JP7123744B2 - ロール状長尺ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板 - Google Patents

ロール状長尺ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、ロール状長尺ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板に関する。
電子機器に用いられるプリント配線板は、通常、ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸、乾燥してプリプレグとし、該プリプレグを単数又は複数枚重ねると共に、必要に応じて銅箔を重ねた後に加熱加圧成形して積層板とし、次いで、銅箔からなる回路パターンを形成する方法によって、製造される。
近年、スマートフォン等の情報端末の高性能化、高速通信化に伴い、プリント配線板の低誘電率化、低誘電正接化が著しく進行している。プリント配線板を構成するガラスクロスにおいても、低誘電ガラスクロスが多く提案されている(例えば、特許文献1)。このような低誘電ガラスクロスは、これまで一般に使用されてきたEガラスクロスに対してガラス中のB23の含有割合を多くすることにより、低誘電率、低誘電正接を実現している。
特開平11-292567号公報
しかしながら、ガラスクロスを低誘電化するためにガラス中のB23含有割合を増加すると、ガラスの弾性係数が低下し、ガラスクロスの風合いが柔らかくなる傾向にある。
Eガラスクロスの弾性率が約74GPaであるのに対し、例えば、日東紡績株式会社製のNEガラスクロスの弾性率は64GPa、旭化成株式会社製Lガラスクロスのパルスエコーオーバーラップ法により求められる弾性率は61GPaであり、これら低誘電ガラスクロスはEガラスクロスと比較していずれも弾性係数が小さい。
ガラスクロスの製造では、通常、長尺のシート状に製造されたガラスクロスが巻取り芯管へ巻き取られ、ガラスクロスは最終的にロールの形態として得られる。
上述したように、弾性係数が小さいガラスクロスは風合いが柔らかいため、巻取り芯管への巻取り工程、或いはガラスクロスのロールからの解反工程において、ガラスクロスにタルミ、目曲がり、及びシワ等の織構造の歪を蓄積しやすい。
さらに、このような織構造の歪みが存在するガラスクロスを用いた場合、プリント配線板を製造する過程での加熱加圧成形時、回路パターン形成時における寸法変化のバラツキが大きくなるという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、プリント配線板としたときの寸法変化のバラツキが小さいロール状長尺ガラスクロス、並びに、当該ガラスクロスを用いたプリプレグ及びプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、所定の弾性係数を有するガラスクロスの、所定のロール密度を有するロール状長尺ガラスクロスが、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸を経糸及び緯糸として製織したガラスクロスが巻取り芯管に巻かれたロール状長尺ガラスクロスであって、
前記ガラスクロスの厚さが、8~100μmであり、
前記ロール状長尺ガラスクロスのロール密度(g/cm3)が、前記ガラスクロスのシート密度(g/cm3)の1.02~1.25倍であり、
前記ガラスクロスの弾性係数が、50~70GPaである、
ロール状長尺ガラスクロス。
[2]
前記ロール状長尺ガラスクロスの幅入れ量が、マイナス0.5以上1%未満である、
[1]に記載のロール状長尺ガラスクロス。
[3]
前記ガラスクロスの弾性係数が、50~63GPaである、[1]又は[2]に記載のロール状長尺ガラスクロス。
[4]
[1]~[3]のいずれかに記載のロール状長尺ガラスクロスから解反したガラスクロスと、
前記ガラスクロスに含浸したマトリックス樹脂組成物と、を有する、
プリプレグ。
[5]
[1]~[3]のいずれかに記載のロール状長尺ガラスクロスから解反したガラスクロスと、
前記ガラスクロスに含浸したマトリックス樹脂組成物の硬化物と、を有する、
プリント配線板。
本発明によれば、プリント配線板としたときの寸法変化のバラツキが小さいロール状長尺ガラスクロス、並びに、当該ガラスクロスを用いたプリプレグ及びプリント配線板を提供することができる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスのロール密度の算出方法を説明する図である。 本実施形態のロール状長尺ガラスクロスを製造における、ガラスクロスを巻き取ることに用いた装置を模式的に示した図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<ロール状長尺ガラスクロス>
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスは、
複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸を経糸及び緯糸として製織したガラスクロスが巻取り芯管に巻かれ、
前記ガラスクロスの厚さが、8~100μmであり、
前記ロール状長尺ガラスクロスのロール密度(g/cm3)が、前記ガラスクロスのシート密度(g/cm3)の1.02~1.25倍であり、
前記ガラス糸の弾性係数が、50~70GPaである。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスは、巻取り時に発生する織構造の歪が抑えられ、巻取りの工程の前までに生じた織構造の歪も軽減され、解反時の織構造の歪の発生も抑えられる。さらに、本実施形態のロール状長尺ガラスクロスを解反して得られたガラスクロスをプリント配線板とすると、寸法変化のバラツキを小さく抑えることができる。
以下、本実施形態の構成についてより詳細に説明する。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスにおけるガラスクロスの厚さは、8~100μm、好ましくは8~70μm、より好ましくは8~50μmである。
デジタル機器の高機能、小型軽量化によるプリント配線板の薄型化や高密度化のためには、ガラスクロスの厚さは100μm以下に薄くする必要がある。
上記厚さは、プリント配線板の薄型化や高密度化の観点から薄い方が好ましいが、強度の観点から、厚さの下限は8μmである。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスのロール密度は、図1に模式的に示すロール状長尺ガラスクロスを用いて以下のように説明される。
コアCを除く1個のロール2の側面の面積Sにロール幅Wを乗じた値、すなわち、コアCを除く1個のロール2の体積を求める。ロール密度は、コアCを除く1個のロール2の質量を上記体積で除して求められる値である。
本実施形態におけるガラスクロスのシート密度とは、ロール状長尺ガラスクロス1つ分をシート状としたとき、経糸方向の長さ、緯糸方向の長さ、及びガラスクロスの厚さを乗じた値を体積とし、ガラスクロスの重さを上記体積で除して求められる値である。
シート密度は、シート状のガラスクロスの、経糸方向の長さ、緯糸方向の長さ、及びガラスクロスの厚さを乗じて得られる値を体積とし、上記シート状のガラスクロスの質量を当該体積で除することにより求めることができる。
また、シート密度は、ガラスクロスの単位面積当たりの質量(g/cm2)とガラスクロスの厚さ(cm)から求めてもよい。すなわち、ガラスクロスの単位面積当たりの質量(g/cm2)と厚さ(cm)とを測定し、ガラスクロスの単位面積当たりの質量を厚さで除することによって、シート密度(g/cm3)が算出される。
シート密度は、特に制限されないが、好ましくは0.5~1.5(g/cm3)であり、より好ましくは0.6~1.4(g/cm3)であり、さらに好ましくは0.65~1.3(g/cm3)である。ガラスクロスのシート密度が0.5~1.5(g/cm3)の範囲であるとき、ガラスクロスのプリント配線板用の補強基材として十分な強度を有するため好ましい。シート密度は、用いるガラスクロスを構成するガラス糸の密度、ガラス糸の太さ、ガラスクロスの織り方(織密度)等により調整することができる。
本実施形態においては、メカニズムの詳細は不明ではあるもの、おそらくは巻取り時に発生する織構造の歪が抑えられ、巻取りの工程の前までに生じた織構造の歪も軽減され、解反時の織構造の歪の発生も抑えられる巻き方が、ガラスクロスのシート密度(g/cm3)に対する、ロール密度(g/cm3)の比と、後述する特定範囲のガラスクロス弾性率との組み合わせにより実現される。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスのロール密度(g/cm3)は、前記ガラスクロスのシート密度(g/cm3)の1.02~1.25倍であり、好ましくは1.03~1.15倍であり、より好ましくは1.04~1.12倍である。
ロール状長尺ガラスクロスのロール密度がシート密度の1.02~1.25倍であることにより、ガラス糸の弾性係数が50~70GPaの風合いが柔らかいガラスクロスであっても、ガラスクロスが密接に巻取り芯管へ巻き取られたロール状態とすることができ、ガラスクロスにタルミ、目曲がり、及びシワ等の織構造の歪を蓄積することを抑制できるものと考えられる。
ロール密度の調整方法としては、例えば、ガラスクロスを巻取り芯管に巻き取る工程において、巻取り方法を調整する方法(具体的には、巻取り張力を調整する方法、ニップ圧を調整する方法、巻取りを行う直前にエキスパンダーロール等でガラスクロスを拡布する方法、ニップロールの材質をゴム弾性を有するゴム状弾性体とする方法等)、ガラスクロスに用いる糸種、織密度、糸幅等を調整して経糸および緯糸のうねり構造やSS特性を調整する方法、ガラスクロスに塗布するシランカップリング剤の種類や塗布量を調整してガラスクロスの摩擦係数を調整する方法、ガラスクロスの風合いを調整する方法、及びこれらの方法を適時組み合わせた方法等が挙げられる。上記方法により、ガラスクロスを巻取方向、幅方向ともに歪が生じさせずに、緻密に逐次積層させて巻取ることにより、本発明の要件を満たすロール密度に調整することができる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスにおけるロール密度は、ロールの内層から外層にいたるまで、すなわち、ロールの開始から終了までのロール全体にわたって、内層側の方が外層側より大きいか、或いは同等であることが好ましい。
したがって、ロール状長尺ガラスクロスにおけるガラスクロス層の厚さが1/2となる時点のロール密度は、最初のロール状長尺ガラスクロスのロール密度の0.95倍以上1.1倍以下であることが好ましい。
また、ロール状長尺ガラスクロスにおけるガラスクロス層の厚さが1/5となる時点のロール密度は、ガラスクロス層の厚さが1/2となる時点のロール密度の0.95倍以上1.3倍以下であることが好ましい。
ガラスクロス層の厚さが1/2及び1/5となる時点のロール密度は、ガラスクロス層の厚さを1/2又は1/5になるまで解反したところで上述のロール密度の測定する方法によって算出することができる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスの弾性係数は、50~70GPaであり、好ましくは51~66GPa、より好ましくは52~63GPa、さらに好ましくは53~63GPaである。
上述した低誘電ガラスのガラスクロスはEガラスクロスに比べて弾性係数が小さく、外部からの応力や内部応力の影響を受けやすいため、本実施形態のロール状長尺ガラスクロスとすることにより、織構造の歪が補正されて均一になりやすい傾向にある。
また、上述した低誘電ガラスのガラスクロスは、風合いが柔らかく、タルミや目曲がりやシワ等の織構造の歪が発生しやすく、このような品質上の不具合は、プリント配線板の性能、信頼性、安全性を損なうリスクが大きいため、本実施形態のロール状長尺ガラスクロスとして織構造の歪を解消することは非常に有用である。
弾性係数は、ガラスクロスを構成するガラス中の構成元素、特にホウ素の含有量及びリンの含有量を調整することにより制御される。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスは、信号の高速化要求に応えることが可能であり、且つ、Eガラスに比べて弾性係数が小さい、低誘電ガラスクロスが好ましい。
低誘電ガラスのガラスクロスとしては、例えば、Lガラスクロス(弾性係数61GPa)、NEガラスクロス(弾性係数64GPa)、B23含有量15質量%~30質量%、SiO2含有量45質量%~60質量%、P25含有量2質量%~8質量%の低誘電ガラスクロス(弾性係数56GPa)等が挙げられる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスにおける、ガラス中のホウ素の含有量とリンの含有量との和は、B23換算とP25換算との和で、好ましくは19~38質量%、より好ましくは21.5~32質量%、さらに好ましくは22.5~30.5質量%、よりさらに好ましくは23質量%~29.5質量%以下である。ホウ素の含有量及びリンの含有量は、ロール状長尺ガラスクロスを構成するガラス全量に対する割合(質量%)である。
ガラス中のホウ素の含有量とリンの含有量との和が大きいほどガラスクロスの誘電率、誘電正接を小さくすることができる。
上述した、ホウ素の含有量とリンの含有量との和が19質量%以上であることにより、一般的なEガラスクロスを用いて得られる積層板に比べ、誘電率、誘電正接が有意に低下するため、データ通信や信号処理の大容量化、高速化への適用性が向上する。例えば、Eガラス組成のガラスの誘電率が7程度であるのに対し、ホウ素の含有量とリンの含有量との和が24%であるとき誘電率が約4.8、また、ホウ素の含有量とリンの含有量との和が28%であるとき誘電率が約4.4と、誘電率が小さくなる傾向にある。
ホウ素の含有量とリンの含有量との和が38質量%以下であることにより、ガラスクロスの耐吸湿性及び/又は耐熱性をホウ素の含有量とリンの含有量との和が7質量%程度であるEガラスと同等に維持できる。
ガラス中のホウ素の含有量とリンの含有量との和は、ガラス糸を製造する過程で、ホウ素とリンとを含有するガラス原材料の仕込み量により調整することができる。また、ガラス中のホウ素及びリンの含有量は、ガラス糸を製造する工程で、ガラスの原材料を熔融している工程中に変化するため、その変化量を織り込んで仕込み量を適宜調整してもよい。
ガラスクロス中の「ホウ素の含有量」及び「リンの含有量」は、ICP発光分光分析法によって求められる値である。
具体的には、ホウ素の含有量は、ガラスクロス試料を秤取し、炭酸ナトリウムで融解した後、希硝酸で溶解して定容し、ICP発光分光分析法によってホウ素を測定し、試料中の含有量を求めた値である。
また、リンの含有量は、ガラスクロス試料を秤取し、硫酸、硝酸及びフッ化水素で加熱分解した後、希硝酸で加熱溶解して定容し、ICP発光分光分析法によってリンを測定し、試料中の含有量を求めた値である。
後述する本発明の実施例では、ICP発光分光分析には日立ハイテクサイエンス社製のPS3520VDDIIを用いた。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスの長さは、特に限定されないが、通常200~5,000mである。ガラスクロスの長さの範囲が200~5,000mであることにより、タルミ、目曲がり、シワ等の織構造の歪が低減される効果を十分に得ることができる。
ガラスクロスの長さは、長い方が、プリプレグ製造等を多量に連続して実施できるため好ましい。一方で、ガラスクロスの長さが短い方が、ロール状ガラスクロスの大きさ、重量が小さくなり、取り扱いや保管性に優れるため好ましい。
ガラスクロスの用途、及び加工する目的に合わせ、上記範囲からロール状長尺ガラスクロスの長さを適宜選択することが可能である。
本実施形態のガラスクロスの幅は、特に限定されないが、500mm以上、600mm以上、700mm以上、800mm以上、900mm以上、又は1000mm以上でよく、2000mm以下、1900mm以下、1800mm以下、1700mm以下、1600mm以下、1500mm以下、1400mm以下、又は1300mm以下でよい。
特に、当該幅は、好ましくは800~1500mmであり、より好ましくは900~1400mm、さらに好ましくは1000~1300mmである。
ガラスクロスの幅が800mm以上であることにより、製織工程、開繊工程、表面処理工程等においてガラスクロスにタルミ、シワ等の織構造の均一性に歪が生じやすいが、本実施形態のロール状のガラスクロスとすることにより、上記の歪を解消し、織構造の均一なガラスクロスとすることができる傾向にある。
また、ガラスクロスの幅が800~1500mmの範囲であることにより、タルミ、目曲がり、シワ等の織構造の歪が低減される効果が十分に得られる傾向にあり、また、プリント配線板用のプリプレグ製造で常用されている樹脂塗工機に供してプリプレグを製造することができる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスが巻き取られた巻取り芯管は、直径100~500mmの巻取り芯管であることが好ましい。巻取り芯管の直径は、より好ましくは130~350mm、さらに好ましくは150~300mmである。
巻取り芯管の直径が100mm以上であることにより、ロール内層部と外層部とでガラスクロスに作用する応力の差異が小さくなり、タルミ、目曲がり、シワ等の織構造の歪が低減される効果がより大きく得られる傾向にある。
巻取り芯管の直径が500mm以下であることにより、ロール状長尺ガラスクロスの径、重量を小さく抑えることができ、取り扱い性に優れる傾向にある。
巻取り芯管の径は、ガラスクロスの厚さ、長さ、重量、さらには、ガラスクロスに要求される均一性の度合いに応じ、上記直径の範囲から適宜選択することが可能である。
ガラスクロスの織り構造としては、特に限定されないが、例えば、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り等の織り構造が挙げられる。さらに異種のガラス糸を用いた混織構造でもよい。この中でも、平織り構造が好ましい。
本実施形態における幅入れ量とは、無張力下におけるガラスクロスの幅Woと、巻き取りロール上でのガラスクロスの幅Waを用いて、以下の式(1)によって求めた値である。なお、ガラスクロスの幅入れとは、ガラスクロスを巻取り芯管に巻き取る工程において、経糸が巻取り張力により張り、その影響により緯糸の縮みが生じるため、幅方向に圧縮応力が作用する現象である。
幅入れ量(%)=(Wa-Wo)/Wo×100 ・・・(1)
幅入れ量は、具体的には、以下の1)~4)に沿って測定した。
1)ガラスクロスロールの最表層面における幅方向の長さを測定した。このとき、MD方向に対して垂直な向きである幅方向の長さWaを測定し、測定した部位の片方の端部に印をつけた。
2)ガラスクロスロールから約2mのガラスクロスを巻き出した時点において、タルミが無い状態で、上記1)において印をつけた箇所の幅方向の長さWoを測定した。
3)式(1)により幅入れ量を求めた。
4)同じガラスクロスロールを用いて、上記1)から3)までの測定を5回繰り返し、その平均値を幅入れ量とする。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスの幅入れ量は、好ましくはマイナス0.5%以上1%未満であり、好ましくはマイナス0.4%以上0.1%未満であり、より好ましくはマイナス0.3%以上0.05%以下であり、さらに好ましくはマイナス0.2%以上0.05%以下であり、よりさらに好ましくはマイナス0.1%以上0%以下である。
幅入れ量が0.1%未満であることにより、緯糸は本来のうねり状態であるか適度に張った状態が維持され、且つ、経糸も緯糸に拘束されてうねり状態が幅方向で均一に近づくため、寸法安定性に優れたガラスクロスが得られる。
また、幅入れ量がマイナス0.5%以上であることにより、経糸のうねりが過度に増大することなく、本来のうねり状態に近い形で維持されるため、ガラスクロスを密に積層することができ、巻取り状態が緊密になりやすい。
幅入れ量がマイナス0.5%以上0.1%未満であることにより、ガラスクロスの経糸及び緯糸のうねり構造がそれぞれ均一になり、且つ、巻取り状態が緊密に積層された状態となる。また、幅入れ量がマイナス0.5%以上0.1%未満であることにより、ガラスクロスの巻取りより前の工程、例えば、製織工程、開繊工程、表面処理工程等でガラスクロスに生じた歪までも解消されるため、織構造の均一なガラスクロスとすることができる。
以上のとおり、幅入れ量がマイナス0.5%以上1%未満であることにより、ガラスクロスにタルミ、目曲がり、及びシワ等の織構造の歪が発生することを抑制できる。
織構造、うねり構造が均一なガラスクロスは、該ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸、乾燥してプリプレグとし、該プリプレグを用いて積層板とし、次いで、銅箔からなる回路パターンを形成する工程において、寸法変化のバラツキが低減することができる。
ロール状長尺ガラスクロスの幅入れ量をマイナス0.5%以上0.1%未満とする方法としては、例えば、ガラスクロスを巻取り芯管に巻き取る工程において巻取り方法を調整する方法(具体的には、巻取り張力を調整する方法、巻取りを行う直前にエキスパンダーロール等でガラスクロスを拡布する方法、ニップ圧を調整する方法、ニップロールの材質をゴム弾性を有するゴム状弾性体とする方法等)、ガラスクロスに用いる糸種、織密度、糸幅等を調整して緯糸のうねり構造を調整する方法、ガラスクロスに塗布するシランカップリング剤の種類や塗布量を調整してガラスクロスの摩擦係数を調整する方法、ガラスクロスの風合いを調整する方法、及びこれらの方法を適時組み合わせた方法を挙げることができる。
<ロール状長尺ガラスクロスの製造方法>
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスを製造する方法としては、ガラスクロスを巻取り芯管に巻き取る工程において、巻取り張力を調整する方法が好適に挙げられる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスの製造における、ガラスクロスを巻取り芯管に巻き取る工程は、例えば、図2に模式的に示すように、ガラスクロスを巻取る直前にエキスパンダーロール13、及びニップロール12を配置してガラスクロスの拡布を行う装置を用いることにより、製造することができる。
ロール状ガラスクロスの製造では、ガラスクロスを巻取る直前に、巻取り芯管又は巻取りロールの近傍にエキスパンダーロールを配置し、該エキスパンダーロールにガラスクロスを通すことが好ましい。エキスパンダーロールは、ガラスクロスの幅入れを一旦解消させることができ、該ガイドロールより上流の工程に依存せず、安定した巻取りが可能となる傾向にある。
エキスパンダーロールとしては、ガラスクロスを屈曲させてロールに通すことにより両端方向に張力を付与できるものであれば特に限定されない。エキスパンダーロールとしては、例えば、宮川ローラー社製のゼブラローラーCタイプ、Dタイプ等の、外周面に、繊維織物の走行方向に傾斜して複数の溝を有するタイプ;宮川ローラー社製のゼブラローラーAタイプ、Bタイプ、明和ゴム社製のコンポジヘリカルロール等の、繊維織物の走行方向に傾斜して摩擦係数や硬度の異なるゴムを交互に並べたタイプ;三橋社製のフラットエキスパンダーロール、ミラボーロール等の、ロール外周に設置したゴムが回転に伴い伸び縮みするタイプ;カンセンエキスパンダー社製のエキスパンダーロール、金陽社製のゴムエキスパンダーロール等の、ロールの軸を湾曲させたタイプ;加貫ローラー製のラジアルクラウンタイプ等の、両端部の直径に比べて中央部の直径が大きいクラウンロールと呼ばれるタイプ;等を用いることができる。
また、本実施形態のロール状ガラスクロスの巻き取りでは、ニップロールによって前記巻取りロールの中心方向に10N/m以上500N/m以下の圧力、すなわちニップ圧をさらに付与しながら巻き取りを行うことが好ましい。ニップロールによって付与される圧力は、好ましくは10~500N/mであり、より好ましくは30~400N/m、さらに好ましくは50~300N/mである。ニップロールは、通常使用されるものであれば特に制限されない。
ニップロールにより10N/m以上の圧力を付与しながら巻取りを行うことにより、巻取られているガラスクロスの層間への空気の巻き込みを小さくすることができるため、最外層にあるガラスクロスと1層内層側にあるガラスクロスとに適度な摩擦力が作用する。そのため、最外層のガラスクロスに巻取り張力に起因する圧縮応力が作用した場合でも、最外層がその一層内層のガラスクロスに拘束されて動き難くなるため、巻きシワが発生を抑えられ、ロール密度を調整できる。
ニップロールにより500N/m以下の圧力を付与しながら巻取りを行うことにより、ガラスクロスに局所的に圧力が作用することによる毛羽立ち等の品質上の問題を抑えられる傾向にある。
また、上記のニップロールの材質は、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、ウレタンゴム、ハイバロンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等からなる群より選択される1種以上を含む、ゴム弾性を有するゴム状弾性体であることが好ましい。
また、上記のニップロールは、デュロメータタイプA型の硬度であるショアA硬度が30以上80以下であることが好ましい。ショア硬度が80以下であることにより、圧力が作用する面積が大きくなるため、エキスパンダーロールで拡幅されたクロスを、拡幅された状態を維持して巻き取ることができるため、好ましい。ショア硬度が30以上で、ニップロール自身の経時歪が抑えられるため、長期にわたり安定した巻取りを行うことができるので好ましい。
<シート状のガラスクロス>
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスには、ロール状のガラスクロスから、解反して、シート状のガラスクロスとしたものも含まれる。また、ロール状のガラスクロスからガラスクロスを解反しながら、連続して、プリプレグ等の製造に供することもできる。
本実施形態によれば、タルミ、目曲がり、シワ等の歪が少ないため、取り扱い性に優れ、且つ、寸法安定性に優れる、誘電率、誘電正接が低いガラスクロスを提供することができる。
<プリプレグ>
本実施形態の一つは、本実施形態のロール状長尺ガラスクロスから解反したガラスクロスと、前記ガラスクロスに含浸したマトリックス樹脂組成物と、を有する、プリプレグである。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスを用いてプリプレグを製造することにより、プリプレグを加熱加圧成形して積層板を形成する工程、及び、回路を形成する工程での寸法安定性に優れるプリプレグを提供することができる。
本実施形態のロール状長尺ガラスクロスを用いて作製されるプリプレグは、常法に従って製造することができる。例えば、本実施形態のロール状のガラスクロスを解反して得たガラスクロスに、エポキシ樹脂のようなマトリックス樹脂を有機溶剤で希釈したワニスを含浸させた後、乾燥炉にて有機溶剤を揮発させ、熱硬化性樹脂をBステージ状態(半硬化状態)にまで硬化させて樹脂含浸プリプレグを作製すればよい。
マトリックス樹脂組成物としては、上述のエポキシ樹脂の他に、ビスマレイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、全芳香族ポリエステルの液晶ポリマー(LCP)、ポリブタジエン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂;及び、それらの混合樹脂等が挙げられる。誘電特性、耐熱性、耐溶剤性、及びプレス成形性を向上させる観点から、マトリックス樹脂組成物としては、熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂で変性した樹脂を用いてもよい。
また、マトリックス樹脂組成物としては、樹脂中にシリカ及び水酸化アルミニウム等の無機充填剤;臭素系、リン系、金属水酸化物等の難燃剤;その他シランカップリング剤;熱安定剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;顔料;着色剤;滑沢剤;等を混在させた樹脂を使用してもよい。
<プリント配線板>
本実施形態の一つは、本実施形態のプリプレグを用いて製造されるプリント配線板、すなわち、本実施形態のプリプレグを備えるプリント配線板である。本実施形態のプリプレグを用いてプリント配線板を製造することにより、高品質で、配線回路の正確なプリント配線板を提供することができる。
なお、上述した各種測定値については特に断りのない限り、後述する実施例に記載された測定方法に即して測定される。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔ガラスクロスの物性〕
ガラスクロスの物性、具体的には、ガラスクロスの厚さ、経糸及び緯糸の質量、経糸及び緯糸を構成するフィラメントの径、経糸及び緯糸の織密度は、JIS R3420に従い測定した。
〔経糸及び緯糸のフィラメント数〕
糸の断面観察を行い、フィラメント数を数えた。
5回の測定値の平均値とした。
〔弾性係数〕
弾性係数は、パルスエコーオーバーラップ法により、縦弾性係数を測定した。
〔ロール密度〕
ロール状長尺ガラスクロスのロール密度は、図1の模式図に示されるように、コアCを除くロールの側面の面積S、及びロール幅W、コアCを除くロールの質量を測定して求めた。
ロール密度は、側面の面積Sにロール幅Wを乗じた値、すなわち、コアCを除く1個のロール2の体積を求め、1個のロール2の質量を上記体積で除して求めた。
〔シート密度〕
ロール状長尺ガラスクロスのシート密度は、ガラスクロスの単位面積当たりの質量(g/cm2)と厚さ(cm)とを測定し、当該ガラスクロスの単位面積当たりの質量を当該厚さで除することによって求めた。
〔幅入れ量〕
幅入れ量は、無張力下におけるガラスクロスの幅Woと、巻き取りロール上でのガラスクロスの幅Waを用いて、以下の式(1)によって求めた。
幅入れ量(%)=(Wa-Wo)/Wo×100 ・・・(1)
幅入れ量は、具体的には、以下の1)~4)に沿って測定した。
1)ガラスクロスロールの最表層面における幅方向の長さを測定した。このとき、MD方向に対して垂直な向きである幅方向の長さWaを測定し、測定した部位の片方の端部に印をつけた。
2)ガラスクロスロールから約2mのガラスクロスを巻き出した時点において、タルミが無い状態で、上記1)において印をつけた箇所の幅方向の長さWoを測定した。
3)式(1)により幅入れ量を求めた。
4)同じガラスクロスロールを用いて、上記1)から3)までの測定を5回繰り返し、その平均値を幅入れ量とした。
〔ガラスクロス中のホウ素及びリンの含有量〕
ガラスクロス中のホウ素及びリンの含有量は、ICP発光分光分析法によって求めた。なお、ICP発光分光分析には日立ハイテクサイエンス社製のPS3520VDDIIを用いた。
具体的には、ホウ素の含有量は、ガラスクロス試料を秤取し、炭酸ナトリウムで融解した後、希硝酸で溶解して定容し、ICP発光分光分析法によってホウ素を測定し、試料中の含有量を求めた。リンの含有量は、ガラスクロス試料を秤取し、硫酸、硝酸及びフッ化水素で加熱分解した後、希硝酸で加熱溶解して定容し、ICP発光分光分析法によってリンを測定し、試料中の含有量を求めた。
〔寸法安定性評価〕
(試験プリプレグ作製)
実施例及び比較例で得られたロール状のガラスクロスの表層側500mを、幅430mmの3本に巻取り方向と同じ方向で分割加工し、幅430mm、長さ500mの3本のガラスクロスを得、それぞれ表層側a、表層側b、表層側cとした。ここで、表層側500mとは、最表層の巻取り終了点からの500mである。
また、実施例及び比較例で得られたロール状のガラスクロスの内層側500mを、幅430mmの3本に分割加工し、幅430mm、長さ500mの3本のガラスクロスを得、それぞれ内層側a、内層側b、内層側cとした。ここで、内層側500mとは、巻取り芯管の巻取り開始点より550mから、上記巻取り芯管の巻取り開始点より50mまでの間の500mである。
次いで、得られた6本のガラスクロスである、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cのそれぞれを、エポキシ樹脂ワニスを用いたプリプレグ塗工に供し、6本の試験プリプレグである、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cを得た。なお、エポキシ樹脂ワニスは、低臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂80質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂20質量部、ジシアンジアミド2質量部、2-エチル-4-メチルイミダゾール0.2質量部、2-メトキシ-エタノール100質量部を配合して調合した。プリプレグ塗工は、ガラスクロスを3m/minの速度で搬送させ、エポキシ樹脂ワニスにガラスクロスを浸漬し、樹脂含量が68質量%になるように隙間を調整したスリットを通して余分なワニスを掻き落とした後、乾燥温度170℃、乾燥時間1分30秒の条件で乾燥する条件で行った。
(試験基板作製)
ロール状のガラスクロスの異なる部位から作製された試験プリプレグ、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cを用いて、以下の方法で試験基板、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cを作製した。
プリプレグを340mm×340mmの大きさにカットし、該プリプレグを2枚積層し、次いで両表面に厚さ12μmの銅箔を配置し後、195℃、40kgf/cm2で圧縮成型し、試験基板である、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cを得た。
(寸法安定性評価)
得られた試験基板に、125mm間隔となるよう、タテ方向3カ所×ヨコ方向3カ所の合計9カ所に標点をつけた。そして、タテ方向、ヨコ方向のそれぞれについて、隣接する2標点の標点間隔6箇所を測定し、測定値αを得た。次に、エッチング処理によって鋼箔を取り除き、170℃で30分加熱した後、該標点間隔を再度測定し、測定値βを得た。
経糸方向、緯糸方向について、測定値αと測定値βとの差の、測定値αに対する割合を算出し、経糸方向、緯糸方向について、それぞれ6点の基準点間の寸法変化率値を求めた。
上記の寸法変化率の測定を、ロール状のガラスクロスの異なる部位から作製された試験基板6枚である、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cについて実施し、経糸方向、緯糸方向について、それぞれ合計36点の基準点間の寸法変化率値を求めた。
次いで、6枚の試験基板である、表層側a、表層側b、表層側c、内層側a、内層側b、及び内層側cから得られた経糸方向の寸法変化率値36点の平均値を求め、経糸方向の寸法変化率とした。また、経糸方向の36点の寸法変化率値の標準偏差を求め、経糸方向の寸法変化率のバラツキとした。
同様に、緯糸方向の寸法変化率値36点の平均値を求め、緯糸方向の寸法変化率とした。また、緯糸方向の36点の寸法変化率値の標準偏差を求め、緯糸方向の寸法変化率のバラツキとした。
〔ロール状のガラスクロス品質、及び、解反時のロール状のガラスクロス品質〕
ロール状のガラスクロス品質は、ロール巻取り時、及び、巻き終わり後に外観検査を行い、巻きシワの有無、巻き崩れの有無を確認した。表中○は、ロール巻取り時、及び、巻き終わり後において、巻きシワ及び巻き崩れが無かったことを表す。
解反時のロール状のガラスクロス品質は、解反しているロールの外観検査を行い、巻きシワ、巻き締まりシワに起因する凹凸の有無を確認した。表中○は、巻きシワ及び凹凸が無かったことを表す。
<実施例1>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径4.0μm、フィラメント数50本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量1.44×10-6kg/mの低誘電ガラス糸(弾性係数61GPa、ホウ素含量23.2%、リン含量0.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸95.0本/25mm、緯糸95.5本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。
該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力300N、最終巻取り張力100Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ15μm、強熱減量0.89%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスAを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
また、ロール状のガラスクロスAを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワ、凹凸がなく、均一な状態であった。
<実施例2>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量4.86×10-6kg/mの低誘電ガラス糸(弾性係数61GPa、ホウ素含量23.2%、リン含量0.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸65.0本/25mm、緯糸67.0本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力400N、最終巻取り張力100Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ29μm、強熱減量0.60%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスBを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
また、ロール状のガラスクロスBを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワや凹凸がなく、均一な状態であった。
<比較例1>
実施例2と同様の用法でガラスクロスを作製し、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力400N、最終巻取り張力320Nとなるように巻取り張力を直線テーパ制御し、且つ、SUS製のニップロールでニップ圧を加えながら、ロール密度の制御を十分に行うことができないまま、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ15μm、強熱減量0.89%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスHを得た。
ロール状のガラスクロスHは、巻き芯側1100m~最外層に至るまで、深い巻きシワが発生してしまった。
ロール状のガラスクロスHを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に巻きシワが観察されなかったロール内層部にも、凹凸を伴う深いシワが存在していた。
<比較例2>
初期巻取張力200N、最終巻取り張力を160Nとした以外は、比較例1と同様の方法で、ガラスクロスの作製、及び巻取りを行い、厚さ29μm、強熱減量0.58%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスIを得た。
ロール状のガラスクロスIは、巻き芯側1400m~最外層に至るまで、軽微な巻きシワが発生してしまった。
ロール状のガラスクロスIを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に巻きシワが観察されなかったロール内層部にも、ロール内層部に深い巻きシワが存在していた。
<比較例3>
初期巻取張力100N、最終巻取り張力を80Nとした以外は、比較例1と同様の方法で、ガラスクロスの作製、及び巻取りを行い、厚さ29μm、強熱減量0.60%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスJを得た。
ロール状のガラスクロスJの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。
ロール状のガラスクロスJを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に観察されなかったが、ロール内層部に軽微な巻きシワが存在していた。
<実施例3>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量9.78×10-6kg/mの低誘電ガラス糸(弾性係数61GPa、ホウ素含量23.2%、リン含量0.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸52.5本/25mm、緯糸52.5本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力260N、最終巻取り張力100Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ46μm、強熱減量0.56%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスCを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
ロール状のガラスクロスCの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。
また、ロール状のガラスクロスCを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワや凹凸がなく、均一な状態であった。
<実施例4>
初期巻取り張力450N、最終巻取り張力150Nとする以外は、実施例3と同様の用法でガラスクロスの作製、巻取りを行い、厚さ44μm、強熱減量0.54%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスDを得た。
ロール状のガラスクロスDの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。また、ロール状のガラスクロスDの幅入れ量はマイナス0.08%、巻き硬度の平均値は53、巻き硬度の変動率は0.007、巻き硬度差は1であった。
また、ロール状のガラスクロスDを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワや凹凸がなく、均一な状態であった。
<比較例4>
実施例3と同様の用法でガラスクロスを作製し、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力450N、最終巻取り張力360Nとなるように巻取り張力を直線テーパ制御し、且つ、SUS製のニップロールでニップ圧を加えながら、ロール密度の制御を十分に行うことができないまま、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ44μm、強熱減量0.57%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスKを得た。
ロール状のガラスクロスKは、巻き芯側500m~最外層に至るまで、深い巻きシワが発生してしまった。
ロール状のガラスクロスKを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に巻きシワが観察されなかったロール内層部にも、凹凸を伴う深いシワが存在していた。
<比較例5>
初期巻取張力200N、最終巻取り張力を160Nとした以外は、比較例4と同様の方法で、ガラスクロスの作製、及び巻取りを行い、厚さ44μm、強熱減量0.55%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスLを得た。
ロール状のガラスクロスLは、巻き芯側800m~最外層に至るまで、軽微な巻きシワが発生してしまった。
ロール状のガラスクロスLを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に巻きシワが観察されなかったロール内層部にも、凹凸を伴う深いシワが存在していた。
<比較例6>
初期巻取張力100N、最終巻取り張力を80Nとした以外は、比較例1と同様の方法で、ガラスクロスの作製、及び巻取りを行い、厚さ44μm、強熱減量0.56%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスMを得た。
ロール状のガラスクロスMの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。
ロール状のガラスクロスMを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に観察されなかったが、ロール内層部に軽微な巻きシワが存在していた。
<実施例5>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量9.55×10-6kg/mのガラス糸(弾性係数56GPa、ホウ素含量23.0%、リン含量4.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸52.5本/25mm、緯糸52.5本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力450N、最終巻取り張力150Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ45μm、強熱減量0.89%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスEを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
ロール状のガラスクロスEの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。
また、ロール状のガラスクロスEを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワや凹凸がなく、均一な状態であった。
<実施例6>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量4.71×10-6kg/mのガラス糸(弾性係数56GPa、ホウ素含量23.0%、リン含量4.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸65.0本/25mm、緯糸67.0本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力450N、最終巻取り張力150Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ28μm、強熱減量0.91%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスFを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
ロール状のガラスクロスFの外観は、巻きシワや巻き崩れ等の品質不具合がなく、均一なロール形状であった。
また、ロール状のガラスクロスFを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、ロール内層部に至る全層において、巻きシワや凹凸がなく、均一な状態であった。
<比較例7>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量10.82×10-6kg/mのEガラス糸(弾性係数73GPa、ホウ素含量6.2%、リン含量0.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸52.5本/25mm、緯糸52.5本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力450N、最終巻取り張力150Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ45μm、強熱減量0.16%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスNを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
ロール状のガラスクロスNは、巻き芯側100m~最外層に至るまで、軽微な巻きシワが発生した。
ロール状のガラスクロスNを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に観察された巻きシワより、さらに深い凹凸を伴うシワがロール内層部に存在していた。
<比較例8>
経糸、緯糸ともに、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量9.55×10-6kg/mの低誘電ガラス糸(弾性係数48GPa、B23含量29.8%、P25含量6.1%)を使用し、エアジェットルームを用い、経糸52.5本/25mm、緯糸52.5本/25mmの織密度でガラスクロスを製織し、幅1,350mmの生機を得た。該生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した後、シランカップリング剤である、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン;SZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに高圧水スプレーによる開繊を実施した後に幅加工を行い、ガラスクロスを得た。
該ガラスクロスを、エキスパンダーロールで拡布した後、初期巻取り張力450N、最終巻取り張力150Nの巻取り張力条件で、巻取りロール上でショア硬度30のゴム弾性を有するニップロールで幅方向に均一にニップ圧を加えながら、直径240mmの巻取り芯管に巻取り、厚さ45μm、強熱減量0.19%、幅1,290mm、長さ2,000m、のロール状のガラスクロスOを得た。
なお、前記巻取り過程工程中に、ロール密度の推移をモニターしながら巻取り張力とニップ圧を調整し、ロール内部の応力分布とロール密度の制御を行いながら巻取りを実施した。
ロール状のガラスクロスOは、巻き芯側100m~最外層に至るまで、深いシワが発生した。
ロール状のガラスクロスOを、寸法安定性評価用の試験基板を作製するために解反している時に観察した結果、巻取り時に観察された巻きシワより、さらに深い凹凸を伴うシワがロール内層部に存在していた。
Figure 0007123744000001
本発明は、プリプレグ等に用いるガラスクロスとして、産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸を経糸及び緯糸として製織したガラスクロスが巻取り芯管に巻かれたロール状長尺ガラスクロスであって、
    前記ガラスクロスの厚さが、8~100μmであり、
    前記ロール状長尺ガラスクロスのロール密度(g/cm3)が、前記ガラスクロスのシート密度(g/cm3)の1.02~1.25倍であり、
    前記ガラスクロスの弾性係数が、50~70GPaである、
    ロール状長尺ガラスクロス。
  2. 前記ロール状長尺ガラスクロスの幅入れ量が、マイナス0.5以上1%未満である、
    請求項1に記載のロール状長尺ガラスクロス。
  3. 前記ガラスクロスの弾性係数が、50~63GPaである、請求項1又は2に記載のロール状長尺ガラスクロス。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のロール状長尺ガラスクロスから解反したガラスクロスと、
    前記ガラスクロスに含浸したマトリックス樹脂組成物と、を有する、
    プリプレグ。
  5. 請求項1~3のいずれか一項に記載のロール状長尺ガラスクロスから解反したガラスクロスと、
    前記ガラスクロスに含浸したマトリックス樹脂組成物の硬化物と、を有する、
    プリント配線板。
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