JP7057497B2 - 生体情報検出システム - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、例えばセンサーの故障などのトラブルが発生しても生体情報を検出する機能を継続させることが可能な生体情報検出システムを提供することを目的とする。
前記第一地点における前記生体センサーから前記第二地点における前記生体センサーまでの距離を算出し、前記第一地点の前記生体センサーと前記第二地点の前記生体センサーによって前記血流量の変化を計測し、
前記第一地点に配置された前記生体センサーは少なくとも一つであり、
前記第二地点に配置された前記生体センサーは少なくとも二つであり、
前記第二地点における少なくとも二つの前記生体センサーは、前記第一地点における少なくとも一つの前記生体センサーに対し、互いに異なる系統で連繋していることを特徴とする。
前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記第一地点と前記第二地点のうち一方は、前記シートクッションに位置し、他方は、前記シートバックに位置していることを特徴とする。
前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記第一地点と前記第二地点は、前記シートクッションと前記シートバックのうち、いずれか一方に位置していることを特徴とする。
人の着座を検知する着座センサーを備えており、
前記第一地点に配置された前記生体センサーと、前記第二地点に配置された前記生体センサーのうち、少なくとも一方は前記着座センサーと連動していることを特徴とする。
前記第一地点に配置された前記生体センサーと前記第二地点に配置された前記生体センサーとの、前記異なる系統における連繋が断たれているか、断たれていないかを自己診断する自己診断手段を備えることを特徴とする。
前記シートクッションは、骨格となるシートクッションフレームと、前記シートクッションフレーム上に設けられたクッションパッドと、前記シートクッションフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮と、から構成され、
前記シートバックは、骨格となるシートバックフレームと、前記シートバックフレーム上に設けられたクッションパッドと、前記シートバックフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮と、前記クッションパッドと前記表皮との間に設けられたシートヒーターと、から構成されていることを特徴とする。
また、第二地点における生体センサーは複数であり、第一地点における生体センサーを含め、各生体センサーを万遍なく使用すれば、生体情報を検出する精度が向上しやすい。
また、第一地点における生体センサーが複数であり、第二地点における生体センサーも複数であり、これらの生体センサーを万遍なく使用すれば、生体情報を検出する精度が向上しやすい。一方、第一地点における複数の生体センサーを、例えば一つを稼働させ、残りを停止させておくと、使用電力の削減を図ることができる。
また、このような生体情報検出システムは、第一地点Aにおける生体センサーと、第二地点Bにおける生体センサーの他に、制御部5、記憶部6、入力部7、出力部8、通信部9を備えている(図4参照。)。
なお、シート10は、乗物用シートであり、本実施形態においては、乗用車の運転席用シートとされている。ただし、これに限られるものではなく、乗用車の運転席以外のシートでもよいし、バスやトラック等の他の自動車におけるシートでもよいし、鉄道や船舶、航空機等の自動車以外の乗り物におけるシートでもよい。
すなわち、第一地点Aと第二地点Bは、シート10のうちの二箇所であり、互いに離間した位置とされており、各地点A,Bに配置された生体センサー同士も、シート10のうちの二箇所に、互いに離間して配置された状態となっている。
なお、第一地点Aが、シートクッション11に位置し、第二地点Bが、シートバック14に位置していてもよい。
図1に示す例において、第一地点Aに配置された少なくとも一つの生体センサーには、第一センサー1が含まれている。また、第二地点Bに配置された少なくとも二つの生体センサーには、第三センサー3と第四センサー4とが含まれている。
そして、第二地点Bにおける二つの生体センサー3,4は、第一地点Aにおける一つの生体センサー1に対し、互いに異なる系統で連繋している。
また、図1においては、異なる二つの系統があり、通常時は一つの系統のみが稼働状態であり、残りが予備として停止している状態にあって、稼働状態の系統における生体センサー同士の連繋が万が一断たれた場合に、非稼働状態の系統における生体センサー同士の連繋が稼働状態となる例を表している。
図2,図3に示す例において、第一地点Aに配置された少なくとも一つの生体センサーには、第一センサー1と第二センサー2とが含まれている。また、第二地点Bに配置された少なくとも二つの生体センサーには、第三センサー3と第四センサー4とが含まれている。
そして、第二地点Bにおける二つの生体センサー3,4は、第一地点Aにおける二つの生体センサー1,2に対し、互いに異なる系統で連繋している。
また、図2においては、異なる四つの系統があり、通常時は、実線で示す二つの系統が稼働状態で、二点鎖線で示す残りの二つの系統が予備として停止している状態である例を表している。
さらに、図3においては、実線で示す異なる四つの系統の全てが稼働状態である例を表している。
また、第二地点Bにおける生体センサーを、第一地点Aにおける生体センサーに対し、互いに異なる系統で連繋させ、当該異なる系統の全てを稼働状態にするか、一つの系統を稼働状態とさせ、残りを停止させておくかも任意である。全ての系統を稼働状態にすれば生体情報検出精度の向上を図る上で有利となり、一つの系統のみを稼働状態にすればランニングコストの面で有利である。
さらに、第一地点Aにおける生体センサーの数と、第二地点Bにおける生体センサーの数を共に複数とする場合は、それぞれ二つに限らず、三つ以上としてもよい。このように、使用される生体センサーの数が増えると、その分、第一地点Aにおける生体センサーと第二地点Bにおける生体センサーとを連繋させる系統の数も増えることになる。
なお、電磁波とは、100MHz程度の電波やマイクロ波を始め、赤外光、可視光、紫外光、X線等を含む広義の電磁波を意味しており、人体に悪影響を及ぼさない範囲で好適な電磁波が使用される。
このような電磁波は、例えば鉄や銅、アルミ等を始めとする種々の金属を通過しにくいという特徴がある。そのため、本実施形態における生体センサー1~4は、シート10に対し、電磁波の通過を妨害する(おそれのある)部材を避けた位置に配置されている。特に、電磁波の通貨を妨害する部材よりも着座面側に設けられることが望ましい。
制御部5、記憶部6、入力部7、出力部8、通信部9は、必ずしもシート10に設けられなくてもよく、シート10の周囲に設けられるものとしてもよい。本実施形態におけるシート10は、上述のように乗用車の運転席用シートとされているため、運転席の周囲に設けられてもよいし、乗用車に備えられていればよいものとする。
この記憶部6に記憶された各種プログラムには、生体情報演算プログラム、生体情報検出プログラム、自己診断プログラム、通知プログラム、通信プログラムを始め、様々なプログラムが含まれている。各種プログラムは、制御部5によって実行されてその機能を発揮する。
このプログラムでは、第一地点Aにおける第一センサー1及び第二センサー2の稼働・非稼働状態や、第二地点Bにおける第三センサー3及び第四センサー4の稼働・非稼働状態についても設定することができる。
すなわち、第二地点Bにおける生体センサーを、第一地点Aにおける生体センサーに対し、互いに異なる系統で連繋させ、当該異なる系統の全てを稼働状態にするか、一つの系統を稼働状態とさせ、残りを停止させておくかなどをプログラムに設定しておくことができる。そのため、通常時には、生体情報検出プログラムに設定されたとおりに各生体センサーは動作する。
また、一つの系統のみが稼働状態であり、残りが停止している状態にあって、稼働状態の系統における生体センサー同士の連繋が万が一断たれた場合に、非稼働状態の系統における生体センサー同士の連繋が稼働状態となるようなプログラムとしてもよい。
また、異なる系統の全てが稼働状態であり、いずれかの系統における生体センサー同士の連繋が万が一断たれた場合に、残りの系統における生体センサー同士の連繋を継続して稼働状態とするプログラムとしてもよい。少なくとも一つの系統における生体センサー同士の連繋が継続されればよいものとする。
さらに、以上の動作を適宜選択して実行するプログラムとしてもよいし、入力部7からの情報入力によって選択されて動作を実行するプログラムとしてもよい。
自己診断の手法には、例えば生体センサーが電波式の脈波センサーであり、かつ反射型の脈波測定を行うものである場合に、生体センサーからテストパターンの電磁波を発し、反射して返ってくる電磁波が正しいか否かを確認する自己診断の手法や、生体センサーから発せられる電磁波の周波数が設定どおりか否かをマイコンで確認する手法など、様々なものが挙げられる。自己診断プログラムには、このような様々な手法のうち、システムに採用される生体センサーに好適な手法が適宜されて採用されてプログラミングされているものとする。
出力部8は、上述のように、ディスプレイ、スピーカー、LED、バイブレーターなどであり、これら出力部8によって通知を出力する。出力部8がディスプレイである場合は、画像や文字によって通知し、スピーカーである場合は音声で通知し、LEDである場合は光(点滅や点灯)で通知し、バイブレーターである場合は振動で通知する。また、これら各種の出力部8を組み合わせて通知を出力してもよい。
通知が出力部8から出力されれば、シート10に着座する人はもちろんのこと、シート10が搭載された乗用車に同乗する人にも、シート10に着座する人の健康状態を把握させることができる。
通信部9は、上述のように、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(コンピュータネットワーク)に対して生体情報検出システムを通信可能に接続するものであり、通信ネットワークに接続された外部の装置(サーバなど)や端末(スマートフォンやタブレットPCなど)に対して通知に係るデータを送信することができる。
外部の装置や端末は、例えばシート10が搭載された乗用車のディーラーが所有するものであってもよいし、医療機関が所有するものであってもよいし、シート10に着座する人若しくはその家族が所有するものであってもよい。
通知データが外部に送信されれば、外部の人にも、シート10に着座する人の健康状態を把握させることができる。
本実施形態のシートクッション11は、さらにクッションパッド12と表皮13との間に設けられたシートヒーター20を備えている。
なお、シートヒーター20は、シートクッション11を温める面状発熱体であって、ポリエステルの布材等からなる面状の基材21と、基材21に接着固定される金属製のヒーター線22(電熱線ともいう)と、から主に構成されている。ヒーター線22は、クッションパッド12上面の前方側の区画に位置する前方ヒーター線22aと、中央側の区画に位置する中央ヒーター線22bと、後方側の区画に位置する後方ヒーター線22cと、前方ヒーター線22a、中央ヒーター線22b、後方ヒーター線22c同士を連結し、クッションパッド12に形成された溝12a内部に差し込まれる溝部ヒーター線23と、から構成されている(図6,図8参照。)。
本実施形態のシートバック14は、さらにクッションパッド15と表皮16との間に設けられたシートヒーター30を備えている。
シートバック14におけるシートヒーター30も同様に、基材31と、ヒーター線32と、から主に構成されている。ヒーター線32は、クッションパッド15前面の上方側の区画に位置する上方ヒーター線32aと、中央側の区画に位置する中央ヒーター線32bと、下方側の区画に位置する下方ヒーター線32cと、上方ヒーター線32a、中央ヒーター線32b、下方ヒーター線32c同士を連結し、クッションパッド15に形成された溝15a内部に差し込まれる溝部ヒーター線33と、から構成されている(図7,図9参照。)。
第三センサー3及び第四センサー4は、シートクッション11のうち、シートヒーター20よりも着座面に近い側に配置され、左右に振り分けられて設けられている。すなわち、シート10に着座する人の左右の大腿部に対応して配置されている。
また、シート10に着座する人の声を集音するマイクを採用し、各生体センサー1~4とマイクを併用して、意識の有無を確認できるようにしてもよい。すなわち、シート10に着座する人に対して発話を促し、応答がない場合は、意識が無いと判断することができる。
また、第二地点Bにおける生体センサー3,4は複数であり、第一地点Aにおける生体センサー1,2を含め、各生体センサー1~4を万遍なく使用すれば、生体情報を検出する精度が向上しやすい。
さらに、シート10は、乗物用シートであるため、乗物用シートに着座する人の健康状態を把握できる。
しかも、異なる系統での連繋を、シート10に着座する人が大人である場合と、子供である場合とで使い分けることも可能となり、利便性に優れる。
さらに、第一地点Aにおける生体センサー1,2が複数であり、第二地点Bにおける生体センサー3,4も複数であり、これらの生体センサー1~4を万遍なく使用すれば、生体情報を検出する精度が向上しやすい。一方、第一地点Aにおける複数の生体センサー1,2を、例えば一つを稼働させ、残りを停止させておくと、使用電力の削減を図ることができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
本変形例においては、シートが、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッション11と、下端部がシートクッション11に支持されたシートバック14と、を備えるものであり、第一地点Aと第二地点Bは、シートクッション11とシートバック14のうち、いずれか一方に位置している。
また、第二地点Bにおける少なくとも二つの生体センサー3,4は、シートの左右に振り分けられて配置されていてもよいし、第一地点Aにおける複数の生体センサー1,2も、シートの左右に振り分けられて配置されていてもよい。
さらに、第一地点A及び第二地点Bにおける各生体センサー1~4は、シートの左側若しくは右側に寄って配置されてもよい。なお、シートが、乗用車の運転席用シートとされている場合、各生体センサー1~4は、乗用車が側突された場合を考慮して左側に寄せて配置することが望ましい。
第一地点Aにおける生体センサー(第一センサー1、第二センサー2)は、シートクッション11の後方部分における中央部に、左右に並んで配置されている。
第二地点Bにおける生体センサー(第三センサー3、第四センサー4)は、シートクッション11の前方部分における左右に振り分けられて配置されている。すなわち、シートに着座する人の左右の大腿部に対応して配置されている。
第一地点Aにおける第一センサー1及び第二センサー2は、互いに近接して配置されているが、人の臀部を支持する位置に配置されていればよいため、互いに離間して配置されていてもよい。
第一地点Aにおける生体センサー(第一センサー1、第二センサー2)は、シートバック14の上方部分における中央部に、左右に並んで配置されている。
第二地点Bにおける生体センサー(第三センサー3、第四センサー4)は、シートバック14の下方部分における左右に振り分けられて配置されている。ただし、これに限られるものではなく、中央部に、左右に並んで配置されるようにしてもよい。
第一地点Aにおける生体センサー(第一センサー1、第二センサー2)は、シートクッション11の後方部分における左側部に、左右に並んで配置されている。
第二地点Bにおける生体センサー(第三センサー3、第四センサー4)は、シートクッション11の前方部分における左側部に、左右に並んで配置されている。
第一地点Aにおける第一センサー1及び第二センサー2、第二地点Bにおける第三センサー3及び第四センサー4は、互いに近接して配置されている。
第一地点Aにおける生体センサー(第一センサー1、第二センサー2)は、シートバック14の上方部分における左側部に、左右に並んで配置されている。
第二地点Bにおける生体センサー(第三センサー3、第四センサー4)は、シートバック14の下方部分における左側部に、左右に並んで配置されている。
第一地点Aにおける第一センサー1及び第二センサー2、第二地点Bにおける第三センサー3及び第四センサー4は、互いに近接して配置されている。
さらに、第一地点Aにおける複数の生体センサー1,2と、第二地点Bにおける少なくとも二つの生体センサー3,4が、それぞれシートの左右に振り分けられて配置されているので、第一地点Aにおける複数の生体センサー1,2と、第二地点Bにおける少なくとも二つの生体センサー3,4を、シート10の左右に分散できる。これにより、第一地点Aと第二地点Bにおける生体センサー1~4が同時に使用不可となるような事態を回避しやすい。
また、第一地点A及び第二地点Bにおける各生体センサー1~4が、シートの左側若しくは右側に寄って配置されているので、各生体センサー1~4が配置されていない側に衝撃を受けた場合に、各生体センサー1~4が使用不可となるような事態を回避しやすい。
本変形例における第一地点Aは、シートの左側に位置し、第二地点Bは、シートの右側に位置している。すなわち、上述の実施形態及び変形例1においては、第一地点Aと第二地点Bの位置関係が、シートの前後方向に振り分けられるか、上下方向に振り分けられるものであったが、本変形例における第一地点Aと第二地点Bの位置関係は、左右方向に振り分けられている。
本変形例によれば、例えば、どこか一つの生体センサーの故障などのトラブルが発生しても生体情報を検出する機能を継続させることが可能となるという効果を発揮することはもちろんのこと、生体センサー1~4の配置についてバリエーションを増やすことができる。
本変形例におけるシート40には、図10に示すようなシートフレーム41が内蔵されている。シートフレーム41は、シートクッションを構成するクッションフレーム42と、シートバックを構成するシートバックフレーム43、を有している。
クッションフレーム42及びシートバックフレーム43には、それぞれクッションパッド42aが設けられ、さらに表皮42bが被せられることで、シート40を構成している。
そして、パンフレーム45と連結パイプ46との間には、シートスプリング47が架設されている。
各バネ部材47A~47Dは、金属線が屈曲されてなり、後端に連結パイプ46に引っ掛けるためのフック部47Aa~47Daが形成され、このフック部47Aa~47Daから前方に向けて延びるとともに左右にジグザグに屈曲している。各バネ部材47A~47Dの前端は、図10に示すようにパンフレーム45に連結されており、各バネ部材47A~47Dの位置ずれを防いでいる。
より具体的に説明すると、生体センサー1~4は、図11に示すように、連結部材48A~48Cに対して設けられている。その位置は、人の臀部における左右の坐骨の中央部に対応する箇所か、大腿部の位置に対応する箇所となっている。そして、本変形例においては、人の臀部における左右の坐骨の中央部に対応する箇所(クッションフレーム42の後方部分)が第一地点Aとされており、大腿部の位置に対応する箇所(クッションフレーム42の前方部分)が第二地点Bとされている。
第一地点Aにおける第一センサー1及び第二センサー2は、前後に並んで配置されている。一方、第二地点Bにおける第三センサー3及び第四センサー4は、左右に並んで配置されている。
連結部材48A~48Cは、各バネ部材47A~47Dを連結するように設けられている。連結部材48A~48Cは、換言すれば、板状に形成された箇所を有し、その箇所の上面が生体センサー1~4の設置面とされた被設置板である。
パンフレーム45上面に生体センサー1~4を配置する場合は、パンフレーム45中央側の平らな箇所でもよいし、周縁側の傾斜した箇所であってもよい。
また、図10に示すような開口部45aを利用して、生体センサー1~4を、パンフレーム45よりも人に遠い位置に配置してもよい。
つまり、生体センサー1~4をクッションパッド42aに埋め込むようにして設ける際は、取り外し部422を取り外し、凹部421に生体センサー1を収容し、取り外し部422を嵌め込んで元に戻すことで、生体センサー1をクッションパッド42aに埋め込むことができる。
なお、本変形例においては、取り外し部422は、クッションパッド42aの下面側から取り外せる形態となっているが、上面側から取り外せる形態としてもよい。
また、クッションパッド42a内には、生体センサー1~4の他にも、生体センサー1~4と外部装置(例えば発電素子や記憶装置、制御装置等。)とを電気的に接続するハーネス(図示せず)を配線できる空間が形成されているものとする。
そして、第一地点Aに配置された生体センサー1,2と、第二地点Bに配置された生体センサー3,4のうち、少なくとも一方は着座センサー423と連動している。すなわち、第一地点Aに配置された生体センサー1,2と、第二地点Bに配置された生体センサー3,4のうち、少なくとも一方は、着座センサー423によって人の着座が検知された場合に作動するように設定されている。
シートスプリング43dを構成する複数のバネ部材は、左右に向けて延びるとともに上下にジグザグに屈曲している。
以上のように構成されたシートバックフレーム43に対しても、上述のクッションフレーム42側と同様に、生体センサー1~4を設けることができる。
すなわち、生体センサー1~4は、一対のサイドフレーム43aのうち、いずれか一方もしくは両方に対して設けられてもよい。その場合、サイドフレーム43aの内側の面に取り付けられてもよいし、外側の面に取り付けられてもよい。
また、生体センサー1~4は、ロアメンバー43cの前面に設けられてもよい。
さらに、生体センサー1~4は、シートスプリング43dに設けられてもよい。その場合は、上述のクッションフレーム42側と同様に、シートスプリング43dにおける各バネ部材同士を連結する連結部材(図示せず)に配置してもよいし、各バネ部材に粗密差がある場合には、各バネ部材の密度が粗い箇所に配置してもよい。
また、図示はしないが、シートバックフレーム43の前面側にもクッションパッドが設けられるが、上述のクッションフレーム42側と同様に、このクッションパッドに対して生体センサー1~4を埋設するようにして設けてもよい。
また、生体センサー1~4が、シート40に対し、シート40を構成する部材のうち電磁波の通過を妨害する部材47A~47Dを避けた位置に配置されているので、電磁波の通過を妨害する部材47A~47Dによって、生体センサー1による電磁波の照射が妨害されにくくなり、生体情報を正確に検出しやすくなる。
また、クッションフレーム42に設けられた生体センサー1が、人の臀部における左右の坐骨の中央部に対応して配置されているので、坐骨が当たらない位置に生体センサー1を配置でき、シート着座時の快適性を損なわない。さらに、クッションフレーム42に設けられた生体センサー3,4が、大腿部の位置に対応して配置されているので、膝窩動脈の血流状態を把握できる。そのため、例えば血流量の少ない細い血管を利用して生体情報を検出する場合に比して、生体情報を検出しやすい。
また、電磁波の通過を妨害する部材47A~47D,43dに対し、当該部材47A~47D,43dよりも人に近い位置に配置されるようにして取り付けられた樹脂製の被設置板(連結部材48A~48C)に生体センサー1~4が配置されているので、生体センサー1~4が電磁波の通過を妨害する部材47A~47D,43dの近傍に配置されても、当該電磁波の通過を妨害する部材47A~47D,43dの影響を受けにくくなる。
さらに、シート40におけるクッションパッド42aが、当該クッションパッド42aの一部(取り外し部422)が取り外し可能に構成されるとともに、当該一部422に対応する位置に生体センサー1~4を収容する凹部421を備えているので、シート40内に、生体センサー1~4を配置するスペースを確保できる。
しかも、シート40におけるクッションパッド42aが、生体センサー1~4が埋設された状態で形成されているので、生体センサー1~4がクッションパッド42aに埋設された状態でシート40の設置作業を行うことができるようになり、効率が良い。
その上、第一地点Aに配置された生体センサー1,2と、第二地点Bに配置された生体センサー3,4のうち、少なくとも一方は着座センサー423と連動しているので、シート40への人の着座を検知してから各生体センサー1~4を稼働させることができる。そのため、使用電力の削減を図ることができる。
本変形例におけるシート50は、図13に示すようなシートフレーム51が内蔵されている。シートフレーム51は、シートクッションを構成するクッションフレーム52と、シートバックを構成するシートバックフレーム53、を有している。
クッションフレーム52及びシートバックフレーム53には、それぞれクッションパッドが設けられ、さらに表皮が被せられることで、シート50を構成している。
シートバックフレーム53は、板金フレーム54の下部同士を連結する連結部材および支持部としてのロアフレーム56と、パイプフレーム55の左右を連結する架橋部材としての架橋フレーム57とを有している。
ロアフレーム56は、上縁および下縁が少し前方に延出した断面形状を有する板金からなる部材であり、左右の端部が板金フレーム54の左右内側に延出した部分に溶接により固着されている。
ランバーサポート装置LSは、乗員の背中からの荷重を、図示しないクッション部材を介して受ける樹脂製の受圧板60と、受圧板60を支持し、かつ受圧板60の形状を変化させる支持部材61と、支持部材61(ランバーサポート装置LS)の下部をロアフレーム56に固定するための下側掛止部62と、支持部材61の上端部を架橋フレーム57に固定するためのワイヤー63と、を備える。
より具体的に説明すると、ランバーサポート装置LSにおける樹脂製の受圧板60に対して、生体センサー1~4を装着させるための第一装着部64及び第二装着部65が一体形成されている。換言すれば、生体センサー1~4は、ランバーサポート装置LSにおける受圧板60を含んでユニット化された状態となっている。
そして、第一装着部64は、受圧板60の上方部分に形成され、第一地点Aとして機能している。第二装着部65は、受圧板60の下方部分に二つ形成され、第二地点Bとして機能している。第一装着部64と第二装着部65のそれぞれは、各生体センサー1~4を嵌め込むようにして装着可能な凹部を備えている。第一装着部64には、凹部が左右に二つ並んで形成されている。使用時には、凹部に対して各生体センサー1~4がそれぞれ嵌め込まれて装着される。
B 第二地点
1 第一センサー
2 第二センサー
3 第三センサー
4 第四センサー
5 制御部
6 記憶部
7 入力部
8 出力部
9 通信部
10 シート
11 シートクッション
14 シートバック
Claims (10)
- 人が着座するシートのうち、第一地点と第二地点の少なくとも2地点に、血流量の変化を計測する生体センサーが配置され、前記第一地点の前記生体センサーと前記第二地点の前記生体センサーとを連繋させて生体情報の検出を行う生体情報検出システムにおいて、
前記第一地点における前記生体センサーから前記第二地点における前記生体センサーまでの距離を算出し、前記第一地点の前記生体センサーと前記第二地点の前記生体センサーによって前記血流量の変化を計測し、
前記第一地点に配置された前記生体センサーは少なくとも一つであり、
前記第二地点に配置された前記生体センサーは少なくとも二つであり、
前記第二地点における少なくとも二つの前記生体センサーは、前記第一地点における少なくとも一つの前記生体センサーに対し、互いに異なる系統で連繋していることを特徴とする生体情報検出システム。 - 前記第一地点に前記生体センサーが複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出システム。
- 前記第二地点における少なくとも二つの前記生体センサーは、前記シートの左右に振り分けられて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報検出システム。
- 前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記第一地点と前記第二地点のうち一方は、前記シートクッションに位置し、他方は、前記シートバックに位置していることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の生体情報検出システム。 - 前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記第一地点と前記第二地点は、前記シートクッションと前記シートバックのうち、いずれか一方に位置していることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の生体情報検出システム。 - 人の着座を検知する着座センサーを備えており、
前記第一地点に配置された前記生体センサーと、前記第二地点に配置された前記生体センサーのうち、少なくとも一方は前記着座センサーと連動していることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の生体情報検出システム。 - 前記第一地点に配置された前記生体センサーと前記第二地点に配置された前記生体センサーとの、前記異なる系統における連繋が断たれているか、断たれていないかを診断する自己診断部を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の生体情報検出システム。
- 前記異なる系統のうち、いずれか一つの系統における連繋が断たれた場合の通知を出力する出力部を備えることを特徴とする請求項7に記載の生体情報検出システム。
- 外部との通信が可能とされ、前記異なる系統のうち、いずれか一つの系統における連繋が断たれた場合の通知を外部に送信する通信部を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の生体情報検出システム。
- 前記シートは、乗物用シートであって、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、前記シートバックに設けられて人の頭部を支持するヘッドレストと、を備えており、
前記シートクッションは、骨格となるシートクッションフレームと、前記シートクッションフレーム上に設けられたクッションパッドと、前記シートクッションフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮と、から構成され、
前記シートバックは、骨格となるシートバックフレームと、前記シートバックフレーム上に設けられたクッションパッドと、前記シートバックフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮と、前記クッションパッドと前記表皮との間に設けられたシートヒーターと、から構成されていることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の生体情報検出システム。
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