(主筋の許容断面荷重:128kg/cm以下)に決定される。
したがって、最下節の第4節鉄筋籠1Dにおける最下部の補強リング4の最大杭底離隔は、最大で0.50m以内となる間隔に設計される。図5(b)に示した例では、第4節鉄筋籠1Dの補強リング4の最大杭底離隔が、0.50mに設計され、決定された0.50m以内の杭底離隔に設計されている。
次に、図5(a)に示した従来の設計方法で設計された連結鉄筋籠10と、図5(b)に示した、上記実施の形態に係る設計方法で設計された連結鉄筋籠10との座屈に対する安全性について比較検討した結果について、図11を用いて説明する。
図11(a)は、従来の設計方法、図11(b)は、上記実施の形態に係る設計方法で設計された、第2節鉄筋籠1B、第3節鉄筋籠1C、第4節鉄筋籠1Dの下部の補強リング間隔、補強リング4の最下段との杭底離隔、各節下端部の主筋の断面荷重(A)、補強リング間隔(又は杭底離隔)での主筋の許容断面荷重(B)、座屈危険性(A÷B×100(%))を示している。なお、補強リング間隔又は杭底離隔での主筋の許容断面荷重(B)は、主筋(呼び径)及び補強リング間隔に基づいて、図7に示した補強リング間隔適用テーブル、図9に示した補強リング杭底離隔適用テーブルから抽出した値である。
図11において、座屈危険性の値が、100%未満の場合は、主筋にかかる圧縮荷重に余裕がある、すなわち、座屈が起こる危険性がより低いこと(換言すれば、これまでの施工実績において座屈が起きない条件範囲内であること)を示し、100%以上の場合は、座屈が起こる危険性が高まることを示している。
図11(a)に示す従来の設計方法では、第3節鉄筋籠1C、第4節鉄筋籠1Dの下部の補強リング間隔での座屈危険性が、144%、213%と、いずれも100%以上となっている。
一方、図11(b)に示す本実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法では、第2節鉄筋籠1B、第3節鉄筋籠1C、第4節鉄筋籠1Dの下部の補強リング間隔での座屈危険性が29%、64%、53%、杭底離隔での座屈危険性が77%と、いずれも100%未満となっている。
すなわち、本実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法では、座屈危険性の値が、100%未満となるように、各鉄筋籠の補強リングの間隔、及び杭底離隔が設計されるようになっている。
図12は、実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1では、連結鉄筋籠を構成する各鉄筋籠の下部所定箇所で、複数の主筋にかかる断面荷重を算出する(算出工程)。
次にステップS2では、複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と補強リングの最大間隔との関係が設定された補強リング間隔適用テーブル(図7)に基づいて、ステップS1の算出工程により算出された、複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する補強リングの最大間隔を決定する(第1決定工程)。
次にステップS3では、主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と連結鉄筋籠の最下部の補強リングから下端部までの杭底離隔との関係が設定された補強リング杭底離隔適用テーブル(図9)に基づいて、ステップS1の算出工程により算出された、連結鉄筋籠を構成する最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で主筋にかかる断面荷重と当該主筋の径サイズとに対応する最下部の補強リングの最大杭底離隔を決定する(第2決定工程)。
上記設計方法は、計算(算出)式、鉄筋一覧表などの各種設計条件、補強リング間隔適用テーブル、及び補強リング杭底離隔適用テーブルなどがメモリに記憶されたコンピュータ装置を用い、演算処理装置に、本設計方法のプログラムを実行させることにより実現する構成としてもよい。
上記実施の形態に係る連結鉄筋籠の設計方法によれば、上記算出工程により、連結鉄筋籠を構成する各鉄筋籠の下部所定箇所(主筋の下端部でもよいし、最下段の補強リング箇所でもよい)で複数の主筋にかかる断面荷重を算出する。そして、上記第1決定工程により、図7に例示した補強リング間隔適用テーブルに基づいて、上記算出工程により算出された複数の主筋にかかる断面荷重と当該主筋の径サイズとに対応する補強リングの最大間隔を決定する。
図7に例示した補強リング間隔適用テーブルには、複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と補強リングの最大間隔との関係が設定されているので、第1金具20、第2金具30、第3金具40などの鉄筋固定用金具を用いた無溶接工法で、様々な種類の主筋を用いて、様々なサイズの鉄筋籠を設計する際に、連結鉄筋籠の建て込み時に座屈が起きないようにするための補強リング4の適切な間隔を、熟練作業者の経験や勘に頼ることなく、簡単に決定することができる。したがって、鉄筋固定用金具を用いた施工安全性の高い、より信頼性の高い無溶接工法を様々な施工現場に広めることができる。
また、図7に例示した補強リング間隔適用テーブルに設定する主筋の許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、主筋の断面積と第1の安全率との積算値で除算して得られた値であり、第1の安全率が、連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、補強リング間で座屈が起こらないと想定される値(上記の例では、2.0)に設定されている。
また、上記算出工程で算出される複数の主筋にかかる断面荷重が、各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている複数の主筋の合計断面積(主筋断面積×主筋本数の値)で除算して得られた値となっている。
連結鉄筋籠については、建て込み時の様々な要因により、座屈の要因である圧縮荷重を予め確定できない。そのため、各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量(すなわち、鋼材重量)のみを圧縮荷重と見做して、前記複数の主筋にかかる断面荷重を求める。このようにして求められる複数の主筋にかかる断面荷重は、異なる杭径、杭長、配筋サイズ等の設計条件が異なっていても定量的に求められる値となっている。したがって、上記第1決定工程において、補強リング間隔適用テーブルに基づいて決定される補強リングの最大間隔の設計値の信頼性を高めることができる。
また、上記第2決定工程により、図9に例示した補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて、上記算出工程により算出された、連結鉄筋籠を構成する最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する最下部の補強リング4の最大杭底離隔を決定する。
連結鉄筋籠の下端部には、杭孔への建て込み時に当該連結鉄筋籠の全荷重がかかる。上記したように、杭底状況は予測ができない。連結鉄筋籠の下端部の一部主筋に当該連結鉄筋籠の全荷重がかかる場合も想定される。
図9に例示した補強リング杭底離隔適用テーブルには、複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と連結鉄筋籠の最下部の補強リング4から下端部までの杭底離隔との関係が設定されているので、杭底状況が傾斜しているなどの状況であっても、杭底離隔で座屈が起きないようにするための最大杭底離隔を、熟練作業者の経験や勘に頼ることなく、簡単に決定することができる。
また、補強リング杭底離隔適用テーブルに設定される、最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で主筋にかかる許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、主筋の断面積と第2の安全率との積算値で除算して得られた値となっている。また、第2の安全率が、連結鉄筋籠を用いた場所打ち杭の施工実績に基づいて、杭底離隔で座屈が起こらないと想定される値、例えば、連結鉄筋籠の下端部の一部の主筋に全荷重がかかった状態でも杭底離隔で座屈が起きないと想定される値(上記の例では、26.0)に設定されている。
また、上記算出工程で算出される複数の主筋にかかる断面荷重が、最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積(主筋断面積×主筋本数の値)で除算して得られた値となっている。
連結鉄筋籠については、建て込み時の様々な要因により、座屈の要因である圧縮荷重を予め確定できない。そのため、最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量(すなわち、鋼材重量)のみを圧縮荷重と見做して、複数の主筋にかかる断面荷重を求める。このようにして求められる複数の主筋にかかる断面荷重は、異なる杭径、杭長、配筋サイズ等の設計条件が異なっていても定量的に求められる値となっている。したがって、第2決定工程において、補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて決定される補強リングの最大杭底離隔の設計値の信頼性を高めることができる。
1、1A、1B、1C、1D 鉄筋籠
2、2A、2B、2C、2D 主筋
3 フープ筋
4 補強リング
10 連結鉄筋籠
20 第1金具(鉄筋固定用金具)
21 折曲部
22 左、右側片
23 挿入溝
24 ナット
25 固定用ボルト
30 第2金具(鉄筋固定用金具)
31 主筋把持部
31a 主筋挿入用C形切り欠け部
32 ネジ孔板部
32a ボルト螺合用ネジ孔
33 鉄筋籠用スペーサ
33a 頭部
33b 軸部
33c 軸受け
40 第3金具(鉄筋固定用金具)
41 金具本体
42 左右側板部
43 主筋把持部
44 係止片
45 切欠き部
46 押圧部材
47 左右折片部
48 連結板部
49 押えボルト
50 鉄筋籠用スペーサ
51 頭部
52 軸部
53 軸受け
54 管状部材

Claims (4)

  1. 中心軸の周囲に該中心軸の方向とほぼ平行に配列された複数の主筋と、
    前記中心軸とほぼ直交する円周方向に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数のフープ筋と、
    前記複数の主筋の内側又は外側に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数の補強リングとを備え、
    前記複数の主筋と前記補強リングとの交差部が鉄筋固定用金具によって固定されている鉄筋籠が複数連結される連結鉄筋籠の設計方法であって、
    前記連結鉄筋籠を構成する各鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重を算出する算出工程と、
    前記複数の主筋の径サイズ毎に主筋の許容断面荷重と前記補強リングの最大間隔との関係が設定された補強リング間隔適用テーブルに基づいて、前記算出工程により算出された前記複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する前記補強リングの最大間隔を決定する第1決定工程とを含んでいることを特徴とする連結鉄筋籠の設計方法。
  2. 前記主筋の許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と第1の安全率との積算値で除算して得られた値であり、
    前記複数の主筋にかかる断面荷重が、前記各鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積で除算して得られた値であり、
    前記第1の安全率が、1.5~3.0の範囲内の値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の連結鉄筋籠の設計方法。
  3. 前記複数の主筋の径サイズ毎に前記主筋の許容断面荷重と前記連結鉄筋籠の最下部の補強リングから下端部までの杭底離隔との関係が設定された補強リング杭底離隔適用テーブルに基づいて、
    前記算出工程により算出された、前記連結鉄筋籠を構成する最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記複数の主筋にかかる断面荷重とこれら主筋の径サイズとに対応する前記最下部の補強リングの最大杭底離隔を決定する第2決定工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の連結鉄筋籠の設計方法。
  4. 前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所で前記主筋にかかる許容断面荷重が、オイラー式に基づく弾性座屈荷重を、前記主筋の断面積と第2の安全率との積算値で除算して得られた値であり、
    前記複数の主筋にかかる断面荷重が、前記最下段の鉄筋籠の下部所定箇所より上部の籠重量を、当該下部所定箇所に配置されている前記複数の主筋の合計断面積で除算して得られた値であり、
    前記第2の安全率が、20.0~35.0の範囲内の値に設定されていることを特徴とする請求項3記載の連結鉄筋籠の設計方法。
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