JP7049183B2 - 電力量計および電気機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電路を開閉するための複数の開閉器を備える電力量計および電気機器に関する。
従来、電路を開閉するための複数の開閉器を備え、複数の開閉器を閉状態から開状態にすることで電路を遮断する電気機器において、最初に閉状態から開状態にする開閉器を切り替えることで、開閉器の接点の劣化を抑制する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、直流の電路に2つの開閉器が直列に設けられた電気機器において、開閉器を閉状態から開状態にする閉制御の所定回数毎または所定時間毎に、2つの開閉器のうち最初に閉状態から開状態にする開閉器を交互に切り替える技術が提案されている。
特開2016-171043号公報
しかしながら、開閉器を介して流れる電流の変動が大きい場合、開閉器を閉状態から開状態にするタイミングによって開閉器の接点にかかる負荷も大きくばらつく。そのため、上記従来の技術では、開閉器を介して流れる電流の変動が大きい場合、複数の開閉器間における接点の劣化のばらつきが大きくなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の開閉器間における接点の劣化のばらつきを抑制することができる電力量計を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の電力量計は、電路を開閉する複数の開閉器と、電流検出部と、演算部と、開閉器制御部とを備える。電流検出部は、電路の電流を検出する。演算部は、各開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部によって検出される電流に基づいて、各開閉器の接点の劣化度を演算する。開閉器制御部は、各開閉器の接点の劣化度に基づいて、複数の開閉器のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器を決定し、決定結果に基づいて複数の開閉器を駆動する。開閉器制御部は、複数の開閉器のうち劣化度が閾値以上大きい開閉器を最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器として決定し、劣化度が大きくなるほど閾値を小さくする。
本発明によれば、複数の開閉器間における接点の劣化のばらつきを抑制することができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる電力量計の構成の一例を示す図 実施の形態1にかかる電力量計の制御部の動作の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる電力量計の劣化度演算部による劣化度演算処理の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による開処理の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による遅れ力率の場合の開処理を説明するための図 実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による進み力率の場合の開処理を説明するための図 実施の形態1にかかる電力量計の制御部のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態2にかかる電力量計の構成の一例を示す図 実施の形態2にかかる電力量計の制御部の動作の一例を示すフローチャート 実施の形態2にかかる電力量計の劣化度演算部による劣化度演算処理の一例を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる電力量計および電気機器を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下においては、電気機器の一例として、電力量計を挙げて説明するが、電気機器は、電力量計に限定されず、電路を開閉するための複数の開閉器を備え、電路を閉状態から開状態にする際に、複数の開閉器を閉状態から開状態にする機器であればよい。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる電力量計の構成の一例を示す図である。図1に示す電力量計100は、電源と負荷との間に接続され、単相2線式の電路で電源から負荷へ供給される交流電力の電力量を計測する。また、電力量計100は、電路を閉状態にすることで負荷を電源に接続したり、電路を開状態にすることで負荷から電源を遮断したりすることができる。かかる電力量計100は、例えば、スマートメーターと呼ばれる電子式電力量計であるが、スマートメーター以外の電力量計であってもよい。
図1に示すように、電力量計100は、電源側端子1S,2Sと、負荷側端子1L,2Lと、導電線3,4と、第1の開閉器5aと、第2の開閉器5bと、電流検出部6と、電圧検出部7と、第1の駆動回路8aと、第2の駆動回路8bと、制御部20とを備える。なお、図示しないが、電力量計100には、制御部20によって計測された使用電力量を表示する表示部、および外部の装置と無線または有線によって互いに情報を送受信する通信部なども備えている。
電源側端子1S,2Sは、電源に接続される。負荷側端子1L,2Lは、負荷に接続される。導電線3は、電源側端子1Sと負荷側端子1Lとの間の電路の一部を構成する。導電線4は、電源側端子2Sと負荷側端子2Lとの間の電路の一部を構成する。
第1の開閉器5aは、導電線3を構成する導電線3a,3b間に設けられ、導電線3aと導電線3bとの電気的な接続および電気的な遮断を行う。また、第2の開閉器5bは、導電線4を構成する導電線4a,4b間に設けられ、導電線4aと導電線4bとの電気的な接続および電気的な遮断を行う。
第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bは、電磁コイルと接点とを有するリレーであり、例えば、ラッチングリレーである。なお、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bは、接点を有する構成であればよく、電磁コイルを有するリレーに限定されない。なお、以下において、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bの各々を区別せずに示す場合、開閉器5と記載する場合がある。
電流検出部6は、導電線3に流れる電流iを検出する。電流検出部6は、例えば、導電線3に流れる電流を、導電線3に流れる電流iよりも小さな電流の信号である電流信号に変換する変流器と、かかる変流器から出力される電流信号を電圧の信号である電圧信号に変換する変換回路とを備える。
電圧検出部7は、導電線3,4に接続され、導電線3,4間の電圧vを検出する。電圧検出部7は、例えば、導電線3,4間の電圧を、導電線3,4間の電圧vよりも低い電圧の信号である電圧信号に変換する変圧器を備える。
第1の駆動回路8aおよび第2の駆動回路8bの各々は、導電線3,4に接続される。第1の駆動回路8aは、制御部20からの指令に基づき、導電線3,4から供給される電力を用いて第1の開閉器5aを駆動する。第2の駆動回路8bは、制御部20からの指令に基づき、導電線3,4から供給される電力を用いて第2の開閉器5bを駆動する。
例えば、第1の駆動回路8aは、制御部20からの第1の開閉器5aの閉指令に基づき、開状態の第1の開閉器5aを駆動して第1の開閉器5aを閉状態にする。また、第1の駆動回路8aは、制御部20からの第1の開閉器5aの開指令に基づき、閉状態の第1の開閉器5aを駆動して第1の開閉器5aを開状態にする。
第2の駆動回路8bは、制御部20からの第2の開閉器5bの閉指令に基づき、開状態の第2の開閉器5bを駆動して第2の開閉器5bを閉状態にする。また、第2の駆動回路8bは、制御部20からの第2の開閉器5bの開指令に基づき、閉状態の第2の開閉器5bを駆動して第2の開閉器5bを開状態にする。以下において、第1の駆動回路8aおよび第2の駆動回路8bの各々を区別せずに示す場合、駆動回路8と記載する場合がある。
制御部20は、第1の駆動回路8aおよび第2の駆動回路8bへ開指令または閉指令を出力することで、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bを制御する。なお、制御部20は、電路を開状態から閉状態にする場合、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bを開状態から閉状態にする。また、制御部20は、電路を閉状態から開状態にする場合、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bを閉状態から開状態にする。
制御部20は、AD(Analogue-to-Digital)変換器21,22と、演算部23と、開閉器制御部24とを備える。AD変換器21は、電流検出部6から出力される電圧信号をデジタル信号に変換する。AD変換器21によって変換されたデジタル信号には、導電線3に流れる電流iの瞬時値を示すデータが含まれる。AD変換器22は、電圧検出部7から出力される電圧信号をデジタル信号に変換する。AD変換器22によって変換されたデジタル信号には、導電線3,4間の電圧vの瞬時値を示すデータが含まれる。
演算部23は、状態値演算部31と、劣化度演算部32とを備える。状態値演算部31は、AD変換器21,22から出力されるデジタル信号に基づいて、電流実効値I、電圧実効値V、有効電力値P、力率λ、および電力量Wなどを演算する。
劣化度演算部32は、状態値演算部31による演算結果に基づいて、第1の開閉器5aの接点の劣化度および第2の開閉器5bの接点の劣化度を演算する。例えば、劣化度演算部32は、電流実効値I、皮相電力値S、または有効電力値Pに基づいて、第1の開閉器5aの接点の劣化度および第2の開閉器5bの接点の劣化度を演算することができる。
以下、劣化度演算部32によって演算される第1の開閉器5aの接点の劣化度を第1の劣化度De1と記載し、劣化度演算部32によって演算される第2の開閉器5bの接点の劣化度を第2の劣化度De2と記載する。また、第1の劣化度De1および第2の劣化度De2を各々に区別せずに示す場合、劣化度Deと記載する場合がある。
開閉器制御部24は、電路を閉状態から開状態へ変更する場合、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bのうち一方を閉状態から開状態へ変更した後に、他方を閉状態から開状態へ変更する。
開閉器制御部24は、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bのうちいずれの開閉器を最初に閉状態から開状態へ変更するかを、劣化度演算部32によって演算された第1の劣化度De1と第2の劣化度De2との比較結果に基づいて、決定する。以下において、電路を閉状態から開状態へ変更する場合に、第1の開閉器5aおよび第2の開閉器5bのうち最初に閉状態から開状態へ変更される開閉器を説明の便宜上「先動作開閉器」と記載する。
開閉器制御部24は、例えば、第1の劣化度De1から第2の劣化度De2を減算した値が予め設定された閾値α以下である場合、第1の開閉器5aを先動作開閉器に決定し、第2の劣化度De2から第1の劣化度De1を減算した値が閾値α以下である場合に、第2の開閉器5bを先動作開閉器に決定することができる。なお、閾値αは、正の値であるがゼロであってもよい。
図2は、実施の形態1にかかる電力量計の制御部の動作の一例を示すフローチャートである。以下において、劣化度演算部32によって前回演算された第1の劣化度De1を「De1(n-1)」と記載し、劣化度演算部32によって今回演算される第1の劣化度De1を「De1(n)」と記載する。また、劣化度演算部32によって前回演算された第2の劣化度De2を「De2(n-1)」と記載し、劣化度演算部32によって今回演算される第2の劣化度De2を「De2(n)」と記載する。なお、nは、2以上の整数である。
図2に示すように、制御部20の開閉器制御部24は、前回の先動作開閉器が第1の開閉器5aであるか否かを判定する(ステップS10)。開閉器制御部24は、前回の先動作開閉器が第1の開閉器5aであると判定した場合(ステップS10:Yes)、第1の劣化度De1(n-1)から第2の劣化度De2(n-1)を減算した結果が閾値α以下であるか否かを判定する(ステップS11)。
また、開閉器制御部24は、ステップS10において、前回の先動作開閉器が第1の開閉器5aではないと判定した場合(ステップS10:No)、第2の劣化度De2(n-1)から第1の劣化度De1(n-1)を減算した結果が閾値α以下であるか否かを判定する(ステップS12)。
開閉器制御部24は、第1の劣化度De1(n-1)から第2の劣化度De2(n-1)を減算した結果が閾値α以下であると判定した場合(ステップS11:Yes)、または、開閉器制御部24は、第2の劣化度De2(n-1)から第1の劣化度De1(n-1)を減算した結果が閾値α以下でないと判定した場合(ステップS12:No)、処理をステップS13へ移行する。
また、開閉器制御部24は、第1の劣化度De1(n-1)から第2の劣化度De2(n-1)を減算した結果が閾値α以下でないと判定した場合(ステップS11:No)、または、第2の劣化度De2(n-1)から第1の劣化度De1(n-1)を減算した結果が閾値α以下であると判定した場合(ステップS12:Yes)、処理をステップS18へ移行する。
ステップS13において、制御部20の状態値演算部31は、電流検出部6によって検出された電流iおよび電圧検出部7によって検出された電圧vに基づいて、電流実効値I、電圧実効値V、有効電力値P、および力率λを演算する。
次に、制御部20の開閉器制御部24は、第1の開閉器5aの開処理を行う(ステップS14)。かかる開処理は、導電線3,4間の電圧の位相に基づいて第1の駆動回路8aに第1の開閉器5aの開指令を出力する処理であり、後で詳述する。開閉器制御部24は、ステップS14の処理を終了すると、第1の開閉器5aの開動作が完了するまで待つウェイト処理を実行する(ステップS15)。かかる処理において、開閉器制御部24は、例えば、第1の駆動回路8aに第1の開閉器5aの開指令を出力してから予め設定された時間が経過するまで待つことでウェイト処理を実行することができる。
開閉器制御部24は、ステップS15の処理を終了すると、第2の開閉器5bの開指令を第2の駆動回路8bへ出力する(ステップS16)。そして、制御部20の劣化度演算部32は、状態値演算部31の演算結果に基づいて、第1の劣化度De1(n)を演算する(ステップS17)。かかる処理は、後で詳述する。
ステップS18において、開閉器制御部24は、ステップS13の処理と同様に、電流検出部6によって検出された電流iおよび電圧検出部7によって検出された電圧vに基づいて、電流実効値I、電圧実効値V、有効電力値P、および力率λを演算する。
次に、開閉器制御部24は、第2の開閉器5bの開処理を行う(ステップS19)。かかる開処理は、導電線3,4間の電圧の位相に基づいて第2の駆動回路8bに第2の開閉器5bの開指令を出力する処理であり、後で詳述する。開閉器制御部24は、ステップS19の処理を終了すると、第2の開閉器5bの開動作が完了するまで待つウェイト処理を実行する(ステップS20)。かかる処理において、開閉器制御部24は、例えば、第2の駆動回路8bに第2の開閉器5bの開指令を出力してから予め設定された時間が経過するまで待つことでウェイト処理を実行することができる。
開閉器制御部24は、ステップS20の処理を終了すると、第1の開閉器5aの開指令を第1の駆動回路8aへ出力する(ステップS21)。次に、制御部20の劣化度演算部32は、状態値演算部31の演算結果に基づいて、第2の劣化度De2(n)を演算する(ステップS22)。かかる処理は、後で詳述する。
図3は、実施の形態1にかかる電力量計の劣化度演算部による劣化度演算処理の一例を示すフローチャートである。以下において、劣化度演算部32によって前回演算された開閉器5の接点の劣化度Deを「De(n-1)」と記載し、今回演算される開閉器5の接点の劣化度Deを「De(n)」と記載する。
図3に示すように、制御部20の劣化度演算部32は、劣化演算モードが第1のモードに設定されているか否かを判定する(ステップS30)。劣化演算モードは、劣化度演算部32による劣化度の演算方法についてのモードであり、第1モードと第2モードとがある。劣化度演算部32は、劣化演算モードが第1のモードに設定されていると判定した場合(ステップS30:Yes)、皮相電力値Sを演算する(ステップS31)。ステップS31において、劣化度演算部32は、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前に状態値演算部31によってステップS13またはステップS18で演算された電流実効値Iと電圧実効値Vとを乗算することで、皮相電力値Sを求める。
次に、劣化度演算部32は、ステップS31で演算された皮相電力値Sを劣化度De(n-1)に加算した値を、劣化度De(n)にする(ステップS32)。このように、劣化度演算部32は、劣化演算モードが第1のモードに設定されている場合、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前に得られた電圧vと電流iに基づき得られる皮相電力値Sの累積値によって劣化度De(n)を求めることができる。
劣化度演算部32は、ステップS30において、劣化演算モードが第1のモードに設定されていないと判定した場合(ステップS30:No)、劣化演算モードが第2のモードに設定されているか否かを判定する(ステップS33)。
劣化度演算部32は、劣化演算モードが第2のモードに設定されていると判定した場合(ステップS33:Yes)、ステップS13またはステップS18で演算された有効電力値Pを劣化度De(n-1)に加算した値を、劣化度De(n)にする(ステップS34)。このように、劣化度演算部32は、劣化演算モードが第2のモードに設定されている場合、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前に得られる有効電力値Pの累積値によって劣化度De(n)を求めることができる。
劣化度演算部32は、劣化演算モードが第2のモードに設定されていないと判定した場合(ステップS33:No)、ステップS13またはステップS18で演算された電流実効値Iを劣化度De(n-1)に加算した値を、劣化度De(n)にする(ステップS35)。このように、劣化度演算部32は、劣化演算モードが第1のモードおよび第2のモードではない第3のモードに設定されている場合、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前に得られる電流実効値Iの累積値によって劣化度De(n)を求めることができる。
劣化度演算部32は、ステップS32の処理、ステップS34の処理、またはステップS35の処理を終了した場合、図3に示す処理を終了する。このように、劣化度演算部32は、劣化演算モードの種別毎に異なる演算値を用いて劣化度Deを演算することができる。なお、劣化演算モードは、外部から制御部20へ設定することができる。また、劣化度演算部32は、劣化演算モードを複数有しない構成であってもよい。この場合、劣化度演算部32は、皮相電力値S、有効電力値P、および電流実効値Iのうち1つを用いて劣化度Deを判定する。
なお、劣化度演算部32は、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の電流iの瞬時値の平均値に基づいて、劣化度Deを演算することもできる。例えば、劣化度演算部32は、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の数10msの電流iの瞬時値の平均値の大きさを累積した値を、劣化度De(n)にすることもできる。
また、劣化度演算部32は、開動作時間taを考慮して、電流検出部6で検出される電流iと電圧検出部7で検出される電圧vとに基づいて、閉状態の開閉器5が開状態になるタイミングでの皮相電力値S、有効電力値P、およびの予測値を演算することもできる。この場合、劣化度演算部32は、皮相電力値S、有効電力値P、および電流実効値Iのいずれかの予測値を累積することで、劣化度De(n)を求めることもできる。
また、ステップS13,18の処理は、上述したタイミングに限定されない。例えば、演算部23は、ステップS13の処理を、ステップS14の処理とステップS15の処理との間に行い、ステップS18の処理を、ステップS19の処理とステップS20の処理との間に行うこともできる。このように、演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動中に電流検出部6および電圧検出部7によって検出される電流iおよび電圧vに基づいて、各開閉器5の劣化度を演算することもできる。
図4は、実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による開処理の一例を示すフローチャートである。図5は、実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による遅れ力率の場合の開処理を説明するための図であり、図6は、実施の形態1にかかる電力量計の開閉器制御部による進み力率の場合の開処理を説明するための図である。
図4に示すように、開閉器制御部24は、シフト時間tdを演算する(ステップS40)。ステップS40の処理において、開閉器制御部24は、下記式(1)の演算によって、力率λのアークコサインを算出することで電流iと電圧vとの位相差φ[rad]を求め、下記式(2)の演算によって、電源の周期TAから位相差φ分ずれた時間であるシフト時間tdを算出する。
φ=arccos(λ) ・・・(1)
td=TA×φ/2π ・・・(2)
次に、開閉器制御部24は、力率λが遅れ力率か否かを判定する(ステップS41)。開閉器制御部24は、力率λが遅れ力率であると判定した場合(ステップS41:Yes)、図5に示すように、電圧vのゼロクロス点からシフト時間tdだけ遅れたタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力する(ステップS42)。例えば、開閉器制御部24は、電圧vのゼロクロス点からシフト時間td分の計時を行うことで、開閉器5の開指令の出力タイミングを決定することができる。
また、開閉器制御部24は、力率λが遅れ力率ではないと判定した場合(ステップS41:No)、図6に示すように、電圧vのゼロクロス点からシフト時間tdだけ進んだタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力する(ステップS43)。例えば、開閉器制御部24は、周期TAからシフト時間tdを減算してシフト時間td1を求め、電圧vのゼロクロス点からシフト時間td1分の計時を行うことで、開閉器5の開指令の出力タイミングを決定することができる。
なお、電圧vの位相θが下記式(3)で示される場合、開閉器制御部24は、ステップS42において、下記式(4)の演算によって得られる電圧v1の位相に基づいて、電圧v1がゼロクロス点になるタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することもできる。これによっても、電圧vのゼロクロス点からシフト時間tdだけ遅れたタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することができる。
v=sin(θ) ・・・(3)
v1=sin(θ-2π×td/TA) ・・・(4)
また、開閉器制御部24は、ステップS43において、下記式(5)の演算によって得られる電圧v2の位相に基づいて、電圧v2がゼロクロス点になるタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することもできる。これによっても、電圧vのゼロクロス点からシフト時間tdだけ進んだタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することができる。
v2=sin(θ+2π×td/TA) ・・・(5)
このように、開閉器制御部24は、力率λに基づいて、電圧vのゼロクロス点からシフト時間tdだけ遅れたタイミングまたは進んだタイミングで駆動回路8へ開指令を出力する。そのため、電流iがゼロまたは小さいときに、開閉器5を開動作させることができ、開閉器5の開動作時に大きなサージが発生することを抑制でき、開閉器5の劣化を抑制することができる。
なお、開閉器制御部24は、開閉器5の開指令を駆動回路8へ出力してから開閉器5が開状態になるまでの時間である開閉器5の開動作時間taを考慮して、開閉器5の開指令の出力タイミングを決定することもできる。
例えば、開閉器制御部24は、力率λが遅れ力率であると判定した場合、電圧vのゼロクロス点からtd+taだけ遅れたタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することができる。また、開閉器制御部24は、力率λが進み力率であると判定した場合、電圧vのゼロクロス点からtd-taだけ進んだタイミングで駆動回路8へ開閉器5の開指令を出力することができる。これにより、開動作時間taを考慮しない場合に比べ、開閉器5の劣化をより抑制することができる。
ここで、実施の形態1にかかる電力量計100の制御部20のハードウェア構成について説明する。図7は、実施の形態1にかかる電力量計の制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7に示すように、電力量計100の制御部20は、プロセッサ101と、メモリ102と、入出力回路103とを備える。プロセッサ101、メモリ102、および入出力回路103は、バス104によって互いにデータの送受信が可能である。上述したAD変換器21,22は、入出力回路103によって実現される。メモリ102は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。
プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、上述した演算部23および開閉器制御部24の機能を実行する。プロセッサ101は、処理回路の一例であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち1つ以上を含む。メモリ102は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)などである。
なお、上述した演算部23および開閉器制御部24を図7に示したプロセッサ101およびメモリ102と同様の機能を実現する専用のハードウェアで実現してもよい。専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせた処理回路である。演算部23および開閉器制御部24の一部を専用のハードウェアで実現し、残りを図7に示したプロセッサ101およびメモリ102で実現するようにしてもよい。
以上のように、実施の形態1にかかる電力量計100は、電路を開閉する複数の開閉器5と、電路の電流iを検出する電流検出部6と、各開閉器5の劣化度を演算する演算部23と、複数の開閉器5を駆動する開閉器制御部24とを備える。演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部6によって検出される電流iに基づいて、各開閉器5の劣化度Deを演算する。開閉器制御部24は、各開閉器5の劣化度Deに基づいて、複数の開閉器5のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器5を決定し、決定結果に基づいて複数の開閉器5を駆動する。これにより、複数の開閉器5間における劣化のばらつきを抑制でき、各開閉器5の寿命を延ばすことができる。また、各開閉器5の寿命が延びるため、電力量計100の寿命を延ばすことができる。
また、演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部6によって検出される電流iの実効値である電流実効値Iを演算し、電流実効値Iを累積することで劣化度Deを演算する。これにより、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の電流の大きさが大きいほど劣化度Deを高くすることができ、劣化度Deを精度よく求めることができる。
また、電力量計100は、電路の電圧vを検出する電圧検出部7を備える。演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部6および電圧検出部7によって検出される電流iおよび電圧vとに基づいて、各開閉器5の劣化度Deを演算する。これにより、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の電圧が変動する場合であっても、劣化度Deを精度よく求めることができる。
また、演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部6および電圧検出部7によって検出される電流iおよび電圧vに基づいて皮相電力値Sを演算し、皮相電力値Sを累積することで劣化度Deを演算する。これにより、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の皮相電力が大きいほど劣化度Deを高くすることができ、劣化度Deを精度よく求めることができる。
また、演算部23は、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に電流検出部6および電圧検出部7によって検出される電流iおよび電圧vに基づいて有効電力値Pを演算し、有効電力値Pを累積することで劣化度Deを演算する。これにより、開閉器5の閉状態から開状態への駆動直前の有効電力が大きいほど劣化度Deを高くすることができ、劣化度Deを精度よく求めることができる。
また、演算部23は、電流検出部6によって検出される電流iと電圧検出部7によって検出される電圧vとに基づいて力率λを演算する。開閉器制御部24は、演算部23によって演算された力率λに基づくタイミングで開閉器5を駆動する。これにより、開閉器5の開動作に起因する開閉器5の接点の劣化を効果的に抑えることができる。
また、開閉器制御部24は、各開閉器5の劣化度Deに基づいて、複数の開閉器5のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器5を決定し、決定結果に基づいて複数の開閉器5を順番に駆動するので、電流検出部6を開閉器5ごとに設けなくても、各開閉器5の劣化度Deを算出することが可能であり、電力量計の低コスト化を図ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2にかかる電力量計は、先動作開閉器の閉状態から開状態への駆動が開始されてから電流検出部によって検出される電流が予め設定された閾値以下になるまでの時間に基づいて、開閉器の劣化度を判定する点で、実施の形態1にかかる電力量計100と異なる。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の電力量計100と異なる点を中心に説明する。
図8は、本発明の実施の形態2にかかる電力量計の構成の一例を示す図である。図8に示すように、実施の形態2にかかる電力量計100Aは、制御部20に代えて、制御部20Aを備える。制御部20Aは、演算部23および開閉器制御部24に代えて、演算部23Aおよび開閉器制御部24Aを備える。
演算部23Aは、状態値演算部31と、劣化度演算部32Aとを備える。劣化度演算部32Aは、先動作開閉器の閉状態から開状態への駆動が開始されてから電流検出部6によって検出される電流iの瞬時値の大きさが予め設定された閾値β以下になるまでの時間に基づいて、先動作開閉器の劣化度Deを演算する。
開閉器制御部24Aは、開閉器制御部24と同様の処理によって、先動作開閉器を決定するが、先動作開閉器の開処理を行った後に、残りの開閉器5の開処理を行うまでのウェイト処理が開閉器制御部24と異なる。
以下、実施の形態2にかかる電力量計100Aの制御部20Aの動作を具体的に説明する。図9は、実施の形態2にかかる電力量計の制御部の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図9に示すステップS50~52,S54,S58,S61,S65の処理は、図2に示すステップS10~S12,S14,S16,S19,S21の処理と同じであり、説明を省略する。
図9に示すように、制御部20Aの状態値演算部31は、ステップS53において、電流検出部6によって検出された電流iおよび電圧検出部7によって検出された電圧vに基づいて、力率λを演算する。
開閉器制御部24Aは、ステップS54において第1の開閉器5aの開処理を終了した後、第1の駆動回路8aへ開指令を出力したタイミングで計時タイマーによる計時を開始する(ステップS55)。そして、開閉器制御部24Aは、電流検出部6によって検出された電流iの瞬時値の大きさを示す電流値が予め設定された閾値β以下になったか否かを判定する(ステップS56)。閾値βは、例えば、計時タイマーによって開閉器5の開動作時間taが計時できるように設定される。
開閉器制御部24Aは、電流値が閾値β以下になっていないと判定した場合(ステップS56:No)、ステップS56の処理を繰り返す。開閉器制御部24Aは、電流値が閾値β以下になったと判定した場合(ステップS56:Yes)、計時タイマーによる計時を終了する(ステップS57)。
劣化度演算部32Aは、ステップS58の処理が終了した後、第1の劣化度De1(n)を演算する(ステップS59)。かかる処理は、後で詳述する。
また、状態値演算部31は、ステップS60において、ステップS53の処理と同様に、力率λを演算する。開閉器制御部24Aは、ステップS61において第2の開閉器5bの開処理を終了した後、第2の駆動回路8bへ開指令を出力したタイミングで計時タイマーによる計時を開始する(ステップS62)。そして、開閉器制御部24Aは、ステップS56の処理と同様に、電流検出部6によって検出された電流値が閾値β以下になったか否かを判定する(ステップS63)。
開閉器制御部24Aは、電流値が閾値β以下になっていないと判定した場合(ステップS63:No)、ステップS63の処理を繰り返す。開閉器制御部24Aは、電流値が閾値β以下になったと判定した場合(ステップS63:Yes)、計時タイマーによる計時を終了する(ステップS64)。
劣化度演算部32Aは、ステップS65の処理が終了した後、第2の劣化度De2(n)を演算する(ステップS66)。かかる処理は、後で詳述する。
図10は、実施の形態2にかかる電力量計の劣化度演算部による劣化度演算処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下においては、上述した図9のステップS55~S57までの処理による計時タイマーの計時時間およびステップS62~S64の処理による計時タイマーの計時時間を「tb」と記載する。
図10に示すように、制御部20Aの劣化度演算部32Aは、劣化演算モードが第1のモードに設定されているか否かを判定する(ステップS70)。劣化度演算部32Aは、劣化演算モードが第1のモードに設定されていると判定した場合(ステップS70:Yes)、劣化度De(n-1)に計時タイマーによる計時時間tbを加算した値を、劣化度De(n)にする(ステップS71)。
このように、劣化度演算部32Aは、劣化演算モードが第1のモードに設定されている場合、計時時間tbの累積値によって劣化度De(n)を求めることができる。
劣化度演算部32Aは、ステップS70において、劣化演算モードが第1のモードに設定されていないと判定した場合(ステップS70:No)、最新の過去のm回の計時時間tbの平均値である平均計時時間tbavを演算し、演算した平均計時時間tbavを、劣化度De(n)にする(ステップS72)。なお、mは2以上の整数である。
このように、劣化度演算部32Aは、劣化演算モードが第1のモードではない第2のモードに設定されている場合、平均計時時間tbavによって劣化度Deを求めることができる。
劣化度演算部32Aは、ステップS71の処理またはステップS72の処理を終了した場合、図10に示す処理を終了する。このように、劣化度演算部32Aは、劣化演算モードの種別毎に異なる値を用いて劣化度Deを演算することができる。なお、劣化演算モードは、外部から制御部20Aへ設定することができる。また、劣化度演算部32Aは、劣化演算モードを複数有しない構成であってもよい。この場合、劣化度演算部32Aは、計時時間tbの累積値および平均計時時間tbavのいずれか1つを用いて劣化度Deを判定する。
実施の形態2にかかる電力量計100Aのハードウェア構成の一例は、図7に示す電力量計100と同じである。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、演算部23Aおよび開閉器制御部24Aの機能を実行することができる。
以上のように、実施の形態2にかかる電力量計100Aの制御部20Aは、各開閉器5の閉状態から開状態への駆動が開始されてから電流検出部6によって検出される電流iが予め設定された閾値β以下になるまでの時間を検出し、かかる検出結果を累積することで劣化度Deを演算することができる。これにより、開閉器5の開動作時間taが長いほど劣化度Deを高くすることができ、劣化度Deを精度よく求めることができる。
なお、上述した実施の形態1,2では、電路に交流電流が流れる例を説明したが、電路に直流電流が流れている電力量計にも上述した構成を適用することができる。この場合、複数の開閉器5は電路に直列に接続され、また、劣化度演算部32は、ステップS30,S31の処理を行わない。
また、上述した実施の形態1,2の電力量計100,100Aは、単相2線式の電路で供給される電力量を計測する電力量計であるが、3相3線式の電路または3相4線式の電路に供給される電力量を計測する電力量計に適用することもできる。この場合、電力量計100,100Aは、3つ以上の開閉器5が並列に電路に設けられ、3つ以上の開閉器5の劣化度に基づいて、先動作開閉器を決定する。なお、上述したように、電力量計100,100Aは電気機器の一例であり、電力量計以外の電気機器に上述した構成を設けることもできる。
また、劣化度演算部32,32Aは、開閉器5の開処理が行われる毎に、開処理が行われた開閉器5の劣化度Deを演算するが、開閉器5の開処理がp回行われる毎に、開処理が行われた開閉器5の劣化度Deを演算することもできる。pは、2以上の整数である。この場合、劣化度演算部32,32Aは、劣化度Deが大きくなるにつれ、pを小さくすることもできる。
また、電力量計100,100Aは、電力量計100,100Aの内部の温度を検出する温度検出部が設けられた構成であってもよく、この場合、劣化度演算部32,32Aは、温度検出部によって検出された温度に基づく係数を用いて、劣化度Deを演算することができる。
また、開閉器制御部24Aは、各開閉器5の劣化度Deに基づいて、複数の開閉器5のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器5を決定し、決定結果に基づいて複数の開閉器5を順番に駆動するので、電流検出部6を開閉器5ごとに設けなくても、各開閉器5の劣化度Deを算出することが可能であり、電力量計の低コスト化を図ることができる。
例えば、劣化度演算部32は、下記式(6)~(8)のいずれかによって、劣化度De(n)を演算することができる。劣化度演算部32は、温度と計数k1,k2,k3との関係を示す演算式またはテーブルを有しており、温度検出部によって検出された温度から計数k1,k2,k3の値を求めることができる。
De(n)=De(n-1)+k1×S ・・・(6)
De(n)=De(n-1)+k2×P ・・・(7)
De(n)=De(n-1)+k3×I ・・・(8)
また、劣化度演算部32Aは、下記式(9),(10)のいずれかによって、劣化度De(n)を演算することができる。劣化度演算部32Aは、温度と計数k4,k5との関係を示す演算式またはテーブルを有しており、温度検出部によって検出された温度から計数k4,k5の値を求めることができる。
De(n)=De(n-1)+k4×tb ・・・(9)
De(n)=k5×tbav ・・・(10)
また、実施の形態1,2の開閉器制御部24,24Aは、上述した閾値αを劣化度Deが大きくなるほど小さい値にすることもできる。
また、実施の形態1,2の電力量計100,100Aの制御部20,20Aは、劣化度演算部32,32Aで演算された劣化度Deの情報を不図示の表示部に表示したり、劣化度Deの情報を不図示の通信部から外部の装置へ送信したりすることもできる。これにより、電力量計100,100Aを管理する管理者は、早期に開閉器5の寿命を把握することが可能となり、取り換えるタイミングを適切に判断することが可能になる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1L,2L 負荷側端子、1S,2S 電源側端子、3,3a,3b,4,4a,4b 導電線、5 開閉器、5a 第1の開閉器、5b 第2の開閉器、6 電流検出部、7 電圧検出部、8 駆動回路、8a 第1の駆動回路、8b 第2の駆動回路、20,20A 制御部、21,22 AD変換器、23,23A 演算部、24,24A 開閉器制御部、31 状態値演算部、32,32A 劣化度演算部、100,100A 電力量計。

Claims (8)

  1. 電路を開閉する複数の開閉器と、
    前記電路の電流を検出する電流検出部と、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部によって検出される前記電流に基づいて、各前記開閉器の接点の劣化度を演算する演算部と、
    各前記開閉器の接点の劣化度に基づいて、前記複数の開閉器のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器を決定し、決定結果に基づいて前記複数の開閉器を駆動する開閉器制御部と、を備え
    前記開閉器制御部は、
    前記複数の開閉器のうち前記劣化度が閾値以上大きい開閉器を最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器として決定し、前記劣化度が大きくなるほど前記閾値を小さくする
    ことを特徴とする電力量計。
  2. 前記電路の電圧を検出する電圧検出部を備え、
    前記演算部は、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部および前記電圧検出部によって検出される前記電流および前記電圧に基づいて、前記劣化度を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力量計。
  3. 前記演算部は、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部によって検出される前記電流の実効値を演算し、前記実効値を累積することで前記劣化度を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力量計。
  4. 前記演算部は、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部および前記電圧検出部によって検出される前記電流および前記電圧に基づいて皮相電力値を演算し、前記皮相電力値を累積することで前記劣化度を演算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力量計。
  5. 前記演算部は、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部および前記電圧検出部によって検出される前記電流および前記電圧に基づいて、各前記開閉器が閉状態から開状態になる直前の有効電力値を演算し、前記有効電力値を累積することで前記劣化度を演算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力量計。
  6. 前記演算部は、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動が開始されてから前記電流検出部によって検出される前記電流が予め設定された閾値以下になるまでの時間を検出し、検出した時間を累積することで前記劣化度を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力量計。
  7. 前記電路の電圧を検出する電圧検出部を備え、
    前記演算部は、
    前記電圧および前記電流に基づいて力率を演算し、
    前記開閉器制御部は、
    前記演算部によって演算された前記力率に基づくタイミングで前記開閉器を駆動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力量計。
  8. 電路を開閉する複数の開閉器と、
    前記電路の電流を検出する電流検出部と、
    各前記開閉器の閉状態から開状態への駆動前または駆動中に前記電流検出部によって検出される前記電流に基づいて、各前記開閉器の接点の劣化度を演算する演算部と、
    各前記開閉器の接点の劣化度に基づいて、前記複数の開閉器のうち最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器を決定し、決定結果に基づいて前記複数の開閉器を駆動する開閉器制御部と、を備え
    前記開閉器制御部は、
    前記複数の開閉器のうち前記劣化度が閾値以上大きい開閉器を最初に閉状態から開状態へ駆動する開閉器として決定し、前記劣化度が大きくなるほど前記閾値を小さくする
    ことを特徴とする電気機器。
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