JP7125592B2 - イソシアヌル骨格を有する新規化合物及びそれを含む組成物 - Google Patents
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式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である)
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖であることが好ましい。
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖であることが好ましい。
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖であることが好ましい。
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖であることが好ましい。
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である)
m11~m16は、それぞれ、0~200の整数であることが好ましく、0~100の整数であることがより好ましい。m11~m16は、合計で、1以上の整数であることが好ましく、5以上の整数であることがより好ましく、10以上の整数であることが更に好ましい。m11~m16は、合計で、200以下の整数であることが好ましく、100以下の整数であることがより好ましい。m11~m16は、合計で、10~200の整数であることが好ましく、10~100の整数であることがより好ましい。
式:-(OCF2CF2CX11 2)n11(OCF2CF(CF3))n12(OCF2CF2)n13(OCF2)n14(OC4F8)n15-
(式中、n11、n12、n13、n14及びn15は、独立に、0又は1以上の整数、X11は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖、及び、
式:-(OC2F4-R11)f-
(式中、R11は、OC2F4、OC3F6およびOC4F8から選択される基であり、fは、2~100の整数である)で表される鎖
からなる群より選択される少なくとも1種の鎖であってもよい。
n11~n15は、それぞれ、0~200の整数であることが好ましい。n11~n15は、合計で、2以上の整数であることが好ましく、5~300の整数であることがより好ましく、10~200の整数であることが更に好ましく、10~100の整数であることが特に好ましい。
R3としては、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、直鎖または分枝鎖の炭素数1~16のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることが好ましく、直鎖または分枝鎖の炭素数1~8のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることがより好ましく、直鎖または分枝鎖の炭素数1~6のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることが更に好ましく、直鎖または分枝鎖の炭素数1~3のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることが更により好ましく、直鎖の炭素数1~3のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることが特に好ましい。
式:-(CX121X122)o-(L1)p-(CX123X124)q-
(式中、X121~X124は、独立に、H、F、OH、又は、-OSi(OR121)3(3つのR121は独立に炭素数1~4のアルキル基)、L1は、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-O-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-(各結合の左側がCX121X122に結合)、oは0~10の整数、pは0又は1、qは1~10の整数)で表される基が更に好ましい。
L1としては、-O-又は-C(=O)O-が好ましい。
Lとしては、
式:-(CF2)m11-(CH2)m12-O-(CH2)m13-
(式中、m11は1~3の整数、m12は1~3の整数、m13は1~3の整数)で表される基、
式:-(CF2)m14-(CH2)m15-O-CH2CH(OH)-(CH2)m16-
(式中、m14は1~3の整数、m15は1~3の整数、m16は1~3の整数)で表される基、
式:-(CF2)m17-(CH2)m18-
(式中、m17は1~3の整数、m18は1~3の整数)で表される基、又は、
式:-(CF2)m19-(CH2)m20-O-CH2CH(OSi(OCH3)3)-(CH2)m21-
(式中、m19は1~3の整数、m20は1~3の整数、m21は1~3の整数)で表される基が特に好ましい。
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である。
上記ポリエーテル鎖は、
式:-(OCF2CF2CX11 2)n11(OCF2CF(CF3))n12(OCF2CF2)n13(OCF2)n14(OC4F8)n15-
(式中、n11、n12、n13、n14及びn15は、独立に、0又は1以上の整数、X11は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖、及び、
式:-(OC2F4-R11)f-
(式中、R11は、OC2F4、OC3F6およびOC4F8から選択される基であり、fは、2~100の整数である)で表される鎖
からなる群より選択される少なくとも1種の鎖であってもよい。
式:-L2-{Si(Ra)s(Rb)t(Rc)u(Rd)v}n
(式中、L2は単結合又は二価の連結基、Ra、Rb及びRcは、同一又は異なり、水素、ハロゲン、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~10のアミノ基、炭素数1~10のアセトキシ基、炭素数3~10のアリル基、又は炭素数3~10のグリシジル基である。Rdは、同一又は異なり、-O-、-NH-、-C≡C-、又は、シラン結合である。s、t及びuは、同一又は異なり0又は1であり、vは0~3の整数であり、nは、1~20の整数である。nが1である場合、s+t+uは3であり、vは0である。nが2~20である場合、s+t+uは、同一又は異なり0~2であり、vは、同一又は異なり0~2であり、vが1以上の整数である場合、少なくとも2個のSiはRdを介して、直鎖、梯子型、環状、又は複環状に結合している。)で表される基が好ましい。Ra、Rb及びRcは、Siに結合している1価の基である。Rdは、2個のSiに結合している2価の基である。
また、上述した製造方法のうち、R22-COO-CH2CH(OH)-L23-で表される一価の有機基、又は、R24-O-CH2CH(OH)-L27-で表される一価の有機基を生じさせる方法では、式:H-{Si(Ra)s(Rb)t(Rc)u(Rd)v}nで表される化合物が上記有機基中のOH基とも反応するので、-O-{Si(Ra)s(Rb)t(Rc)u(Rd)v}nで表される構造を化合物中に導入できる。
また、X1が二重結合を含有する基(好ましくはアリル基)である場合は、メタクロロ過安息香酸、過酢酸、過酸化水素等の酸化剤を用いた酸化や、触媒を用いた直接空気酸化を行い、X1の二重結合をエポキシ化することにより、エポキシ基を含む基を化合物中に導入できる。
更に、X1が二重結合を含有する基(好ましくはアリル基)である場合は、X1の二重結合とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを反応させて、アクリロイル基を含む基又はメタクリロイル基を含む基を化合物中に導入できる。
上記硬化性モノマーとしては、例えば、(a)ウレタン(メタ)アクリレート、(b)エポキシ(メタ)アクリレート、(c)ポリエステル(メタ)アクリレート、(d)ポリエーテル(メタ)アクリレート、(e)シリコン(メタ)アクリレート、(f)(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
(a)ウレタン(メタ)アクリレートとしては、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートに代表されるポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕イソシアヌレートが挙げられる。
(b)エポキシ(メタ)アクリレートはエポキシ基に(メタ)アクリロイル基を付加したものであり、出発原料としてビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、脂環化合物を用いたものが一般的である。
(c)ポリエステル(メタ)アクリレートのポリエステル部を構成する多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられ、多塩基酸としては、フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、トリメリット酸、イタコン酸、コハク酸、テレフタル酸、アルケニルコハク酸などが挙げられる。
(d)ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(e)シリコン(メタ)アクリレートは、分子量1,000~10,000のジメチルポリシロキサンの片末端、あるいは、両末端を(メタ)アクリロイル基で変性したものであり、例えば、以下の化合物などが例示される。
多官能アクリレート類としては、A-9300、A-9300-1CL、A-GLY-9E、A-GLY-20E、A-TMM-3、A-TMM-3L、A-TMM-3LM-N、A-TMPT、A-TMMT(新中村工業社製)等が挙げられる。
多官能メタクリレート類としてTMPT(新中村工業社製)等が挙げられる。
アルコキシシラン基含有(メタ)アクリレートとしては、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン(別名(トリイソプロポキシシリル)プロピルメタクリレート(略称:TISMA)およびトリイソプロポキシシリル)プロピルアクリレート)、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリクロロシラン、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリイソプロポキ3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリメトキシシランシシラン等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤は、熱や光によりラジカルを発生する化合物であり、ラジカル熱重合開始剤、ラジカル光重合開始剤が挙げられる。本発明においては、上記ラジカル光重合開始剤が好ましい。
IRGACURE 651:2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、
IRGACURE 184:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、
IRGACURE 2959:1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、
IRGACURE 127:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、
IRGACURE 907:2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、
IRGACURE 369:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、
IRGACURE 379:2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、
IRGACURE 819:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、
IRGACURE 784:ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、
IRGACURE OXE 01:1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、
IRGACURE OXE 02:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、
IRGACURE261、IRGACURE369、IRGACURE500、
DAROCUR 1173:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、
DAROCUR TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、
DAROCUR1116、DAROCUR2959、DAROCUR1664、DAROCUR4043、
IRGACURE 754 オキシフェニル酢酸:2-[2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、
IRGACURE 500:IRGACURE 184とベンゾフェノンとの混合物(1:1)、
IRGACURE 1300:IRGACURE 369とIRGACURE 651との混合物(3:7)、
IRGACURE 1800:CGI403とIRGACURE 184との混合物(1:3)、
IRGACURE 1870:CGI403とIRGACURE 184との混合物(7:3)、
DAROCUR 4265:DAROCUR TPOとDAROCUR 1173との混合物(1:1)。
なお、IRGACUREはBASF社製であり、DAROCURはメルクジャパン社製である。
また、上記重合促進剤を用いる場合の重合促進剤の配合量としては、上記硬化性樹脂若しくは上記硬化性モノマー100質量部に対して、0.1~5質量部であることが好ましい。より好ましくは、0.1~2質量部である。
上記熱酸発生剤としては、例えば、ベンゾイントシレート、ニトロベンジルトシレート(特に、4-ニトロベンジルトシレート)、他の有機スルホン酸のアルキルエステル等が挙げられる。
上記光酸発生剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、CF3SO3、p-CH3PhSO3、p-NO2PhSO3(ただし、Phはフェニル基)等の塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン-ジアジドスルホニルクロリド、またはスルホン酸エステル等が挙げられる。その他、光酸発生剤として、2-ハロメチル-5-ビニル-1,3,4-オキサジアゾール化合物、2-トリハロメチル-5-アリール-1,3,4-オキサジアゾール化合物、2-トリハロメチル-5-ヒドロキシフェニル-1,3,4-オキサジアゾール化合物なども挙げられる。
なお、上記有機ハロゲン化合物は、ハロゲン化水素酸(例えば、塩化水素)を形成する化合物である。
和光純薬工業社製のWPAG-145[ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-170[ビス(t-ブチルスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-199[ビス(p-トルエンスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-281[トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート]、WPAG-336[ジフェニル-4-メチルフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート]、WPAG-367[ジフェニル-2,4,6-トリメチルフェニルスルホニウム p-トルエンスルホネート]、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のIRGACURE PAG103[(5-プロピルスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル]、IRGACURE PAG108[(5-オクチルスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル)]、IRGACURE PAG121[(5-p-トルエンスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル]、IRGACURE PAG203、CGI725、三和ケミカル社製のTFE-トリアジン[2-[2-(フラン-2-イル)エテニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン]、TME-トリアジン[2-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エテニル]-4,6-ビス(トリ-クロロメチル)-s-トリアジン]MP-トリアジン[2-(メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン]、ジメトキシ[2-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル]-4,6-ビス(トリ-クロロメチル)-s-トリアジン]。
上記酸捕捉剤としては、特に制限されないが、アミン(特に、有機アミン)、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などの塩基性化合物が好ましい。これらの酸捕捉剤の中でも、有機アミンが、画像性能が優れる点でより好ましい。
上記水溶性有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、トリプロピレングリコール、3-メトキシブチルアセテート(MBA)、1,3-ブチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノールアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート、乳酸エチル、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノールなどが挙げられる。
上記有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、HFC141b、HCHC225、ハイドロフルオロエーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタンなどが挙げられる。
これら溶媒は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記溶媒としては、レジスト組成物に含まれる成分の溶解性、安全性の観点から、特にPGMEA、MBAが好ましい。
式:R111-(R112O)m-R113
(R111及びR113は、独立に、F、炭素数1~16のアルキル基、炭素数1~16のフッ素化アルキル基、-R114-X111(R114は単結合又は炭素数1~16のアルキレン基、X111は-NH2、-OH、-COOH、-CH=CH2、-OCH2CH=CH2、ハロゲン、リン酸、リン酸エステル、カルボン酸エステル、チオール、チオエーテル、アルキルエーテル(フッ素で置換されていてもよい)、アリール、アリールエーテル、アミド)、R112は炭素数1~4のフッ素化アルキレン基、mは2以上の整数)で表される化合物がより好ましい。
式:-(CX112 2CF2CF2O)n111(CF(CF3)CF2O)n112(CF2CF2O)n113(CF2O)n114(C4F8O)n115-
(n111、n112、n113、n114及びn115は、独立に、0又は1以上の整数、X112はH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表されるもの、
式:-(OC2F4-R118)f-
(R118は、OC2F4、OC3F6およびOC4F8から選択される基であり、fは、2~100の整数である)で表されるもの
等が挙げられる。
また、X1及びX2の両方を上記架橋性基とは異なる基とした場合、上記離型層を上記基材から容易に除去することができる。例えば、上記離型層を上記モールド上に形成してナノインプリントに使用すれば、転写物に上記化合物を付着させて離型性を付与できる。
静的接触角は全自動接触角計DropMaster700(協和界面科学社製)を用いて次の方法で測定した。
<静的接触角の測定方法>
静的接触角は、水平に置いた基板にマイクロシリンジから水又はn-ヘキサデカンを2μL滴下し、滴下1秒後の静止画をビデオマイクロスコープで撮影することにより求めた。
反応器にCF3CF2CF2O-(CF2CF2CF2O)11-CF2CF2CH2OH 34gと1,3-ジアリル-5-(2-クロロエチル)イソシアヌレート6gをm-ヘキサフルオロキシレンとジエチレングリコールジメチルエーテルの混合溶媒に溶解させた。水酸化カリウム20重量%水溶液20gとテトラブチルアンモニウムブロマイド4gを加え、攪拌しながら加熱した。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液を濃縮し抽出する事によりPFPE含化合物(A)を得た。
PFPE含化合物(A):
実施例1の1,3-ジアリル-5-(2-クロロエチル)イソシアヌレート6gを1,3-ジアリル-5-グリシジルイソシアヌレート6.2gに変更した以外は、実施例1と同様にして、PFPE含化合物(B)を得た。
PFPE含化合物(B):
1,3-ジアリル-イソシアヌル酸2.0gをm-ヘキサフルオロキシレンとジメチルホルムアミドの混合溶媒に溶解させた。炭酸カリウム1.0gを加え、攪拌しながら加熱した。m-ヘキサフルオロキシレンに溶解したCF3CF2CF2O-(CF2CF2CF2O)23-CF2CF2CH2-トリフルオロメタンスルホン酸エステル4.0gを加え更に加熱、撹拌を続けた。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液に純水を加え、分液する事によりPFPE含化合物(C)を得た。
PFPE含化合物(C):
実施例3のCF3CF2CF2O-(CF2CF2CF2O)23-CF2CF2CH2-トリフルオロメタンスルホン酸エステル4.0gをCF3CF2CF2O-(CF2CF2CF2O)11-CF2CF2CH2Cl、8.0gに変えた以外は、実施例3と同様にしてPFPE含化合物(D)を得た。
反応器にm-ヘキサフルオロキシレン30mlとメタクロロ過安息香酸11.1gを入れ撹拌しながら60℃まで昇温した。これにPFPE含化合物(D)10gを10mlのm-ヘキサフルオロキシレンに溶解したものを滴下した。その後、60℃で攪拌した。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液は室温に戻し、析出した白色固形分を濾別し濾液を20mlまで濃縮した。析出した白色固体はジエチルエーテル10mlを加え溶解し下層のオイル分を分取した。オイル分より残留溶媒を留去する事によりPFPE含化合物(E)を得た。
PFPE含化合物(E):
2-ヒドロキシエチルアクリレート2.0gをm-ヘキサフルオロキシレンとジメチルホルムアミドの混合溶媒に溶解させた。炭酸カリウム1.0gを加え、40℃に昇温し攪拌した。この反応液にm-ヘキサフルオロキシレンに溶解したPFPE含化合物(E)4.0gを加え更に加熱、撹拌を続けた。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液に純水を加え、分液する事によりPFPE含化合物(F)を得た。
PFPE含化合物(F):
ビームセット575CB(荒川化学工業社製)6.0gに光重合開始剤としてイルガキュアー907(BASF社製)120mg、PFPE含化合物(A)、(B)、(D)、(E)、(F)が全体の2質量%となるよう加え、遮光下、回転ミキサーにて一昼夜攪拌し、PFPE含有ハードコート材料1~5とした。PFPE含化合物(A)、(B)、(D)、(E)、(F)をDAC-HP(ダイキン工業株式会社製)に変更した以外は、上記と同様にして得られたハードコート材料を比較例1とした。PFPE含化合物未添加のビームセット575CB(荒川化学工業社製)のみのハードコート材料を比較例2とした。
スライドガラス上に各ハードコート材料10μLを載せ、バーコーターにて均一な塗膜を形成した。これに窒素雰囲気下365nmのUV光を含む光線を500mJ/cm2の強度で照射し、各ハードコート材料を硬化させて硬化膜を得た。これら硬化膜の静的接触角を測定した。
(外観)
硬化膜の外観は目視にて確認した。評価は、つぎの基準とした。
○:透明
×:白化
(離形性)
硬化膜の離形性はテープ剥離試験にて評価した。評価は、つぎの基準とした。
○:容易に剥離するか、粘着しない。
×:テープの粘着層が付着する。
(指紋付着性)
硬化膜に指を押し付け、指紋の付きやすさを目視で判定した。評価は、つぎの基準とした。
○:指紋が付きにくいか、付いても指紋が目立たない。
×:明確に指紋が付着する。
(指紋拭き取り性)
上記の指紋付着性試験後、付着した指紋をキムワイプ(商品名。十條キンバリー(株)製)で5往復拭き取り、付着した指紋の拭き取りやすさを目視で判定した。評価はつぎの基準とした。
○:指紋を完全に拭き取ることができる。
×:指紋の拭取り跡が拡がり、除去することが困難である。
それぞれの評価において得られた結果を表1に示す。
PFPE含化合物(C)を10.1g、m-ヘキサフルオロキシレンを40g、トリアセトキシメチルシランを0.04g、トリクロロシランを1.93g仕込み、10℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.115ml加えた後、4時間加熱撹拌した。その後、減圧下で揮発分を留去した後、メタノール0.23gとオルトギ酸トリメチル6.1gの混合溶液を加えた後、3時間加熱撹拌した。その後、精製を行うことにより、末端にトリメトキシシリル基を有する下記のPFPE含化合物(G)9.9gを得た。
PFPE含化合物(G):
PFPE含化合物(A)を10.0g、m-ヘキサフルオロキシレンを30g、トリアセトキシメチルシランを0.06g、トリクロロシランを3.85g仕込み、10℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.210ml加えた後、3時間加熱撹拌した。その後、減圧下で揮発分を留去した後、メタノール0.31gとオルトギ酸トリメチル7.5gの混合溶液を加えた後、3時間加熱撹拌した。その後、精製を行うことにより、末端にトリメトキシシリル基を有する下記のPFPE含化合物(H)9.8gを得た。
PFPE含化合物(H):
実施例8のPFPE含化合物(A)をPFPE含化合物(B)に変更し、トリクロロシランの仕込み量を4.75gに変更した以外は、実施例8と同様にして、PFPE含化合物(I)を得た。
PFPE含化合物(I):
PFPE含化合物(D)を10.2g、m-ヘキサフルオロキシレンを30g、トリアセトキシメチルシランを0.06g、トリクロロシランを3.85g仕込み、10℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.220ml加えた後、4時間加熱撹拌した。その後、減圧下で揮発分を留去した後、メタノール0.30gとオルトギ酸トリメチル7.5gの混合溶液を加えた後、3時間加熱撹拌した。その後、精製を行うことにより、末端にトリメトキシシリル基を有する下記のPFPE含化合物(J)10.0gを得た。
PFPE含化合物(J):
反応器にCF3O-(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OH(m=22、n=19)33gと1,3-ジアリル-5-(2-クロロエチル)イソシアヌレート7.1gをm-ヘキサフルオロキシレンとジエチレングリコールジメチルエーテルの混合溶媒に溶解させた。水酸化カリウム20重量%水溶液15gとテトラブチルアンモニウムブロマイド3gを加え、攪拌しながら加熱した。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液を濃縮し抽出する事によりPFPE含化合物(K)を得た。
PFPE含化合物(K):
PFPE含化合物(L):
1,3-ジアリル-イソシアヌル酸2.0gをm-ヘキサフルオロキシレンとジメチルホルムアミドの混合溶媒に溶解させた。炭酸カリウム1.0gを加え、攪拌しながら加熱した。m-ヘキサフルオロキシレンに溶解したCF3O-(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2-トリフルオロメタンスルホン酸エステル(m=22、n=19)4.0gを加え更に加熱、撹拌を続けた。反応の終点は19F-NMRと1H-NMRによって確認した。反応液に純水を加え、分液する事によりPFPE含化合物(M)を得た。
PFPE含化合物(M):
PFPE含化合物(N):
PFPE含化合物(C)を10.0g、m-ヘキサフルオロキシレンを40g、トリアセトキシメチルシランを0.04g、トリクロロシランを1.93g仕込み、10℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.115ml加えた後、4時間加熱撹拌した。その後、減圧下で揮発分を留去した後、m-ヘキサフルオロキシレンを15g加え、氷浴下でアリルマグネシウムクロリドを1.0mol/L含むテトラヒドロフラン溶液を22ml加えた後、室温まで昇温させ、この温度にて10時間撹拌した。その後、5℃まで冷却し、メタノールを3ml加えた後、パーフルオロヘキサンを加えて、30分攪拌し、その後、分液ロートでパーフルオロヘキサン層を分取した。続いて、減圧下で揮発分を留去することにより、末端にアリル基を有するPFPE含化合物(O)9.4gを得た。
PFPE含化合物(O):
PFPE含化合物(P):
PFPE含化合物(M)を10.0g、m-ヘキサフルオロキシレンを45g、トリアセトキシメチルシランを0.04g、ジクロロメチルシランを1.41g仕込み、10℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.136ml加えた後、加熱撹拌した。その後、揮発分を留去した後、ビニルマグネシウムクロリド(1.6MのTHF溶液)を15ml加えて室温で撹拌した。その後、精製を行うことにより、末端にメチルジビニルシリル基を有する下記のPFPE含化合物(Q)9.5gを得た。
PFPE含化合物(Q):
PFPE含化合物(R):
上記実施例7~14で得たPFPE含化合物(G)、(H)、(I)、(J)、(L)、(N)、(P)、(R)を、濃度1mass%になるように、ハイドロフルオロエーテル(スリーエム社製、ノベックHFE-7300)に溶解させて、表面処理剤(1)~(8)を調製した。
PFPE含化合物(G)、(H)、(I)、(J)、(L)、(N)、(P)、(R)に変えて、下記対照化合物(1)~(3)を用いたこと以外は、実施例15~22と同様にして、比較表面処理剤(1)~(3)を調製した。
対照化合物(1)
スピンコートの条件は、300回転/分で3秒間、2000回転/分で30秒であった。塗布基板を大気下、恒温槽内で140℃30分間加熱し、硬化膜が形成された。
(初期評価)
まず、初期評価として、硬化膜形成後、その表面に未だ何も触れていない状態で、水の静的接触角を測定した。
次に、上記硬化膜をキムワイプ(商品名。十條キンバリー(株)製)にエタノールを十分に染み込ませて5往復拭いた後、乾燥させてから水の静的接触角を測定した。
(指紋付着性)
次に、上記硬化膜に指を押し付け、指紋の付きやすさを目視で判定した。評価は、つぎの基準とした。
○:指紋が付きにくいか、付いても指紋が目立たない。
△:指紋の付着が少ないが、その指紋は充分に確認できる。
×:未処理のガラス基板と同程度に明確に指紋が付着する。
(指紋拭き取り性)
上記の指紋付着性試験後、付着した指紋をキムワイプ(商品名。十條キンバリー(株)製)で5往復拭き取り、付着した指紋の拭き取りやすさを目視で判定した。評価はつぎの基準とした。
○:指紋を完全に拭き取ることができる。
△:指紋の拭取り跡が残る。
×:指紋の拭取り跡が拡がり、除去することが困難である。
上記の一連の評価結果を以下の表2にまとめた。
Claims (5)
- 式(1)で表されることを特徴とする化合物。
式(1):
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、m11~m16は、合計で、10~200の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である) - X1及びX2の少なくとも一方又は両方は、独立に、ポリエーテル鎖を含み、前記ポリエーテル鎖は、
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、m11~m16は、合計で、10~200の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である請求項1記載の化合物。 - X1は、ポリエーテル鎖を含み、前記ポリエーテル鎖は、
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、m11~m16は、合計で、10~200の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である請求項1記載の化合物。 - X2は、ポリエーテル鎖を含み、前記ポリエーテル鎖は、
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、m11~m16は、合計で、10~200の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である請求項1又は2記載の化合物。 - X1及びX2は、独立に、ポリエーテル鎖を含み、前記ポリエーテル鎖は、
式:-(OC6F12)m11-(OC5F10)m12-(OC4F8)m13-(OC3X10 6)m14-(OC2F4)m15-(OCF2)m16-
(式中、m11、m12、m13、m14、m15およびm16は、独立に、0又は1以上の整数、m11~m16は、合計で、10~200の整数、X10は独立にH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表される鎖である請求項1記載の化合物。
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