JP7103809B2 - 電池制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池制御装置に関する。
電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車などに搭載される電池制御装置は、二次電池とモータ等の負荷との間に電気的に接続される。そして、電池制御装置は、二次電池の過度な使用を検知した場合は、二次電池の劣化による出力低下を抑制するために、二次電池からモータ等の負荷にかかる電力を制限する。
特許文献1には、規定時間内に実効電流値が許容値を超えた時間の割合が所定の閾値よりも高い場合に充放電制限を行う技術が記載されている。
国際公開WO2015/019875号
二次電池は、車両等の実際の使用状態によって劣化の進み度合いが様々に変化する。特許文献1に記載の技術と比較して、二次電池の使用状態をより適確に反映して制限すべき電力を決定することが要望されている。
本発明による電池制御装置は、二次電池と接続され、前記二次電池の充放電を制御する電池制御装置であって、前記二次電池の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、前記二次電池に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部と、前記負荷特徴量に基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限値演算部とを備える。
本発明によれば、負荷特徴量に基づいて二次電池の入出力可能電力を制限するようにしたので、二次電池の使用状態をより適確に反映して制限すべき電力を決定することができる。
電池システムの構成図である。 単電池制御部の回路構成を示す図である。 電池制御部のブロック構成図である。 (a)(b)二次電池を流れる電流および通電時間回数テーブルを示す図である。 電力制限率演算部のブロック構成図である。 負荷判定指標(%)と電力制限率の関係を示すグラフである。 (a)(b)制限閾値マップの一例を示す図である。 (a)(b)連続通電時間の異なる電流波形を示すグラフである。 (a)(b)連続通電時間の異なる電流波形が入力されたときの劣化挙動を示すグラフである。 電池制御部の動作を示すフローチャートである。 (a)(b)は、本実施形態を適用しない場合のバッテリ電力、SOHRをそれぞれ示すグラフである。 (a)(b)(c)は、本実施形態を適用した場合のバッテリ電力、負荷判定指標、SOHRをそれぞれ示すグラフである。 (a)(b)制限閾値マップの一例を示す図である。 第2の実施形態における電力制限率演算部のブロック構成図である。 第2の実施形態における制限開始終了閾値テーブルを示す図である。 (a)(b)第2の実施形態における負荷判定指標と電力制限率を対応付けた電力制限率マップである。 第2の実施形態における電池制御部の動作を示すフローチャートである。 (a)(b)(c)は、第2の実施形態を適用した場合のバッテリ電力、負荷判定指標、SOHRをそれぞれ示すグラフである。 第3の実施形態における二次電池を流れる電流とサンプリング点を示す図である。 第3の実施形態におけるパワースペクトルと周波数の関係を示す図である。 (a)(b)は、第3の実施形態における制限閾値マップの一例を示す図である。 第3の実施形態における電池制御部の動作を示すフローチャートである。
以下に説明する実施形態では、本発明による電池制御装置をプラグインハイブリッド自動車(PHEV)に適用した例で説明する。この他、本発明は、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)などの乗用車やハイブリッド鉄道車両といった産業用車両にも適用できる。また、以下に説明する実施形態の構成では、二次電池としてリチウムイオン電池を適用した場合を例に説明する。二次電池としては、他にもニッケル水素電池や鉛電池、電気二重層キャパシタ、ハイブリッドキャパシタなどを用いてもよい。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図1から図13を参照して説明する。
図1は、ハイブリッド自動車の電池システム100の構成図である。
電池システム100は、複数の単電池111から構成される組電池110と、単電池111の状態を監視する単電池管理部120と、組電池110に流れる電流を検知する電流検知部130と、組電池110の総電圧を検知する電圧検知部140と、組電池110の制御を行う電池制御部150と、組電池110、単電池111、単電池群112の電池特性に関する情報を格納する記憶部180とで構成される。
電池制御部150には、単電池管理部120からフォトカプラのような絶縁素子170を介して送信される単電池111の電池電圧や温度、電流検知部130から送信される電池システム100に流れる電流値、電圧検知部140から送信される組電池110の総電圧値が入力される。電池制御部150は、入力された情報をもとに組電池110の状態検知などを行い、電力制限値等の演算を行う。また、電池制御部150が行った演算結果は、単電池管理部120や車両制御部200へ送信される。
組電池(二次電池)110は、電気エネルギーの蓄積及び放出(直流電力の充放電)が可能な複数の単電池111(リチウムイオン電池)を電気的に直列に接続して構成される。1つの単電池111は、出力電圧が3.0~4.2V(平均出力電圧:3.6V)であるとした場合を例に挙げて説明するが、これ以外の電圧仕様のものでも構わない。
組電池110を構成する単電池111は、電池状態の管理・制御を行う上で、所定の単位数にグループ分けが行われている。グループ分けされた単電池111は、電気的に直列に接続され、単電池群112a、112bを構成する。単電池群112a、112bのそれぞれの単電池111の個数は、例えば1個、4個、6個・・・というように、同数にグループ分けされる場合もあれば、4個と6個とを組み合わせる、異なる数にグループ分けされる場合もある。本実施形態では、説明を簡単にするために、組電池110は、4個の単電池111を電気的に直列に接続して、単電池群112a及び112bを構成し、さらに電気的に直列に接続し、合計8個の単電池111を備えるものとした。
組電池110を構成する単電池111の状態を監視する単電池管理部120は、複数の単電池制御部121a、121bから構成されており、グループ分けされた単電池群112aに対して単電池制御部121aが、単電池群112bに対して単電池制御部121bが割り当てられる。単電池制御部121a、121bは割り当てられた単電池群112a、112bからの電力を受けて動作し、単電池群112a、112bを構成する単電池111の状態を監視及び制御する。
図2は、単電池制御部121aの回路構成を示す図である。単電池制御部121bも同様の回路構成であるのでその説明を省略する。
単電池制御部121aは、電圧検出回路122、制御回路123、信号入出力回路124、温度検知部125を備える。電圧検出回路122は、各単電池111の端子間電圧を測定する。温度検知部125は、単電池群112aの温度を測定する。制御回路123は、電圧検出回路122および温度検知部125からの測定結果を受け取り、信号入出力回路124を介して電池制御部150に送信する。なお、自己放電や消費電流ばらつき等に伴い発生する単電池111間の電圧ばらつきを均等化する回路は、単電池制御部121aに実装されている一般的なものであるのでその記載を省略する。
図2における単電池制御部121aが備える温度検知部125は、単電池群112aの温度を測定する機能を有する。温度検知部125は、単電池群112a全体として1つの温度を測定し、単電池群112aを構成する単電池111の温度代表値としてその温度を取り扱う。温度検知部125が測定した温度は、単電池111、単電池群112a、または組電池110の状態を検知するための各種演算に用いられる。なお、単電池111毎に温度検知部125を設けて単電池111毎に温度を測定し、単電池111毎の温度に基づいて各種演算を実行してもよい。この場合は温度検知部125の数が多くなる分、単電池制御部121の構成が複雑となる。
図2では、温度検知部125を簡易的に図示したが、より詳細には、温度測定対象に温度センサが設置され、設置した温度センサが温度情報を電圧として出力する。この出力された測定結果が制御回路123を介して信号入出力回路124に送信され、信号入出力回路124が単電池制御部121aの外に測定結果を出力する。この一連の流れを実現する機能が単電池制御部121に温度検知部125として実装され、温度情報(電圧)の測定には電圧検出回路122を用いることもできる。
図1の説明に戻り、電池制御部150には、単電池管理部120から出力される単電池111の電池電圧や温度の計測値、電流検知部130からの電流値、電圧検知部140から出力される組電池110の総電圧値、記憶部180に格納された単電池111の電池特性情報が入力される。また、単電池管理部120は、単電池111が過充電もしくは過放電であるかの診断を行う機能や、単電池管理部120に通信エラーなどが発生した場合に異常信号を出力する機能を有しており、それらの診断結果や異常信号も電池制御部150に入力される。さらに、電池制御部150には、上位の制御装置である車両制御部200からの信号も入力される。
電池制御部150は、入力された情報、および記憶部180に予め記憶されている電流制限値や単電池111の電池特性に基づいて、組電池110の充放電を適切に制御するための電力制限値の演算、単電池111の充電状態(SOC:State Of Charge)や劣化状態(SOHR:State Of Health based on Resistance)の演算などを実行する。電池制御部150は、これらの演算結果や、その演算結果に基づく指令を、単電池管理部120や車両制御部200に出力する。
記憶部180は、電池システム100の制限値や組電池110、単電池111、単電池群112a、112bの電池特性に関する情報を格納する。なお、本実施形態では、記憶部180は電池制御部150または単電池管理部120の外部に設置されている構成としたが、電池制御部150または単電池管理部120が記憶部を備える構成とし、この記憶部に上述の情報を格納してもよい。
電池制御部150と単電池管理部120は、フォトカプラのような絶縁素子170を介して、信号線160により信号の送受信を行う。絶縁素子170を設けるのは、電池制御部150と単電池管理部120とで、動作電源が異なるためである。すなわち、単電池管理部120は、組電池110から電力をうけて動作するのに対して、電池制御部150は、車載補機用のバッテリ(例えば14V系バッテリ)を電源として用いている。絶縁素子170は、単電池管理部120を構成する回路基板に実装しても良いし、電池制御部150を構成する回路基板に実装しても良い。尚、システム構成によっては、絶縁素子170を省略することも可能である。
本実施形態における電池制御部150と、単電池制御部121a、121bとの通信について説明する。単電池制御部121a、121bは、それぞれが監視する単電池群112a、112bの電位の高い順に従って直列に接続されている。電池制御部150が送信した信号は、絶縁素子170を介して、信号線160により単電池制御部121aに入力される。単電池制御部121aの出力と単電池制御部121bの入力との間も同様に、信号線160により接続され、信号の伝送を行う。尚、本実施形態では、単電池制御部121aと単電池制御部121bと間の接続には、絶縁素子170を介していないが、絶縁素子170を介していても良い。そして、単電池制御部121bの出力は、絶縁素子170、信号線160を介して、電池制御部150へ伝送される。このように、電池制御部150と、単電池制御部121a、121bは、信号線160により、ループ状に接続されている。このループ接続は、デイジーチェーン接続あるいは数珠繋ぎ接続もしくは芋づる式接続と呼ぶ場合もある。
車両制御部200は、電池制御部150の情報をもとに、電池システム100とリレー300及び310を介して接続されるインバータ400の制御を行う。電池システム100はインバータ400と接続され、組電池110が蓄えているエネルギーをもとに、モータジェネレータ410を駆動する。なお、車両制御部200は、電池制御部150から電力制限値を示す情報を受信した場合は、この電力制限値を超えないように、インバータ400の制御を行い、モータジェネレータ410を駆動する。電池制御部150が出力する電力制限値については後述する。
図3は、電池制御部150のブロック構成図である。
電池制御部150は、電池状態検知部151と、入出力可能電力演算部152と、充放電頻度演算部153と、電力制限率演算部154と、電力制限率反映部155とから構成される。
電池状態検知部151は、組電池110に流れる電流、組電池110の電圧、組電池110の温度の情報をもとに、組電池110のSOCやSOHRを演算して出力する。
入出力可能電力演算部152は、SOC、SOHR、組電池110の温度をもとに、入出力可能電力を演算して出力する。尚、SOC、SOHR、入出力可能電力の演算手法については周知であるのでその説明を省略する。
充放電頻度演算部153は、組電池110に流れる電流をもとに、電流が連続して流れた通電時間を計測し、通電時間毎の頻度(回数)を格納する通電時間回数テーブルを出力する。出力された通電時間回数テーブルは、記憶部180に書き込まれ、次回の車両の起動時に読み出し、通電時間回数テーブルの中から最も頻度の高い通電時間を負荷特徴量として抽出し、電力制限率演算部154へ出力する。
電力制限率演算部154は、負荷特徴量と電圧、温度、SOCに基づいて、電力制限率を演算し、電力制限率反映部155に出力する。電力制限率反映部155は、入出力可能電力と電力制限率とに基づき、電力制限値を演算する。電力制限率、電力制限値については後述する。
図4(a)は、組電池110である二次電池を流れる電流を、図4(b)は、通電時間回数テーブルを示す図である。これらの図を参照して、充放電頻度演算部153による通電時間回数テーブルについて説明する。
図4(a)の横軸は時間であり、縦軸は二次電池を流れる電流の一例を示す。図4(a)において、電流を太線で示し、電流有効判定閾値を一点鎖線で示す。電流の絶対値が電流有効判定閾値より大きい領域は通電時間カウント有効領域である。電流の絶対値が電流有効判定閾値を下回る領域は通電時間カウント無効領域である。充放電頻度演算部153は、電流の絶対値が電流有効判定閾値よりも大きい場合、通電時間の計測を開始し、電流有効判定閾値を下回ったら、計測を終了する。そして、図4(b)に示す通電時間回数テーブルに、計測した通電時間に対応する頻度を+1加算する。
図4(b)に示す通電時間は3秒毎に区分されており、図4(a)に示す電流の絶対値が電流有効判定閾値よりも大きい通電時間が1秒の場合は、図4(b)の通電時間0~2に対応する頻度を+1加算する。図4(a)に示す電流の絶対値が電流有効判定閾値よりも大きい通電時間が5秒の場合は、図4(b)の通電時間4~6に対応する頻度を+1加算する。図4(a)に示す電流の絶対値が電流有効判定閾値よりも大きい通電時間が18秒の場合は、図4(b)の通電時間16~18に対応する頻度を+1加算する。このようにして、充放電頻度演算部153は、通電時間毎の頻度情報を通電時間回数テーブルに蓄積する。頻度情報が蓄積された通電時間回数テーブルは、車両停止時に記憶部180に格納され、次回の車両起動時に記憶部180から読み込まれる。読み込んだテーブルから最も頻度の高い通電時間を選択し、選択した結果を負荷特徴量として電力制限率演算部154へ出力する。充放電頻度演算部153は、負荷特徴量を決定したら、内部に記憶している通電時間回数テーブルの頻度情報はクリアし、再度、頻度情報の蓄積を再開する。
図5は、電力制限率演算部154のブロック構成図である。電力制限率演算部154は、閾値マップ選定部154-1と、閾値演算部154-2と、負荷判定指標演算部154-3と、制限率演算部154-4とにより構成される。
閾値マップ選定部154-1は、予め記憶部180に格納しておいた各負荷特徴量、本実施形態では、通電時間に対応した制限閾値マップのデータベースから、充放電頻度演算部153で決定された負荷特徴量に対応した制限閾値マップ(図7(a)または(b))を選択する。閾値演算部154-2は選択された図7(a)または(b)の制限閾値マップに基づいて、二次電池の温度と予め定められた時間窓Twに対応した電圧差制限値を決定して出力する。制限閾値マップおよび時間窓Twについては図7を参照して後述する。なお、制限閾値マップは電圧もしくは電流の制限特性である。
負荷判定指標演算部154-3は、電圧差制限値と、二次電池の電圧、SOCに基づいて負荷判定指標を演算して出力する。以下、負荷判定指標の演算について説明する。
負荷判定指標演算部154-3は、入力されたSOCを開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)に変換し、以下の式(1)により電池電圧(CCV:Closed circuit voltage)と開放電圧の差分(以下、電圧差)を求める。
Figure 0007103809000001
ここで、ΔV(t)は電圧差(V)である。
次に、過去の二次電池の使用履歴を判定する指標として、式(1)のΔV(t)の二乗に対する一次遅れフィルタ適用結果を以下の式(2)に基づいて演算する。
Figure 0007103809000002
ここで、ΔVFiter(t)はΔV2の一次遅れフィルタ適用結果(V2)、tsは制御周期(sec)、Twは時間窓(sec)である。
更に、式(3)で電圧の単位を揃える。
Figure 0007103809000003
ここで、ΔVRMS(t)は実効電圧差(V)である。そして、次式(4)で負荷判定指標(%)を求める。
Figure 0007103809000004
ここで、ΔVThresh(t)は制限閾値(V)、ΔVRatio(t)は負荷判定指標(%)である。
次に、制限率演算部154-4について図6を参照して説明する。図6は、負荷判定指標(%)と電力制限率との関係を示すグラフである。図6の横軸は負荷判定指標、縦軸は電力制限率を示している。負荷判定指標がTh1を超えると、電力制限率が1から減少し、Th2に到達したところで0となる。制限率演算部154-4は、負荷判定指標演算部154-3から出力された負荷判定指標をもとに図6に示すグラフを参照して電力制限率を演算する。
図3に戻って、電力制限率反映部155について説明する。電力制限率反映部155では、電力制限率演算部154で演算した電力制限率と入出力可能電力演算部152で演算した入出力可能電力とから、以下の式(5)(6)に基づき、電力制限値を演算する。
Figure 0007103809000005
ここで、k(t)は電力制限率、Pchg_nolimit(t)は充電側の入出力可能電力、Pchg(t)は充電側の電力制限値である。
Figure 0007103809000006
ここで、k(t)は電力制限率、Pdis_nolimit(t)は放電側の入出力可能電力、Pdis(t)は放電側の電力制限値である。
図7(a)、図7(b)は、制限閾値マップの一例を示す図である。制限閾値マップは負荷特徴量、本実施形態では通電時間、に対応して記憶部180に格納されている。図7(a)、図7(b)の横軸は時間窓を、縦軸は電圧差制限値を表す。時間窓は、一次遅れフィルタの時定数であり、予め定められた定数である。
図7(a)は短時間の連続通電の頻度が高い場合に対応した制限閾値マップである。図7(b)は長時間の連続通電の頻度が高い場合に対応した制限閾値マップであり、図7(a)と比較して、電圧差制限値も低くなる。また、二次電池の温度が低くなるほど電圧差制限値も低くなる。例えば、算出した負荷特徴量が短時間の連続通電である場合には、図7(a)の制限閾値マップが適用される。これらの負荷特徴量に応じた制限閾値マップは、予め二次電池の充放電試験により取得したもので、二次電池の制限特性を反映したものである。なお、制限閾値マップは図7(a)、図7(b)に示す2つに限定せず、通電時間に対応して複数設けてもよい。
図8(a)、図8(b)は、連続通電時間の異なる電流波形を示すグラフである。各図において、横軸は時間を、縦軸は電流を表す。さらに各図において、電流を太線で示し、電流有効判定閾値を一点鎖線で示す。図8(a)は、短時間通電の頻度が高い充放電の場合を示す。図8(b)は、長時間通電の頻度が高い充放電の場合を示す。
図9(a)、図9(b)は、連続通電時間の異なる電流波形が入力されたときの劣化挙動を示すグラフである。各図において、横軸は時間を、縦軸はSOHRを表す。図9(a)は、図8(a)の電流波形が繰り返し入力された場合の劣化挙動に対応し、短時間通電の頻度が高い充放電時の劣化挙動を示す。図9(b)は、図8(b)の電流波形が繰り返し入力された場合の劣化挙動に対応し、長時間通電の頻度が高い充放電時の劣化挙動を示す。図9(a)、図9(b)に示すように、電流もしくは電力の二乗平均値が同一であっても、充電もしくは放電の連続通電時間が異なると劣化挙動が異なる。具体的には、連続通電時間が長いケースでは、ある時刻で抵抗が急峻に上昇する領域Qがあり、劣化が急激に進む傾向が見られる。本実施形態では、劣化の急激な進行を抑制するため、電流二乗平均値が同一、かつ、連続通電時間の異なるパルス電流によるサイクル試験を実施し、劣化の急激な進行が発現しないような制限閾値マップを設定する。
図10は、電池制御部150の動作を示すフローチャートである。
ステップS101で車両始動信号を受信すると、次のステップS102に進む。ステップS102では、充放電頻度演算部153は、前回走行終了時までの通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルを記憶部180から読み出し、次のステップS103に進む。
ステップS103では、読み出した通電時間回数テーブルから最も頻度(回数)の高い通電時間を負荷特徴量として決定し、ステップS104へ進む。
ステップS104では、決定された通電時間、すなわち負荷特徴量に対応する制限閾値マップを記憶部180から読み出して選定する。そして、充放電頻度演算部153に記憶している通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルをクリアする。
ステップS105では、電力制限率演算部154は、選定した制限閾値マップに基づき決定された電圧差制限値、電圧、温度、SOCに基づき、電力制限率を演算する。そして、電力制限率反映部155は、入出力可能電力と電力制限率に基づいて電力制限値を演算する。演算された電力制限値は車両制御部200へ出力される。車両制御部200は、インバータ400を駆動して、入力された電力制限値を超えないように二次電池への入出力可能電力を制限する。また、充放電頻度演算部153は、新たに通電時間の頻度情報を更新する。
ステップS106では、車両停止信号を受信したかを判定する。車両停止信号を受信するまでは、ステップS105による動作を継続し、車両停止信号を受信した後、通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルを記憶部180に記憶し、電池制御部150は動作を停止する。
図11(a)(b)は、本実施形態を適用しない場合のバッテリ電力、SOHRをそれぞれ示している。図11(a)において、Pchgは充電側の電力制限値、Pdisは放電側の電力制限値である。本実施形態を適用しない場合、車両起動時に頻度情報に基づく制限閾値マップの変更を行わず、同一の制限閾値マップを常時、使用する。このため、図11(a)に示すように、車両停止信号を受信するまでの充放電の履歴を反映した電力の制限を実行することができない。結果として、車両停止信号受信前に長い通電時間の電流が高頻度に発生するような充放電をしていたとしても、これに合わせた適切な制限を行うことが出来ず、図11(b)に示すように、過度な電池使用により、充放電中に内部抵抗が急峻に上昇する領域Qがある。
図12(a)(b)(c)は、本実施形態を適用した場合のバッテリ電力、負荷判定指標、SOHRをそれぞれ示している。Pchgは充電側の電力制限値、Pdisは放電側の電力制限値である。車両停止信号を受信した場合に頻度情報を記憶し、車両起動信号を受信後に、記憶している頻度情報をもとに制限閾値マップを設定する。図12の例は、短い通電時間に対応した図7(a)の制限閾値マップに基づいて演算された負荷判定指標が、長い通電時間に対応した制限閾値マップに基づいて演算された負荷判定指標に変化した場合を想定して示している。その結果、図12(b)に示すように、負荷判定指標が閾値を上回ることになる。これにより、図12(a)に示すように、電力が制限され、電池の過渡な使用が抑えられる。そして、図12(c)に示すように、領域Q’においてもSOHRが抑えられて二次電池の劣化が抑制される。
尚、本実施形態では、電池電圧と開放電圧の電圧差をもとに、式(1)から式(4)に基づいて、負荷判定指標を演算する構成としているが、これに限定されるものではない。電圧差を用いた場合と同様の手法で、電流を用いて、以下の式(7)から式(9)に基づいて、負荷判定指標を演算する構成としてもよい。
Figure 0007103809000007
Figure 0007103809000008
Figure 0007103809000009
ここで、I(t):電流(A)、IFiter(t):I2の一次遅れフィルタ適用結果(A2)、ts:制御周期(sec)、Tw:時間窓(sec)、IRMS(t):実効電流(A)、IThresh(t):電流制限値(A)、IRatio(t):電流ベース負荷判定指標(%)である。
図13(a)、図13(b)は、電流制限値による制限閾値マップの一例を示す図である。制限閾値マップは、二次電池の特性に応じて、負荷特徴量、本実施形態では通電時間、に対応付けて記憶部180に格納されている。図13(a)、図13(b)の横軸は時間窓を、縦軸は電流制限値を表す。図13(a)は短時間の連続通電の頻度が高い場合に対応した制限閾値マップである。図13(b)は長時間の連続通電の頻度が高い場合に対応した制限閾値マップであり、図13(a)と比較して、電流制限値も低くなる。また、二次電池の温度が低くなるほど電流制限値も低くなる。例えば、算出した負荷特徴量が短時間の連続通電である場合には、図13(a)の制限閾値マップが適用される。これらの負荷特徴量に応じた制限閾値マップは予め二次電池の充放電試験により取得する。
電流制限値をもとに電力を制限する場合においても、図10に示したフローチャートと同様の手順に沿って処理を行う。この場合も、先に述べた電圧差制限値をもとに電力を制限する場合と同等の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、二次電池の使用状態に応じた適切な電力制限値を演算することが可能となり、二次電池の劣化を適切に抑制し、結果として電池システムの保護とエネルギーの最大活用を両立することが可能な電池制御装置を提供することが出来る。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について図14~図18を参照して説明する。第1の実施形態において、図1に示した電池システムの構成図、図2に示した単電池制御部の回路構成を示す図、図3に示した電池制御部のブロック構成図は、本実施形態でも同様であるので、図示およびその説明を省略する。
第1の実施形態では、図7(a)、図7(b)に例示するような、短時間の通電の頻度、長時間の通電の頻度に対応する制限閾値マップを記憶部180に格納し、通電時間の頻度(回数)の多いものを負荷特徴量として、この負荷特徴量に対応する電圧差制限閾値マップまたは電流制限閾値マップを選択して電力を制限する電池制御装置について述べた。第2の実施形態では、負荷特徴量に対応する電力制限率マップを用いて電力を制限する電池制御装置について述べる。
図14は、第2の実施形態における電力制限率演算部154’のブロック構成図である。電力制限率演算部154’は、閾値演算部154-2’と、負荷判定指標演算部154-3’と、制限率演算部154-4’と、制限開始/終了閾値決定部154-5’とにより構成される。
図15は、制限開始終了閾値テーブルを示す図である。制限開始終了閾値テーブルは、負荷特徴量(通電時間)に対応して、制限開始閾値(Th1)と制限終了閾値(Th2)とを記憶している。例えば、負荷特徴量(通電時間)が5秒以上で30秒未満では、制限開始閾値は、Th1-1であり、制限終了閾値は、Th2-1である。制限開始閾値および制限終了閾値は、例えば、通電時間が長い程、小さい値を設定する。制限開始終了閾値テーブルは予め記憶部180に記憶されている。
制限開始/終了閾値決定部154-5’は、入力された負荷特徴量に対応した制限開始閾値および制限終了閾値を図15に示す制限開始終了閾値テーブルを参照して決定する。決定した制限開始閾値および制限終了閾値は、制限率演算部154-4’へ送信される。
閾値演算部154-2’は、図7を参照して説明した制限閾値マップのうち平均的な制限閾値マップを一つ記憶している。そして、閾値演算部154-2’は、記憶している制限閾値マップに基づいて、二次電池の温度と予め定められた時間窓Twに対応した電圧差制限値を決定して出力する。
負荷判定指標演算部154-3’は、電圧差制限値と、二次電池の電圧、SOCに基づいて負荷判定指標を演算して出力する。負荷判定指標の演算は、第1の実施形態で述べた負荷判定指標演算部154-3による演算と同様であるのでその説明を省略する。
制限率演算部154-4’は、制限開始閾値および制限終了閾値に対応する電力制限率マップと負荷判定指標とに基づき、電力制限率を演算して出力する。
図16(a)、図16(b)は、制限率演算部154-4’における負荷判定指標と電力制限率を対応付けた電力制限率マップである。図16(a)、図16(b)において、横軸は負荷判定指標を、縦軸は電力制限率を示す。これらの電力制限率マップは、図15で示した制限開始終了閾値テーブルの制限開始閾値(Th1)と制限終了閾値(Th2)で規定されるマップを示している。これらの負荷特徴量に応じた電力制限率マップは、予め二次電池の充放電試験により取得したもので、二次電池の制限特性を反映したものである。なお、電力制限率マップは記憶部180に記憶してもよく、また記憶部180に記憶されている制限開始終了閾値テーブルの制限開始閾値(Th1)と制限終了閾値(Th2)に基づいて演算・生成してもよい。
図16(a)は、短時間の通電頻度が高い場合を示している。この図では、負荷判定指標が比較的大きい範囲で制限開始閾値Th1-1、制限終了閾値Th2-1が設定されている。制限開始閾値Th1-1以下の負荷判定指標では電力出力の制限は行わない。制限開始閾値Th1-1から徐々に電力出力の制限を行い、制限終了閾値Th2-1では完全に電力を制限する。
図16(b)は、長時間の通電頻度が高い場合を示している。制限開始閾値Th1-2、制限終了閾値Th2-2を、短時間の通電頻度が高い場合よりも、より負荷判定指標が小さい範囲で設定されている。これにより、短時間通電の場合よりもより制限を厳しく設定することができる。
図17は、第2の実施形態における電池制御部の動作を示すフローチャートである。
ステップS201で車両始動信号を受信すると、次のステップS202に進む。ステップS202では、充放電頻度演算部153は、前回走行終了時までの通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルを記憶部180から読み出し、次のステップS203に進む。
ステップS203では、読み出した通電時間回数テーブルから最も頻度(回数)の高い通電時間を負荷特徴量として決定し、ステップS204へ進む。
ステップS204では、決定された通電時間、すなわち負荷特徴量に対応する制限開始終了閾値テーブルを記憶部180から読み出して、制限開始閾値および制限終了閾値を決定する。そして、充放電頻度演算部153に記憶している通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルをクリアする。
ステップS205では、電力制限率演算部154’は、決定した制限開始閾値および制限終了閾値に対応する電力制限率マップに基づいて、電力制限率を演算する。そして、電力制限率反映部155は、入出力可能電力と電力制限率に基づいて電力制限値を演算する。演算された電力制限値は車両制御部200へ出力される。車両制御部200は、インバータ400を駆動して、入力された電力制限値を超えないように二次電池への入出力可能電力を制限する。また、充放電頻度演算部153は、新たに通電時間の頻度情報を更新する。
ステップS206では、車両停止信号を受信したかを判定する。車両停止信号を受信するまでは、ステップS205による動作を継続し、車両停止信号を受信した後、通電時間の頻度情報、すなわち通電時間回数テーブルを記憶部180に記憶し、電池制御部150は動作を停止する。
図18(a)(b)(c)は、本実施形態を適用した場合のバッテリ電力、負荷判定指標、SOHRをそれぞれ示している。Pchgは充電側の電力制限値、Pdisは放電側の電力制限値である。車両停止信号受信した場合に頻度情報を記憶し、車両起動信号受信した場合に、記憶している頻度情報をもとに制限開始閾値および制限終了閾値を決定する。その結果、長い通電時間に対応した制限開始閾値および制限終了閾値に対応する電力制限率マップを適用すると、図18(b)に示すように、負荷判定指標が閾値を上回る。これにより、図18(a)に示すように、電力が制限され、電池の過渡な使用が抑えられる。そして、図18(c)に示すように、領域Q’’においてもSOHRが抑えられて二次電池の劣化が抑制されることが分かる。
本実施形態によれば、二次電池の使用状態に応じた適切な電力制限値を演算することが可能となり、二次電池の劣化を適切に抑制し、結果として電池システムの保護とエネルギーの最大活用を両立することが可能な電池制御装置を提供することが出来る。
[第3の実施形態]
第1の実施形態や第2の実施形態では、負荷特徴量を通電時間の頻度情報をもとに、最も頻度の高い通電時間に対応した制限閾値マップや電力制限率マップを用いた。第3の実施形態では、電流値を周波数分析(フーリエ変換)し、周波数に応じたパワースペクトルを求めて、最もパワースペクトルの高い周波数に対応した制限閾値マップを選択し、負荷判定指標を演算する。
第3の実施形態について図19~図22を参照して説明する。
第1の実施形態において、図1に示した電池システムの構成図、図2に示した単電池制御部の回路構成を示す図、図3に示した電池制御部のブロック構成図は、本実施形態でも同様であるので、図示およびその説明を省略する。
本実施形態における電池制御部150は、第1の実施形態で説明した図3に記載の構成と同様であるが、電池制御部150における充放電頻度演算部153の処理内容が異なる。
図19、図20に基づき、本実施形態における充放電頻度演算部153の動作を説明する。図19は二次電池を流れる電流とサンプリング点を示す図である。横軸は時間、縦軸は電流を示す。本実施形態における充放電頻度演算部153は、図19に示すように、入力である電流値を所定のサンプリング周期で車両の1走行中、もしくは、所定のサンプリング点数を確保出来るまでサンプリングする。そして、サンプリングした結果を用いて周波数解析(フーリエ変換)を行い、周波数毎のパワースペクトルを計算する。
図20は、パワースペクトルと周波数の関係を示す図である。横軸は周波数、縦軸はパワースペクトルを示す。本実施形態では、最も強度の高いパワースペクトルに対応した周波数を特定し、特定した周波数に基づいて、制限閾値マップを決定する。
図21(a)(b)は、本実施形態における制限閾値マップの一例を示す図である。図21(a)は負荷の周波数が高い場合の制限値を示しており、図21(b)は負荷の周波数が低い場合の制限値を示している。周波数が高い、すなわち、図8(a)に示すような充電と放電の切り替え頻度が高いパターンは、第1の実施形態で述べた連続通電時間の短いパターン、つまり、短時間で充電と放電が切り替わるパターンの頻度が高いと考えられる。このため、図21(a)のような比較的、緩めの制限特性を適用する。一方で、周波数が低い、すなわち、図8(b)に示すような充電と放電の切り替え頻度が少ないパターンは、第1の実施形態で述べた連続通電時間の長いパターン、つまり、充電もしくは放電が継続する時間が長いパターンの頻度が高いと考えられる。このため、図21(b)のような比較的、厳しめの制限特性を適用する。
図22は、第3の実施形態における電池制御部の動作を示すフローチャートである。
ステップS301で車両始動信号を受信すると、次のステップS302に進む。ステップS302では、前回に走行した電流データに基づく周波数分析した結果を記憶部180から読み出し、次のステップS303に進む。
ステップS303では、読み出した周波数分析した結果からパワースペクトルの最も高い周波数成分を抽出し、ステップS304へ進む。
ステップS304では、抽出した周波数成分に対応する制限閾値マップを記憶部180から読み出して決定する。
ステップS305では、決定した制限マップに基づき、電力制限値を演算すると共に、走行中の電流データを計測し、必要なサンプル数が取得されたら周波数解析(フーリエ変換)を実施する。そして、演算された電力制限値は車両制御部200へ出力される。車両制御部200は、インバータ400を駆動して、入力された電力制限値を超えないように二次電池への入出力可能電力を制限する。
ステップS306では、車両停止信号を受信したかを判定する。車両停止信号を受信するまでは、ステップS305による動作を継続し、車両停止信号を受信した後、走行中の電流データに基づく周波数解析結果を記憶部180に記憶し、電池制御部150は動作を停止する。
尚、本実施形態では、周波数に応じた制限閾値マップを用いて、スペクトルの高い周波数に対応した制限閾値を設定する構成としたが、第2の実施形態で説明した内容と同様に、周波数に応じて制限開始閾値および制限終了閾値を変更する構成としてもよい。すなわち、スペクトルの高い周波数が周波数の高い領域にある場合は、図16(a)のような負荷判定指標の高い領域で制限を施し、スペクトルの高い周波数が周波数の低い領域にある場合は、図16(b)のような負荷判定指標の小さい領域から制限を施すような制限制御を実施する。
本実施形態によれば、二次電池の使用状態に応じた適切な電力制限値を演算することが可能となり、二次電池の劣化を適切に抑制し、結果として電池システムの保護とエネルギーの最大活用を両立することが可能な電池制御装置を提供することが出来る。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)二次電池110と接続され、二次電池110の充放電を制御する電池制御装置(電池制御部150)は、二次電池110の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、二次電池110に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部153と、負荷特徴量に基づいて、二次電池110の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限率演算部154、電力制限率反映部155とを備える。これにより、二次電池の使用状態をより適確に反映して制限すべき電力を決定することができる。電力制限率演算部154、電力制限率反映部155は電力制限値演算部を構成する。
(2)(1)に記載の電池制御装置において、充放電頻度演算部153は、頻度として、二次電池110に流れる電流値が所定の閾値を超える通電時間当たりの回数を求め、負荷特徴量として、回数が多い通電時間を求める。これにより、二次電池の通電時間の回数に応じて制限すべき電力を決定することができる。
(3)第1実施形態における(1)または(2)に記載の電池制御装置は、負荷特徴量と二次電池の電圧もしくは電流の制限特性とを対応付けた制限閾値マップを格納する記憶部180を備える。電力制限値演算部を構成する電力制限率演算部154は、充放電頻度演算部153より求められた負荷特徴量に対応する制限閾値マップに基づいて、電圧もしくは電流の制限値を求め、この制限値より電力制限率を求める。電力制限率反映部155は、二次電池110の入出力可能電力と電力制限率とに基づいて、二次電池110の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める。これにより、二次電池の使用状態を制限閾値マップに基づいてより適確に反映して制限すべき電力を決定することができる。
(4)第2実施形態における(1)または(2)に記載の電池制御装置は、負荷特徴量と二次電池の電力の制限特性とを対応付けた電力制限率マップを格納する記憶部180を備える。電力制限率演算部154は、充放電頻度演算部153より求められた負荷特徴量に対応する電力制限率マップに基づいて、電力制限率を求める。電力制限率反映部155は、二次電池110の入出力可能電力と電力制限率とに基づいて、二次電池110の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める。これにより、二次電池の使用状態を電力制限率マップに基づいてより適確に反映して制限すべき電力を決定することができる。
(5)第3実施形態における(1)に記載の電池制御装置において、充放電頻度演算部153は、頻度として、二次電池110に流れる電流の周波数スペクトルを求め、負荷特徴量として、高い周波数スペクトルに対応した周波数を特定する。これにより、二次電池に流れる電流の周波数スペクトルに応じて制限すべき電力を決定することができる。
(6)(5)に記載の電池制御装置はさらに、二次電池110に流れる電流の周波数と二次電池110の制限特性とを対応付けた制限閾値マップを格納する記憶部180を備える。電力制限率演算部154は、充放電頻度演算部153より求められた高い周波数スペクトルに対応した周波数に応じた制限閾値マップに基づいて、電力制限率を求める。電力制限率反映部155は、二次電池110の入出力可能電力と電力制限率とに基づいて、二次電池110の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める。これにより、二次電池の使用状態をより適確に反映して制限すべき電力を決定することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
100 電池システム
110 組電池
120 単電池管理部
130 電流検知部
140 電圧検知部
150 電池制御部
151 電池状態検知部
152 入出力可能電力演算部
153 充放電頻度演算部
154 電力制限率演算部
155 電力制限率反映部
156 充放電制限部
180 記憶部

Claims (6)

  1. 二次電池と接続され、前記二次電池の充放電を制御する電池制御装置であって、
    前記二次電池の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、前記二次電池に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部と、
    前記負荷特徴量に基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限値演算部と
    前記負荷特徴量と前記二次電池の電圧もしくは電流の制限特性とを対応付けた制限閾値マップを格納する記憶部とを備え、
    前記電力制限値演算部は、
    前記充放電頻度演算部より求められた前記負荷特徴量に対応する制限閾値マップに基づいて、電圧もしくは電流の制限値を求め、この制限値より電力制限率を求める電力制限率演算部と、
    前記二次電池の入出力可能電力と前記電力制限率とに基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限率反映部とを備える電池制御装置。
  2. 請求項1に記載の電池制御装置において、
    前記充放電頻度演算部は、前記頻度として、前記二次電池に流れる電流値が所定の閾値を超える通電時間当たりの回数を求め、前記負荷特徴量として、前記回数が多い通電時間を求める電池制御装置。
  3. 二次電池と接続され、前記二次電池の充放電を制御する電池制御装置であって、
    前記二次電池の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、前記二次電池に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部と、
    前記負荷特徴量に基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限値演算部と、
    前記負荷特徴量と前記二次電池の電力の制限特性とを対応付けた電力制限率マップを格納する記憶部とを備え、
    前記電力制限値演算部は、
    前記充放電頻度演算部より求められた前記負荷特徴量に対応する電力制限率マップに基づいて、電力制限率を求める電力制限率演算部と、
    前記二次電池の入出力可能電力と前記電力制限率とに基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限率反映部とを備える電池制御装置。
  4. 請求項に記載の電池制御装置において、
    前記充放電頻度演算部は、前記頻度として、前記二次電池に流れる電流値が所定の閾値を超える通電時間当たりの回数を求め、前記負荷特徴量として、前記回数が多い通電時間を求める電池制御装置。
  5. 二次電池と接続され、前記二次電池の充放電を制御する電池制御装置であって、
    前記二次電池の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、前記二次電池に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部と、
    前記負荷特徴量に基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限値演算部とを備え、
    前記充放電頻度演算部は、前記頻度として、前記二次電池に流れる電流の周波数スペクトルを求め、前記負荷特徴量として、高い周波数スペクトルに対応した周波数を特定し、
    前記二次電池に流れる電流の周波数と前記二次電池の制限特性とを対応付けた制限閾値マップを格納する記憶部を備え、
    前記電力制限値演算部は、
    前記充放電頻度演算部より求められた前記高い周波数スペクトルに対応した周波数に応じた制限閾値マップに基づいて、電力制限率を求める電力制限率演算部と、
    前記二次電池の入出力可能電力と前記電力制限率とに基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限率反映部とを備える電池制御装置。
  6. 二次電池と接続され、前記二次電池の充放電を制御する電池制御装置であって、
    前記二次電池の所定期間における充電および放電の頻度に基づいて、前記二次電池に掛かる負荷の負荷特徴量を求める充放電頻度演算部と、
    前記負荷特徴量に基づいて、前記二次電池の入出力可能電力を制限する電力制限値を求める電力制限値演算部と、
    SOC、SOHR、組電池の温度をもとに、入出力可能電力を演算して出力する入出力可能電力演算部と、
    前記負荷特徴量と電圧、温度、SOCに基づいて、電力制限率を演算し、電力制限率反映部に出力する電力制限率演算部とを備え、
    前記電力制限率反映部は、入出力可能電力と前記電力制限率とに基づき、電力制限率演算部で演算した電力制限率と前記入出力可能電力演算部で演算した入出力可能電力とから、前記電力制限値を演算する電池制御装置。
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