JP7088956B2 - 内燃機関用回転電機、および、内燃機関用回転電機の製造方法 - Google Patents

内燃機関用回転電機、および、内燃機関用回転電機の製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、2017年11月17日に日本に出願された特許出願第2017-222011号、および2018年3月30日に日本に出願された特許出願第2018-066967号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。
この明細書における開示は、内燃機関用回転電機、そのステータ、それらの製造方法、および運転方法に関する。
特許文献1は、内燃機関用の回転電機およびその製造方法を開示する。回転電機は、内燃機関と連結されている。回転電機は、内燃機関の回転系における慣性質量を提供するフライホイールの一部を提供している。慣性質量は、内燃機関の連続運転を可能とするとともに、内燃機関の回転に起因する変動要素に影響を与える。変動要素は、トルク変動、振動、回転速度変動、および/または利用者のフィーリングなど多様な要素を含む。特許文献2-4は、内燃機関用回転電機に利用される整流回路を例示している。従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開平10-4650号公報 特開平8-8900号公報 特開平11-8946号公報 特開2001-93680号公報
従来技術は、慣性質量を調節するために、例えば、フライホイールの切削など加工を必要とする。しかし、慣性質量の調節は、変動要素に対して、直流的な変化、および/またはダイナミックバランスの変化を与えるに留まる。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、内燃機関用回転電機、そのステータ、それらの製造方法、および運転方法にはさらなる改良が求められている。
内燃機関に用いられる回転電機は、外突極型のステータを用いる。コイル巻線は、アルミニウム系の金属によって提供することができる。アルミニウム系の金属は、軽量などの有利な特徴を有している。ただし、アルミニウム系の金属によってコイル巻線を提供する場合、工業的に実用的な回転電機を提供することは困難であった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、内燃機関用回転電機、そのステータ、およびそれらの製造方法にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、内燃機関の特定の回転角領域において、内燃機関が回転しやすい内燃機関用回転電機、その製造方法、および運転方法を提供することである。
開示されるひとつの目的は、圧縮上死点直後の回転角領域において、内燃機関の回転を阻害する電機トルクの挙動を抑制した内燃機関用回転電機、その製造方法、および運転方法を提供することである。
ここに開示された内燃機関用回転電機は、内燃機関(2)の回転軸(5)に連結される内燃機関用回転電機において、ロータ(21)、およびロータに対向するステータ(31)を有し、内燃機関用回転電機が発電機として機能するときに、内燃機関用回転電機によって発電させるためにロータを回転させるために消費される電機トルク(TQg)は、内燃機関の圧縮上死点(C-TDC)において、内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように調節されており、電機トルクが、内燃機関の圧縮上死点の直後において、極大値である電機ピーク点(PKg)より低いように調節されている。
開示される内燃機関用回転電機によると、電機トルクが調節されている。電機トルクは、圧縮上死点において、内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように調節されている。よって、内燃機関の構造に起因する損失が比較的大きい圧縮上死点において、内燃機関の回転を阻害するような電機トルクの挙動が抑制される。この結果、内燃機関の特定の回転角領域において、内燃機関が回転しやすい内燃機関用回転電機が提供される。
ここに開示された内燃機関用回転電機の製造方法は、内燃機関(2)の回転軸(5)によって回転されるロータ(21)、および、ロータに対向するステータ(31)を有する内燃機関用回転電機の製造方法において、内燃機関の圧縮上死点(C-TDC)において、内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように、内燃機関用回転電機によって発電させるためにロータを回転させるために消費される電機トルク(TQg)を計画する計画段階と、計画段階において計画された電機トルクが発生するように、回転電機を形成する形成段階とを備え、形成段階は、ロータにおける磁極を形成する段階であり、計画段階は、内燃機関用回転電機が発電機として機能するときに、電機トルクが、内燃機関の圧縮上死点の直後において、極大値である電機ピーク点(PKg)より低いように調節されている。
開示される内燃機関用回転電機の製造方法によると、ロータを回転させるために消費される電機トルクが計画され、計画された電機トルクが発生するように回転電機が形成される。電機トルクは、内燃機関の圧縮上死点において、内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように計画される。この結果、内燃機関の特定の回転角領域において、内燃機関が回転しやすい内燃機関用回転電機の製造方法が提供される。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態に係る装置のブロック図である。 クランク角とエンジン挙動とを示す波形図である。 回転電機の平面図である。 エンジン挙動と電機トルクとを示す波形図である。 オープン時の電機トルクを示す波形図である。 電力供給時の電機トルクを示す波形図である。 エンジン挙動と電機トルクとを示す拡大波形図である。 第2実施形態に係る波形図である。 エンジン挙動と電機トルクとを示す拡大波形図である。 第3実施形態に係る拡大波形図である。 第4実施形態に係る回転電機の平面図である。 エンジン挙動と電機トルクとを示す波形図である。 エンジン挙動と電機トルクとを示す波形図である。 第5実施形態に係る回転電機の断面図である。 回転電機の平面図である。 ステータの平面図である。 インシュレータの斜視図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図18による過渡時の性能を示す波形図である。 図19の一部を拡大した波形図である。 図19の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図22による過渡時の性能を示す波形図である。 図23の一部を拡大した波形図である。 図23の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図26による過渡時の性能を示す波形図である。 図27の一部を拡大した波形図である。 図27の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図30による過渡時の性能を示す波形図である。 図31の一部を拡大した波形図である。 図31の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図34による過渡時の性能を示す波形図である。 図35の一部を拡大した波形図である。 図35の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図38による過渡時の性能を示す波形図である。 図39の一部を拡大した波形図である。 図39の一部を拡大した波形図である。 ひとつのティースを示す平面図である。 図42による過渡時の性能を示す波形図である。 図43の一部を拡大した波形図である。 図43の一部を拡大した波形図である。 すべてのティース根元に丸型の嵌合部(打ち出し痕)を有するステータコアの平面図である。 すべてのティース根元に方形型の嵌合部(打ち出し痕)を有するステータコアの平面図である。 すべてのティース根元に直線状の台形接続部を有するステータコアの平面図である。 アルミニウム系のコイル巻線が、ティースの根元に、ティースの先端よりも多くの層を形成するように巻かれたステータの断面図である。 複数のティースの外周が連続した環状であるステータコアの平面図である。 隣接するティースの間に樹脂製のスペーサが配置されているステータの断面図である。 複数のティースおよびコイルの間に樹脂が詰められているステータの断面図である。 ティースの径方向外側に径方向に延びるスリットを有するステータコアの平面図である。 他の実施形態のステータコアの平面図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、内燃機関システム1は、内燃機関2(エンジン)と、内燃機関用回転電機(以下、単に回転電機10という)とを備える。エンジン2は、いわゆる4ストローク型のレシプロ機関である。エンジン2は、シリンダ3と、ピストン4とを有する。エンジン2は、ピストン4と回転軸5とを連結するコンロッド6を有する。エンジン2は、吸気バルブ、排気バルブ、およびカムシャフトを含む動弁システム7を有する。動弁システム7は、4ストローク動作を提供する。エンジン2は、回転軸5と動弁システム7とを連動させる連動システム8を有する。エンジン2は、単気筒である。なお、エンジン2は、単気筒に限られない。
回転電機10の用途の一例は、エンジン2によって駆動される発電機である。回転電機10は、内燃機関に装着されることによって、エンジン2と連動する。エンジン2は、乗り物に搭載された乗り物用エンジン、または汎用エンジンである。ここで、乗り物の語は、広義に解釈されるべきであり、車両、船舶、航空機などの移動体、および、アミューズメント機器、およびシミュレーション機器などの固定物を含む。また、汎用エンジンは、例えば、発電機、およびポンプとして利用可能である。この実施形態では、エンジン2は、鞍乗り型の車両に搭載されている。
回転電機10は、電気回路11と電気的に接続されている。電気回路11は、整流回路(RCF)と、出力電圧を調整するオープンタイプのレギュレータ回路とを備える。電気回路11は、単相電力を利用するバッテリおよび/または電気負荷を含む。
回転電機10は、エンジン2に組み付けられている。エンジン2は、ボディ9と、ボディ9に回転可能に支持された回転軸5を有する。回転電機10は、ボディ9と回転軸5とに組み付けられている。ボディ9は、エンジン2のクランクケース、ミッションケースなどの構造体である。回転軸5は、エンジン2のクランクシャフト、またはクランクシャフトと連動する回転軸によって提供することができる。
回転電機10は、アウタロータ型の回転電機である。回転電機10は、ロータ21と、ステータ31とを有する。以下の説明において、軸方向の語は、ロータ21、ステータ31、またはステータコア32を円筒と見なした場合の中心軸に沿う方向を指す。径方向の語は、ロータ21、ステータ31、またはステータコア32を円筒と見なした場合の径方向を指す。
ロータ21は、界磁子である。ステータ31は、電機子である。ロータ21は、全体がカップ状である。ロータ21は、回転軸5の端部に接続されている。ロータ21は、回転軸5とともに回転する。ロータ21は、エンジン2によって回転させられる。ロータ21とステータ31との径方向および軸方向の間には隙間が形成されている。回転電機10をコンパクトに構成するために、ステータ31に関連する隙間は小さいことが望ましい。ロータ21は、カップ状のロータコア22を有する。ロータコア22は、後述する永久磁石のためのヨークを提供する。ロータコア22は、磁性金属製である。ロータ21は、ロータコア22の内面に配置された永久磁石23を有する。ロータ21は、永久磁石23によって界磁を提供する。
ステータ31は、環状の部材である。ステータ31は、ロータ21と対向するように配置されている。ステータ31は、ステータコア32を有する。ステータコア32は、電磁鋼板などの磁性金属の積層体によって提供されている。ステータコア32は、ボディ9に固定されている。ステータ31は、ステータコア32に装着されたステータコイル33を有する。ステータコイル33は、電機子巻線を提供する。ステータコイル33は、単相巻線、または多相巻線である。ステータコイル33は、ロータ21およびステータ31を発電機として機能させる。ステータコイル33を形成するコイル線は、絶縁被覆によって被覆された単線導体である。コイル線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金のようなアルミ系金属製である。
回転電機10は、回転電機10と電気回路11との間における電気的な接続を提供するワイヤハーネス15を有する。ワイヤハーネス15は、コイル線よりも可撓性に優れた電線である。ワイヤハーネス15は、複数の電線を含む。それぞれの電線は、複数の細線の束を樹脂製の被覆によって覆った被覆導線である。それぞれの細線は、銅系金属製またはアルミ系金属製である。
ワイヤハーネス15は、ステータコイル33と電気回路11とを接続する複数の電力線を含む。電気回路11は電力線が接続される外部回路である。電力線は、回転電機10が発電機として機能するとき、ステータコイル33に誘導される電力を電気回路11に供給する。
電気回路11は、整流回路11a(RCF)と、バッテリ11b(BT)と、負荷11c(LT)とを含む。バッテリ11bは、回転電機10によって充電される二次電池である。バッテリ11bは、エンジン2の始動用電力、および/または負荷11cの電力を供給する。負荷11cは、ヘッドライト、方向指示器などの灯火、および/またはエンジン2の点火装置などである。整流回路11aは、半波成分を整流する整流素子としてのスイッチング素子11d、11e(SW)と、制御装置11f(CNT)とを有する。スイッチング素子11d、11eは、例えば、サイリスタ素子、およびトランジスタ素子によって提供される。例えば、スイッチング素子11dは、正の半波成分をバッテリ11bに供給する半波整流回路を提供する。例えば、スイッチング素子11eは、負の半波成分を負荷11cに供給する半波整流回路を提供する。
制御装置11fは、アナログ回路、またはデジタル回路によって提供される。制御装置11fは、スイッチング素子11d、11eのオン、オフを制御することにより、回転電機10からバッテリ11bまたは負荷11cに給電する期間を制御する。よって、整流回路11aは、回転電機10からの供給電力を制御するレギュレータ回路でもある。特許文献2-4の記載は、この明細書の記載の一部として、参照により援用されている。
制御装置11fは、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置(MMR)とを有する。制御装置11fは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置11fは、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置11fによって実行されることによって、制御装置11fをこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置11fを機能させる。
制御装置11fと信号源と制御対象物とは、制御システムを提供する。制御システムは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するためのブロックと呼ぶことができる。別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成として解釈されるモジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、その機能を実現する手段ともよぶことができる。
制御システムが提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
図2において、上段は、エンジン2におけるトルクTQ(Nm)を示し、下段は、エンジン2におけるピストンに作用する力F(N)を示す。横軸は、クランク角CAである。エンジン2は、燃焼行程(POW)、排気行程(EXH)、吸気行程(INT)、および圧縮行程(COM)を順に繰り返す。エンジン2は、燃焼下死点(P-BDC)、排気上死点(E-TDC)、吸気下死点(I-TDC)、および圧縮上死点(C-TDC)を順に経由する。以下の説明では、主として圧縮上死点を上死点(TDC)と呼ぶ。クランク角CAは、排気上死点E-TDCを0度としている。
エンジントルクTQeは、エンジン2の代表的な運転状態における波形を示す。代表的な運転状態は、例えば、エンジン2に規定の負荷を与え、多用される回転数(例えば、3000rpm)で運転した状態である。エンジントルクTQeの波形は、運転状態によって変化する。エンジントルクTQeのクランク角CAに対する位相は、クランク角CAに対して固定である。代表的な運転状態は、エンジン2の変動要素が最も顕著に表れる運転状態でもよい。
エンジン2のトルクTQは、回転軸5において回転トルクとして観測される。一点鎖線で示される慣性トルクと、破線で示されるガス圧トルクとが合成されることにより、実線で示されるエンジントルクTQeを生じる。エンジントルクTQeは、合成トルクとも呼ばれる。二点鎖線は、平均トルクを示す。このとき、ピストンに作用する力Fは、ピストン4を推進させる方向へ作用する力である。一点鎖線で示される慣性力と、破線で示されるガス圧による力とが合成されることにより、実線で示される力Fを生じる。
ピストンに作用する力Fは、エンジン2のクランク機構によりトルクTQに変換される。このため、上死点(C-TDC)付近、特に上死点後では、トルクTQは小さいが、ピストン4に作用する力Fは大きい。この領域(上死点(C-TDC)付近、特に上死点後)では、シリンダ内では、燃焼がある程度進んでおり、燃焼に伴う高温高圧がすでに生じている。この領域は、高温高圧が維持される領域であるため、冷却損失が大きく、エンジン2の回転部分、すなわち複数の軸受けへの荷重も大きい。このため、エンジン2の摩擦損失も大きい。この領域では、回転電機10を駆動するためのトルクは、小さいことが望ましい。小さいトルクは、エンジン2のスムーズな回転を可能とするから、エンジン2は、上記領域をスムーズに通過することができる。このスムーズな通過は、損失低減に貢献する。一方、上死点(C-TDC)の前の領域においても、シリンダ内では、高温高圧が発生している。しかし、上死点前の領域は、燃焼が徐々に進むことによって、温度、圧力が徐々に上昇する過程である。このため、上死点前の領域において、回転電機10のトルクが高くても、上死点後に比べてエンジン2に与える影響は比較的小さい。上死点付近以外の他の領域においては、このような特徴的な作用効果は顕著には見られない。
図3において、ロータ21は、円筒状のロータコア22と、複数の永久磁石23とを備える。ロータコア22は、回転軸5を受け入れるための貫通穴21aを有する。ロータコア22は、回転軸5に対してロータ21を回転方向に関して位置決めするロータ位置決め部21bを有する。ロータ位置決め部21bは、貫通穴21aと回転軸5との噛み合いを提供するキー機構によって提供されている。回転軸5も、ロータ位置決め部21bのためのキー機構を有している。
ステータ31は、外突極型のステータである。ステータコア32は、複数の磁極を有する。磁極は、突極またはティースとも呼ばれる。ステータ31は、中央に貫通穴31aを有する。ステータ31は、複数のステータ位置決め部31bを有する。ステータ位置決め部31bは、ステータ31をボディ9に固定するためのボルトを受け入れるための貫通穴によって提供されている。ボディ9も、ステータ位置決め部31bのためのボルト穴を有している。
複数の永久磁石23は、12個の永久磁石23を含む。よって、ロータ21は、6対12極の磁極を提供する。ステータ31は、12個の磁極を提供する。ロータ21の極数と、ステータ31の極数とは、この実施形態に限定されることなく、多様な数の組み合わせによって提供可能である。ステータコイル33は、単相巻線である。
図3において、エンジン2に対する回転電機10の機械的な位相は、多様な手法によって変更することができる。エンジン2の回転角度は、回転軸5の回転角度によって示される。回転電機10の回転角度は、回転軸5の回転角度に対するロータ21の回転角度によって示すことができる。回転電機10の回転角度は、回転軸5の回転角度(基準位置)に対するステータ31の固定角度によって示すことができる。回転電機10の回転角度は、回転軸5に対するステータ31の周方向における位置によって示すことができる。回転電機10の回転角度は、ロータコア22に対する永久磁石23の位置によっても示すことができる。回転軸5に対する回転電機10の回転角度は、ロータ21の着磁位置(ロータコア22に対する複数の永久磁石23の周方向における位置)、ロータ21の回転方向における位置、ステータ31の周方向における位置によって示すことができる。
同様に、エンジン2に対する回転電機10の機械的な位相は、多様な手法によって変更することができる。例えば、機械的な位相は、ロータ21における着磁位置(ロータコア22に対する複数の永久磁石23の周方向における位置)、ロータ21の回転方向における位置、ステータ31の周方向における位置を変更することによって変更することができる。エンジン2に対する回転電機10の位相は、ここに例示された手法に限られない多様な手法によって変更できる。
エンジン2に対する回転電機10の位相は、複数の永久磁石23の位置を、周方向にずらすことによって変更することができる。例えば、ひとつの永久磁石23の位置を、破線で示される位置23aから変更することによって変更することができる。ロータ21における着磁位置の変更の痕跡は、ロータ位置決め部21bの回転方向位置と、複数の永久磁石23の実基準位置23bとの回転方向におけるずれ23sに表れる場合がある。
エンジン2に対する回転電機10の位相は、ロータ位置決め部21bの位置を、位置21b1に変更することによって変更することができる。エンジン2に対する回転電機10の位相は、ステータ位置決め部31bの位置と、位置31b1に変更することによって変更することができる。上述の複数の手法の2つ以上を組み合わせてもよい。
ロータ位置決め部21bの位置の計画的な配置により、回転軸5の回転角度に対するロータ21の回転角度の位相が相対的に調節される。ステータ位置決め部31bの位置の計画的な配置により、回転軸5の回転角度に対するステータ31の周方向角度の位相が相対的に調節される。複数の永久磁石23(磁極の位置)のロータコア22に対する位置の計画的な配置により、回転軸5の回転角度に対するロータ21の周方向角度の位相が相対的に調節される。この結果、回転軸5の回転角度に対する回転電機10の回転角度の位相が相対的に調節される。これにより、エンジン2が発生するエンジントルクに対する、回転電機10を駆動するために消費される電機トルクの位相が所定の値に設定される。
大量生産されるひとつの機種のために、エンジン2に対する回転電機10の機械的な位相が、設計段階において規定される。エンジン2に対する回転電機10の機械的な位相は、複数の機種の間で異なる場合がある。複数の機種において求められる変動要素の特性に差があるからである。例えば、ひとつの機種では、エンジントルクを含む変動要素を抑制するように、エンジン2に対する回転電機10の機械的な位相が規定される。例えば、他のひとつの機種では、エンジントルクを含む変動要素を強調するように、または増幅するように、エンジン2に対する回転電機10の位相が規定される。
エンジン2に対する回転電機10の位相は、エンジン2の変動要素を意図的に抑制、または強調するように規定されている。エンジン2に対する回転電機10の位相は、エンジン2の変動要素に好適な変化を与えるように規定されている。
この実施形態では、エンジン2の出力トルクの低下を抑制するように、エンジン2に対する回転電機10の位相が調節されている。この調節の語は、製造前の計画段階での調節を指す。調節の語は、製造後の可変機構による調節を含んでも良い。回転電機10の位相は、エンジン2の回転軸5に対する回転電機10の機械的な位相、回転電機10の電気的な作用における位相、および、回転電機10の磁気的な作用における位相を含んでいる。ここでは、エンジン2に生じる変動要素の位相は不変である。回転電機10に生じる変動要素の位相は、ロータ21とステータ31との間における相対的な位置関係を調節することによって、計画された値に設定されている。
内燃機関用回転電機の製造方法は、エンジン2に対してロータ21とステータ31とを固定する組立段階を有する。製造方法は、組立段階の前に、ロータ21を製造する段階と、ステータ31を製造する段階とを含む部品製造段階を有する。製造方法は、部品製造段階の前に、エンジン2に対する回転電機10の位相を計画する計画段階を有する。
計画段階は、ロータ21を回転させるために消費される電機トルクTQgを計画する。計画段階は、内燃機関2の圧縮上死点C-TDCにおいて、内燃機関2の回転を阻害する挙動を抑制するように、電機トルクTQgを計画する。計画段階は、エンジン2の変動要素を抑制、または強調するように、エンジン2に対する回転電機10の位相を計画する段階であってもよい。例えば、回転軸5の回転角に対するロータ21の磁極の位置が計画される。これは、ロータコア22に対する複数の永久磁石23の位置、または、ロータ位置決め部21bの位置を計画することにより達成される。例えば、回転軸5の回転角に対するステータ31の磁極の位置が計画される。これは、回転軸5の回転角に対するステータ31の固定位置、すなわちステータ位置決め部31bの位置を計画することにより達成される。
この計画段階の後における部品製造段階は、計画段階において計画されたエンジン2に対する回転電機10の位相を実現するようにロータ21およびステータ31を形成する形成段階を含む。形成段階は、計画段階において計画された電機トルクTQgが発生するように、回転電機10を形成する段階でもある。形成段階は、ロータコア22に対して、永久磁石23を計画された位置に固定する段階(複数の磁極を提供する着磁位置を決定する段階)を含む場合がある。形成段階は、ロータ位置決め部21bを計画された位置に形成する段階を含む場合がある。形成段階は、ステータ位置決め部31bを計画された位置に形成する段階を含む場合がある。この結果、形成段階は、計画段階において計画された位相で回転電機が回転するように、回転電機のロータ、および/またはステータを形成する。
形成段階は、ロータ21における磁極を形成する段階によって提供できる。形成段階は、ロータ位置決め部21bの回転方向位置と、永久磁石23(磁極)の基準位置23bとの回転方向におけるずれ23sを形成する段階でもある。このずれ23sは、ロータ21における着磁位置の変更の痕跡でもある。
図4は、エンジン2が出力するエンジントルクTQeと、回転電機10によって発電させるために消費される電機トルクTQgとを示す波形図である。なお、以下の図では、圧縮上死点C-TDCを原点としている。よって、クランク角CAは、540度から始まる。
電機トルクTQgの波形は、回転電機10の運転状態によって変化する。電機トルクTQgのクランク角CAに対する位相は、ロータ21、および/またはステータ31のエンジン2への固定位置を変更することで、調節可能である。これらの固定位置は、エンジン2の変動要素を意図的に抑制、または強調するように設定されている。
エンジントルクTQeは、圧縮上死点C-TDCを含む期間に急激に上昇する。エンジントルクTQeは、圧縮上死点C-TDCの直後に、爆発燃焼によって、最大値であるエンジンピーク点PKeに到達する。
電機トルクTQgは、ロータ21およびステータ31の複数の磁極に起因する周期的な交流成分を有する。電機トルクTQgは、内燃機関2の運転周期である720CAの間に、極大値である複数の電機ピーク点PKgと、極小値である複数の電機ボトム点BTgとを繰り返す。電機トルクTQgは、ゼロクロス点ZCgにおいて、正負に反転する。複数のゼロクロス点ZCgは、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgと、電機トルクTQgが上昇する過程におけるゼロクロス点ZCgとを有する。
この実施形態では、圧縮上死点C-TDCの直後におけるエンジン2の回転をスムーズにするために、エンジン2に対する回転電機10の位相が調節されている。圧縮上死点C-TDCからエンジンピーク点PKeの間であって、かつ、クランク角CAが圧縮上死点C-TDCを僅かに過ぎた位置において、エンジントルクTQeは、上昇過程にあるが、ごく小さい。この領域では、電機トルクTQgの影響によって、有効なエンジントルクTQeが奪われ、エンジンの円滑な回転が阻害されかねない。よって、最も好ましい状態は、エンジントルクTQeが充分に大きくなるまでの期間において、電機トルクTQgを、比較的低い状態としておくことである。例えば、クランク角CAにおいて、圧縮上死点C-TDCを含む、圧縮上死点C-TDC以降の期間において、電機トルクTQgが、その平均値を下回る期間を最も長くできる位相に調節されることが最も好ましい。
この実施形態では、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生するように、位相調節が実施されている。この結果、圧縮上死点C-TDCの近傍における電機トルクTQgが抑制される。特に、圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQgが抑制される。電機トルクTQgの抑制は、回転電機10により消費されるトルクの抑制を示す。よって、圧縮上死点C-TDCの直後において、エンジン2の回転がスムーズに進む。
これにより、圧縮上死点C-TDCの近傍においてエンジン2の円滑な回転が得られる。エンジン2の円滑な回転は、ノッキングの抑制、過剰な燃焼の進行の抑制にも貢献する。
図5は、回転電機10の出力がオープンされているときの波形を示す。回転電機10の出力がオープン状態においても、上述と同様の波形が観測される。
図6は、回転電機10の出力が整流回路11aによって制御され、電力を供給している時の波形を示す。電機トルクTQgは、スイッチング素子10d、10eのスイッチングによって激しく変動している。電機トルクTQgは、出力の変動によって、大幅に変動している。電機トルクTQgは、電力を供給している時も、圧縮上死点C-TDCの直後において、電機ボトム点BTgを迎えている。よって、電気回路11によって出力が制御されても、圧縮上死点C-TDCの直後において電機トルクTQgが抑制される。
図7は、圧縮上死点C-TDCの直後における拡大波形図である。電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生している。さらに、圧縮上死点C-TDCの直後における最初のボトム点BTgが、エンジンピーク点PKeより前に発生している。この結果、エンジントルクTQeの絶対値が小さい圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQgが減少する。このため、電機トルクTQgは、エンジン2の回転を妨げない。しかも、エンジントルクTQeの絶対値が圧縮上死点C-TDCの直後に徐々に増加する過程において、電機トルクTQgがさらに減少する。このため、電機トルクTQgは、エンジン2の回転をますます妨げない。さらに、エンジンピーク点PKeに到達する前に、電機ボトム点BTgを迎えるから、エンジントルクTQeが、エンジンピーク点PKeに向けてスムーズに上昇する。
この実施形態は、内燃機関2の回転軸5によって回転される回転電機10を運転する運転方法を提供する。運転方法は、内燃機関2を運転する段階と、内燃機関2により回転電機10を回転させる段階とを有する。回転電機10を回転させる段階は、ロータ21を回転させる段階でもある。運転方法は、内燃機関2の圧縮上死点C-TDCにおいて、内燃機関2の回転を阻害する挙動を抑制するように、電機トルクTQgを調節する段階と、調節された電機トルクTQgを発生させる段階とを含む。調節段階は、ロータ21および/またはステータ31に関連する位相、および/または、ステータ31に流れる電流によって調節されている。ロータ21および/またはステータ31に関連する位相は、回転軸5に対する機械的な位相、または電気的な位相によって表すことができる。ステータ31に流れる電流は、電気回路11のインピーダンスによって調節することができる。
この実施形態は、回転電機10を提供する。回転電機10は、内燃機関2の回転軸5に連結されている。回転電機10は、ロータ21、およびロータ21に対向するステータ31を有する。さらに、回転電機10は、ロータ21を回転させるために消費される電機トルクTQgを規定している。この電機トルクTQgは、内燃機関2の圧縮上死点C-TDCにおいて、内燃機関2の回転を阻害する挙動を抑制するように調節されている。この結果、圧縮上死点C-TDCの前後において、電機トルクTQgが抑制され、内燃機関2の回転を阻害するような電機トルクTQgの挙動が抑制される。
この実施形態では、電機トルクTQgは、内燃機関2の圧縮上死点C-TDCの直後において、極大値である電機ピーク点PKgより低いように調節されている。これにより、電機ピーク点PKgが内燃機関2の回転を阻害する事態が回避される。直後の期間は、圧縮上死点C-TDCの後であって、内燃機関2のエンジントルクTQeが最大値であるエンジンピーク点PKeに到達するまでの期間である。これにより、エンジントルクTQeが、小さい絶対値から上昇する過程において、回転電機10が内燃機関2の回転を阻害する事態が抑制される。
ひとつの観点において、電機トルクTQgは、平均値と交差する複数のゼロクロス点ZCgを経由して変動している。電機トルクTQgは、圧縮上死点C-TDCにおいて、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが発生するように調節されている。この結果、圧縮上死点C-TDCの前後において、電機トルクTQgが抑制され、内燃機関2の回転を阻害するような電機トルクTQgの挙動が抑制される。別の観点では、電機トルクTQgは、内燃機関2の運転周期(720CA)の間に、複数の増減を繰り返す周期Tを有している。電機トルクTQgは、内燃機関2の圧縮上死点C-TDCの直後に、電機トルクTQgが相対的に低い低トルク時期が位置付けられている。
電機トルクTQgは、ロータ21および/またはステータ31に関連する位相によって調節されている。電機トルクTQgは、ステータ31に流れる電流によって調節することができる。電機トルクTQgは、ロータ21における磁極の位置によって調節されている。電機トルクTQgは、ロータ21を内燃機関2に対して位置決めするロータ位置決め部21bの位置によって調節することができる。電機トルクTQgは、ステータ31を内燃機関2に対して位置決めするステータ位置決め部31bの位置によって調節することができる。
以上に述べた実施形態によると、エンジン2に対する回転電機10の位相を調節することにより、エンジン2のスムーズな回転を支援する内燃機関用回転電機が提供される。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生する。これに代えて、電機ボトム点BTgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生してもよい。この実施形態でも、図1、図2、および図3の構成が採用される。
図8において、この実施形態では、圧縮上死点C-TDCの前後におけるエンジン2の回転をスムーズにするために、エンジン2に対する回転電機10の位相が調節されている。この実施形態では、複数の電機ボトム点BTgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生するように、位相調節が実施されている。
図9は、圧縮上死点C-TDCの直後における拡大波形図である。電機ボトム点BTgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生している。さらに、圧縮上死点C-TDCの直後における最初のゼロクロス点ZCgが、エンジンピーク点PKeより前に発生している。この結果、エンジントルクTQeの絶対値が小さい圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQgの絶対値が小さい。このため、電機トルクTQgは、エンジン2の回転を妨げない。しかも、エンジントルクTQeの絶対値が圧縮上死点C-TDCの直後に徐々に増加する過程において、電機トルクTQgの絶対値が依然として小さい。このため、電機トルクTQgは、エンジン2の回転を依然として妨げない。
この実施形態では、電機トルクTQgは、極小値としての複数の電機ボトム点BTgを経由して変動している。電機トルクTQgは、圧縮上死点C-TDCにおいて、電機ボトム点BTgのひとつが発生するように調節されている。この結果、圧縮上死点C-TDCの後において、電機トルクTQgが抑制され、内燃機関2の回転を阻害するような電機トルクTQgの挙動が抑制される。
以上に述べた実施形態によると、エンジン2に対する回転電機10の位相を調節することにより、エンジン2のスムーズな回転を支援する内燃機関用回転電機が提供される。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCg、または、電機ボトム点BTgが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生する。これに代えて、圧縮上死点C-TDCの直後に、電機トルクTQgが上昇する過程におけるゼロクロス点ZCgが発生してもよい。この実施形態でも、図1、図2、および図3の構成が採用される。
図10において、この実施形態では、圧縮上死点C-TDCの前後におけるエンジン2の回転をスムーズにするために、エンジン2に対する回転電機10の位相が調節されている。
この実施形態では、圧縮上死点C-TDCの直後に、電機トルクTQgが上昇する過程におけるゼロクロス点ZCgが発生するように、位相調節が実施されている。ゼロクロス点ZCgは、第1実施形態に比べて7/8Tだけ進角している。このため、圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQgが平均値よりも小さい値を示す。この実施形態でも、エンジントルクTQeの絶対値が小さい圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQgの絶対値が小さい。このため、電機トルクTQgは、エンジン2の回転を妨げない。しかも、電機トルクTQgは、圧縮上死点C-TDCの前において小さい。このため、電機トルクTQgは、圧縮上死点C-TDCの前から、圧縮上死点C-TDCの直後にかけて、エンジン2の回転を妨げない。
この実施形態において、電機トルクTQgは、平均値と交差する複数のゼロクロス点ZCgを経由して変動している。電機トルクTQgは、圧縮上死点C-TDCの後において、電機トルクTQgが上昇する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが発生するように調節されている。言い換えると、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgと、このゼロクロス点ZCgに引き続き発生する電機トルクTQgが上昇する過程におけるゼロクロス点ZCgとの間の1/2周期において、圧縮上死点C-TDCが位置付けられている。この結果、圧縮上死点C-TDCの後において、電機トルクTQgが抑制され、内燃機関2の回転を阻害するような電機トルクTQgの挙動が抑制される。
以上に述べた実施形態によると、エンジン2に対する回転電機10の位相を調節することにより、エンジン2のスムーズな回転を支援する内燃機関用回転電機が提供される。
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、ロータ21の磁極数とステータ31の磁極数とは、12-12である。これに代えて、ロータ21の磁極数とステータ31の磁極数とは、多様な数を採用することができる。例えば、6極、8極、10極、12極、14極、16極、18極など多様な極数と、それらの極数の組合せを利用することができる。
図11は、第4実施形態を示す。回転電機410は、ロータ21とステータ31とを有する。ロータ21は、6個の磁極を有する。ステータ31は、6個の磁極を有する。この回転電機410によると、上述の実施形態よりも長い周期Tを有する電機トルクTQgの波形が提供される。
図12および図13は、図4および図5に対応している。図12および図13において、電機トルクTQgが低下する過程におけるゼロクロス点ZCgのひとつが、圧縮上死点C-TDCにおいて発生するように、回転電機410の位相が調節されている。この実施形態では、圧縮上死点C-TDCの後において、先行する実施形態に比べて長期間にわたって電機トルクTQgが小さい。この実施形態では、エンジンピーク点PKeの前に、最初の電機ボトム点BTgが発生する。しかも、エンジンピーク点PKeの後に、第2番目のゼロクロス点ZCgが発生する。このため、エンジントルクTQeがエンジンピーク点PKeに到達するまでの期間において、電機トルクTQgは、平均値以下に抑制される。このため、電機トルクTQgは、エンジン2のスムーズな回転を支援する。さらに、エンジンピーク点PKeの後に、最初の電機ピーク点PKgが発生する。よって、長期間にわたって、電機トルクTQgは、エンジン2のスムーズな回転を支援する。
以上に説明した複数の実施形態は、さらに、後述する複数の実施形態に開示されたステータコアを採用することができる。後述する複数の実施形態の中で、いくつかの実施形態は、上述の実施形態との組み合わせに適した電機トルクの変動を生み出す。エンジン回転に伴うトルク位相と電機トルクの位相とを所定の関係に同期させても、電機トルクの脈動幅が小さいと、上述の実施形態における効果は小さい。これに対して、後述の実施形態のように、比較的大きい電機トルクの脈動幅を生じるステータコアを、上述の実施形態と組み合わせることで、所期の効果を期待することができる。
第5実施形態
図14は、内燃機関のための電力システム510を示す。電力システム510は、内燃機関用回転電機511(以下、単に回転電機という)を含む。図中には、回転軸AXを含む断面における回転電機511の断面が図示されている。回転電機511は、内燃機関512に組み付けられている。内燃機関512は、ボディ513と、ボディ513に回転可能に支持され、内燃機関512と連動して回転する回転軸514とを有する。回転電機511は、ボディ513と回転軸514とに組み付けられている。ボディ513は、内燃機関512のクランクケース、ミッションケースなどの構造体である。図示の例では、ボディ513は、右側のベースと、左側のカバーとを有する。回転軸514は、内燃機関512のクランク軸、またはクランク軸と連動する回転軸である。回転軸514は、内燃機関512が運転されることによって回転し、回転電機511を発電機として機能させるように駆動する。回転軸514は、回転電機511が電動機として機能するときに、回転電機511によって回転駆動される。
電力システム510は、電気回路(CNT)515を有する。回転電機511と電気回路515とは、電力線516によって接続されている。電力線516は、回転電機511が発電機として利用されるときに、発電電力を電気回路515に出力する。電気回路515は、発電電力を整流するための整流回路を備える。電気回路515は、車両の電気回路と、バッテリとを含む。回転電機511の用途の一例は、車両用の内燃機関512によって駆動される発電機である。回転電機511は、例えば、鞍乗り型車両に利用することができる。
回転電機511は、車両用の内燃機関512を支援する電動機として利用される場合がある。この場合、電気回路515は、インバータ回路および制御装置を備える。この場合、回転電機511は、回転位置を示す信号を出力するためにひとつまたは複数の回転位置センサを備える。回転位置センサは、回転電機511の基準位置信号、および/または回転電機511の回転位置信号を電気回路515に出力する。制御装置は、回転位置信号を利用して、回転電機511を電動機として機能させるように、制御を実行する。
回転電機511は、ロータ521と、ステータ531とを有する。ロータ521は、界磁子である。ステータ531は、電機子である。ロータ521は、全体がカップ状である。ロータ521は、ステータ531の端面と径方向外側面とに渡って延びる部材である。ロータ521は、回転軸514の端部に固定される。ロータ521と回転軸514とは、キー嵌合などの回転方向に関する位置決め機構を介して連結されている。ロータ521は、固定ボルトによって回転軸514に締め付けられることによって固定されている。ロータ521は、回転軸514とともに回転する。ロータ521は、複数の磁極に対向して回転可能に支持されている。
ロータ521は、カップ状のロータコア522を有する。ロータコア522は、内燃機関512の回転軸514に連結される。ロータコア522は、後述する永久磁石523のためのヨークを提供する。ロータコア522は、磁性金属製である。
ロータ521は、ロータコア522の内面に配置された永久磁石523を有する。ロータ521は、永久磁石523によって界磁を提供する。永久磁石523は、ロータコア522の筒の内側に固定されている。永久磁石523は、複数のセグメントを有する。それぞれのセグメントは、部分円筒状である。永久磁石523は、その内側に、複数のN極と複数のS極とを提供する。永久磁石523は、少なくとも界磁を提供する。永久磁石523は、12個のセグメントによって、6対のN極とS極、すなわち12極の界磁を提供する。磁極の数は、他の数でもよい。
ステータ531は、ステータコア532を有する。ステータコア532は、内燃機関512のボディ513に固定されることによってロータ521の径方向内側に配置される。ステータコア532は、所定の形状に成形された電磁鋼板を積層することにより形成されている。ステータ531は、ステータコア532に巻回されたステータコイル533を有する。ステータコイル533は、電機子巻線を提供する。ステータコイル533は、単相巻線、または多相巻線である。ステータコイル533は、電機子巻線を提供する。
ステータ531は、インシュレータ534を有する。インシュレータ534は、ステータコア532とステータコイル533との間に配置されている。インシュレータ534は、ボビンとも呼ばれる。インシュレータ534の一部は、磁極に隣接して位置づけられることによって、ボビンのフランジ部を提供する。インシュレータ534の一部は、磁極の軸方向における両側に配置されている。インシュレータ534は、ステータコア532の環状部にも露出している。
ステータ531は、ブラケット535を有する。ブラケット535は、ステータコア532に固定されている。ブラケット535は、電力線516を固定している。
ステータ531は、環状の部材である。ステータ531は、複数の固定ボルトによってボディ513に固定されている。ステータ531は、ロータ521とボディ513との間に配置されている。ステータ531は、ロータ521の内面とギャップを介して対向する外周面を有する。
回転電機511の回転は、回転センサ517によって検出される。回転センサ517は、ロータ521の外面に形成された特徴部を検出する。特徴部は、例えば、複数の突部と、それらの間の凹部とを提供する。回転センサ517が検出した波形は、パルサ波形とも呼ばれる。回転センサ517は、マグネットピックアップ、MRE素子、ホール効果素子など、磁気的なセンサによって提供することができる。
ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ステータコイル533は、アルミニウム製の導体、またはアルミニウム合金製の導体によって提供されている。
図15には、ロータ521とステータ531とが図示されている。図中には、カバーを外した状態が図示されている。図中には、ステータ531の中央開口部531aが図示されている。中央開口部531aには、ロータ521のボス部522aが見える。図中には、ロータ521の開口端が図示されている。ステータコイル533の形状は、模式的に図示されている。
ステータコア532は、複数の磁極536を有する。ステータコア532は、連結部537を有する。連結部537は、環状である。連結部537は、複数の磁極536を、それらの基部において連結している。連結部537は、複数の磁極536のためのヨークとして機能する。ステータコア532は、連結部537においてボディ513に固定されている。連結部537は、継ぎ目を有していてもよい。複数の磁極536は、外周に配置されている。磁極536は、ティースとも呼ばれる。ステータコア532は、例えば、12個の磁極536を有する。磁極536の数は、他の数でもよい。これら磁極536は、ロータ521の界磁と対向して配置されている。ひとつの磁極536は、ひとつの単コイル533uを有する。ステータコイル533は、複数の単コイル533uを備える。単コイル533uは、ユニットコイルとも呼ばれる。
図16は、ステータコア532を示す。図中には、回転電機511の回転軸AXと、磁極536の径方向中心軸ARとが図示されている。ステータコア532は、複数の磁極536と、共通の連結部537とを有する。ひとつの磁極は、ロータ521と対向するための先端部536aを有する。先端部536aは、周方向に沿って広がる外周面を提供している。先端部536aは、先端拡大部とも呼ばれる。先端部536aは、径方向外側に面する磁極面を提供している。ひとつの磁極536は、先端部536aより径方向内側に棒状部536cを有している。棒状部536cは、先端部536aと連結部537とを連結している。棒状部536cは、放射状に延びている。棒状部536cは、ステータコイル533内を径方向に延びている。連結部537は、複数の棒状部536cの基端側である径方向内側に設けられている。
図17は、インシュレータ534の斜視図である。インシュレータ534は、ステータコア532を両面から挟むように配置されている。図中には、インシュレータ534の半部が図示されている。インシュレータ534は、先端部536aから突出するように位置付けられるフランジ部534aを有する。フランジ部534aは、ステータコイル533のためのフランジを提供する。インシュレータ534は、収容部534bを有する。収容部534bは、先端部536aを収容し、先端面536bを露出させる。
インシュレータ534は、胴部534cを有する。フランジ部534aは、胴部534cの軸から胴部534cの軸に対して径方向の外側に拡がっている。胴部534cは、筒状である。胴部534cは、角が丸い角筒である。胴部534cは、放射状に延びている。胴部534cは、棒状部536cを収容する。胴部534cは、棒状部536cを包む。胴部534cは、棒状部536cの外面に対応する外面の形状を有している。胴部534cは、ステータコイル533のための巻胴を提供する。
インシュレータ534は、環状の連結部534dを有する。連結部534dは、複数の胴部534cを連結している。連結部534dは、複数の胴部534cの径方向内側に配置されている。連結部534dは、胴部534cの軸から胴部534cの軸に対して径方向の外側に拡がっている。
フランジ部534a、および連結部534dは、胴部534cの両端に位置している。フランジ部534a、胴部534c、および連結部534dは、ステータコイル533のための巻胴を提供する。フランジ部534a、胴部534c、および連結部534dは、ボビンとも呼ばれる。フランジ部534a、および連結部534dは、ステータコイル533の範囲を規定する部材でもある。
図18は、ひとつのティースを示す平面図である。図示されている数値は、ティースの寸法を示している。単位は、ミリメートル(mm)である。ティースは、径方向に関してまっすぐのストレート型である。なお、ティースにおける厚さは、9(mm)である。この例では、ステータコイル533は、銅系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、36ターンである。
図19は、図18のティースを備えるステータを備える回転電機511による過渡時の性能を示す波形図である。回転数が徐々に増加する過渡時の波形が示されている。波形図は、回転数が時刻t1から時刻t2の期間において、約3000r/minから、6000r/minの範囲で変化した場合を示している。内燃機関512は、4ストローク単気筒である。ロータ521の一回転は、クランクシャフトの一回転に対応する。内燃機関512の回転数は、その吸気バルブ、および/または、排気バルブに起因して生じるトルク変動、および、吸気、圧縮、燃焼、排気の複数のストロークに起因するトルク変動を生じている。
回転センサ517のパルサ波形PWは、複数のパルスを有している。複数のパルスの間の間隔は、回転数を示している。
トルクセンサ519が出力するトルク波形TWは、ステータ531に生じるトルクを示している。トルク波形TWは、試験用のベンチにおける固定部により計測されてもよい。トルクセンサ519は、ステータ531に生じるトルクを検出する多様なセンサによって提供することができる。トルクセンサ519は、固定部における回転方向の歪を検出する歪ゲージによって提供することができる。トルク波形TWは、激しく変動している。トルク波形TWは、周期的に変動している。
トルク波形TWは、第1の基準値TrHと、第1の基準値TrHより低い第2の基準値TrLとの間において振動している。第1の基準値TrHと、第2の基準値TrLとの間は、基準変動幅と呼ばれる。
図20は、図19の一部を拡大した波形図である。この図は、5000r/min付近における波形を示している。パルサ波形PWにおけるひとつひとつのパルスと、トルク波形TWの変動との対応関係を読み取ることができる。
図21は、図19の一部を拡大した波形図である。この図は、トルク波形TWを示している。
図22は、ひとつのティースを示す平面図である。ティースの棒状部は、径方向外側端が、径方向内側端より太い。ティースは、テーパ型と呼ばれる。このティースは、比較的大きいターン数を許容する。ティースは、ストレート部と、拡大部とを有している。ストレート部は、基端部に位置し、拡大部は、先端部に位置している。なお、ティースにおける厚さは、11(mm)である。この例では、ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、30ターンである。
図23は、図22のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図23は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。ただし、トルク波形TWは、図19よりも第1の基準値TrHに接近している時間が多い。図23におけるトルク波形TWの実効値または平均値または中心値は、図19におけるトルク波形の対応する値よりも高い。図24、図25は、図20、図21に相当する。図22のティースを備えるステータコアは、図18のティースを備えるステータコアより、周方向に関して細く、かつ、周方向に関して柔軟である。
図26は、ひとつのティースを示す平面図である。図26のティースは、図22のティースよりも細い基端部を有する。図26のティースは、図22のティースよりも細い。なお、ティースにおける厚さは、9(mm)である。この例では、ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、36ターンである。
図27は、図26のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図27は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。ただし、トルク波形TWは、図19および図22よりも第1の基準値TrHに接近している時間が多い。図27におけるトルク波形TWの実効値または平均値または中心値は、図23におけるトルク波形の対応する値よりも高い。図28、図29は、図20、図21に相当する。図26のティースを備えるステータコアは、図18のティースを備えるステータコアより、周方向に関して細く、かつ、周方向に関して柔軟である。図26のティースを備えるステータコアは、図22のティースを備えるステータコアより、周方向に関して細く、かつ、周方向に関して柔軟である。
図30は、ひとつのティースを示す平面図である。図30のティースは、図26のティースと同じである。この例では、ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、36ターンである。ただし、永久磁石523の着磁量が図18、図22、および図26のティースを有する回転電機よりも強い。
図31は、図30のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図31は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。ただし、トルク波形TWは、図19、図23、および図27よりも第1の基準値TrHに接近している時間が多い。図31におけるトルク波形TWの実効値または平均値または中心値は、図27におけるトルク波形の対応する値よりも高い。
図30のティースおよびステータコイル533は、図26のティースおよびステータコイル533と同じである。よって、トルク波形TWの差は、永久磁石523の着磁量の差によって生じていると考えられる。この例における強い永久磁石523は、ステータ531に対して、平均的に大きいトルクを作用させているように見える。しかも、強い永久磁石523は、トルク波形TWの振幅を小さくしているように見える。図32、図33は、図20、図21に相当する。
図34は、ひとつのティースを示す平面図である。ティースは、径方向に関してまっすぐのストレート型である。ティースにおける厚さは、12(mm)である。この例では、ステータコイル533は、銅系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、32ターンである。永久磁石523の着磁量は、図18、図22、および図26のティースを有する回転電機と同じである。
図35は、図34のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図35は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。図36、図37は、図20、図21に相当する。
図38は、ひとつのティースを示す平面図である。ティースの棒状部は、径方向外側端が、径方向内側端より太い。ティースは、テーパ型と呼ばれる。このティースは、比較的大きいターン数を許容する。ティースは、ストレート部と、拡大部とを有している。ストレート部は、基端部に位置し、拡大部は、先端部に位置している。なお、ティースにおける厚さは、12(mm)である。この例では、ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、29ターンである。永久磁石523の着磁量は、図18、図22、および図26のティースを有する回転電機と同じである。
図38のティースは、図34のティースよりやや長く、基端部において細い。図38のティースは、図34のティースより大きい磁気抵抗を示す。図38のティースを用いたステータコイル533は、図34のティースを用いたステータコイル533より小さいインダクタンスを示す。
図38のティースは、図34のティースよりも大きい周方向の撓み量を発揮する。いわば、図38のティースは、図34のティースよりも柔らかい構造であると言える。図38のティースの撓み量は、図34のティースの撓み量よりも約40%大きい。
図39は、図38のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図39は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。トルク波形TWは、図35よりも第2の基準値TrLに接近している時間が多い。トルク波形TWの振幅は、図35よりも小さい。図39におけるトルク波形TWの実効値または平均値または中心値は、図35におけるトルク波形の対応する値よりも低い。図40、図41は、図20、図21に相当する。図38のティースを備えるステータコアは、図34のティースを備えるステータコアより、周方向に関して細く、かつ、周方向に関して柔軟である。
図42は、ひとつのティースを示す平面図である。図42のティースの棒状部は、図38のティースより太い。ティースにおける厚さは、12(mm)である。この例では、ステータコイル533は、アルミニウム系の金属によって提供されている。ひとつのティースにおけるステータコイル533の巻数は、29ターンである。永久磁石523の着磁量は、図18、図22、および図26のティースを有する回転電機と同じである。
図35のティースは、図38のティースより基端部において太い。図42のティースは、図34および図38のティースより小さい磁気抵抗を示す。図42のティースを用いたステータコイル533は、図34のティースを用いたステータコイル533より小さいインダクタンスを示す。
図42のティースは、図34および図38のティースよりも小さい周方向の撓み量を発揮する。いわば、図42のティースは、図38のティースよりも硬い構造であると言える。図42のティースの撓み量は、図34のティースの撓み量よりも約10%小さい。
図43は、図42のティースを備えるステータコアを備える回転電機511による過渡時の性能を示している。図43は、図19に対応する。トルク波形TWは、基準変動幅の中において変動している。ただし、トルク波形TWは、図35よりも第1の基準値TrHに接近している時間が多い。図43におけるトルク波形TWの実効値または平均値または中心値は、図35におけるトルク波形の対応する値よりも高い。図44、図45は、図20、図21に相当する。
この開示によると、銅系の金属を用いた回転電機511におけるステータに生じるトルクと、アルミニウム系の金属を用いた回転電機511におけるステータに生じるトルクとを同程度に調節することができる。これにより、内燃機関512にとって負荷となる回転電機511のトルクの違いが抑制される。ステータに生じるトルクは、(1)変動するトルクの実効値、または平均値、または中心値として、または(2)変動するトルクの振幅として、または(3)内燃機関512の回転軸に生じるトルクの変動との同期関係(位相関係)により評価することができる。ステータに生じるトルクは、巻線の種類と、ステータコア532のティースにおける剛性との影響を受ける。この開示により、銅系の金属製と巻線と、アルミニウム系の金属製の巻線との違いによって生じるトルクの差を抑制することができる。
図46の例は、すべてのティースの根元に丸型の嵌合部(打ち出し痕)541を有するステータコアの平面図である。複数のティースが突出する環状部分は、複数の鋼板を積層された状態に維持するための複数の嵌合部541を有する。複数の丸型の嵌合部は、複数のティースの剛性を調節するために貢献する。この例では、嵌合部は、加工硬化によって複数のティースの剛性を高める。
図47の例は、すべてのティース根元に方形型の嵌合部542(打ち出し痕)を有するステータコアの平面図である。複数の方形型の嵌合部542は、複数のティースの剛性を調節するために貢献する。
図48の例は、すべてのティース根元に直線状の台形接続部543を有するステータコアの平面図である。環状部分の外形面と、複数のティースの基端部との間には、径方向外側に向けてティースに沿うように幅が変化する台形接続部543が設けられている。台形接続部543は、複数のティースの剛性を調節するために貢献する。
図49の例は、アルミニウム系のコイル巻線が、ティースの根元に、ティースの先端よりも多くの層を形成するように巻かれたステータの断面図である。ステータコイル533は、複数のティースごとに対応する複数の単コイル544を有する。ひとつの単コイル544は、径方向外側端部では、3層であり、径方向内側端部では、4層である。ステータコイル533は、径方向内側ほど多い層数を有する。ステータコイル533は、径方向外側ほど軽いから、ティースを変形させるモーメントを抑制する。また、ステータコイル533自身が、ティースを補強する。
図50の例は、複数のティースの外周が連続した環状であるステータコアの平面図である。ステータコア532は、複数のティースの先端に、連続した環状の磁極部545を有する。連続した環状の磁極部545は、複数のティースの剛性を高くするために貢献する。
図51の例は、隣接するティースの間に樹脂製のスペーサ546が配置されているステータの断面図である。ステータは、複数のティースの間を連結する樹脂製のスペーサ546を有する。スペーサ546は、複数の樹脂片、または環状の樹脂リングによって提供することができる。
図52の例は、複数のティースおよび複数のコイルの間に樹脂が詰められているステータの断面図である。ステータは、樹脂成形体547を有する。樹脂成形体547は、複数のティースおよび複数のコイルの間を埋めている。ステータコイル533が巻かれた後に、樹脂成形体547は、ステータをインサートするように型成形することができる。
図53の例は、ティースの径方向外側に径方向に延びるスリット548を有するステータコアの平面図である。スリット548は、ティースの径方向外側端面からティースの中を径方向に延びている。スリット548は、ステータコアの軸方向両端面に開口している。スリット548を設定することにより、周方向に発生する磁路が分断される。巻線時に接触しても磁気抵抗が増加する為問題ないが、理想的には接触しないよう、スリット548を埋めるか、または、硬いボビンで巻線する。
図54の例は、他の実施形態のステータコア549の平面図である。ティース内における径方向外側の鉄の量を抑制する。ティース内における径方向外側に向かって細くなるテーパ形状としたり、ツバ部の幅を小さくするか、ツバ部を薄くしてもよい。巻線性が悪化するのでボビンは外面が真っすぐの筒外面となるように形成される。ボビンの外側面は直線状になるようにする。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記実施形態では、4ストローク型のレシプロ機関がエンジン2として例示されている。これに代えて、エンジン2は、例えば、2ストローク機関、ロータリー機関など多様な内燃機関によって提供することができる。また、上記実施形態では、エンジン2は、単気筒である。これに代えて、エンジン2は、多気筒でもよい。多気筒のエンジン2は、複雑なエンジントルクTQeの波形を生じるが、回転電機10の位相調節によって、エンジン2の変動要素を用途に適合させることができる。この場合も、エンジン2の変動要素を意図的に抑制、または強調した内燃機関用回転電機が提供される。
上記実施形態では、単相発電機が例示されている。これに代えて、回転電機10は、多相発電機でもよい。さらに、回転電機10は、発電電動機を提供する場合がある。この場合、回転電機10は、発電電動機として機能するための回転位置検出器を備える。電気回路11は、インバータ回路と制御装置とを含むことができる。電気回路11は、回転電機10が発電機として機能するとき、出力される交流電力を整流し、バッテリを含む電気負荷に電力を供給する整流回路を提供する。電気回路11は、回転電機10から供給される基準位置信号を受信する信号処理回路を提供する。基準位置信号は、点火時期制御および/または燃料噴射時期制御のために利用される。電気回路11は、点火時期制御および/または燃料噴射時期制御を含む機関制御を実行する制御器を提供してもよい。電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させる駆動回路を提供する。電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させるための回転位置信号を回転電機10から受信する。電気回路11は、検出された回転位置に応じて回転電機10への通電を制御することにより回転電機10を電動機として機能させる。
上記実施形態に例示されるように、この開示は、単相または多相のステータコイル33を有する回転電機に適用可能である。例えば、この開示は、スター結線、デルタ結線など、多様な結線形状にも適用可能である。加えて、この開示は、ひとつの相の中に、電気角が異なる複数のコイルを含む回転電機に適用可能である。例えば、同一相の中に2つのコイル要素が並列接続されてもよい。同様に、3つのコイル要素が並列接続されてもよい。
上記実施形態では、ステータコイル33は、単相巻線を提供する。単相巻線は、電機ピーク点PKgと電機ボトム点BTgとの差が大きい電機トルクTQgを生じる。よって、電機トルクTQgによってエンジントルクTQeに変化を与えた場合の変化量が大きい。よって、単相巻線は、比較的顕著に作用が表れる。これに代えて、ステータコイル33は、多相巻線を提供してもよい。多相巻線の場合、電機トルクTQgにおける電機ピーク点PKgと電機ボトム点BTgとの差が比較的小さくなる。
上記実施形態では、電気回路11は、オープンタイプのレギュレータを備える。オープンタイプのレギュレータは、ステータコイル33の発電出力に正弦波が表れやすい。よって、電機ピーク点PKgと電機ボトム点BTgとの差が大きい電機トルクTQgを生じやすい。この結果、単相巻線とオープンタイプのレギュレータとの組み合わせは、利用しやすい電機トルクTQgを提供するために貢献する。なお、電気回路11は、ショートタイプのレギュレータを備えていてもよい。電気回路11は、複数の整流素子、例えばダイオード、またはサイリスタを含むブリッジ回路により提供される整流回路を備えることができる。
上記実施形態では、ステータコイル33を形成するコイル線は、アルミニウム系金属である。これに代えて、コイル線は、多様な導体材料によって形成することができる。例えば、コイル線は、銅製または銅合金製でもよい。また、ステータコイル33を形成する一部のコイル線をアルミニウム系金属製とし、他の一部を銅系金属製としてもよい。
上記実施形態では、回転電機10、410の位相を調節することにより、エンジントルクTQeに対する電機トルクTQgの位相を調節している。これに代えて、回転電機10、410の出力を制御することにより、電機トルクTQgの位相を調節してもよい。例えば、整流回路11aによって回転電機10の出力が制御されると、電気回路11のインピーダンス成分の変化に起因して、電機トルクTQgの位相がずれる。そこで、圧縮上死点C-TDCを含む圧縮上死点C-TDC以降において、電機トルクTQgが低くなるように、整流回路11aを制御することができる。この場合も、エンジントルクTQeの絶対値が低い圧縮上死点C-TDCの直後において、電機トルクTQが抑制される。よって、エンジン2のスムーズな回転を支援する内燃機関用回転電機が提供される。
1 内燃機関システム、 2 内燃機関、 3 シリンダ、
4 ピストン、 5 回転軸、 6 コンロッド、
7 動弁システム、 8 駆動システム、 9 ボディ、
10 回転電機、11 電気回路、15 ワイヤハーネス、
21 ロータ、 22 ロータコア、 23 永久磁石、
21a、21b ロータ位置決め機構、
31 ステータ、32 ステータコア、33 ステータコイル、
31a、31b ステータ位置決め機構、410 回転電機、
C-TDC 圧縮上死点、 P-BDC 燃焼下死点、
E-TDC 排気上死点、 I-BDC 吸気下死点、
TQe エンジントルク、 PKe エンジンピーク点、
TQg 電機トルク、 PKg 電機ピーク点、
ZCg ゼロクロス点、 BTg 電機ボトム点、
510 電力システム、 511 回転電機、 512 内燃機関、
521 ロータ、 522 ロータコア、 523 永久磁石、
531 ステータ、 532 ステータコア、
533 ステータコイル、 534 インシュレータ、
536 磁極、 537 連結部、
517 回転センサ、 519 歪ゲージ。

Claims (10)

  1. 内燃機関(2)の回転軸(5)に連結される内燃機関用回転電機において、
    ロータ(21)、および前記ロータに対向するステータ(31)を有し、
    前記内燃機関用回転電機が発電機として機能するときに、前記内燃機関用回転電機によって発電させるために前記ロータを回転させるために消費される電機トルク(TQg)は、前記内燃機関の圧縮上死点(C-TDC)において、前記内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように調節されており、前記電機トルクが、前記内燃機関の前記圧縮上死点の直後において、極大値である電機ピーク点(PKg)より低いように調節されている内燃機関用回転電機。
  2. 前記電機トルクは、前記内燃機関の圧縮上死点の直後において、前記内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように調節されており、
    前記直後は、前記圧縮上死点の後であって、前記内燃機関のエンジントルク(TQe)が最大値であるエンジンピーク点(PKe)に到達するまでの期間である請求項1に記載の内燃機関用回転電機。
  3. 前記電機トルクは、前記内燃機関の運転周期(720CA)の間に、複数の増減を繰り返す周期(T)を有し、
    前記内燃機関の圧縮上死点の直後に、前記電機トルクが相対的に低い低トルク時期が位置付けられている請求項1または請求項2に記載の内燃機関用回転電機。
  4. 前記電機トルクは、平均値と交差する複数のゼロクロス点(ZCg)を経由して変動しており、
    前記圧縮上死点において、前記電機トルクが低下する過程における前記ゼロクロス点のひとつが発生するように調節されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  5. 前記電機トルクは、極小値としての複数の電機ボトム点(BTg)を経由して変動しており、
    前記圧縮上死点において、前記電機ボトム点のひとつが発生するように調節されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  6. 前記電機トルクは、平均値と交差する複数のゼロクロス点(ZCg)を経由して変動しており、
    前記圧縮上死点の後において、前記電機トルクが上昇する過程における前記ゼロクロス点のひとつが発生するように調節されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  7. 前記電機トルクが低下する過程における前記ゼロクロス点と、この前記ゼロクロス点に引き続き発生する前記電機トルクが上昇する過程における前記ゼロクロス点との間の1/2周期において、前記圧縮上死点が位置付けられている請求項6に記載の内燃機関用回転電機。
  8. 前記電機トルクは、前記ロータおよび/または前記ステータに関連する位相、および/または、前記ステータに流れる電流によって調節されている請求項1から請求項7のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  9. 前記電機トルクは、
    前記ロータにおける磁極の位置、
    前記ロータを前記内燃機関に対して位置決めするロータ位置決め部(21b)の位置、または、
    前記ステータを前記内燃機関に対して位置決めするステータ位置決め部(31b)の位置によって調節されている請求項8に記載の内燃機関用回転電機。
  10. 内燃機関(2)の回転軸(5)によって回転されるロータ(21)、および、前記ロータに対向するステータ(31)を有する内燃機関用回転電機の製造方法において、
    前記内燃機関の圧縮上死点(C-TDC)において、前記内燃機関の回転を阻害する挙動を抑制するように、前記内燃機関用回転電機によって発電させるために前記ロータを回転させるために消費される電機トルク(TQg)を計画する計画段階と、
    前記計画段階において計画された前記電機トルクが発生するように、前記内燃機関用回転電機を形成する形成段階とを備え、
    前記形成段階は、前記ロータにおける磁極を形成する段階であり、
    前記計画段階は、前記内燃機関用回転電機が発電機として機能するときに、前記電機トルクが、前記内燃機関の前記圧縮上死点の直後において、極大値である電機ピーク点(PKg)より低いように調節されている内燃機関用回転電機の製造方法。
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