JP7078921B2 - 液晶表示素子の製造方法及び液晶表示素子の製造装置 - Google Patents
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Description
[1] 液晶性化合物を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
前記一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物を含む液晶組成物と、
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分の重合体を含む液晶表示素子の
製造方法であって、
前記一対の透明基板の間に、前記液晶組成物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分を含む液晶媒体を封入する第一の工程と、
前記液晶表示素子の一辺の領域から光照射を開始し、順次光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させる第二の工程を含む、
液晶表示素子の製造方法。
[2] 前記第二の工程において、前記液晶表示素子と照射光とを実質的に定速で相対的に移動させる、[1]に記載の製造方法。
[3] 前記第二の工程において、透明基板の内部に順次、液晶組成物の配向に用いられる重合性基を有する成分の重合体を形成する、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4] 前記光照射の照射光が紫外光である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 前記光照射の照射角度が、透明基板に対して略垂直の非偏光である、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 前記第一の工程で封入された液晶組成物に含まれる液晶性化合物が、第一の工程の段階では、前記基板に対してホメオトロピック配向している、[1]~[5]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
[7] 前記第二の工程の後、液晶媒体に含まれる液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向している、[1]~[6]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。[8] 前記光照射の際にフォトマスクを利用し、該フォトマスクを連続的に移動させることにより前記光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させる、[1]~[7]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
[9] 前記境界を移動させる速度が5μm/s~100mm/sである、[1]~[8]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
[10]前記第二の工程を、50℃未満の温度で行う、[1]~[9]のいずれかに記載の液晶表示素子の製造方法。
[11] 液晶性化合物を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
前記一対の透明基板の間に封入され、液晶性化合物を含む液晶組成物と、
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分を含む液晶媒体とを含む、液晶表示素子の構成材料を載置する台座と、
前記液晶表示素子の構成材料に光を照射する光源と、
前記光源からの光を遮断するフォトマスクと、
前記光源から液晶表示素子の構成材料への光の照射領域の境界を移動させるための、前記フォトマスク及び前記台座の少なくとも一方を移動させるための手段と、を有する、液晶表示素子の製造装置。
[12] 前記フォトマスク及び台座の少なくとも一方の移動速度を、5μm/s~100mm/sに設定する、[11]に記載の液晶表示素子の製造装置。
[13] 前記フォトマスクと、前記台座に載置された液晶表示素子の構成材料の光照射側の面との間隔が、1cm以下である、[11]または[12]に記載の液晶表示素子の製造装置。
のとき、‘X’の位置は任意であり、‘X’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できる。このルールは、「少なくとも1つの‘X’が、‘Y’で置き換えられた」の表現にも適用される。「少なくとも1つのXが、Y、Z、またはWで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのXがYで置き換えられた場合、少なくとも1つのXがZで置き換えられた場合、および少なくとも1つのXがWで置き換えられた場合、さらに複数のXがY、Z、Wの少なくとも2つで置き換えられた場合を含むことを意味する。例えば、少なくとも1つの-CH2-(または、-(CH2)2-)が-O-(または、-CH=CH-)で置き換えられてもよいアルキルには、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの-CH2-が-O-で置き換えられて、-O-O-のようになることは好ましくない。液晶性化合物においては、アルキルなどにおいて、メチル部分(-CH2-H)の-CH2-が-O-で置き換えられて-O-Hになることは好ましくない。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法は、液晶性化合物を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
前記一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物を含む液晶組成物と、
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分の重合体を含む液晶表示素子の製造方法であって、
前記一対の透明基板の間に、前記液晶組成物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分を含む液晶媒体を封入する第一の工程と、
前記液晶表示素子の一辺の領域から光照射を開始し、順次光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させる第二の工程を含む。
当該基板は、ガラス、ITOその他の透明基板を用いることができ、そこに絶縁膜(例
えばポリイミド)などが形成されていてもよい。用いる一対の基板の少なくともどちらか一方には、透明電極を形成しておく必要がある。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子には、通常の液晶表示素子が有する構成部材を有してもよい。例えば、透明基板上に薄膜トランジスタや、カラーフィルタ、偏光板を有していてもよい。
液晶性化合物は特に制限なく用いることができ、一種でも二種以上を混合して用いてもよい。液晶性化合物については後述する。
また、液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分(単に重合性基を有する成分ともいう)は、以下で説明する第二の工程において、光照射により重合する重合性基を有する化合物から構成されるものである。そのような化合物は一種を用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
重合性基を有する成分については後述する。
その移動を定速で行うと、液晶媒体に含まれる重合性基を有する成分の重合が一定の速度で起こり、液晶性化合物の配向にムラが生じなくなるので好ましい。また、光照射の境界の移動を一定の速度で行うことも、液晶性化合物の配向にムラを生じさせなくするために望ましい。
重合性基を有する成分が順次重合して重合体が形成されることで、封入されている重合性基を有する成分の濃度に勾配が生じ、これにより起こる分子拡散を駆動力として液晶媒体に含まれる液晶性化合物の配向が変わる。この液晶性化合物の配向の変化としては、ホメオトロピック配向していたものが、ホモジニアス配向する態様を挙げることができる。
つまり、第一の工程で封入された液晶組成物に含まれる液晶性化合物が、第一の工程の段階では、前記基板に対してホメオトロピック配向している態様を挙げることができる。
そして、前記第二の工程の後、液晶媒体に含まれる液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向している態様を挙げることができる。
光照射の際には、0.1μW/cm2~100mW/cm2の強度で光を照射することが好ましく、0.5μW/cm2~30mW/cm2の強度で光を照射することがより好ましい。このような光の照度が前記下限未満では反応速度が遅くなるため、前記境界の移動速度が遅くなり、生産性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると重合性化合
物が拡散する速度よりも重合反応速度の方が速くなり過ぎることにより、化合物の拡散が十分に起こらず、液晶化合物の配向を起こさせることが困難となる可能性がある。
上記のとおり、液晶表示素子の一辺の領域から光照射を開始し、順次光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させるが、このように光照射の領域を順次移動させることで液晶媒体に含まれる重合性基を有する成分の重合領域と未重合領域との境界が、未重合の領域に向けて連続的に移動することになる。
これにより、移動していく境界の近傍の領域において、物質の拡散現象を順次連続的に引き起こすことが可能となる。
なお、液晶表示素子における液晶性化合物の配向方向は、フォトマスクの移動方向により定まるものであり、フォトマスクの移動方向に対して、ある一定の角度を持った方向に液晶性化合物が並ぶ態様が挙げられる。より具体的には、フォトマスクの移動方向と同じ、または直角の方向に配向する態様が挙げられる。
光照射の際に、重合性官能基を有する化合物を含む液晶媒体は加熱せずに常温(例えば50℃未満)で光照射のみにより重合を行わせる態様が特に好ましい。
次に、光源1を点灯し、光源1から光Lを照射する。このようにして光Lを照射すると、遮光部A2では反応は進行せず未重合のままであるが、光が照射される露光部A1においては、重合性基を有する成分6の重合が進行し、その重合体7が生成する。このようにして一部の領域を露光して、液晶表示素子4の一部の領域(露光部)A1から重合性基を有する成分6の重合を開始する。
度に偏りが生じる。このようにして、液晶媒体中の成分の濃度に偏りが生じると、通常は、物質の拡散現象により濃度勾配を解消する方向に物質の拡散が生じる。
そのため、上述のように光を照射すると、重合領域(露光部)A1と未重合領域(遮光部)A2の境界Sにおいては、濃度勾配を解消する方向に成分の拡散が誘起され、未重合領域である遮光部A2から重合領域である露光部A1へと重合性基を有する成分の流れが発生する(矢印B)。このようにして未重合領域A2から重合領域A1への成分の流れが生じると、その流れにより液晶性化合物には一種のずり応力が加わり、液晶性化合物が重合領域(露光部)A1と未重合領域(遮光部)A2の境界Sの近傍の領域において配向し、配向領域A3が形成(誘起)される。
なお、このような化合物の移動による流れが生じる方向は重合領域(露光部)A1と未重合領域(遮光部)A2の境界Sに対して略垂直な方向となるため、液晶性化合物が棒状のものである場合、通常、平均的な配向方向は境界Sに対して略垂直な方向となる。このように、液晶表示素子4の一部の領域から前記重合性基を有する成分の重合を開始した後、フォトマスク2を連続的に移動させて重合領域の境界Sを未重合の領域A2に向けて連続的に移動させることにより(図1の矢印A)、境界Sが移動していく先々において(新たな位置で)成分の拡散が誘起され、光重合と拡散誘起による配向とを連続的に引き起こすことが可能となる。
この際、液晶性化合物が配向するような速度で(前述の化合物の移動により生じる一種のずり応力が、配向を形成するために前記液晶性を示す化合物に十分に加えられるような速度で)、境界Sを連続的に移動させることにより、拡散誘起による配向を連続的に生じさせることが可能である。
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分は、上記で説明したとおり、光照射により重合する成分である。上記の第二の工程において、光照射による重合性基を有する成分の重合が順次起こることにより、封入されている重合性基を有する成分の濃度に勾配が生じ、これにより起こる分子拡散を駆動力として液晶媒体中の液晶性化合物の配向が起こる。
重合性基を有する低分子極性化合物は、液晶媒体を基板に対して、当初は好ましくはホメオトロピック配向させる極性化合物であり、低分子である。ここで液晶表示素子は液晶媒体を配向させるための配向処理または配向膜を施していない2枚の基板(少なくとも一方の基板には透明電極が形成されている)とその間に挟持された液晶媒体とから構成され、液晶媒体に添加された極性化合物により当該液晶媒体中の液晶性化合物は当該基板に対して当初は好ましくはホメオトロピック配向する。ホメオトロピック配向とは、液晶媒体が基板面と垂直に配向することに加えて、基板面と垂直な面内においても液晶媒体中の液
晶性化合物が配向していることを意味する。液晶性化合物が、当初はホメオトロピック配向していることが好ましい理由としては、基板と液晶性化合物との相互作用が非常に低い状態にあるということになるので、当初の液晶性化合物の配向の履歴が残りにくく、液晶性化合物の配向変化もしやすいからである。本発明の極性化合物の化学構造は好ましくは無極性基と極性基とから構成され、本発明は特定の原理に拘束されるわけではないが、当該極性基は基板や基板上に形成された電極と相互作用し、当該無極性基は液晶媒体と相互作用することで、液晶媒体を基板に対して当初は好ましくはホメオトロピック配向させるものと考えられる。重合性基を有する極性化合物は液晶媒体を配向させると共に、紫外線照射等により重合および他の重合性化合物と共重合する。これによって、重合後の配向を安定化することができる。
前記重合性基を有する低分子極性化合物は、下記一般式(2)、(3)及び(4)で表される少なくとも一つを挙げることができる。
R4は水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR4において、少なくとも1つの-CH2-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、
P0は、独立して炭素数1~25の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このP0において、少なくとも1つの隣接していない-CH2-は、独立して、N、Oおよび
/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、-N(-P0)-、-O-、-S-、-CO-、-CO-O-、-O-CO-または-O-CO-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの第3級炭素(CH基)はNで置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は独立してFまたはClで置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、ただし、P0はN、Sおよび/またはOより選択される1個以上のヘテロ原子を含有し、
上記式(Q-0)中、R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR1、R2およびR3において、少なくとも1つの-CH2-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
上記一般式(2-2)および式(3-1)におけるR1、R2、R3およびR4は、独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1~20のアルキルであり、このR1、R2、R3およびR4において、少なくとも1つの-CH2-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
R1は炭素数1~15のアルキルであり、このR1において、少なくとも1つの-CH2-は独立して-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
環A1および環A4は、独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、独立して、フッ素、塩素、炭素数1~12のアルキル、炭素数2~12のアルケニル、炭素数1~11のアルコキシ、または炭素数2~11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は独立してフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Z1は独立して、単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このZ1において、少なくとも1つの-CH2-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Sp1は単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSp1において、少なくとも1つの-CH2-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
M1およびM2は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1~5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1~5のアルキルであり;
aは0、1、2、3、または4であり;
R2は、下記一般式(1a)または一般式(1b)で表される基であり:
Sp2およびSp3は独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSp2およびSp3において、少なくとも1つの-CH2-は、独立して、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は独立して-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
S1は、>CH-または>N-であり;
CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1~5のアルキレンである。さらに好ましいSp1は、単結合、炭素数1~3のアルキレン、または1つの-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1~3のアルキレンである。
R1は、炭素数1~10のアルキルであり;
Sp1は単結合または炭素数1~5のアルキレンであり、このSp1において少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
Sp2は炭素数1~5のアルキレンであり、このSp2において少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく;
L1、L2、L3、L4およびL5は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
Y1およびY2は独立して水素またはメチルである。
R1は、炭素数1~10のアルキルであり;
Sp1は単結合または炭素数1~5のアルキレンであり、このSp1において少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
Sp2は炭素数1~5のアルキレンであり、このSp2において少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく;
L1、L2、L3、L4およびL5は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
Y1およびY2は独立して水素またはメチルであり;
R3は、水素、メチルまたはエチルである。
前記液晶媒体は、さらに、重合性基を有する成分とは異なる液晶性化合物の配向の促進を行うための成分を含むことが好ましい。
前記液晶性化合物の配向の配向の促進を行うための成分として、以下の式(1)で表される化合物及び/又は後述する光ラジカル重合開始剤に代表される重合開始剤を挙げることができる。
このような成分は、前記の液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分と同様に、光照射により重合する成分である。この成分が重合する際に、液晶媒体における液晶性化合物の配向が促進される。
環A1、A2、A3およびA4は独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、フルオレン-2,7-ジイル、フェナントレン-2,7-ジイル、アントラセン-2,6-ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11
のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも一つの炭素はケイ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、-CH3、-OCH3で置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのA1またはA4は異なっていてもよく;
Z1、Z2、Z3、Z4およびZ5は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH2-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、aまたはbが2のとき、任意の2つのZ1またはZ5は、異なっていてもよく;
Sp1およびSp2は、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH2-は、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは-OHで置き換えられてもよく;
P1及びP2は式(1a)~式(1i)のいずれかで表される基であり;
R1は式(2a)、式(2b)または式(2c)のいずれかであり、
R3、R4およびR5は独立して、水素、または炭素数1から15の直鎖状、分岐状または環状のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも
1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
式(2a)、式(2b)、および式(2c)において、Sp3およびSp4は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの-CH2-は、-O-、-NH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
S1は、>CH-、>SiH-または>N-であり;
S2は、>C<または>Si<であり;
X1は独立して、-OH、-NH2、-OR6、-N(R6)2、-COOH、-SH、-B(OH)2、または-Si(R6)3で表される基であり、ここで、R6は独立して、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は、-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH2)2-は、-CH=CH-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、;
aおよびbは0、1または2であるが、0≦a+b≦3である。
後述する重合開始剤を使用する場合には、液晶媒体におけるその含有量は、0.01~1重量%であることが好ましい。
リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシ
ブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press
)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書に記載された方法によって合成する。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造方法に用いることができる液晶性化合物について説明する。液晶性化合物としては、一般式(5)~(18)のいずれかで表される液晶性化合物を挙げることができる。これらの化合物を適切に組み合わせることによって、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、紫外線に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数などの特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を調製することができる。必要に応じて、これらの化合物とは異なる液晶性化合物を添加してもよい。
R13は炭素数1~10のアルキルまたは炭素数2~10のアルケニルであり、このR13において、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
X11は、フッ素、塩素、-OCF3、-OCHF2、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF2CHF2、または-OCF2CHFCF3であり;
環C1、環C2および環C3は独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
Z14、Z15およびZ16は独立して、単結合、-(CH2)2-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2O-、または-(CH2)4-であり;
L11およびL12は独立して水素またはフッ素である。
95重量%の範囲である。これらの化合物を誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、その含有量は液晶媒体の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。これらの化合物を添加することにより、液晶媒体の弾性定数を調整し、素子の電圧-透過率曲線を調整することが可能となる。
R14は炭素数1~10のアルキルまたは炭素数2~10のアルケニルであり、このR14において、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
X12は-C≡Nまたは-C≡C-C≡Nであり;
環D1は独立して、1,4-シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
Z17は独立して、単結合、-(CH2)2-、-C≡C-、-COO-、-CF2O-、-OCF2-、または-CH2O-であり;
L13およびL14は独立して水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
R15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられて
もよく;
R17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの-CH2-
は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E1、環E2、環E3、および環E4は独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
環E5および環E6は独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン,テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、またはデカヒドロナフタレン-2,6-ジイルであり;
Z18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、-CH2CH2-、-COO-、-CH2O-、-OCF2-、または-OCF2CH2CH2-であり;
L15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
S11は、水素またはメチルであり;
Xは、-CHF-または-CF2-であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
式(9)~(15)で表される液晶性化合物は、誘電率異方性が負に大きい。式(9)~(15)で表される液晶性化合物は、IPS、VA、PSAなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。式(9)~(15)で表される液晶性化合物の含有量を増加させるにつれて組成物の誘電率異方性が負に大きくなるが、粘度が大きくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は少ないほうが好ましい。誘電率異方性が-5程度であることを考慮すると、充分な電圧駆動をさせるには、含有量が液晶媒体において40重量%以上であることが好ましい。
R11およびR12は独立して炭素数1~10のアルキル、炭素数1~10のアルコキシ、炭素数2~10のアルコキシアルキル、炭素数2~10のアルケニルまたはジフルオロビニルであり、このR11およびR12において、少なくとも1つの-CH2-は-O-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B1、環B2、環B3および環B4は独立して、1,4-シクロヘキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、またはピリミジン-2,5-ジイルであり;
Z11、Z12およびZ13は独立して、単結合、-(CH2)2-、-CH=CH-、-C≡C-、または-COO-である。
環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、テトラヒドロピラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、ピリミジン-2-イル、またはピリジン-2-イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、独立して、ハロゲン、炭素数1~12のアルキル、炭素数1~12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1~12のアルキルで置き換えられてもよく;
環Gは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、1,4-フェニレン、ナフタレン-1,2-ジイル、ナフタレン-1,3-ジイル、ナフタレン-1,4-ジイル、ナフタレン-1,5-ジイル、ナフタレン-1,6-ジイル、ナフタレン-1,7-ジイル、ナフタレン-1,8-ジイル、ナフタレン-2,3-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、ナフタレン-2,7-ジイル、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、またはピリジン-2,5-ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、独立して、ハロゲン、炭素数1~12のアルキル、炭素数1~12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1~12のアルキルで置き換えられてもよく;
Z22およびZ23は独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このZ22およびZ23において、少なくとも1つの-CH2-は、独立して、-O-、-CO-、-COO-、または-OCO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CH2CH2-は、独立して、-CH=CH-、-C(CH3)=CH-、-CH=C(CH3)-、または-C(CH3)=C(CH3)-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Q1、Q2およびQ3は独立して重合性基であり;
Sp1、Sp2およびSp3は独立して単結合または炭素数1~10のアルキレンであり、このSp1、Sp2およびSp3において、少なくとも1つの-CH2-は、独立して、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-CH2CH2-は、独立して、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は独立してフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
dは0、1、または2であり;
e、f、およびgは独立して0、1、2、3、または4であり、そしてe、f、およびgの和は1以上である。
重合開始剤
重合性化合物は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。反応温度を最適化することによって、残存する重合性化合物の量を減少させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、BASF社のダロキュアシリーズからTPO、1173、および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
チオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2,4-ジエチルキサントン/p-ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
上記で例示する光ラジカル重合開始剤は、重合開始剤として用いるだけでなく、本発明の実施形態においては、上記のように、液晶性化合物の配向を促進するための成分としても用いることができる。
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4-t-ブチルカテコール、4-メトキシフェノ-ル、フェノチアジンなどである。
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op-1)~(Op-18)を挙げることができる。化合物(Op-18)において、環Jは1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり、R28は炭素数1~10のアルキルである。
酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO-1)および(AO-2);IRGANOX 415、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名:BASF社)を挙げる
ことができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などである。具体例として下記の化合物(AO-3)および(AO-4);TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、およびTINUVIN 99-2(商品名:BASF社);および1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。
168(商品名:BASF社)を挙げることができる。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどである。
本発明の実施形態は、液晶表示素子の製造装置にも関する。
本発明の実施形態にかかる液晶表示素子の製造装置は、以下の構成を有する。
液晶性化合物を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
前記一対の透明基板の間に封入され、液晶性化合物を含む液晶組成物と、
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分を含む液晶媒体とを含む、液晶表示素子の構成材料を載置する台座と、
前記液晶表示素子の構成材料に光を照射する光源と、
前記光源からの光を遮断するフォトマスクと、
前記光源から液晶表示素子の構成材料への光の照射領域の境界を移動させるための、前記フォトマスク及び前記台座の少なくとも一方を移動させるための手段と、を有する。
本発明の実施形態にかかる液晶表示装置の製造装置は、光源からの光の照射領域の境界を移動させるための前記フォトマスク及び前記台座の少なくとも一方を移動させるための手段を有する。
前記フォトマスク及び前記台座を移動させるための手段は特に制限ないが、アクチュエータで制御される水平搬送機構などが挙げられる。
光の照射領域の境界を移動させるには、フォトマスクのみを移動させる場合、液晶表示素子の構成材料を載置した台座を移動させる場合、及びそれらの両方を移動させる場合がある。
フォトマスクと台座の両方を移動させる場合、互いに移動方向が異なるように移動させることもできる。
フォトマスク及び前記台座の少なくとも一方を水平搬送機構に備え付けることで、これらの部材を移動させることができる。
また、前記フォトマスクと、前記台座に載置された液晶表示素子の構成材料の光照射側の面との間隔が、1cm以下であることが好ましい。ここで、前記光照射側の面とは、液晶表示素子を構成する透明基板の表面である。この間隔が1cm以下であることで、光照射の光が滲むことなく重合性基を有する成分にまで到達し、重合が良好に行われるので好ましい。
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分として、以下の化合物(A)が5重量%、液晶性化合物の配向を促進するための化合物として化合物(B)が1重量%となるように液晶組成物(a)に溶解させ、液晶媒体(1)を得た。
NI=74.8℃;η=14.1mPa・s;Δn=0.101;Δε=-2.8
せながら照射し、照射部と非照射部を徐々にずらし、端から徐々に重合をしていく方法をとった。具体的には、照射開始時は液晶セルを完全に覆っている状態とし、そこから徐々に移動させ照射部を広げていき、最終的にはセル全体を照射する位置まで移動した。紫外線の照射には、ウシオ電機株式会社製のUV-ランプ250BYを用いた。
Claims (9)
- 液晶性化合物を配向させるための配向膜を有さない又は配向処理を施していない一対の透明基板と、
互いに対向する該透明基板の面の少なくとも一方に配置された透明電極と、
前記一対の透明基板の間に封入された液晶性化合物を含む液晶組成物と、
液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分の重合体を含む液晶表示素子の製造方法であって、
前記一対の透明基板の間に、前記液晶組成物と、前記液晶性化合物の配向に用いられる重合性基を有する成分を含む液晶媒体を封入する第一の工程と、
前記液晶表示素子の一辺の領域から光照射を開始し、順次光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させる第二の工程を含み、
前記第二の工程の後、液晶媒体に含まれる液晶性化合物が、前記基板に対してホモジニアス配向している、
液晶表示素子の製造方法。 - 前記第二の工程において、前記液晶表示素子と照射光とを実質的に定速で相対的に移動させる、請求項1に記載の製造方法。
- 前記第二の工程において、透明基板の内部に順次、液晶組成物の配向に用いられる重合性基を有する成分の重合体を形成する、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記光照射の照射光が紫外光である、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記光照射の照射角度が、透明基板に対して略垂直の非偏光である、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記第一の工程で封入された液晶組成物に含まれる液晶性化合物が、第一の工程の段階では、前記基板に対してホメオトロピック配向している、請求項1~5のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
- 前記光照射の際にフォトマスクを利用し、該フォトマスクを連続的に移動させることにより前記光の照射領域の境界を光の未照射の領域に向けて連続的に移動させる、請求項1~6のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
- 前記境界を移動させる速度が5μm/s~100mm/sである、請求項1~7のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
- 前記第二の工程を、50℃未満の温度で行う、請求項1~8のいずれか一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
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