JP7050589B2 - 収穫機の走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、穀物などを収穫する収穫機の走行制御装置に関する。
たとえば、静油圧式無段変速機(HST:Hydro Static Transmission)を搭載したコンバインでは、エンジンの動力で油圧ポンプが駆動され、油圧ポンプが吐出する油によって油圧モータが駆動されて、油圧モータの動力が左右のクローラに伝達される。左右のクローラが同速度で駆動されることにより、機体が前後に直進し、左右のクローラが速度差を有して駆動されることにより、機体が左右に旋回する。
コンバインには、乗用車やトラクタとは異なり、一般に機体を制動する制動装置が搭載されていない。そのため、コンバインでは、走行に関連するセンサの故障など、走行制御に用いられる情報(走行制御用情報)を取得不能となる異常が発生した場合には、安全を確保すべく、エンジンの停止(作動禁止)によって走行を一切禁止する処置がとられる。
特開2008-57358号公報
しかしながら、コンバインが路上を自走中に走行が禁止されると、踏切横断中や坂道走行中など、その走行状況によっては、かえって危険になる場合がある。また、コンバインが圃場内に入っているときに走行が禁止されると、圃場内で走行関連部品の交換または修理を行うか、または、修理場で走行関連部品の交換または修理を行うには、コンバインをクレーンで吊り上げて圃場から搬出し、そのコンバインを積載車に載せて修理場まで運搬しなければならない。
本発明の目的は、収穫機に走行制御用情報を取得不能な異常が発生した際の安全性および利便性の向上を図ることができる、収穫機の走行制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る収穫機の走行制御装置は、エンジンと、左右一対の走行装置と、エンジンの動力で駆動されるポンプおよびポンプが吐出する圧油によって駆動されるモータを含み、モータの動力を走行装置に伝達する動力伝達装置とを備える収穫機に用いられる走行制御装置であって、走行制御用情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段が走行制御用情報を取得可能な通常時に、走行制御用情報を用いる通常手法により動力伝達装置を制御する通常制御手段と、情報取得手段が走行制御用情報を取得不能な異常時に、走行制御用情報を用いない縮退手法により動力伝達装置を制御する縮退制御手段とを含む。
この構成によれば、エンジンと左右一対の走行装置との間には、動力伝達装置が介在されている。動力伝達装置は、エンジンの動力で駆動されるポンプおよびポンプが吐出する圧油によって駆動されるモータを含む構成である。左右一対の走行装置には、モータの動力が伝達される。
通常時には、動力伝達装置が通常手法で制御され、その制御では、走行制御用情報が用いられる。収穫機に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合、その異常の発生に応じて動力伝達装置の制御の手法が通常手法から走行制御用情報を用いない縮退手法に切り替えられて、その後は縮退手法により動力伝達装置が制御される。これにより、収穫機に走行制御用情報を取得できない異常が発生しても、動力伝達装置を縮退動作させることができ、動力伝達装置から走行装置に動力を伝達して、収穫機の走行を継続させることができる。
そのため、収穫機が踏切横断中に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、収穫機が踏切を渡りきることができ、収穫機が踏切内で立ち往生する危険を減らすことができる。また、収穫機が坂道走行中に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、動力伝達装置から走行装置に動力が伝達されなくなることを抑制でき、収穫機がその運転する者の意図に反して坂道を下る危険を減らすことができる。さらには、圃場内で収穫機に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、収穫機を自走により圃場外に脱出させることができる。
よって、収穫機に走行制御用情報を取得不能な異常が発生した際の安全性および利便性の向上を図ることができる。
収穫機には、収穫機を前進させるために中立位置から一方側に操作され、収穫機を後進させるために中立位置から他方側に操作されるシフト操作部材と、シフト操作部材の位置を検出する操作位置検出手段とが設けられていてもよい。この構成では、情報取得手段は、操作位置検出手段から入力される検出信号に基づいて、シフト操作部材の位置情報を走行制御用情報として取得し、通常制御手段は、情報取得手段によって取得されるシフト操作部材の位置情報が中立位置に対して一方側の位置を示す情報であるときには、動力伝達装置から走行装置に収穫機を前進させる方向の動力が出力されるように動力伝達装置を制御し、情報取得手段によって取得されるシフト操作部材の位置情報が中立位置に対して他方側の位置を示す情報であるときには、動力伝達装置から走行装置に収穫機を後進させる方向の動力が出力されるように動力伝達装置を制御してもよい。
収穫機には、シフト操作部材とは別に、第1状態と第2状態とに切り替えられるスイッチ操作部材が設けられていてもよい。収穫機が脱穀装置を備える場合、スイッチ操作部材は、脱穀装置に入り込む穀稈の長さを第1長さと第1長さよりも短い第2長さとに選択的に設定するこぎ深さスイッチであってもよい。そして、縮退制御手段は、操作位置検出手段の検出信号が入力されないためにシフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時において、スイッチ操作部材が第1状態であるときには、動力伝達装置から走行装置に収穫機を前進させる方向の動力が出力されるように動力伝達装置を制御し、スイッチ操作部材が第2状態であるときには、動力伝達装置から走行装置に収穫機を後進させる方向の動力が出力されるように動力伝達装置を制御してもよい。これにより、シフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時に、スイッチ操作部材の操作により、収穫機を前進および後進させることができる。
動力伝達装置は、ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であってもよい。この構成では、通常制御手段は、情報取得手段によって取得されるシフト操作部材の位置情報に基づいて、シフト操作部材の位置に応じたポンプ斜板の目標位置を設定して、ポンプ斜板の位置が当該目標位置に一致するようにサーボ機構をフィードバック制御することが好ましい。一方、縮退制御手段は、スイッチ操作部材が第1状態であるときに、ポンプ斜板の目標位置を前進側の一定位置に設定し、スイッチ操作部材が第2状態であるときに、ポンプ斜板の目標位置を後進側の一定位置に設定して、サーボ機構をフィードフォワード制御してもよい。これにより、シフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時に、ポンプから一定量の圧油を吐出させることができ、モータから動力伝達装置に一定の動力を伝達することができる。
収穫機は、走行制御装置と通信可能に接続される制御装置をさらに備え、制御装置には、操作位置検出手段によって検出される位置をシフト操作部材の実際の位置に合わせるように調節するための操作位置調節データが保持されていてもよい。この構成では、情報取得手段は、操作位置検出手段から入力される検出信号から操作位置調節データを用いてシフト操作部材の位置情報を取得し、縮退制御手段は、情報取得手段が操作位置調節データを用いることができないためにシフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時に、操作位置検出手段によって検出される位置に応じたポンプ斜板の目標位置を設定して、サーボ機構をフィードフォワード制御してもよい。
また、動力伝達装置がポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、収穫機にポンプ斜板の位置を検出する斜板位置検出手段が設けられている構成である場合、情報取得手段は、斜板位置検出手段から入力される検出信号に基づいて、ポンプ斜板の位置情報を走行制御用情報として取得し、通常制御手段は、ポンプ斜板の位置情報に基づいて、ポンプ斜板の目標位置を設定して、ポンプ斜板の位置が当該目標位置に一致するようにサーボ機構をフィードバック制御し、縮退制御手段は、ポンプ斜板の目標位置を設定して、サーボ機構をフィードフォワード制御してもよい。
かかる場合において、収穫機は、走行制御装置と通信可能に接続される制御装置をさらに備え、制御装置には、斜板位置検出手段によって検出される位置をポンプ斜板の実際の位置に合わせるように調節するための斜板位置調節データが保持されていてもよい。そして、情報取得手段は、斜板位置検出手段から入力される検出信号から斜板位置調節データを用いてポンプ斜板の位置情報を取得し、縮退制御手段は、情報取得手段が斜板位置調節データを用いることができないためにポンプ斜板の位置情報を取得不能な異常時に、斜板位置検出手段によって検出される位置に基づいて、ポンプ斜板の目標位置を設定して、サーボ機構をフィードフォワード制御してもよい。
本発明によれば、収穫機に走行制御用情報を取得できない異常が発生しても、収穫機の走行を継続させることができるので、その異常発生時の安全性および利便性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバインの前部を示す右側面図である。 コンバインに搭載されているHSTの構成を示す図である。 コンバインの電気的構成の要部を示すブロック図である。 走行制御のための具体的な構成を示すブロック図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<コンバイン>
図1は、本発明の一実施形態に係るコンバイン1の前部を示す右側面図である。
コンバイン1は、圃場を走行しながら穀稈の刈り取りおよび穀稈からの脱穀を行う作業車両である。コンバイン1の機体11は、左右一対の走行装置12に支持されている。走行装置12には、圃場でのコンバイン1の走行可能にするため、不整地走破能力を有するクローラが採用されている。
機体11には、運転台13、刈取装置14、脱穀装置15および穀粒タンク16が設けられている。
運転台13は、走行装置12の前端部の上方に配置されている。運転台13には、作業者が着座する運転座席17が設けられており、たとえば、運転座席17の前方および左方には、作業者により操作される操作パネル18が設けられている。操作パネル18には、主変速レバー21および操向レバー22などが備えられている。
主変速レバー21は、前後方向に傾動可能に設けられている。主変速レバー21の傾動操作により、機体11の前進および後進を切り替えることができ、また、その前進または後進の速度を変更することができる。
操向レバー22は、左右方向および前後方向に傾動可能に設けられている。操向レバー22の左右方向の傾動操作により、機体11の直進、左旋回および右旋回を切り替えることができる。また、操向レバー22の前後方向の傾動操作により、刈取装置14を昇降させることができる。
刈取装置14は、走行装置12の前方に配置されている。刈取装置14は、その前端に分草具23を備え、分草具23の後方に刈刃24を備えている。分草具23および刈刃24は、刈取装置フレーム25Fに支持されている。刈取装置フレーム25Fの後端部には、左右方向に延びる刈取横フレーム25Lが設けられている。刈取横フレーム25Lには、刈取主フレーム25Mの一端部が接続されている。刈取主フレーム25Mは、刈取横フレーム25Lから後側に延び、その他端部(前下がりに設けられて、その後端部)が機体11のフレームに回動可能に接続されている。操向レバー22の前後方向の傾動操作により、シリンダ(図示せず)を動作させて、刈取主フレーム25Mを揺動させることができ、その揺動により、分草具23および刈刃24が地面から高く上昇した上昇位置と、分草具23および刈刃24が地面近くに下降した下降位置とに昇降する。分草具23および刈刃24が下降位置に位置した状態で機体11が前進すると、圃場に植立されている穀稈の株元が分草具23によって分けられながら、穀稈が刈刃24によって刈り取られる。
脱穀装置15および穀粒タンク16は、走行装置12の上方かつ刈取装置14の後方の位置で左右に並べて配置されている。刈り取られた穀稈は、刈取装置14により脱穀装置15へと搬送される。脱穀装置15は、穀稈の株元側を脱穀フィードチェーンによって後方向きに搬送し、穀稈の穂先側を扱室に供給して脱穀する。そして、脱穀装置15から穀粒タンク16に穀粒が搬送されて、穀粒が穀粒タンク16に貯留される。穀粒タンク16には、穀粒排出オーガ26が連設されており、穀粒タンク16に貯留された穀粒は、穀粒排出オーガ26により機外に排出することができる。
<無段変速装置>
図2は、HST31の構成を示す図である。
コンバイン1には、HST(Hydro Static Transmission:静油圧式変速機)31が搭載されている。HST31は、エンジン32(図3参照)の動力を変速して出力する。HST31が出力する動力は、旋回機構(図示せず)を介して、左右の走行装置12に伝達される。旋回機構としては、たとえば、複数の油圧式のクラッチを備え、それらのクラッチの係合(入)および解放(切)の組合せにより、左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態と、左右の走行装置12の一方に伝達される動力よりも低速の動力を他方に伝達する状態と、左右の走行装置12の一方のみに動力を伝達する状態と、左右の走行装置12の一方に伝達される動力と逆方向の動力を他方に伝達する状態とを取り得る構成のものが採用される。
HST31は、油圧ポンプ41と油圧モータ42との間で作動油が循環するように、油圧ポンプ41と油圧モータ42とを第1油路43および第2油路44で接続した閉回路の構成を有している。第1油路43は、油圧ポンプ41の第1ポート45と油圧モータ42の第1ポート46とに接続されている。第2油路44は、油圧ポンプ41の第2ポート47と油圧モータ42の第2ポート48とに接続されている。
また、HST31には、チャージポンプ51が付随して設けられている。チャージポンプ51は、固定容量型の油圧ポンプであり、ポンプ回転軸52の回転により、チャージ油路53に作動油を吐出する。チャージ油路53は、第1チェックバルブ54を介して第1油路43に接続され、第2チェックバルブ55を介して第2油路44に接続されている。また、チャージ油路53は、チャージリリーフバルブ56を介して、オイルタンク57に接続されている。
チャージリリーフバルブ56の機能により、チャージ油路53の油圧が所定のチャージ圧に維持される。第1油路43の油圧がチャージ油路53の油圧、つまりチャージ圧よりも低くなると、第1チェックバルブ54が開成して、チャージ油路53から第1チェックバルブ54を介して第1油路43に作動油が供給される。また、第2油路44の油圧がチャージ圧よりも低くなると、第2チェックバルブ55が開成して、チャージ油路53から第2チェックバルブ55を介して第2油路44に作動油が供給される。これにより、第1油路43および第2油路44の油圧がチャージ圧以上に維持される。
HST31は、油圧ポンプ41、油圧モータ42、第1油路43、第2油路44、第1チェックバルブ54、第2チェックバルブ55およびチャージリリーフバルブ56などを単一のケースに収容した一体型HSTとして構成されている。
油圧ポンプ41は、可変容量型の斜板式ピストンポンプであり、シリンダブロック、シリンダブロック内に放射状に配置された複数のピストンおよびピストンが摺動するポンプ斜板などを備えている。油圧ポンプ41とチャージポンプ51とは、ポンプ回転軸52を共通に有しており、シリンダブロックは、ポンプ回転軸52と一体回転するように設けられている。
油圧ポンプ41のポンプ斜板の傾斜角度を変更するため、電子制御式のサーボシリンダ58が設けられている。サーボシリンダ58は、前進側の圧力制御弁61から油圧が供給される第1圧力室62と、後進側の圧力制御弁63から油圧が供給される第2圧力室64とを有している。また、サーボシリンダ58は、第1圧力室62と第2圧力室64との差圧により直動するロッド65を有しており、このロッド65の直動により、ポンプ斜板の傾斜角度が変更される。サーボシリンダ58、前進側の圧力制御弁61および後進側の圧力制御弁63により、油圧ポンプ41のポンプ斜板の傾斜角度を制御するサーボ機構66が構成されている。
油圧ポンプ41のポンプ回転軸52の軸線(シリンダブロックの回転軸線)に対するポンプ斜板の傾斜角度が大きいほど、油圧ポンプ41からの作動油の吐出量が少なくなり、ポンプ斜板の傾斜角度が90°であるとき、油圧ポンプ41からの作動油の吐出が停止する。また、ポンプ斜板の傾斜角度が90°を超えると(傾きが逆転すると)、傾斜角度が90°未満のときと油圧ポンプ41からの作動油の吐出方向が逆転する。
油圧モータ42は、可変容量型の斜板式ピストンモータであり、モータ回転軸71、モータ回転軸71と一体に回転するシリンダブロック、シリンダブロック内に放射状に配置された複数のピストンおよびピストンが押しつけられるモータ斜板などを備えている。油圧モータ42のモータ回転軸71の軸線に対するモータ斜板の傾斜角度が一定である場合、油圧モータ42に供給される作動油の量、つまり油圧ポンプ41から吐出される作動油の量が多いほど、モータ回転軸71の回転数が増加する。
また、油圧モータ42に供給される作動油の量が一定である場合、モータ斜板の傾斜角度が大きいほど、モータ回転軸71の回転数が低下する。油圧モータ42のモータ斜板の傾斜角度を変更するため、副変速ピストン72が設けられている。副変速ピストン72には、低速切替弁73および高速切替弁74が接続されている。低速切替弁73がオンにされ、高速切替弁74がオフにされて、低速切替弁73から副変速ピストン72に油圧が供給されることにより、副変速ピストン72のロッド75が低速位置に位置し、モータ斜板の傾斜角度が相対的に大きくなる。一方、低速切替弁73がオフにされ、高速切替弁74がオンにされて、高速切替弁74から副変速ピストン72に油圧が供給されることにより、副変速ピストン72のロッド75が高速位置に位置し、モータ斜板の傾斜角度が相対的に小さくなる。したがって、低速切替弁73および高速切替弁74のオン/オフの切り替えにより、モータ斜板の位置をモータ回転軸71の回転数が相対的に大きくなる高速側の位置と、モータ回転軸71の回転数が相対的に小さくなる低速側の位置との2段に切り替えることができる。
<電気的構成>
図3は、コンバイン1の電気的構成の要部を示すブロック図である。
コンバイン1には、全体の統括的な制御のための単一のメインECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)81と、個別の具体的な制御のための複数のECUとが搭載されている。個別の具体的な制御のためのECUには、たとえば、エンジン32を制御するためのエンジンECU82およびHST31を制御するための走行制御ECU83などが含まれる。メインECU81、エンジンECU82および走行制御ECU83は、それぞれマイクロコントローラユニット(MCU:Micro Controller Unit)を含む構成である。
メインECU81は、個別の具体的な制御のための各ECU、つまりエンジンECU82および走行制御ECU83などと通信可能に接続されている。また、メインECU81には、運転台13の操作パネル18(図1参照)に配置されたメータパネル84が制御対象として接続されている。メインECU81は、メータパネル84に設けられている走行距離計などの各種の計器類や表示器を制御する。たとえば、コンバイン1に異常が発生した場合に、メインECU81は、その異常に関する情報をメータパネル84に送信し、異常の内容を表示器に表示させる。表示器は、たとえば、液晶表示器からなる。
走行制御ECU83には、主変速レバー21の操作位置に応じた検出信号を出力する主変速レバーセンサ85と、操向レバー22の操作位置に応じた検出信号を出力する操向レバーセンサ86とが接続されており、それらの検出信号が入力される。
また、走行制御ECU83には、運転台13の操作パネル18に設けられているスイッチ87であって、走行制御および旋回制御以外に用いられるスイッチ87が接続され、そのスイッチ87の状態に応じた信号が入力される。スイッチ87の一例として、脱穀装置15に入り込む穀稈の長さ、つまりこぎ深さを調節するこぎ深さスイッチを挙げることができる。こぎ深さスイッチは、たとえば、こぎ深さを第1長さ(深)と第1長さよりも短い第2長さ(浅)とに選択的に設定するスイッチであってもよい。
操作パネル18には、旋回モードスイッチが設けられている。旋回モードスイッチは、旋回制御のモードをソフト旋回モード、ブレーキ旋回モードおよびスピン旋回モードの間で切り替えるためのダイヤル式スイッチであり、その可動域には、ソフト旋回モード、ブレーキ旋回モードおよびスピン旋回モードにそれぞれ対応したソフト位置、ブレーキ位置およびスピン位置が設定されている。旋回モードスイッチは、作業者の手指で摘ままれて回動操作されるノブを有し、ノブの回動操作によりその位置が切り替わり、ソフト位置、ブレーキ位置およびスピン位置の各位置に応じた信号を出力する。
さらに、走行制御ECU83には、HST31に含まれる圧力制御弁61,63にそれぞれ供給される電流の値に応じた検出信号を出力する電流センサ88と、HST31に含まれる油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置(基準位置からの傾斜角度)に応じた検出信号を出力するポンプ斜板位置センサ89とが接続されており、それらの検出信号が入力される。
メインECU81は、個別の具体的な制御のための各ECUが各種センサの検出信号などから取得する情報を受信し、それらの各ECUが制御に必要とする指令や情報を各ECUに送信する。たとえば、メインECU81は、走行制御ECU83から送信されるエンジン始動許可を受けて、エンジン32の始動の指令をエンジンECU82に送信する。また、メインECU81は、走行制御ECU83に接続されている主変速レバーセンサ85、操向レバーセンサ86および電流センサ88の各検出信号から取得される検出値を調節するための調節データを保持しており、その調節データを走行制御ECU83に送信する。
走行制御ECU83は、主変速レバーセンサ85、操向レバーセンサ86、電流センサ88およびポンプ斜板位置センサ89の各検出信号から取得される情報、スイッチ87から入力される信号から取得される情報、ならびにメインECU81から入力される情報に基づいて、機体11の走行および旋回を制御するために、エンジン32、HST31に含まれる圧力制御弁61,63、低速切替弁73、高速切替弁74および旋回機構に備えられる各クラッチの係合/解放を切り替えるための弁などを制御する。
<走行制御>
機体11の走行は、走行制御ECU83によって制御される。この走行制御では、主変速レバーセンサ85の検出信号から主変速レバー21の位置が取得される。
主変速レバー21の位置が停止位置であるときには、HST31の前進側の圧力制御弁61および後進側の圧力制御弁63に供給される電流の制御により、それらの各開度が調節されて、油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置が傾斜角度90°の位置にされる。これにより、油圧ポンプ41から作動油が吐出されないので、油圧モータ42が回転せず、HST31から動力が出力されない。よって、走行装置12が動作せず、機体11が停止している。
主変速レバー21が停止位置から前側に傾動されると、HST31の圧力制御弁61,63に供給される電流の制御により、前進側の圧力制御弁61からサーボシリンダ58の第1圧力室62に供給される油圧が後進側の圧力制御弁63から第2圧力室64に供給される油圧よりも大きくされる。これにより、第1圧力室62と第2圧力室64とに差圧が生じ、この差圧により油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置が傾斜角度90°未満の位置となる。その結果、油圧ポンプ41から作動油が吐出され、油圧モータ42がその作動油を受けて回転し、HST31から前進方向の動力が出力される。このとき、旋回機構の状態が左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態であれば、左右の走行装置12が前進方向に等速で回転することにより、機体11が前方に直進する。
主変速レバー21が停止位置から後側に傾動されると、HST31の圧力制御弁61,63に供給される電流の制御により、後進側の圧力制御弁63から第2圧力室64に供給される油圧が前進側の圧力制御弁61からサーボシリンダ58の第1圧力室62に供給される油圧よりも大きくされる。これにより、第1圧力室62と第2圧力室64とに差圧が生じ、この差圧により油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置が傾斜角度90°よりも大きい位置となる。その結果、油圧ポンプ41から作動油が前進時と逆方向に吐出され、油圧モータ42がその作動油を受けて前進時と逆方向に回転し、HST31から後進方向の動力が出力される。このとき、旋回機構の状態が左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態であれば、そのHST31から出力される後進方向の動力が走行装置12に伝達されて、左右の走行装置12が後進方向に等速で回転することにより、機体11が後方に直進する。
前進時または後進時に、圧力制御弁61,63に供給される電流の制御により、油圧ポンプ41のポンプ斜板の傾斜角度が変更されると、油圧ポンプ41からの作動油の吐出量が変化し、油圧モータ42の回転数が変化する。したがって、主変速レバー21の停止位置からの傾動量に応じて、油圧ポンプ41のポンプ斜板の傾斜角度を調節することにより、機体11の前進および後進の速度を無段階に変化させることができる。
また、低速切替弁73および高速切替弁74のオン/オフの切り替えにより、油圧モータ42の回転数が相対的に大きくなる高速段と相対的に小さくなる低速段との2段に切り替えることができる。したがって、その高速段と低速段との切り替えによっても、機体11の前進および後進の速度を変化させることができる。なお、運転台13の操作パネル18に副変速レバー(図示せず)が設けられて、その副変速レバーの操作により、高速段と低速段との切り替えが指示されるとよい。
<旋回制御>
機体11の直進(前進・後進)走行時に、操向レバー22が中央の直進位置から左側または右側の旋回位置に傾動操作されると、走行制御ECU83により、機体11を旋回させるための旋回制御が開始される。
旋回制御では、旋回モードスイッチの出力信号から、旋回モードスイッチの位置がソフト位置、ブレーキ位置またはスピン位置のいずれであるかが判別される。
旋回モードスイッチの位置がソフト位置である場合、旋回機構に備えられる各クラッチの係合/解放を切り替えるための弁が制御されて、旋回機構が左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態から左右の走行装置12の一方に伝達される動力よりも低速の動力を他方に伝達する状態に切り替わる。
旋回モードスイッチの位置がブレーキ位置である場合、旋回機構に備えられる各クラッチの係合/解放を切り替えるための弁が制御されて、旋回機構が左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態から左右の走行装置12の一方のみに動力を伝達する状態に切り替わる。
旋回モードスイッチの位置がスピン位置である場合、旋回機構に備えられる各クラッチの係合/解放を切り替えるための弁が制御されて、旋回機構が左右の走行装置12に等速の動力を伝達する状態から左右の走行装置12の一方に伝達される動力と逆方向の動力を他方に伝達する状態に切り替わる。
<走行制御のための具体的構成>
図4は、走行制御のための具体的な構成を示すブロック図である。
走行制御ECU83は、走行制御のための処理部として、目標斜板位置算出部101、実斜板位置算出部102、偏差算出部103、PI(Proportional-Integral:比例積分)演算部104、FF(フィードフォワード)制御部105、加算部106、前進側電流検出部107、前進側平均電流算出部108、前進側偏差算出部109、前進側PI演算部110、前進側FF制御部111、前進側加算部112、後進側電流検出部113、後進側平均電流算出部114、後進側偏差算出部115、後進側PI演算部116、後進側FF制御部117および後進側加算部118を実質的に備えている。各処理部は、プログラム処理によってソフトウエア的に実現されるか、または、論理回路などのハードウェアにより実現される。
目標斜板位置算出部101は、メインECU81から走行制御ECU83に送信される調節データを用いて、主変速レバーセンサ85の検出信号の数値化により得られる検出値を調節し、その調節後の検出値を主変速レバー21の位置に応じた値とする。たとえば、主変速レバーセンサ85の組み付けのばらつきにより、主変速レバー21が中立位置(基準位置)に位置するときの主変速レバーセンサ85の検出値が基準位置に応じた基準値からずれる場合がある。調節データは、そのずれを解消すべく主変速レバーセンサ85の検出値を調節するデータである。目標斜板位置算出部101は、予め設定された最高車速以下の範囲において、所定の計算式に従って、主変速レバー21の位置に応じた油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置の目標である目標斜板位置を算出する。なお、主変速レバー21の位置と目標斜板位置との関係を定めたマップが走行制御ECU83のメモリに格納されていて、目標斜板位置算出部101は、そのマップに従って、主変速レバー21の位置に応じた目標斜板位置を設定してもよい。
実斜板位置算出部102は、メインECU81から走行制御ECU83に送信される調節データを用いて、ポンプ斜板位置センサ89の検出信号の数値化により得られる検出値を調節し、調節後の検出値を油圧ポンプ41のポンプ斜板の実際の位置(傾斜角度)である実斜板位置に応じた値とする。たとえば、ポンプ斜板位置センサ89の組み付けのばらつきにより、油圧ポンプ41のポンプ斜板が基準位置に位置するときのポンプ斜板位置センサ89の検出値が基準位置に応じた基準値からずれる場合がある。調節データは、そのずれを解消すべくポンプ斜板位置センサ89の検出値を調節するデータである。
偏差算出部103は、目標斜板位置算出部101によって算出される目標斜板位置に応じた値から実斜板位置算出部102によって算出される実斜板位置に応じた値を減算することにより、目標斜板位置と実斜板位置との偏差である斜板位置偏差を算出する。
PI演算部104は、斜板位置偏差に所定の比例ゲインを乗算(比例動作)して得られるP制御項と、斜板位置偏差に所定の積分ゲインを乗算(積分動作)して得られるI制御項とを加算することにより、圧力制御弁61,63に供給される電流値の目標である目標電流値を演算する。
FF制御部105は、たとえば、走行制御ECU83のメモリに格納されているマップに従って、斜板位置偏差に応じた目標電流値の修正量を求める。たとえば、走行制御ECU83のメモリには、斜板位置偏差と目標電流値の修正量との関係を定めたマップが格納されている。
加算部106は、PI演算部104によって求められる目標電流値と、FF制御部105によって設定される目標電流値の修正量とを加算する。
前進側電流検出部107は、前進側の圧力制御弁61に対応づけて設けられている電流センサ88の検出信号から、前進側の圧力制御弁61に供給される電流の値を検出する。
前進側平均電流算出部108は、前進側電流検出部107によって検出される電流値の移動平均を求め、これにより得られる値を実電流値として算出する。
前進側偏差算出部109は、加算部106から出力される目標電流値とその修正量との加算値から前進側平均電流算出部108によって算出される実電流値を減算することにより、目標電流値および修正量の加算値と実電流値との偏差である電流値偏差を算出する。
前進側PI演算部110は、電流値偏差に所定の比例ゲインを乗算(比例動作)して得られるP制御項と、電流値偏差に所定の積分ゲインを乗算(積分動作)して得られるI制御項とを加算することにより、圧力制御弁61に供給される電流を制御するためのチョッパ制御のデューティを演算する。
前進側FF制御部111は、たとえば、走行制御ECU83のメモリに格納されているマップに従って、電流値偏差に応じたデューティの修正量を求める。たとえば、走行制御ECU83のメモリには、電流値偏差とデューティの修正量との関係を定めたマップが格納されている。
前進側加算部112は、前進側PI演算部110によって求められるデューティと、前進側FF制御部111によって設定されるデューティの調整量とを加算する。そしてその加算値に応じたデューティで前進側の圧力制御弁61に供給される電流がチョッパ制御される。
後進側電流検出部113は、後進側の圧力制御弁61に対応づけて設けられている電流センサ88の検出信号から、後進側の圧力制御弁61に供給される電流の値を検出する。
後進側平均電流算出部114は、後進側電流検出部113によって検出される電流値の移動平均を求め、これにより得られる値を実電流値として算出する。
後進側偏差算出部115は、加算部106から出力される目標電流値とその修正量との加算値から後進側平均電流算出部114によって算出される実電流値を減算することにより、目標電流値および修正量の加算値と実電流値との偏差である電流値偏差を算出する。
後進側PI演算部116は、電流値偏差に所定の比例ゲインを乗算(比例動作)して得られるP制御項と、電流値偏差に所定の積分ゲインを乗算(積分動作)して得られるI制御項とを加算することにより、圧力制御弁61に供給される電流を制御するためのチョッパ制御のデューティを演算する。
後進側FF制御部117は、たとえば、走行制御ECU83のメモリに格納されているマップに従って、電流値偏差に応じたデューティの修正量を求める。たとえば、走行制御ECU83のメモリには、電流値偏差とデューティの修正量との関係を定めたマップが格納されている。
後進側加算部118は、後進側PI演算部116によって求められるデューティと、後進側FF制御部117によって設定されるデューティの調整量とを加算する。そしてその加算値に応じたデューティで後進側の圧力制御弁63に供給される電流がチョッパ制御される。
以上の構成により、コンバイン1の各部が正常に動作しているときの走行制御では、主変速レバー21の位置の変化に応じて、前進側の圧力制御弁61および後進側の圧力制御弁63に供給される電流が制御され、油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置が調節されて、機体11の前進および後進の速度が無段階に変化する。この走行制御は、通常手法による走行制御である。
コンバイン1に異常が発生し、通常手法による走行制御に必要な走行制御用情報を取得できないときには、走行制御ECU83により、通常手法とは異なる縮退手法による走行制御が実行される。縮退手法による走行制御の内容は、コンバイン1に生じている異常の種類によって異なる。以下に、縮退手法による走行制御(縮退制御)の具体例をいくつか挙げる。
(1)主変速レバー21の位置を取得不能な異常
主変速レバーセンサ85の故障や主変速レバーセンサ85に接続された信号線の断線などの異常が発生したために、走行制御ECU83が主変速レバー21の位置を取得不能な異常が考えられる。この異常が発生したときには、走行制御ECU83により、スイッチ87を機体11の前後進の指示に使用可能とする設定がなされる。そして、走行制御ECU83からメインECU81にその旨の情報が送信されて、メインECU81の制御により、メータパネル84の表示器に、スイッチ87を機体11の前後進の指示に使用する旨が表示される。たとえば、こぎ深さスイッチが機体11の前後進の指示に使用可能とされ、こぎ深さを第1長さに設定するこぎ深さスイッチのオンにより、機体11の前進を指示することができ、こぎ深さを第2長さに設定するこぎ深さスイッチのオンにより、機体11の後進を指示することができる。
この場合、こぎ深さを第1長さに設定するこぎ深さスイッチがオンであるときには、目標斜板位置算出部101は、主変速レバー21の位置に応じた目標斜板位置の算出を行わず、油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置の目標である目標斜板位置が前進側の一定位置に設定する。一方、こぎ深さを第2長さに設定するこぎ深さスイッチがオンであるときには、目標斜板位置算出部101は、主変速レバー21の位置に応じた目標斜板位置の算出を行わず、油圧ポンプ41のポンプ斜板の位置の目標である目標斜板位置が後進側の一定位置に設定する。
そして、かかる場合には、PI演算部104、前進側PI演算部110および後進側PI演算部116のそれぞれにおける比例ゲインおよび積分ゲインが通常制御時よりも低減、たとえば、0(零)に設定される。これにより、走行制御におけるフィードバック制御項の効力が零となり、サーボシリンダ58および圧力制御弁61,63を含むサーボ機構66がフィードフォワード制御される。
(2)メインECU81と走行制御ECU83との間での通信異常(その1)。
メインECU81と走行制御ECU83との間での通信異常により、走行制御ECU83がメインECU81から主変速レバー21の位置の検出のための調節データを取得できないときには、目標斜板位置算出部101により主変速レバー21の位置が取得される際に、主変速レバーセンサ85の検出信号から取得される検出値の調節が行われず、その検出値がそのまま主変速レバー21の位置に応じた値とされる。
そして、PI演算部104、前進側PI演算部110および後進側PI演算部116のそれぞれにおける比例ゲインおよび積分ゲインが通常制御時よりも低減、たとえば、0(零)に設定される。これにより、走行制御におけるフィードバック制御項の効力が零となり、サーボシリンダ58および圧力制御弁61,63を含むサーボ機構66がフィードフォワード制御される。
(3)メインECU81と走行制御ECU83との間での通信異常(その2)。
メインECU81と走行制御ECU83との間での通信異常により、走行制御ECU83がメインECU81から油圧ポンプ41のポンプ斜板の実斜板位置に応じた値の算出のための調節データを取得できないときには、実斜板位置算出部102により実斜板位置に応じた値が算出される際に、ポンプ斜板位置センサ89の検出信号の数値化により得られる検出値の調節が行われず、その検出値がそのまま実斜板位置に応じた値とされる。
そして、PI演算部104、前進側PI演算部110および後進側PI演算部116のそれぞれにおける比例ゲインおよび積分ゲインが通常制御時よりも低減、たとえば、0(零)に設定される。これにより、走行制御におけるフィードバック制御項の効力が零となり、サーボシリンダ58および圧力制御弁61,63を含むサーボ機構66がフィードフォワード制御される。
<作用効果>
以上のように、エンジン32と左右一対の走行装置12との間には、HST31が介在されている。HST31は、エンジン32の動力で駆動される油圧ポンプ41および油圧ポンプ41が吐出する圧油によって駆動される油圧モータ42を含む構成である。左右一対の走行装置12には、油圧モータ42の動力が伝達される。
通常時には、HST31が通常手法で制御され、その制御では、走行制御用情報が用いられる。コンバイン1に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合、その異常の発生に応じてHST31の制御の手法が通常手法から走行制御用情報を用いない縮退手法に切り替えられて、その後は縮退手法によりHST31が制御される。これにより、コンバイン1に走行制御用情報を取得できない異常が発生しても、HST31を縮退動作させることができ、HST31から走行装置12に動力を伝達して、コンバイン1の走行を継続させることができる。
そのため、コンバイン1が踏切横断中に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、コンバイン1が踏切を渡りきることができ、コンバイン1が踏切内で立ち往生する危険を減らすことができる。また、コンバイン1が坂道走行中に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、HST31から走行装置12に動力が伝達されなくなることを抑制でき、コンバイン1がその運転する者の意図に反して坂道を下る危険を減らすことができる。さらには、圃場内でコンバイン1に走行制御用情報を取得できない異常が発生した場合に、コンバイン1を自走により圃場外に脱出させることができる。
よって、コンバイン1に走行制御用情報を取得不能な異常が発生した際の安全性および利便性の向上を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することも可能である。
たとえば、前述の実施形態では、収穫機の一例として、コンバイン1を取り上げたが、本発明は、コンバイン1に限らず、人参や大根、枝豆、キャベツなどの野菜を収穫する収穫機にも適用することができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:コンバイン(収穫機)
12:走行装置
15:脱穀装置
21:主変速レバー(シフト操作部材)
31:HST(動力伝達装置)
32:エンジン
41:油圧ポンプ
42:油圧モータ
66:サーボ機構
81:メインECU(制御装置)
83:走行制御ECU(走行制御装置、情報取得手段、通常制御手段、縮退制御手段)
85:主変速レバーセンサ(操作位置検出手段)
87:スイッチ(スイッチ操作部材)
89:ポンプ斜板位置センサ(斜板位置検出手段)
102:実斜板位置算出部(斜板位置検出手段)

Claims (8)

  1. エンジンと、左右一対の走行装置と、前記エンジンの動力で駆動されるポンプおよび前記ポンプが吐出する圧油によって駆動されるモータを含み、前記モータの動力を前記走行装置に伝達する動力伝達装置と、前記収穫機を前進させるために中立位置から一方側に操作され、前記収穫機を後進させるために前記中立位置から他方側に操作されるシフト操作部材と、前記シフト操作部材の位置を検出する操作位置検出手段とを備える収穫機に用いられる走行制御装置であって、
    走行制御用情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得可能な通常時に、前記走行制御用情報を用いる通常手法により前記動力伝達装置を制御する通常制御手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得不能な異常時に、前記走行制御用情報を用いない縮退手法により前記動力伝達装置を制御する縮退制御手段と
    第1状態と第2状態とに切り替えられるスイッチ操作部材とを含み、
    前記情報取得手段は、前記操作位置検出手段から入力される検出信号に基づいて、前記シフト操作部材の位置情報を前記走行制御用情報として取得し、
    前記通常制御手段は、前記情報取得手段によって取得される前記シフト操作部材の位置情報が前記中立位置に対して前記一方側の位置を示す情報であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を前進させる方向の動力が出力され、前記情報取得手段によって取得される前記シフト操作部材の位置情報が前記中立位置に対して前記他方側の位置を示す情報であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を後進させる方向の動力が出力されるよう、前記動力伝達装置を制御し、
    前記縮退制御手段は、前記操作位置検出手段の検出信号が入力されないために前記シフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時において、前記スイッチ操作部材が前記第1状態であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を前進させる方向の動力が出力され、前記スイッチ操作部材が前記第2状態であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を後進させる方向の動力が出力されるよう、前記動力伝達装置を制御する、走行制御装置。
  2. 前記動力伝達装置は、前記ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、
    前記通常制御手段は、前記情報取得手段によって取得される前記シフト操作部材の位置情報に基づいて、前記シフト操作部材の位置に応じた前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記ポンプ斜板の位置が当該目標位置に一致するように前記サーボ機構をフィードバック制御し、
    前記縮退制御手段は、前記スイッチ操作部材が前記第1状態であるときに、前記ポンプ斜板の目標位置を前進側の一定位置に設定し、前記スイッチ操作部材が前記第2状態であるときに、前記ポンプ斜板の目標位置を後進側の一定位置に設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、請求項に記載の走行制御装置。
  3. 前記収穫機は、穀稈から脱穀する脱穀装置をさらに備えており、
    前記スイッチ操作部材は、前記脱穀装置に入り込む穀稈の長さを第1長さと前記第1長さよりも短い第2長さとに選択的に設定するこぎ深さスイッチである、請求項またはに記載の走行制御装置。
  4. 前記収穫機は、前記走行制御装置と通信可能に接続される制御装置をさらに備え、
    前記動力伝達装置は、前記ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、
    前記制御装置には、前記操作位置検出手段によって検出される位置を前記シフト操作部材の実際の位置に合わせるように調節するための操作位置調節データが保持されており、
    前記情報取得手段は、前記操作位置検出手段から入力される検出信号から前記操作位置調節データを用いて前記シフト操作部材の位置情報を取得し、
    前記縮退制御手段は、前記情報取得手段が前記操作位置調節データを用いることができないために前記シフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時に、前記操作位置検出手段によって検出される位置に応じた前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、請求項のいずれか一項に記載の走行制御装置。
  5. エンジンと、左右一対の走行装置と、前記エンジンの動力で駆動されるポンプおよび前記ポンプが吐出する圧油によって駆動されるモータを含み、前記モータの動力を前記走行装置に伝達する動力伝達装置と、前記収穫機を前進させるために中立位置から一方側に操作され、前記収穫機を後進させるために前記中立位置から他方側に操作されるシフト操作部材と、前記シフト操作部材の位置を検出する操作位置検出手段とを備える収穫機に用いられる走行制御装置であって、
    走行制御用情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得可能な通常時に、前記走行制御用情報を用いる通常手法により前記動力伝達装置を制御する通常制御手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得不能な異常時に、前記走行制御用情報を用いない縮退手法により前記動力伝達装置を制御する縮退制御手段とを含み、
    前記収穫機は、前記走行制御装置と通信可能に接続される制御装置をさらに備え、
    前記動力伝達装置は、前記ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、
    前記制御装置には、前記操作位置検出手段によって検出される位置を前記シフト操作部材の実際の位置に合わせるように調節するための操作位置調節データが保持されており、
    前記情報取得手段は、前記操作位置検出手段から入力される検出信号から前記操作位置調節データを用いて前記シフト操作部材の位置情報を取得し、
    前記通常制御手段は、前記情報取得手段によって取得される前記シフト操作部材の位置情報が前記中立位置に対して前記一方側の位置を示す情報であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を前進させる方向の動力が出力され、前記情報取得手段によって取得される前記シフト操作部材の位置情報が前記中立位置に対して前記他方側の位置を示す情報であるときには、前記動力伝達装置から前記走行装置に前記収穫機を後進させる方向の動力が出力されるよう、前記動力伝達装置を制御し、
    前記縮退制御手段は、前記情報取得手段が前記操作位置調節データを用いることができないために前記シフト操作部材の位置情報を取得不能な異常時に、前記操作位置検出手段によって検出される位置に応じた前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、走行制御装置。
  6. 前記動力伝達装置は、前記ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、
    前記収穫機には、前記ポンプ斜板の位置を検出する斜板位置検出手段が設けられており、
    前記情報取得手段は、前記斜板位置検出手段から入力される検出信号に基づいて、前記ポンプ斜板の位置情報を前記走行制御用情報として取得し、
    前記通常制御手段は、前記ポンプ斜板の位置情報に基づいて、前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記ポンプ斜板の位置が当該目標位置に一致するように前記サーボ機構をフィードバック制御し、
    前記縮退制御手段は、前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、請求項1~のいずれか一項に記載の走行制御装置。
  7. エンジンと、左右一対の走行装置と、前記エンジンの動力で駆動されるポンプおよび前記ポンプが吐出する圧油によって駆動されるモータを含み、前記モータの動力を前記走行装置に伝達する動力伝達装置とを備える収穫機に用いられる走行制御装置であって、
    走行制御用情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得可能な通常時に、前記走行制御用情報を用いる通常手法により前記動力伝達装置を制御する通常制御手段と、
    前記情報取得手段が前記走行制御用情報を取得不能な異常時に、前記走行制御用情報を用いない縮退手法により前記動力伝達装置を制御する縮退制御手段とを含み、
    前記動力伝達装置は、前記ポンプのポンプ斜板の位置を制御するサーボ機構をさらに含む構成であり、
    前記収穫機には、前記ポンプ斜板の位置を検出する斜板位置検出手段が設けられており、
    前記情報取得手段は、前記斜板位置検出手段から入力される検出信号に基づいて、前記ポンプ斜板の位置情報を前記走行制御用情報として取得し、
    前記通常制御手段は、前記ポンプ斜板の位置情報に基づいて、前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記ポンプ斜板の位置が当該目標位置に一致するように前記サーボ機構をフィードバック制御し、
    前記縮退制御手段は、前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、走行制御装置。
  8. 前記収穫機は、前記走行制御装置と通信可能に接続される制御装置をさらに備え、
    前記制御装置には、前記斜板位置検出手段によって検出される位置を前記ポンプ斜板の実際の位置に合わせるように調節するための斜板位置調節データが保持されており、
    前記情報取得手段は、前記斜板位置検出手段から入力される検出信号から前記斜板位置調節データを用いて前記ポンプ斜板の位置情報を取得し、
    前記縮退制御手段は、前記情報取得手段が前記斜板位置調節データを用いることができないために前記ポンプ斜板の位置情報を取得不能な異常時に、前記斜板位置検出手段によって検出される位置に基づいて、前記ポンプ斜板の目標位置を設定して、前記サーボ機構をフィードフォワード制御する、請求項6または7に記載の走行制御装置。
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