JP7087480B2 - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7087480B2
JP7087480B2 JP2018044063A JP2018044063A JP7087480B2 JP 7087480 B2 JP7087480 B2 JP 7087480B2 JP 2018044063 A JP2018044063 A JP 2018044063A JP 2018044063 A JP2018044063 A JP 2018044063A JP 7087480 B2 JP7087480 B2 JP 7087480B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
end side
sheet
engaging portion
elastic member
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018044063A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019157964A (ja
Inventor
悟史 久保田
大介 林
徹 ▲濱▼口
慎平 徳森
大 鍋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2018044063A priority Critical patent/JP7087480B2/ja
Priority to DE102019104743.9A priority patent/DE102019104743A1/de
Publication of JP2019157964A publication Critical patent/JP2019157964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7087480B2 publication Critical patent/JP7087480B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/1202Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the damping action being at least partially controlled by centrifugal masses
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/121Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/123Wound springs
    • F16F15/1232Wound springs characterised by the spring mounting
    • F16F15/12326End-caps for springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/121Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/123Wound springs
    • F16F15/1238Wound springs with pre-damper, i.e. additional set of springs between flange of main damper and hub
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
    • F16D13/64Clutch-plates; Clutch-lamellae
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2300/00Special features for couplings or clutches
    • F16D2300/22Vibration damping

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本出願に開示された技術は、第1の回転部材と第2の回転部材との間で伝達されるトルクの変動を吸収するダンパ装置に関する。
自動車の動力伝達系には、エンジン等の駆動力源から変速機に伝達されるトルクの変動を吸収するダンパ装置が搭載される。ダンパ装置は、一般的には、ディスクプレートと、ディスクプレートに対して回転可能なクラッチハブと、ディスクプレートとクラッチハブとの間に設けられたコイルスプリングと、を含み、コイルスプリングの弾性変形を利用してトルクの変動に起因する捩り方向の振動を吸収して減衰させる。
かかるダンパ装置においては、特許文献1に開示されるように、ディスクプレートに設けられた収容領域の内部に、対向する2つのシートがコイルスプリングを挟んで配置され、これら2つのシートに係合するようにクラッチハブが設けられる。これにより、エンジンからの駆動力は、ディスクプレート、シート、コイルスプリング、クラッチハブ及び変速機の入力軸に順次伝達される。
特開2014-228124号公報
上記従来のダンパ装置にあっては、シートは、スプリングから遠心力を受けることによりクラッチハブに対して回転することができるように構成されている。一般的には、減衰性能を向上させるべく、使用最大トルクを維持しかつダンパ剛性を下げるためには、コイルスプリングの容積を増加させる必要がある。コイルスプリングの容積が増加することに伴ってコイルスプリングの質量が増加すると、かかるコイルスプリングから遠心力を受けたシートがクラッチハブに対して回転する力も増加する。このように遠心力が作用する環境下においては、クラッチハブに対して回転した状態のシートがクラッチプレートに接触した状態のまま、クラッチハブが回転した場合には、シートとディスクプレートとが摺動することになる。この結果、ダンパ装置の減衰特性が摺動トルクに起因して悪化したり、シートがディスクプレートとの摺動に起因して摩耗することによりコイルスプリングを適切に保持できなくなる可能性が残される。
そこで、様々な実施形態により、上記従来技術に比べてクラッチハブに対するシートの回転を少なくとも部分的に抑制することが可能なダンパ装置を提供する。
一態様に係るダンパ装置は、周方向に延びる収容領域を有する第1の回転部材と、
前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲む一端面に支持される一端側のシートと、
前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記一端側のシートとの間に1つの弾性部材を挟み、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲み前記一端面に対向する他端面に支持される他端側のシートと、
前記第1の回転部材に対して回転するように設けられ、
前記一端側のシートに係合する一端側の係合部、並びに、
前記一端側の係合部との間に、前記一端側のシート、前記1つの弾性部材及び前記他端側のシートを挟み、前記他端側のシートに係合する他端側の係合部、
を有する第2の回転部材と、を具備し、
前記一端側の係合部は、前記一端側のシートに形成された凹部に係合する凸部を有し、
前記凸部は、前記一端側のシートが遠心力を受けて前記一端側の係合部に対して回転する際に回転中心として接する前記一端側の係合部の外縁と前記第2の回転部材の回転中心とを結ぶ境界線に関して両側に延在する、ものである。
様々な実施形態によれば、上記従来技術に比べてクラッチハブに対するシートの回転を少なくとも部分的に抑制することが可能なダンパ装置を提供することができる。
一実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクの構成を模式的に示す上面図である。 図1に示したクラッチディスクの構成をA-A線からみて模式的に示す断面図である。 図1及び図2に示したクラッチディスクの動作を示す模式図である。 図1~図3に示したクラッチハブ200に形成された係合部とこれに対応するシートとの間において行われる動作を説明する模式図である。 別の実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクにおける各係合部材(各凸部)と対応するシートとの関係を示す模式図である。 別の実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクにおけるシートの構成を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.ダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクの構成
図1は、一実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクの構成を模式的に示す上面図であり、図2は、図1に示したクラッチディスクの構成をA-A線からみて模式的に示す断面図である。図3は、図1及び図2に示したクラッチディスクの動作を示す模式図である。
本実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスク10は、クラッチ装置を構成する部品であり、図示しないフライホイールと図示しないプレッシャープレートとの間で挟圧されることにより、エンジンの駆動力を変速機に伝達するものである。フライホイールとプレッシャープレートとの間でクラッチディスク10を挟圧するための構成については、公知であるので、その詳細な説明を省略する。
クラッチディスク10は、本実施形態に係るダンパ装置が組み込まれていることにより、捩り方向の振動を吸収して減衰させるものである。このクラッチディスク10は、図1及び図2に示すように、主に、第1の回転部材としてのディスクプレート100と、第2の回転部材としてのクラッチハブ200と、スラスト部材300と、シート部材400と、コイルスプリング500と、フェーシング600と、を含む。
1-1.クラッチハブ200
クラッチハブ200は、例えば、金属材料により形成され、全体として略環状に延びる形状を有する。クラッチハブ200は、略環状のハブ202に形成された貫通孔204に、図示しない変速機の入力軸を挿通させてスプライン結合することができる。また、クラッチハブ200は、ハブ202から径方向に延びる略環状のフランジ206を有する。なお、クラッチハブ200については、ハブ202とフランジ206とを一体とした構成、及び、ハブ202とフランジ206とを別体とし、両者間に微小スプリングを配設した構成等を採用することができる。
フランジ206には、その外周において周方向に沿って少なくとも1つの切り欠きが形成される。本実施形態では、一例として、フランジ206には、その外周において周方向に沿って相互に間隔をおいて4つの切り欠き206a、206b、206c、206dが形成される。図1に示すように、概念的に、クラッチディスク10を上面からみて各々が扇形を有する4つの領域I、II、III、IVに分けて考えると、フランジ206には、領域I~IVに対応付けて、それぞれ、第1の切り欠き206a、第2の切り欠き206b、第3の切り欠き206c及び第4の切り欠き206dが形成される。
このような切り欠きが形成されることにより、フランジ206は、領域Iに対応付けて、一端側の係合部(第1の一端側の係合部)208a1とこれに対向する他端側の係合部(第1の他端側の係合部)208a2とを有し、領域IIに対応付けて、一端側の係合部208b1(第2の一端側の係合部)とこれに対向する他端側の係合部(第2の他端側の係合部)208b2とを有する。同様に、フランジ206は、図1には示されていないが、領域IIIに対応付けて、一端側の係合部(第3の一端側の係合部)208c1とこれに対向する他端側の係合部(第3の他端側の係合部)208c2とを有し、領域IVに対応付けて、一端側の係合部(第4の一端側の係合部)208d1とこれに対向する他端側の係合部(第4の他端側の係合部)208d2とを有する。
各一端側の係合部208a1、208b1、208c1、208d1は、ともに同一の構成を有することができ、各他端側の係合部208a2、208b2、208c2、208d2は、ともに同一の構成を有することができる。各一端側の係合部208a1、208b1、208c1、208d1は、各他端側の係合部208a2、208b2、208c2、208d2と左右対称の構成を有することができる。なお、各一端側の係合部及び各他端側の係合部の具体的な形状については、後述する。
1-2.ディスクプレート100
ディスクプレート100は、例えば、金属材料により形成され、クラッチハブ200の両面にクラッチハブ200と同軸にかつ相対的に回転可能に設けられている。ディスクプレート100は、クラッチハブ200の軸方向両側に設けられる第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bを含む。第1のディスクプレート100Aと第2のディスクプレート100Bとは、両者の間に、シート部材400、コイルスプリング500及びクラッチハブ200(のフランジ206)を挟んで収容した状態で、それらの外周付近において複数のリベットR等により結合され得る。
第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bは、相互に協働して、領域I~IVのそれぞれに対応付けて、シート部材400及びコイルスプリング500を収容する収容領域(図1に示す例では、4つの収容領域)を形成するように、ディスクプレート100の軸方向に膨らんだ形状を有する。各収容領域は、ディスクプレート100の周方向に沿って延びるコイルスプリング500を収容するために、ディスクプレート100の周方向に沿って略直線状に又は略円弧状に延びている。
図1及び図2を参照して具体的に説明すると、第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bは、領域I~IVに対応付けて、それぞれ、周方向に沿って延びる第1の収容領域102a、第2の収容領域102b、第3の収容領域102c、及び、第4の収容領域102dを形成している。
領域Iに着目すると、第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bは、第1の収容領域102aを囲む側壁として、一端面(第1の一端面)104a1とこれに対向する他端面(第1の他端面)104a2とを含む。これら第1の一端面104a1及び104a2は、一例として、ディスクプレート100の軸方向に沿って延びる。
但し、第1の収容領域102aの内部に第1の一端側の係合部208a1が侵入することができるように、第1のディスクプレート100Aにより形成される第1の一端面104a1と第2のディスクプレート100Bにより形成される第1の一端面104a1との間には、第1の一端側の係合部208a1を受け入れるための図示しない間隙Gが形成されている。また、第1の収容領域102aの内部に第1の他端側の係合部208a2が侵入することができるように、第1のディスクプレート100Aにより形成される第1の他端面104a2と第2のディスクプレート100Bにより形成される第1の他端面104a2との間には、第1の他端側の係合部208a2を受け入れるための図示しない間隙Gが形成されている。
領域Iと同様に、領域II~IVに対応付けても、第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bは、それぞれ、図1に示すように第2の一端面104b1とこれに対向する第2の他端面104b2とを有し、(図示しない)第3の一端面104c1とこれに対向する第3の他端面104c2とを有し、(図示しない)第4の一端面104d1とこれに対向する第4の他端面104d2とを有する。第2の一端面~第4の一端面についても、それぞれ第2の一端側の係合部~第4の一端側の係合部を受け入れるために、第1の一端面について上述した図示しない間隙Gが同様に形成されており、第2の他端面~第4の他端面についても、それぞれ第2の他端側の係合部~第4の他端側の係合部を受け入れるために、第1の他端面について上述した図示しない間隙Gが同様に形成されている。
さらに、オプションとして、第1のディスクプレート100A及び第2のディスクプレート100Bは、第1の収容領域102a~第4の収容領域102dのそれぞれを、部分的に外部に露出させるために、第1の開口部106a、第2の開口部106b、第3の開口部106c及び第4の開口部106dを有することができる。
1-3.スラスト部材300
スラスト部材300は、クラッチハブ200とディスクプレート100との接触面の間に設けられるワッシャー状の、例えば樹脂からなる部材である。スラスト部材300は、クラッチハブ200と第1のディスクプレート100Aとの間に設けられた第1のスラスト部材300Aと、クラッチハブ200と第2のディスクプレート100Bとの間に設けられた第2のスラスト部材300Bと、を含むことができる。
1-4.シート部材400
図1に示した実施形態では、一例として、ディスクプレート100には、4つの収容領域、すなわち、第1の収容領域102a~第4の収容領域102dが形成されるので、これら4つの収容領域の各々に、一例として、図1に示すように、外側のコイルスプリング500A及び内側のコイルスプリング500Bが収容される(別の実施形態では、これらのコイルスプリングのうちのいずれか一方のみが使用される)。
領域Iに着目すると、第1の収容領域102a及び第1の切り欠き206aには、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端を支持する一端側のシート(第1の一端側のシート)400a1、及び、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の他端を支持する他端側のシート(第1の他端側のシート)400a2が、両者の間に、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)を挟んで配置される。
図3を参照すると、第1の一端側のシート400a1は、例えば樹脂材料により形成され、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端を支持する基部402と、基部402に結合した挿入部404と、を含むことができる。基部402は、一実施形態では、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端がディスクプレート100の周方向外側に逃げることを規制するための環状の保持部406を含むことができる(別の実施形態では、基部402は、このような保持部406を省くこともできる)。また、基部402は、挿入部404とは反対の側において凹部408を有することができる。挿入部404は、例えば略円錐台の形状を有することができ、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端に挿通されることにより、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端を支持することができる。
第1の他端側のシート400a2もまた、上述した第1の一端側のシート400a1と同様の構成を有するものとすることができる。
第1の一端側のシート400a1は、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)により、第1の他端側のシート400a2から遠ざかる方向に付勢されることにより、ディスクプレート100の第1の一端面104a1により支持される。この状態において、第1の一端側のシート400a1の凹部408は、第1の一端側の係合部(凸部)208a1に係合する。
第1の他端側のシート400a2は、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)により、第1の一端側のシート400a1から遠ざかる方向に付勢されることにより、ディスクプレート100の第1の他端面104a2により支持される。この状態において、第1の他端側のシート400a2の凹部408は、第1の他端側の係合部(凸部)208a2に係合する。
以上領域Iに着目したが、領域IIについても、図1を参照すると、第2の収容領域102b及び第2の切り欠き206bには、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の一端を支持する一端側のシート(第2の一端側のシート)400b1、及び、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)の他端を支持する他端側のシート(第2の他端側のシート)400b2が、両者の間に、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)を挟んで配置される。
第2の一端側のシート400b1及び第2の他端側のシート400b2は、上述した第1の一端側のシート400a1(第1の他端側のシート400a2)と同様の構成を有するものとすることができる。
領域IIIに対応付けて設けられる第3の一端側のシート400c1及び第3の他端側のシート400c2、並びに、領域IVに対応付けて設けられる第4の一端側のシート400d1及び第4の他端側のシート400d2についても、上記と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
1-5.フェーシング600
フェーシング600は、各々が耐摩耗性の材料により形成された環状の第1のフェーシング600A及び第2のフェーシング600Bを含むことができる。これら第1のフェーシング600A及び第2のフェーシング600Bは、それらの内周がディスクプレート100の外周に沿って延びるように、公知の手法を用いてディスクプレート100に取り付けられる。これら第1のフェーシング600A及び第2のフェーシング600Bが、上述したように、図示しないフライホイールと図示しないプレッシャープレートとの間で挟圧される。
なお、上記構成を有するクラッチディスク10のうち、コイルスプリング500、一端側のシート、他端側のシート、ディスクプレート100(のうちコイルスプリング500及び各シートに関連する構成)、並びに、クラッチハブ200(のうちコイルスプリング500及び各シートに関連する構成)を、ダンパ装置と捉えることが可能なものである。
2.ダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクの動作
上記構成を有するクラッチディスク10の動作について、図1~図3を参照して説明する。
クラッチディスク10にエンジンから駆動力が伝達されていない状態、すなわち、クラッチディスク10に伝達されるトルクが0である状態が、図3(a)に示されている。図3(a)に示すように、領域Iに対応付けて設けられた第1の一端側のシート400a1は、外側コイルスプリング500A(内側コイルスプリング500B)に付勢されることにより、その基部402がディスクプレート100の一端面104a1により支持され、かつ、その基部402に形成された凹部408が第1の一端側の係合部(凸部)208a1に係合する。なお、上述したように、第1の一端側の係合部(凸部)208a1は、第1のディスクプレート100Aの一端面104a1と第2のディスクプレート100Bの一端面104a1との間に設けられた図示しない間隙Gを通って第1の収容領域102aの内部に侵入して凹部408に係合することができる。
同様に、領域Iに対応付けて設けられた第1の他端側のシート400a2も、外側コイルスプリング500A(内側コイルスプリング500B)に付勢されることにより、その基部402がディスクプレート100の他端面により支持され、かつ、その基部402に形成された凹部408が第1の他端側の係合部208a2に係合する。
なお、領域Iに関する上記動作は、領域II~IVについても同様に当て嵌まる。以下、領域Iに関して説明する動作は、領域II~領域IVについても同様に当て嵌まるため、領域Iに関してのみ説明し、領域II~領域IVについてはその詳細な説明を省略する。
次に、クラッチディスク10に伝達されるトルクが正である状態(例えば加速時の状態)が、図3(b)に示されている。図3(b)に示すように、ディスクプレート100がクラッチハブ200に対して相対的に紙面上反時計回りに回転する。これにより、第1の他端側のシート400a2は、その基部402が第1の他端面104a2により第1の一端側のシート400a1に向かって押圧されることにより、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)に抗して、第1の他端側の係合部(凸部)208a2から離れ、第1の一端側のシート400a1に近づく。クラッチハブ200は相対的に静止しているため、第1の一端側の係合部(凸部)208a1に支持された第1の一端側のシート400a1も摺動しない。よって、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)が収縮し、かつ、ディスクプレート100の一端面104a1は、第1の一端側のシート400a1(の基部402)に対する支持を解消して、第1の一端側のシート400a1から離間する。この後、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)が元の形状に戻るべく伸張することにより、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)により付勢された第1の一端側のシート400a1(の基部402)が、第1の一端側の係合部(凸部)208a1を紙面上反時計回りの方向に押圧する。これにより、クラッチハブ200が反時計回りに回転し、ひいては、図示しない変速機の入力軸が回転する。
次に、クラッチディスク10に伝達されるトルクが負である状態(例えばエンジンブレーキによる減速時の状態)が、図3(c)に示されている。図3(c)に示すように、ディスクプレート100がクラッチハブ200に対して相対的に紙面上時計回りに回転する。これにより、第1の一端側のシート400a1は、その基部402が第1の一端面104a1により第1の他端側のシート400a2に向かって押圧されることにより、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)に抗して、第1の一端側の係合部(凸部)208a1から離れ、第1の他端側のシート400a2に近づく。クラッチハブ200はディスクプレート100に対して反時計回りに回転しているため、第1の他端側の係合部(凸部)208a2に支持された第1の他端側のシート400a2も摺動しない。よって、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)が収縮し、かつ、ディスクプレート100の他端面104a2は、第1の他端側のシート400a2(の基部402)に対する支持を解消して、第1の他端側のシート400a2から離間する。この後、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)が元の形状に戻るべく伸張することにより、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)により付勢された第1の他端側のシート400a2(の基部402)が、第1の他端側の係合部(凸部)208a2を紙面上時計回りの方向に押圧する。これにより、反時計回りに回転するクラッチハブ200が減速し、ひいては、図示しない変速機の入力軸が減速する。
このように、エンジンからの駆動力は、加速時及び減速時のいずれの状態であっても、ディスクプレート100、各一端側のシート、各他端側のシート、外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)、クラッチハブ200及び図示しない変速機の入力軸に対して順次伝達される。
3.クラッチハブ200の係合部と対応するシートとの間で行われる動作
図4は、図1~図3に示したクラッチハブ200に形成された係合部とこれに対応するシートとの間において行われる動作を説明する模式図である。
図4(a)に示すように、クラッチハブ200のフランジ206に形成された各係合部(凸部)(図4においては凸部208a1が例示されているが他の各凸部も同様である。)は、以下に説明する形状を有するように形成され得る。
凸部208a1に対応して設けられた一端側のシート400a1は、他端側のシート400a2との間に配置された外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)が遠心力を受けてクラッチディスク10の径方向外側に向かう遠心力を受けることに伴って外側のコイルスプリング500A(内側のコイルスプリング500B)から遠心力を受けると、中心Oを中心軸として紙面上反時計回りに回転させられる。ここで、中心Oとは、一端側のシート400a1が遠心力を受けて一端側の凸部208a1に対して回転する際に回転中心として接する一端側の凸部208a1(又は凸部208a2~凸部208a4)の外縁である。
ここで、中心Oと、クラッチディスク10(クラッチハブ200又はディスクプレート100)の回転中心と、を結ぶ線を「境界線L」とする。
本実施形態では、凸部208a1が、境界線Lに関して、(第1の一端側のシート400a1に対向する)第1の他端側のシート400a2の存する側にまで延在するように、すなわち、境界線Lに関してクラッチディスク10の周方向に沿って両側に延在するように構成されている。別言すれば、凸部208a1と第1の一端側のシート400a1の凹部408を囲む側壁408A(クラッチディスク10の回転中心と同心である円弧に沿った側壁)との第1の接触点C1が、境界線L(中心Oを通る上記円弧に対する法線に相当する)に関して、第1の他端側のシート400a2の存する側に存在するように、凸部208a1が形成されている。これにより、第1の一端側のシート400a1が遠心力を受けて中心Oの周りに紙面上反時計回りに回転しようとしても、図4(b)及び図4(b)の一部を拡大して示す図4(c)に示すように、凸部208a1が第1の一端側のシート400a1の凹部408を囲む側壁408Aに対して第1の接触点C1において当接して食い込むため、第1の一端側のシート400a1は、それ以上、回転することができない。これにより、第1の一端側のシート400a1の基部402(特に保持部406)が、クラッチディスク10の径方向外側に飛び出すことにより、ディスクプレート100(における第1の収容領域102aを囲む側壁)に当接して摩耗する、という事態を抑えることができる。
これに対して、仮に、凸部208a1が、境界線Lに関して、(第1の一端側のシート400a1に対向する)第1の他端側のシート400a2の存する側にまで延在しない場合、すなわち、境界線Lに関して、第1の他端側のシート400a2とは反対の側にのみ延在する場合には、凸部208a1が第1の一端側のシート400a1の凹部408を囲む側壁408Aに対して食い込まないため、第1の一端側のシート400a1は、さらに回転することができてしまう。これにより、第1の一端側のシート400a1の基部402(特に保持部406)が、クラッチディスク10の径方向外側に飛び出すことにより、ディスクプレート100(における第1の収容領域102aを囲む側壁)に当接して摩耗する、という可能性が残されてしまう。
以上のように、本実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスク10にあっては、一端側の係合部(又は他端側の係合部)に形成された凸部は、境界線Lに関して、クラッチディスク10の周方向に沿って両側に存するように形成されている。これにより、かかる凸部は、対応する一端側のシート(又は対応する他端側のシート)に形成された凹部408を囲む側壁408Aに対して食い込むため、対応する一端側のシート(又は対応する他端側のシート)が遠心力を受けてそれ以上回転することを抑えることができる。
4.変形例1
図5は、別の実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクにおける各係合部材(各凸部)と対応するシートとの関係を示す模式図である。
図5(a)に示すように、第1の一端側のシート400a1は、凹部408の開口部において角部408Bを有することができる。角部408Bは、第1の一端側のシート400a1が中心Oの周りに紙面上反時計回りに回転しようとするときに、一端側の係合部(凸部)208a1に対して第2の接触点C2において当接して第1の一端側のシート400a1の回転を規制するように機能する。
図5(b)に示すように、凸部208a1と凹部408との間の隙間をδとし、第1の一端側のシート400a1が中心Oの周りに回転した場合における凸部208a1と凹部408との干渉量をθとすると、このような角部408Bは、干渉量θ>隙間δという関係が満たされるように形成され得る。
以上のように説明した角部は、第1の一端側のシート400a1のみに用いられるのではなく、他の一端側のシート及び/又は他の他端側のシートにも同様に採用することが可能なものである。
このように図5に例示した実施形態によれば、各凸部が、対応するシートの凹部408に対して第1の接触点C1及び第2の接触点C2の2点において接触することにより、対応するシートを2点間で保持して固定する。これにより、各凸部は、対応するシートの回転をより効果的に規制することができる。
5.変形例2
図6は、別の実施形態に係るダンパ装置が組み込まれたクラッチディスクにおけるシートの構成を示す模式図である。
図6に示すように、例えば第1の一端側のシート400a1は、上述したように、基部402と、挿入部404と、保持部406とを含むものとすることができる。保持部406は、外側のコイルスプリング500Aの一端の外周に当接してこの外側のコイルスプリング500Aが遠心力を受けてクラッチディスク10の径方向外側に向かって移動することを規制することができる。内側のコイルスプリング500Bが用いられる場合には、挿入部404は、内側のコイルスプリング500Bの一端の内周に当接して内側のコイルスプリング500Bが遠心力を受けて径方向外側に向かって移動することを規制することができる。
本実施形態では、遠心力を受けた状態にある外側のコイルスプリング500Aの内周と同状態にある内側のコイルスプリング500Bの外周との間における間隔(具体的には、例えば、径方向外側の隙間G1及び径方向内側の隙間G2)が所定値以上となるように、保持部406及び/又は挿入部404のサイズが決定され得る。例えば、保持部406及び挿入部404の各々について様々なサイズを採用した場合に遠心力の大きさに応じて各コイルスプリングがクラッチディスク10の径方向外側に向かってどの程度移動するか(各コイル間の間隔がどの程度であるか)に関する実験値を収集し、このような実験値に基づいて、遠心力を受けた状態における各コイルスプリング間の間隔を所定値以上に維持することが可能な、保持部406及び/又は挿入部404のサイズを設定してもよい。これにより、例えば、遠心力を受けた内側のコイルスプリング500Bが、径方向外側に移動して、外側のコイルスプリング500Aに接触して干渉することにより、両者の間に摺動が生ずるという事態を抑えることができる。
以上のように説明した保持部406及び/又は挿入部404は、第1の一端側のシート400a1のみに用いられるのではなく、他の一端側のシート及び/又は他の他端側のシートにも同様に採用することが可能なものである。
5.様々な実施形態
第1の態様に係るダンパ装置は、
周方向に延びる収容領域を有する第1の回転部材と、
前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲む一端面に支持される一端側のシートと、
前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記一端側のシートとの間に1つの弾性部材を挟み、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲み前記一端面に対向する他端面に支持される他端側のシートと、
前記第1の回転部材に対して回転するように設けられ、
前記一端側のシートに係合する一端側の係合部、並びに、
前記一端側の係合部との間に、前記一端側のシート、前記1つの弾性部材及び前記他端側のシートを挟み、前記他端側のシートに係合する他端側の係合部、
を有する第2の回転部材と、を具備し、
前記一端側の係合部は、前記一端側のシートに形成された凹部に係合する凸部を有し、
前記凸部は、前記一端側のシートが遠心力を受けて前記一端側の係合部に対して回転する際に回転中心として接する前記一端側の係合部の外縁と前記第2の回転部材の回転中心とを結ぶ境界線に関して両側に延在するものである。
この態様によれば、一端側の係合部に形成された凸部は、境界線Lに関して、クラッチディスクの周方向に沿って両側に存するように形成されている。これにより、かかる凸部は、対応する一端側のシートに形成された凹部を囲む側壁に対して食い込むため、対応する一端側のシートが遠心力を受けてそれ以上回転することを抑えることができる。
第2の態様に係るダンパ装置は、上記第1の態様において、前記一端側のシートは、前記一端側の係合部に形成された前記凸部に当接して前記一端側の係合部に対する前記一端側のシートの回転を抑制する角部を、前記一端側のシートに形成された前記凹部の開口部において有するものである。
この態様によれば、各凸部が、対応するシートを2点間で保持して固定することにより、対応するシートの回転をより効果的に規制することができる。
第3の態様に係るダンパ装置は、上記第1の態様又は上記第2の態様において、前記他端側の係合部は、前記他端側のシートに形成された凹部に係合する凸部を有し、前記凸部は、前記他端側のシートが遠心力を受けて前記他端側の係合部に対して回転する際に回転中心として接する前記他端側の係合部の外縁と前記第2の回転部材の回転中心とを結ぶ境界線に関して両側に延在するものである。
この態様によれば、他端側の係合部に形成された凸部は、境界線Lに関して、クラッチディスクの周方向に沿って両側に存するように形成されている。これにより、かかる凸部は、対応する他端側のシートに形成された凹部を囲む側壁に対して食い込むため、対応する他端側のシートが遠心力を受けてそれ以上回転することを抑えることができる。
第4の態様に係るダンパ装置は、上記第3の態様において、前記他端側のシートは、前記他端側の係合部に形成された前記凸部に当接して前記他端側の係合部に対する前記他端側のシートの回転を規制する角部を、前記他端側のシートに形成された前記凹部の開口部において有するものである。
この態様によれば、各凸部が、対応するシートを2点間で保持して固定することにより、対応するシートの回転をより効果的に規制することができる。
第5の態様に係るダンパ装置は、上記第1の態様から上記第4の態様のいずれかにおいて、前記一端側のシートが、前記1つの弾性部材の一端の外周に当接して前記1つの弾性部材が前記第1の回転部材の径方向外側に向かって移動することを規制する一端側の外保持部を有し、及び/又は、前記他端側のシートが、前記1つの弾性部材の他端の外周に当接して前記1つの弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する他端側の外保持部を有するものである。
この態様によれば、外保持部は、遠心力を受けた1つの弾性部材の移動がクラッチディスクの径方向外側に向かう移動を規制することにより、1つの弾性部材とディスクプレートとが接触して摩耗するという事態の発生を抑えることができる。
第6の態様に係るダンパ装置は、上記第5の態様において、前記一端側のシートと前記他端側のシートとの間において前記1つの弾性部材の内部に配置された別の弾性部材をさらに具備し、前記一端側のシートが、前記1つの弾性部材の内周と前記別の弾性部材の外周との間に所定の間隔をおくように、前記別の弾性部材の一端の内周に当接して前記別の弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する一端側の内保持部を有し、及び/又は、前記他端側のシートが、前記1つの弾性部材の内周と前記別の弾性部材の外周との間に所定の間隔をおくように、前記別の弾性部材の他端の内周に当接して前記別の弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する他端側の内保持部を有するものである。
この態様によれば、遠心力を受けた別の弾性部材(1つの弾性部材の内側に収容されるよう配置された弾性部材)が、クラッチディスクの径方向外側に移動して、1つの弾性部材(上記別の弾性部材を収容するように配置された弾性部材)に接触して干渉することにより、両者の間に摺動が生ずるという事態の発生を抑えることができる。
第7の態様に係るダンパ装置は、上記第1の態様から上記第6の態様のいずれかにおいて、前記第1の回転部材が第1の方向に回転したときに、前記他端面が、前記他端側のシートを前記1つの弾性部材に抗して前記他端側の係合部から離間させ前記一端側の係合部に近づく方向に摺動させることにより、前記第2の回転部材が前記第1の方向に回転し、前記第1の回転部材が前記第1の方向とは逆である第2の方向に回転したときに、前記一端面が、前記一端側のシートを前記1つの弾性部材に抗して前記一端側の係合部から離間させ前記他端側の係合部に近づく方向に摺動させることにより、前記第2の回転部材が前記第2の方向に回転するものである。
この態様によれば、加速時及び減速時(例えばエンジンブレーキによる減速時)のいずれの状態であっても、トルクの変動に起因する捩り方向の振動を吸収して減衰させつつ、エンジンからの駆動力が、第1の回転部材、一端側のシート、他端側のシート、弾性部材、第2の回転部材、及び、変速機の入力軸に対して順次伝達される。
上述した様々な態様によれば、上記従来技術に比べてクラッチハブに対するシートの回転を少なくとも部分的に抑制することが可能なダンパ装置を提供することができる。
10 クラッチディスク
100 ディスクプレート(第1の回転部材)
100A 第1のディスクプレート
100B 第2のディスクプレート
102a 第1の収容領域
102b 第2の収容領域
102c 第3の収容領域
102d 第4の収容領域
104a1 第1の一端面
104a2 第1の他端面
104b1 第2の一端面
104b2 第2の他端面
104c1 第3の一端面
104c2 第3の他端面
104d1 第4の一端面
104d2 第4の他端面
200 クラッチハブ(第2の回転部材)
202 ハブ
204 貫通孔
206 フランジ
206a 第1の切り欠き
206b 第2の切り欠き
206c 第3の切り欠き
206d 第4の切り欠き
208a1 第1の一端側の係合部(凸部)
208a2 第1の他端側の係合部(凸部)
208b1 第2の一端側の係合部(凸部)
208b2 第2の他端側の係合部(凸部)
208c1 第3の一端側の係合部(凸部)
208c2 第3の他端側の係合部(凸部)
208d1 第4の一端側の係合部(凸部)
208d2 第4の他端側の係合部(凸部)
O 凸部の回転中心(外縁)
L 境界線
C1 第1の接触点
C2 第2の接触点
300 スラスト部材
300A 第1のスラスト部材
300B 第2のスラスト部材
400 シート部材
402 基部
404 挿入部(内保持部)
406 保持部(外保持部)
408 凹部
408A 側壁
408B 角部
500 コイルスプリング(弾性部材)
500A 外側のコイルスプリング(1つの弾性部材)
500B 内側のコイルスプリング(別の弾性部材)

Claims (7)

  1. 周方向に延びる収容領域を有する第1の回転部材と、
    前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲む一端面に支持される一端側のシートと、
    前記収容領域において、前記周方向に沿って摺動可能に設けられ、前記一端側のシートとの間に1つの弾性部材を挟み、前記第1の回転部材の前記収容領域を囲み前記一端面に対向する他端面に支持される他端側のシートと、
    前記第1の回転部材に対して回転するように設けられ、
    前記一端側のシートに係合する一端側の係合部、並びに、
    前記一端側の係合部との間に、前記一端側のシート、前記1つの弾性部材及び前記他端側のシートを挟み、前記他端側のシートに係合する他端側の係合部、
    を有する第2の回転部材と、を具備し、
    前記一端側の係合部は、前記一端側のシートに形成された凹部に係合する凸部を有し、
    前記凸部は、前記一端側のシートが遠心力を受けて前記一端側の係合部に対して回転する際に回転中心として接する前記一端側の係合部の外縁と前記第2の回転部材の回転中心とを結ぶ境界線に関して両側に延在
    前記凸部は、遠心力を受けて前記回転中心の周りに回転した前記一端側のシートに接触する、前記境界線に関して前記他端側のシートの存する側にある、接触点を有する、ように構成される、ダンパ装置。
  2. 前記一端側のシートは、前記一端側の係合部に形成された前記凸部に当接して前記一端側の係合部に対する前記一端側のシートの回転を抑制する角部を、前記一端側のシートに形成された前記凹部の開口部において有する、請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記他端側の係合部は、前記他端側のシートに形成された凹部に係合する凸部を有し、
    前記凸部は、前記他端側のシートが遠心力を受けて前記他端側の係合部に対して回転する際に回転中心として接する前記他端側の係合部の外縁と前記第2の回転部材の回転中心とを結ぶ境界線に関して両側に延在する、請求項1又は請求項2に記載のダンパ装置。
  4. 前記他端側のシートは、前記他端側の係合部に形成された前記凸部に当接して前記他端側の係合部に対する前記他端側のシートの回転を規制する角部を、前記他端側のシートに形成された前記凹部の開口部において有する、請求項3に記載のダンパ装置。
  5. 前記一端側のシートが、前記1つの弾性部材の一端の外周に当接して前記1つの弾性部材が前記第1の回転部材の径方向外側に向かって移動することを規制する一端側の外保持部を有し、及び/又は、
    前記他端側のシートが、前記1つの弾性部材の他端の外周に当接して前記1つの弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する他端側の外保持部を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  6. 前記一端側のシートと前記他端側のシートとの間において前記1つの弾性部材の内部に配置された別の弾性部材をさらに具備し、
    前記一端側のシートが、前記1つの弾性部材の内周と前記別の弾性部材の外周との間に所定の間隔をおくように、前記別の弾性部材の一端の内周に当接して前記別の弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する一端側の内保持部を有し、及び/又は、
    前記他端側のシートが、前記1つの弾性部材の内周と前記別の弾性部材の外周との間に所定の間隔をおくように、前記別の弾性部材の他端の内周に当接して前記別の弾性部材が前記径方向外側に向かって移動することを規制する他端側の内保持部を有する、請求項5に記載のダンパ装置。
  7. 前記第1の回転部材が第1の方向に回転したときに、前記他端面が、前記他端側のシートを前記1つの弾性部材に抗して前記他端側の係合部から離間させ前記一端側の係合部に近づく方向に摺動させることにより、前記第2の回転部材が前記第1の方向に回転し、
    前記第1の回転部材が前記第1の方向とは逆である第2の方向に回転したときに、前記一端面が、前記一端側のシートを前記1つの弾性部材に抗して前記一端側の係合部から離間させ前記他端側の係合部に近づく方向に摺動させることにより、前記第2の回転部材が前記第2の方向に回転する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のダンパ装置。
JP2018044063A 2018-03-12 2018-03-12 ダンパ装置 Active JP7087480B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018044063A JP7087480B2 (ja) 2018-03-12 2018-03-12 ダンパ装置
DE102019104743.9A DE102019104743A1 (de) 2018-03-12 2019-02-25 Dämpfervorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018044063A JP7087480B2 (ja) 2018-03-12 2018-03-12 ダンパ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019157964A JP2019157964A (ja) 2019-09-19
JP7087480B2 true JP7087480B2 (ja) 2022-06-21

Family

ID=67701779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018044063A Active JP7087480B2 (ja) 2018-03-12 2018-03-12 ダンパ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7087480B2 (ja)
DE (1) DE102019104743A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024006534A (ja) * 2022-07-04 2024-01-17 株式会社アイシン ダンパ装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017061964A (ja) 2015-09-24 2017-03-30 トヨタ自動車株式会社 ダンパ装置
JP2017161036A (ja) 2016-03-11 2017-09-14 アイシン精機株式会社 ダンパ装置
JP2017172692A (ja) 2016-03-23 2017-09-28 アイシン精機株式会社 ダンパ装置
JP2017187142A (ja) 2016-04-08 2017-10-12 トヨタ自動車株式会社 ダンパ装置のスプリング保持部材

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0725478Y2 (ja) * 1990-05-08 1995-06-07 アイシン精機株式会社 トルク変動吸収装置
JPH0458643U (ja) * 1990-09-28 1992-05-20
JP2014228124A (ja) 2013-05-27 2014-12-08 トヨタ自動車株式会社 クラッチディスク

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017061964A (ja) 2015-09-24 2017-03-30 トヨタ自動車株式会社 ダンパ装置
JP2017161036A (ja) 2016-03-11 2017-09-14 アイシン精機株式会社 ダンパ装置
JP2017172692A (ja) 2016-03-23 2017-09-28 アイシン精機株式会社 ダンパ装置
JP2017187142A (ja) 2016-04-08 2017-10-12 トヨタ自動車株式会社 ダンパ装置のスプリング保持部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019157964A (ja) 2019-09-19
DE102019104743A1 (de) 2019-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4978321B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP2010038312A (ja) ダンパ装置
JP6998648B2 (ja) スプリング組立体及びそれを備えたトルクコンバータのロックアップ装置
JP6460950B2 (ja) ダンパ装置
JP7087480B2 (ja) ダンパ装置
JP5772983B2 (ja) 捩り振動減衰装置
US8167728B2 (en) Damper disk assembly and flywheel assembly
JP7069863B2 (ja) ダンパ装置
JP5949512B2 (ja) 捩り振動減衰装置
KR20060034314A (ko) 더블 매스 플라이휠
JP5131369B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP5742756B2 (ja) 捩り振動減衰装置
US10180175B2 (en) Dynamic vibration absorbing device
JP2011247425A (ja) トルク変動吸収装置
JP7230514B2 (ja) ダンパ装置
WO2024009735A1 (ja) ダンパ装置
CN111771072B (zh) 扭转减振器
JP2020060255A (ja) ダンパ装置
JP4445249B2 (ja) フライホイール組立体
WO2022190685A1 (ja) クラッチ装置およびこれに用いるクラッチアウター
KR20060033048A (ko) 플라이휠 조립체
JP2014111959A (ja) 捩り振動減衰装置
JP2017227222A (ja) ダンパ装置
JP4402934B2 (ja) フレキシブルフライホイール
JP2012246958A (ja) 捩り振動減衰装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7087480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150