JP7118891B2 - ポリアミド系樹脂、成形体、積層体、医療機器、及びポリアミド系樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1及び2に記載の成分構成のポリエーテルアミドでは、炭素数が3以上のアルキレン基を持つポリエーテルを用いても、柔軟性、破断伸度や破断強度等の機械的強度が不十分であり、更なる向上が求められていた。
単位(a)が、下記式(A):
-CO-R1-CO-・・・(A)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基である。)
で表される単位であり、
単位(b)が、下記式(B):
-NH-R2-NH-・・・(B)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族である。)
で表される単位であり、
単位(c-I)が下記式(C-I):
-CO-R3(-O-R4)m-CO-・・・(C-I)
(式(C-I)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数である。)
で表される単位であり、
単位(c-II)が、下記式(C-II):
-NH-R5(-O-R6)n-NH-・・・(C-II)
(式(C-II)中、R5、及びR6は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上3以下の鎖状脂肪族基であり、nは1以上30以下の整数である。)
で表される単位であり、
単位(d-I)が、下記式(D-I):
-CO-R7-CO-・・・(D-I)
(式(D-I)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位であり、
単位(d-II)が、下記式(D-II):
-NH-R8-NH-・・・(D-II)
(式(D-II)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位であり、
ポリアミド系樹脂中の、単位(a)の含有量と、単位(b)の含有量とが、それぞれ1質量%以上50質量%以下であり、
ポリアミド系樹脂が単位(c-I)及び単位(c-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、ポリアミド系樹脂中の単位(c-I)の含有量と、単位(c-II)の含有量との合計が1質量%以上50質量%以下であり、
ポリアミド系樹脂が単位(d-I)及び単位(d-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、ポリアミド系樹脂中の単位(d-I)の含有量と、単位(d-II)の含有量との合計が1質量%以上50質量%以下であり、
ポリアミド系樹脂中の、単位(a)、単位(b)、単位(c-I)、単位(c-II)、単位(d-I)、及び単位(d-II)の含有量の合計が、90質量%以上であり、
ポリアミド系樹脂を構成する全単位における、カルボニル末端基モル量(Ac)と、アミノ末端基モル量(Aa)との比率が、Ac/Aaとして80/100~100/80である、ポリアミド系樹脂。
-NH-(CH(CH3)CH2O-)x-(CH2CH2O-)y-(CH(CH3)CH2O-)z-CH2CH(CH3)-NH-・・・(1)
(式(1)中、x、y及びzは、x+zは1以上6以下の実数で、yは1以上20以下の実数である。)
下記式(C-1):
HOOC-R3(-O-R4)m-COOH・・・(C-1)
(式(C-1)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数である。)
で表されるジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体、
下記式(C-2):
H2N-R5(-O-R6)n-NH2・・・(C-2)
(式(C-2)中、R5、及びR6は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上3以下の鎖状脂肪族基であり、nは1以上30以下の整数である。)
で表されるジアミン(c-2)、
下記式(D-1):
HOOC-R7-COOH・・・(D-1)
(式(D-1)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体、及び、
下記式(D-2):
H2N-R8-NH2・・・(D-2)
(式(D-2)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジアミン(d-2)、からなる群より選択される1種以上と、
下記式(A1):
HOOC-R1-COOH・・・(A1)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基である。)
で表されるジカルボン酸(a1)、又はそのアミド形成性誘導体と、
下記式(B1):
H2N-R2-NH2・・・(B1)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族である。)
で表されるジアミン(b1)と、
を反応させてポリアミド系樹脂を生成させることと、を含む[1]に記載のポリアミド系樹脂を製造する方法。
プレポリマーを、ジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、ジアミン(c-2)と、ジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、ジアミン(d-2)とからなる群より選択される1以上と反応させることと、を含む、[12]に記載の方法。
ポリアミド系樹脂は、単位(a)と、単位(b)を含み、さらに単位(c-I)、単位(c―II)、単位(d-I)、及び単位(d-II)からなる群より選択される少なくとも1種を含む。各単位については詳細に後述する。
ポリアミド系樹脂中の、単位(a)の含有量と、単位(b)の含有量とは、それぞれ1質量%以上50質量%以下である。
ポリアミド系樹脂が単位(c-I)及び単位(c-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、ポリアミド系樹脂中の単位(c-I)の含有量と、単位(c-II)の含有量との合計は1質量%以上50質量%以下である。
ポリアミド系樹脂が単位(d1-I)及び単位(d-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、ポリアミド系樹脂中の単位(d-I)の含有量と、単位(d-II)の含有量との合計は1質量%以上50質量%以下である。
ポリアミド系樹脂は、所定の種類の単位(a)を所定量含んでいれば、エステル結合(-CO-O-)、ウレタン結合(-NH-CO-O-)、及びカーボネート結合(-O-CO-O-)等の結合を少量含んでいてもよい。
単位(a)は、下記式(A):
-CO-R1-CO-・・・(A)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基である。)
で表される単位である。
R1は、飽和脂肪族基であっても、不飽和脂肪族基であってもよいが、飽和脂肪族基であるのが好ましい。
単位(a)中のカルボニル基は、単量体の有するカルボキシ基や、ハロカルボニル基中のカルボニル基に由来する。
以上の構成単位を組み合わせて含むポリアミド系樹脂は、破断強度や破断伸び等の機械的特性のバランスに特に優れる。
単位(b)は、下記式(B):
-NH-R2-NH-・・・(B)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族である。)
で表される単位である。
R2は、飽和脂肪族基であっても、不飽和脂肪族基であってもよいが、飽和脂肪族基であるのが好ましい。
単位(b)中のアミノ基(-NH-)は、単量体の有するアミノ基(-NH2-)に由来する。
ポリアミド系樹脂が、単位(a)としてのドデカンジオイル単位と、単位(b)としての1,12-ジアミノドデカン単位とを組み合わせて含む場合、ポリアミド系樹脂が、後述する単位(c-II)として、トリブロックポリエーテルの両末端にアミノ基(-NH-)を有するジアミノ単位を含むのが好ましい。
以上の構成単位を組み合わせて含むポリアミド系樹脂は、破断強度や破断伸び等の機械的特性のバランスに特に優れる。
ポリアミド系樹脂は、単位(c-I)、単位(c-II)、単位(d-I)、及び単位(d-II)からなる群より選択される1種以上の単位を必須に含有する。
単位(c-I)、単位(c-II)、単位(d-I)、及び単位(d-II)の種類や、含有量を調整することにより、ポリアミド系樹脂の種々の物性が調整される。
以下、単位(c-I)、単位(c-II)、単位(d-I)、及び単位(d-II)について説明する。
単位(c-I)は下記式(C-I):
-CO-R3(-O-R4)m-CO-・・・(C-I)
(式(C-I)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、複数のR4は同一であっても異なっていてもよい。)
で表される単位である。
R3、及びR4は、直鎖脂肪族基であっても、分岐鎖脂肪族基であってもよい。
これらの中では、エタン-1,2-ジイル基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、及びブタン-1,4-ジイル基が好ましく、エタン-1,2-ジイル基、及びプロパン-1,2-ジイル基がより好ましい。
単位(c-II)は、下記式(C-II):
-NH-R5(-O-R6)n-NH-・・・(C-II)
(式(C-II)中、R5、及びR6は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上3以下の鎖状脂肪族基であり、nは1以上30以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、複数のR6は同一であっても異なっていてもよい。)
で表される単位である。
これらの中では、エタン-1,2-ジイル基、プロパン-1,3-ジイル基、及びプロパン-1,2-ジイル基が好ましく、エタン-1,2-ジイル基、及びプロパン-1,2-ジイル基がより好ましい。
-NH-(CH(CH3)CH2O-)x-(CH2CH2O-)y-(CH(CH3)CH2O-)z-CH2CH(CH3)-NH-・・・(1)
単位(d-I)が、下記式(D-I):
-CO-R7-CO-・・・(D-I)
(式(D-I)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位である。
R7の炭素原子数の上限は、単位(d-I)を与える単量体の入手の容易性や、ポリアミド系樹脂の機械的特性の点で、20であり、18が好ましく、16がより好ましく、14がさらに好ましく、12が特に好ましい。
R7は、飽和脂肪族基であっても、不飽和脂肪族基であってもよいが、飽和脂肪族基であるのが好ましい。
単位(d-II)が、下記式(D-II):
-NH-R8-NH-・・・(D-II)
(式(D-II)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位である。
R8の炭素原子数の上限は、単位(d-II)を与える単量体の入手の容易性や、ポリアミド系樹脂の機械的特性の点で、20であり、18が好ましく、16がより好ましく、14がさらに好ましく、12が特に好ましい。
R8は、飽和脂肪族基であっても、不飽和脂肪族基であってもよいが、飽和脂肪族基であるのが好ましい。
以上説明したポリアミド系樹脂に、リン化合物を含有させてもよい。これにより、ポリアミド系樹脂を含む成形体の破断伸びや破断応力をより向上させることができる。そのため、リン化合物を含むポリアミド系樹脂組成物は、例えば医療用バルーンに好適である。
また、後述するように、ポリアミド系樹脂の製造工程においては、重合反応の安定化や酸化に起因する着色を防止することができる。
このようなリン化合物としては、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらのうち、重合反応の安定性の向上、ポリアミド系樹脂に対する耐熱安定性の付与、成形体の力学的特性の向上の観点からは、亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好ましい。
リン化合物の含有量は、ポリアミド系樹脂の質量に対してリン元素として5質量ppm以上5000質量ppm以下が好ましく、20質量ppm以上4000質量ppm以下がより好ましく、30質量ppm以上3000質量ppm以下がさらに好ましい。
以上説明したポリアミド系樹脂は、
下記式(C-1):
HOOC-R3(-O-R4)m-COOH・・・(C-1)
(式(C-1)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、複数のR4は同一であっても異なっていてもよい。)
で表されるジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体、
下記式(C-2):
H2N-R5(-O-R6)n-NH2・・・(C-2)
(式(C-2)中、R5、及びR6は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上3以下の鎖状脂肪族基であり、nは1以上30以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、複数のR6は同一であっても異なっていてもよい。)
で表されるジアミン(c-2)、
下記式(D-1):
HOOC-R7-COOH・・・(D-1)
(式(D-1)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体、及び、
下記式(D-2):
H2N-R8-NH2・・・(D-2)
(式(D-2)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジアミン(d-2)、からなる群より選択される1種以上と、
下記式(A1):
HOOC-R1-COOH・・・(A1)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基である。)
で表されるジカルボン酸(a1)、又はそのアミド形成性誘導体と、
下記式(B1):
H2N-R2-NH2・・・(B1)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族である。)
で表されるジアミン(b1)と、を反応させることにより製造される。
ジアミン(b1)は、前述の単位(b)を与える単量体である。
ジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体は、前述の単位(c-I)を与える単量体である。
ジアミン(c-2)は、前述の単位(c-II)を与える単量体である。
ジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体は、前述の単位(d-I)を与える単量体である。
ジアミン(d-2)は、前述の単位(d-II)を与える単量体である。
なお、ジカルボン酸について、アミド形成性誘導体は、例えば、酸ハライドが挙げられる。酸ハライドとしては、例えば、酸塩化物や酸臭化物であり、酸塩化物が好ましい。
得られたプレポリマーを、ジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、ジアミン(c-2)と、ジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、ジアミン(d-2)、からなる群より選択される1種以上と反応させることにより製造するのも好ましい。
ポリアミド系樹脂を製造するに際して、アミノ基とカルボン酸基の等モル性を崩す要因となり得る単量体の添加は、所望の物性を低下させない程度にすることが望ましい。
従って、プレポリマーを合成する際、又はポリアミド系樹脂を合成する際に、単量体を溶融混練法で反応させるのが好ましい。
このようなリン化合物の仕込み時の重量は、単量体の合計重量に対して、好ましくは10質量ppm以上10000質量ppm以下であり、より好ましくは100質量ppm以上5000質量ppm以下である。
なお、反応で発生する副生成物によって、リン化合物が反応系外へ排出されることがあるため、仕込み重量とポリアミド系樹脂中のリン元素含有量は同じでなくてもよい。得られるポリアミド系樹脂中のリン元素量が、5質量ppm以上5000質量ppm以下となるように含有させるのが好ましく、20質量ppm以上4000質量ppm以下がより好ましく、30質量ppm以上3000質量ppm以下がさらに好ましい。
前述の通り、上述のポリアミド系樹脂は、破断強度や破断伸び等の機械的特性のバランスに優れる。このため、ポリアミド系樹脂、又はポリアミド系樹脂に種々の添加剤が配合されたポリアミド系樹脂からなる成形体は、種々の用途において好適に用いられる。
好適な成形体の形状としては、フィルム、シート、チューブ、粉末、繊維、織布、不織布、又はカテーテル用バルーン等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂、及びポリアミド系樹脂組成物からなるフィルム、又はシートを、積層体に含める場合、積層体にも、良好な破断強度や破断伸びが付与される。
このため、ポリアミド系樹脂、及びポリアミド系樹脂組成物からなるフィルム、又はシートを含む積層体も好ましい。
特に、ポリアミド系樹脂は、医療機器に用いられる医療用部材の構成材料として好適である。医療用部材としては、例えば、カテーテル用バルーン、医療用チューブ、積層体等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂を用いてパリソンを製造する方法としては、一般的な公知の成型方法を用いることができる。例えば、押出成形、射出成形、溶融紡糸成形等が挙げられる。パリソンの形状は、一般的には、径が長軸方向に一定の円筒形状を有する。
パリソンからバルーンを製造する方法としては、一般的な公知の成形方法を用いることができる。例えば、宙吹法や型吹法等のブロー成形、真空成形等により二軸延伸成形して所望の形状のバルーンを作製することができる。成形温度は、一般的には、95~165℃である。
パリソンからバルーンの内径拡張率は400%以上900%以下が好ましく、500%以上800%以下がより好ましい。尚、本発明における内径拡張率とは、下記式で算出される値である。
内径拡張率(%)=(成形時バルーン拡張時の内径/パリソン内径)×100
以上のようにして得られたバルーンに対して外観検査等を行い、検査に合格したもののみがバルーンカテーテル等の医療機器の医療用部材として用いることができる。外観検査により、バルーンの表面に、菱型の傷やフィッシュアイ、クラックが観察されたものは不良とみなされる。
引張試験は、ASTM-D638(TYPE5)に準拠した試験片を使用した。試験片は、実施例及び比較例で得られたポリアミド系樹脂のペレットを小型プレス機(東洋精機製作所社製、製品名MP-2FH)を用いて190℃にてプレスし、冷却させた厚み1(mm)のフィルムを用意し、上記規格の打抜き刃により打ち抜いて作製した。そして、試験片の乾燥処理は80℃、4時間とした。引張試験は速度200(mm/min)で行った。
ショアD硬度の測定は、ASTM-D2240に準拠し、厚み6mmのシートを用いて、23℃恒温室で実施した。厚み6mmのシートは、実施例及び比較例のポリアミド系樹脂のペレットを用いて、前述のプレス機により作製した。測定装置として、高分子計器社製、ゴム硬度計荷重検査器D型を用いた。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてドデカン二酸(炭素数12)を749g(3.26mol)、ジアミン(b1)としてドデカメチレンジアミン(炭素数12)を600g(3mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(下記式(2)で表されるジアミン。式(4)中y=9であり、x+z=3.6である。HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600))を78g(0.13mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を15g(0.13mol)追加し、さらに同温度で約4時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてセバシン酸(炭素数10)を655g(3.24mol)、ジアミン(b1)としてドデカメチレンジアミン(炭素数12)を600g(3mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600))を75g(0.125mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を14.5g(0.125mol)追加し、さらに同温度で約4時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてドデカン二酸(炭素数12)を869g(3.78mol)、ジアミン(b1)としてデカメチレンジアミン(炭素数10)を600g(3.5mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600))を87g(0.145mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を16.8g(0.145mol)追加し、さらに同温度で約4時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてセバシン酸(炭素数10)を760g(3.76mol)、ジアミン(b1)としてデカメチレンジアミン(炭素数10)を600g(3.5mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600))を81g(0.135mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を15.7g(0.135mol)追加し、さらに同温度で約4時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてドデカン二酸(炭素数12)を749g(3.26mol)、ジアミン(b1)としてドデカメチレンジアミン(炭素数12)を600g(3mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(下記式(3)で表されるジアミン。式(3)中y=12.5であり、x+z=6である。HUNTSMAN社製のジェファーミンED900(ED900))を117g(0.13mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を15g(0.13mol)追加し、さらに同温度で約5時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、12アミノドデカン酸(炭素数12)1200g、及び次亜リン酸0.6gを仕込み、容器内を十分窒素置換し、溶融させるために280℃で1時間昇温し、数平均分子量が5000となるまで重合しハードセグメントを得た。
そして、ハードセグメントの末端アミン基のモル量と等モルのアジピン酸(AA、炭素数8)35g(0.24mol)を添加し、220℃で1時間反応させハードセグメントのジカルボン酸化を行った(工程(i))。
得られたジカルボン酸化ハードセグメントの両末端カルボン酸基と等モルになるように、ヘキサメチレンジアミン(HMD、炭素数6)13.9g(0.12mol)とポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600))を72g(0.12mol)仕込み、260℃まで昇温し、さらに4時間重合を行ってポリマーを得た(工程(ii))。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、10アミノデカン酸(炭素数10)1200g、及び次亜リン酸0.6gを仕込み、容器内を十分窒素置換し、溶融させるために280℃で1時間昇温し、数平均分子量が5000となるまで重合しハードセグメントを得た。
そして、ハードセグメントの末端アミン基のモル量と等モルのアジピン酸(AA、炭素数8)35g(0.24mol)を添加し、220℃で1時間反応させハードセグメントのジカルボン酸化を行った(工程(i))。
得られたジカルボン酸化ハードセグメントの両末端カルボン酸基と等モルになるように、ヘキサメチレンジアミン(HMD、炭素数6)13.9g(0.12mol)とポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンED600(ED600)を72g(0.12mol)仕込み、260℃まで昇温し、さらに4時間重合を行ってポリマーを得た(工程(ii))。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
撹拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積3Lの反応容器に、ジカルボン酸(a1)としてドデカン二酸(炭素数12)を749g(3.26mol)、ジアミン(b1)としてドデカメチレンジアミン(炭素数12)を600g(3mol)、及び次亜リン酸0.6gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、反応物を溶融させるために、280℃まで1時間で昇温し、その後260℃で重合を行った。約1時間後に分子量約5000であるジカルボン酸化ポリアミド(プレポリマー)を得た。
そこへ、ジアミン(c-2)としてポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製のジェファーミンTHF100、PTMEG[poly(tetramethylene ether glycol)]とPPG(polypropylene glycol)によるジアミンコポリマー、分子量約1000)を130g(0.13mol)、ジアミン(d-2)としてヘキサメチレンジアミン(HMD)を15g(0.13mol)追加し、さらに同温度で約6時間重合を行ってポリアミド系樹脂を得た。
また、得られたペレットを用いて、前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
前述の方法に従って引張試験と、ショアD硬度の測定とを行った。これらの評価結果を表2に示した。
かかる実施例のポリアミド系樹脂は、医療用のチューブやバルーンの製造に特に好適に用いることができる。
Claims (13)
- 単位(a)と、単位(b)と、単位(c―II)とを含み、さらに単位(c-I)、単位(d-I)、及び単位(d-II)からなる群より選択される少なくとも1種を含むか、又は含まないポリアミド系樹脂であって、
前記単位(a)が、下記式(A):
-CO-R1-CO-・・・(A)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基である。)
で表される単位であり、
前記単位(b)が、下記式(B):
-NH-R2-NH-・・・(B)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族である。)
で表される単位であり、
前記単位(c-I)が下記式(C-I):
-CO-R3(-O-R4)m-CO-・・・(C-I)
(式(C-I)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数である。)
で表される単位であり、
前記単位(c-II)が、下記一般式(1):
-NH-(CH(CH 3 )CH 2 O-) x -(CH 2 CH 2 O-) y -(CH(CH 3 )CH 2 O-) z -CH 2 CH(CH 3 )-NH-・・・(1)
(式(1)中、x、y及びzは、x+zは1以上6以下の実数で、yは1以上20以下の実数である。)
で表される単位であり、
前記単位(d-I)が、下記式(D-I):
-CO-R7-CO-・・・(D-I)
(式(D-I)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位であり、
前記単位(d-II)が、下記式(D-II):
-NH-R8-NH-・・・(D-II)
(式(D-II)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表される単位であり、
前記ポリアミド系樹脂中の、前記単位(a)の含有量と、前記単位(b)の含有量とが、それぞれ1質量%以上50質量%以下であり、
前記ポリアミド系樹脂が前記単位(c-I)及び前記単位(c-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、前記ポリアミド系樹脂中の前記単位(c-I)の含有量と、前記単位(c-II)の含有量との合計が1質量%以上50質量%以下であり、
前記ポリアミド系樹脂が前記単位(d1-I)及び前記単位(d-II)から選択される少なくとも1種を含む場合、前記ポリアミド系樹脂中の前記単位(d-I)の含有量と、前記単位(d-II)の含有量との合計が1質量%以上50質量%以下であり、
前記ポリアミド系樹脂中の、前記単位(a)、前記単位(b)、前記単位(c-I)、前記単位(c-II)、前記単位(d-I)、及び前記単位(d-II)の含有量の合計が、90質量%以上であり、
前記ポリアミド系樹脂を構成する全単位における、カルボニル末端基モル量(Ac)と、アミノ末端基モル量(Aa)との比率が、Ac/Aaとして80/100~100/80である、ポリアミド系樹脂。 - 前記単位(a)と、前記単位(b)と、前記単位(c-II)、又は前記単位(c-I)及び前記単位(c-II)の組み合わせと、を含む、請求項1に記載のポリアミド系樹脂。
- 前記単位(a)と前記単位(b)と前記単位(c-II)と前記単位(d-II)とを含む、請求項1又は2に記載のポリアミド系樹脂。
- 前記単位(a)がドデカンジオイル単位であり、前記単位(b)が1,12-ジアミノドデカン単位であり、前記単位(c-II)がトリブロックポリエーテルの両末端にアミノ基(-NH-)を有するジアミノ単位である、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド系樹脂。
- 前記単位(a)の含有量が、1質量%以上50質量%未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリアミド系樹脂。
- 前記単位(b)の含有量が、1質量%以上50質量%未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載のポリアミド系樹脂。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載のポリアミド系樹脂を含む材料からなる成形体。
- フィルム、シート、チューブ、粉末、繊維、織布、不織布、又はカテーテル用バルーンである、請求項7に記載の成形体。
- 請求項8に記載の前記フィルム、又は前記シートを含む、積層体。
- 請求項8に記載の成形体、及び請求項9に記載の積層体からなる群より選択される少なくとも1種を備える医療機器。
- 下記式(C-1):
HOOC-R3(-O-R4)m-COOH・・・(C-1)
(式(C-1)中、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上6以下の鎖状脂肪族基であり、mは1以上30以下の整数である。)
で表されるジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体、
下記式(D-1):
HOOC-R7-COOH・・・(D-1)
(式(D-1)中、R7は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数8以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体、及び、
下記式(D-2):
H2N-R8-NH2・・・(D-2)
(式(D-2)中、R8は、炭素原子数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族基であるが、炭素原子数10以上20以下の直鎖脂肪族基ではない。)
で表されるジアミン(d-2)、からなる群より選択される1種以上と、
下記一般式(2):
-NH-(CH(CH 3 )CH 2 O-) x -(CH 2 CH 2 O-) y -(CH(CH 3 )CH 2 O-) z -CH 2 CH(CH 3 )-NH-・・・(1)
(式(2)中、x、y及びzは、x+zは1以上6以下の実数で、yは1以上20以下の実数である。)
で表されるジアミン(c-2)と、
下記式(A1):
HOOC-R1-COOH・・・(A1)
(式(A)中、R1は、炭素原子数8以上の直鎖脂肪族基である。)
で表されるジカルボン酸(a1)、又はそのアミド形成性誘導体と、
下記式(B1):
H2N-R2-NH2・・・(B1)
(式(B)中、R2は、炭素原子数10以上の直鎖脂肪族である。)
で表されるジアミン(b1)と、
を反応させるか、前記ジアミン(c-2)と、前記ジカルボン酸(a1)、又はそのアミド形成性誘導体と、前記ジアミン(b1)とを反応させてポリアミド系樹脂を生成させること、を含む請求項1に記載のポリアミド系樹脂を製造する方法。 - 前記ジカルボン酸(a1)、又はそのアミド形成性誘導体と、前記ジアミン(b1)とを反応させてプレポリマーを得ることと、
前記プレポリマーを、ジカルボン酸(c-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、前記ジアミン(c-2)と、前記ジカルボン酸(d-1)、又はそのアミド形成性誘導体と、前記ジアミン(d-2)とからなる群より選択される1以上と反応させることと、を含む、請求項11に記載の方法。 - 前記プレポリマーを生成させる反応と、前記ポリアミド系樹脂を生成させる反応とが、溶融混練法で行われる、請求項12に記載の方法。
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