JP7098961B2 - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents
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Description
これらの要素を改善するため、様々な手法でゴルフクラブ用シャフトが設計されてきた。その手法の一つとして、超弾性合金繊維を用いる手法が知られている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、スピン量を低減することで、キャリー(ゴルフボールをヒットした地点から、ボールが地面に落ちた地点までの距離)およびトータル飛距離(ゴルフボールが地面に落ちた後、さらに転がる(ラン)距離を含めたゴルフボールの移動距離)の向上が可能であるゴルフクラブ用シャフトを提供することを課題としている。
強化樹脂層のうち、2層以上が超弾性合金繊維を含む繊維強化樹脂層であり、前記超弾性
合金繊維を含む繊維強化樹脂層は、一枚以上の超弾性合金繊維を含まない繊維強化樹脂層
を隔てて配置されているゴルフクラブ用シャフト。
本実施形態における「ゴルフクラブ用シャフト」とは、ゴルフクラブに組む前のシャフト(ゴルフクラブの部品)と、ゴルフクラブの各部品をゴルフクラブに組み立てた際の、前記ゴルフクラブにおけるシャフト部分の両方を意味する。なお、ゴルフクラブにおけるシャフト部分の方がより本願発明の効果を発現する。
繊維強化樹脂層の繊維目付は特に限定しないが、各層に必要な厚さ、巻き径から適宜選択できる。
換算後のシャフト重量=M×(Ls/1168)・・・式(1)
M=シャフト重量
Ls=シャフト全長
前述のように、本発明のシャフトはウッド用であるため、35≦Ls≦80であることが好ましい。
超弾性合金は、応力変形時の弾性変形量が、通常の金属における0.5%程度であるのと比較して、10%~20%と著しく大きい。超弾性合金としては、例えば、ニッケル・チタン合金や銅・亜鉛・アルミニウム合金などが挙げられる。
超弾性合金繊維としては、伸び率が10%と大きく、入手が容易であるため、ニッケル・チタン合金繊維が好ましい。
(固有振動数の測定方法)
シャフトの固有振動数は図3で示す方法で測定した。藤倉ゴム株式会社製ゴルフクラブタイミングハーモナイザーを用い、シャフト1のチップ端部に、ヘッドを模擬した質量196gの錘4を取り付ける。バット端部から固定治具5Aまでの距離を180mm、チップ端部から固定治具5Aまでの距離を988mmとして、シャフトの固有振動数を測定した。
シャフトのバランスポイントの模式図を図4に示す。シャフトのチップ端部から、シャフトの重心までの距離LGを、シャフトの全長に対する比率で示した。すなわち、
バランスポイント(%)=(LG/LS)×100・・・(式2)
(キックポイントの測定方法)
キックポイントは、フォーティーン社製シャフトキックポイントゲージ「FG-105RM」を用いて、図5に示す方法で測定した。
シャフトの両端を回転可能な固定治具5B、5Cで固定し、一方の治具を移動させることにより、固定治具同士を互いに近づけることでシャフトを圧縮して、両端の距離を短縮させることで湾曲させた。このとき、シャフトの周方向に最も突出した点と、チップ端部の距離LK、湾曲時のシャフトの両端を直線で結んだ距離をLBとし、上記LKとLBの比率をキックポイントの値とした。両端から加える圧縮荷重Pは、シャフトの曲げ剛性によって異なるが、両端の直線距離が圧縮前のシャフト長の98.5~99.5%になるようにかけるものとする。すなわち、
キックポイント(%)=(LK/LB)×100・・・(式3)
LK:前記シャフトの両端同士に、前記シャフトの両端の直線距離がシャフト長の98.5~99.5%となるように圧縮荷重をかけることで湾曲させた際の、シャフトの両端同士を結ぶ直線に、前記湾曲の頂点から垂線を引いた際の交点とシャフトのチップ端部との距離
LB:前記シャフトの両端同士に、前記シャフトの両端の直線距離がシャフト長の98.5~99.5%となるように圧縮荷重をかけることで湾曲させた際の、前記シャフトの両端同士の直線距離
で求めた。
図1に示す形状の鉄製のマンドレルを用意した。
マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って80mmから1270mmまでの部分とした。次いで、このマンドレルに図1に示した形状に切断したプリプレグ(パターン1~11)を順次巻きつけ、その上に20mm幅のポリプロピレン製収縮テープをピッチ2mmで巻きつけた。それぞれのパターンに用いたプリプレグの物性の詳細を表1に、サイズを表3に示す。なお、パターン2とパターン6は、超弾性合金繊維を含むプリプレグを使用した。パターン1はヘッド側先端部に配置し、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるように配置した。パターン2はチップ端から0mm~220mmの範囲に、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるように配置して、ストレート層とした。パターン3、4は、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が+45°に配向したプリプレグと、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が-45°に配向したプリプレグをそれぞれ1枚重ね合わせて、バイアス層とした。また、パターン3は、図4のパターン3左側(細径側)において、2枚の巻き始め端部(プリプレグの図中上端)が端部にて8mmずれるように重ねられ、図4右側端部(太径側)において、2枚の巻き始め端部が21mmずれるように重ねられている。パターン7、8、10は、シャフト全長に配置し、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるよう配置し、ストレート層とした。パターン5、6、9、11は、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるようチップ側端部に配置し、先端部分補強層とした。
使用したプリプレグの種類を表2、サイズを表3に示したように変更し、図2に示した形状に切断したプリプレグ(パターン1~10)を用いた以外は、実施例1と同様にシャフトを製造した。結果を表4に示す。
上記の実施例および比較例で製造したシャフトを用いてクラブを組み立て、下記の条件でロボット試験を行った。
実施例1及び比較例1で製造したシャフトの太径部を切断して全長1100mmとした後、細径側に市販のヘッドを、太径側に市販のグリップを装着し、長さ46インチ(1168mm)の試験用のドライバーゴルフクラブを製作した。クラブバランスはD0とした。
ゴルフクラブを組み立てる際には、クラブバランスを測定する。クラブバランスは、クラブのスイング方向の慣性モーメントを近似的に測定できるものである。クラブのスイング方向の慣性モーメントは、スイング時に感じる「重さ」であるため、クラブバランスが同じならばスイング時に感じる重さは同一とみなされる。本実験ではクラブバランスがD0となるようにヘッド重量を調節した。クラブバランスはKenneth Smith社製クラブバランス計「Golf Club Scale」を用いて測定した。
ロボット試験にはミヤマエ社製スイングロボット「ROVO IV」を用いた。各シャフトについて5球ずつ試打した。弾道の計測はTrackMan社製弾道計測装置「TrackMan Pro2」を用いて計測した。測定した結果を表4に示す。
1C 圧縮して湾曲したシャフト
11 チップ端部
12 バット端部
2 シャフトの重心位置
3 シャフトのキックポイント位置
4 ヘッドを模擬した質量196gの錘
5A、5B,5C 固定治具
LS シャフトの全長
LG、LK、LB、LD 長さ
P 荷重
Claims (6)
- 複数の繊維強化樹脂層を有するゴルフクラブ用シャフトであって、前記繊維強化樹脂層
のうち、2層以上が超弾性合金繊維を含む繊維強化樹脂層であり、前記超弾性合金繊維を
含む繊維強化樹脂層は、一枚以上の超弾性合金繊維を含まない繊維強化樹脂層を隔てて配
置されているゴルフクラブ用シャフト。 - 前記超弾性合金繊維を含む繊維強化樹脂層を、前記シャフトのチップ端側から0~40
0mmの範囲内に有する請求項1に記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 前記超弾性合金繊維を含む繊維強化樹脂層を、前記シャフトのチップ端側から0~40
0mmの範囲内に少なくとも2層以上有する請求項1または2に記載のゴルフクラブ用シ
ャフト。 - 前記超弾性合金繊維を含む繊維強化樹脂層のうち、少なくとも2層以上において、強化
繊維の配向角度が、ゴルフクラブ用シャフトの軸方向に対して-5°以上+5°以下であ
る請求項1から3のいずれか一項に記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のゴルフクラブ用シャフトを含むゴルフクラブ。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
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