JP7052754B2 - ボーリングバーおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、制振性に優れるボーリングバー等に関する。
内径加工(中繰り加工、内径旋削等)は、回転させたワークの内周面を、直棒状(軸状)のシャンク(柄)の先端に取り付けた刃具で切削してなされる。このような内径加工に用いるシャンク(切削工具)を、特にボーリングバー(またはボーリングバイト)という。通常、刃具には、交換可能なスローアウェイチップ(「切削チップ」または単に「チップ」ともいう。)が用いられる。但し、本明細書では、シャンクの先端に刃具が直接的または一体的に形成されているもの(つまり、チップだけの交換を想定していないもの)も含めて、ボーリングバー(ボーリングバイト)という。
ところで、内径加工時にはびびり振動が発生し易い。特に、深穴加工のように、ボーリングバーの外径(D)に対する突き出し長さ(L)の比(L/D)が大きくなるほど、びびり振動が大きくなる。精度または面粗度を確保した内径加工を行うためには、びびり振動を抑止することが重要である。そこで、L/Dが大きくなっても、びびり振動を低減できるボーリングバーに関する提案が下記の特許文献でなされている。
特開平3-86404号公報(特公平7-96161号公報) 特開2005-177973号公報 特開2013-220526号公報
特許文献1、2は、往復動する制振子(ピース)をシャンクに内蔵したボーリングバーを提案している。これらのボーリングバーでは、制振子をその慣性により逆位相に振動させて、シャンクのびびり振動を低減させている。
特許文献3には、曲げ振動をねじり振動へ誘導する構造を備えた防振ボーリングバーを提案している。その詳細は不明確であるが、特許文献1、2と同様なものと考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、従来とは異なる新たな構造により、びびり振動の低減等を図れる制振性に優れたボーリングバー等を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究した結果、ボーリングバーのシャンク内に形成した中空部内で、片持ち梁(支持部)の先端側に設けた質量体(振動部)を揺動させることを着想した。このボーリングバーによれば、L/Dが高い領域でも高い制振性が得られることを確認した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《ボーリングバー》
(1)本発明は、回転するワークに対して内径加工を行う刃具を保持し得るホルダ部を一端側に有すると共に工作機械に把持され得る把持部を他端側に有するシャンクを備えたボーリングバーであって、該シャンクは、中空部を有し、さらに、該中空部には動吸振器が内包されており、該動吸振器は、該中空部の内壁面から連なって延在する棒状の支持部と、該支持部の他端側に連なり該支持部よりも拡張している振動部とを有するボーリングバーである。
(2)本発明のボーリングバーは、中空部の内壁面に連なる片持ち梁状の支持部と支持部の先端側にある質量体である振動部とを有する動吸振器(副系/従系)を内蔵している。この動吸振器により、動吸振器の無いシャンク(主系)に生じる共振周波数の分岐や、その近傍で生じ得る共振レベル(共振ピーク)の低減等が図られる。こうして本発明のボーリングバーは、自励振動(びびり振動)を生じ易い高いL/D(L:シャンクの突出長、D:その外径)の領域でも、優れた制振性を発揮し、良好な内径加工を可能にする。
《ボーリングバーの製造方法》
(1)本発明は、ボーリングバーの製造方法としても把握できる。上述したボーリングバーは、例えば、粉末積層法により製造される。
粉末積層法は、シャンク、中空部または動吸振器を、高自由度で形成できる。例えば、粉末積層法によれば、シャンクの大きさ(外径、長さ)、重量配分、剛性、固有振動数等を考慮しつつ、複雑な形状の中空部や、歪な中空部内でも振動(揺動)可能な動吸振器を、高精度に形成できる。
(2)粉末積層法は、粉末を用いた積層造形法(いわゆる三次元造形法、3Dプリンター法)または付加製造法(AM:Additive Manufacturing)の一種であり、粉末焼結積層造形法でも、粉末固着積層造形法でもよい。粉末焼結積層造形法によれば、各層の原料粉末に加熱源である高エネルギービームを照射して、その原料粉末を順次焼結(溶融凝固を含む。)させていくことにより、造形物が得られる。粉末固着積層造形法によれば、各層の原料粉末に、接着剤(インク)を逐次吹付けて、その原料粉末を順次結着させていくことにより、造形物が得られる。
粉末焼結積層造形法は、粉末床溶融結合法(PBF:powder bed fusion)でも、指向性エネルギー堆積法(DED:directed energydeposition)でもよい。PBFは、原料粉末を薄く1層敷く毎に、所定の経路で高エネルギービーム(レーザ、電子ビーム等)を走査して、原料粉末を溶融凝固させる。この繰り返しにより、所望形状の造形物(バルク体)が得られる。DEDは、高エネルギービームの焦点付近に投射した原料粉末を溶融凝固させつつ、その溶融凝固位置を走査(移動)させ、所望形状の造形物を得る。
粉末積層法では、種々の材質(金属、樹脂、化合物等)からなる原料粉末を用いることができる。その代表例は、金属粉末(鋼粉末、超硬粉末等)である。
《その他》
(1)中空部は、シャンク内に区画された密閉または解放された空間(部屋)からなる。その形態、大きさ、配置数等は適宜調整され得る。中空部が複数配置される場合、各中空部の形態(形状、大きさ等)は、同じでも異なっていてもよい。また、動吸振器がある中空部と、動吸振器がない中空部があってもよい。動吸振器の有無とは別に、全てまたは一部の中空部に粉末が充填されていてもよいし、いずれの中空部にも粉末が充填されていなくてもよい。動吸振器がある中空部内の隙間に粉末が充填されていると、粉末が振動エネルギーを減衰させる。動吸振器と粉末が相加的または相乗的に作用すると、共振レベル(共振ピーク)がより低減され、高い制振性が得られる。
動吸振器が複数あるとき、各動吸振器の固有振動数は異なっていてもよいし、二つ以上の動吸振器の固有振動数が同じでもよい。複数の動吸振器は、一つずつ異なる中空部に配設されていてもよいし、二つ以上が同一の中空部に配設されていてもよい。
(2)特に断らない限り本明細書でいう「x~y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a~b」のような範囲を新設し得る。また、特に断らない限り、本明細書でいう「x~ymm」は、xmm~ymmを意味する。他の単位系についても同様である。
ボーリングバーの一例(試料1)を示す縦断面図と部分断面を含む平面図である。 そのボーリングバーを示す断面斜視図と、各動吸振器の詳細図である。 ボーリングバーの別例(試料2)を示す縦断面図とその平面図である。 ボーリングバーの比較例(試料C11~C13)を示す縦断面図とその平面図(部分断面を含む)である。 ボーリングバーの別な比較例(試料C21・C22)を示す縦断面図とその平面図である。 制振性を評価する打撃試験の様子を示す写真である。 各振動モードにおける半径方向の変形量を対比したグラフである。 試料1とC11~C13に関する背分力方向と主分力方向のコンプライアンスを示すグラフである。 試料2、C21およびC22に関する背分力方向と主分力方向のコンプライアンスを示すグラフである。 試料1と試料2に関する背分力方向と主分力方向のコンプライアンスを示すグラフである。 ボーリングバーの補足例(試料3)を示す縦断面図とその平面図である。 試料1~3に関する背分力方向と主分力方向のコンプライアンスを示すグラフである。
本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、本発明のボーリングバーとしてのみならず、その製造方法にも適宜該当する。方法的な構成要素であっても、物に関する構成要素ともなり得る。
《動吸振器》
動吸振器は、シャンクに形成された中空部内に配設された支持部と振動部からなる。支持部は、一端側(根元側)が中空部を区画する骨格(内壁面)に連なり、他端側(先端側)が振動部に連なる。振動部は、支持部よりも拡張しており、いわゆる質量体(振動体)を構成する。
副系である動吸振器の固有振動数:f、その対象とする動吸振器が中空部内にない主系であるシャンク(ボーリングバー)の固有振動数:fとする。fをf付近(f≠fとすることが多いが、f=fとしてもよい)にすると、ボーリングバーの共振周波数が分岐され、その共振現象が抑制され得る。
例えば、それらの固有振動数差(Δf=|f-f|)を、fの20%以内、15%以内、10%以内さらには5%以内とするとよい。また、その固有振動数差(Δf=|f-f|)を100Hz以内、50Hz以内さらには25Hz以内としてもよい。
なお、fは、振動部の一端(根元)を固定(拘束)したモデルのモーダル解析により求まる。fは、ボーリングバー毎に規定される突出し長さ(L)でボーリングバーを把持または固定したときの固有振動数である。工作機械にセットしたボーリングバーの打撃試験から実験的にfを求めてもよい。また、把持部(ねじ接触面)を固定したモデルのモーダル解析から求めてもよい。なお、fを求める際に必要となるボーリングバー毎のL(またはL/D)は、メーカーのカタログ等で指定されている規定値(推奨値)を採用するとよい。L(L/D)が所定の範囲として規定(推奨)されているときは、その上限値(Lの最長値)に基づいてfを求めるとよい。また、fとfの対比(Δfの算出)は、同方向に関して算出した各固有振動数(f、f)について行う。少なくとも一つの方向に関して、Δfが上述した範囲内にあればよい。動吸振器が各振動方向の固有振動数が略同じ等方性であるとき(例えば、支持部と振動部の直交断面が対称的なとき)、解析的に求まる代表的な固有振動数をfとすればよい。
固有振動数が異なる複数種の動吸振器を設けると、ボーリングバーは多重動吸振器を備えることになる。このとき、ボーリングバーの共振周波数の分岐数が増加し、びびり振動(共振レベル)がより低減され易くなる。
ある動吸振器を設けることにより生成した分岐後の主系(シャンクまたはボーリングバー)の共振周波数(f)を考慮して、さらに設ける動吸振器の固有振動数(f)を、その分岐後の共振周波数近傍に設定してもよい。この場合も、それらの固有振動数差(Δf=|f-f|)を上述した場合と同様に設定するとよい。各動吸振器の固有振動数(f)は、基本的に、質量とバネ定数により定まり、支持部と振動部の形態(寸法、材質等)により調整され得る。
支持部および/または振動部の少なくとも一つ以上に、減衰材(ダンパー)となる流動材(粉末等)が内包されていてもよい。特に、支持部よりも大きい振動部に内包されている粉末等は、動吸振器のダンパー(減衰器)として作用し得る。
動吸振器は、シャンクの長手方向(通常は軸方向)に沿って形成されているとよい。例えば、複数の動吸振器がシャンクの長手方向に沿って直列的に配設されているとよい。これにより、外径が制約されるシャンク内にも、複数の動吸振器を配設できる。この点は中空部についても同様である。なお、動吸振器または中空部が一つのときでも、それらの長手方向がシャンクの長手方向(軸方向)に沿っているとよい。
動吸振器の支持部もシャンクの長手方向(軸方向)に延在しているとよい。共振(特に1次共振)の振幅が大きくなる主分力方向または背分力方向に、振動部が振動して、びびり振動が抑制され易くなる。
支持部の断面は、等方形状でも異方形状でもよい。支持部の断面が等方形状であると、複数の振動方向(例えば、支持部の延在方向に対する直交方向)に関して、動吸振器の固有振動数をほぼ等しくできる。
一方、支持部の断面が異方形状であると、複数の振動方向に関して、異なる固有振動数を対応させることも可能となる。これにより、一種類(一形態)の動吸振器でも、ボーリングバーの複数の振動方向に関する共振ピークを、適切に分岐、低減させ得る。
なお、特に断らない限り、支持部の断面は、その延在方向またはシャンクの延在方向(軸方向)に対する直交断面を意味する。また、等方形状とは、動吸振器の複数(少なくとも2以上)の振動方向(振動次数、振動モード)に関する固有振動数が(略)同じ(例えば、各方向の固有振動数差が100Hz以下さらには50Hz以下)になる断面形状である。等方形状の代表例は、円形、円環形等である。一方、異方形状とは、動吸振器の複数の振動方向に関する固有振動数が乖離(例えば、上述した固有振動数差が100Hz超さらには300Hz以上)する断面形状である。異方形状の代表例として、楕円、長方形、菱形、滴形(ティアドロップ形)、H形等がある。なお、複数の振動方向について固有振動数差が少ない正多角形さらには楕円、長方形等は、実質的に等方形状と考えることもできる。
《中空部》
中空部は、シャンク内に区画された空間である。その内部空間は、閉空間の他、隣接する中空部間さらには外部と連通する開空間でもよい。
中空部は一つだけでも二つ以上あってもよい。中空部の少なくとも一つは、シャンクの先端側(ヘッド側)にあるとよい。これにより、ヘッド側が軽量化され、びびり振動(振幅)が抑制される。特に、ヘッド側に設けた中空部内に動吸振器が配設されているとよい。
《粉末》
中空部や動吸振器の振動部には、既述したように流動材が内包されていてもよい。ここでは、流動材が粉末であるときを例にとり説明する。
中空部や振動部に内包される粉末(単に「内包粉末」という。)は、振動時、その周囲にある各部(壁面)と接触・衝突したり、粉末同士が接触・衝突したりして、振動エネルギーを熱エネルギーへ変換させる。これにより、びびり振動の共振ピークが低減される。このため、動吸振器の有無とは関係なく、中空部内に粉末が内包されていてもよい。振動部に粉末が内包されている場合、その振動部を有する動吸振器は減衰付動吸振器となり、共振周波数の分岐と共振ピークの低減を生じさせ得る。
内包粉末の充填率の調整により、振動特性(減衰度合、動吸振器の振幅等)を意図的に制御することも可能である。内包粉末の充填率は、例えば、20%~80%さらには30%~70%とするとよい。粉末積層法を用いると、原料粉末の粒度にも依るが、充填率は概ね40%~60%程度となる。なお、充填率は次のようにして算出される。
充填率(%)=(Vp/V)×100=(ΣVi/V)×100
V :対象物(中空部または振動部等)内の容積、
Vp:対象物内に充填された粉末の総体積、
vi:粉末粒子一つの実体積
内包粉末の除去またはその充填率の調整は、中空部等に設けた連通穴(粉抜き穴)を利用して、粉末の全部または一部を排出して行える。なお、連通穴は、加工点へ切削液(冷却液)を供給する流路等の一部または全部を兼ねるものでもよい。
粉末の粒度は適宜選択される。粉末積層法を採用する場合なら、造形性、粉末の入手性、取扱性または品質等を考慮して、粉末の粒度は、例えば、5~300μm、10~150μm、15~100μm、20~63μmさらには25~45μmとするとよい。
本明細書でいう粉末の粒度は、特に断らない限り、所定のメッシュサイズの篩いを用いて分級する篩い分け法で規定する。例えば、粒度「x~y」は、篩目開きがx(μm)の篩いを通過せず、篩目開きがy(μm)の篩いを通過する大きさの粒子からなることを意味する。粒度「y未満」または「-y」は、篩目開きがy(μm)の篩いを通過する大きさの粒子からなることを意味する。
粉末は、金属粉末の他、セラミックス粉末等でもよい。金属粉末は、各種の鋼材(工具鋼、型鋼、ステンレス鋼等)、超硬合金、鋼材よりも高比重な重合金(比重が10以上)、鋼材よりも低比重な軽合金(比重が5以下)等からなる。粉末は、同一種のみを用いてもよいし、部位により異なる粉末を組合わせて用いてもよい。また、粉末積層法を採用する場合、振動部や中空部に内包させる粉末は、シャンクを構成する原料粉末と同じでも、異なっていてもよい。内包粉末が原料粉末よりも高比重な場合、制振性をより高められる。
さらに、ボーリングバーの使用環境等を考慮して、非磁性材からなる粉末を用いてもよい。各粉末は、例えば、アトマイズ粉として得られる。
《ボーリングバー》
ボーリングバーは、基本的にシャンクからなる。シャンクの先端側がホルダ部であり、シャンクの根元側が工作機械に取付けられる把持部である。ホルダ部には、例えば、チップを固定するベッドや雌ねじがある。ホルダ部は、シャンクと一体成形されたものでもよいし、シャンクの先端側に溶接等により別に接合されたヘッドでもよい。ヘッドはシャンクと異種材からなってもよい。例えば、シャンクが超硬材からなり、ヘッドが鋼材からなってもよい。また、シャンクは粉末積層法で製造され、ヘッドは鍛造、切削等で製造されたものでもよい。
ホルダ部を除くシャンクの本体部(軸部)は、同一断面の棒状でもよいし、断面が変化した段付状、テーパー状でもよい。例えば、把持部が他部よりも拡張(拡径)していてもよい。
複数のボーリングバー(試料)を製作し、それらの制振性(1次共振の動剛性)を評価した。このような具体例を挙げつつ、以下に本発明をさらに詳しく説明する。
《試料》
図1Aと図1B(両図を併せて「図1」という。)に示すボーリングバーB1(試料1)と、図2に示すボーリングバーB2(試料2)を粉末積層法(PBF)により製造した。また、比較例として、図3Aに示すボーリングバーC11~C13(試料C11~C13)と、図3Bに示すボーリングバーC21・C22(試料C21・C22)を用意した。ボーリングバーC11~C13は市販品であり、ボーリングバーC21・C22は、ボーリングバーB1・2と同様にPBFにより製造した。以下、各ボーリングバーについて詳述する。
なお、PBFは、いわゆる3Dプリンター(SLM Solutions 社製 SLM280HL)を用いて実施した。原料粉末には、特に断らない限り、市販されているH13粉末(成分組成:JIS SKD61相当、粒度:10~45μm)を使用した。
(1)試料1
ボーリングバーB1は、細長い円柱状(φ16mm(D)×全長200mm)のシャンク10(シャンク)から主になる。シャンク10は、先端側(図1Aの左側)にヘッド101を有し、根元側(図1Aの右側)に把持部102を有する。ヘッド101は、その先端片側に、スローアウェイチップ(単に「チップ」という。)を保持するホルダ部1011(ベッド)と、ホルダ部1011にチップを固定するボルト(ビス)が螺合する雌ねじ1012(ねじ部)とを有する。
把持部102は、工作機械のチャックにより挟持される。なお、シャンク10の外周面には、軸方向(図1Aの左右方向)に延在する細幅の平坦面103が対向して形成されている。平坦面103は、シャンク10をチャックに装着したときの回り止めとなる。
本実施例では、チャックの先端面からヘッド101の先端(またはチップの刃先)までの距離(L)を突出長とする。内径加工は、通常、回転するワークへ、ヘッド101にチップを取り付けられたシャンク10を非回転状態で進行させて行われる。チップの刃先(切刃)が、回転するワークの内周面を切削することにより、ワークの内径加工がなされる。
ところで、シャンク10は、その軸方向に沿って直列的に形成された、4つの中空部11~14(適宜、まとめて「中空部1」という。)を有する。そのうち、3つの中空部11~13には、それぞれ動吸振器21~23(適宜、まとめて「動吸振器2」という。)が一つずつ配設されている。
各中空部11~14の形状は、CAE(Computer Aided Engineering)を用いたトポロジー最適化により特定した。具体的にいうと、所望の体積制約下で、所定の切削力に対するシャンクの剛性が最大化されるように、静剛性上の不要部位を肉抜きして、各中空部を形成した。そのときの切削力は、仕上げ加工を想定した条件下(送り:0.125mm/rev、切込量:0.4mm)における切削分力の動力計による測定値から求めた。こうして得られた試料1のシャンク10は、中空部がない中実に対して、質量比率比:62%、静剛性比率:91%となった。
中空部11~14は壁面で区画された略閉空間である。但し、中空部11~13はそれぞれ、少なくとも2箇所に細孔状の粉抜き穴113~133を備える。中空部11~13内に残存したPBF時の未凝固な原料粉末は、各粉抜き穴から排出した。このため、中空部11~13には、粉末が充填されていない。
一方、中空部14は、完全な閉空間であり、動吸振器を備えず、粉末pだけが充填された状態である。その充填率は、後述するように約60%である。粉末pは、上述した未凝固な原料粉末である(以下、同様である)。ちなみに、粉末積層用原料粉末は、流動性に優れ、減衰材として好適である。
動吸振器21~23は、それぞれ、図1Bに示したような形状をしている。具体的にいうと、動吸振器21は、中空部11の内壁面111(固定端)から連続的(非接合的)に延在する片持ち梁状の支持部211と、その自由端側にある振動部212を備える。振動部212は中空状(シェル状)であり、粉末pを内包している。
動吸振器22、23も、動吸振器21と同様に、それぞれ、中空部12、13の内壁面121、123(固定端)から連続的に延在する片持ち梁状の支持部221、231と、その自由端側にある振動部222、232を備える。振動部222、232も中空状(シェル状)であり、粉末pを内包している。
支持部211~231はいずれも、シャンク10の軸方向に沿って延在した略円柱状である。つまり、支持部211~231はいずれも、その軸方向に直交する断面が円状である。従って、動吸振器21~23は、ほぼ各振動方向の固有振動数が略同じ等方性動吸振器となっている。
構造解析シミュレーションソフト ANSYS(Ver.18.0)を用いたモーダル解析により、各動吸振器の固有振動数を求めた(以下、同様)。図1Bに示すように、動吸振器21の固有振動数は782Hz、動吸振器22の固有振動数は873Hz、動吸振器23の固有振動数は642Hzであった。
逆にいうと、動吸振器21は、その固有振動数が、後述する打撃試験(L/D=8)から求めた試料C22(動吸振器21~23がないボーリングバーC22)の共振周波数(背分力方向749Hz、主分力方向796Hz)に近くなるように設計した。動吸振器22は、その固有振動数が、後述する打撃試験から求めた試料2(動吸振器21があるボーリングバー)の共振周波数(背分力方向844Hz、主分力方向883Hz:分岐後の高周波数側)に近くなるように設計した。動吸振器23は、その固有振動数が、その試料2の共振周波数(背分力方向653Hz、主分力方向652Hz:分岐後の低周波数側)に近くなるように設計した。
なお、解析の際、中実部分は、密度:7.771g/cm、ヤング率:201.5GPa、ポアソン比:0.285として行った。粉末内包部分は、見掛密度:4.663g/cm、ヤング率:1MPa、ポアソン比:0.3とした。計算が発散しない程度の小さな値にヤング率を設定することにより、粉末内包による質量増加だけを考慮した固有振動数の計算が可能になる。動吸振器の固有振動数は、支持部の一端が固定されているという拘束条件下で求めた。
粉末内包部分の見掛密度は、CAD(computer aided design)上で計算した内包空間の体積と、内包空間に充填されていた粉末の実測重量とに基づいて求めた。その見掛密度と真密度の比から、粉末が内包された空間(振動部または中空部)の充填率は、約60%(4.663/7.771)となることがわかった。
後述の打撃試験により、L/D=8としたときのボーリングバーB1の共振周波数は、背分力方向659Hz、主分力方向658Hzであった。以下、特に断らない限り、各ボーリングバーの共振周波数は、L/D=8としたときの打撃試験から求めた。また、特に断らない限り、共振周波数は、背分力方向と主分力方向において300~1300Hzの中で最もコンプライアンス値が高かった周波数とし、そのときの振動モードは図4Bに示す1次モードである。
(2)試料2
ボーリングバーB1に対して、動吸振器22と動吸振器23だけを除いたボーリングバーB2も用意した。つまり、ボーリングバーB2は、図2に示すように、中空部11にだけ動吸振器21を備える。なお、図2では、ボーリングバーB1と共通な部分には同符号を付して、それらの説明を省略した。ボーリングバーB2の共振周波数は、背分力方向653Hz、主分力方向652Hzであった。
(3)試料C11~C13
ボーリングバーC11は市販品(住友電工ハードメタル株式会社製 S16RSTUPR110318)である。その全体は合金鋼(JIS SNCM630)からなる。ボーリングバーC11の共振周波数は、背分力方向610Hz、主分力方向628Hzであった。
ボーリングバーC12は市販品(住友電工ハードメタル株式会社製 C16RSTUPR110318)である。ヘッドは合金鋼(JIS SNCM630)からなり、それ以外のシャンクは超硬(住友電工ハードメタル株式会社製 イゲタロイ D2)からなる。ボーリングバーC12の共振周波数は、背分力方向707Hz、主分力方向760Hzであった。
ボーリングバーC13は市販品(住友電工ハードメタル株式会社製 B16RSTUPR110318)である。シャンクは合金鋼(JIS SNCM630)からなる。シャンクの先端側には、可動な扁平ウエイトが内蔵されている。なお、扁平ウエイトの収容部は蓋により閉塞される。ボーリングバーC13の共振周波数は、背分力方向637Hz、主分力方向635Hzであった。
(4)試料C21・22
ボーリングバーB1に対して、動吸振器21~23と中空部14の粉末とが共にないボーリングバーC21も用意した。ボーリングバーC21(シャンク10)の共振周波数は、背分力方向753Hz、主分力方向802Hzであった。
ボーリングバーB1に対して、動吸振器21~23がない(中空部14内の粉末pはある)ボーリングバーC22も用意した。このボーリングバーC22(粉末pを含むシャンク10)の共振周波数は、背分力方向749Hz、主分力方向796Hzであった。なお、図3Bに示したボーリングバーC21・C22では、ボーリングバーB1と共通な部分には同符号を付して、それらの説明を省略した。
《打撃試験》
各ボーリングバーの制振性を評価するため、図4Aに示すような打撃試験を行った。具体的には次の通りである。各ボーリングバーを、NC旋盤(オークマ株式会社製LB-300M)のチャックにクランプした。このとき、L/D=8とした。Dは各シャンクの外径(φ16)であり、Lは既述した突出長(128mm)である。
各ボーリングバーの先端部(ヘッド)に、3軸加速度センサ(PCB Piezotronics社 3526A01)をワックスで固定した。各ボーリングバーのホルダ部(チップの固定部)を、インパルスハンマー(株式会社小野測器 GK-2110)で打撃した。打撃方向は振動を評価する方向(主分力方向の振動を評価するときは主分力方向とし、背分力方向の振動を評価するときは背分力方向)とした。
インパルスハンマーと3軸加速度センサから得られた打撃波形と応答波形を、スコープコーダ(横河計測株式会社製 DL850E)で取得した。取得した打撃波形と応答波形FFT解析後、応答波形を2重積分して、加速度を変位へ処理した。処理した応答波形を打撃波形で除算して、各ボーリングバーに関する背分力方向と主分力方向の周波数応答関数を得た。
ここで一例として、ボーリングバーC11に関する周波数応答解析から得られた周波数と半径方向の変形量の関係を図4Bに示した。図4Bから明らかなように、自励振動による大きな変形は、1次共振周波数付近で顕著となる。そこで、各試料(ボーリングバー)について、1次共振周波数付近の周波数とコンプライアンスの関係を図5A~図5C(これらを併せて単に「図5」という。)にまとめて示した。
ちなみに、図5の縦軸に示したコンプライアンス(μm/N)は、加速度を時間積分して得た変位量を、打撃力で除した値である。コンプライアンスが大きいほど、振動強さが大きく、自励振動に基づくびびり振動が内径加工時に発生しやすいことを示す。
また、周波数:300~1300Hzにおける各試料のボーリングバーの最大コンプライアンス値を表1にまとめて示した。
《評価》
図5A、図5Bおよび表1からわかるように、中空部内に動吸振器を一つでも内蔵しているボーリングバー(試料1、2)は、コンプライアンスが顕著に減少することが明らかとなった。
図5Bに示す試料C21と試料C22を比較すると、動吸振器がなくても粉末が内包されているだけで、共振ピーク(コンプライアンスの最大値)が約2/3程度にまで低減することがわかった。但し、粉末のみでは、共振周波数が分岐されないため、共振ピークの低減は十分ではなかった。ところが、試料2のように、動吸振器が内包されると、共振周波数が分岐され、共振ピークも試料C21に対して1/8~1/12程度にまで急減した。
図5Cおよび表1に示すように、試料1と試料2は共に優れた制振性を発揮した。但し、共振周波数の分岐や共振ピークの低減に関して、両者間の相違は僅かであった。これは、振幅が大きくなる先端(ヘッド101)付近に配設された動吸振器21の影響が大きいためと考えられる。逆にいうと、動吸振器22または動吸振器23は、それらの質量が動吸振器21よりも小さかったり、それらの配置が振幅の小さい位置であったため、共振周波数の分岐や共振ピークの低減に及ぼす影響が小さかったと考えられる。
以上のように、支持部と振動部を有する動吸振器を中空部に内包したボーリングバーは、高い制振性を発揮することがわかった。また、シャンクに対して質量や配置が適切な動吸振器であれば、一つだけでも、十分な制振性(びびり振動の低減)が図られることもわかった。さらに、そのような中空部および動吸振器は、ボーリングバーの先端側(ヘッド付近)に配設されると好ましいこともわかった。そして、剛性確保のために、動吸振器の収容スペースが確保できない中空部(例えば、ボーリングバーの中央部から把持部の間にある中空部)には、粉末を内包するとよいこともわかった。このようなボーリングバーを用いれば、面粗度や精度に優れた内径加工が可能となる。
《補足》
図6Aに示すように、ボーリングバーC21(試料C21)に対して、中空部11~14の全てに粉末pを充填したボーリングバーB3(試料3)も用意した。各中空部内の粉末の充填率は、既述したように、全て約60%とした。図6Aでも、ボーリングバーB1と共通な部分には同符号を付して、それらの説明を省略した。ボーリングバーC21と同様な方法で求めたボーリングバーB3の共振周波数は、背分力方向745Hz、主分力方向681Hzであった。
試料1~3(ボーリングバーB1~B3)について、1次共振周波数付近の周波数とコンプライアンスの関係を図6Bに示した。また、周波数:300~1300HzにおけるボーリングバーB3(試料3)の最大コンプライアンス値は、背分力方向6.2μm/N、主分力方向5.4μm/Nであった。
図6Aと図6B(両者を併せて単に「図6」という。)から明らかなように、中空部11~14の全てに粉末pを充填することにより、背分力方向と主分力方向の両方について、制振性(変位低減)がさらに向上し得ることが確認された。
Figure 0007052754000001
B1 ボーリングバー
10 シャンク
11 中空部
21 動吸振器
211 支持部
212 振動部
p 粉末

Claims (8)

  1. 回転するワークに対して内径加工を行う刃具を保持し得るホルダ部を一端側に有すると共に工作機械に把持され得る把持部を他端側に有するシャンクを備えたボーリングバーであって、
    該シャンクは、動吸振器が内包されている中空部と該動吸振器の無い中空部とを有し、
    該動吸振器は、該中空部の内壁面から連なって延在する棒状の支持部と該支持部の他端側に連なり該支持部よりも拡張している振動部とを有し、
    該支持部の断面は異方形状であるボーリングバー。
  2. 前記動吸振器の固有振動数(f)は、該動吸振器を含まない前記シャンクの固有振動数(f)に対して、固有振動数差(Δf=|f-f|)が該シャンクの固有振動数(f)の20%以内または100Hz以内である請求項1に記載のボーリングバー。
  3. 前記動吸振器は固有振動数が異なる複数種ある請求項1または2に記載のボーリングバー。
  4. 前記中空部の少なくとも一つは、粉末を内包している請求項1~のいずれかに記載のボーリングバー。
  5. 前記中空部または前記動吸振器は、前記シャンクの長手方向に沿って形成されている請求項1~のいずれかに記載のボーリングバー。
  6. 前記支持部は、前記シャンクの長手方向に沿って延在している請求項1~のいずれかに記載のボーリングバー。
  7. 前記振動部の少なくとも一つは、粉末を内包している請求項1~のいずれかに記載のボーリングバー。
  8. 請求項1~のいずれかに記載のボーリングバーを、粉末積層法により製造するボーリングバーの製造方法。
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