JP7106340B2 - 血液脳関門保護剤 - Google Patents

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Description

本発明は、血液脳関門保護剤に関する。
血液脳関門(Blood-Brain Barrier:BBB)は、循環血液と脳内の間の自由な物質交換を制限する機構である。BBBは、循環血液に存在する有害物質から脳を守り、脳の恒常性維持に貢献している。BBBの本体は脳毛細血管の内皮細胞であり、ここには、タイトジャンクションによって結合した内皮細胞の周囲にペリサイト、アストロサイトの2種類の細胞及び2枚の基底膜が存在している。BBBを構築しているタイトジャンクションは、Claudin、Occludin、junctional adhesion molecule(JAM)などの膜貫通型タンパク質や、ZO-1,2,3、Actinなどの細胞質内に存在するタンパク質で構成されており、ジッパー構造とも呼ばれている。これらの構造によって、BBBは、細胞間隙への物質の移動を制限することができる。BBBが破綻、すなわちBBBの透過性が増大すると、血管内の有害物質が脳内に漏出し、脳組織が傷害されることで、脳の血管障害、炎症、神経障害等の様々な疾患や障害をもたらす。したがって、BBBを破綻から保護することは、それら疾患や障害の予防又は改善にとって有効である。
BBBを構成するタイトジャンクションタンパク質のなかで、Claudinは、タイトジャンクション構造に最も重要であると考えられている。BBBでは、claudinファミリーのなかでもClaudin-5が主に発現している。Claudin-5は脊椎動物においては血管内皮細胞に高く発現し、脳内では主に脳毛細血管内皮細胞に発現していることが報告されている(非特許文献1)。脳血管内皮細胞を用いたBBBモデルにおいて、Claudin-5をsiRNAで欠失させるとBBBの透過性が増加すること(非特許文献2)、Claudin-5ノックアウトマウスにおけるBBB透過性の増大や致死性(非特許文献3)が報告されている。以上のことから、BBBにおけるClaudin-5の減少はBBBの破綻を招き、BBBにおけるClaudin-5の発現を増加させることでBBBを保護できると考えられる。
またBBBの破綻の原因の一つとして、HMGB1(High Mobility Group Box 1)の発現増加が報告されている。HMGB1は、主に細胞の核内に存在してクロマチンの構造の安定化、又は遺伝子の転写反応に関与するタンパク質として同定されており、さらに細胞質や細胞外において免疫や炎症を制御する役割を担っている(非特許文献4)。in vitro血液脳関門モデルを用いた実験系において、HMGB1で血管内皮細胞を処置することでBBBの透過性は増大したが、HMGB1とともに抗HMGB1抗体を用いることでBBB透過性の増大は抑制したことが報告されている(非特許文献5)。また、HMGB1処置によりBBBを構成している内皮細胞やペリサイト、アストロサイトの形態が変化し、透過性が増大したことが報告されている(非特許文献6)。実際に、抗HMGB1抗体は外傷性脳損傷による脳浮腫を抑制することができることが報告されており、そのメカニズムとして抗HMGB1抗体がBBB破綻を抑制したためであると考察されている(非特許文献7)。以上のことから、BBBにおけるHMGB1の増加はBBBの破綻につながり、BBBにおけるHMGB1の発現を抑制することでBBBを保護できると考えられる。
これまでにBBBに着目した薬剤として、メトホルミン又はブホルミンを有効成分とする、血液脳関門機能を強化することにより疾患を予防、抑制又は改善する医薬(特許文献1)、プロスタサイクリン受容体アゴニスト又はプロスタサイクリン産生促進物質を含有する血管透過性亢進抑制剤(特許文献2)、及びプロサイモシンα又はその部分ペプチドを有効成分として含む血液脳関門障害を伴う疾患の治療剤(特許文献3)が開示されている。しかし、これらはClaudin-5の発現や活性の増加や、HMGB1の発現や活性の抑制を意図するものではない。
クロロゲン酸類は、コーヒーポリフェノール(coffee polyphenol:CPP)の1種であり、主にキナ酸にフェノール基が様々な位置で結合したモノ及びジエステルである。また、クロロゲン酸類については、これまでげっ歯類の末梢において抗酸化作用、抗不安作用、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有すること、ならびに中枢神経系においてアミロイドβ誘導毒性及び酸化ストレスから神経細胞を保護する作用を有することが報告されている(特許文献4)。しかしながら、これまでにクロロゲン酸類の血液脳関門への影響に関する報告はない。マウスの腹腔から採取したマクロファージをリポ多糖(Lipopolysaccharide:LPS)で刺激をするとHMGB1の発現が上昇するが、クロロゲン酸類で処置するとその上昇が抑制されることが報告されている(非特許文献8)。一方で、マクロファージは脳内にはほとんど存在しておらず、かつクロロゲン酸類がBBBを通過して脳内に移行することもこれまで報告されていないことから、経口摂取したクロロゲン酸類が脳内のHMGB1発現を抑制するかは未だ不明である。また、クロロゲン酸類の経口摂取が体内のClaudin-5の発現を上昇させることもこれまで報告されていない。
特開2015-78225号公報 特開2015-134732号公報 再表2013-122116号公報 特表2013-543856号公報
BMC Cancer, 2006, 6:186 Journal of Cerebral Blood Flow & Metabolism, 2012, 32:860-873 Journal of Cell Biology, 2003, 161(3):653-660 PNAS, 2013, 110(51):20699-20704 Journal of Neuroinflammation, 2016, 13:194 Stroke, 2011, 42:1420-1428 Yakugaku zasshi, 2014, 134(6):701-705 Molecular medicine, 2012, 18:1437-1448
本発明は、Claudin-5の発現を促進、又は脳内のHMGB1の発現を抑制して、血液脳関門の破綻を抑制する物質を提供する。
本発明者らは、クロロゲン酸類が、Claudin-5の発現を促進すること、脳内のHMGB1の発現を抑制すること、及びそれによって血液脳関門を破綻から保護することができることを見出した。
したがって、本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、Claudin-5発現促進剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、脳内HMGB1発現抑制剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門保護剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善剤を提供する。
本発明によれば、Claudin-5の発現を促進すること、及び脳内のHMGB1の発現を抑制することができる。また本発明によれば、Claudin-5の発現促進又は脳内HMGB1の発現抑制を介して、血液脳関門を保護し、又はその破綻を効果的に抑制することができる。本発明は、血液脳関門の保護、及び血液脳関門の破綻に起因する種々の状態又は疾患の予防又は改善に有効である。
血液脳関門(Blood-Brain Barrier:BBB)が破綻すると、血管内の有害物質が脳内に漏出し、それによって脳組織が傷害されることで、様々な疾患や障害が引き起こされる。BBB破綻により生じる疾患や障害としては、例えば、血中アルブミンやナトリウムの脳浸潤による脳出血又は脳血管障害;白血球の脳浸潤による脳症(白質脳症など);炎症性サイトカインの脳内移行による自己免疫性中枢神経疾患(視神経脊髄炎、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎など);ウイルスやアレルギー物質の脳内移行による脳感染症又はアナフィラキシー;薬物の脳内移行の増大による振戦や異常行動といった薬物有害事象の発生;その他有害物質の脳内移行による脳・脊髄外傷、及びそれによる振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、強迫性障害等の発生、などが挙げられる(例えば、特許文献1、Cell, 2015, 163(5):1064-1078、Nat Med, 2013, 19(12):1584-1596、Neuron, 2008, 57(2):178-201を参照)。
Claudin-5は、タイトジャンクションの構築に関与する膜貫通型タンパク質である。BBBでは、claudinファミリーのうちClaudin-5が主に発現している。BBBのタイトジャンクションを構成するタンパク質のなかで、Claudinは最も重要であると考えられている。Claudin-5を欠失させるとBBBの透過性が増加すること(非特許文献2)、Claudin-5ノックアウトマウスにおけるBBB透過性の増大や致死性(非特許文献3)が報告されている。したがって、Claudin-5の発現減少はBBBの破綻を招き、一方Claudin-5の発現増加は、BBBのタイトジャンクションを強化し、BBBを保護する。
HMGB1(High Mobility Group Box 1)は、様々な細胞の核内に存在するタンパク質で、クロマチンの構造の安定化、又は遺伝子の転写反応に役割を担うタンパク質として同定された。また近年では、HMGB1について、一部が細胞質内にも存在すること、炎症応答や感染に際しては細胞外にまで放出され、炎症性サイトカインとして機能し、炎症応答を促進すること、及び細胞外から取りこまれた核酸の認識やオートファジーの誘導に関与していることが明らかとなっている(非特許文献4)。また、BBBにおけるHMGB1の増加はBBBを構成する脳血管内皮細胞、アストロサイト、ペリサイトの構造を変化させ、BBBの透過性の増大をもたらすことから(非特許文献5~6)、HMGB1は血液脳関門破綻関連因子であると考えられている。したがって、HMGB1の増加は、BBBの破綻を促進し、それに起因する上述したような様々な疾患又は状態を引き起こす。
クロロゲン酸類は、後述の実施例に示すとおり、脳内におけるClaudin-5の発現を促進し、HMGB1の発現を抑制する作用を有する。これまで、クロロゲン酸類がClaudin-5に対して作用するという報告はなかった。またこれまで、経口摂取されたクロロゲン酸類がBBBで保護された脳内にあるHMGB1に対して作用するという報告はなかった。Claudin-5の発現を促進すれば、脳を囲むBBBを強化することができる。また脳内のHMGB1の発現を抑制すれば、脳を囲むBBBに対するHMGB1の作用を抑制することができる。したがって、クロロゲン酸類は、Claudin-5発現促進、脳内のHMGB1発現抑制、BBBの保護、BBBの機能低下の予防又は改善、及びBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善のために有効である。
本明細書において、「Claudin-5」とは、配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上配列同一なアミノ酸配列からなるヒトClaudin-5、又はそのホモログをいい、それらの代表的な例としては、Gene ID:7122で表されるヒトClaudin-5(配列番号1)、及びGene ID:12741で表されるマウスClaudin-5(配列番号2)が挙げられる。これら「Claudin-5」は、BBBタイトジャンクションを構成する膜タンパク質であり、その発現増加はBBBタイトジャンクションを強化し、BBBの保護に働く。
本明細書において、「Claudin-5発現」とは、血管内皮細胞におけるClaudin-5の発現をいい、好ましくは脳毛細血管の内皮細胞におけるClaudin-5発現をいい、より好ましくは大脳皮質又は海馬を囲むBBBの血管内皮細胞におけるClaudin-5の発現をいう。
本明細書において、「HMGB1」とは、配列番号3で表されるアミノ酸配列と95%以上配列同一なアミノ酸配列からなるヒトHMGB1、又はそのホモログをいい、それらの代表的な例としては、Gene ID:3146で表されるヒトHMGB1(配列番号3)、及びGene ID:15289で表されるマウスHMGB1(配列番号4)が挙げられる。これら「HMGB1」は、細胞の核内に存在し、その発現増加はBBBの透過性の増大をもたらす。
本明細書において、「脳内HMGB1発現」とは、BBBに保護された脳組織の細胞、好ましくは大脳皮質の細胞におけるHMGB1の発現をいう。
本明細書において、「血液脳関門(BBB)の保護」とは、BBBを破綻から保護することをいう。BBBが破綻すると、BBBの透過性が増大して、これまでBBBにより脳への侵入を遮られていた血管内の有害物質が脳内に漏出する。したがって、BBBの破綻は、BBBの機能低下をもたらす。
本明細書において、「血液脳関門(BBB)破綻に起因する疾患又は状態」とは、BBBの破綻によりそのバリア機能が障害されることに起因して生じる疾患又は状態をいい、その例としては、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、強迫性障害等が挙げられる。
本明細書において、「血液脳関門(BBB)破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善」とは、好ましくは、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される1種以上の疾患又は状態の予防又は改善をいう。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患、症状もしくは状態の発症の防止、抑制又は遅延、あるいは個体の疾患、症状もしくは状態の発症の危険性を低下させることをいう。また本明細書において、「改善」とは、疾患、症状もしくは状態の好転、疾患、症状もしくは状態の悪化の防止、抑制又は遅延、あるいは疾患、症状もしくは状態の進行の逆転、防止、抑制又は遅延をいう。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本発明で用いられるクロロゲン酸類の例としては、3-カフェオイルキナ酸(3-CQA)、4-カフェオイルキナ酸(4-CQA)及び5-カフェオイルキナ酸(5-CQA)を含むモノカフェオイルキナ酸;3-フェルロイルキナ酸(3-FQA)、4-フェルロイルキナ酸(4-FQA)及び5-フェルロイルキナ酸(5-FQA)を含むモノフェルロイルキナ酸;ならびに、3,4-ジカフェオイルキナ酸(3,4-diCQA)、3,5-ジカフェオイルキナ酸(3,5-diCQA)及び4,5-ジカフェオイルキナ酸(4,5-diCQA)を含むジカフェオイルキナ酸、が挙げられる。本発明で用いるクロロゲン酸類は、上記に挙げた化合物のいずれか1種又は2種以上の組み合わせであり得る。
Claudin-5発現促進又はHMGB1発現抑制の観点からは、本発明で用いられるクロロゲン酸類は、好ましくは3-CQA、4-CQA、5-CQAからなる群より選択される1種以上のモノカフェオイルキナ酸を含み、より好ましくは5-CQAを含む。好適には、本発明で用いられるクロロゲン酸類中における5-CQAの含量は、その全量中、15質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、35質量%以上がさらに好ましい。
クロロゲン酸類は、これを含有する天然物、特に植物から抽出することもでき、化学合成により工業的に製造することもできる。クロロゲン酸類には、立体異性体が存在し、本発明では、それらの純粋な立体異性体又はそれらの立体異性体の混合物を用いることができる。
好ましくは、本発明で用いるクロロゲン酸類は、それらを含有する植物から抽出することができる。クロロゲン酸類を含有する植物の例としては、コーヒー、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、ナス、ジャガイモ、ニンジン、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アプリコット、チェリー、ヒマワリ、モロヘイヤ、カンショ、南天の葉、ブルーベリー、小麦、シモン葉、マツ科植物の球果、マツ科植物の種子殻、ウメの果実、フキタンポポ、ブドウ科植物などが挙げられる。
より好ましくは、クロロゲン酸類は、コーヒー生豆、焙煎コーヒー豆、南天の葉、リンゴ未熟果、ヒマワリ種等より抽出することができる。なかでも、クロロゲン酸類含量等の点から、コーヒー生豆、焙煎コーヒー豆などのコーヒー豆が、本発明で好ましく用いられる。例えば、アカネ科コーヒー(Coffee arabica LINNE)の種子より、温時アスコルビン酸、クエン酸酸性水溶液又は熱水で抽出した後、必要に応じてろ過、活性炭及びイオン交換樹脂処理することでクロロゲン酸類を含む生コーヒー豆抽出物を調製することができる。あるいは焙煎コーヒー豆からクロロゲン酸類を含む抽出物を調製しても良い。該コーヒー豆としては、中焙煎コーヒー豆(L値:16.8を超え24.2以下)、浅焙煎コーヒー豆(L値:24.2を超え30.2以下)、微焙煎コーヒー豆(L値:30.2を超える)、及び生コーヒー豆が好ましく、生コーヒー豆がより好ましいが、深焙煎コーヒー豆(L値:16.8以下)を使用することもできる。本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。又は、本発明では、市販の生コーヒー豆抽出物、リンゴ抽出物、ヒマワリ種抽出物を、クロロゲン酸類原料として用いることができる。
本発明で用いられるコーヒー豆抽出物は、カフェイン含量が低いことが好ましい。該コーヒー豆抽出物におけるカフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)は、風味の観点から、0.05以下が好ましく、0.03以下がより好ましく、0.02以下がさらに好ましく、0.005以下がさらに好ましく、0.003以下がさらに好ましく、0.001以下がさらに好ましい。なお、カフェイン/クロロゲン酸類の比の下限は特に限定されず、0であってもよい。
本発明で用いられるコーヒー豆抽出物の好ましい例としては、カフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.02以下、かつクロロゲン酸類全量中の5-CQAの含量(5-CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物が挙げられる。より好ましい例としては、(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.001以下、かつ(5-CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物が挙げられる。
クロロゲン酸類は、塩にすることにより水溶性を向上させ、生理学的有効性を増大させることができる。本発明で用いられるクロロゲン酸類の塩としては、薬学的に許容される塩が好ましい。このような塩形成用の塩基物質としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;水酸化アンモニウム等の無機塩基;アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基が用いられるが、このうち、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。好ましいクロロゲン酸類の塩の例としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。これらのクロロゲン酸類の塩は、上述したクロロゲン酸類を含有する植物から抽出することができる。
本発明において、クロロゲン酸類又はその塩は、それらを含む植物抽出物の形態で使用することができる。該植物抽出物としては、上述した植物の抽出物の他、市販のクロロゲン酸類含有製剤を使用してもよく、例えば、フレーバーホルダーRC(長谷川香料(株))、生コーヒー豆エキスP(オリザ油化社製)、スベトール(Nurex Inc.製)、OXCH100(東洋発酵社製)等が挙げられる。
一態様において、本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、Claudin-5発現促進剤を提供する。また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、脳内HMGB1発現抑制剤を提供する。また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門保護剤を提供する。また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤を提供する。また本発明は、クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善剤を提供する。
別の態様において、本発明は、Claudin-5発現促進剤、脳内HMGB1発現抑制剤、血液脳関門保護剤、血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤、あるいは血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善剤の製造のための、クロロゲン酸類又はその塩の使用を提供する。
一実施形態において、当該剤は、クロロゲン酸類又はその塩から本質的に構成され得る。別の一実施形態において、当該剤は、少なくともクロロゲン酸類又はその塩を含有する組成物であり得る。当該組成物の例としては、後述する医薬品、医薬部外品、食品などが挙げられる。
また別の態様において、本発明は、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、血液脳関門保護、血液脳関門の機能低下の予防又は改善、あるいは血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善のための、クロロゲン酸類又はその塩の使用を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、血液脳関門保護、血液脳関門の機能低下の予防又は改善、あるいは血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善に使用するための、クロロゲン酸類又はその塩を提供する。
当該本発明による使用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。治療的使用の例としては、上述したBBBの破綻に起因する疾患又は状態の治療又は改善を必要とする者に対する使用が挙げられる。非治療的使用とは、健常者を含む、医師にBBB破綻に起因する疾患又は状態を有すると診断されていないが、BBB破綻に起因する疾患又は状態を予防したい者、例えば高齢者等に対する使用が挙げられる。
本発明において、クロロゲン酸類又はその塩は、ヒト及び非ヒト動物のいずれに対しても使用することができる。非ヒト動物としては、非ヒト哺乳動物、鳥類などが挙げられ、非ヒト哺乳動物としては、例えば、類人猿、その他霊長類、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、及びコンパニオン動物などが挙げられる。
本発明において、クロロゲン酸類又はその塩は、医薬品、医薬部外品又は食品(非ヒト動物用食品を含む)等に対して、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、BBB保護、BBBの機能低下の予防又は改善、あるいはBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善の機能を付与するための有効成分として使用することができる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)は、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、BBB保護、BBBの機能低下の予防又は改善、あるいはBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善のための医薬品であり、クロロゲン酸類又はその塩を、当該機能のための有効成分として含有する。さらに、該医薬品は、該有効成分の機能が失われない限りにおいて、必要に応じて薬学的に許容される担体、又は他の有効成分、薬理成分等を含有していてもよい。
当該医薬品(医薬部外品も含む)の投与形態は、経口投与及び非経口投与の何れであってもよいが、経口投与が好ましい。該医薬品の剤形は、経口又は非経口的に投与可能な剤形であれば特に限定されず、例えば注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、各種外用剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤等の何れでもよく、また、このような種々の剤形の製剤は、クロロゲン酸類又はその塩を、薬学的に許容される担体(例えば賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤等)、他の薬効成分等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)におけるクロロゲン酸類又はその塩の含有量は、特に限定されないが、その全質量中、クロロゲン酸類換算で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上、さらにより好ましくは1.0質量%以上、なお好ましくは10質量%以上であり、かつ好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、全質量中、0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、及び10~60質量%が挙げられる。
当該食品は、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、BBB保護、BBBの機能低下の予防又は改善、あるいはBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善の機能を提供するための食品であり、クロロゲン酸類又はその塩を、当該機能のための有効成分として含有する。該食品には、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、BBB保護、BBBの機能低下の予防又は改善、あるいはBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した病者用食品、及び栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品等の保健機能食品が包含される。
本発明により提供される食品は飲料を含む。したがって、当該食品を飲食品と言い換えることができる。当該食品の形態は、固形、半固形又は液状(例えば飲料)であり得る。該食品の例としては、パン類、麺類、飯類、クッキー等の菓子類、ゼリー類、乳製品、スープ類、冷凍食品、インスタント食品、でんぷん加工製品、加工魚肉製品、その他加工食品、調味料、栄養補助食品、及び茶飲料、コーヒー飲料、果実飲料、炭酸飲料、乳飲料、ゼリー状飲料、ニアウォーター等の飲料、ならびにそれらの原料が挙げられる。あるいは、該食品は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、液剤、シロップなどの経口投与製剤の形態を有するサプリメントであってもよい。
当該食品は、クロロゲン酸類又はその塩を、任意の食品材料又は食品に許容される添加物(例えば溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、甘味料、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、湿潤剤等)と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
当該食品中における、クロロゲン酸類又はその塩の含有量は、特に限定されないが、その全質量中、クロロゲン酸類換算で、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、さらに好ましくは0.01質量%以上、さらにより好ましくは0.1質量%以上、なお好ましくは0.5質量%以上、なお好ましくは1質量%以上であり、かつ好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、全質量中、0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、及び1~10質量%が挙げられる。
なお別の態様において、本発明は、対象のClaudin-5発現促進方法を提供する。また本発明は、対象の脳内HMGB1発現抑制方法を提供する。また本発明は、対象のBBB保護方法を提供する。また本発明は、対象のBBBの機能低下の予防又は改善方法を提供する。また本発明は、対象のBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善方法を提供する。当該方法は、対象に、クロロゲン酸類又はその塩を有効量で投与することを含む。当該方法は、治療的方法であっても非治療的方法であってもよい。
当該本発明の方法における対象としては、Claudin-5発現促進、脳内HMGB1発現抑制、BBB保護、BBBの機能低下の予防又は改善、あるいはBBBの破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善が所望されるか、それらを必要とする動物が挙げられる。動物としては、BBBを有する動物であれば特に限定されないが、上述したヒト及び非ヒト動物が挙げられ、より好ましくはヒトである。
当該本発明の方法における投与の有効量は、対象のClaudin-5発現促進又は脳内HMGB1発現抑制を達成できる量であり得る。好ましくは、有効量とは、投与群のClaudin-5発現又は脳内HMGB1発現を、未投与群と比べて統計的に有意に低下させることができる量である。本発明において、クロロゲン酸類又はその塩の投与量及び投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、又はその他の要因に従って当業者により適宜決定されればよい。限定ではないが、本発明によるクロロゲン酸類又はその塩の投与量(クロロゲン酸類換算)は、例えば成人1人1日当たり、好ましくは1mg以上、より好ましくは5mg以上、さらに好ましくは15mg以上であり、かつ好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは1g以下である。上記の用量を、例えば、1日に1回、2回又は3回以上に分け、数週間~数ヶ月間継続して投与することが好ましい。また経口投与が好ましい。
本発明はまた、例示的実施形態として以下の物質、製造方法、用途、方法等を包含する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効成分とする、Claudin-5発現促進剤。
〔2〕クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効成分とする、脳内HMGB1発現抑制剤。
〔3〕クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効成分とする、血液脳関門保護剤。
〔4〕クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効成分とする、血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤。
〔5〕クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効成分とする、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善剤。
〔6〕好ましくは、前記血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態が、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される少なくとも1種である、〔5〕記載の剤。
〔7〕好ましくは、前記クロロゲン酸類が、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載の剤。
〔8〕好ましくは、前記剤が医薬品又は医薬部外品であり、かつクロロゲン酸類を0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、又は10~60質量%含有する、〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の剤。
〔9〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつクロロゲン酸類を0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、又は1~10質量%含有する、〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の剤。
〔10〕好ましくは経口剤である、〔1〕~〔9〕のいずれか1項記載の剤。
〔11〕前記植物抽出物が、好ましくはコーヒー豆抽出物であり、より好ましくは生コーヒー豆抽出物である、〔1〕~〔10〕のいずれか1項記載の剤。
〔12〕前記生コーヒー豆抽出物が、
好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.02以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物であり、
より好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.001以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物である、
〔11〕記載の剤。
〔13〕Claudin-5発現促進剤の製造のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔14〕脳内HMGB1発現抑制剤の製造のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔15〕血液脳関門保護剤の製造のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔16〕血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤の製造のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔17〕血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善剤の製造のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔18〕好ましくは、前記Claudin-5発現促進剤が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者におけるClaudin-5発現促進のために使用される、〔13〕記載の使用。
〔19〕好ましくは、前記脳内HMGB1発現抑制剤が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における脳内HMGB1発現抑制のために使用される、〔14〕記載の使用。
〔20〕好ましくは、前記血液脳関門保護剤が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門保護のために使用される、〔15〕記載の使用。
〔21〕好ましくは、前記血液脳関門の機能低下の予防又は改善剤が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門の機能低下の予防又は改善のために使用される、〔16〕記載の使用。
〔22〕好ましくは、前記血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態が、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される少なくとも1種である、〔17〕~〔21〕のいずれか1項記載の使用。
〔23〕好ましくは、前記クロロゲン酸類が、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種である、〔13〕~〔22〕のいずれか1項記載の使用。
〔24〕好ましくは、前記剤が医薬品又は医薬部外品であり、かつクロロゲン酸類を0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、又は10~60質量%含有する、〔13〕~〔23〕のいずれか1項記載の使用。
〔25〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつクロロゲン酸類を0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、又は1~10質量%含有する、〔13〕~〔23〕のいずれか1項記載の使用。
〔26〕好ましくは、前記剤が経口剤である、〔13〕~〔25〕のいずれか1項記載の使用。
〔27〕前記植物抽出物が、好ましくはコーヒー豆抽出物であり、より好ましくは生コーヒー豆抽出物である、〔13〕~〔26〕のいずれか1項記載の使用。
〔28〕前記生コーヒー豆抽出物が、
好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.02以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物であり、
より好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.001以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物である、
〔27〕記載の使用。
〔29〕Claudin-5発現促進のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔30〕脳内HMGB1発現抑制のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔31〕血液脳関門保護のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔32〕血液脳関門の機能低下の予防又は改善のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔33〕血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善のための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の使用。
〔34〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者におけるClaudin-5発現促進のために使用される、〔29〕記載の使用。
〔35〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における脳内HMGB1発現抑制のために使用される、〔30〕記載の使用。
〔36〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門保護のために使用される、〔31〕記載の使用。
〔37〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門の機能低下の予防又は改善のために使用される、〔32〕記載の使用。
〔38〕好ましくは、前記血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態が、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される少なくとも1種である、〔33〕~〔37〕のいずれか1項記載の使用。
〔39〕好ましくは、前記クロロゲン酸類が、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種である、〔29〕~〔38〕のいずれか1項記載の使用。
〔40〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、該クロロゲン酸類を0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、又は10~60質量%含有する医薬品又は医薬部外品の形態で使用される、〔29〕~〔39〕のいずれか1項記載の使用。
〔41〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、該クロロゲン酸類を0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、又は1~10質量%含有する食品の形態で使用される、〔29〕~〔39〕のいずれか1項記載の使用。
〔42〕前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物の成人1人1日当たりの投与量が、クロロゲン酸類換算で、好ましくは1mg以上、より好ましくは5mg以上、さらに好ましくは15mg以上であり、かつ好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは1g以下である、〔29〕~〔41〕のいずれか1項記載の使用。
〔43〕好ましくは、前記クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が経口投与される、〔29〕~〔42〕のいずれか1項記載の使用。
〔44〕前記植物抽出物が、好ましくはコーヒー豆抽出物であり、より好ましくは生コーヒー豆抽出物である、〔29〕~〔43〕のいずれか1項記載の使用。
〔45〕前記生コーヒー豆抽出物が、
好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.02以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物であり、
より好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.001以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物である、
〔44〕記載の使用。
〔46〕Claudin-5発現促進に使用するための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔47〕脳内HMGB1発現抑制に使用するための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔48〕血液脳関門保護に使用するための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔49〕血液脳関門の機能低下の予防又は改善に使用するための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔50〕血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善に使用するための、クロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔51〕好ましくは、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者におけるClaudin-5発現促進のために使用される、〔46〕記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔52〕好ましくは、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における脳内HMGB1発現抑制のために使用される、〔47〕記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔53〕好ましくは、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門保護のために使用される、〔48〕記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔54〕好ましくは、血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善を必要とする者における血液脳関門の機能低下の予防又は改善のために使用される、〔49〕記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔55〕好ましくは、前記血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態が、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される少なくとも1種である、〔50〕~〔54〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔56〕好ましくは、前記クロロゲン酸類が、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種である、〔46〕~〔55〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔57〕好ましくは、前記クロロゲン酸類を0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、又は10~60質量%含有する医薬品又は医薬部外品の形態で使用される、〔46〕~〔56〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔58〕好ましくは、前記クロロゲン酸類を0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、又は1~10質量%含有する食品の形態で使用される、〔46〕~〔56〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔59〕成人1人1日当たりの投与量が、クロロゲン酸類換算で、好ましくは1mg以上、より好ましくは5mg以上、さらに好ましくは15mg以上であり、かつ好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは1g以下である、〔46〕~〔58〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔60〕好ましくは経口投与される、〔46〕~〔59〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔61〕前記植物抽出物が、好ましくはコーヒー豆抽出物であり、より好ましくは生コーヒー豆抽出物である、〔46〕~〔60〕のいずれか1項記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔62〕前記生コーヒー豆抽出物が、
好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.02以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物であり、
より好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.001以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物である、
〔61〕記載のクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物。
〔63〕Claudin-5発現促進方法であって、それを必要とする対象にクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効量で投与することを含む、方法。
〔64〕脳内HMGB1発現抑制方法であって、それを必要とする対象にクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効量で投与することを含む、方法。
〔65〕血液脳関門保護方法であって、それを必要とする対象にクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効量で投与することを含む、方法。
〔66〕血液脳関門の機能低下の予防又は改善方法であって、それを必要とする対象にクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効量で投与することを含む、方法。
〔67〕血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態の予防又は改善方法であって、それを必要とする対象にクロロゲン酸類もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物を有効量で投与することを含む、方法。
〔68〕好ましくは、前記血液脳関門の破綻に起因する疾患又は状態が、脳内出血、脳血管障害、視神経脊髄炎、白質脳症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性脱髄性多発神経炎、脳感染症、アナフィラキシー、脳腫瘍、脳・脊髄外傷、振戦、せん妄、異常行動、眠気、意識障害、及び強迫性障害からなる群より選択される少なくとも1種である、〔67〕記載の方法。
〔69〕好ましくは、前記クロロゲン酸類が、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種である、〔63〕~〔68〕のいずれか1項記載の方法。
〔70〕好ましくは、前記クロロゲン酸類又はその塩もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、該クロロゲン酸類を0.01~95質量%、0.01~80質量%、0.01~60質量%、0.1~95質量%、0.1~80質量%、0.1~60質量%、0.5~95質量%、0.5~80質量%、0.5~60質量%、1.0~95質量%、1.0~80質量%、1.0~60質量%、10~95質量%、10~80質量%、又は10~60質量%含有する医薬品又は医薬部外品の形態で投与される、〔63〕~〔69〕のいずれか1項記載の方法。
〔71〕好ましくは、前記クロロゲン酸類又はその塩もしくはその塩、又はそれらを含有する植物抽出物が、該クロロゲン酸類を0.0001~50質量%、0.0001~20質量%、0.0001~10質量%、0.001~50質量%、0.001~20質量%、0.001~10質量%、0.01~50質量%、0.01~20質量%、0.01~10質量%、0.1~50質量%、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.5~50質量%、0.5~20質量%、0.5~10質量%、1~50質量%、1~20質量%、又は1~10質量%含有する食品の形態で投与される、〔63〕~〔69〕のいずれか1項記載の方法。
〔72〕前記有効量が、成人1人1日当たり、クロロゲン酸類換算で、好ましくは1mg以上、より好ましくは5mg以上、さらに好ましくは15mg以上であり、かつ好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは1g以下である、〔63〕~〔71〕のいずれか1項記載の方法。
〔73〕好ましくは前記投与が経口投与である、〔63〕~〔72〕のいずれか1項記載の方法。
〔74〕前記植物抽出物が、好ましくはコーヒー豆抽出物であり、より好ましくは生コーヒー豆抽出物である、〔63〕~〔73〕のいずれか1項記載の方法。
〔75〕前記生コーヒー豆抽出物が、
好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.02以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物であり、
より好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比が0.001以下、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸の含量が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物である、
〔74〕記載の方法。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1 クロロゲン酸類含有組成物の調製
1)ロブスタ種のコーヒー生豆を熱水にて抽出し、得られた抽出液をスプレードライにて乾燥し、粗クロロゲン酸類含有組成物を得た。該粗クロロゲン酸類含有組成物の組成は、クロロゲン酸類32.3質量%、カフェイン9.8質量%、質量比(カフェイン/クロロゲン類)が0.303、質量比((K+Na)/クロロゲン酸類)が0.24であった。
2)該粗クロロゲン酸類含有組成物189gを、エタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液756g、酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)94.5g、ろ過助剤(ソルカフロック、新日鉱プロキュアメント社製)10.7gと混合することにより、クロロゲン酸類含有スラリー1051gを得た。該クロロゲン酸類含有スラリーのpHは5.7であった。
3)該クロロゲン酸類含有スラリー1051gと、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液189gを、プレコート剤として珪藻土を堆積させた2号濾紙にてろ過し、ろ過液1054gを回収した。
4)次いで、活性炭(白鷺WH2C、日本エンバイロケミカルズ社製)を132mL充填したカラムと、H形カチオン交換樹脂(SK1BH、三菱化学社製)を105mL充填したカラムとを連結し、これに、該ろ過液1019gを通液し、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液231gを通液して、溶出したカラム処理液1072gを回収した。ろ過液中のクロロゲン酸類含量に対する活性炭の使用量は、0.81質量倍(g/g)であった。イオン交換樹脂の使用量は、粗クロロゲン酸類含有組成物中の固形分含量に対して0.74(mL/g)であった。
5)該カラム処理液1038gを、0.2μmメンブランフィルターにてろ過した後、ロータリーエバポレーターにてエタノールを留去して、クロロゲン酸類含有液225gを得た。該クロロゲン酸類含有液の組成は、クロロゲン酸類22.6質量%、カフェイン0.29質量%、質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.013、エタノール0質量%で、かつそのpHは3.1であった。
6)該クロロゲン酸類含有液を蒸留水にて希釈し、クロロゲン酸類濃度を3質量%に調整した。得られた希釈液10gを遠心管に取り、3000rpm、15℃、60分間遠心分離し、上清を凍結乾燥処理して、クロロゲン酸類含有精製コーヒーポリフェノール(CPP)を得た。該CPP中におけるクロロゲン酸類とカフェインとの質量比は上記5)と同様であった。また該CPP中、クロロゲン酸類全量中の5-カフェオイルキナ酸(5-CQA)の含量は45.6質量%であり、モノカフェオイルキナ酸及びモノフェルロイルキナ酸(3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA及び5-FQA)の合計量中における5-CQAの含量は36.9質量%であった。該CPP中のクロロゲン酸類の組成比を表1に示す。
Figure 0007106340000001
試験例1 健常マウスでのクロロゲン酸類によるHMGB1発現抑制
(動物)
試験にはC57BL/6Jマウス(雄、8週齢)(日本クレア)を用いた。マウスは室温22±2℃、湿度55±10%、照明12時間サイクル(7:00a.m.~7:00p.m.)で飼育し、餌及び水は自由摂取とした。
(方法)
試験期間中、動物を(I)対照食群、(II)クロロゲン酸類0.5%食群、及び(III)クロロゲン酸類1%食群の3群に分け、それぞれに一ヶ月間継続的に以下の餌を与えた。
(I)対照食群:クロロゲン酸類非添加の餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ61.5%)
(II)クロロゲン酸類0.5%食群:クロロゲン酸類を0.5質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ60.5%、製造例1で得たCPP(表1記載の組成でクロロゲン酸類含有)1%)
(III)クロロゲン酸類1%食群:クロロゲン酸類を1質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ59.5%、製造例1で得たCPP(表1記載の組成でクロロゲン酸類含有)2%)
試験期間終了後、動物をイソフルランによる深麻酔下にてヘパリン(5U/mL)含有PBSで灌流し、脳を摘出した。摘出した脳から大脳皮質を分離し、RNA分解阻害液(RNA later solution,Ambion)に浸漬した後、ビーズホモジナイザーを用いて破砕し、RNeasy(登録商標)Plus Universal Mini kit(QIAGEN)にて総RNAを調製した。抽出した総RNAをHigh Capacity RNA-to-cDNA kit(Applied Biosystems)を用いて、添付のプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNA合成を行った。
得られたcDNAを鋳型に、TaqMan(登録商標)Fast Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)及びABI Prism 7700(Applied Biosystems)を用いて、定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、HMGB1:Mm00849805_gH、GAPDH:Mm99999915_g1であった。HMGB1遺伝子の発現量は、GAPDH(Glyceraldehyde-3-Phosphate Dehydrogenase)遺伝子発現量で補正した。測定した発現量から、対照食群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。
(結果)
結果を表2に示す。クロロゲン酸類を含む餌を摂取したクロロゲン酸類食群の大脳皮質では、血液脳関門破綻関連因子であるHMGB1の発現が遺伝子レベルで抑制されていた。このHMGB1の発現抑制レベルは、摂取した餌のクロロゲン酸類含量に依存していた。このことから、クロロゲン酸類が、脳内のHMGB1発現を抑制し、血液脳関門を保護する作用を有することが示された。
Figure 0007106340000002
試験例2 健常マウスでのクロロゲン酸類摂取によるClaudin-5発現上昇
(方法)
試験例1と同様の手順で、(I)対照食群、(II)クロロゲン酸類0.5%食群、及び(III)クロロゲン酸類1%食群のマウスをそれぞれ一ヶ月間飼育した後、マウスの大脳皮質及び海馬から総RNAを調製し、cDNAを合成した。得られたcDNAを鋳型に、試験例1と同様の手順で定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、Claudin-5:Mm00727012_s1、GAPDH:Mm99999915_g1であった。Claudin-5遺伝子の発現量は、GAPDH遺伝子発現量で補正した。測定した発現量から、対照食群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。
(結果)
結果を表3に示す。クロロゲン酸類を含む餌を摂取したクロロゲン酸類食群の大脳皮質及び海馬では、血液脳関門のタイトジャンクションタンパク質であるClaudin-5の発現が遺伝子レベルで上昇した。このことから、クロロゲン酸類が、健常マウスの脳内のClaudin-5の発現を上昇させ、血液脳関門を保護する作用を有することが示された。
Figure 0007106340000003
試験例3 老化促進モデルマウスでのクロロゲン酸類摂取によるClaudin-5発現上昇とHMGB1発現抑制
(動物)
試験には老化促進モデルマウスSAMP8(雄、12週齢)及びその対照(正常老化)マウスSAMR1(雄、12週齢)(日本エスエルシー)を用いた。マウスは室温22±2℃、湿度55±10%、照明12時間サイクル(7:00a.m.~7:00p.m.)で飼育し、餌及び水は自由摂取とした。
(方法)
試験期間中、動物を(I)SAMP8対照食群、(II)SAMP8クロロゲン酸類1%食群、及び(III)SAMP8 5-カフェオイルキナ酸0.8%食群、(IV)SAMR1対照食群の4群に分け、それぞれに一ヶ月間継続的に以下の餌を与えた。
(I)SAMP8対照食群、及び(IV)SAMR1対照食群:クロロゲン酸類非添加の餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ61.5%)
(II)SAMP8クロロゲン酸類1%食群:クロロゲン酸類を1質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ59.5%、製造例1で得たCPP(表1記載の組成でクロロゲン酸類含有)2%)
(III)SAMP8 5-カフェオイルキナ酸0.8%食群:クロロゲン酸類を0.8質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ60.7%、5-カフェオイルキナ酸(Cayman Chemical:品番70930)0.8%)
試験期間終了後、試験例1と同様の手順で、マウスの大脳皮質及び海馬から総RNAを調製してcDNAを合成し、これを鋳型としてHMGB1及びClaudin-5について定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、HMGB1:Mm00849805_gH、Claudin-5:Mm00727012_s1、GAPDH:Mm99999915_g1であった。HMGB1とClaudin-5遺伝子の発現量は、GAPDH遺伝子発現量で補正した。測定した発現量から、SAMP8対照食群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。
(結果)
Claudin-5の発現量を表4に示す。対照食群マウスの大脳皮質におけるClaudin-5遺伝子発現量は、老化促進モデルマウスSAMP8(I群)と比較して正常老化マウスSAMR1(IV群)で有意に高値であった。また、クロロゲン酸類1%食群(II群)及び5-カフェオイルキナ酸0.8%食群(III群)の大脳皮質におけるClaudin-5遺伝子発現量は、SAMP8対照食群(I群)と比較して有意に高値であった。海馬においても、SAMP8クロロゲン酸類1%食群(II群)では、SAMP8対照食群(I群)と比較してClaudin-5の遺伝子発現量が有意に高値であった。これらの結果から、クロロゲン酸類が、Claudin-5の発現を促進することで老化によるClaudin-5の発現低下を抑制し、血液脳関門を保護する作用を有することが示された。
HMGB1の発現量を表5に示す。大脳皮質におけるHMGB1の遺伝子発現量は、SAMP8対照食群(I群)と比較してSAMR1対照食群(IV群)で有意に低かった。またSAMP8クロロゲン酸類1%食群(II群)及びSAMP8 5-カフェオイルキナ酸0.8%食群(III群)では、SAMP8対照食群(I群)と比べてHMGB1発現量の有意な低下又は低下傾向がみられた。これらの結果から、クロロゲン酸類は老化によるHMGB1の遺伝子発現上昇を抑制し、血液脳関門を保護する作用を有することが示された。
Figure 0007106340000004
Figure 0007106340000005

Claims (8)

  1. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、Claudin-5発現促進用経口剤。
  2. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、脳内HMGB1発現抑制用経口剤。
  3. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、血液脳関門保護用経口剤。
  4. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、血液脳関門の機能低下の予防又は改善用経口剤。
  5. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、Claudin-5発現促進用食品組成物。
  6. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、脳内HMGB1発現抑制用食品組成物。
  7. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、血液脳関門保護用食品組成物。
  8. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とし、該クロロゲン酸類が3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸からなる群より選択される1種以上である、血液脳関門の機能低下の予防又は改善用食品組成物。
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