JP7103084B2 - 信号検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変動する信号波形から一連の信号波形を検出するための信号検出装置に関する。
車両等の制御装置では、各種検出器から得た情報に基づいて、種々の制御が行われている。例えば、電動車両用の電源システムにおいて、電流信号から任意の安定している領域を抽出し、制御技術に活用することが検討されている。そのため、任意のタイミングで現れる所望の波形を他の波形と区別して速やかに抽出することが重要と考えられる。
検出電流から所望の信号波形を抽出する手法の一例として、特許文献1には、サンプリングデータに第1、第2の閾値に基づく波形処理を施し、得られた第1、第2の波形データから第3の波形データを生成する信号処理回路を設けることが開示されている。具体的には、内燃機関の燃焼期間に生じるイオン電流の検出に際して、放電期間に生じるノイズと区別するために、第2の閾値をノイズ入力の有無のみを判別するように設定する。第1の閾値は、イオン電流とノイズの両方を含むように第2の閾値より低い基準値に設定される。このとき、第1、第2の波形データの排他的論理和を演算させると、イオン電流に相当する第3の波形データが得られる。
特開2001-107832号公報
しかしながら、特許文献1に記載される手法は、燃焼時のような非連続の電流信号について、予め波形パターンが知られる2つの電流波形を区別するのには適するが、それ以外の信号検出には必ずしも適さない。特に、電池の充放電電流のような連続信号であり、しかも時間と共に変動する電流波形から、サンプリングに適した一定の安定期間を抽出する手法はこれまで知られていない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、連続かつ変動する電流波形信号から、信号波形の安定期間を含む一連の信号を、精度よく検出可能な信号検出装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
時間と共に変動する電流波形信号から、第1信号安定領域(a、a1、a2)に続く信号変化領域(b、b1、b2)及び第2信号安定領域(c、c1、c2)を含む一連の電流波形信号(S、S1、S2)を抽出する信号検出装置(1)であって、
上記第1信号安定領域の判定情報を出力する第1安定領域判定部(11)と、
上記第1安定領域判定部の判定情報と連動して上記信号変化領域の判定情報を出力する変化領域判定部(12)と、
上記変化領域判定部の判定情報と連動して上記第2信号安定領域の判定情報を出力する第2安定領域判定部(13)と、を備え、
上記第1安定領域判定部、上記変化領域判定部及び上記第2安定領域判定部の各々の出力から、上記第1信号安定領域、上記信号変化領域及び上記第2信号安定領域の各々の成立を順に判断し、
上記第1信号安定領域と、上記信号変化領域と、上記第2信号安定領域とが、この順に連続しているときに上記一連の電流波形信号の成立と判断して、上記一連の電流波形信号の抽出を実行すると共に、
上記変化領域判定部は、電流波形信号が一方向に変化している間は、連続する1つの上記信号変化領域とみなして、上記信号変化領域の判定情報を出力する、信号検出装置にある。
上記信号検出装置において、第1安定領域判定部は、第1信号安定領域が抽出されたか否かの判定情報を出力する。また、変化領域判定部は、信号変化領域が抽出されたか否かを、第2安定領域判定部は、第2信号安定領域が抽出されたか否かの判定情報を、同様に出力する。このとき、信号変化領域は、第1信号安定領域の判定情報と連動して判定され、第2信号安定領域は、信号変化領域の判定情報と連動して判定される。
したがって、これらの判定情報から、一連の電流波形信号であるか否かを確実に判定することができる。そのため、任意のタイミングで現れる所望の波形を他の波形と区別し、例えば、2つの一連の電流波形信号の一部が重なって現れる場合でも、速やかに抽出することができる。さらに、信号変化領域は、信号が増加又は減少方向に変化している間は、連続する信号変化領域とみなされるので、一連の電流波形信号が成立しやすくなり、所定の学習タイミングが抽出される頻度が増す。
以上のごとく、上記態様によれば、連続かつ変動する電流波形信号から、信号波形の安定期間を含む一連の信号を、精度よく検出可能な信号検出装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、信号検出装置により抽出される一連の電流波形信号を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置が適用される電池状態推定装置の概略構成図。 実施形態1における、信号検出装置が適用される電池状態推定装置の等価回路モデルの電圧波形図。 実施形態1における、信号検出装置を構成する各部による信号抽出処理を示すタイムチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による信号抽出処理の概要を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による第1信号安定領域の判定処理を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による信号変化領域の判定処理を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による信号変化領域の経過時間の算出処理を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による第2信号安定領域の判定処理を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による信号成立の判定処理を示すフローチャート図。 実施形態1における、信号検出装置による信号抽出処理に用いられるAフラグ条件の例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置による信号抽出処理に用いられるBフラグ条件の例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置による信号抽出処理に用いられるCフラグ条件の例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置により抽出される一連の電流波形信号の一例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置により抽出される一連の電流波形信号の一例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置により抽出される一連の電流波形信号の一例を示す電流波形図。 実施形態1における、信号検出装置により抽出される一連の電流波形信号の一例を示す電流波形図。 実施形態2における、信号検出装置の信号検出対象となる電池を含む電池パックの概略構成図。 実施形態2における、信号検出装置の温度判定部により算出される温度差の推移と、電池状態推定装置によるパラメータ学習との関係を示す図。 実施形態2における、信号検出装置による温度判定処理を示すフローチャート図。 実施形態2における、信号検出装置による学習判定処理を示すフローチャート図。 実施形態3における、信号検出装置の信号検出対象となる電池を含む電池パックの概略構成図。 実施形態3における、信号検出装置の温度判定部により算出される温度差の推移と、温度判定フラグ及び学習判定フラグとの関係を示す図。 実施形態3における、信号検出装置による温度判定処理及び学習判定処理を示すフローチャート図。 実施形態3における、信号検出装置の信号検出対象となる電池を含む電池パックの他の例を示す概略構成図。
(実施形態1)
以下、信号検出装置に係る実施形態1について、図1~図17を参照して説明する。
本形態の信号検出装置は、図1に示す一連の電流波形信号Sを検出するための装置であり、図2に示すように、例えば、等価回路モデルMを用いて二次電池の状態を推定する電池状態推定装置2に適用される。電池状態推定装置2は、信号検出対象となる電池からの電流波形信号に基づいてパラメータ学習を行うパラメータ学習部10を備えており、信号検出装置は、パラメータ学習部10の信号抽出部1を構成することができる。図示しない二次電池は、車載主機としての回転電機を備える電動車両や、車載補機電池を用いる車両に搭載されて車両用電源を構成し、電力を供給するものであり、例えばリチウムイオン電池等からなる。
図1上段に示すように、信号抽出部1は、電流波形信号から、所定の安定条件又は変化条件を満足する一連の電流波形信号Sを抽出する。電流波形信号は、時間と共に変動しており、所定の学習タイミングを抽出するために、略一定の第1信号安定領域aと、これに続く信号変化領域b及び、略一定の第2信号安定領域cとを含む、一連の電流波形信号Sが設定される。図1下段に示すように、一連の電流波形信号Sは繰り返し現れることもあり、複数の一連の電流波形信号S1、S2が連続的かつ一部が重なって現れる場合には、先に現れる一連の電流波形信号S1と、後に現れる一連の電流波形信号S2とは、区別して抽出される。ここでは便宜的に、前者を、前回の一連の電流波形信号S1、後者を、今回の一連の電流波形信号S2と称する。電流波形信号から所定の信号を抽出するための具体的手法については、後述する。
図2において、電池状態推定装置2の入力信号処理部20には、二次電池の端子間電圧を検出する電圧センサ21、二次電池の充放電電流を検出する電流センサ22、二次電池の温度を検出する温度センサ23からの検出信号が逐次入力される。入力信号処理部20は、これらセンサ21~23の検出信号を適宜処理して、電池電圧V、電池電流I、電池温度Tの測定データとして送出する。電池状態推定装置2は、時系列的に送出される測定データと、等価回路モデルMに基づいて、例えば、二次電池の充電状態(すなわち、SOC;State of Charge)等を推定し、結果を出力する。
等価回路モデルMは、抵抗及びコンデンサをパラメータとして二次電池をモデル化したものである。ここでは、図示するように、モデルM1~M3の直列接続体として等価回路モデルMが表現される。すなわち、モデルM1は、抵抗RSのみを有し、VSは、モデルM1の両端子間の電位差を示している。モデルM2は、抵抗R1及びコンデンサC1の並列接続体、モデルM3は、抵抗R2及びコンデンサC2の並列接続体であり、モデルM2、モデルM3の時定数は異なる。また、V1、V2は、それぞれ、モデルM2、モデルM3の両端子間の電位差を示している。Vt0tは、等価回路モデルMの両端子間の電位差であり、モデルM1~M3の電位差VS、V1、V2の和に相当する。
パラメータ学習部10は、走行中の二次電池の電流波形信号から、信号抽出部1によって、一連の電流波形信号Sを逐次抽出し、その際の電圧波形をフィッティングすることで、等価回路モデルMのパラメータを推定する。例えば、図1上段に示した一連の電流波形信号Sのように、電流がステップ状に増加するとき、図3に示すように、測定された電池電圧Vは過渡応答特性を示す。このとき、図中に破線で示す等価回路モデルMの電圧波形は、モデルM1~M3に対応する3つの期間に分割され、例えば、時間t1、t2の近傍で、公知の方法でフィッティングを行って、パラメータをリアルタイム学習することができる。パラメータ学習部10は、算出されたパラメータの採用の可否を判断し、肯定判定された場合には、パラメータの更新を行う。更新されたパラメータや等価回路モデルMに対応する演算式等は、図示しないメモリに格納される。
信号抽出部1は、パラメータ学習部10によるパラメータの算出に先立ち、最適な学習タイミングを抽出し、パラメータ学習のための信号データ収集を行う。図4に示すように、信号抽出部1は、一連の電流波形信号Sを抽出するために、第1安定領域判定部11と、変化領域判定部12と、第2安定領域判定部13とを備える。これら判定部11~13は互いに連動し、さらに、成立判定部14が、一連の電流波形信号Sの成立を判定すると共に、信号データの採用を判定する。その後、抽出判定部15が、一連の電流波形信号Sの信号抽出の可否を判定する。
図4の最上段に示すように、一連の電流波形信号Sは、例えば、一部に重なりを有して連続的に現れる。ここで、前回の一連の電流波形信号S1は、第1信号安定領域a1に続く信号変化領域b1及び第2信号安定領域c1を含む電流波形信号であり、今回の一連の電流波形信号S2は、第1信号安定領域a2に続く信号変化領域b2及び第2信号安定領域c2を含む電流波形信号である。今回の一連の電流波形信号S2の第1信号安定領域a2と、前回の一連の電流波形信号S1の第2信号安定領域c1とは、便宜上、異なる符号が付されるが、実質的に同じ期間の電流波形信号を示している。
そのため、信号抽出部1には、前回の一連の電流波形信号S1の各領域と、今回の一連の電流波形信号S2の各領域とを区別して、連続的に抽出し、一連の信号パターンの成立を、それぞれ判別可能であることが要求される。
具体的には、信号抽出部1は、
第1信号安定領域a(例えば、a1、a2)の判定情報を出力する第1安定領域判定部11と、
第1安定領域判定部11の判定情報と連動して信号変化領域b(例えば、b1、b2)の判定情報を出力する変化領域判定部12と、
変化領域判定部12の判定情報と連動して第2信号安定領域c(例えば、c1、c2)の判定情報を出力する第2安定領域判定部13と、を備える。
そして、第1安定領域判定部11と、変化領域判定部12と、第2安定領域判定部13とが出力する判定情報から、第1信号安定領域aと、信号変化領域bと、第2信号安定領域cとが、この順に連続するときに、一連の電流波形信号Sの抽出を実行する。その際に、電流波形信号が一方向に変化している間は、連続する1つの信号変化領域bとみなして、一連の電流波形信号Sの成立を判断する。
ここで、一方向とは、例えば、電流値が増加する方向(以下、適宜、+方向と称する)、又は、電流値が減少する方向(以下、適宜、-方向と称する)のいずれかである。連続する1つの信号変化領域bでは、常に電流値が変化している必要はなく、ある期間において、全体として、同じ方向に電流波形が変化していればよい。例えば、前回の一連の電流波形信号S1において、信号変化領域b1として示すように、短い信号安定領域c0を挟んで-方向に変化する2つの信号変化領域b11、b12が継続する場合には、これらを一方向に変化している連続する電流波形とみなすことができる。
このように、信号抽出部1は、例えば、信号変化領域b1のように段付に変化する電流波形を、連続する1つの信号変化領域bとみなして判定を行う。これにより、第1信号安定領域aと、信号変化領域bと、第2信号安定領域cとを含む一連の電流波形信号Sが成立しやすくなり、学習タイミングの抽出頻度が増加する。また、信号変化領域b及び第2信号安定領域cの判定は、それらに先立つ第1信号安定領域aと連動してなされるので、次に現れる一連の電流波形信号Sと容易に区別される。
すなわち、第1信号安定領域a1、信号変化領域b1、第2信号安定領域c1が連続する、前回の一連の電流波形信号S1と、第1信号安定領域a2、信号変化領域b2、第2信号安定領域c2が連続する、今回の一連の電流波形信号S2とは、区別される。
より具体的には、第1安定領域判定部11は、電流波形信号が、第1安定条件であるAフラグ条件を満たすときに第1信号安定領域aと判定する。また、判定情報を出力し、Aフラグのオンオフ設定を切り替える。Aフラグ条件は、例えば、電流波形信号の信号変化量が、所定の安定閾値条件THを満足する範囲にあり、かつ所定の第1安定時間T1(以下、安定時間T1と略称する)が経過した場合である。
これにより、例えば、前回及び今回の一連の電流波形信号S1、S2において、第1信号安定領域a1、a2が抽出される。
変化領域判定部12は、電流波形信号が、変化条件である2つのBフラグ条件のいずれかを満たすときに、信号変化領域bと仮に判定する。また、判定情報を出力し、Bフラグのオンオフ設定を切り替える。Bフラグ条件の1つは、Aフラグ条件を満たす状態となった後に、Aフラグ条件を満たさない状態となった場合であり、第1安定領域判定部11の判定情報に基づいて判定される。例えば、Aフラグがオンからオフに切り替わった場合(すなわち、所定の安定閾値条件THを満足しなくなった状態)、又は、その状態が継続している場合には、Bフラグはオンに設定される。
これにより、例えば、前回及び今回の一連の電流波形信号S1、S2において、第1信号安定領域a1、a2に続く信号変化領域b11、b2が抽出される。
Bフラグ条件のもう1つは、第2安定条件であるCフラグ条件を満たす状態となった後に、Cフラグ条件を満たさない状態となったときに、Cフラグ条件の経過時間(以下、適宜、Cフラグ経過時間と称する)が、所定の時間閾値THc以下の場合であり、第2安定領域判定部13の判定情報に基づいて判定される。例えば、Cフラグがオンからオフに切り替わり(すなわち、所定の安定閾値条件THを満足しなくなった状態)、それまでに経過した時間(以下、適宜、Cフラグ経過時間と称する)が短時間であった場合には、Bフラグは再びオンに設定される。
これにより、例えば、前回の一連の電流波形信号S1において、信号変化領域b11に続く信号変化領域b12が抽出される。
第2安定領域判定部13は、電流波形信号が、第2安定条件であるCフラグ条件を満たすときに第2信号安定領域cの開始を判定する。また、判定情報を出力し、Cフラグのオンオフ設定を切り替える。Cフラグ条件は、Bフラグ条件を満たす状態となった後に、電流波形安定信号の信号変化量が、安定閾値条件THを満足した場合であり、変化領域判定部12の判定情報に基づいて判定される。例えば、Bフラグがその1周期前の判定においてオンに設定されており、かつ電流波形信号の信号変化量が、再び所定の安定閾値条件THを満足した場合には、Cフラグはオンに設定される。
これにより、例えば、前回及び今回の一連の電流波形信号S1、S2において、信号変化領域b1、b2に続く第2信号安定領域c1、c2が抽出される。また、信号変化領域b1のように、段付に変化する電流波形信号において、信号変化領域b11、b12に挟まれる信号安定領域c0が抽出される。
好適には、Cフラグ条件に基づく後者のBフラグ条件は、信号変化領域bが成立するまで採用されることが望ましい。信号変化領域bの成立は、例えば、Bフラグ条件が継続している時間(以下、適宜、Bフラグ経過時間と称する)において、一方向に変化する信号変化量(例えば、電流値の変化量;以下、適宜、電流変化量とも称する)が、所定の変化閾値THbより大きいか否かで、判定することができる。前回の一連の電流波形信号S1のように、信号変化領域b1が段付に変化する場合には、第1信号安定領域a1に続く信号変化領域b11の信号変化量が比較的小さいと、変化閾値THbに満たないが、信号変化領域b11、b12が連続する1つの信号変化領域b1とみなされることにより、信号変化領域bの不成立が回避される。
なお、第1信号安定領域a1に続く信号変化領域b11の信号変化量が十分大きければ、その時点で信号変化領域bの成立と判定することができる。この場合には、信号安定領域c0の後に信号変化領域b12が継続することはなく、Bフラグはオンとならない。
第2信号安定領域cの開始が判定されると、信号抽出部1は、パラメータ学習部10にてパラメータ更新を行うための学習タイミングと仮に判断して、信号データの収集を開始することができる。また、収集された信号データの採用の可否は、第2信号安定領域cの継続期間によって決まり、続く成立判定部14にて、一連の電流波形信号Sの抽出の可否と共に判断される。
このとき、信号データの収集の開始は、例えば、信号変化領域bの成立の可否に基づいて判断することができる。すなわち、Bフラグ経過時間における信号変化量が、所定の変化閾値THbより大きい場合に(すなわち、信号変化量>THb)、信号変化領域bの成立と判定して、信号データを収集し、第2信号安定領域cの成立によって、一連の電流波形信号Sの成立と判定することができる。
成立判定部14は、電流波形信号が、成立条件であるDフラグ条件を満たすときに第2信号安定領域cの成立を判定する。また、判定情報を出力し、Dフラグのオンオフ設定を切り替える。Dフラグ条件は、例えば、Cフラグがオフからオンに切り替わった後、所定の第2安定時間T2(以下、安定時間T2と略称する)が経過した場合である。安定時間T2は、例えば、安定時間T1より長く設定される(すなわち、T2>T1)。これにより、安定時間T1にて、電流波形信号が安定領域にあるか否かを速やかに判定すると共に、安定時間T2にて、安定領域にある電流波形の信号データを十分な時間、収集することが可能になる。
抽出判定部15は、電流波形信号が、抽出条件であるEフラグ条件を満たすときに、第2信号安定領域cの終了、さらには、第2信号安定領域cを含む一連の電流波形信号Sの抽出の開始を判定する。また、判定情報を出力し、Eフラグのオンオフ設定を切り替える。Eフラグ条件は、例えば、Dフラグがオンからオフに切り替わった場合である。
したがって、Eフラグがオンした時点で、一連の電流波形信号Sの抽出が開始し、一連の電流波形信号Sに含まれ、Eフラグがオフした時点で採用可能な信号データの収集も終了することになる。その後、一連の電流波形信号Sが抽出される度に、Eフラグのオンオフが繰り返される。
このように、A~Dフラグ条件がこの順に成立し、A~Dフラグが順次オンとなることで、第1信号安定領域aと信号変化領域bと第2信号安定領域cとからなる一連の電流波形信号Sを抽出することができる。また、Aフラグは、Aフラグ条件が成立する度にオンとなる一方で、BフラグとCフラグとは、1つのAフラグとのみ関連付けられる。つまり、第1信号安定領域a1、第1信号安定領域a2を順に抽出しながら、第1信号安定領域a1に続く信号変化領域b1、第2信号安定領域c1が成立した場合のみ、Cフラグと連動するDフラグがオンとなる。この時点で、前回の一連の電流波形信号S1が抽出され、次いで、今回の一連の電流波形信号S2が、互いに区別されて順に抽出される。
次に、図5~図10に示されるフローチャートを用いて、信号抽出部1において周期的に実行される手順を説明する。ここでは、一例として、一連の電流波形信号S1、S2のうち、図4に前回の一連の電流波形信号S1として示される電流波形に基づいて説明するが、今回の一連の電流波形信号S2についても同様である。ここでは、前回の一連の電流波形信号S1は、第1信号安定領域a1から第2信号安定領域c1へ立ち下がるように変化する電流波形であり、今回の一連の電流波形信号S2は、第1信号安定領域a2(すなわち、前回の第2信号安定領域c1)から第2信号安定領域c2へ電流値が立ち上がるように変化する電流波形を有している。
まず、図5に示される信号抽出処理がスタートすると、ステップS1において、信号抽出のための所定の閾値条件、すなわち、安定閾値条件TH、変化閾値THb、安定時間T1、安定時間T2、時間閾値THcが、それぞれ設定される。次いで、ステップS2において、入力される電流波形信号が、Aフラグ条件を満たす第1信号安定領域a1であるか否かを判定する。ステップS2は、第1安定領域判定部11としての処理であり、図6にサブルーチンとして示される。
図6のステップS21では、電流波形信号が、安定閾値条件THを満たす範囲にあるか否かを判定する。例えば、所定のサンプリング期間に入力される電流波形信号が、図11に条件2~条件6として示される閾値範囲条件を全て満足するときに、安定閾値条件THが成立と判定することができる。例えば、条件2は、入力電流の平均値と最大電流との差が、所定の閾値以下であることを定めるものであり、中周期での最大電流を除去する。
また、条件3は、入力電流の平均値と最小電流との差が、所定の閾値以下であることを定めることで、中周期での最小電流を除去する。条件4は、入力電流値の最大と最小との差が、所定の閾値以下であることを定めることで、滑らかな変化を除去する。条件5は、例えば0.1秒間に上昇する最大電流幅が、所定の閾値以下であることを定めて、+方向への急な変化を除去する。条件6は、例えば0.1秒間に低下する最大電流幅が、所定の閾値以下であることを定めて、-方向への急な変化を除去する。
ステップS21が否定判定されたときは、ステップS22へ進み、Aフラグ経過時間=0として、ステップS24へ進む。ステップS21が肯定判定されたときは、ステップS23へ進んで、その時点におけるAフラグ経過時間に+1を加算して、ステップS24へ進む。ステップS24では、Aフラグ経過時間に基づいて、図10に条件1として示す安定時間T1が成立したか否かを判定する。図中に示されるように、電流波形が不安定な場合には、Aフラグ経過時間が短く、第1信号安定領域a1と判定されない。
ステップS24が否定判定されたときは、ステップS25へ進み、Aフラグをオフ(すなわち、Aフラグ=0)とする。また、ステップS24が肯定判定されたときは、ステップS25へ進み、Aフラグをオン(すなわち、Aフラグ=1)とし、このルーチンを一旦終了する。
図5のステップS3では、Aフラグがオフか否かを判定し、否定判定されたときは、ステップS2へ戻って、以降のステップを繰り返す。ステップS3が肯定判定されたときは、ステップ4へ進み、入力される電流波形信号が、Bフラグ条件を満たす信号変化領域b1であるか否かを判定してBフラグのオンオフ設定を切り替える。
ステップS4は、変化領域判定部12としての処理であり、図7、図8にサブルーチンとして示されるBフラグ条件の判定処理と、Bフラグ経過時間の算出処理を含む。例えば、図11に条件7として示されるように、電流波形が放電に切り替わるトリガ時間が検出されることで、第1信号安定領域a1から信号変化領域b1への切り替わりを判定すると、Bフラグが仮にオンに設定される。また、図11に条件8として示されるように、Bフラグが継続している間において、放電による電流変化量が所定の変化閾値THbより大きくなると、信号変化領域b1の成立と判定することができる。
図7のステップS41では、まず、1周期前の判定に基づくCフラグがオン(すなわち、(Delayed)Cフラグ=1?)であり、かつCフラグがオフ(すなわち、Cフラグ=0?)であるか否か、を判定する。このステップ41は、Cフラグが1→0となった立ち下がりのタイミングを判定するものであり、ステップS41が肯定判定されたときには、それ以前に信号変化領域b1から信号安定領域c0又は第2信号安定領域c1への切り替わりがあったと判断して、ステップS40へ進む。ステップS40以降は、Cフラグ条件に基づいて、信号変化領域b1の継続の可否を判断するものであり、詳細を後述する。
なお、Cフラグ経過時間は、上記図6に示したAフラグ経過時間と同様にして、別ルーチンにて算出することができる。
ステップS41が否定判定されたときには、ステップS42へ進んで、Cフラグがオン(すなわち、Cフラグ=1?)であるか否かを判定する。ステップS42が否定判定されたときには、ステップS43へ進む。ステップS43では、1周期前の判定に基づくBフラグを仮値として読み込み、Bフラグ(仮)がオン(すなわち、(Delayed)Bフラグ(仮)=1?)であるか否かを判定する。ステップS43が肯定判定されたときには、ステップS44へ進み、ステップS43が否定判定されたときには、ステップS45へ進む。このステップ43~45は、それ以前に第2信号安定領域c1への切り替わりがない場合に、Aフラグ条件に基づいて、信号変化領域b1の開始を判断するものである。
ステップS44では、1周期前の判定に基づくAフラグがオフ(すなわち、(Delayed)Aフラグ=0?)であり、かつAフラグがオン(すなわち、Aフラグ=1?)であるか否かを判定する。このステップ44は、Aフラグが0→1となった立ち上がりのタイミングを判定するものであり、ステップS44が肯定判定されたときには、信号変化領域b1でないと判断されるので、ステップS46へ進んで、Bフラグ(仮)=0とする。ステップS44が否定判定されたときには、信号変化領域b1と判断し、ステップS47へ進んで、Bフラグ(仮)=1とする。その後、このルーチンを一旦終了する
ステップS45では、1周期前の判定に基づくAフラグがオン(すなわち、(Delayed)Aフラグ=1?)であり、かつAフラグがオフ(すなわち、Aフラグ=0?)であるか否かを判定する。このステップ45は、Aフラグが1→0となった立ち下がりのタイミングを判定するものであり、ステップS45が肯定判定されたときには、信号変化領域b1の開始と判断して、ステップS48へ進み、Bフラグ(仮)=1とする。ステップS48が否定判定されたときには、ステップS49へ進んで、Bフラグ(仮)=0とする。その後、このルーチンを一旦終了する。
ステップS40では、Cフラグの立ち下がりタイミングにおける経過時間が、時間閾値THcより大きいか否か(すなわち、Cフラグ経過時間>閾値THc?)を判定する。ステップS40が肯定判定されたら、Bフラグ条件を満足しないと判断し、ステップS401へ進んで、Bフラグ(仮)=0とする。ステップS40が否定判定されたときには、短い信号安定領域c0と判断されるので、ステップS402へ進んで、Bフラグ(仮2)=1とする。これにより、Bフラグ(仮)=1で示される第1信号安定領域a1後の信号変化領域b11と、Bフラグ(仮2)=1で示される信号変化領域b12とが、信号安定領域c0を挟んで連続する1つの信号変化領域b1をなす。
この連続する1つの信号変化領域b1におけるBフラグ経過時間は、図8に示すサブルーチンにより算出することができる。
図8のステップS101では、まず、図7のステップS41と同様に、1周期前の判定に基づくCフラグがオン(すなわち、(Delayed)Cフラグ=1?)であり、かつCフラグがオフ(すなわち、Cフラグ=0?)であるか否か、を判定する。ステップS101が肯定判定されたときには、Cフラグの立ち下がりタイミングと判断して、ステップS107へ進む。ステップS107以降は、Cフラグ条件に基づいて継続する信号変化領域b1を考慮する場合であり、詳細を後述する。
ステップS101が否定判定されたときには、ステップS102へ進んで、1周期前の判定に基づくBフラグを仮値として読み込む。ステップS102では、Bフラグ(仮)がオン(すなわち、Bフラグ(仮)=1?)であるか否かを判定し、肯定判定されたときには、ステップS103へ進む。ステップS102が否定判定されたときには、ステップS106へ進んで、Bフラグ経過時間を1周期前のBフラグ経過時間に設定し(すなわち、Bフラグ経過時間=(Delayed)Bフラグ経過時間)、このルーチンを一旦終了する。
ステップS103では、1周期前の判定に基づくBフラグがオフ(すなわち、(Delayed)Bフラグ(仮)=0?)であり、かつBフラグがオン(すなわち、Bフラグ(仮)=1?)であるか否かを判定する。このステップ44は、Bフラグが0→1となった立ち上がりのタイミングを判定するものであり、ステップS103が肯定判定されたときには、1周期前から信号変化領域b1が継続していると判断されるので、ステップS104へ進んで、Bフラグ経過時間=1とする。ステップS103が否定判定されたときには、ステップS105へ進んで、Bフラグ経過時間=(Delayed)Bフラグ経過時間+1とする。その後、このルーチンを一旦終了する。
ステップS107では、Cフラグの立ち下がりタイミングにおける経過時間が、時間閾値THcより大きいか否か(すなわち、Cフラグ経過時間>閾値THc?)を判定する。ステップS107が否定判定されたら、ステップS108へ進んで、Bフラグ(仮2)がオン(すなわち、Bフラグ(仮2)=1?)であるか否かを判定する。ステップS107が肯定判定されたら、ステップS109へ進んで、Bフラグ経過時間=(Delayed)Bフラグ経過時間とし、このルーチンを一旦終了する。
ステップS108が肯定判定されたら、信号変化領域b1が継続していると判断されるので、ステップS110へ進んで、Bフラグ経過時間=(Delayed)Bフラグ経過時間+1とする。ステップS108が否定判定されたら、ステップS109へ進んで、Bフラグ経過時間=(Delayed)Bフラグ経過時間とし、このルーチンを一旦終了する。
このように、連続する1つの信号変化領域b1を、Aフラグ条件又はCフラグ条件に基づいて判定し、また、Bフラグ条件が継続している時間を連続して算出することができる。したがって、Bフラグ経過時間における電流変化量から、連続する1つの信号変化領域b1の成立を容易に判定することができる。その際に、Bフラグ経過時間を考慮することもでき、例えば、Bフラグ経過時間が所定の時間内にあるときに、電流変化量を所定の変化閾値THbと比較するようにしてもよい。
図5のステップS5では、入力される電流波形信号が、Cフラグ条件を満たす第2信号安定領域a1であるか否かを判定する。ステップS5は、第2安定領域判定部13としての処理であり、図9にサブルーチンとして示される。
図9のステップS51では、逐次入力される電流波形信号が、安定閾値条件THを満たす範囲にあるか否かを判定する。具体的には、図12に条件10~条件14として示される閾値範囲条件を全て満足するときに、安定閾値条件THが成立と判定する。条件10~条件14は、図10の条件2~条件6に対応しており、例えば、条件10は、入力電流の平均値と最大電流との差が、条件11は、入力電流の平均値と最小電流との差が、条件12は、入力電流値の最大と最小との差が、それぞれ所定の閾値以下であることを定めている。
また、条件13は、例えば0.1秒間に上昇する最大電流幅が、所定の閾値A4以下であることを定め、条件14は、例えば0.1秒間に低下する最大電流幅が、所定の閾値以下であることを定めている。
ステップS51が否定判定されたときは、第2信号安定領域c1でないと判断されるので、ステップS52へ進んで、Cフラグをオフ(すなわち、Cフラグ=0)として、このルーチンを一旦終了する。ステップS51が肯定判定されたときは、ステップS53へ進み、1周期前のCフラグがオン(すなわち、(Delayed)Cフラグ=1?)であるか否かを判定する。ステップS53が肯定判定されたときは、第2信号安定領域c1が継続していると判断されるので、ステップS54へ進んで、Cフラグをオン(すなわち、Cフラグ=1)として、このルーチンを一旦終了する。
ステップS53が否定判定されたときは、ステップS55へ進んで、1周期前のBフラグがオン(すなわち、(Delayed)Bフラグ=1?)であるか否かを判定する。ステップS55が否定判定されたときは、1周期前に信号変化領域b1が成立していないので、第2信号安定領域c1と判断されない。したがって、ステップS56に進んで、Cフラグをオフ(すなわち、Cフラグ=0)とした後、このルーチンを一旦終了する。
ステップS55が肯定判定されたときは、信号変化領域b1が成立した後に、Cフラグ条件を満たしており、第2信号安定領域c1と判断される。したがって、ステップS57へ進んで、Cフラグをオン(すなわち、Cフラグ=1)として、このルーチンを一旦終了する。
図5のステップS6では、入力される電流波形信号が、Dフラグ条件を満たすか否かを判定する。ステップS6は、信号変化領域b及び第2信号安定領域c1の成立判定部14としての処理であり、図10にサブルーチンとして示される。
図10では、まず、ステップS61において、Bフラグ経過時間における信号変化量が、変化閾値THbより大きいか否か(すなわち、Bフラグ電流変化量>THb?)を判定する。ステップS61は、信号変化領域bの成立を判定するためのものであり、例えば、上記図8にて算出されたBフラグ経過時間において、当初からの信号変化量が所定の変化閾値THbより大きくなると、ステップS61が肯定判定されて、ステップS62へ進む。ステップS61が否定判定されたときは、ステップS66へ進んで、Dフラグをオフ(すなわち、Dフラグ=0)として、このルーチンを一旦終了する。
ステップS62では、Cフラグがオンであるか否かを判定する。ステップS62が否定判定されると、ステップS63で、Cフラグ経過時間=0として、ステップS65へ進む。
ステップS62が肯定判定されたときは、ステップS64へ進んで、その時点におけるCフラグ経過時間に+1を加算して、ステップS65へ進む。ステップS65では、Cフラグ経過時間に基づいて、図13に条件9として示す安定時間T2が成立したか否かを判定する。図中に示されるように、Cフラグ経過時間が短い場合には、電流波形が不安定であり、第2信号安定領域c1として判定されない。
ステップS65が否定判定されたときは、ステップS66へ進んで、Dフラグをオフ(すなわち、Dフラグ=0)とした後、このルーチンを一旦終了する。ステップS65が肯定判定されたときは、第2信号安定領域c1の成立と判断されるので、ステップS67へ進んで、Dフラグをオン(すなわち、Dフラグ=1)として、このルーチンを一旦終了する。
図5のステップS7では、Dフラグがオンであるか否かを判定し、否定判定された場合は、ステップS6へ戻る。ステップS7が肯定判定されると、ステップS8へ進み、信号抽出の開始判定を行う。ステップS8は、抽出判定部15としての処理であり、例えば、Dフラグがオンからオフに切り替わった場合に、Eフラグ条件を満たすと判定することができる。そして、Eフラグをオンして、信号抽出を開始し、一周期が経過した後、終了する。
以上の信号抽出処理により、例えば、図14に示すようにステップ状に変化する一連の電流波形信号Sを抽出することができる。一連の電流波形信号Sは、+方向に変化する信号変化領域bを挟んで、所定の安定閾値条件THが安定時間T1以上、継続する第1信号安定領域aと、所定の安定閾値条件THが安定時間T2以上、継続する第2信号安定領域cとを有している。図15に示すように、第1信号安定領域a、第2信号安定領域cにおける電流の変動がやや大きい場合でも、所定の安定閾値条件THが成立していればよく、一連の電流波形信号Sとして同様に抽出される。
さらに、例えば、図16に示すように、電流波形信号Sが、信号変化領域bの比較的初期に安定領域c0を有して、段付に変化する信号変化領域bを含む場合においても、安定領域c0を挟んで-方向に変化する1つの信号変化領域bとしてみなされる。図16に示される信号変化領域bは、安定領域c0がほぼフラットであり、安定領域c0を除く領域が概略一定の変化割合で継続しているが、図17に示すように、安定領域c0が所定の安定閾値条件THを満たす範囲で変動し、安定領域c0を除く領域の変化割合が異なる場合でも同様である。このようにして、信号変化領域bが成立し、一連の電流波形信号Sが、同様に抽出される。
(実施形態2)
信号検出装置に係る実施形態2について、図18~図21を参照して説明する。
本形態の信号検出装置は、上記実施形態1と同様に、車両用電源の電池状態推定装置2に適用されてパラメータ学習部10における信号抽出部1を構成するものである(例えば、上記図2参照)。さらに、信号抽出部1には、車両用電源として用いられる電池パックBの温度分布を考慮してパラメータ学習を実施するために、温度判定部と学習判定部とが設けられる。パラメータ学習部10におけるパラメータ学習や信号抽出部1における信号抽出処理の基本手順は、上記実施形態1と同様であり、以下、相違点を中心に説明する。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図18に模式的に示すように、信号検出対象となる電池を含む電池パックBは、例えば、二次電池からなる複数の電池セルB1~B6の直列接続体として構成される電池モジュールMを備える。このとき、電池モジュールMの温度は必ずしも一様ではなく、複数に区画された区画領域としての各電池セルB1~B6には、電池パックB内における配置や周辺温度の影響によって、温度のバラツキが生じることがある。
一方、上記図2に示したように、パラメータ学習部10におけるパラメータ学習には、電池電流Iの他、電池電圧Vや電池温度Tが用いられる。そのため、電池パックBの一部の部位における検出温度に基づいて、電池パックBの全体の学習を行う場合に、温度のバラツキが大きくなると、パラメータの推定精度に影響することが懸念される。
そこで、本形態では、電池パックBを構成する電池セルB1~B6のうちの複数(例えば、2つ)に、それぞれ温度検出装置31、32を設け、信号抽出部1において、それらの検出温度を比較監視することにより、温度分布の有無に応じたパラメータ学習を可能にする。具体的には、温度検出装置31、32は熱電対からなり、例えば、電池セルB1~B6のうち、端部の電池セルB1と中央部の電池セルB3の2つに設けられる。これらの検出温度は、信号抽出部1に入力される。
信号抽出部1には、温度判定部が設けられ、2つの検出温度の温度差ΔTを、予め設定された温度閾値Tthと比較して、温度のバラツキの程度を判定する。また、信号抽出部1には、学習判定部が設けられ、温度判定部の温度判定結果に基づいて、電池パックBの学習の可否を判定する。具体的には、電池パックBの全体について、パラメータ学習を行うことが可能か否か、あるいは、電池パックBのうちの一部、例えば、電池セルB1~B6ごとにパラメータ学習を行うことが可能か否か、を判定する。
図19に示すように、温度検出装置31により検出される電池セルB1の温度(以下、第1温度)Taと、温度検出装置32により検出される電池セルB3の温度(以下、第2温度)Tbとの温度差ΔT(すなわち、第1温度と第2温度の差の絶対値)は、時間と共に推移する。例えば、電池パックB内の中央部と端部とで放熱性が異なることから、充放電に伴う発熱量や周辺温度との差が大きくなると、温度差ΔTが大きくなりやすい。
温度判定条件となる温度閾値Tthは、例えば、温度差ΔTによるパラメータ学習への影響が許容範囲となるように、予め試験等を行って適宜設定することができる。
温度判定部は、温度差ΔTが温度閾値Tth以下であるときに、温度判定条件を満たすと判断し、温度判定フラグをオンとする。この場合には、電池パックBの全体でのパラメータ学習が可能である。一方、温度差ΔTが温度閾値Tthより大きいときには、温度判定条件を満たさないと判断し、温度判定フラグをオフとする。この場合には、電池パックBの一部について、具体的には、温度検出装置31、32を備える電池セルB1、B3の2つについて、個々にパラメータ学習を行うことが可能である。
図20、図21のフローチャートを用いて、本形態の信号抽出部1において実行される手順の一例を説明する。
図20は、温度判定部において周期的に実行される手順であり、温度判定処理が開始されると、まず、ステップS201において、温度判定のための温度閾値Tthが設定される。次いで、ステップS202において、電池セルB1の温度検出装置31により第1温度Taが測定され、ステップS203において、電池セルB3の温度検出装置32により第2温度Tbが測定される。
ステップS204では、ステップS202、ステップS203において測定された第1温度Taと第2温度Tbの温度差ΔTを算出し、続くステップS205において、算出された温度差ΔTを閾値判定する。例えば、ステップS201にて設定された温度閾値Tthを用いて、温度差ΔTが温度閾値Tth以下か否かを判定し、その結果に基づいて、ステップS206にて、温度判定フラグを処理する。例えば、ステップS205が肯定判定されたときには、温度判定フラグをオンとし、否定判定されたときには、温度判定フラグをオフとする。
一方、図21は、学習判定部において周期的に実行される手順であり、上記実施形態1のようにして信号抽出処理を行った結果(例えば、上記図5参照)に基づいて、パラメータ学習を実施するのに先立って行われる。具体的には、一連の電流波形信号Sが抽出されたタイミング(すなわち、上記図4におけるEフラグがオンとなっている状態)において、さらに、上記図20の温度判定結果に基づいて、電池パックBを構成する電池セルB1~B6のうちの学習可能な領域を判定することができる。
図21において、学習判定処理が開始されると、まず、ステップS301において、信号抽出フラグ(すなわち、上記図4におけるEフラグ)がオンか否かを判定する。ステップS301が肯定判定されたときには、ステップS302へ進み、否定判定されたときには、本処理を一旦終了する。
ステップS302では、温度判定フラグがオンか否かを判定する。この温度判定フラグは、上記図20のステップS206においてオン又はオフに判定されるものである。ステップS302が肯定判定されたときには、ステップS303へ進み、否定判定されたときには、ステップS304へ進む。
ステップS303では、信号抽出フラグと温度判定フラグが共にオンであることから、電池パックBの全体の学習が可能であると判断し、例えば、パラメータ学習部10へ、学習可能領域を全体とする学習指令信号を出力する。
その場合には、パラメータ学習部10では、例えば、抽出された一連の電流波形信号Sと、測定された第1、第2温度Ta、Tbと、電池パックBの総電圧に基づいて、パラメータ学習を実施することができる。
ステップS304では、温度判定フラグがオフであることから、電池パックBの一部のみ学習が可能であると判断し、例えば、パラメータ学習部10へ、電池パックBの一部を学習可能領域する学習指令信号を出力する。
その場合には、パラメータ学習部10では、例えば、抽出された一連の電流波形信号Sと、測定された第1、第2温度Ta、Tbと、対応する電池セルB1、B3の電圧に基づいて、電池セルB1、B3ごとに、パラメータ学習を実施することができる。
(実施形態3)
信号検出装置に係る実施形態3について、図22~図25を参照して説明する。
上記実施形態2では、電池パックBを構成する電池セルB1~B6の2つに温度検出装置31、32を設けて、2つの検出温度の温度差ΔTを用いて温度判定を行うようにしたが、3つ以上の検出温度を比較監視するようにしてもよい。
以下、上記実施形態2との相違点を中心に説明する。
図22に模式的に示すように、本形態では、電池パックBが備える電池モジュールMに、3つの温度検出装置31、32、33を設けている。具体的には、電池セルB1~B6のうち、両端部の電池セルB1、B6と中央部の電池セルB3に、温度検出装置31、32、33が設けられて、温度検出装置31、32の検出温度である第1温度Ta、第2温度Tbに加えて、温度検出装置33により検出される電池セルB6の温度(以下、第3温度)が、信号抽出部1に入力されるようになっている。
本形態においても、信号抽出部1には、温度判定部が設けられ、検出温度のうちの2つの温度差ΔTを、予め設定された温度閾値Tthと比較して、温度のバラツキの程度を判定する。また、信号抽出部1には、学習判定部が設けられ、温度判定部の温度判定結果に基づいて、電池パックBの学習の可否を判定することができる。
このとき、図23に示すように、2つの検出温度の温度差ΔTとして、第1温度Ta、第2温度Tbの温度差ΔT1と、第2温度Tb、第3温度Tcの温度差ΔT2と、第1温度Ta、第3温度Tcの温度差ΔT3とが算出される。そして、それぞれ温度閾値Tthと比較されて、温度判定フラグがオン又はオフとされる。
温度判定部は、具体的には、温度差ΔT1を温度閾値Tthと比較して、温度閾値Tth以下であるときに、第1温度判定フラグ(以下、第1フラグと略称する)をオンとする。また、温度差ΔT2を温度閾値Tthと比較して、温度閾値Tth以下であるときに、第2温度判定フラグ(以下、第2フラグと略称する)をオンとし、同様に、温度差ΔT3を温度閾値Tthと比較して、温度閾値Tth以下であるときに、第3温度判定フラグ(以下、第3フラグと略称する)をオンとする。
学習判定部は、第1~第3フラグのオンオフ状態に基づいて、電池パックBのうちの学習可能な領域を判定することができる。そして、例えば、第1~第3フラグの全てがオンであるときには、学習判定フラグをオンとし、第1~第3フラグのいずれかがオフであるときには、学習判定フラグをオフとする。学習判定フラグがオンである場合には、電池パックBの全体でのパラメータ学習が可能であり、学習判定フラグがオフである場合には、第1~第3フラグのオンオフ状態に応じて、対応する電池パックBの一部のパラメータ学習が可能となる。
図24は、温度判定部及び学習判定部において周期的に実行される手順の一例であり、ステップS401~ステップS411が温度判定部に、ステップS412~ステップS420が学習判定部に対応する。
まず、ステップS401において、温度判定のための温度閾値Tthが設定される。次いで、ステップS402において、温度検出装置31、32、33により測定された、第1温度Ta、第2温度Tb、第3温度Tcが入力される。
ステップS403では、ステップS402において入力された第1温度Taと第2温度Tbの温度差ΔT1を算出し、続くステップS404において、算出された温度差ΔT1を閾値判定する。具体的には、温度差ΔT1が温度閾値Tth以下か否かを判定し、その結果に基づいて、ステップS405にて、第1フラグを処理する。具体的には、ステップS404が肯定判定されたときには、第1フラグをオンとし、否定判定されたときには、第1フラグをオフとする。
また、ステップS406にて、ステップS402において入力された第2温度T2と第3温度Tcの温度差ΔT2を算出し、続くステップS407において、算出された温度差ΔT2を閾値判定する。さらに、ステップS408にて、その結果に基づいて、第2フラグをオン又はオフとする。同様に、ステップS409にて、ステップS402において入力された第1温度Taと第3温度Tcの温度差ΔT3を算出し、続くステップS410において、算出された温度差ΔT3を閾値判定する。さらに、ステップS411にて、その結果に基づいて、第3フラグをオン又はオフとする。
その後、ステップS412において、信号抽出フラグ(すなわち、上記図4におけるEフラグ)がオンか否かを判定する。ステップS412が肯定判定されたときには、ステップS413へ進み、否定判定されたときには、ステップS401へ戻る。
ステップS413では、第1~第3フラグが全てオンか否か(すなわち、図23における学習判定フラグがオンか否か)を判定する。ステップS413が肯定判定されたときには、ステップS414へ進む。この場合は、第1~第3フラグが全てオンであり、温度差ΔT1~ΔT3が、いずれも温度閾値Tth以下であるので、ステップS414では、電池パックBの全体でパラメータ学習が可能と判断し、例えば、パラメータ学習部10へ、学習可能領域を全体とする学習指令信号を出力する。その後、本処理を一旦終了する。
ステップS413が否定判定されたときには、ステップS415へ進み、第1フラグがオンか否かを判定する。ステップS415が肯定判定されたときには、ステップS416へ進み、否定判定されたときには、ステップS417へ進む。いずれの場合も、その後、ステップS418へ進む。
ステップS416では、第1フラグがオンであることから、温度差ΔT1に対応する領域では温度のバラツキが小さく、パラメータ学習が可能と判断する。すなわち、第1温度Ta、第2温度Tbに対応する電池セルB1から電池セルB3までの範囲において学習可となる。
一方、ステップS417では、第1フラグがオフであることから、温度差ΔT1に対応する領域では温度のバラツキが大きいと判断し、第1温度Taと第2温度Tbに対応する電池セルB1、B3のみにて学習可とする。
さらに、ステップS418において、第2フラグがオンか否かを判定する。ステップS418が肯定判定されたときには、ステップS419へ進み、否定判定されたときには、ステップS420へ進む。その後、本処理を一旦終了する。
この場合も、ステップS419では、第2フラグがオンであることから、温度差ΔT2に対応する領域では温度のバラツキが小さいと判断し、第2温度Tb、第3温度Tcに対応する電池セルB3から電池セルB6までの範囲において学習可とする。
一方、ステップS420では、第2フラグがオフであることから、温度差ΔT2に対応する領域では温度のバラツキが大きいと判断し、第2温度Tb、第3温度Tcに対応する電池セルB3、B6のみにて学習可とする。
このように、複数の温度検出装置31~33を用いる場合には、そのうちの2つの温度差ΔTを複数算出して、それぞれを温度閾値Tthと比較することで、学習可能な電池パックBの領域を適切に判断し、パラメータ学習への温度の影響を小さくすることができる。
なお、本形態では、3つの複数の温度検出装置31~33を用い、そのうちの2つをそれぞれ組み合わせて温度差ΔT1~ΔT3を算出し、温度判定を行うようにしたが、必ずしも全ての組み合わせについて温度差ΔTを監視する必要はない。
例えば、電池パックBにおける電流経路、すなわち電流の流れ方向において隣り合う2つの温度差ΔT1、ΔT2のみを監視し、両端の電池セルB1、B6における温度差ΔT3を省略してもよい。その場合には、温度差ΔT1、ΔT2に基づく第1、第2フラグの両方がオンであるときに、電池パックBの全体を学習可能としてもよい。
図25に示すように、電池パックBの構成は、上記実施形態2、3に示したセル配置やセル数に限るものではなく、例えば、8つの電池セルB1~B8が2列に配置される構成であってもよい。その場合には、電池セルB1~B8が直列に接続されて、一連なりの電流経路4を形成するように配置される。具体的には、電池パックBの長手方向Xの一端側に位置する電池セルB1、B8が、一連なりの電流経路4の入力端と出力端となり、電池セルB1から長手方向Xの他端側へ向かう電流経路4は、他端側に位置する電池セルB4、B5において折り返されて、一端側の電池セルB8へ戻る。
このような配置においても、例えば、4つの温度検出装置31~34を電池セルB1、B3、B4、B5に配置し、温度判定部において、それらのうち2つの温度差ΔTを温度閾値Tthと比較監視し、温度バラツキの有無を判定することができる。
4つの温度検出装置31~34の配置や比較する2つの選定は、特に限定されるものではないが、比較的温度差が生じやすい一端側の電池セルB1と、これと同じ列の両端より内側に配置される電池セルB3との温度差ΔTや、折り返し部となり比較的電流経路4が長くなる電池セルB4、B5との温度差ΔTを用いることで、温度バラツキを検出しやすくなることが期待される。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、上記実施形態では、信号検出装置を、パラメータ学習部10の信号抽出部1として電池状態推定装置2に適用される例を示したが、一連の電流波形信号Sを抽出するための任意の装置に適用可能である。また、第1信号安定領域a、変化領域b、第2信号安定領域cを規定する、安定閾値条件TH、安定時間T1、T2、変化閾値THb、時間閾値THc、温度閾値Tth等は、任意に設定することができる。
S、S1、S2 一連の電流波形信号
a、a1、a2 第1信号安定領域
b、b1、b2 信号変化領域
c、c1、c2 第2信号安定領域
1 信号抽出部(信号検出装置)
11 第1安定領域判定部
12 変化領域判定部
13 第2安定領域判定部
14 成立判定部
15 抽出判定部

Claims (14)

  1. 時間と共に変動する電流波形信号から、第1信号安定領域(a、a1、a2)に続く信号変化領域(b、b1、b2)及び第2信号安定領域(c、c1、c2)を含む一連の電流波形信号(S、S1、S2)を抽出する信号検出装置(1)であって、
    上記第1信号安定領域の判定情報を出力する第1安定領域判定部(11)と、
    上記第1安定領域判定部の判定情報と連動して上記信号変化領域の判定情報を出力する変化領域判定部(12)と、
    上記変化領域判定部の判定情報と連動して上記第2信号安定領域の判定情報を出力する第2安定領域判定部(13)と、を備え、
    上記第1安定領域判定部、上記変化領域判定部及び上記第2安定領域判定部の各々の出力から、上記第1信号安定領域、上記信号変化領域及び上記第2信号安定領域の各々の成立を順に判断し、
    上記第1信号安定領域と、上記信号変化領域と、上記第2信号安定領域とが、この順に連続しているときに上記一連の電流波形信号の成立と判断して、上記一連の電流波形信号の抽出を実行すると共に、
    上記変化領域判定部は、電流波形信号が一方向に変化している間は、連続する1つの上記信号変化領域とみなして、上記信号変化領域の判定情報を出力する、信号検出装置。
  2. 先に現れる上記第1信号安定領域(a1)に続く上記信号変化領域(b1)及び上記第2信号安定領域(c1)を含む一連の電流波形信号(S1)と、次に現れる上記第1信号安定領域(a2)に続く上記信号変化領域(b2)及び上記第2信号安定領域(c2)を含む一連の電流波形信号(S2)とを、区別して抽出する、請求項1に記載の信号検出装置。
  3. 上記第1安定領域判定部は、電流波形信号が、第1安定条件を満たすときに上記第1信号安定領域と判定して、Aフラグをオンに設定し、
    上記第2安定領域判定部は、電流波形信号が、第2安定条件を満たすときに上記第2信号安定領域の開始と判定して、Cフラグをオンに設定し、
    上記変化領域判定部は、電流波形信号が、変化条件を満たすときに上記信号変化領域と判定して、Bフラグをオンに設定し、かつ、上記変化条件は、上記第1安定条件を満たす状態となった後に、上記第1安定条件を満たさない状態となった場合か、又は、上記第2安定条件を満たす状態となった後に、上記第2安定条件を満たさない状態となったときに、上記第2安定条件の経過時間が、時間閾値(THc)以下の場合である、請求項1又は2に記載の信号検出装置。
  4. 上記第1安定条件は、電流波形信号の信号変化量が、安定閾値条件(TH)を満足し、かつ第1安定時間(T1)が経過した場合である、請求項3に記載の信号検出装置。
  5. 上記信号変化領域における電流波形信号の信号変化量が、変化閾値(THb)より大きい場合に、上記信号変化領域の成立と判定する、請求項3又は4に記載の信号検出装置。
  6. 上記第2安定条件は、上記変化条件を満たす状態となった後に、電流波形信号の信号変化量が、安定閾値条件(TH)を満足した場合である、請求項3~5のいずれか1項に記載の信号検出装置。
  7. 上記第2安定領域判定部の判定情報から、上記一連の電流波形信号の成立を判定する成立判定部(14)を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の信号検出装置。
  8. 上記成立判定部は、上記第2信号安定領域が、成立条件を満たすときに上記一連の電流波形信号の成立と判定して、Dフラグをオンに設定する、請求項7に記載の信号検出装置。
  9. 上記成立条件は、上記第2安定条件を満たし、かつ第2安定時間(T2)が経過した場合である、請求項8に記載の信号検出装置。
  10. 上記成立判定部の判定情報から、上記一連の電流波形信号の抽出を判定する抽出判定部(15)を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の信号検出装置。
  11. 複数の区画領域(B1~B8)を有する信号検出対象(B)に設けられた複数の温度検出装置(31~34)からの検出温度が入力され、入力される複数の上記検出温度の差分値(ΔT、ΔT1~ΔT3)を温度閾値(Tth)と比較して温度判定を行う温度判定部と、上記温度判定部による温度判定結果に基づいて、上記信号検出対象の学習の可否を判定する学習判定部と、を備える、請求項1~10のいずれか1項に記載の信号検出装置。
  12. 上記学習判定部は、2つ以上の上記区画領域の上記検出温度に基づいて、1つ以上の上記差分値を算出し、算出した上記差分値の全てが上記温度閾値以下であるときに、上記信号検出対象の全体についての学習が可能と判定する、請求項11に記載の信号検出装置。
  13. 上記学習判定部は、2つ以上の上記区画領域の上記検出温度に基づいて、1つ以上の上記差分値を算出し、算出した上記差分値が上記温度閾値より大きいときには、上記差分値の算出に用いた上記検出温度に対応する上記区画領域ごとの学習が可能と判定する、請求項11に記載の信号検出装置。
  14. 上記差分値を検出するための2つの上記温度検出装置は、上記信号検出対象の電流経路(4)において隣り合って配置される、請求項10~13のいずれか1項に記載の信号検出装置。
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