JP7109774B2 - 水彩絵具 - Google Patents

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Description

本発明は、見る角度により色の変化が生じうる水彩絵具に関する。
水彩絵具分野において、これまで、実用性のある、オーロラのような、光沢性や色の連続性のある風合いを発色し得る水彩絵具はいまだ見出されていない。
パール調やメタリック調の光沢性のある描画材原料として、たとえば、偏光パール顔料や干渉パール顔料と呼ばれる光沢性の顔料が用いられている。この偏光パール顔料等の光沢性の顔料は、天然マイカや合成マイカ等の表面を金属酸化物で被覆した顔料であって、高屈折率の金属酸化物の層と、低屈折率のマイカ等および周辺媒体との境界で反射した光がパール光沢をもたらするものである(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、本願の発明者の検討により、上記偏光パール顔料等は、たとえば、下地や被描画体の色が白や薄い色の場合に絵具として用いたとしても、その視認性や発色性能に欠けてしまう問題があることが判明した。
特開2003-221552
本発明は、このような事情に照らし、紙面等に描画した際等に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する水彩絵具を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記水彩絵具により形成された絵具層を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記水彩絵具が付着している絵具付着物を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記水彩絵具を用いた絵具層の形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記水彩絵具の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す水彩絵具の創製に成功し、上記水彩絵具により上記目的を達成できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明は、次の各項に記載の態様を含む。
項1.少なくとも、視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水彩絵具。
項2.上記光沢顔料(A)は、金属酸化物で被膜された粒子(a)を含む、項1に記載の水彩絵具。
項3.上記粒子(a)における上記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、または、バナジウム酸化物を含む、項1または2に記載の水彩絵具。
項4.上記粒子(a)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレーク等のガラス粒子を含む、項2または3に記載の水彩絵具。
項5.上記光沢顔料(A)は、真珠光沢顔料である、項1~4のいずれかに記載の水彩絵具。
項6.上記顔料(B)は、金属酸化物で被膜された粒子(b)であって、上記金属酸化物の被膜がさらに有色顔料で被膜された粒子(b)を含む、項1~5のいずれかに記載の水彩絵具。
項7.上記粒子(b)における上記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、または、バナジウム酸化物を含む、項6に記載の水彩絵具。
項8.上記粒子(b)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレーク等のガラス粒子を含む、項6または7に記載の水彩絵具。
項9.上記有色顔料は、少なくとも、有機顔料、または、無機顔料が含む、項6~8のいずれかに記載の水彩絵具。
項10.上記顔料(B)は、有色パール顔料である、項1~9のいずれかに記載の水彩絵具。
項11.上記水彩絵具中、上記光沢顔料(A)および上記顔料(B)の含有量は、90:10~40:60である、項1~10のいずれかに記載の水彩絵具。
項12.さらに、樹脂(C)を含む、項1~11のいずれかに記載の水彩絵具。
項13.上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせが、赤系色と緑系色、赤系色と青系色、青系色と赤系色、青系色と緑系色、緑系色と赤系色、緑系色と青系色、または、緑系色と金系色のいずれかである、項1~12のいずれかに記載の水彩絵具。
項14.見る側に45度の角度を設けた被塗布体に塗布された際の、上記角度による色の変化幅の絶対値が、100色相分割されたマンセル色相環において5以上である、水彩絵具。
項15.固形絵具である、項1~14のいずれかに記載の水彩絵具。
項16.項1~15のいずれかに記載の絵具により形成された絵具層。
項17.項1~15のいずれかに記載の絵具が付着している絵具付着物。
項18.項1~15のいずれかに記載の絵具の塗布工程、または、転写工程を有する、絵具層の形成方法。
項19.視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水溶液を調整する工程(1)、
上記工程(1)で得られた水溶液の水分を除去する工程(2)を含む、固形水彩絵具の製造方法。
本発明の水彩絵具を用いることによって、紙面等に描画した際や絵具層を形成した際等に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する水彩絵具を得ることが可能となる。たとえば、オーロラ調の、見る角度によりキラキラとした輝きや色調、色合いが変化する水彩絵具を得ることができうる。本発明の水彩絵具を用いて得られる筆跡や描画等、また、絵具層ないし絵具付着物は、たとえば、視角を45°変化させた際の色の変化幅が大きく、かつ、光沢性や連続性を有するものとなる。加えて、本発明の水彩絵具では、上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせにより、所望の光沢を有する色合いを発現させることが可能となる。
また、本発明の絵具層を用いることによって、当該層を備える物は、当該層を介して、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する色合いを発現することが可能となる。たとえば、オーロラ調の、見る角度によりキラキラとした輝きや色調、色合いが変化する色合いや、ホログラムや天然真珠やあわび貝の内側のような風合いを発現しうる。加えて、本発明の絵具層では、上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせにより、所望の光沢を有する色合いを発現させることが可能となる。
また、本発明の絵具付着物を用いることによって、当該絵具付着物は、その一部または全部が、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する色合いを発現することが可能となる。たとえば、オーロラ調の、見る角度によりキラキラとした輝きや色調、色合いが変化する色合いや、ホログラムや天然真珠やあわび貝の内側のような風合いを発現しうる。加えて、本発明の絵具付着物では、上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせにより、所望の光沢を有する色合いを発現させることが可能となる。
また、本発明の絵具層の形成方法を用いることによって、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する絵具層を簡便に得ることが可能となる。
また、本発明の水彩絵具の製造方法を用いることにより、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する水彩絵具を簡便に得ることが可能となる。
実施例で作成した絵具描画物の撮影方法を表す模式図である。 比較例1~3で得られた偏光パール顔料を含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 比較例4~7で得られた有色パール顔料を含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例1で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例2で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例3で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例4で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例5で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例6で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例7で得られた偏光パール顔料および有色パール顔料含む絵具を用いた絵具描画物の写真である。 実施例で使用した100色相分割されたマンセル色相環の表例である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<水彩絵具>
本発明は、少なくとも、視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水彩絵具に関する。
なお、本発明において、水彩絵具とは、水または水溶液を用いて、絵具を溶解、希釈、展開等でき、文字や絵画、描画等をしうる絵具をいう。
〔光沢顔料(A)〕
本発明の水彩絵具において、少なくとも視角依存性を有する光沢顔料(A)が含まれる。
本発明における視角依存性を有する光沢顔料(A)とは、光の反射、干渉、散乱により、視る角度または観測する角度によって輝きや色等が変化する顔料をいう。
また、本発明における視角依存性とは、人の視る角度または測定器やカメラ機器等で観測する角度が変わることにより、キラキラとした輝きや色調、色合いが変化する特性をいう。
また、本発明における、光沢顔料(A)とは、たとえば、天然真珠やあわび貝の内側のように、光の反射、干渉、散乱により、入射光に対する反射光、干渉光、散乱光を出す顔料をいう。
本発明において、上記光沢顔料(A)として、たとえば、金属酸化物で被膜された粒子(a)を含むものであることが好ましい。
また、本発明において、上記粒子(a)における上記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、アルミ酸化物、または、バナジウム酸化物を含むものをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。また、2種以上を用いる際、他層状であってもよく、たとえば、ある金属酸化物の層が、他の金属酸化物の層を覆うものであってもよい。
上記金属酸化物として、より具体的には、たとえば、一酸化チタン、二酸化チタン、三酸化二チタン、一酸化鉄、三酸化二鉄、一酸化錫、二酸化錫、一酸化クロム、三酸化二クロム、三酸化クロム、酸化アルミニウム(アルミナ)、一酸化バナジウム、三酸化二バナジウム、二酸化バナジウム、または、五酸化バナジウム等をあげることができる。なかでも、屈折率や透明性の観点から、二酸化チタン、または、三酸化二鉄を含むことが好ましい。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明において、上記粒子(a)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレーク等のガラス粒子を含むものをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
より詳細には、天然雲母、合成フッソ金雲母、板状シリカ、板状アルミナ、板状硫酸バリウム、板状酸化チタン、オキシ塩化ビスマス等をあげることができる。なかでも、たとえば、天然雲母、合成フッ素金雲母、板状シリカ、板状アルミナ、シリカフレーク等を好ましいものとしてあげることができる。また、たとえば、天然マイカ(白雲母)はKAlSi10(OH)であり黄褐色~黒褐色を帯びており、合成マイカ(合成金雲母)はKMgAlSi10(F)であり透明性・白色度が高いものである。
また、たとえば、雲母として、絵具中におけるその安全性や分散性を改善するために、シリコーン油、脂肪族金属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩、または、アミン塩、N-モノ長鎖(C8~C22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸、あるいはパーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物などで表面疎水化処理したものを適宜使用することができる。
上記光沢顔料(A)は、たとえば、二酸化チタン、または、他の遷移金属酸化物、Al、Fe、Fe、SnO、Cr、またはこれらの遷移金属酸化物の複数種の組合せによってコーティングされた雲母フレークであり得る。
また、本発明において、上記光沢顔料(A)は、たとえば、真珠光沢顔料(パール光沢顔料、偏光パール顔料、虹彩色パール等呼ばれるものも含む)を用いることができる。上記真珠光沢顔料(パール光沢顔料)において、干渉色をもつ真珠光沢顔料(干渉色をもつパール光沢顔料)であることが好ましい。干渉色をもつ真珠光沢顔料(干渉色をもつパール光沢顔料)とは、真珠光沢顔料のうち干渉色(虹彩色)を発現する顔料を意味する。なお、干渉色とは、たとえば、屈折率の高い薄膜に光が入射した場合、膜の入射側の面の境界と、その裏側の面の境界との両方で反射、屈折が起こり、一定条件で膜の入射面で反射した光と、裏側の面で反射した光とが互いに強め合ったり弱め合ったりして光が干渉する時に発色する色を意味する。なお、偏光パール顔料等の上記光沢顔料(A)の発色においては、一般に光の三原色が作用していると解されている。
上記真珠光沢顔料(パール光沢顔料、偏光パール顔料、虹彩色パール等呼ばれるものも含む)は、光の多重層反射や干渉作用によって真珠やアワビ貝などが放つやわらかな美しい輝きの真珠光沢を発現させることができる顔料である。たとえば、天然マイカあるいは酸化アルミニウムや酸化マグネシウム等を溶融させ再結晶させた人工マイカの表面を、酸化チタンおよび/または酸化鉄等の高屈折率の金属酸化物で被覆し、主として入射光の規則的多重反射による光の干渉で光彩色を発現する顔料である。たとえば、薄板状雲母粒子の表面を二酸化チタンで被覆し、この粒子が層状にされることにより、光が多重層反射され、真珠と同じような光沢感があることができる。主として、厚みが薄く平板な面を持つ片状形である
上記真珠光沢顔料として、たとえば、雲母チタン、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、酸化チタン被覆ガラスフレーク、アルミナフレーク、魚鱗箔などをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明において、上記光沢顔料(A)は、平均粒径が1μm以上、たとえば、1~120μmのものを用いることができ、2~70μmのものであってもよい。
なお、本発明における平均粒径とは数平均粒径のことを指し、平均長径が300μm以上の粗大顔料が存在する場合は、それを除いて平均値を算出する。
また、上記光沢顔料(A)は扁平の形状をとっていることが多く、この場合、平均粒径ではなく、平均長径と平均短径で表してもよい。平均長径とは、測定断面における粒子の重心をとおる最も長い径の長さを意味する。また、平均短径とは、同様に最も短い粒子の径の長さを意味する。
本発明において、上記光沢顔料(A)は、平均長径が1~120μmであることが好ましい。平均長径が120μmより大きい場合は、描画時等に斑になってしまう場合があるので好ましくない。また、平均長径が1μm未満の場合は、優れたパール光沢を発現しない場合があるので好ましくない。光沢顔料(A)の平均長径は好ましくは、1~100μmであり、2~80μmであってもよい。
また、光沢顔料(A)の平均短径は、描画時等のコート性、優れたパール光沢の発現性の点から、0.01~10μmであることが好ましい。平均短径が10μmより大きい場合は、フィルムへの描画時等に斑になってしまう場合があるので好ましくない。また、平均短径が0.01μm未満の場合は、優れたパール光沢を発現しない場合があるので好ましくない。光沢顔料(A)の平均短径は好ましくは、0.01~9μmであり、0.02~9μmであってもよい。
ここで、上記真珠光沢顔料の平均長径および平均短径の測定方法については特に限定されないが、たとえば、走査型電子顕微鏡などを用いて、1000倍の倍率で場所を変えて真珠光沢顔料を100個観察して、観察した画像をイメージアナライザーなどに取り込んで、画像解析することによって測定することができる。
また、本発明において、上記光沢顔料(A)は、絵具の固形分中、1質量%以上、たとえば、5~90質量%用いてもよく、10~80質量%であってもよく、20~60質量%であってもよく、30~50質量%であってもよい。
また、本発明において、上記水彩絵具中、上記光沢顔料(A)の含有量は、たとえば、1~90w/w%とすることができ、3~80w/w%であってもよく、5~70w/w%であってもよく、10~60w/w%であってもよく、15~50w/w%であってもよく、20~30w/w%であってもよい。
また、本発明において、上記水彩絵具中、上記光沢顔料(A)および上記顔料(B)の含有量は、90:10~40:60であることが好ましく、85:15~45:55であってもよく、80:20~50:50であってもよく、75:25~55:45であってもよく、70:30~60:40であってもよく、65:35~55:45であってもよい。上記光沢顔料(A)に対する上記顔料(B)の含有量を上記範囲にすることにより、より確実に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する水彩絵具を得ることが可能となる。一方、光沢顔料(A)のみを用いた場合や上記顔料(B)のみを用いた場合には、いずれもこのような優れた光沢色の連続性を発現することはできない。
〔顔料(B)〕
本発明の水彩絵具において、少なくとも、視角依存性を有さない顔料(B)が含まれる。
本発明において、視角依存性を有さない顔料(B)とは、上記の視角依存性を有する光沢顔料(A)に該当しない顔料であり、より詳細には、人の視る角度または測定器やカメラ機器等で観測する角度が変わることにより、キラキラとした輝きや色調、色合いが変化する特性を有していない顔料、もしくは、上記キラキラとした輝きや色調、色合いが変化する特性をほぼ有していない顔料をいう。
また、本発明において、上記顔料(B)は、金属酸化物で被膜された粒子(b)であって、上記金属酸化物の被膜がさらに有色顔料で被膜された粒子(b)を含むものであることが好ましい。
また、本発明において、上記粒子(b)における上記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、アルミ酸化物、または、バナジウム酸化物を含むものをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。また、2種以上を用いる際、他層状であってもよく、たとえば、ある金属酸化物の層が、他の金属酸化物の層を覆うものであってもよい。
上記金属酸化物として、より具体的には、たとえば、一酸化チタン、二酸化チタン、三酸化二チタン、一酸化鉄、三酸化二鉄、一酸化錫、二酸化錫、一酸化クロム、三酸化二クロム、三酸化クロム、酸化アルミニウム(アルミナ)、一酸化バナジウム、三酸化二バナジウム、二酸化バナジウム、または、五酸化バナジウム等をあげることができる。なかでも、屈折率や透明性の観点から、二酸化チタン、または、三酸化二鉄を含むことが好ましい。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明において、上記粒子(b)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレーク等のガラス粒子を含むものをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
より詳細には、天然雲母、合成フッソ金雲母、板状シリカ、板状アルミナ、板状硫酸バリウム、板状酸化チタン、オキシ塩化ビスマス等をあげることができる。なかでも、たとえば、天然雲母、合成フッ素金雲母、板状シリカ、板状アルミナ、シリカフレーク等を好ましいものとしてあげることができる。また、たとえば、天然マイカ(白雲母)はKAlSi10(OH)であり黄褐色~黒褐色を帯びており、合成マイカ(合成金雲母)はKMgAlSi10(F)であり透明性、白色度が高いものである。
また、たとえば、雲母として、絵具中におけるその安全性や分散性を改善するために、シリコーン油、脂肪族金属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩、または、アミン塩、N-モノ長鎖(C8~C22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸、あるいはパーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物などで表面疎水化処理したものを適宜使用することができる。
また、本発明において、上記有色顔料は、少なくとも、有機顔料、または、無機顔料が含まれるものをあげることができる。有機顔料と無機顔料は併用してもよい。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記有機顔料として、たとえば、βナフトール系顔料、ナフトールAS系顔料、モノアゾ型あるいはジスアゾ型アセト酢酸アリリド系顔料、ピラゾン系顔料、縮合系等のアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、サブフタロシアニン系顔料、ポルフィリン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ジオキサジン系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、カーボンブラック等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記無機顔料として、たとえば、コバルトブルー、セルシアンブルー、コバルトバイオレット、コバルトグリーン、ジンクホワイト、チタニウムホワイト、ライトレッド、クロムオキサイドグリーン、マルスブラック等の酸化物顔料、ビリジャン、イェローオーカー、アルミナホワイト等の水酸化物顔料、ウルトラマリーン、タルク、ホワイトカーボン等のケイ酸塩顔料。金粉、銀粉、ブロンズ粉等の金属粉等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明において、上記顔料(B)は、有色パール顔料(有色パール光沢顔料、着色パール顔料等呼ばれるものも含む)を用いることができる。上記有色パール顔料(着色パール顔料)において、上記の偏光パール顔料等とは異なり、基本的には光の入射角による干渉はおこさず、赤色、青色、黄色、橙色、緑色、紫色、銀白色、ブロンズ色、ゴールド色の一定の光沢をもつものである。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。なお、有色パール顔料等の上記顔料(B)の発色においては、一般に色の三原色が作用していると解されている。
上記有色パール顔料として、たとえば、上記真珠光沢顔料の外層をさらに有機顔料および/または無機顔料で被覆した顔料を用いることができうる。
また、上記有色パール顔料として、たとえば、酸化クロムまたは酸化アルミニウム含有雲母チタン、フェロシアン化鉄アンモニウム含有雲母チタン、カルミン含有雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、有機顔料に被覆された酸化鉄被覆マイカ、有機顔料に被覆された酸化鉄被覆雲母チタン、有機顔料に被覆された酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、有機顔料に被覆された酸化チタン被覆タルク、有機顔料に被覆された酸化チタン被覆ガラスフレーク、有機顔料被覆アルミナフレーク、有機顔料被覆魚鱗箔、無機顔料被覆雲母チタン、無機顔料に被覆された酸化鉄被覆マイカ、無機顔料に被覆された酸化鉄被覆雲母チタン、無機顔料に被覆された酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、無機顔料に被覆された酸化チタン被覆タルク、無機顔料に被覆された酸化チタン被覆ガラスフレーク、無機顔料被覆アルミナフレーク、無機顔料被覆魚鱗箔などをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明において、上記顔料(B)は、平均粒径が1μm以上、たとえば、1~100μmのものを用いることができ、2~70μmのものであってもよい。
また、上記顔料(B)は扁平の形状をとっている場合には、平均粒径ではなく、平均長径と平均短径で表してもよい。
本発明において、上記顔料(B)は、平均長径が1~120μmであることが好ましい。平均長径が120μmより大きい場合は、描画時等に斑になってしまう場合があるので好ましくない。また、平均長径が1μm未満の場合は、有色を発現しない場合があるので好ましくない。顔料(B)の平均長径は好ましくは、1~100μmであり、2~80μmであってもよい。
また、顔料(B)の平均短径は、描画時等のコート性、優れた色合いの発現性の点から、0.01~10μmであることが好ましい。平均短径が10μmより大きい場合は、描画時等に斑になってしまう場合があるので好ましくない。また、平均短径が0.01μm未満の場合は、優れた色合いを発現しない場合があるので好ましくない。顔料(B)の平均短径は好ましくは、0.01~9μmであり、0.02~9μmであってもよい。
また、本発明において、上記水彩絵具中、上記顔料(B)の含有量は、たとえば、1~70w/w%とすることができ、3~50w/w%であってもよく、5~40w/w%であってもよく、10~30w/w%であってもよく、15~20w/w%であってもよい。
〔樹脂(C)〕
本発明の水彩絵具において、さらに、樹脂(C)を含むことができる。
本発明において、樹脂(C)として、たとえば、水溶性樹脂や樹脂エマルションをあげることができる。
上記水溶性樹脂として、たとえば、アラビアガム、トラガントガム、デキストリン、膠、ポリビニルアルコール、ゼラチン、シェラック樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸エステルアンモニウム塩、アクリル酸エステルメタクリル酸エステル共重合体のアルカリ塩などのアルカリ可溶性アクリル樹脂などをあげることができる。上記水溶性樹脂は、絵具の耐水性定着剤として作用しうる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記樹脂エマルションとして、たとえば、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、などのエステルエマルジョン、または上記アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルを組み合わせた共重合体のエマルジョン、スチレン-アクリル酸エステルコポリマー系エマルションなどをあげることができる。上記樹脂エマルションは、絵具の耐水性定着剤として作用しうる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記樹脂(C)は、絵具の固形分中、たとえば、5~30質量%含むことができる。上記樹脂(C)の含有量が絵具の固形分中5質量%より少ないと、樹脂(C)による定着効果が得られない場合があり、一方、30質量%より多いと、描画特性が低下する場合があるためである。
〔その他の成分等〕
また、本発明の水彩絵具は、たとえば、下記のような任意の添加剤を適宜含むことができうるが、下記に限定されるものではない。
本発明の水彩絵具において、ワックスを用いる場合、定着剤としての機能の他、固形描画材を形成するために使用されるものであるが、たとえば、蜜ろう、鯨ろう、虫白ろう等の動物系ワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう等の植物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックスといった天然ワックスや、フィッシャートロプシュワックス、低分子量ポリエチレン及びこれらの誘導体、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスの各々の誘導体、セチルアルコール、ステアリン酸、ポリエチレングリコールステアレート、カスターワックス等の合成ワックス等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記ワックスは、絵具の固形分中、たとえば、10~60質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、水溶性高沸点溶剤を用いる場合、水溶性描画材の乾燥調整剤、凍結防止剤などを目的として使用されるものであるが、具体的には、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、グリセリンなどのグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、トリエタノールアミン等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記水溶性高沸点溶剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.5~10質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、防錆剤を用いる場合、たとえば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン-1-オキサイド、ジンクピリジンチオン-1-オキサイド、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、1-ベンズイソチアゾリン-3-オンのアミン塩、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記防腐剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~5質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、乾燥調製剤を用いる場合、ポリエチレングリコール、グリセリン等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記乾燥調製剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~20質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、酸化防止剤を用いる場合、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤレチック酸等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記酸化防止剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~5質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、紫外線吸収剤を用いる場合、たとえば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、ホルムアミジン系、シアノアクリレート系、トリアジン系、シュウ酸アニリド系の各化合物等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記紫外線吸収剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~5質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、消泡剤を用いる場合、たとえば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記消泡剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~10質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、増粘剤を用いる場合、たとえば、ポリアクリル酸エマルジョン、アクリル酸-アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、ポリアクリル酸エステルエマルジョン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モンモリロナイト系の粘土鉱物、キサンタンガム、ラムザンガム、ウエランガム、サクシノグルカン等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記増粘剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~20質量%含むことができる。
本発明の水彩絵具において、本発明の効果を妨げない範囲で、光沢顔料(A)、および、顔料(B)以外の着色剤を補助的に用いてもよい。着色剤を用いる場合、たとえば、カーボンブラック、鉄黒、群青、弁柄、酸化亜鉛、酸化チタン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ワッチングレッド、カーミン6B、ハンザイエロー等の無機顔料や有機顔料をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記着色剤は、絵具の固形分中、たとえば、0.1~10質量%含むことができる。
また、本発明において、上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせが、赤系色と緑系色、赤系色と青系色、青系色と赤系色、青系色と緑系色、緑系色と赤系色、緑系色と青系色、または、緑系色と金系色のいずれかであるものとすることができる。上記組み合わせは、より確実に、本発明の効果である、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する水彩絵具を得うる例であり、この組み合わせに限定されない。本発明の水彩絵具では、上記光沢顔料(A)と上記顔料(B)の組み合わせにより、従来は調整したり発現させるが困難であった色合いであっても、所望の光沢を有する色合いを発現させることが可能となる
また、本発明の水彩絵具は、見る側(観測者側方向、手前側)に45度の角度を設けた被塗布体に塗布された際の、上記角度による色の変化幅の絶対値が、図11に示すように100色相分割されたマンセル色相環において目盛り(100色相分割における色相)で5以上であり、6以上のものであってもよく、7以上であってもよく、10以上であってもよい。本発明の水彩絵具は、上記構成を有することにより、上記角度による色の変化幅の絶対値が100色相分割されたマンセル色相環において5以上であるものとすることができ、さらにより色の変化幅が大きな水彩絵具を得ることも可能である。
なお、100色相分割されたマンセル色相環とは、図11に示すように、赤(R)、黄(Y)、緑(G)、青(B)、紫(P)の5つの基本色相と、黄赤(RY)、黄緑(GY)、青緑(BG)、青紫(PB)、赤紫(RP)の5つの中間色相があり、各色相に0~10の目盛りを付して、環状に表したものである。
また、本発明の水彩絵具は、固形絵具として特に好適に用いることができうる。本発明の水彩絵具は上記構成を有しており、固形絵具とした場合でも、紙面等に描画した際等に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する描画等を得ることができうる。
<水彩絵具の製造方法>
本発明の水彩絵具は、たとえば、下記のように製造することができうるが、本発明の範囲は下記に限定されるものではない。
本発明の水彩絵具は、
視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水溶液を調整する工程(1)を含む、製造方法で製造することができる。
また、本発明の固形水彩絵具は、
視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水溶液を調整する工程(1)、
上記工程(1)で得られた絵具の水分を除去する工程(2)を含む、製造方法で製造することができる。
本発明の水彩絵具は、たとえば、容器に水を入れ、撹拌機(たとえば、プロペラ撹拌機、ディゾルバーと呼ばれる撹拌機があげられる)の羽を回転させながら、各処方に基づき、顔料以外の成分を順次加え、メジウムを調整する。上記メジウムの調製時には、特に、水溶性樹脂製部などの粉体がママコと呼ばれる、表面に膜が張って粉体が溶けない塊状態にならないように、これらを少しずつ投入することが好ましい。また、各成分の添加順序は特に限定されない。
次に、得られたメジウムの水溶液を撹拌しながら、各処方に基づき光沢顔料(A)、および、顔料(B)を少量づつ投入し、均一に撹拌する。この際、光沢顔料(A)、および、顔料(B)をいずれかを先に投入しても、同時に投入してもよいが、特にパール顔料、有色パール顔料等は板状のため、強い力をかけると本来の形が崩れ、本来の色が現れない可能性が有るため、注意して調整する必要がある。こうして、光沢顔料(A)、および、顔料(B)を含む水溶液を調整することができる(工程(1))。液状の水彩絵具の場合には、この時点で完成品となりえ、この場合、上記液状絵具は、チュウブ絵具としてそのまま液状で用いることも可能である。
また、さらに上記工程(1)得られた各液状の水彩絵具を、各容器に充填し、水分を蒸発させ固形になるまで乾燥させ、各固形水彩絵具を調製することができる(工程(2))。
上記工程(2)における水分の乾燥方法は、自然乾燥、加熱乾燥、風乾乾燥等があげられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。また、乾燥させる程度については、若干水分量を含む等、適宜調整して用いることができる。
<水彩絵具の使用方法>
本発明の水彩絵具は、たとえば、下記のように使用することができうるが、本発明の範囲は下記に限定されるものではない。
本発明の水彩絵具は、たとえば、水を含ませた筆や水筆ぺん等で筆先に水を含んだ状態で、固形水彩絵具の表面をなぞり、絵具を水で一部溶解させ、絵具容器内やパレット上などで適度な濃度にした上で、紙面等の被描画体に描画して用いることができる。また、描画体上で色が濃い場合であっても、筆に水のみ、または、薄い濃さの状態で塗布し直すことで、紙上で好みの色合いに調整することもできうる。
また、本発明の絵具層は、上記水彩絵具の塗布工程、または、転写工程を有する。本発明の絵具層は、上記水彩絵具を用いて形成されるため、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する絵具層を簡便に得ることが可能となる。
また、上記水彩絵具の塗布工程としては、たとえば、上記絵具を水または水溶液等で適宜薄め、筆やスポイトを用いたり、スピンコートを用いたり、被塗布体を浸漬させる等をあげることができる。また、たとえば、固形絵具をカッター等で削って、細かく片状、または、粉状等にして、描画体上で水を含ませた筆で溶かして描く方法により塗布工程を行うこともできうる。
また、上記水彩絵具の転写工程としては、たとえば、転写シート等の上記にあらかじめ設けた絵具層を、被塗布体に転写する方法等をあげることができる。
また、本発明の水彩絵具を用いて、絵具層を形成することができうる。本発明の絵具層を用いることによって、当該層を備える物は、当該層を介して、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する色合いを発現することが可能となる。
なお、本発明において、絵具層とは、上記水彩絵具を紙面等の被描画体(被塗布体ともいう)に塗布、描画、転写等されたものをいい、その形成工程は限定されない。本発明の絵具層とは、被着体に水性絵具の塗膜等が浸透せずに絵具のみで層状の形態になるような場合や、水分が一定程度除去されて固形状態となった際に、紙面等の表面上で絵具のみの薄層を形成している状態の場合だけでなく、たとえば、和紙に文字や絵を描くなど、紙面や繊維のように水性絵具が被描画体に浸み込んでいる状態の場合(たとえば、筆跡や絵画などの絵具描画物等)も含む。
また、本発明の水彩絵具を用いて、絵具付着物を得ることができうる。本発明の絵具付着物を用いることによって、当該絵具付着物は、その一部または全部が、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する色合いを発現することが可能となる。
なお、本発明において、絵具付着物とは、上記水彩絵具を紙面等の被描画体に塗布、描画、転写されて、水分が一定程度除去されて固形状態で付着していればよく、その付着状態は限定されない。また、固形とは、常温(25℃)で流動性が無くなった状態をいう。
<用途>
本発明の水彩絵具は、たとえば、下記の用途に使用することができうるが、本発明の範囲は下記に限定されるものではない。
(用途)
本発明の水彩絵具、絵具層、および、絵具付着物は、たとえば、絵具の他、インキ、スタンプインキ、塗料、筆跡、描画、衣料素材、ファブリック素材、各種包装、各種シート、各種フィルム、各種カプセル、アクセサリーや装飾品、インテリア、化粧料・化粧品、玩具、ホログラム(シート、シール、層等)、外装、自転車、自動車、船舶等の車両等に用いることができうるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、本発明の範囲は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1~7〕
実施例1~7において、それぞれ、表1~7の表中の各処方に基づき、下記の絵具調整方法に準じて各固形水彩絵具を調整した。また、得られた各絵具を用いて、各描画紙面の作製およびその評価を行った。
<絵具の調製>
表1~7の表中の各処方に基づき、容器に水を入れ、撹拌機の羽を回転させながら、グリセリン、次いで、アラビアガム、デキストリンを順次加え、特に、粉体であるアラビアガム、および、デキストリンをママコ(表面に膜が張って粉体が溶けない塊)にならない様に少しずつ投入し、気泡が入らないように処理しつつ、メジウムを調整した。
次いで、得られた各メジウムの水溶液を撹拌しながら、各処方に基づき有色パール顔料、および、偏光パール顔料を少量づつ投入し、均一に撹拌した。各顔料を混合し、各液状絵具を調製した。特にパール顔料は板状のため、強い力をかけると本来の形が崩れ、本来の色が現れない可能性が有るため、その点に留意しながら調整した。
得られた各液状絵具を、各容器に充填し、水分を蒸発させ固形になるまで乾燥させ、各固形絵具を調製した。
なお、各処方中、
アラビアガム、デキストリンは樹脂成分、
グリセリンは乾燥調製剤成分、
として配合した。
〔比較例1~7〕
比較例1~7において、それぞれ、表8の表中の各処方に基づき、上記の実施例における絵具調整方法に準じて各固形水彩絵具を調整した。なお、調製にあたり、比較例1~3では、視角依存性を有する顔料のみを用いた処方であり、比較例4~7では、視角依存性を有さない顔料のみを用いた処方である点が、実施例の場合と相違する。
<描画紙面の作製>
上記で調整された各固形絵具の表面を、水を含ませた筆でなぞり、絵具を水で一部溶かし、適度な濃度にして、紙面に絵具を塗布した。得られた描画紙面は各評価に用いた。なお、用いた紙面は白色のA4サイズの紙面であり、各絵具の描画は3~5センチ程度の幅で、12~15センチ程度の長さのサイズで行った。
なお、実施例、比較例における評価項目は下記のようにして行った。
<描画紙面の評価>
図1に示すように、各々調整した絵具を白色の紙面上に塗布し、得られた描画紙面を45°程度に撓ませて、偏光度合いが最も強くみえる位置に撮影用カメラを配置して撮影を行った。なお、45°程度に撓ませる方法は、箱などの台を設置してそこに紙面を立てかけて行った。
また、得られた描画紙面について、色彩の官能評価を行った。官能評価は、色彩の官能評価に精通した3名の評価者によるもので、下記評価基準を共通認識として確認し、該当する評価結果、および、図11に示すように100色相分割されたマンセル色相環における角度による色の変化幅の絶対値の算出を行った。また、図2~10における赤色の直線は、描画紙面を45度折り曲げている箇所を示す。
なお、色の変化幅の絶対値の算出は、見る側(観測者側方向、手前側)に45度の角度を設けた被描画体に描画された際の、水平の紙面上、および、見る側に45度の角度を設けた紙面上の各々の色について、図11に示すように、100色相分割されたマンセル色相環における対応する色を定め、当該100分割された中でそれらの相対的な位置(100分割された目盛りの相対値)を算定した。また、たとえば、100色相分割されたマンセル色相環において、互いの色が環の反対側にある場合には色の変化幅は50となり、各々の色からマンセル色相環中心にひいた半径がマンセル色相環中心で72度の角度に位置する場合には色の変化幅20となる。
(評価基準)
◎角度によって、色の変化が非常に分かりやすい。
○角度によって、色の変化が分かる。
△角度によって、色の変化が分かりにくい。
×角度によって、色の変化が非常に分かりにくい。
各実施例における処方とそれらの各評価結果は、以下の通りである。なお、下記表1~8における配合等の数値は、特に記載がない限り、質量部を表すものとする。
Figure 0007109774000001
表1に示されるように、実施例1で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方2、2’、3、3’の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000002
表2に示されるように、実施例2で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方6の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000003
表3に示されるように、実施例3で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方8’、9、9’の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000004
表4に示されるように、実施例4で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方12の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000005
表5に示されるように、実施例5で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方14、14’、15、15’の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000006
表6に示されるように、実施例6で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方18の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000007
表7に示されるように、実施例7で得られた絵具を用いた場合には、白色の紙面に描画した際に、視角依存性のある、光沢性や色の連続性、色の変化幅を有する発色が認められた。なかでも、処方23’、24、24’の場合には色の変化幅が非常に大きいものとなった。
Figure 0007109774000008
一方、表8に示されるように、視角依存性を有さない顔料を用いずに、視角依存性を有する光沢顔料のみを用いて調整した絵具を用いた比較例1~3では、白色紙面に描画した場合、光沢や発色の認識も色の変化幅が認められにくい結果となった。
また、視角依存性を有する光沢顔料を用いずに、視角依存性を有さない顔料のみを用いて調整した絵具を用いた比較例4~7では、角度による色の変化が認められない結果となった。
このように、評価の結果、本発明における、視角依存性を有する光沢顔料、および、視角依存性を有さない顔料を適宜併用している絵具を用いた実施例1~7においては、いずれにおいても、色の変化幅が顕著に認められる結果となった。評価者全員が角度による色の変わりやすさとして〇や◎をつけ、また角度による色の変化幅として5~19をつけるなど、色の変化幅が顕著に認められる結果となった。
一方、視角依存性を有する光沢顔料、または、視角依存性を有さない顔料のいずれかを各々単独で用いた絵具を用いた比較例1~7においては、光沢の変化や色の変化幅が認められない結果となった。評価者全員が角度による色の変わりやすさとして×や△をつけ、また角度による色の変化幅として0~4をつけるなど、色の変化幅が非常に認められ難いという結果となった。
このように、実施例1~7いずれにおいても、従来の絵具に比べて、白色などの薄い色合いの紙面等に描画した際であっても、視角依存性のある、光沢性や色の連続性の有し、色の変化幅も大きな描画となることがわかった。

Claims (18)

  1. 少なくとも、視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水彩絵具であって、
    前記顔料(B)は、金属酸化物で被膜された粒子(b)であって、前記金属酸化物の被膜がさらに有色顔料で被膜された粒子(b)を含む、水彩絵具
  2. 前記光沢顔料(A)は、金属酸化物で被膜された粒子(a)を含む、請求項1に記載の水彩絵具。
  3. 前記粒子(a)における前記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、または、バナジウム酸化物を含む、請求項1または2に記載の水彩絵具。
  4. 前記粒子(a)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレーク等のガラス粒子を含む、請求項2または3に記載の水彩絵具。
  5. 前記光沢顔料(A)は、真珠光沢顔料である、請求項1~4のいずれかに記載の水彩絵具。
  6. 前記粒子(b)における前記金属酸化物は、少なくとも、チタン酸化物、鉄酸化物、錫酸化物、クロム酸化物、または、バナジウム酸化物を含む、請求項1~5のいずれかに記載の水彩絵具。
  7. 前記粒子(b)は、少なくとも、天然マイカ(雲母)、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、アルミナフレーク、または、ガラスフレークを含む、請求項1~6のいずれかに記載の水彩絵具。
  8. 前記有色顔料は、少なくとも、有機顔料、または、無機顔料が含む、請求項1~7のいずれかに記載の水彩絵具。
  9. 前記顔料(B)は、有色パール顔料である、請求項1~のいずれかに記載の水彩絵具。
  10. 前記水彩絵具中、前記光沢顔料(A)および前記顔料(B)の含有量は、90:10~40:60である、請求項1~のいずれかに記載の水彩絵具。
  11. さらに、樹脂(C)を含む、請求項1~10のいずれかに記載の水彩絵具。
  12. 前記光沢顔料(A)と前記顔料(B)の組み合わせが、赤系色と緑系色、赤系色と青系色、青系色と赤系色、青系色と緑系色、緑系色と赤系色、緑系色と青系色、または、緑系色と金系色のいずれかである、請求項1~11のいずれかに記載の水彩絵具。
  13. 見る側に45度の角度を設けた被塗布体に塗布された際の、前記角度による色の変化幅の絶対値が、100色相分割されたマンセル色相環において5以上である、請求項1~12のいずれかに記載水彩絵具。
  14. 固形絵具である、請求項1~13のいずれかに記載の水彩絵具。
  15. 請求項1~14のいずれかに記載の絵具により形成されている絵具層。
  16. 請求項1~14のいずれかに記載の絵具が付着している絵具付着物。
  17. 請求項1~14のいずれかに記載の絵具の塗布工程、または、転写工程を有する、絵具層の形成方法。
  18. 視角依存性を有する光沢顔料(A)、および、視角依存性を有さない顔料(B)を含む水溶液を調整する工程(1)、
    前記工程(1)で得られた水溶液の水分を除去する工程(2)を含み、
    前記顔料(B)は、金属酸化物で被膜された粒子(b)であって、前記金属酸化物の被膜がさらに有色顔料で被膜された粒子(b)を含む、固形水彩絵具の製造方法。
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