JP7100383B2 - 耐湿性チップスケールパッケージ発光素子 - Google Patents

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Description

関連出願の引用参照
本願は、2016年8月5日に出願された台湾特許出願第105124965号および2016年8月9日に出願された中国特許出願第201610648426.7号に対する利益および優先権を主張するものであり、両出願の開示内容全体を参照により本願に取り込む。
背景
技術分野
本開示は、発光素子に関するものであり、詳細には、動作時に電磁放射を発生する発光半導体ダイを含む耐酸素性および耐湿性チップスケールパッケージ発光素子に関する。
関連技術の説明
発光素子(LED)は、例えば一般照明、バックライトユニット、交通信号、ポータブル機器、自動車照明など、様々な用途において広範に用いられている。一般的に、発光半導体ダイはリードフレームなどのパッケージ構造体内に配置されて、パッケージ型LEDを構成する。さらに、フォトルミネセンス材料がパッケージ構造体内に含まれていてもよく、発光半導体ダイから出射された一次光(例えば、青色光)の一部をより長波長の二次光(例えば、黄色光)に変換し、異なる波長からなる光を混合して白色光を生成する。様々な照明用途における仕様を満たすために、適切なスペクトル基準値を有する様々なフォトルミネセンス材料であることが望ましい。
例えば、液晶ディスプレイ(LCD)は、通常、LEDをバックライト源として用いる。この適用例では、発光スペクトルの半値全幅(FWHM)が狭いフォトルミネセンス材料ほど色純度が向上するため、LCDの色域がより広くなり、鮮明な色画像を提供できる。さらに、一般的な照明用途の場合、発光スペクトルのFWHMが狭い赤色のフォトルミネセンス材料をLEDに使用すると、最小量の一次光をダウンコンバートすることによって、その光変換効率を過度に犠牲にすることなく、光の演色評価数(CRI)を実質的に向上させることができる。そのため、LEDは、高いCRIおよび良好な発光効率を同時に有することができる。
現在、FWHMがより狭い光スペクトルを得られるフォトルミネセンス材料がいくつかあり、例えば、フッ化物フォトルミネセンス材料または半導体ナノ結晶材料(例えば、量子ドット)などである。しかし、これらのフォトルミネセンス材料は酸素または湿気による影響を受けやすい。例えば、フッ化物フォトルミネセンス材料は、周囲環境から浸出した酸素または湿気に晒されると酸化する可能性のある高反応性の遷移金属イオン活性化剤(例えば、マンガン、Mn4+)を含む。活性化剤が酸化すると、フォトルミネセンス材料が不活性化するため、これらのフォトルミネセンス材料は徐々に波長変換能力を失っていき、その結果、所定の動作寿命中に、所定の輝度が徐々に低下したり、あるいは色スペクトルのシフトが生じたりする。そのため、LED業界において、これらの感湿性フォトルミネセンス材料に及ぼす酸素または湿気の影響を軽減するためのアプローチがいくつか提案されている。
例えば、1つのアプローチにおいては、各蛍光体粒子の外面上に形成された保護カプセル層を有するマンガンによって活性化されたフッ化物蛍光体材料が用いられる。カプセル層はマンガンを含まないフッ化物蛍光体材料であり、酸素または湿気に起因する劣化メカニズムを緩和させる。別のアプローチでは、上記の劣化問題に対処する別のフッ化物蛍光体材料が提案され、その蛍光体粒子は、内側領域と、内側領域をカプセル化するための外面領域とを含み、表面領域中のマンガン濃度は、内側領域よりも低い。どちらのアプローチにおいても、マンガンの酸素または湿気への露呈を最小限にすることで、酸素または湿気に起因する材料劣化の問題に対処している。上記の解決法の場合、酸素または湿気に起因するフッ化物フォトルミネセンス材料の劣化プロセスを遅らせることはできるものの、劣化の完全な回避は未だ不可能である。また、各フッ化物フォトルミネセンス材料粒子を、マンガンを含まない層または低濃度のマンガン層で完全に被覆することは極めて困難であるため、やはり蛍光体作製コストが増加する。その上、カプセル層の存在によって、フッ化物フォトルミネセンス材料の光変換効率も低下する。
量子ドット(QD)とは、一般的に、II-IV、III-V、IV-VIまたはIV材料の小さな半導体結晶を指し、その大きさは(例えば、直径)、約1nm~約50nmのオーダであり、FWHMスペクトルが極めて狭いフォトルミネセンス材料として用いることができる。しかし、QD表面上に過度の欠陥および未結合手が有る場合、量子効率のかなり低い非発光性の電子・正孔再結合となる可能性がある。さらに、QDが酸素または湿気と接触すると、光化学反応によってQDの表面が酸化しやすくなる。発光効率および安定性がより高いQDを作製するには、別の無機半導体シェルをQDコア上に生成して、コア/シェル構造を形成する。この配置構成において、シェルは保護層と考えられ、表面欠陥を減少させることで発光効率を高め、QD表面上の光化学反応を最小限にすることで材料の安定性を向上させる。そのため、コア/シェルQDは、光化学酸化に対するより高いフォトルミネセンス効率およびより高い安定性を有することができる。しかし、フッ化物蛍光体材料と同様に、コア/シェル構造の利用によりQDの劣化を遅らせることができるものの、QDの劣化の完全な防止はできない。
LEDのパッケージ構造体を改良してLEDの安定性を高めて、フッ化物フォトルミネセンス材料の遷移金属活性化剤による酸化プロセスを最小限にする別の解決法が提案されている。例えば、1つのアプローチにおいて、リードフレーム型LED素子が、蛍光体シリコーンスラリー層上に配置された透明シリコーン封入層を含むものとして提案されている。LEDパッケージを保護封入層で覆わない場合、酸素または湿気がLEDパッケージに浸透しやすく、蛍光体材料と反応する恐れがある。そのため、透明シリコーン封入層がバリア層として機能して、周囲の酸素および湿気の浸透を低減する。別のアプローチでは、別のリードフレーム型LED素子が提案されていて、シリコーン材料中に分散された蛍光体材料が、リードフレームによって形成された光空胴中に配される。当該アプローチでは、蛍光体スラリーに対するシリコーンの重量百分率の比が高めに設定されているため、シリコーンがより多く含まれ、より高い酸素/湿気耐性をもたらす。そのため、酸素/湿気に起因する劣化もこれに応じて低下させることができる。
パッケージレベルでの酸素および湿気の浸透を低減させる上記解決法は、リードフレーム型LED用に開発されていることが理解されよう。しかし、リードフレームを筺体またはハウジングとして用いる場合、LEDのパッケージサイズが大きくなる。その上、より肉厚のシリコーン被覆層またはより多量のシリコーンを用いてバリア特性を向上させると、LED全体のサイズがさらに大きくなる。そのため、このような解決法は、LEDが埋設されるエレクトロニクス製品の一部には不向きである。なぜならば、これらのエレクトロニクス製品、例えば携帯電子機器またはLEDTV用のLEDバックライトは、より薄くてコンパクトな大きさを指向し続けているからである。このように厳しい物理的空間仕様を満たすために、LEDをコンパクトな大きさで作製することが望ましい。そのため、チップスケールパッケージ(CSP)型LEDは、他のLEDパッケージと比べて大きさの点で有利であるため、LED業界においてますます注目を集めている。しかし、LEDの大きさに制約があるため、外部の酸素および湿気がLEDパッケージ内に浸入することを防止することがより困難になる。
そのため外部の酸素および湿気に対する優れたバリア特性を所定の動作寿命期間中維持しつつ、感湿性フォトルミネセンス材料を用いたコンパクトなCSP型LEDを提供して光学特性を改善することが必要とされている。
概要
本開示のいくつかの実施形態では、湿気バリア構造体を用いて酸素および湿気が、発光素子中で使用される感湿性フォトルミネセンス材料に接触することを防止または最小限にするように構成された発光素子を提供することを目的とする。望ましくは、湿気バリア構造体の実施形態は、発光素子のパッケージサイズが著しく大きくならないようにして、チップスケールパッケージ型発光素子のフォームファクタが小さいという利点を維持する。
上記の目的を達成するために、本開示のいくつかの実施形態による発光素子は、発光半導体ダイと、発光半導体ダイ上に配設された多層フォトルミネセンス構造体と、発光半導体ダイの縁端面およびフォトルミネセンス構造体の縁端面を囲繞する反射構造体とを備える。フォトルミネセンス構造体は、第2のフォトルミネセンス層、および第2のフォトルミネセンス層上に配設された第1のフォトルミネセンス層を含む。第1のフォトルミネセンス層は、第1のポリマーマトリクス材料内に分散された第1のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性の低いフォトルミネセンス材料)からなり、第2のフォトルミネセンス層は、第2のポリマーマトリクス材料内に分散された第2のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性フォトルミネセンス材料)からなる。反射構造体は、第3のポリマーマトリクス材料内に分散された光散乱粒子(例えば、非感湿性光散乱粒子)からなる。
上記目的を達成するために、本開示の他の実施形態による発光素子は、発光半導体ダイと、発光半導体ダイ上に配設された多層フォトルミネセンス構造体と、フォトルミネセンス構造体を覆う封入構造体とを備える。フォトルミネセンス構造体は、第2のフォトルミネセンス層、および第2のフォトルミネセンス層を覆う第1のフォトルミネセンス層を含む。第1のフォトルミネセンス層は、第1のポリマーマトリクス材料内に分散された第1のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性の低いフォトルミネセンス材料)からなり、第2のフォトルミネセンス層は、第2のポリマーマトリクス材料内に分散された第2のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性フォトルミネセンス材料)からなる。封入構造体は、実質的に透明な第3のポリマー材料を含む。
上記目的を達成するために、リードフレームまたはサブマウント基板を用いて封入された発光素子は、本開示の他の実施形態による耐湿性多層フォトルミネセンス構造体で具体化され、発光半導体ダイ、パッケージ構造体およびフォトルミネセンス構造体を備える。パッケージ構造体は、リードフレームまたはサブマウント基板、ならびにリードフレームを部分的に覆う反射板を含んで、光空胴を形成する。光空胴内に配置された発光半導体ダイは、リードフレームの電極に機械的に接合されて、電気的に接続される。さらに、光空胴内に配設された発光半導体ダイ上に配置されたフォトルミネセンス構造体は、第2のフォトルミネセンス層、および第2のフォトルミネセンス層上に配置された第1のフォトルミネセンス層を含む。第1のフォトルミネセンス層は、第1のポリマーマトリクス材料内に分散された第1のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性の低いフォトルミネセンス材料)を含み、第2のフォトルミネセンス層は、第2のポリマーマトリクス材料内に分散された第2のフォトルミネセンス材料(例えば、感湿性フォトルミネセンス材料)を含む。
よって、本開示は少なくとも、いくつかの実施形態による以下の技術的利点を提供する。低感湿性のフォトルミネセンス材料を含む第1のフォトルミネセンス層は、感湿性フォトルミネセンス材料を含む下側の第2のフォトルミネセンス層を周囲の酸素および湿気から保護するバリア層として機能する。反射構造体、封入構造体およびパッケージ構造体もまた、外部の酸素および湿気の内部への浸透を防止できるため、感湿性フォトルミネセンス材料の劣化プロセスが大幅に減少する。換言すれば、低感湿性のフォトルミネセンス層は、光変換層として機能するだけでなく、下側の感湿性フォトルミネセンス層の保護バリア層としても機能する。
詳細には、第1のフォトルミネセンス層において、第1のポリマーマトリクス材料および低感湿性のフォトルミネセンス材料はどちらも、周囲の酸素および湿気の浸透を低減させるか、または最小限にするように構成される。よって、パッケージの厚さを著しく増加させることなく、第1のフォトルミネセンス層が、感湿性フォトルミネセンス材料を含む下側の第2の感湿性フォトルミネセンス層を保護する酸素および湿気バリア層の役割を果たす。その結果、耐湿性構造体で具体化される発光素子の全体的なパッケージサイズを最小限にでき、小フォームファクタの仕様を満たすことができる。
さらに、発光素子はさらに、耐湿性構造体と共に酸素スカベンジャおよび湿気スカベンジャとして機能するゲッタ材料を含むゲッタ層を含んでもよく、これにより、感湿性フォトルミネセンス材料が外部の酸素および湿気と接することをさらに抑制できる。
本開示の他の態様および実施形態も企図される。上述の要旨および以下の詳細な説明は、本開示をいずれかの特定の実施形態に限定するものではなく、本開示のいくつかの実施形態を説明するものに過ぎない。
ないし 本開示のいくつかの実施形態によるLEDを示す模式断面図である。 および 図1Cおよび図1Dに示すLEDの用のパターン型フォトルミネセンス層を作製する際に用いられるシャドーマスクの模式図である。 ないし 本開示のいくつかの実施形態によるLEDを示す模式断面図である。 本開示のいくつかの実施形態によるLEDを示す模式断面図である。 ないし 本開示のいくつかの実施形態によるLEDを示す模式断面図である。 および 本開示のいくつかの実施形態によるLEDを示す模式断面図である。
詳細な説明
定義
以下の定義は、本発明のいくつかの実施形態に関して述べるいくつかの技術態様に適用される。これらの定義は、本願において同じように拡大してもよい。
本願において用いられるように、単数扱いの用語は、非特定と特定とを問わず、文脈上とくに指示しない限り、複数の対象を含む。よって、例えば、1つの層について言及する場合、文脈から明確である場合を除いて、複数の層を含み得る。
本願において用いられるように、用語「1組」は、1つ以上の構成要素の集りを意味する。よって、例えば、1組の層は、単一の層または複数の層を含み得る。1組のうちの複数の構成要素を、1組のうちの複数の部材と呼ぶ場合もある。1組のうちの複数の構成要素は、同じものである場合もあれば、異なるものである場合もある。いくつかの場合において、1組のうちの複数の構成要素は、1つ以上の共通する特性を含んでいてもよい。
本願において用いられるように、用語「隣接する」は、近くにあるか、または隣り合う様子を指す。隣接する構成要素は、互いに離れていてもよいし、あるいは実際に、すなわち直接的に互いに接触していてもよい。いくつかの場合において、隣接する構成要素は、互いに接続している場合があり、あるいは互いに一体形成されている場合もある。いくつかの実施形態の記載において、構成要素が別の構成要素の「上」または「上方」に配置されている場合、前者の構成要素が後者の構成要素上に直接配置されている(例えば、直接物理的に接触している)場合と、1つ以上の介在する構成要素が前者の構成要素と後者の構成要素との間に配置されている場合も含まれる。いくつかの実施形態の記載において、ある構成要素が別の構成要素の「下側」に配置されている場合、前者の構成要素が後者の構成要素の下側に直接配置されている場合(例えば、直接物理的に接触している場合)と、1つ以上の介在する構成要素が前者の構成要素と後者の構成要素との間に配置されている場合を含んでいてもよい。
本願において用いられるように、用語「接続する」、「接続された」および「接続」は、動作上の連結または関連を指す。接続された構成要素は、互いに直接接続させてもよく、あるいは例えば別の1組の構成要素を介して互いに間接的に接続される場合もある。
本願において用いられるように、用語「約」、「実質的に」および「実質的な」は、考慮すべき度合いまたは程度を指す。事象または状況に関連付けて用いられる場合、これらの用語は、その事象または状況が間違いなく発生する場合の他に、例えば本明細書で述べる製造作業の典型的な許容レベルを考慮してその事象または状況がほぼ発生する場合を含んでもよい。例えば、数値に関連して用いられる場合、これらの用語は、当該数値の±10%以内の変動範囲を含んでいてもよく、例えば、±5%以内、±4%以内、±3%以内、±2%以内、±1%以内、±0.5%以内、±0.1%以内、または±0.05%以内の変動範囲を含む。例えば、「実質的に」透明なとは、可視スペクトルの少なくとも一部またはその全体における少なくとも70%の光透過率を指し、例えば、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%または少なくとも90%の光透過率を指すものでよい。
本願においてフォトルミネセンスに関して用いられるように、用語「効率」または「量子効率」とは、入力光子数に対する出力光子数の比を指す。
本願において用いられるように、用語「大きさ」は、特徴的寸法を指す。対象物が球形(例えば、粒子)の場合、その対象物の大きさとは対象物の直径を意味するものでよい。対象物が非球形の場合、その対象物の大きさとは対応する球形対象物の直径を意味するものでよく、この場合、対応する球形対象物は実質的に非球形対象物と同様の一連の導出可能な、あるいは測定可能な特性を呈するか、もしくはこのような特性を有する。よって、例えば、特定の大きさを有する1組の対象物について言及する場合、当該対象物はその大きさの周囲に、いくつかの大きさの分布を有するものと考えられる。よって、本願において用いられるように、1組の対象物の大きさとは、大きさ分布における典型的な大きさ、例えば、大きさの平均値、中間値またはピーク値などを意味するものでよい。
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による発光素子(LED)1の模式断面図を示す。LED1は、発光半導体ダイ10、フォトルミネセンス構造体20および反射構造体30を含む。技術的内容について、以下に説明する。
発光半導体ダイ10は望ましくはフリップチップ型発光半導体ダイであり、上面11、下面12、縁面13および1組の電極14を有する。上面11および下面12は、実質的に平行に形成され、対向する。縁面13は、上面11と下面12との間に形成されて延伸し、上面11の外縁を下面12の外縁と接続させる。
1組の電極14または複数の電極は、下面12上に配置される。電気を1組の電極14を通して発光半導体ダイ10に印加するとエレクトロルミネセンスが発生し、例えば、青色光または紫外線(UV)光などの一次光が外方に出射される。発光半導体ダイ10によって生成された光の大部分は、上面11および縁面13を通して外方に放射される。
フォトルミネセンス構造体20は、発光半導体ダイ10から出射された一次光(例えば、青色光またはUV光)の一部を吸収して、より波長の長い二次光(例えば、赤色、黄色、緑色または青色)として放出してもよい。フォトルミネセンス構造体20を通過した一次光の一部はフォトルミネセンス構造体20によって変換された二次光と混合され、例えば、所定の相関色温度(CCT)を有する白色光など、所望の色外観を有する光を生成する。
素子構造の観点からみると、多層フォトルミネセンス構造体20(以下、PL構造体20と略す)は、上面201、下面202および縁面203を含む。上面201および下面202は対向して配置され、縁面203は、上面201と下面202との間に形成されて、上面201の外縁を下面202の外縁と接続させる。
PL構造体20は、発光半導体ダイ10上に配置される。詳細には、PL構造体20の下面202が発光半導体ダイ10の上面11に隣接することで、下面202が上面11を覆う。他の実施形態において、下面202は、上面11から間隔を空けて配置され、スペーサまたは他の構造体(図示せず)をPL構造体20と発光半導体ダイ10との間に配設してもよい。加えて、下面202の大きさは上面11よりも若干大きいことが望ましいが、この技術的特徴は他の実施形態では省いてもよく、あるいは変更してもよい。より詳細には、PL構造体20は、第1のフォトルミネセンス層(以下、第1のPL層と略す)21、および第2のフォトルミネセンス層(以下、第2のPL層と略す)22を含み、第1のPL層21は第2のPL層22上に配置される。第1のPL層21は、第2のPL層22に隣接して積層してもよいし、あるいは第2のPL層22から間隔を空けて配置して、スペーサまたは他の構造体を両者間に配置できるようにしてもよい。
第1のPL層21は、第1のポリマーマトリクス材料211および第1のフォトルミネセンス材料212(例えば、低感湿性のフォトルミネセンス材料)(以下、低感湿性PL材料212と略す)を含んでいてもよい。低感湿性PL材料212は、第1のポリマーマトリクス材料211内に分散される。低感湿性PL材料212は、発光半導体ダイ10から出射された一次光(例えば、UV光)によって照射さると、より波長の長い二次光(例えば、赤色、緑色または青色の光)を生成することができる。低感湿性PL材料212が蛍光体材料を含む場合、蛍光体材料は一般的に酸素または湿気による影響を受けにくい金属活性化剤を含む。そのため、酸素または湿気による酸化が原因で低感湿性PL材料212が不活性化する可能性がより低くなる。換言すれば、低感湿性材料212は、酸素および湿気の存在下において特定の光輝度および所望の光スペクトルを有する状態で所望の光変換性能を維持することができ、よって周囲環境の影響をより受けにくくなる。低感湿性材料212の例を挙げると、例えば、黄色蛍光体材料としてイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、緑色蛍光体材料として窒化物蛍光体材料もしくはβサイアロンなどの酸窒化物蛍光体材料といった無機蛍光体材料が含まれるが、これに限定するものではない。
低感湿性PL材料212は、酸素および湿気の影響を受けにくいため、周囲の酸素または湿気の浸透に抗するバリア層として作製してもよい。表1は、2mmの同じ厚さを持つ2つの層の水蒸気透過速度(WVTR)の測定結果を示す。シリコーン材料のみで構成される膜Aについては、WVTRは10.51g/m/日である。シリコーン材料、およびシリコーン材料内に重量百分率(wt.%)で60%量分散された低感湿性フォトルミネセンス材料で構成された膜Bについては、WVTRは8.31g/m/日まで低下した。明確に実証されたように、第1のPL層21はWVTRがより低いため、低感湿性PL材料212を第1のポリマーマトリクス材料211内に含む場合、より良好な耐湿性バリア特性が得られる。
Figure 0007100383000001
低感湿性PL材料212の重量百分率を増加させてより高い実装密度の層構造を構成すると、第1のPL層21の酸素および湿気バリア特性が向上する。この結果は、無機材料のWVTRが一般的に有機ポリマー材料よりもはるかに低いことに起因する。そのため、望ましくは、第1のPL層21の全重量に対する低感湿性PL材料212の重量百分率を約50%未満、約60%未満または約70%未満にする。低感湿性PL材料212の実装密度をより高くするために、低感湿性PL材料212の蛍光体粒子の中程度粒径(D50)を、望ましくは、約30μm未満、約20μm未満または約10μm未満とする。
さらに、低感湿性PL材料212および第1のポリマーマトリクス材料211のどちらも、周囲の酸素または湿気の浸透に抗するように機能してもよい。第1のポリマーマトリクス材料211は、WVTRがより低い、例えばWVTRが2mm層厚において測定された約10g/m/日未満のポリマー材料から選択して、湿気バリア特性を向上させてもよい。第1のポリマーマトリクス材料211の例として、シリコーン材料などの樹脂材料が挙げられるが、これに限定されるものではない。
その結果、第1のポリマーマトリクス材料211および低感湿性PL材料212で構成される第1のPL層21は、湿気の浸透に抗する酸素および湿気バリア層として機能でき、これにより、第2のPL層22が周囲の酸素または湿気に晒される危険性を最小限にするか、または低減させることができる。第2のPL層22は、第2のポリマーマトリクス材料221と、異なる第2のフォトルミネセンス材料222(例えば、感湿性フォトルミネセンス材料)(以下、感湿性PL材料222と略す)とを含んでいてもよい。感湿性PL材料222は、第2のポリマーマトリクス材料221内に分散されて、しっかり定着している。感湿性PL材料222は、望ましくは、発光半導体ダイ10から出射された一次光(例えば、UV光)によって照射されている間、波長がより長くFWHMが狭い二次光(例えば、赤色、緑色または青色光)を生成することができる。感湿性PL材料222は、フォトルミネセンスのFWHMが低感湿性PL材料212のフォトルミネセンスよりも狭いことに特徴があるものでよい。
感湿性PL材料222の例を挙げると、酸素または湿気の存在下において酸化する傾向を有する反応金属によって活性化される蛍光体材料がある。感湿性PL材料222の他の例としてケイ酸塩蛍光体材料があり、当該材料は湿気があると加水分解しやすく、YAG蛍光体材料よりも安定性が低い。感湿性PL材料222の他の例を挙げると、半導体ナノ結晶材料(例えば、量子ドット)がある。量子ドットは、より高エネルギーの一次光によって照射された場合に特定のスペクトルを出射するルミネセンス材料となり得る。出射光のスペクトルは、量子ドットの粒径、形状および材料組成を変更することにより、正確に調整することができる。しかし、酸素または湿気の存在下において量子ドットに照射すると、光酸化によりフォトルミネセンス強度が大幅に低下する可能性ある。さらに、量子ドットが光酸化した場合、出射光のスペクトルがより短波長のスペクトルにシフトする可能性があり、すなわち、フォトルミネセンススペクトルの「青色シフト」が起こり得る。
そのため、酸素または湿気がある場合、感湿性PL材料222が特定の波長変換機能を失いかねない。それにより、所定の動作寿命中に、所定のフォトルミネセンス強度またはスペクトルシフトが徐々に低下する。感湿性材料222に達する酸素または湿気の量を低減するために、第1のPL層21は、周囲の酸素または湿気の浸入および浸透に抗するバリア層として機能するように構成される。そのため、下側に設けられた感湿性材料222の動作寿命が延びる。さらに、第2のポリマーマトリクス材料221は、WVTRがより低いポリマー材料(例えば、WVTRが低いシリコーン材料などの樹脂材料)から選択してもよく、これにより、感湿性PL材料222に達する酸素または湿気の量をさらに低減できる。
いくつかの実施形態において、感湿性材料222の例は赤色フッ化物蛍光体材料を含んでいてもよく、赤色フッ化物蛍光体材料は、以下のうち少なくとも1つを含む。すなわち、(A)A[MF]:M4+、ここでAはLi、Na、K、Rb、Cs、NHおよびこれらのうち2つ以上の組み合わせから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zrおよびこれらのうち2つ以上の組み合わせから選択され、(B)E[MF]:M4+、ここでEはMg、Ca、Sr、Ba、Znおよびこれらのうち2つ以上の組み合わせから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zrおよびこれらのうち2つ以上の組み合わせから選択され、(C)Ba0.65Zr0.352.70:M4+、または(D)A[ZrF]:M4+、ここでAはLi、Na、K、Rb、Cs、NHおよびこれらのうち2つ以上の組み合わせから選択される。
感湿性材料222の別の例は、量子ドットを含み、量子ドットは、II-VI族化合物、III-V族化合物、IV-VI族化合物およびIV族化合物の半導体ナノ結晶材料から選択可能であるが、これに限定されるものではない。例えば、II-VI族化合物は、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、HgS、HgSe、HgTe、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HggZnTe、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTeなどを含んでいてもよく、III-V族化合物は、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、GaPAs、AlNP、AlNAs、AlPAs、InNP、InNAs、InPAs、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlPAs、GaInNP、GaInNAs、GaInPAs、InAlNP、InAlNAs、InAlPAsなどを含んでいてもよく、IV-VI族化合物は、PbS、PbSe、PbTe、SnS、SnSe、SnTe、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTeなどを含んでいてもよく、IV族化合物は、SiC、SiGeなどを含んでいてもよい。
第1のPL層21および第2のPL層22は、例えば、スプレーコーティング、分注、印刷、成形などの方法を用いて作製できる。第1のPL層21の形成の一例を以下に示す。最初に、低感湿性PL材料212を未硬化の第1のポリマーマトリクス材料211中に混合する。次に、スラリー混合物を基板など(図示せず)の上に配置する。さらに、ポリマーマトリクス材料211を硬化(例えば、凝固)させ、基板から分離すると、第1のPL層21が形成される。
第1のPL層21は上記の方法によって形成可能であるが、低感湿性PL材料212を含む実装密度の高い第1のPL層21を形成することが望ましいであろう。第1のPL層21内に充填された低感湿性PL材料212がまばらであると、耐湿能力が低下し、それによって周囲の酸素および湿気に対するバリア層の質が低くなる恐れがある。望ましくは、フォトルミネセンス材料212が蛍光体粒子を含む場合、第1のPL層21は、米国特許公開公報第US2010/0119839号に開示された方法によって形成するものとする。同文献全体を本願に引用により取り込む。この方法を用いることで、蛍光体粒子を均一に堆積させて、第1のPL層21の厚みを均一にできる。さらに、この方法を用いることにより、蛍光体粒子を高密度に堆積させて、第1のPL層21に対する低感湿性材料212の重量百分率を少なくとも約50%、少なくとも約60%または少なくとも約70%になるようにでき、これにより耐湿性バリア層が向上する。
さらに、いくつかの実施形態において、第1のPL層21および第2のPL層22は単一のプロセスでなく、順次に形成して、第2のPL層22の感湿性材料222が第1のPL層21の第1のポリマーマトリクス材料211に混ざらないようにする。
発光半導体ダイ10およびPL構造体20を囲繞する反射構造体30は、発光半導体ダイ10から出射された一次光およびPL構造体20から放射された二次波長変換光を反射するように構成される。換言すれば、この光を主要として、または単独で、PL構造体20の上面201から外方に放射させることができる。望ましくは、反射構造体30は、発光半導体ダイ10の縁面13およびPL構造体20の縁面203を直接覆うものとする。
また、反射構造体30は別のバリア層として機能して、感湿性PL材料222に浸透して到達する酸素または湿気の量を低減させてもよい。反射構造体30は、第3のポリマーマトリクス材料31内に分散された光散乱粒子32を含む。良好な耐湿性バリア特性を実現するために、第3のポリマーマトリクス材料31は、望ましくは、WVTRが低いポリマー材料、例えば2mmの層厚において測定されたWVTRが約10g/m/日未満のシリコーン材料などの樹脂材料から選択可能とする。加えて、反射構造体30の全重量に対する光散乱粒子32の重量百分率比は、少なくとも約30%である。光散乱粒子32の例として、TiO、BN、SiO、Alまたは他の酸化物、窒化物、または他のセラミック材料が含まれるが、これに限定されるものではない。
反射構造体30は、分注、印刷、成形などを含む方法を用いて作製してもよい。例えば、先ず、光散乱粒子32を第3のポリマーマトリクス材料31中に分散させて、反射構造体30の複合材料を形成してもよい。次に、分注、印刷、成形などによって複合材料を発光半導体ダイ10およびPL構造体20を囲繞するように配置してもよい。最後に、硬化プロセスを行って、反射構造体30を形成する。
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態によるLEDの別の模式断面図を示す。任意で、LED1はさらに基板40を含み、発光半導体ダイ10は基板40上に配置される。基板40の例として、セラミック基板、ガラス基板、プリント回路基板または金属コアプリント回路基板が含まれるが、これに限定されるものではない。図1Bに示すLED1は、図1Aに示すLED1を基板40上に機械的に接合させ、例えば、共晶接合、リフローはんだ付などの製造法を用いてLED1の電極を基板40の接合パッドに電気的に接続して作製できる。
図1Cは、本開示のいくつかの実施形態によるLEDの別の模式断面図を示す。LED1は、表面積の大きさが異なる第1のPL層21および第2のPL層22を含む。詳細には、上面図から分かるように、第1のPL層21の延長部213を含む上面領域の大きさは、第2のPL層22の上面領域よりも大きい。そのため、第1のPL層21は第2のPL層22を完全に覆い、これに対し、第1のPL層21の延長部213は反射構造体30を覆う。この配置構成において、第2のPL層22は良好に封入され、第1のPL層21および反射構造体30の両方によって保護される一方、第1のPL層21の延長部213は、外部の酸素または湿気に対する湿気バリア層として機能する。
表面領域の大きさが異なる第1のPL層21および第2のPL層22を作製するために、米国特許公開公報第US2010/0119839号に開示された堆積方法を図1Eおよび図1Fにそれぞれ示すシャドーマスク90および90’と共に用いて、層堆積のパターニングを画定することができる。図1Eに示すシャドーマスク90の孔91の大きさは、図1Fに示すシャドーマスク90’の孔91’よりも大きいことが理解されよう。延長部213でを有する第1のPL層21を第2のPL層20上に形成する一例を以下に示す。最初に、シャドーマスク90を基板など(図示せず)の上に配置する。それにより、低感湿性PL材料212および第1のポリマーマトリクス材料211を、孔91を通して選択的に基板上に堆積させることができる。次に、シャドーマスク90を除去する。さらに、第1のポリマーマトリクス材料211を硬化させて、第1のPL層21を作製する。表面積の大きさがより小さい第2のPL層22を、選択的堆積法によって、より小さな孔91’を含むマスク90’を用いて作製できる。
図1Dは、本開示のいくつかの実施形態によるLEDの別の模式断面図である。LED装置1の第2のPL層22は、反射構造体30を覆いつつ残りの第2のPL層22の中心部を囲繞する延長部223も含んでいてもよい。よって、第1のPL層21および第2のPL層22の表面積は、実質的に同じ大きさでよい。しかし、第2のPL層22の延長部223は、第2のPL層22の中心部中に設けられた感湿性PL材料222を含まないか、または実質的に有さず、第2のポリマーマトリクス材料221のみを含む。この配置構成において、感湿性PL材料222の周囲の酸素または湿気に対する露呈がより少なくなる。そのため、第2のポリマーマトリクス材料221を含む延長部223は、酸素および湿気のバリア層としても機能可能である。
第2のPL層22の延長部223は感湿性PL材料222を含めることなく作製するために、シャドーマスク90および90’を使用した選択的堆積法を用いることができる。詳細には、より小さな孔91’を有するシャドーマスク90’を使用して、感湿性PL材料222を選択的に堆積させることができ、これに対し、第2のポリマーマトリクス材料221は、より大きな孔91を有するシャドーマスク90を使用して(またはシャドーマスクを全く使用せずに)、選択的に堆積できる。これにより、感湿性PL材料222を含まない延長部223を作製することができる。
上記の詳細な説明によれば、LED1は、少なくとも以下の技術的特徴を示す。
光スペクトルの観点から、第1のPL層21および第2のPL層22は、発光半導体ダイ10から出射された青色光などの一次光によって照射されて、異なる波長を有する二次変換光(例えば、緑色光および/または赤色光)を生成する。次に、異なる波長を含む光が1つに混合されて、例えば特定のCCTを有する白色光など、特定のスペクトルの光が生成される。
さらに、第1のPL層21は波長変換層として機能し、周囲の酸素および湿気が感湿性PL材料222を含む第2のPL層22に進入して浸透する事態を低減させる酸素および湿気バリア層としても機能する。反射構造体30は、周囲の酸素および湿気のPL層21および22の縁面から横方向への浸透も低減する。また、無機材料によって構成された発光半導体ダイ10は、酸素および湿気がその下面12から垂直方向に通過するのを抑制できる。換言すれば、感湿性PL材料222を含む第2のPL層22は、例えば、第1のPL層21、反射構造体30および発光半導体ダイ10などの構成要素によって実質的に完全に密閉して、ほぼ密閉された封入状態を形成することで、第2のPL層22の感湿性PL材料222が外部の酸素または湿気に起因する有害な影響から良好に保護する。望ましくは、第1のポリマーマトリクス材料211、第2のポリマーマトリクス材料221および第3のポリマーマトリクス材料31をWVTRが低いポリマー材料から選択して、酸素および湿気バリア特性をさらに向上させて感湿性PL材料222の保護を向上させる。
さらに、第1のPL層21の第1のポリマーマトリクス材料211および低感湿性PL材料212がどちらも周囲の酸素または湿気の浸透を低減するように機能できるため、酸素および湿気バリア層の用途のために第1のポリマーマトリクス材料211の厚さを大幅に増加させなくてもよい。低感湿性PL材料212は、その粒径をより小さくして、あるいは第1のPL層21内の実装密度がより高くなるように形成して、第1のポリマーマトリクス材料211の厚さが比例して増加しないようにする一方で、重量百分率がより高い低感湿性PL材料212が望まれることが理解されよう。一般的に、低感湿性PL材料212の重量百分率が増加すると、第1のポリマーマトリクス材料211の量が若干増加してもよい。そのため、第1のPL層21は、WVTRが比較的低い状態で、最小限の厚さを維持することができる。その結果、LED装置1のパッケージの全体的な大きさは、良好な酸素および湿気バリア特性を維持しつつ、小フォームファクタの仕様を満たすことができる。
最後に、反射構造体30による第2のPL層22の封入が充分ではない場合、第2のPL層22の表面積が第1のPL層21の表面積よりも小さくなるように構成して、LED1の縁面から第2のPL層22への横方向のバリア特性を向上させてもよい。
これまでの説明は、LED1に関連する実施形態の詳細な説明である。本開示によるLEDの他の実施形態について以下に詳細に述べる。LEDの以下の実施形態の特徴および利点に関する詳細な説明の一部はLED1に関する説明と同様であるので、説明を簡潔にするため、省略することを理解されたい。
図2A~図2Fは、本開示のいくつかの実施形態によるLED2を示す模式断面図である。図2Aに示すように、LED2とLED1との違いは、LED2がさらに、LED1を構成する要素、例えば、発光半導体10、PL構造体20および反射構造体30に加えて、透明バリア層50を含む点である。
詳細には、透明バリア層50がPL構造体20上に配置されて外方に延び、反射構造体30を覆う。あるいは、透明バリア層50はPL構造体20を選択的に覆うように配置することも可能であり、透明バリア層50の縁面を反射構造体30(図示せず)によって囲んで覆ってもよい。透明バリア層50は光学的に実質的に透明であるため、光を通過させつつ、周囲の酸素および湿気が内部に浸透するのを低減できることから、感湿性PL材料222に対する周囲の酸素および湿気の存在が減少する。透明バリア層50の例として、透明な無機層(例えば、ガラス)または低WVTRポリマー層(例えば、低WVTRのエポキシまたはシリコーン)が含まれる。図2Aに示すようなLED2を作製では、接着剤を用いて透明バリア層50をLED1上に積層させることにより、LED2を形成することができる。
図2Bに示すように、LED2のPL構造体20はさらに、光学的に実質的に透明なゲッタ層24を含んでいてもよい。望ましくは、ゲッタ層24を第1のPL層21と第2のPL層22との間に配置して挟むものとする。少なくとも大部分の周囲の酸素および湿気が透明バリア層50および/または第1のPL層21によって遮断されるが、それでもなお、少量の酸素および湿気がこれらの湿気バリア構造体を通して浸透する可能性がある。ゲッタ層24は、残りの酸素または湿気を吸収するか、または残りの量の酸素または湿気に反応するかする酸素または湿気スカベンジャとして構成される。これにより、第2のPL層22の酸素および湿気に反応するPL材料222が記載の実施形態においてさらに保護される。
ゲッタ層24はさらに、実質的に透明なポリマー材料241を含んでいてもよく、ゲッタ材料242が透明なポリマー材料241内において混合される。透明なポリマー材料241は、例えば、シリコーン材料、ゴム材料、プラスチック材料などの樹脂材料を含み、望ましくはLED2の動作時に過度に劣化しない耐熱性材料であるとよい。ゲッタ材料242は、例えば、ゼオライト、ゼオライト系粘土、酸化カルシウム、酸化バリウム、アルミナ、カルシウム、バリウム、チタン、合金、吸水性酸化物、活性炭、吸水性有機材料、吸水性無機材料、またはこれらの2つ以上の組み合わせなど、複数のナノ粒子を含んでいてもよい。望ましくは、ゲッタ材料242のナノ粒子の大きさ(例えば、直径)は、例えば、約200nm未満または約100nm未満の可視光の四分の一波長未満でよい。作製方法については、ゲッタ層24は、分注、印刷、成形、スプレーコーティングなどの処理方法で形成することができる。
ゲッタ層24は、ゲッタ粒子を含まずに具体化してもよい。例えば、ゲッタ層24は、透明な液相ゲッタ材料を凝固させて形成することができる。粒子を含まないゲッタ層24の一例について、米国特許公開公報第US2013/0181163号中の開示内容を参照されたい。
図2Cに示すように、ゲッタ材料242は、LED2の第1のPL層21および/または第2のPL層22内に設けることができる。例えば、ゲッタ材料242は、第1のポリマー材料211および/または第2のポリマー材料221内に直接分散される。同様に、図2Dに示すように、ゲッタ材料242を反射構造体30内に設けることができる。例えば、ゲッタ材料242は、第3のポリマーマトリクス材料31内に分散される。そのため、第1のポリマー材料211、第2のポリマー材料221および/または第3のポリマーマトリクス材料31中に浸透する周囲の酸素または湿気をゲッタ材料242によって吸収するか、またはゲッタ材料242と反応させて、感湿性PL材料222をより密閉する。
図2Eに示すように、透明バリア層50がほぼ気密となる性質の無機材料(例えば、ガラス基板)を含む場合、LED2において第1のPL層21および第2のPL層22を積層する順序を逆にすることができる。すなわち、第2のPL層22を第1のPL層21上に積層させて、感湿性PL材料222を含む第2のPL層22が透明バリア層50に隣接して配置されるようにする。この構成では、周囲の酸素または湿気がほぼ気密性の透明バリア層50を貫通できないため、感湿性PL材料222に到達する周囲の酸素または湿気の移動距離が反射構造体30の下面から増加する。そのため、外部の酸素または湿気から感湿性PL材料222を保護する機能がさらに向上する。
LED2の別の実施形態は、図2Fに示すように、第2のPL層22が透明バリア層50と第1のPL層21との間に挟まれ、これに対し、第2のPL層22の底面224および縁面225が第1のPL層21によって実質的に完全に覆われるように構成される。換言すれば、第2のPL層22は、透明バリア層50および第1のPL層21両方によって実質的に完全に封入される。この配置構成において、感湿性PL材料222を、反射構造体30の縁面を介して浸透する外部の酸素または湿気からさらに良好に保護することができる。
要約すると、例えば、透明バリア層50、ゲッタ層24および/またはゲッタ材料242の導入など、LED2の様々な実施形態が挙げられる。さらに、透明バリア層50がほぼ気密である場合、第1のPL層21および第2のPL層22の積層順序を逆にすることにより、感湿性フォトルミネセンス材料222を含む第2のPL層22を透明バリア層50および第1のPL層21によって実質的に完全に封入できる。これらの技術的特徴を有する実施形態により、周囲の酸素および湿気による有害な影響から感湿性PL材料222をより良く保護できる。
図3は、本開示のいくつかの実施形態によるLED3を示す模式断面図である。図2Aに示すように、LED3とLED2との違いは、LED3がさらに、反射構造体30を囲繞する湿気バリア反射構造体60を含む点である。
低WVTRのポリマー材料を用いて反射構造体30を形成し、反射構造体がより良好な酸素および湿気バリアとして機能するようにすることが望ましい。しかし、低WVTRポリマー材料の場合、例えば、青色光またはUV光などのLED半導体ダイ10から出射されたより高エネルギーの一次光の照射下において劣化する傾向があり、黄化または黒ずみも発生し易い。また、これらの材料の場合、熱に対する熱安定性も低いことがある。そのため、低WVTRポリマー材料は、特定の高出力LED用途においては好ましくない場合がある。例えば、フェニル基シリコーン材料はメチル基シリコーン材料よりもWVTRが低いものの、メチル基シリコーン材料は、フェニル基シリコーン材料よりも高い熱安定性を持つ。この問題に対処するために、LED3はさらに、反射構造体30の外面を囲んで覆う付加的な湿気バリア反射構造体60を含むように構成される。この配置構成において、反射構造体30は、高温の発光半導体ダイ10に隣接するため、材料がより高いWVTRを持つ場合でも、熱環境下および青色/UV光照射下においてより熱的に安定する材料を用いて構成できる。すなわち、反射構造体30の主な機能は、発光半導体ダイ10から出射された青色光またはUV光の反射板を提供することである。一方、湿気バリア反射構造体60は低WVTRポリマー材料を用いて構成することにより、酸素または湿気バリア層として機能できる。図示の実施形態において、LED3は、発光半導体ダイ10から発生した熱および放射に対して良好な安定性を持ち、また、周囲の酸素または湿気に対してほぼ密閉状態での封入を可能とする。あるいは、素子構造において、透明バリア層50が横方向に延伸して湿気バリア反射構造体60を覆うことで、上面からの酸素および湿気の浸透を低減させることができる。
望ましくは、湿気バリア反射構造体60は、例えば、2mmの層厚において測定された約10g/m/日を超えない低WVTRの第4のポリマーマトリクス材料61を含む。第4のポリマーマトリクス材料61の例としてシリコーン材料などの樹脂材料が含まれるが、これに限定するものではない。樹脂またはシリコーン材料は、例えば、フェニル基などのより高濃度の特定の官能基を有してそのWVTRを低下させてもよい。
湿気バリア反射構造体60はさらに、第4のポリマーマトリクス材料61中に分散された光散乱粒子(図示せず)を含んでいてもよい。望ましくは、湿気バリア反射構造体60の全重量に対する光散乱粒子の重量百分率は、少なくとも約10%である。そのため、湿気バリア反射構造体60は反射板として機能して、内側反射構造体30を通過する光を反射して、LED素子3の4つの周辺縁面からの青色光が漏れ出る可能性を低下させてもよい。さらに、湿気バリア構造体60は、内部に光散乱粒子を含むことによりそのWVTRをさらに低下させ、酸素および湿気バリア特性の向上を実現してもよい。
一方、反射構造体30は、発光半導体ダイ10から出射される一次光の少なくとも大部分(特に青色光またはUV光)と、PL構造体20から放射された二次光とを反射するように構成される。そのため、光が内側反射構造体30を貫通した後に外側の湿気バリア反射構造体60に発生する光漏れの強度が大幅に低下する。したがって、青色光またはUV光の照射に起因する湿気バリア反射構造体60の材料劣化は、材料の熱安定性が若干低下する可能性があるものの、それほど深刻ではなくなる。加えて、湿気バリア反射構造体60は、反射構造体30が挟まれている位置において発光半導体ダイ10の熱源と直接接触しないため、熱の影響が少なく、熱に起因する材料劣化がそれほど深刻ではない。そのため、熱による材料劣化もさほど深刻ではない。青色またはUV光からの熱または放射に起因する反射構造体30の材料劣化を防止または低減するために、反射構造体30の第3のポリマーマトリクス材料31を次の材料、すなわち、青色光またはUV光の照射下においてより高い熱安定性を持ち、より高い耐性を持つ樹脂またはシリコーン材料、例えばメチル基シリコーン材料から構成できる。
LED3の製造方法について、湿気バリア反射構造体60は、例えば、分注、印刷、成形類似の作製法を用いて作製することができる。作製法の例を以下に示す。第1に、これまでに記載のLED1の反射構造体30を作製する方法と同様に、LED3の反射構造体30を形成する。次に、反射構造体30を囲繞する湿気バリア反射構造体60のスラリー材料を分注、印刷または成形法によって配置することにより、湿気バリア反射構造体60を形成する。次に、硬化法を行って、作製手順が終了する。さらに、湿気バリア反射構造体60の形成前または後に透明バリア層50をPL構造体20上に配置して、湿気バリア反射構造体60および透明バリア層50を特徴とするLED3の上記実施形態の作製法を終了することができる。
要約すると、湿気バリア反射構造体60および反射構造体30で具体化されるLED3は、高出力の用途により適しており、感湿性PL材料222の使用が望ましい。
本開示に従って開示されるLED1~3は、CSP型LEDの酸素または湿気バリア特性を効果的に向上させることができる。しかし、これらの素子は、上面発光型である、すなわち、CSP型LED素子の主に上面から、あるいは上面からのみ光が放射されることに特徴付けられるため、視野角が小さい用途により適している。本開示による良好な酸素および湿気バリア特性を有する多層フォトルミネセンス構造体は5面発光式CSP型LED素子に含まれ、すなわち、光はCSP型LED素子の上面および4つの周辺縁面から放射される。そのため、感湿性PL材料を含む5面発光式CSP型LED素子を、視野角が大きな用途に用いることができる。
図4A~図4Dは、本開示のいくつかの実施形態によるLED4を示す模式断面図である。図4Aに示すように、LED4は、発光半導体ダイ10、PL構造体20’および封入構造体70を含み、PL構造体20’は上記実施形態におけるPL構造体20(例えば、図1Aに示すPL構造体20)と形状が異なる。幾何学的観点からみると、PL構造体20が発光半導体ダイ10の上面11を覆って隣接する実質的に平面な層であるのに対し、PL構造体20’は、発光半導体ダイ10の上面11の他に縁面13を共形的に覆って隣接する。
詳細には、PL構造体20’は、上部201’、縁部202’および延長部203’を含む。上部201’は、発光半導体ダイ10の上面11を覆うように配置され、縁部202’は、発光半導体ダイ10の縁面13を覆うように下方に延びる上部201’に接続される。縁部202’の下面は、発光半導体ダイ10の下面12と同じ高さでよい。延長部203’は縁部202’に接続されて、縁部202’から横方向に離れるように延びる。多層PL構造体20’は、第2のPL層22と、第2のPL層22上に配置された第1のPL層21とを含む。そのため、上部201’、縁部202’および延長部203’は、第1のPL層21および第2のPL層22の両方を含む。
透明な封入構造体70はPL構造体20’上に配置され、上部201’の上面201、縁部202’の縁面および延長部203’の上面を覆う。透明な封入構造体70の縁面は、延長部203’の縁面203に垂直方向に整合してもよい。他の実施形態(図示せず)において、透明な封入構造体70は延長部203’の縁面203も覆って、PL構造体20’をより密閉させてもよい。透明な封入構造体70は、望ましくはWVTRが低い実質的に透明なポリマー材料71を含んで、周囲の酸素および湿気の侵入および浸透を阻止する。
図4Bに示すように、多層PL構造体20’はさらに、発光半導体ダイ10上の第1のPL層21および第2のPL層22の下側に配置された第3のフォトルミネセンス層23(以下、第3のPL層23と略す)を含んでいてもよい。換言すれば、酸素または湿度感応性フォトルミネセンス材料222を含む第2のPL層22は、第1のPL層21と第3のPL層23との間に挟まれる。第3のPL層23は、第5のポリマーマトリクス材料231内に分散された第3のフォトルミネセンス材料(例えば、低感湿性フォトルミネセンス材料)232(以下、低感湿性PL材料232と略す)を含む。それぞれの構成要素の技術仕様について、これまでに説明した第1のPL層21の第1のポリマーマトリクス材料211および低感湿性PL材料212の仕様を参照されたい。
よって、発光半導体ダイ10およびPL構造体20’から出射した光は、LED4の上面および4つの縁面から外方に放射可能である。すなわち、LED4は、5表面発光式CSP型LEDとして特徴付けられる。そのため、LED4は、より大きな視野角を有することができる。加えて、第1のPL層21、第3のPL層23および透明な封入構造体70はWVTRが低くなるように構成して、感湿性PL材料222を含む第2のPL層22に達する周囲の酸素または湿気の侵入および浸透を低減させる。
感湿性PL材料222を含む第2のPL層22が良好に保護されるものの、酸素または湿気がとくにLED4の縁面203から侵入する可能性がなおも残る場合がある。このような可能性に対処するため、図4Cに示すように、5面発光式CSP型LED素子の別の実施形態を例示する。図1Cに示すLED1のPL構造体20と同様に、LED4におけるPL構造体20’の第1のPL層21および第2のPL層22は、異なる大きさの被覆面積を持つように構成される。詳細には、上面図から分かるように、第2のPL層22上に配置された第1のPL層21はより大きな被覆領域を有するため、感湿性PL材料222を含む第2のPL層22が実質的に完全に封入される。望ましくは、第1のPL層21の延長部213は、外方に延びて第2のPL層22の延長部223の縁面225を実質的に完全に覆うように構成される。この配置構成により、酸素および湿度の感応性が低いフォトルミネセンス材料212を備える第1のPL層21は、酸素および湿度の感応性が高いフォトルミネセンス材料222を含む第2のPL層22に特に外側縁方向から浸透する酸素または湿気をさらに最小化することができる。
図4Dに示すように、LED4はさらに、発光半導体ダイ10上の第1のPL層21および第2のPL層22の下側に配置された第3のPL層23を含んでいてもよい。すなわち、第2のPL層22は、第1のPL層21と第3のPL層23との間に挟まれる。第2のPL層22は小さな被覆領域を持つように構成されて、第1のPL層21および第3のPL層23内に封入される。これにより、酸素および湿気バリア特性がさらに向上する。
LED4を製造する製造手順については、一例として、米国特許公開公報第US2010/0119839号に開示の方法により、多層PL構造体20’を発光半導体ダイ10上に形成する。より詳細には、第3のPL層23、第2のPL層22および第1のPL層21を順に配置する。次に、透明な封入構造体70を、分注、印刷または成形法によってPL構造体20’上に形成することで、LED4の作製工程が終了する。さらに、第1のPL層21、第2のPL層22または第3のPL層23の選択的堆積が指定される場合、異なる孔径のシャドーマスクを用いて、被覆領域の大きさが異なる対応するPL層を作製することができる。シャドーマスクを用いたPL層の選択的堆積法については、図1E、図1Fおよびそれに対応する段落で説明した技術記載を参照されたい。
本開示による良好な酸素および湿気バリア特性を有する多層フォトルミネセンス構造体は、感湿性PL材料を含むリードフレーム型LED素子の実施形態において用いることも可能である。図5Aおよび図5Bは、本開示のいくつかの実施形態によるLED5を示す模式断面図である。図5Aに示すように、LED5は、発光半導体ダイ10’、パッケージ構造体80およびPL構造体20を含む。発光半導体ダイ10’は、フリップチップ式発光半導体ダイ、垂直式発光半導体ダイまたは水平(フェイスアップ)式発光半導体ダイでよい。
パッケージ構造体80は、リードフレーム81および反射板82を含む。相互に電気的に絶縁された第1の電極811および第2の電極812を含むリードフレーム81は、打抜き法によって形成される。反射板82は、リードフレーム81上に配置または形成される。第1の電極811および第2の電極812の少なくとも一部は露出して、発光半導体ダイ10’の電極14に電気的に接続される。第1の電極811および第2の電極812の露出領域は接合パッドとして用いてワイヤボンディングを行ってもよく、または別の形式の電気接続などを行ってもよい。
望ましくは、反射板82をリードフレーム81上に配置して、反射光空胴821を形成する。反射板82の材料組成は、図1Aに示す反射構造体30の組成と同じか、あるいは類似したものでよく、例えば、ポリマー材料中に分散された光散乱粒子でよい。そのため、反射板82のWVTRも低くてもよい。反射板82の形成に用いられる材料の例として、ポリフタルアミド(PPA)、ポリシクロへキシレン-ジ-メチレンテレフタレート(PCT)、エポキシ成形化合物(EMC)、またはシリコーン成形化合物(SMC)が挙げられるが、これに限定するものではない。
発光半導体ダイ10’は、光空胴821内に配置され、第1の電極811および第2の電極812に電気的に接続される。PL構造体20は光空胴821内に配置されるため、PL構造体20が発光半導体ダイ10’を覆う。そのため、発光半導体ダイ10’から出射された一次光およびPL構造体20によって変換された二次光は、もっぱら、あるいは主として、上面201から外方に放射できる。図5Aに示すいくつかの実施形態によると、PL構造体20は、パッケージ構造体80内の発光半導体ダイ10’とPL構造体20との間に配置された実質的に透明なポリマー材料83を含むことにより、発光半導体ダイ10’から離れて配置される。よって、発光半導体ダイ10’の上面11の余分な空間により、発光半導体ダイ10’は実現可能なワイヤ接合を通して、リードフレーム81の電極811および812に電気的に接続できる。
LED素子5を製造する製造方法について、作製工程の例を以下に示す。まず、発光半導体ダイ10’をリードフレーム81に機械的に接合させ、電極811および812に電気的に接続させる。次に、PL構造体20を、望ましくは米国特許公開公報第US2010/0119839号に開示の方法によって形成して、発光半導体ダイ10’上に配置し、PL構造体20の下面202を発光半導体ダイ10’の上面11に隣接させる。あるいは、他の実施形態によるLED5を作成するために、実質的に透明なポリマー材料83を配設して、発光半導体ダイ10’の上方にスペーサを設けた後に、PL構造体20を取り付けることもできる。
一方、比較的耐湿性のリードフレーム型LED素子によれば、シリコーン被覆層がリードフレーム型LEDの上面を覆って配置され、周囲の湿気の浸透を最小限に抑えることにより、感湿性フォトルミネセンス材料の劣化を防止する。しかし、本開示に記載の実施形態によるLED5は、シリコーン被覆層の代わりに、第1のポリマーマトリクス材料211中に分散された低感湿性PL材料212を含む第1のPL層21を用いるように構成される。この配置構成により、湿気バリア層は、感湿性PL材料222を含む第2のPL層22をより良好に保護する第1のPL層21となる。よって、LED5に記載の実施形態では、全体的なフォームファクタを不可避的に増加させるかなり肉厚のシリコーン被覆層を湿気バリア層としなくてもよい。よりコンパクトなLEDは、薄くてコンパクトなフォームファクタを要する電気製品などの用途においてより好ましい。
図5Bに示すように、LED5はさらに、PL構造体20上に配置された透明バリア層50を含むこともできる。より詳細には、透明バリア層50はさらに、反射板82の上面を覆ってもよい。加えて、ゲッタ材料242は、PL構造体20内(例えば、ゲッタ層24内)および/または透明なポリマー材料83内に含むことも可能である。
要約すると、本開示の実施形態によるLEDは、酸素および湿気バリア特性を向上させる様々な耐湿性構造体を備える。例えば、多層PL構造体、反射構造体、透明バリア層、湿気バリア反射構造体、ゲッタ層、パッケージ構造体などを含む耐湿性構造体の様々な実施形態は、LEDの全体的フォームファクタを有意に増加させることなく、酸素および湿気が感湿性PL材料に達するのを防止または低減するように構成される。
上記開示について、特定の実施形態を参照して述べてきたが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に規定する開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々に変更可能であり、同様の形態に置き換え可能であることは理解されよう。加えて、様々な改良を行って、開示の目的、趣旨および範囲に対する特定の状況、材料、物体の組成、方法、またはプロセスに適合させてもよい。このような改良はいずれも、添付の特許請求の範囲内で行うことを意図する。詳細には、本願に開示する方法について、特定の順序で行われる特定の動作を参照して述べてきたが、これらの動作を組み合わせたり、細分化したり、あるいは順序を入れ替えることにより、本開示の教示内容から逸脱することなく、同様の方法を構成してもよいことを理解されたい。したがって、本願中に特に明記しない限り、動作の順序およびグループ分けは、本開示を限定するものでない。


Claims (30)

  1. 上面、縁面、下面および該下面に隣接して配置された1組の電極を含む発光半導体ダイと、
    該発光半導体ダイ上に配置され、第2のフォトルミネセンス層および該第2のフォトルミネセンス層上に配置された第1のフォトルミネセンス層を含むフォトルミネセンス構造体とを含み、前記第1のフォトルミネセンス層は、第1のポリマーマトリクス材料、および該第1のポリマーマトリクス材料内に分散された第1のフォトルミネセンス材料を含み、前記第2のフォトルミネセンス層は、中心部および該中心部を包囲する延長部とを含み、前記中心部は、第2のポリマーマトリクス材料、および該第2のポリマーマトリクス材料内に分散された第2のフォトルミネセンス材料を含み、前記延長部は、第2のポリマーマトリックス材料のみを含み、前記第1のフォトルミネセンス材料は低感湿性のフォトルミネセンス材料であり、前記第2のフォトルミネセンス材料は感湿性フォトルミネセンス材料であり、および、前記第1のフォトルミネセンス材料の前記第1のフォトルミネセンス層に対する重量百分率は少なくとも60%であり、前記第1のポリマーマトリクス材料の2mmの層厚で測定した水蒸気透過速度は10g/m/日以下であり、さらに、
    前記発光半導体ダイの少なくとも前記縁面を覆う反射構造体を含み、該反射構造体は、第3のポリマーマトリクス材料および該第3のポリマーマトリクス材料内に分散された光散乱粒子を含み、
    前記第3のポリマーマトリクス材料の2mmの層厚で測定した水蒸気透過速度は、10g/m/日以下であることを特徴とするチップスケールパッケージ発光素子。
  2. 前記第1のフォトルミネセンス材料の中程度粒径は30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  3. 前記光散乱粒子の前記反射構造体に対する重量百分率は少なくとも30%であることを特徴とする請求項1に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  4. 前記第1のフォトルミネセンス材料は無機蛍光体材料を含み、前記第2のフォトルミネセンス材料は、反応金属または半導体ナノ結晶材料により活性化される蛍光体材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  5. 前記第1のフォトルミネセンス材料は酸窒化物蛍光体材料を含み、
    前記第2のフォトルミネセンス材料は、マンガンにより活性化されたフッ化物蛍光体材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  6. 前記第1のフォトルミネセンス層の表面積は前記第2のフォトルミネセンス層の表面積よりも大きく、前記第1のフォトルミネセンス層はさらに前記反射構造体を覆うことを特徴とする請求項1に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  7. 前記フォトルミネセンス構造体上に配置された湿気バリア層をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  8. 前記湿気バリア層は、実質的に透明な無機層または実質的に透明なポリマー層であることを特徴とする請求項7に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  9. 前記湿気バリア層は前記反射構造体を覆うことを特徴とする請求項7に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  10. 前記フォトルミネセンス構造体は、前記第1のフォトルミネセンス層と前記第2のフォトルミネセンス層との間に配置された実質的に透明なゲッタ層をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  11. 前記第1のフォトルミネセンス層または前記第2のフォトルミネセンス層のうち少なくとも1つはさらに、前記第1のポリマーマトリクス材料または前記第2のポリマーマトリクス材料内に分散されたゲッタ材料を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  12. 前記反射構造体はさらに、前記第3のポリマーマトリクス材料内に分散されたゲッタ材料を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  13. 前記発光素子はさらに前記反射構造体を囲繞して覆う湿気バリア反射構造体を含み、前記湿気バリア反射構造体は、2mmの層厚で測定された水蒸気透過速度が10g/m/日以下の第4のポリマーマトリクス材料を含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  14. 前記湿気バリア反射構造体はさらに、前記第4のポリマーマトリクス材料内に分散された光散乱粒子を含み、該光散乱粒子の前記湿気バリア反射構造体に対する重量百分率は少なくとも10%であることを特徴とする請求項13に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  15. 前記発光素子はさらに基板を含み、前記発光半導体ダイおよび前記反射構造体は前記基板上に配置されることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  16. 上面、縁面、下面および該下面に隣接して配置された1組の電極を含む発光半導体ダイと、
    該発光半導体ダイ上に配置され、第2のフォトルミネセンス層および該第2のフォトルミネセンス層上に配置された第1のフォトルミネセンス層を含むフォトルミネセンス構造体とを含み、前記第1のフォトルミネセンス層は、第1のポリマーマトリクス材料、および該第1のポリマーマトリクス材料内に分散された第1のフォトルミネセンス材料を含み、前記第2のフォトルミネセンス層は、第2のポリマーマトリクス材料、および該第2のポリマーマトリクス材料内に分散された第2のフォトルミネセンス材料を含み、前記第1のフォトルミネセンス材料は低感湿性のフォトルミネセンス材料であり、前記第2のフォトルミネセンス材料は感湿性フォトルミネセンス材料であり、前記第1のフォトルミネセンス材料の前記第1のフォトルミネセンス層に対する重量百分率は少なくとも60%であり、前記第1のポリマーマトリクス材料の2mmの層厚で測定した水蒸気透過速度は10g/m/日以下であり、
    前記発光半導体ダイの少なくとも前記縁面を覆う反射構造体を含み、該反射構造体は、第3のポリマーマトリクス材料および該第3のポリマーマトリクス材料内に分散された光散乱粒子を含み、
    前記第3のポリマーマトリクス材料の2mmの層厚で測定した水蒸気透過速度は、10g/m/日以下であり、さらに、
    前記反射構造体を囲繞して覆う湿気バリア反射構造体を含み、該湿気バリア反射構造体は、第4のポリマーマトリクス材料および該第4のポリマーマトリクス材料内に分散された光散乱粒子を含み、
    前記第4のポリマーマトリクス材料の水蒸気透過速度は、前記第3のポリマーマトリクス材料の水蒸気透過速度よりも低いことを特徴とするチップスケールパッケージ発光素子。
  17. 前記第1のフォトルミネセンス材料の中程度粒径は30μm以下であることを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  18. 前記光散乱粒子の前記反射構造体に対する重量百分率は少なくとも30%であることを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  19. 前記第1のフォトルミネセンス材料は無機蛍光体材料を含み、前記第2のフォトルミネセンス材料は、反応金属または半導体ナノ結晶材料により活性化される蛍光体材料を含むことを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  20. 前記第1のフォトルミネセンス材料は酸窒化物蛍光体材料を含み、
    前記第2のフォトルミネセンス材料は、マンガンにより活性化されたフッ化物蛍光体材料を含むことを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  21. 前記第1のフォトルミネセンス層の表面積は前記第2のフォトルミネセンス層の表面積よりも大きく、前記第1のフォトルミネセンス層はさらに前記反射構造体を覆うことを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  22. 前記第2のフォトルミネセンス層は中心部および該中心部を包囲する延長部をさらに含み、これにより、前記第2のフォトルミネセンス材料が前記延長部から離れた状態で前記中心部内に選択的に含まれることを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  23. 前記フォトルミネセンス構造体上に配置された湿気バリア層をさらに含むことを特徴とする請求項16ないし22のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  24. 前記湿気バリア層は、実質的に透明な無機層または実質的に透明なポリマー層であることを特徴とする請求項23に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  25. 前記湿気バリア層は前記反射構造体を覆うことを特徴とする請求項23に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  26. 前記フォトルミネセンス構造体は、前記第1のフォトルミネセンス層と前記第2のフォトルミネセンス層との間に配置された実質的に透明なゲッタ層をさらに含むことを特徴とする請求項16ないし22のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  27. 前記第1のフォトルミネセンス層または前記第2のフォトルミネセンス層のうち少なくとも1つはさらに、前記第1のポリマーマトリクス材料または前記第2のポリマーマトリクス材料内に分散されたゲッタ材料を含むことを特徴とする請求項16ないし22のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  28. 前記反射構造体はさらに、前記第3のポリマーマトリクス材料内に分散されたゲッタ材料を含むことを特徴とする請求項16ないし22のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  29. 前記光散乱粒子の前記湿気バリア反射構造体に対する重量百分率は少なくとも10%であることを特徴とする請求項16に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
  30. 前記発光素子はさらに基板を含み、前記発光半導体ダイおよび前記反射構造体は前記基板上に配置されることを特徴とする請求項16ないし29のいずれか1項に記載のチップスケールパッケージ発光素子。
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