以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る撮像装置の一例である一眼レフレックスカメラが有する撮像ユニット40およびボディ部60を模式的に示す断面図である。図2は、図1のA部の拡大図を示す。
ボディ部60は、一眼レフレックスカメラにおける構造体の一例である。ボディ部60は、レンズユニットが装着されるボディ側マウント26を有する。レンズユニットは、交換レンズであり、ボディ側マウント26に対して着脱可能である。レンズユニットがボディ側マウント26に装着されている場合、被写体光束は、レンズユニット内に配列された光学系を通じて、撮像ユニット40に入射する。
本実施形態において、レンズユニットに配列された光学系の光軸AXに沿う方向をz軸方向と定める。すなわち、撮像ユニット40が有する撮像チップ100へ被写体光束が入射する方向をz軸方向と定める。具体的には、被写体光束が入射する方向をz軸マイナス方向と定め、その反対方向をz軸プラス方向と定める。撮像チップ100の長手方向をx軸方向と定める。撮像チップ100の短手方向をy軸方向と定める。具体的には、x軸方向およびy軸方向は、図1に図示した方向に定められる。x軸、y軸、z軸は右手系の直交座標系である。なお、説明の都合上、z軸プラス方向を前方、前側等と呼ぶ場合がある。また、z軸マイナス方向を後方、後側等と呼ぶ場合がある。また、y軸プラス方向を上方、上側、上部等と呼ぶ場合がある。y軸マイナス方向を下方、下側、下部等と呼ぶ場合がある。
ボディ部60は、ボディ側マウント26よりz軸マイナス方向の位置に、ミラーユニット31を有する。ミラーユニット31は、ボディ部60に支持される。ミラーユニット31は、メインミラー32及びサブミラー33を含む。メインミラー32は、レンズユニットが射出した被写体光束の光路中に進入した位置と、被写体光束の光路から退避した位置との間で回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32に対して回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32とともに進入位置に進入し、メインミラー32とともに退避位置に退避する。このように、ミラーユニット31は、被写体光束の光路中に進入した進入状態と、被写体光束から退避した退避状態とをとる。
ミラーユニット31が進入状態にある場合、メインミラー32に入射した被写体光束の一部は、メインミラー32に反射されて、後述するペンタプリズム82に導かれる。ペンタプリズム82は、ボディ部60のy軸プラス方向の位置に設けられる。ペンタプリズム82に導かれた被写体光束は、後述するファインダ鏡筒部84内のファインダ光学系を通じて、後述するファインダ窓86から観察される。
ミラーユニット31が退避状態にある場合、メインミラー32に入射した被写体光束のうちメインミラー32で反射した被写体光束以外の光束は、サブミラー33に入射する。具体的には、メインミラー32はハーフミラー領域を有し、メインミラー32のハーフミラー領域を透過した被写体光束がサブミラー33に入射する。サブミラー33は、ハーフミラー領域から入射した光束を焦点検出ユニット70に向かって反射する。焦点検出ユニット70は、入射した光束を受光して焦点状態を検出するための焦点検出センサを有する。焦点検出センサから出力された信号は、撮像ユニット40が有するメイン基板180に設けられたMPUへ出力される。MPUは、入力した信号に基づいて焦点状態を検出する。
ボディ部60には、シャッタユニット38および撮像ユニット40が取り付けられる。シャッタユニット38は、ミラーユニット31よりz軸マイナス方向に位置する。撮像ユニット40は、シャッタユニット38よりz軸マイナス方向に位置する。ミラーユニット31が退避状態になり、シャッタユニット38のが開状態になると、被写体光束は、撮像ユニット40が有する撮像チップ100の撮像面に到達する。
撮像ユニット40は、撮像チップ100と、実装基板120と、環囲部材140と、カバーガラス160とを含んで構成される。
撮像チップ100は、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサである。撮像チップ100は、撮像チップ100の中央部分に形成された撮像領域と、撮像領域の周辺に位置する領域とを含んで構成される。撮像チップ100の撮像領域には、被写体光を光電変換する複数の光電変換素子によって、撮像面が形成されている。撮像チップ100の周辺領域には、光電変換素子における光電変換によって得られた画素信号に対して信号処理を行う処理回路を有する。処理回路は、入力された画素信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を含む。
撮像チップ100は、実装基板120に実装される。実装基板120は、実装基板側第1主面621と、実装基板側第1主面621とは反対側の実装基板側第2主面622とを有する。実装基板側第1主面621は、実装基板側第2主面622よりz軸プラス方向に位置する。撮像チップ100は、実装基板120の実装基板側第1主面621に実装される。
撮像チップ100は、実装基板120にCOB(Chip On Board)実装される。撮像チップ100は、例えばワイヤボンディングで、実装基板120と電気的に接続される。撮像チップ100のAD変換回路でデジタル信号に変換された画素信号は、例えばワイヤを介して実装基板120に出力される。撮像チップ100は、例えば接着剤で実装基板120に接着される。具体的には、撮像チップ100は、実装基板120の実装基板側第1主面621に、例えば熱硬化性接着剤によって接着される。なお、撮像チップ100は、実装基板120にフリップチップ実装で実装されてもよい。撮像チップ100は、例えばバンプで、実装基板120と電気的に接続される。
環囲部材140は、実装基板120に配置される。環囲部材140は、撮像チップ100を環囲する。環囲部材140は、実装基板120の実装基板側第1主面621に配置される。環囲部材140は、実装基板120に固定される。環囲部材140は、例えば接着材で実装基板120に接着される。具体的には、環囲部材140は、実装基板120の実装基板側第1主面621に、例えば熱硬化性接着剤によって接着される。環囲部材140は、開口部148を有する。撮像チップ100は、開口部148に収容される。開口部148は、環囲部材140においてxy平面における中央部分に形成される。
カバーガラス160は、環囲部材140に配置される。カバーガラス160は、環囲部材140の環囲部材側第1面641に設けられる。カバーガラス160は、環囲部材140に接着材で接着される。具体的には、カバーガラス160は、環囲部材140の環囲部材側第1面641に、例えば熱硬化性接着剤によって接着される。
環囲部材140は、ビス241およびビス242を含む複数のビスによって、ブラケット150に取り付けられる。ブラケット150は、ビス251およびビス252を含む複数のビスによって、ボディ部60に取り付けられる。
図3は、ブラケット150に固定された撮像ユニット40をz軸プラス方向からz軸マイナス方向へ向かって見た正面図を示す。図4は、ブラケット150に固定された撮像ユニット40をz軸マイナス方向から見た正面図を示す。図5は、ブラケット150に固定された撮像ユニット40の斜視図を示す。図6は、撮像ユニット40およびブラケット150の分解斜視図を示す。図7は、撮像ユニット40およびボディ部60をz軸マイナス方向の位置から見た場合の後面図である。
撮像チップ100は、xy平面において長方形の形状を持つ。撮像チップ100は、第1短辺401および第2短辺402と、第1長辺403および第2長辺404とを有する。第1短辺401は、第2短辺402よりx軸マイナス方向に位置する。第1長辺403は、第2長辺404よりy軸プラス方向に位置する。
実装基板120は、xy平面において長方形の形状を持つ。実装基板120は、撮像チップ100の第1短辺401に沿う実装基板側第1辺421と、撮像チップ100の第2短辺402に沿う実装基板側第2辺422と、撮像チップ100の第1長辺403に沿う実装基板側第3辺423と、撮像チップ100の第2長辺404に沿う実装基板側第4辺424とを有する。実装基板側第1辺421は、撮像チップ100の第1短辺401と略平行である。実装基板側第2辺422は、撮像チップ100の第2短辺402と略平行である。実装基板側第3辺423は、撮像チップ100の第1長辺403と略平行である。実装基板側第4辺424は、撮像チップ100の第2長辺404と略平行である。実装基板側第1辺421は、実装基板側第2辺422よりx軸マイナス方向に位置する。実装基板側第3辺423は、実装基板側第4辺424よりy軸プラス方向に位置する。
環囲部材140は、環囲部材側第1面641と、環囲部材側第2面642と、環囲部材側第3面643と、環囲部材側第4面644と、環囲部材側第5面645と、環囲部材側第6面646とを有する。環囲部材側第6面646は、開口部148を形成する。撮像チップ100は、環囲部材側第6面646で環囲される。環囲部材側第6面646は、yz平面に略平行な面と、xz平面に略平行な面とを有する。
環囲部材側第1面641は、カバーガラス160が接着される面である。環囲部材側第1面641の端部は、環囲部材側第6面646の端部に接する。環囲部材側第1面641は、環囲部材側第6面646の外縁に沿って形成される。環囲部材側第1面641は、xy平面と略平行である。
環囲部材側第2面642の端部は、環囲部材側第1面641の端部に接する。環囲部材側第2面642は、環囲部材側第1面641の外縁に沿って形成される。環囲部材側第2面642は、xz平面と略平行な面を有する。
環囲部材側第3面643の端部は、環囲部材側第2面642の端部に接する。環囲部材側第3面643は、xy平面と略平行であり、環囲部材側第1面641と略平行である。
環囲部材側第4面644の端部は、環囲部材側第3面643の端部に接する。環囲部材側第4面644は、環囲部材側第3面643の外縁に沿って形成される。環囲部材側第4面644は、xz平面に平行な面を有する。
環囲部材側第5面645の端部は、環囲部材側第4面644の端部に接する。環囲部材側第5面645は、環囲部材側第4面644の外縁に沿って形成される面である。環囲部材側第5面645は、xy平面と略平行な面である。環囲部材側第5面645は、環囲部材側第1面641および環囲部材側第3面643と略平行な面である。環囲部材側第5面645は、実装基板120の実装基板側第1主面621に接着される面である。環囲部材側第5面645の端部は、環囲部材側第6面646の端部に接する。環囲部材側第5面645は、環囲部材側第6面646の外縁に沿って形成される面である。
撮像ユニット40は、環囲部材140を介してボディ部60に取り付けられる。具体的には、撮像ユニット40は、ボディ部60に取り付けられるブラケット150に環囲部材140が取り付けられることによって、ボディ部60に取り付けられる。
環囲部材140は、取付部として、取付穴141と、取付穴142と、取付穴143とを有する。これら3つの取付穴141、取付穴142および取付穴143は、いずれも環囲部材側第3面643から環囲部材側第5面645までを貫通する穴である。取付穴141、取付穴142および取付穴143はいずれも、環囲部材140をブラケット150に取り付けるために利用される。環囲部材140は、取付穴141、取付穴142および取付穴143を介してビス止めされることで、ブラケット150に固定される。環囲部材140は、環囲部材140の環囲部材側第3面643の一部がブラケット150に接するように固定される。
取付穴141は、環囲部材140において実装基板側第4辺424に対応する位置よりy軸マイナス方向側に形成される。取付穴142および取付穴143は、環囲部材140において実装基板側第3辺423よりy軸プラス方向側に形成される。取付穴142および取付穴143は、x軸方向に沿って形成される。取付穴142および取付穴143は、y軸方向において同じ位置に形成される。換言すると、取付穴141、取付穴142および取付穴143は、y軸方向において実装基板側第3辺423に対応する位置から実装基板側第4辺424に対応する位置までの間には形成されない。
さらに、取付穴141、取付穴142および取付穴143は、x軸方向において実装基板側第1辺421に対応する位置から実装基板側第2辺422に対応する位置までの間に形成される。すなわち、取付穴141、取付穴142および取付穴143は、実装基板側第1辺421に対応する位置よりx軸マイナス方向側には形成されず、実装基板側第2辺422に対応する位置よりx軸プラス方向側には形成されない。このように、実装基板120は、y軸方向において取付穴141と取付穴142との間に位置し、y軸方向において取付穴141と取付穴143との間に位置する。
環囲部材140は、位置決め穴145および位置決め穴146を有する。位置決め穴145および位置決め穴146はいずれも、環囲部材側第3面643から環囲部材側第5面645までを貫通する穴である。位置決め穴145および位置決め穴146はいずれも、ブラケット150に対して環囲部材140を位置決めするために利用される。位置決め穴146は、嵌合穴で形成される。位置決め穴145は、組立時に位置を微調整できるように長穴で形成される。
環囲部材140は、位置決め穴145および位置決め穴146を用いて、ブラケット150に位置決めされる。例えばブラケット150に設けられた位置決めピンが位置決め穴145に挿入され、ブラケット150に設けられた位置決めピンが位置決め穴146に嵌合されることで、環囲部材140とブラケット150とが位置決めされる。
環囲部材140は、ブラケット150に対して位置決めされた状態でビスによって固定される。具体的には、ビス241がz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴141および取付穴351に挿通されることで、環囲部材140およびブラケット150が締結される。
ビス242がz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴142および取付穴352に挿通されることで、環囲部材140およびブラケット150が締結される。ビス243がz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴143および取付穴353に挿通されることで、環囲部材140およびブラケット150が締結される。このように、環囲部材140は、3つのビス241、ビス242およびビス243によりブラケット150に固定される。後述するように、ブラケット150はボディ部60に位置決めされた状態で固定される。よって、撮像ユニット40は、ブラケット150を介してボディ部60に位置決めされる。
ブラケット150は、第1主面651と、第1主面651とは反対側の第2主面652とを有する。ブラケット側取付部として、取付穴151と、取付穴152と、取付穴153とを有する。取付穴151、取付穴152および取付穴153はいずれも、ブラケット150の第1主面651から第2主面652までを貫通する穴である。取付穴151、取付穴152および取付穴153はいずれも、ブラケット150をボディ部60に取り付けるために利用される。ブラケット150は、取付穴151、取付穴152および取付穴153を介してビス止めされることで、ボディ部60に取り付けられる。ブラケット150は、ブラケット150の第1主面651の一部がボディ部60に接するように固定される。
ブラケット150は、位置決め穴155および位置決め穴156を有する。位置決め穴155および位置決め穴156はいずれも、第1主面651から第2主面652までを貫通する穴である。位置決め穴155および位置決め穴156はいずれも、ボディ部60に対してブラケット150を位置決めするために利用される。位置決め穴156は、嵌合穴で形成される。位置決め穴155は、組立時に位置を微調整できるように長穴で形成される。
ブラケット150は、位置決め穴155および位置決め穴156を用いて、ボディ部60に位置決めされる。例えばボディ部60に設けられた位置決めピンが位置決め穴155に挿入され、ボディ部60に設けられた位置決め穴156に嵌合されることで、ブラケット150とボディ部60とが位置決めされる。
ブラケット150は、ボディ部60に対して位置決めされた状態でビスによって固定される。具体的には、ビス251がz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴151および取付穴61に挿通されることで、ブラケット150およびボディ部60が締結される。ビス252がz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴152および取付穴62に挿通されることで、ブラケット150およびボディ部60が締結される。ビスがz軸マイナス方向からz軸プラス方向に向かって取付穴143および取付穴63に挿通されることで、ブラケット150およびボディ部60が締結される。このように、ブラケット150は、3つのビスによりボディ部60に取り付けられる。
バネ68は、ボディ部60と第1主面651との間に、ビス251が挿通された状態で設けられる。ボディ部60に対して、撮像ユニット40をz軸マイナス方向に付勢する。したがって、ビス251の締め量を調節することで、ボディ側マウント26とレンズユニットとが接触する接触面から撮像チップ100の撮像面までの距離であるフランジバックが調節される。
カバーガラス160は、撮像チップ100を封止するために用いられる。カバーガラス160は、環囲部材140の開口部148を覆うように環囲部材140に接着される。カバーガラス160は、環囲部材140および実装基板120とともに密封空間を形成する。カバーガラス160の材料として例えばホウケイ酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、耐熱ガラス等を用いることができる。カバーガラス160の厚みは、例えば0.5mmから0.8mmである。カバーガラス160は、透光性を有する透光性部材の一例である。透光性部材としては、ガラスの他に水晶等を適用できる。
このように、実装基板120と、環囲部材140と、カバーガラス160とによって、密封空間が形成される。撮像チップ100は、実装基板120と、環囲部材140と、カバーガラス160とによって形成される密封空間内に配置されている。これにより、撮像チップ100が外部環境の影響を受けにくくなる。例えば、撮像チップ100が密封空間外に存在する水分の影響を受けにくくなる。そのため、撮像チップ100の劣化を防止できる。
環囲部材140の厚みについて説明する。環囲部材140の厚みは、撮像チップ100の撮像面とカバーガラス160との間の距離確保の観点、環囲部材140の剛性の観点等の種々の観点から設計される。カバーガラス160に異物等が付着したり傷がついたりすることに起因する画像への映り込みは、カバーガラス160が撮像チップ100の撮像面から離れるほど低減できる。映りこみによる影響を低減するという観点では、撮像チップ100の撮像面とカバーガラス160との間の距離は長いほうが好ましい。したがって、環囲部材140の厚みは、厚いほうが好ましい。映りこみは、撮像チップ100のサイズにも影響される。例えば、撮像チップ100のサイズが小さいほど被写界深度が深いので、撮像チップ100の撮像面とカバーガラス160との間の距離が短い場合に影響が現れ易い。したがって、環囲部材140の厚みは、厚いほうが好ましい。
環囲部材140は、環囲部材側第1面641と、環囲部材側第2面642と、環囲部材側第1面641よりz軸マイナス方向に位置する環囲部材側第3面643とにより形成された段部を有する。環囲部材140は、環囲部材140の環囲部材側第3面643において、ブラケット150に取り付けられる。ボディ側マウント26とレンズユニットとが接触する接触面から撮像チップ100の撮像面までの距離であるフランジバックを変えることなく、上述したフランジバック調節のためのバネ68を設けるスペースをブラケット150とボディ部60との間に確保することができる。さらに、撮像チップ100の撮像面とカバーガラス160との間に、適切な距離を確保することができる。
ボディ部60のy軸プラス方向の位置には、ペンタプリズムが設けられる。ファインダ鏡筒部84は、ペンタプリズムに対して位置決めして設けられる。ファインダ鏡筒部84には、ペンタプリズムよりz軸マイナス方向の位置に設けられたファインダ光学系を有する。ペンタプリズムに導かれた被写体光束は、ファインダ鏡筒部84内のファインダ光学系を介して、ファインダ窓86から被写体像として観察される。ファインダ鏡筒部84のy軸プラス方向の位置には、アクセサリシュー89が設けられる。アクセサリシュー89には、撮像装置とは別体の発光装置、撮像装置とは別体の集音装置、撮像装置とは別体のファインダ装置等の外部装置が装着される。ファインダ鏡筒部84およびアクセサリシュー89は、撮像ユニット40よりy軸プラス方向に位置する。
取付穴62は、ファインダ鏡筒部84よりx軸マイナス方向側に位置する。取付穴63は、ファインダ鏡筒部84よりx軸プラス方向側に位置する。ブラケット150の取付穴152と取付穴153とは、開口350よりy軸プラス方向側に位置する。ブラケット150は、取付穴152と取付穴153との間の凹部358を有する。そのため、ファインダ鏡筒部84がブラケット150と干渉しないように、ブラケット150をボディ部60に取り付けることができる。取付穴61は、開口350よりy軸マイナス方向側に位置する。取付穴61は、x軸方向において、取付穴62と取付穴63との間に位置する。具体的には、取付穴61は、x軸方向において、取付穴62と取付穴63との中間に位置する。そのため、撮像チップ100の撮像面が光軸AXに対して垂直になるように、光軸AXに対する撮像ユニット40の角度を調節することができる。
メイン基板180は、実装基板120のz軸マイナス方向側に設けられる。メイン基板180は、メイン基板180を一眼レフレックスカメラに取り付けるための取付部として、取付穴181、取付穴182、取付穴183および取付穴184を有する。
取付穴181および取付穴182は、USB端子等の外部入出力端子をカバーする端子カバー部材にメイン基板180を取り付けるために利用される。メイン基板180は、取付穴181および取付穴182を用いて端子カバー部材にビス止めされる。取付穴183および取付穴184は、撮像チップ100等に提供される電力を供給する電池を収容する電池収容部材にメイン基板180を取り付けるために利用される。メイン基板180は、取付穴183および取付穴184を用いて、電池収容部材にビス止めされる。電池収容部材は、実装基板120よりx軸プラス方向側に位置する。端子カバー部材は、実装基板120よりx軸マイナス方向側に位置する。
実装基板120およびメイン基板180にはフレキシブルプリント基板23が接続される。フレキシブルプリント基板23は、撮像チップ100とメイン基板180との間で信号を伝送する。例えば、フレキシブルプリント基板23は、撮像チップ100が出力する画像信号を、実装基板120からメイン基板180に伝送する。フレキシブルプリント基板23は、撮像チップ100の駆動を制御する制御信号を、メイン基板180から実装基板120に伝送する。
実装基板120には、フレキシブルプリント基板23の一端が接続される実装基板側コネクタ21が設けられる。実装基板側コネクタ21は、実装基板側第2主面622に設けられる。
メイン基板180には、フレキシブルプリント基板23の他端が接続されるメイン基板側コネクタ22が設けられる。メイン基板180は、第1主面681と、第1主面681とは反対側の第2主面682とを有する。第2主面682は、z軸マイナス方向側に位置する。メイン基板側コネクタ22は、メイン基板180の第2主面682に設けられる。
メイン基板180には、AISC52が設けられる。AISC52は、第2主面682に設けられる。撮像チップ100からの信号は、フレキシブルプリント基板23を介してASIC52へ出力される。ASIC52は、撮像チップ100から取得した信号を処理する。ASIC52は、撮像チップ100で生成された信号を実装基板120から取得して処理する電子回路の一例である。
ASIC52は、撮像チップ100から取得した信号に基づいて、表示用の画像データや記録用の画像データを生成する。ASIC52が生成した記録用の画像データは、一眼レフレックスカメラに装着された記録媒体に記録される。記録媒体は、カメラボディ30に着脱可能に構成される。メイン基板180には、記録媒体を装着するスロット59が設けられる。スロット59は、画像データを記録する記録媒体の一例としてのメモリカードを装着するメモリカードスロットであってよい。スロット59は、第1主面681に設けられる。ASIC52およびスロット59は、実装基板120よりx軸プラス方向側に位置する。なお、メイン基板180の第2主面682には、メイン基板側コネクタ22、ASIC52の他、一眼レフレックスカメラの全体を制御するMPU等の電子回路が実装される。
メイン基板180は、上述した外部入出力端子を固定する端子取付部を有する。端子取付部は、メイン基板180の第1主面681に設けられる。端子取付部は、実装基板120よりx軸マイナス方向側に位置する。したがって、外部入出力端子は、実装基板120よりx軸マイナス方向側に位置する。
メイン基板180は、実装基板側第1辺421に沿うメイン基板側第1辺481と、実装基板側第2辺422に沿うメイン基板側第2辺482と、実装基板側第4辺424に沿うメイン基板側第3辺483およびメイン基板側第4辺484とを有する。メイン基板側第1辺481は、実装基板側第1辺421と略平行である。メイン基板側第1辺481は、実装基板側第1辺421の近傍に位置する。メイン基板側第2辺482は、実装基板側第2辺422と略平行である。メイン基板側第2辺482は、実装基板側第2辺422の近傍に位置する。メイン基板側第3辺483およびメイン基板側第4辺484は、実装基板側第4辺424と略平行である。
メイン基板側第1辺481は、実装基板側第1辺421よりx軸マイナス方向側に位置する。メイン基板側第2辺482は、実装基板側第2辺422よりx軸プラス方向側に位置する。メイン基板側第3辺483およびメイン基板側第4辺484は、実装基板側第4辺424よりy軸マイナス方向側に位置する。メイン基板側第3辺483におけるy軸方向の位置は、メイン基板側第4辺484におけるy軸方向の位置に略一致する。
メイン基板側第3辺483は、メイン基板側第1辺481のy軸マイナス方向側の端部から、x軸マイナス方向に延伸する。メイン基板側第3辺483におけるx軸プラス方向側の端部は、ビス241よりx軸マイナス方向に位置する。
メイン基板180は、メイン基板側第3辺483におけるx軸プラス方向側の端部からy軸マイナス方向に延伸するメイン基板側第5辺485と、メイン基板側第5辺485からx軸プラス方向に延伸するメイン基板側第6辺486と、メイン基板側第6辺486におけるx軸プラス方向側の端部からy軸プラス方向に延伸するメイン基板側第7辺487とを更に有する。メイン基板側第6辺486におけるx軸プラス方向側の端部は、位置決め穴145よりx軸プラス方向に位置する。メイン基板側第6辺486におけるx軸プラス方向側の端部は、実装基板側第2辺422よりx軸マイナス方向側に位置する。
メイン基板側第4辺484は、メイン基板側第7辺487におけるy軸プラス方向側の端部からx軸プラス方向に延伸する。メイン基板側第2辺482は、メイン基板側第4辺484におけるx軸プラス方向側の端部からy軸プラス方向に延伸する。
メイン基板180は、メイン基板側第1辺481におけるy軸プラス方向側の端部からx軸マイナス方向に延伸するメイン基板側第8辺488と、メイン基板側第2辺482におけるy軸プラス方向側の端部からx軸プラス方向に延伸するメイン基板側第9辺489とを更に有する。メイン基板180が有する各辺のうち、メイン基板側第8辺488およびメイン基板側第9辺489が、y軸方向において最もプラス方向側に位置する。
実装基板120において、実装基板側コネクタ21は、実装基板側第1辺421に沿った長辺を持つ。実装基板側コネクタ21の長辺は、実装基板側第1辺421に平行であってよい。実装基板側コネクタ21は、撮像チップ100の第1短辺401よりx軸マイナス方向側に位置する。実装基板側コネクタ21は、実装基板側第1辺421の近傍に設けられる。
メイン基板180において、メイン基板側コネクタ22は、メイン基板側第1辺481に沿った長辺を持つ。メイン基板側コネクタ22の長辺は、メイン基板側第1辺481に平行であってよい。メイン基板側コネクタ22は、メイン基板側第1辺481の近傍に設けられる。メイン基板側コネクタ22は、実装基板側コネクタ21に対向する位置に設けられる。実装基板側コネクタ21の挿入口とメイン基板側コネクタ22の挿入口とが対向するように、実装基板120に実装基板側コネクタ21が設けられ、メイン基板180にメイン基板側コネクタ22が設けられる。実装基板側コネクタ21の挿入口には、フレキシブルプリント基板23の一端が挿入される。メイン基板側コネクタ22の挿入口には、フレキシブルプリント基板23の他端が挿入される。メイン基板180が有する第1主面681および第2主面682は、実装基板側第1主面621および実装基板側第1辺421に略平行な辺を有する。
取付穴141は、環囲部材140において実装基板側第4辺424に対応する位置よりy軸マイナス方向側に形成される。取付穴142および取付穴143は、環囲部材140において実装基板側第3辺423よりy軸プラス方向側に形成される。取付穴141、取付穴142および取付穴143は、x軸方向において実装基板側第1辺421に対応する位置から実装基板側第2辺422に対応する位置までの間に形成される。そのため、メイン基板側第1辺481を実装基板側第1辺421の近傍まで延伸することができる。メイン基板側第1辺481を実装基板側第1辺421の近傍に位置させることができるので、メイン基板側コネクタ22を実装基板側コネクタ21の近傍に設けることができる。そのため、撮像チップ100とASIC52との間の信号の伝送路の長さを短くすることができる。
撮像ユニット40において、メイン基板180の第1主面681および第2主面682は、実装基板側第2主面622よりz軸マイナス方向側に位置する。しかし、メイン基板180の第1主面681および第2主面682の少なくとも一方は、実装基板側第2主面622よりz軸プラス方向に位置してよい。すなわち、メイン基板180の第1主面681および第2主面682の少なくとも一方は、実装基板側第2主面622より撮像チップ100側に位置してよい。これにより、撮像ユニット40およびメイン基板180を撮像装置に組込んだ場合のz軸方向における長さを短くすることができる。また、撮像チップ100とASIC52との間の信号の伝送路の長さをより短くすることができる。
実装基板120および環囲部材140は、x軸方向において距離(d1)×2だけ重なっている。実装基板120および環囲部材140は、y軸方向において距離(d1)×2だけ重なっている。放熱性の観点からは、距離d1は長い方が好ましい。すなわち、実装基板120および環囲部材140が重なっている面積S1が大きい方が好ましい。一方で、距離d1が短い方が、撮像ユニット40を軽量化できる。すなわち、面積S1が小さい方が、撮像ユニット40を軽量化できる。したがって、放熱性を考慮して、面積S1を設計することが望ましい。更には、放熱性を考慮して、実装基板120の総面積に対する面積S1の比率である面積比R1を設計することが好ましい。
図8は、面積比Rと撮像チップ100の温度との関係の一例を示す。ここでは、実装基板側第1辺421および実装基板側第2辺422の長さをY、実装基板側第3辺423および実装基板側第4辺424の長さをXとすると、面積S1は、次の式1で表される。
(式1) S1=(X・d1)・2+{(Y-2d1)・d1}・2
面積比R1は、次の式2で表される。
(式2) R1=S1/(X・Y)
図8は、面積比R1が0.23、0.33および0.43のそれぞれの場合における撮像チップ100の温度差ΔTを示すシミュレーション結果を示す。なお、図8のデータは、撮像ユニット40をカメラに組み込み、動画を所定時間撮影した後の撮像チップ100の温度を想定したシミュレーション結果を示す。具体的には、面積比Rのそれぞれについて、撮像チップ100に特定の温度を所定時間与えて熱平衡状態に達したときの温度を算出して、温度差ΔTを算出した。
温度差ΔTは、面積比R1が0.43の場合の温度に対する差を示す。面積比R1が0.33の場合の撮像チップ100の温度は、面積比R1が0.43の場合の撮像チップ100の温度より0.8℃高い。面積比R1が0.23の場合の撮像チップ100の温度は、面積比R1が0.43の場合の撮像チップ100の温度より2.1℃高い。
なお、撮像チップ100が局所的に発熱する場合、撮像チップ100の発熱部に近い辺の距離d1を大きくしてもよい。例えば、撮像チップ100の第1長辺403に沿ってAD変換部等の発熱部が設けられる場合、第1長辺403からの距離d1を、他の辺からの距離d1より大きくしてよい。撮像チップ100の第2長辺404に沿ってAD変換部等の発熱部が設けられる場合、第2長辺404からの距離d1を、他の辺からの距離d1より大きくしてよい。
図2に示されるように、撮像ユニット40は、実装基板120、環囲部材140およびブラケット150がz軸方向において重なった部位を持つ。実装基板120、環囲部材140およびブラケット150は、y軸方向に距離(d2)×2だけ重なっている。このように、環囲部材140は、実装基板120とブラケット150とに挟まれて実装基板120およびブラケット150に接触する部位を有する。そのため、実装基板120、環囲部材140およびブラケット150がz軸方向において重なっていない場合と比較して、実装基板120からブラケット150への熱抵抗を低減させることができる。そのため、撮像チップ100等の熱源で発生した熱を、実装基板120からブラケット150を介してボディ部60へ効率的に放出することができる。したがって、撮像チップ100の温度上昇を抑制することができる。
放熱性の観点からは、距離d2は長い方が好ましい。すなわち、実装基板120、環囲部材140およびブラケット150が重なっている面積S2が大きい方が好ましい。一方で、距離d2が短い方が、撮像ユニット40を軽量化できる。すなわち、面積S2が小さい方が、撮像ユニット40を軽量化できる。したがって、放熱性を考慮して、面積S2を設計することが望ましい。更には、放熱性を考慮して、実装基板120の総面積に対する面積S2の比率である面積比R2を設計することが好ましい。
図9は、実装基板120の基板構成の一例を模式的に示す。実装基板120は、多層コア基板である。実装基板120は、第1層851と、芯層807と、第2層852とを含む。
第1層851は、ソルダレジスト層801、配線層802、絶縁層803、配線層804、絶縁層805および配線層806を含む。第2層852は、配線層808、絶縁層809、配線層810、絶縁層811、配線層812およびソルダレジスト層813を含む。実装基板120は、芯層807をコア層として有する多層コア基板である。
実装基板120において、z軸マイナス方向に、ソルダレジスト層801、配線層802、絶縁層803、配線層804、絶縁層805、配線層806、芯層807、配線層808、絶縁層809、配線層810、絶縁層811、配線層812およびソルダレジスト層813の順で配される。
絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811は、例えば樹脂層である。絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811は、フィラーが充填された樹脂である。通常の樹脂材料で形成された基板の熱伝導率が0.3~0.8W/mK程度であるのに比較して、絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811は、3~5W/mK程度の熱伝導率を持つ。そのため、実装基板120の熱伝導率を高めることができる。絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811それぞれの厚みは、30μm~40μmである。なお、厚みとは、z軸方向の長さである。
配線層802、配線層804、配線層806、配線層808、配線層810および配線層812は、配線パターンを含む。配線層802、配線層804、配線層806、配線層808、配線層810および配線層812の材料として、ニッケルと鉄の合金(例えば42alloy、56alloy)、銅、アルミニウム等を用いることができる。配線層802、配線層804、配線層806、配線層808、配線層810および配線層812が有する配線パターンそれぞれの厚みは、10μm~30μm程度である。このように、第1層851は、3層の配線パターンを含む。第2層852は、3層の配線パターンを含む。
芯層807は、樹脂で形成される。芯層807の材料はFR4であってよい。芯層807の厚みは、実装基板120が有する絶縁層のいずれの厚みよりも厚い。芯層807の厚みは、実装基板120が有する配線層のいずれの厚みよりも厚い。芯層807は、100μm~400μm程度である。芯層807の剛性は、実装基板120が有する配線のいずれの剛性よりも高い。芯層807の剛性は、第1層851および第2層852の剛性より高くてもよい。ソルダレジスト層801およびソルダレジスト層813の厚さは、20μm程度である。
上述したように、通常の樹脂材料のヤング率は約30[GPa]であるのに対して、絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811のヤング率は46~60[GPa]である。このように、絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811は、比較的に高いヤング率を持つ。したがって、芯層807を金属ではなく樹脂で形成することができる。そのため、実装基板120のコストを低減できる。また、高温時の形状安定性を高めることができる。また、実装基板120の厚さを薄くすることができる。また、実装基板120の剛性を高めることができる。
撮像チップ100は、ソルダレジスト層801上に実装される。配線層802の少なくとも一部は、撮像チップ100からボンディングワイヤを介して出力された信号を受け取る配線パターンに使用される。他の配線層の配線パターンの一部は、グランドラインや電源ラインとして使用されてよい。
実装基板120が有する配線層は、互いにビアによって電気的に接続されてよい。撮像チップ100から出力された画素信号は、最上層の配線層802からビアを介して最下層の配線層812に伝送される。配線層812には、実装基板側コネクタ21が接続される。撮像チップ100が出力した信号は、ボンディングワイヤ、実装基板120が有する配線層およびビア、実装基板側コネクタ21、フレキシブルプリント基板23を介して、メイン基板180へ伝送される。ソルダレジスト層813には、コンデンサ、レジスタ、抵抗等の電子部品が設けられる。これらの電子部品は、撮像チップ100内の回路に電力を供給する電源回路等を構成する。
図10は、実装基板120の基板構成の他の一例を模式的に示す。実装基板120は、多層コア基板である。実装基板120は、第1層951と、芯層907と、第2層952と、芯層911と、第3層953とを有する。
第1層951は、ソルダレジスト層901、配線層902、絶縁層903、配線層904、絶縁層905および配線層906を含む。第2層952は、配線層908、絶縁層909および配線層910を含む。第3層953は、配線層912、絶縁層913、配線層914、絶縁層915、配線層916およびソルダレジスト層917を含む。実装基板120は、芯層907および芯層911をコア層として有する多層コア基板である。
実装基板120において、z軸マイナス方向に、ソルダレジスト層901、配線層902、絶縁層903、配線層904、絶縁層905、配線層906、芯層907、配線層908、絶縁層909、配線層910、芯層911、配線層912、絶縁層913、配線層914、絶縁層915、配線層916およびソルダレジスト層917の順で配される。
絶縁層903、絶縁層905、絶縁層909、絶縁層913および絶縁層915は、絶縁層803、絶縁層805、絶縁層809および絶縁層811と同様の構成を有する。配線層902、配線層904、配線層906、配線層908、配線層910、配線層912、配線層914、配線層916は、配線層802、配線層804、配線層806、配線層808、配線層810および配線層812と同様の構成を有する。
芯層907および芯層911は、芯層807と同様の構成を有する。樹脂で形成される。芯層807は、100μm~300μm程度である。ソルダレジスト層901およびソルダレジスト層917の厚さは、20μm程度である。
図9、図10に例示した実装基板120の厚みは、全体として0.3mmから1.0mmの範囲内であってよい。図10に例示した実装基板120は、図9に例示した実装基板120と比較して、樹脂層を多く含む。これにより、実装基板120のxy平面内における熱移動性を高めることができる。なお、実装基板120の絶縁層を40μmより厚くしてもよい。例えば、実装基板120の絶縁層の厚さは100μmであってよい。実装基板120の絶縁層を厚くすることで、xy平面内における熱移動性を更に高めことができる。
図11は、撮像ユニット40の変形例としての撮像ユニット1032を示す。図11に例示する撮像ユニット1032において、撮像ユニット40の各部と同様の構成を有する部材には同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。撮像ユニット1032は、環囲部材140の変形例としての環囲部材1040を有する。
図11は、撮像ユニット1032をz軸プラス方向の位置から見た平面図と、撮像ユニット1032のAA断面を示す断面図とを示す。図12は、撮像ユニット1032をz軸マイナス方向の位置から見た平面図と、撮像ユニット1032のBB断面を示す断面図と、撮像ユニット1032のCC断面を示す断面図とを示す。図13は、取付部材1010および環囲部材1040をz軸プラス方向の位置から見た平面図を示す。
環囲部材1040は、取付部材1010と、フレーム部材1020とを有する。取付部材1010は、フレーム部材1020より熱伝導率が高い材料で形成される。取付部材1010は、例えば42alloy等の金属で形成される。フレーム部材1020は、樹脂で形成される。環囲部材1040は、金属および樹脂の複合材で構成される。取付部材1010は、フレーム部材1020に対してアウトサート成形や接着などで形成されてよい。
取付部材1010は、実装基板120上に設けられる。取付部材1010は、第1主面1011と、第1主面1011とは反対側の第2主面1012とを有する。取付部材1010の第2主面1012は、実装基板120の実装基板側第1主面621に接触して設けられる。
フレーム部材1020は、実装基板120および取付部材1010に接触して設けられる。フレーム部材1020は、環囲部材側第1面641を提供する第1面1021と、環囲部材側第2面642を提供する第2面1022と、第2面1022のx軸方向の縁部からxy平面に略平行に延伸する第3面1023と、第3面1023の縁部からz軸マイナス方向に延伸する第4面1024と、第4面1024の縁部からxy平面に略平行に延伸する第5面1025と、第5面1025の縁部からz軸方向に延伸し環囲部材側第6面646を提供する第6面1026とを有する。
フレーム部材1020の第3面1023および第5面1025は、第1面1021とは反対側の面である。第3面1023および第4面1024は、取付部材1010に接触する。第3面1023は、取付部材1010の第1主面1011の内側の部分に接触する。
取付部材1010の第1主面1011の外側部分は、環囲部材側第3面643を提供する。取付部材1010の第1主面1011と第2主面1012との間の第1側面1013は、環囲部材側第4面644を提供する。取付部材1010の第1主面1011と第2主面1012との間の第2側面1014は、第1側面1013より外側の側面である。取付部材1010の第2側面1014は、フレーム部材1020の第4面1024に接触する。取付部材1010の第2主面1012およびフレーム部材1020の第5面1025は、環囲部材側第5面645を提供する。
撮像ユニット1032によると、環囲部材140の一部の取付部材1010が金属で形成されるので、熱抵抗を削減することができる。また、ブラケット150に取り付けられる部位の強度を高めることができる。そのため、取付部材1010の厚さを薄くすることができる。また、環囲部材140を全て金属で形成する場合より、重量を軽くすることができる。また、環囲部材側第6面646が樹脂で提供されるので、環囲部材側第6面646における被写体光の内面反射を軽減することができる。そのため、環囲部材側第6面646での内面反射した光が撮像チップ100の撮像動作により得られる画像への影響を軽減できる。
環囲部材1040によれば、取付部材1010は撮像チップ100を囲う形状を有する。そのため、取付部材1010に設けられた位置決め穴145および位置決め穴146の位置精度を高めることができる。これにより、取付部材1010をブラケット150に取り付ける場合の位置決め精度を高めることができる。
放熱材1050および後述する放熱材1060は、環囲部材側第3面643に設けられる。放熱材1050は、ブラケット150および環囲部材側第3面643に挟まれて設けられる。放熱材1050および放熱材1060は、ブラケット150および環囲部材側第3面643に接触する。
図14は、放熱材1050および1060の配置例を示す。図14は、z軸プラス方向の位置から見た環囲部材140の平面図である。放熱材1050は、環囲部材側第3面643におけるy軸マイナス方向の面に設けられる。放熱材1060は、環囲部材側第3面643におけるy軸プラス方向の面に設けられる。
放熱材1050は、取付穴141に対応する位置に、貫通穴1051を有する。ビス241は、取付穴141および貫通穴1051に挿入される。放熱材1050は、位置決め穴145に対応する位置に、位置決めピンが挿入される貫通穴1055を有する。
放熱材1060は、取付穴142に対応する位置に、貫通穴1062を有する。放熱材1060は、取付穴143に対応する位置に、貫通穴1063を有する。放熱材1060は、位置決め穴146に対応する位置に、位置決めピンが挿入される貫通穴1066を有する。
放熱材1050および放熱材1060により、取付部材1010とブラケット150との間の熱抵抗を低減することができる。そのため、撮像チップ100で生じた熱をブラケット150へ効率的に伝達することができる。放熱材1050および放熱材1060としてはは、放熱シート、熱伝導性の接着材等を例示することができる。
なお、放熱材1050は、図14に図示されるように放熱材1060は環囲部材側第3面643のy軸マイナス方向の全ての面に設けられてよい。しかし、放熱材1060は、環囲部材側第3面643のy軸マイナス方向の面のうち、取付穴141の周囲にだけ設けられてよい。放熱材1060は、また、図14に図示されるように環囲部材側第3面643のy軸プラス方向の全ての面に設けられてよい。しかし、放熱材1060は、環囲部材側第3面643のy軸プラス方向の面のうち、取付穴142の周囲および取付穴143の周囲にだけ設けられてよい。
図15は、環囲部材1040の変形例としての環囲部材1440の一例を示す。環囲部材1440は、取付部材1410と、フレーム部材1420とを有する。取付部材1410は、第1取付部材1411と、第1取付部材1411とは別の第2取付部材1412とを有する。第1取付部材1411は、取付穴141および位置決め穴145を有する。第2取付部材1412は、取付穴142、取付穴143および位置決め穴146を有する。図15は、取付部材1410および環囲部材1440をz軸プラス方向の位置から見た平面図を示す。
第1取付部材1411と第2取付部材1412とは、y軸方向に離間して設けられる。第1取付部材1411は、取付穴141および位置決め穴145を有する。第2取付部材1412は、取付穴142、取付穴141および位置決め穴146を有する。フレーム部材1020は、第1取付部材1411と第1取付部材1411との間の領域で、実装基板120に接触して設けられる。
環囲部材1440によれば、主としてブラケット150との取付部に取り付られる部位の近傍に限定して、第1取付部材1411および第2取付部材1412を配置することができる。そのため、環囲部材1440を軽量化することができる。
図16は、環囲部材1440の変形例としての環囲部材1540の一例を示す。環囲部材1540において、第2取付部材1412は、第3取付部材1413と、第3取付部材1413とは別の第4取付部材1414とを有する。第3取付部材1413は、取付穴142を有する。第4取付部材1414は、取付穴143および位置決め穴146を有する。図16は、取付部材1410および環囲部材1440をz軸プラス方向の位置から見た平面図を示す。
第3取付部材1413と第4取付部材1414とは、x軸方向に離間して設けられる。フレーム部材1020は、第3取付部材1413と第4取付部材1414との間の領域で、実装基板120に接触して設けられる。
環囲部材1540によれば、主としてブラケット150との取付部に取り付られる部位のごく近傍に限定して、第3取付部材1413および第4取付部材1414を設けることができる。そのため、環囲部材1540をより軽量化することができる。
図17は、環囲部材1040の変形例としての環囲部材1640の一例を示す。環囲部材1640は、取付部材1010の変形例としての取付部材1610と、フレーム部材1020の変形例としてのフレーム部材1620とを有する。取付部材1610は、フレーム部材1620より熱伝導率が高い材料で形成される。取付部材1610は、例えば42alloy等の金属で形成される。フレーム部材1620は、樹脂で形成される。環囲部材1040は、金属および樹脂の複合材で構成される。
フレーム部材1620は、実装基板120に接触していない。フレーム部材1620は、取付部材1610の第1主面1011に設けられる。取付部材1610の第1側面1013およびフレーム部材1620の第6面1026が、環囲部材側第6面646を提供する。また、取付部材1610の第2主面1012は、環囲部材側第5面645を提供する。
環囲部材1640によれば、フレーム部材1620は実装基板120とは接触しておらず、環囲部材1640と実装基板120との接触面は、取付部材1610の第2主面1012によって提供される。そのため、実装基板120に複数種類の部材を接着する必要がない。また、フレーム部材1620の形状を単純化することができる。取付部材1610の第1側面1013における被写体光束の反射の影響が小さい場合、図17に示すように取付部材1610の第1側面1013が環囲部材側第6面646の一部を形成してもよい。
図18は、環囲部材1640の変形例としての環囲部材1740の一例を示す。環囲部材1740は、取付部材1610の変形例としての取付部材1710と、フレーム部材1620の変形例としてのフレーム部材1720とを有する。取付部材1710は、フレーム部材1720より熱伝導率が高い材料で形成される。取付部材1710は、例えば42alloy等の金属で形成される。フレーム部材1720は、樹脂で形成される。環囲部材1740は、金属および樹脂の複合材で構成される。
取付部材1710は、第1主面1011に、z軸プラス方向に突出した凸部1711を有する。フレーム部材1720は、第3面1023に、z軸プラス方向に凹んだ凹部1721を有する。取付部材1710の凸部1711は、フレーム部材1720の凹部1721に嵌合する。これにより、取付部材1710とフレーム部材1720との密着性を高めることができる。
取付部材1710は、第2主面1012に、z軸プラス方向に凹んだ凹部1712を有する。実装基板120は、実装基板側第1主面621に、z軸プラス方向に突出した凸部1722を有する。実装基板120の凸部1722は、取付部材1710の凹部1712に嵌合する。これにより、取付部材1710と実装基板120との密着性を高めることができる。なお、凸部1711、凹部1721、凹部1712および凸部1722は、xy平面内において同じ位置に設けられてよい。
図19は、環囲部材1040の変形例としての環囲部材1840の一例を示す。環囲部材1840は、取付部材1010の変形例としての取付部材1810と、フレーム部材1020の変形例としてのフレーム部材1820とを有する。取付部材1010は、フレーム部材1820より熱伝導率が高い材料で形成される。取付部材1810は、例えば42alloy等の金属で形成される。フレーム部材1820は、樹脂で形成される。環囲部材1840は、金属および樹脂の複合材で構成される。
取付部材1810は、xy平面に略平行な主面を持つ平板状の第1平板部1831と、第1平板部1831よりz軸プラス方向に位置し、xy平面に略平行な主面を持つ平板状の第2平板部1832と、第1平板部1831と第2平板部1832とを連結する連結部1833とを有する。第1平板部1831は、実装基板120の実装基板側第1主面621に接触する面1817を持つ。第2平板部1832は、実装基板120に接触していない。取付部材1810は、インサート成形によってフレーム部材1820に形成されてよい。
環囲部材1840によれば、樹脂で形成された実装基板120と樹脂で形成されたフレーム部材1820との接着面を広く確保することができる。そのため、実装基板120と環囲部材1840との接着強度を高めることができる。また、取付部材1810が第1平板部1831よりz軸プラス方向に位置する第2平板部1832を有することで、取付部材1810とフレーム部材1820との密着性も高めることができる。
なお、第1平板部1831は、図17に説明した凸部1711と同様に、第1平板部1831のz軸プラス方向側の主面1841からz軸プラス方向に突出する凸部を有してよい。第2平板部1832は、図17に説明した凸部1711と同様に、第2平板部1832のz軸プラス方向側の主面1851からz軸プラス方向に突出する凸部を有してよい。また、第2平板部1832は、図17に説明した凸部1711と同様に、第2平板部1832のz軸マイナス方向側の主面1852からz軸マイナス方向に突出する凸部を有してよい。これにより、フレーム部材1820と取付部材1810との密着性を高めることができる。
図20は、他の形態の撮像ユニット2040およびボディ部60を模式的に示す断面図である。図21は、撮像ユニット2040の斜視図を示す。撮像ユニット2040は、主にブラケット150を有さない点で、撮像ユニット40と異なる。
環囲部材2140は、取付穴151に対応する取付穴2141を有する。環囲部材2140は、取付穴152に対応する取付穴2142を有する。環囲部材2140は、取付穴153に対応する取付穴2143を有する。環囲部材2140は、位置決め穴155に対応する位置決め穴2145と、位置決め穴156に対応する位置決め穴2146とを有する。
環囲部材2140は、取付穴2141および取付穴61に、z軸マイナス方向からビス2251が挿入される。同様に、環囲部材2140は、取付穴2142および取付穴62に、z軸マイナス方向からビスが挿入される。また、環囲部材2140は、取付穴2143および取付穴63に、z軸マイナス方向からビスが挿入されてビス止めされる。撮像ユニット40と同様、撮像ユニット2040は、3つのビスによってボディ部60にビス止めされる。
撮像ユニット2040によれば、ブラケット150を介さずにボディ部60に撮像ユニット2040を固定することができる。例えば、環囲部材2140をボディ部60に直接ビス止めすることができる。そのため、撮像チップ100の位置決め精度を高めることができる。また、フランジバックを大きく調整することが可能になる。また、撮像ユニット40を軽量化することができる。また、環囲部材2140自体の熱容量を大きくすることができるので、実装基板120が高温になることを抑制できる。
図20および図21の例では、環囲部材2140は、ブラケット150が有する取付穴に対応する位置に取付穴を有するとした。しかし、環囲部材2140の取付穴2142のx方向の位置は、実装基板側第1辺421よりx軸プラス方向の位置かつ、実装基板側第2辺422よりx軸マイナス方向の位置にあってよい。また、環囲部材2140の取付穴2143のx方向の位置も、実装基板側第1辺421よりx軸プラス方向の位置かつ、実装基板側第2辺422よりx軸マイナス方向の位置にあってよい。これにより、実装基板120とメイン基板180とを近接して接続することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。