JP7108810B2 - 結露センサーおよびそれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、未然に結露防止するために結露を事前に検知する結露センサーと、それを利用した冷蔵庫に関する。
近年では、住宅の気密性が向上し快適な住居になってきた反面で、壁表面、天井面、押し入れなどでの結露の問題があり、結露を事前に予知することが求められている。
また、断熱性能が向上した冷蔵庫でも、温湿度を検知してヒーター加熱で、本体表面や庫内壁面を結露防止する手段が採られている。しかしながら、野菜の保鮮性向上のため野菜収納ケースを密閉構造にして、高湿度で保存するとケース壁面が結露し、結露水の影響で野菜が水腐れするという不具合が発生する。
このような結露を事前に検知するという課題に対し、検知するデバイスを周囲環境温度よりも低温化することにより、そのデバイスの露点温度を下げることで周囲よりも早く結露させて検知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
図11は特許文献1に記載された従来の結露センサーの側面図を示すものである。図11において、結露検出部1の櫛形電極間に水滴が付着すると抵抗値が変化することを利用するもので、検出面とは逆側に冷却パネル3が熱伝導良く密着し、さらに順に加熱パネル4、断熱材層5が密着しており、これらの部材で結露センサーを構成している。具体的な検知方法としては、結露を検知する場合には、冷却パネル3のみをペルチェ素子等のデバイスで冷却し、密着部2aを所定温度まで下げることで周囲よりも早く結露検出部1に結露させる。また結露検知を次回素早く行うために、結露後に加熱パネル4のみを面発熱ヒーター等のデバイスで加熱し、密着部2bを所定温度まで上げることで結露検知部1の乾燥を早くする。尚、この結露センサーを本体に取付ける場合に、本体側からの熱影響を排除するために、断熱材層5が設けられている。この様な構成と動作で、結露を事前に検知することになる。
特開平4-54444号公報
しかしながら、上記従来の構成では、結露検出部1が剥き出しのため結露センサーを本体に取り付ける場合に、傷付き発生の可能性がある。その対応として保護カバーを結露検知部1に取り付けることが考えられるが、気密性の良いカバーを取付けると、異常結露で検知検出部1に大きな水滴が付着すると、カバー内に水が溜まり排出できないという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、結露検出部の傷付き防止だけでなく、異常結露で結露検出部に水滴が過剰付着したとしても、保護カバーには水が溜まらない結露センサーを備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、野菜室と、野菜室に設けられた結露センサーとを備え、結露センサーは、配線基板上に設けた結露検知素子を少なくとも有し、結露検知素子を覆う素子カバーを設けるとともにこの素子カバー内に生成した結露水を通す貫通孔を素子カバーに設け、野菜室の天面には凹部が設けられ、結露センサーは、凹部に設けられ、貫通孔は、素子カバーの側面のうち野菜室の底面と対向する側面に設けられているものである。
これにより、結露検知素子の特に取付け作業時の傷付きが防止でき、素子カバー内に過剰な結露が発生してもカバー内からは排出されるので高精度な結露検知が可能となる。
本発明の冷蔵庫は、結露センサーの結露を検知する結露検知部を開口孔を設けた素子カバーで覆うので、異常な過剰結露となった場合でも、素子カバー内に水が溜まることがなく、正しい結露検知が可能になり、加水状態による素子の信頼性劣化も防止できる。
本発明の実施の形態1による結露センサーの平面図 本発明の実施の形態1による結露センサーの側面図 本発明の実施の形態1による結露センサーの素子カバー貫通孔付の平面図 本発明の実施の形態1による結露センサーの素子カバー貫通孔付の側面図 本発明の実施の形態1による結露センサーの温湿度による露点とセンサー出力の関係を示す図 本発明の実施の形態2による、結露センサーを背面に用いた冷蔵庫の縦断面図 本発明の実施の形態2による、結露センサーを背面に用いた冷蔵庫の野菜室の縦断面図 本発明の実施の形態2による、結露センサーを背面に用いた冷蔵庫の野菜室の要部拡大縦断面図 本発明の実施の形態2による、結露センサーを天面に用いた冷蔵庫の野菜室の縦断面図 本発明の実施の形態2による、結露センサーを天面に用いた冷蔵庫の野菜室の要部拡大縦断面図 従来の結露センサーの側面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による結露センサーの平面図、図2は同実施の形態1による結露センサーの側面図、図3は同実施の形態1による結露センサーの素子カバー貫通孔付の平面図、図4は同実施の形態1による結露センサーの素子カバー貫通孔付の側面図、図5は同実施の形態1による結露センサーの温湿度による露点とセンサー出力の関係を示す図である。
図1~4において、結露検知素子11は配線基板12の一面に実装され、同一面に複数の電子部品13で構成される検知回路部14が実装され、導体パターン17により外部接続部15に電気的に接続されており、結露検知素子11は全体が隠れるように素子カバー16で覆われており、配線基板12と素子カバー16との間は図示しないが、通湿できる程度のわずかな隙間が設けられている。以上の部品で結露センサー18が構成されている。また、配線基板12の他面には実装部品はなく冷却面とし、冷却源からの冷却により配線基板12を介して結露検知素子11が冷やされる構造としている。配線基板12としては、紙フェーノール・コンポジット・ガラスエポキシなどの材料で板厚1.6mmが一般的であるが、冷却源からの冷却効率をあげるために薄い基材を使用しても良く、あるいは熱電率の高い絶縁性高熱伝導性樹脂材の加工品を使用しても構わない。
結露検知素子11としては、水付着なしの乾燥状態と、水が付着した結露状態との物理量の変化が大きいほど好ましく、ここではポリアミドなどの吸湿樹脂とカーボンなどの導電体粉の混合物を用いることとした。一般的に容量式の湿度センサーに使用される樹脂だけでは、90%RH以上の高湿度での精度が悪く、また高湿度と結露との判別が不可能である。そこで前記混合物を用いれば、結露時に吸湿樹脂が非常に大きく膨潤し、導電体間同士の接触率を非常に小さくするので、乾燥時と結露時の抵抗値変化を非常に大きくさせることができる。例えば、通常乾燥状態で数kΩの抵抗値が、結露すると数百kΩと高抵抗になり、100倍以上の変化量として捉えることができる。また、この混合物はペースト状の材料加工が可能で、配線基板12上の導体回路パターン17間に直接印刷成形できる。あるいは、一般の面実装抵抗器型のように両端電極のベース基材間に混合物を形成すれば、既存設備で実装できる部品としても加工できる。
次に、素子カバー16として貫通孔を設けた結露センサー18を図1~4に示している。図1では、素子カバー16の天面に貫通孔として天面開口部19が設けられ、図3、4では、素子カバー16の天面に貫通孔として天面開口部19が設けられ、加えて、側面には貫通孔として側面開口部20が設けられている。図3、4では、天面開口部19と側面開口部20の両方を素子カバー16に設けているが、結露センサー18の取付姿勢により、図1のように素子カバー16の天面のみに、もしくは側面のみに貫通孔を設けても構わない。
以上のように構成された結露センサーの動作、作用について、図5を用いて説明する。
まず、結露センサー18が結露を事前検知することができる動作を説明する。図5では分かりやすくするために、結露センサー18が設置される周囲環境温度t2を10℃としている。この時は冷却源から冷却がないので、結露検知素子11の温度t1も点線で示す10℃となり、相対湿度が上昇してきて100%RHになった時(時間T2)に結露が始まる。すなわち露点温度は10℃である。この時間T2になった時に結露センサー18は結露したと判断し、出力電圧を乾燥時のV1からV2へ点線の様に変化させる。
次に、冷却源で配線基板12を冷却し、例えば結露検知素子11の温度t1を周囲環境温度10℃から2℃下げた8℃とした場合、結露検知素子11の温度t1は実線のようになる。そして相対湿度が上昇してきて90%RHになった時に(時間T1)結露が始まる。すなわち露点温度は8℃で、相対湿度が90%RHになると結露する。この時間T1になった時に結露センサー18は結露したと判断し、出力電圧を乾燥時のV1からV2へ実線の様に変化させる。
ここまでを整理すると、周囲環境温度10℃の環境に結露センサー18を設置して、結露検知素子11を8℃に冷却すると、周囲が結露していない相対湿度が90%RHでも結露センサー18は結露を判断することになる。すなわち、図5に示す時間T2よりも早いタイミングの時間T1で、結露の検知が可能になる。尚、説明では相対湿度90%RHでの判定のため結露検知素子11の温度を8℃としたが、もう少し高湿側の場合は8℃よりも高めの冷却設定にすれば良く、低湿側の場合は逆に低めの設定にすれば良い。
次に、結露を事前検知したが結露防止制御が正しく動作しなかった時などに発生する異常結露状態について説明する。この場合、結露検知素子11は周囲より低温に冷却されているので、素子カバー16内は過剰な結露水が溜まってしまう。しかしながら、結露センサー18がZ軸方向下向きに取付けられている場合には(図3)、天面開口部19から結露水は自然落下で排水されて、素子カバー16内に留まることはない。また、Y軸下向き方向の場合には(図4)、側面開口部20から排水される。ここで、開口部の大きさとしては、結露水が表面張力により素子カバー16内に留まろうとする力よりも、結露水の自重による重力が勝るサイズ以上とする。さらに、素子カバー16には結露検知素子11に素手が触れる、または、工具が当たるなどによる傷を付けさせない役割もあり、その不具合が発生しないサイズ以下とする。実験で確認した結果、その開口孔サイズは3~5mm程度が好ましい。
尚、結露検知素子11を冷却する内容を説明したが、本体側適用範囲において周囲環境に分布差があるならば、最も湿度の高い、あるいは温度の低い部分に結露センサー18を設置すれば、その箇所が時間的に早く結露を開始するので、冷却することなく結露の事前検知は可能である。
以上のように、本実施の形態においては、配線基板12上に設けた結露検知素子11を少なくとも有し、前記結露検知素子11を覆う素子カバー16を設けるとともにこの素子カバー16内に生成した結露水を通す貫通孔を前記素子カバー16に設けたことにより、結露センサー18の運搬や搬送、本体側への取付け作業等での結露検知素子11への素手や工具の接触による傷が防げ、更に異常な結露状態が長時間続き、素子カバー16内に水滴が溜まった場合でも、貫通孔から水滴は排水されるので、結露継続判定の異常な本体側制御は回避でき、結露センサー18の加水状態による信頼性劣化も防ぐことができる。
また、貫通孔として、天面開口部19、側面開口部20等を複数設けることにより、素子カバー16内の結露水はより排水されやすくなるので、結露センサーの取付け姿勢の制約条件は緩和される、すなわち、取付けの自由度が向上する。更に信頼性が高い状態で結露センサー18を使用することができる。
また、貫通孔は、鉛直方向に設けたことにより、素子カバー16内で異常結露した水滴は、重力による自身の重さで貫通孔から落下する方向に働くので、水の排水性を高めることができるので、誤検知のない結露の事前検知が行え、収納室を高湿度状態に維持することができる。
また、貫通孔の面積は、素子カバー16内に溜まった結露水の表面張力よりも自重による重力の方が大きくなるようにしたことにより、素子カバー16内に水滴として水が溜まることは物理的に不可能になるので、異常結露に対する信頼性が更に向上し、結露センサー16の本体側への適用が容易にできる。
また、詳細には説明しないが、素子カバー16の表面を親水処理することで、結露水が水滴となる確率は低くなり、表面を流動して貫通孔から排出されるので、更に信頼性を高めることが可能になる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2による、結露センサーを背面に用いた冷蔵庫の縦断面図、図7は同冷蔵庫の野菜室の縦断面図、図8は同冷蔵庫の野菜室の要部拡大縦断面図、図9は同実施の形態2による、結露センサーを天面に用いた冷蔵庫の野菜室の縦断面図、図10は同冷蔵庫の野菜室の要部拡大縦断面図である。
まず、図6~8において、冷蔵庫100の断熱箱体101は、主に鋼板を用いた外箱102と、ABSなどの樹脂で成型された内箱103と、外箱102と内箱103との間の空間に充填発泡される例えば硬質発泡ウレタンなどの発泡断熱材とからなり、周囲と断熱し、複数の貯蔵室に区分されている。
最上部には第一の貯蔵室としての冷蔵室104が設けられ、その冷蔵室104の下部に左右に並んで第四の貯蔵室としての切換室105と第五の貯蔵室としての製氷室106が横並びに設けられ、その切換室105と製氷室106の下部に第二の貯蔵室としての野菜室107が設けられ、そして最下部に第三の貯蔵室としての冷凍室108が配置される構成となっている。
冷蔵室104は、冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃~5℃とし、野菜室107は、冷蔵室104と同等もしくは若干高い温度設定の2℃~7℃としている。冷凍室108は、冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常-22℃~-15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば-30℃や-25℃の低温で設定されることもある。切換室105は、1℃~5℃で設定される冷蔵温度帯、2℃~7℃で設定される野菜用温度帯、通常-22℃~-15℃で設定される冷凍温度帯以外に、冷蔵温度帯から冷凍温度帯の間で予め設定された温度帯に切換えることができる。切換室105は製氷室106に並設された独立扉を備えた貯蔵室であり、引出し式の扉を備えることが多い。
尚、本実施の形態では、切換室105を、冷蔵、冷凍の温度帯までを含めた貯蔵室としているが、冷蔵は、冷蔵室104、野菜室107、冷凍は、冷凍室108に委ねて、冷蔵と冷凍の中間の上記温度帯のみの切換えに特化した貯蔵室としても構わない。また、特定の温度帯に固定された貯蔵室でもかまわない。
製氷室106は、冷蔵室104内の貯水タンク(図示せず)から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
断熱箱体101の天面部は、冷蔵庫100の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹部に機械室101aを形成して圧縮機109、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機109を配設する機械室101aは、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。
尚、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて、そこに圧縮機109を配置するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。また、冷凍室108と野菜室107の配置を入れ替えた、いわゆるミッドフリーザーの構成の冷蔵庫100であっても構わない。
次に、野菜室107と冷凍室108の背面には冷気を生成する冷却室110が設けられ、野菜室107と冷却室110の間もしくは冷凍室108と冷却室110との間には、断熱性を有する各室への冷気の搬送風路141と、各室と断熱区画するために構成された奥面仕切壁111が構成されている。
冷却室110内には、冷却器112が配設されており、冷却器112の上部空間には強制対流方式により冷却器112で冷却した冷気を冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に送風する冷却ファン113が配置され、冷却器112の下部空間には、冷却時に冷却器112やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためのガラス管製のラジアントヒータ114が設けられ、さらにその下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン115、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブ116が構成され、その下流側の庫外に蒸発皿117が構成されている。
野菜室107には、野菜室107の引出し扉118に取り付けられたフレームに載置された下段収納容器119と、下段収納容器119の上に載置された上段収納容器120が配置されている。引出し扉118が閉ざされた状態で主に上段収納容器120を略密閉するための蓋体122が、野菜室107の上部に備えられた第一の仕切壁123及び内箱103に保持されている。引出し扉118が閉ざされた状態で蓋体122と上段収納容器120の上面の左右辺、奥辺が密接し、上面の前辺は略密接している。さらに、上段収納容器120の背面の左右下辺と下段収納容器119の境界部は、上段収納容器120が稼働する上で接触しない範囲で食品収納部の湿気が逃げないよう隙を詰めている。
蓋体122と第一の仕切壁123の間には、奥面仕切壁111に構成された野菜室107用の吐出口124から吐出された冷気の風路が設けられている。また、野菜室107付近の奥面仕切壁111には冷却部材200が貫通して埋設されており、一端を搬送風路141内に露出させ、他端には結露センサー18が装着されている。
さらに、下段収納容器119と下段収納容器119の下の第二の仕切壁125との間にも空間が設けられ冷気風路を構成している。野菜室107の背面側に備えられた奥面仕切壁111の下部には、野菜室107内を冷却し熱交換された冷気が冷却器112に戻るための野菜室107用の吸込口126が設けられている。
奥面仕切壁111は、ABSなどの樹脂で構成された表面と、搬送風路141や冷却室110を隔離、断熱性を確保するための発泡スチロールなどで構成された断熱材で構成されている。
次に、結露センサー18付近の構成について、もう少し詳細に説明する。搬送風路141内に一端を露出させた冷却部材200は、断熱性のある奥面仕切壁111を貫通し、他端には実施の形態1で説明した結露センサー18が熱的に密着固定されている。具体的には結露センサー18の部品が実装されていない配線基板12の裏面側に、例えば、放熱シリコンシートや衝撃吸収する高熱伝導樹脂材料を介して冷却部材200を固定する。合わせてネジ止め等で物理的に固定すれば更に良い。尚、冷却部材200としては極めて高熱伝導の材料が良く、アルミ等の金属や高熱伝導樹脂成型品等が好ましい。この時、結露センサー18の取付け方向は、実施の形態1の図4で示すY軸下向きであり、側面開口部20が鉛直下方向に開放されている状態である。
また、下段収納容器119の結露センサー18と当接する部分には、結露センサー18外形よりも大きな寸法Rを持つセンサー挿入口部材202が装着されており、引出し扉118を閉扉した時に、結露センサー18が下段収納容器119の内部に設置されるようになっている。センサー挿入口部材202としては、放射状スリットがあるゴム製グロメット等を用いれば、挿入する時の結露センサー18との衝撃緩和や、挿入後の気密性確保が実現できる。
さらに、下段収納容器119の奥側背面には調湿機構201が装着されており、野菜室内の結露センサー18の情報によって、空間の密閉や開放を行う。調湿機構201としては、電磁石によるフラップ開閉(本体側に電磁石、容器側に磁性体フラップ)、非接触給電による電動ダンパー駆動(本体側に1次側給電、容器側に2次側受電とモーター)、本体側フラップ機構への容器側挿入等を用いることで、引出し扉118の開閉がハーネスレスで操作できる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御基板(図示せず)からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫100の側面や背面、また冷蔵庫100の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)などを経由し冷蔵庫100の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。
ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により搬送する冷凍室108の搬送風路141などの各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。この時、冷却室110内で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。
冷却室110内で生成された低温の冷気は、冷却ファン113から冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に冷気を風路やダンパー145を用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。
冷蔵室104は、冷蔵室104に設けた温度センサ(図示せず)により、冷気量をダンパー145により調整され、目的温度に冷却されている。特に、野菜室107は、冷気の配分や加熱手段(図示せず)などのON/OFF運転により、2℃から7℃になるように調整される。
野菜室107は、冷蔵室104を冷却した後、その空気を冷却器112に循環させるための冷蔵室戻り風路の途中に構成された野菜室107用の吐出口124から野菜室107に吐出し、上段収納容器120や下段収納容器119の外周に流し間接的に冷却し、その後、野菜室107用の吸込口126から再び冷却器112に戻る。
このようにして野菜室107は、野菜にとって最適な温度に設定されるわけであるが、逆に冷却することは除湿作用もあるため、時間が経過するとどうしても野菜からの水分蒸散が加速され、野菜重量が減少し、特に葉野菜は萎びてきて商品価値が劣化してしまうので、下段収納容器119、上段収納容器120を略密閉構造にすることで容器内を高湿保持している。しかしながら、密閉状態を継続すると野菜からの水分蒸散により、容器内が結露し底面に溜まると野菜が水腐れする可能性がある。そのために、本実施の形態では結露センサー18と調湿機構201を用いて、特に野菜収納が多い下段収納容器119内を適度に調湿することで、結露がない高湿状態を維持させるようにしている。
次に、結露を事前検知する動作について説明する。搬送風路141内に一端が露出された冷却部材200は、冷気により冷却され熱伝導により結露センサー18の配線基板12の裏面を冷却する。冷却されると結露センサー18内の結露検知素子11も冷却され、下段収納容器119の周囲環境温度よりも低温になる。従って、下段収納容器119が高湿に推移して行くと、容器内壁よりも結露検知素子11の方が低温で露点温度も低いので、容器内壁よりも早く(事前)に結露が検知できる。具体的な例として、野菜室107内が5℃に設定されている場合で、相対湿度90%RHを検知するには、結露検知素子11の温度を3℃に設定にすれば良い。冷却部材200の体積や搬送風路141内露出長さ、冷却部材200と結露センサー18との接触熱伝導率などの構造的なハード調整や、冷却部材200の冷却時間(冷却ファン113運転時間)、冷却開始からの結露センサー18の検知タイミング等の制御的なソフト調整で、希望の露点温度に対応すれば良い。
そして、結露を事前検知した場合に、調湿機構201の動作を開始させ、開閉フラップによる開放や、あるいは固体高分子電解質膜のような電気分解式除湿素子による除湿により、下段収納容器119内を低湿化する。その後、結露センサー18が復帰(乾燥)となった時に、動作を停止させ容器内を略密閉構造に戻して高湿状態へ戻す。
ここで、調湿機構201の動作停止や、多大な野菜投入等があった場合、特に結露事前検知のため容器内壁よりも結露センサー18は冷却されているので、素子カバー16内も多量な水滴が付着するが、鉛直下方向に側面開口部20を設けているので、素子カバー16内に長時間水滴が溜まることはない。
以上で下段収納容器119について説明したが、次に、本発明の結露センサーを上段収納容器120へ適用した形態について、図9、10を用いて特に構造面について説明する。
野菜室107の上には野菜室107よりも低温に設定されている切替室105あるいは製氷室106が設置され、その間を断熱性のある第一の仕切り壁123で区分している。第一の仕切り壁123には仕切り壁凹部203があり、実施の形態1で説明した結露センサー18が図3で示すZ軸下向き方向に、すなわち天面開口部19を鉛直下方向に開放され、熱的に密着固定されている。具体的には結露センサー18の部品が実装されていない配線基板12の裏面側に、熱伝導部材204を介してネジ止め等で固定されている。熱伝導部材204としては、放熱シリコンシートや衝撃吸収する高熱伝導樹脂材料が好ましく、絶縁性や安全性が確保できるのであればアルミ等の金属を用いることもできる。
また、上段収納容器120が第一の仕切り壁123と当接する部分には、調湿部材205が設けられ上段収納容器120の気密性を確保し、結露センサー18はこの空間内に配置させている。調湿部材205としては、電動式開閉フラップ機能を有する手段であれば確実だが高コストのため、柔軟性のあるフォーム部材で上段収納容器120外周を覆い、第一の仕切り壁123との隙間を最適化することでの対応も可能である。
この構成での動作、作用については、結露センサー18を背面に設置し、下収納容器119に適用した場合と同様なので説明は省略し、異常結露時について説明する。
結露センサー18は第一の仕切り壁123の仕切り壁凹部203すなわち壁厚みの薄い部分に設置されているので、特に結露事前検知のため上段収納容器120内壁よりも結露センサー18は冷却されている。従って、素子カバー16内も多量な水滴が付着しやすくなるが、鉛直下方向に天面開口部19を設けているので、素子カバー16内に長時間水滴が溜まることはない。
以上のように、本実施の形態においては、結露センサー18設置する冷蔵庫100の収納室内の最冷部分に、結露センサー18の結露検知素子11が実装された配線基板12の反対面を当接させ、素子カバー16内の空間に対して鉛直下方向が貫通孔としたことにより、異常結露時の素子カバー16内からの水滴の排水性が向上されるので、調湿機構201や調湿部材205との連携で結露限界まで高湿度状態の保持が安全に行え、野菜の鮮度保持を向上することができる。
以上のように、本発明にかかる結露センサーは、結露検知素子の保護用の素子カバー内に異常な水滴が溜まることがなく結露を事前に検知できるので、家庭用又は業務用冷蔵庫もしくは野菜専用庫に対して適用可能であることはもちろん、野菜以外の食品も含めた高湿保存が必要な流通、倉庫などの用途にも適用できる。
11 結露検知素子
12 配線基板
13 電子部品
14 検知回路部
15 外部接続部
16 素子カバー
17 導体パターン
18 結露センサー
19 天面開口部(貫通孔)
20 側面開口部(貫通孔)
100 冷蔵庫
101 断熱箱体
102 外箱
103 内箱
104 冷蔵室
105 切換室
106 製氷室
107 野菜室(貯蔵室)
108 冷凍室
109 圧縮機
110 冷却室
111 奥面仕切壁
112 冷却器
113 冷却ファン
114 ラジアントヒータ
115 ドレンパン
116 ドレンチューブ
117 蒸発皿
118 引出し扉
119 下段収納容器
120 上段収納容器
122 蓋体
123 第一の仕切壁
124 吐出口
125 第二の仕切壁
126 吸込口
141 搬送風路
200 冷却部材
201 調湿機構
202 センサー挿入口部材
203 仕切り壁凹部
204 熱伝導部材
205 調湿部材

Claims (6)

  1. 野菜室と、
    前記野菜室に設けられた結露センサーとを備え、
    前記結露センサーは、配線基板上に設けた結露検知素子を少なくとも有し、
    前記結露検知素子を覆う素子カバーを設けるとともにこの素子カバー内に生成した結露水を通す貫通孔を前記素子カバーに設け
    前記野菜室の天面には凹部が設けられ、
    前記結露センサーは、前記凹部に設けられ、
    前記貫通孔は、前記素子カバーの側面のうち前記野菜室の底面と対向する側面に設けられている冷蔵庫
  2. 前記野菜室の上方には前記野菜室よりも低温に設定されている貯蔵室が設けられている請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記野菜室には収納容器が設けられ、
    前記野菜室の天面と前記収納容器とが当接する部分には調湿部材が設けられ、
    前記結露センサーの検知結果に基づいて、前記調湿部材を制御する請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記貫通孔は、前記素子カバーの側面のうち前記野菜室の底面と対向する側面とは別の側面に更に設けられている請求項1~3のいずれか一つに記載の冷蔵庫。
  5. 前記貫通孔の面積は、前記素子カバー内に溜まった結露水の表面張力よりも自重による重力の方が大きくなるようにした請求項1~のいずれか一つに記載の冷蔵庫
  6. 前記貫通孔は、3mm以上5mm以下である請求項1~5のいずれか一つに記載の冷蔵庫。
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