JP2940604B2 - 高調波測定用の電流注入装置 - Google Patents

高調波測定用の電流注入装置

Info

Publication number
JP2940604B2
JP2940604B2 JP19780997A JP19780997A JP2940604B2 JP 2940604 B2 JP2940604 B2 JP 2940604B2 JP 19780997 A JP19780997 A JP 19780997A JP 19780997 A JP19780997 A JP 19780997A JP 2940604 B2 JP2940604 B2 JP 2940604B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
harmonic
current
injection
harmonics
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19780997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1123626A (ja
Inventor
勲 香田
政和 塚本
荘治 西村
育千 夏田
義文 蓑輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chubu Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chubu Electric Power Co Inc, Nissin Electric Co Ltd filed Critical Chubu Electric Power Co Inc
Priority to JP19780997A priority Critical patent/JP2940604B2/ja
Priority to US09/110,997 priority patent/US6326796B1/en
Publication of JPH1123626A publication Critical patent/JPH1123626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2940604B2 publication Critical patent/JP2940604B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の高調波
特性の測定に用いられる電流注入装置に関し、詳しくは
その小型化に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力の送,配電においては、高調
波を低減することが重要である。
【0003】そして、n次(nは1,2,3,…の整
数)の高調波は系統基本周波数fs の整数倍であり、代
表的な5次,7次の高調波は5×fs ,7×fs であ
る。
【0004】この高調波の低減は高調波レベル(電圧レ
ベル)を予測し、その周波数のフィルタ設備をコンデン
サ設備に付設等して行われる。
【0005】そして、高調波レベルを予測する場合、電
力系統の例えば前記フィルタ設備の接続点より下位(下
流)又は上位(上流)の高調波特性を把握し、その等価
回路(高調波等価回路)を求める必要がある。
【0006】この高調波等価回路は、例えばノートンの
定理で表示した場合、アドミタンスと電流源との並列回
路とみなすことができる。
【0007】そして、電気学会論文誌B101巻8号,
P.451−458,(昭56−8)には、配電系統の
第5調波についての高調波等価回路を求める際、系統の
基本波の電圧,電流を計測し、その結果から高調波等価
回路のアドミタンス,電流源の大きさ,位相等を算出し
て推定することが記載されている。
【0008】しかし、前記論文誌に記載の高調波測定方
法の場合、系統の計測の基本波電圧・電流を計測し、そ
の計測結果から高調波アドミタンス,高調波電流源の大
きさ,位相等を推定して高調波特性を測定するため、精
度の高い測定が行えない。
【0009】すなわち、前記の測定方法にあっては、測
定対象の高調波のアドミタンスや電流源を実測して求め
たわけではなく、基本波の計測情報に基づき、基本波の
大きさ(ベクトル値)から測定対象の高調波の大きさ
(べクトル値)を推定するに過ぎないため、その高調波
特性を精度よく求めて測定することができない。
【0010】そのため、従来は電力系統の例えばフィル
タ設備の接続点より下位の高調波特性を正確に把握して
適当なフィルタ設備を設けたりすることができず、高調
波レベルを良好に低減することができなかった。
【0011】そこで、本出願人は特願平8−31019
2号の出願により、系統の高調波注入点に測定対象の高
調波(測定調波)の上下の系統基本周波数の非整数倍の
2周波数の電流(中間高調波の電流)をそれぞれ注入
し、各中間高調波の電圧,電流の実測結果から、系統の
高調波注入点より下位または上位の各中間高調波それぞ
れについての等価回路のアドミタンスを求め、それらを
用いた補間処理により、高調波注入点より下位又は上位
の測定対象の高調波についての等価回路のアドミタンス
を決定してその高調波特性を測定することを既に発明し
ている。
【0012】この場合、測定対象の高調波の上下の各中
間高調波の電流が系統に本来存在しない系統基本周波数
の非整数倍周波数の電流であり、それらの等価回路のア
ドミタンスが、系統に存在する各高調波の影響を受ける
ことなく、実測により精度よく求まるため、この結果を
用いて系統の例えば5次,7次の高調波の特性を精度よ
く測定して把握することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記既出願の高調波測
定方法を実施する場合、注入装置が必要となり、計測装
置全体が大型化されることが懸念されるため、小型の注
入装置で各中間高調波の電流をどのようにして形成して
系統に注入するかが重要な課題である。
【0014】本発明は、各中間高調波の電流を短時間に
注入し得るようにして、電流注入装置を小容量化し、小
型化することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の高調波測定用の電流注入装置は、出力周
波数が各中間高調波の周波数に連続的に変化するインバ
ータと、各中間高調波のほぼ中間に共振点を設定した共
振回路からなり、インバータの出力から各中間高調波の
電流を抽出するフィルタ部と、フィルタ部から出力され
た各中間高調波の電流を系統に注入する結合トランスと
を備える。したがって、インバータの出力が連続的に各
中間高調波の周波数に変化する。
【0016】さらに、インバータの各中間高調波の周波
数成分にフィルタ部が共振し、この共振による周波数の
選択に基づき、フィルタ部が系統基本周波数の成分や各
中間高調波の逓倍周波数の成分等の不要な周波数成分を
排除してインバータの出力から各中間高調波の電流を抽
出する。
【0017】そして、フィルタ部の各中間高調波の電流
が結合トランスを介して系統に注入される。
【0018】この場合、各中間高調波の電流を1台の電
流注入装置から系統に注入することができる。
【0019】しかも、この電流注入装置の出力が各中間
高調波の周波数に連続的に変化し、各中間高調波の電流
の注入が短時間で終了するため、電流注入装置はいわゆ
る短時間定格を満足すればよく、小容量,小型に形成す
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態について、
図1ないし図3を参照して説明する。まず、図2は測定
の対象となる電力系統1の単線表記の等価回路を示し、
この電力系統1の配電用変電所2の低圧2次側(660
0V側)の高調波特性を測定するため、配電用変電所2
の配電トランス3の2次側から引出された配電母線4に
高調波注入・計測点aが設定される。
【0021】この注入・計測点aに配電用変電所2の低
圧トランス5の高圧側(6600V),低圧側(220
V)を介して高調波測定用の電流注入装置6が接続さ
れ、この電流注入装置6及びA/D変換器7,信号処理
装置8,演算処理装置9,表示装置10,記録装置11
により、高調波測定装置12が形成される。
【0022】ところで、電力系統1には系統基本周波数
s の整数倍の周波数n×fs (nは1,2,…の整
数)の種々の高調波が存在し、これらの高調波に対し
て、高調波注入点aからみたその右側の下位(下流)の
等価回路13は、例えばノートンの定理で表現すると、
アドミタンス14と電流源15との並列回路とみなすこ
とができる。
【0023】なお、電流源15は、通常、実際に電流源
が存在するのではなく、負荷による電流歪み等に起因し
て発生したものである。
【0024】そして、例えば代表的な第5調波(n=
5),第7調波(n=7)を測定対象の高調波(着目高
調波)とし、この着目高調波についての等価回路13の
時々刻々変化する回路定数を求めてその高調波特性を測
定する場合、まず、電流注入装置6から高調波注入・計
測点aに、着目高調波の周波数の上,下近傍の系統基本
周波数の非整数倍周波数の複数の中間高調波の電流を個
別に注入する。
【0025】このとき、各中間高調波の電流は電力系統
1に本来存在しない周波数の電流であり、高調波注入・
計測点aからみたその下位側及び上位側の各中間高調波
についての等価回路は、理想的な場合、ノートンの定理
で表現すると、それぞれアドミタンスのみとなる。
【0026】そして、高調波注入・計測点aに注入され
た各中間高調波の電流は、その下位側及び上位側の各中
間高調波についてのアドミタンスに応じて下位側,上位
側に分流する。
【0027】そのため、高調波注入・計測点aの各中間
高調波の注入電流I(m),注入電圧V(m)を注入ラインに
設けた計器用変流器16の計測電流,計器用変圧器17
の計測電圧から検出し、高調波注入・計測点aの上位に
分流した各中間高調波の電流Ix(m)を高調波注入・計測
点aの上位に測圧計器変流器18の計測電流から検出す
ると、高調波注入・計測点aの下位に分流した各中間高
調波の電流Iy(m)は、Iy(m)=I(m)−Ix(m)の演算か
ら求まる。
【0028】そして、高調波注入・計測点aからみた各
中間高調波についての下位の等価回路のアドミタンスを
y(m)とすると、高調波注入・計測点aからみた下位及
び上位の各中間高調波の電圧がそれぞれの注入電圧
V(m)に等しくなることから、アドミタンスYy(m)はYy
(m)=(I(m)−Ix(m))/V(m)の演算から求まる。
【0029】さらに、説明を簡単にするため、着目高調
波を挟むその上,下の2中間高調波についてのアドミタ
ンスYy(m)をY1(m),Y2(m)とすると、着目高調波につ
いての等価回路13のアドミタンス14が、最も簡単に
はY(n)=(Y1(m)+Y2(m))/2の補間演算からY(n)
として求まる。
【0030】また、電流注入装置6の電流注入が終了し
た後、計器用変圧器17の計測電圧,計器用変流器18
の計測電流から配電母線4を下位方向に流れる着目高調
波の電圧V(n),電流I(n)を求めることにより、IG(n)
=Y(n)×V(n)−I(n)の演算から等価回路13の電流
源15がIG(n)として求まる。
【0031】そして、着目高調波についての等価回路1
3のアドミタンス14,電流源15が求まると、高調波
注入・計測点aより下位の着目高調波についての特性を
測定して把握することができる。
【0032】そして、電流注入装置6は各中間高調波の
電流を設定時間ずつ連続的に順次に注入して高調波特性
の測定を短時間に終了するため、図1に示すように構成
され、低圧トランス5の低圧側に結合トランス19の第
1の巻線19aが接続され、この結合トランス19の第
2の巻線19bに電圧型のインバータ20が接続され
る。
【0033】このインバータ20は例えばタイマ動作に
より、ROM等のメモリに保持された各中間高調波の1
又は数周期のデータを設定された順に設定時間ずつ読出
し、読出したデータに基づき出力部のブリッジ構成の半
導体スイッチング素子を駆動し、図3に示すように連続
的に各中間高調波の周波数に変化するインバータ出力
(電圧出力)を形成する。なお、図3のt1 ,t2 はイ
ンバータ出力の周波数の変化タイミングを示す。
【0034】そして、インバータ20の出力は、この形
態では、その電流が例えば12Aから60Aに増大する
ように、巻数比1:5のステップアップトランス21に
より変圧され、このトランス21を介した設定電流のイ
ンバータ出力がコンデンサ22,抵抗23,コイル24
の直列共振回路が形成するフィルタ部25を通って結合
トランス19の第3の巻線19cに供給される。
【0035】このとき、本実施の形態にあっては、実際
の高調波計測に最も重要な第5調波又は第7調波を着目
高調波とし、その近傍周波数の各中間高調波の電流のみ
を結合トランス19,低圧トランス5を介して高調波注
入・計測点aに注入するため、フィルタ部25は共振点
が各中間高調波のほぼ中間の第6調波の前後に設定さ
れ、その共振特性がほぼ第5調波ないし第7調波の範囲
をカバーする平坦なQ特性に設定される。
【0036】そのため、低圧トランス5から高調波注入
点aに、不要な中間高調波の逓倍周波数成分を排除し
て、着目高調波を挟むその上下の各中間高調波の電流
が、途切れることなく設定時間ずつ順次に注入され、1
台の注入装置で短時間に測定が終了する。
【0037】したがって、インバータ20等は短時間定
格を満足すればよく、小容量,小型に形成することがで
きるとともに、それらの放熱フィンの省略等も図ること
ができる。
【0038】しかも、フィルタ部25の直列共振回路の
コンデンサ22が電力系統1の商用周波数電圧(系統基
本波の電圧)を分担し、この点から、トランス19,2
1等の小容量,小型化を図ることができる。
【0039】そのため、電流注入装置6を小容量かつ小
型,軽量に形成することができ、可搬型の装置に形成す
ることも可能になる。
【0040】つぎに、電流注入装置6から高調波注入・
計測点aに注入された各中間高調波の電流に基づく高調
波特性の具体的な測定方法を説明する。
【0041】まず、説明を簡単にするため、電流注入装
置6から高調波注入・計測点aに、着目高調波(周波数
n×fs )を挟むその上,下の2周波数f1 ,f2 (f
1 <n×fs <f2 )の中間高調波の電流Iy1(m),I
y2(m)(=Iyi(m),i=1,2)が順次に注入されて測
定が行われるとする。
【0042】この場合、電流Iy1(m),Iy2(m)それぞれ
の注入時、計器用変流器16により高調波注入・計測点
aの注入電流を計測し、かつ、計器用変圧器17,計器
用変流器18により高調波注入・計測点aの電圧(系統
電圧),その上位を流れる電流を計測し、それらの計測
信号を測定装置12のA/D変換器7によりそれぞれデ
ジタルの計測データに変換する。
【0043】さらに、A/D変換器7の各計測データを
信号処理装置8のFFT解析等により処理し、高調波注
入・計測点aに注入された電流I1(m),I2(m)(=Ii(
m),i=1,2)それぞれにつき、高調波注入・計測点
aの電圧V1(m),V2(m)(=Vi(m))及び高調波注入・
計測点aの上位への分流Ix1(m),Ix2(m)(=
xi(m),i=1,2)の計測結果を得る。
【0044】そして、信号処理装置8の計測出力を後段
の演算処理装置9に供給し、この処理装置9により、計
測された電流Ixi(m)に基づき、Iyi(m)=Ii(m)−Ixi
(m)の演算から高調波注入点aの下位への分流Iy1(m),
y2(m)を求め、Yyi(m)=Iyi(m)/Vi(m)の演算から
電流Iy1(m),Iy2(m)それぞれについてのアドミタンス
y1(m),Yy2(m)(=Yyi(m))を求める。
【0045】このとき、電流Iyi(m)が電力系統1に存
在しない周波数の電流であるため、電流注入装置6の注
入電力量が微小であっても、アドミタンスYyi(m)は電
力系統1の高調波等の影響を受けることなく正確に求ま
る。
【0046】なお、中間高調波の電流Ii(m)の代わりに
測定調波の高調波電流を注入しても、この高調波が電力
系統1に存在しているため、注入した高調波電流に基づ
くアドミタンスを求めることはできない。
【0047】また、高調波注入・計測点aの下位を流れ
る電流を計測し、その計測電流から電流Iyi(m)を求め
てもよい。
【0048】そして、演算処理装置9は例えばYy(n)=
(Yy1(m)+Yy2(m))/2の補間演算を実行し、高調波
注入・計測点aより下位の着目高調波についてのアドミ
タンスYy1(n)を求めて決定する。
【0049】このとき、アドミタンスYy1(m),Yy2(m)
が電力系統1の高調波の影響を受けることなく正確に算
出されるため、着目高調波についてのアドミタンスYy(
n)(アドミタンス14)が正確に求まる。
【0050】つぎに、電流注入装置6の電流注入の終了
直後、計器用変圧器17の計測電圧,計器用変流器18
の計測電流の周波数分析から系統母線4の着目高調波の
電圧V(n),下位方向の電流Iy(n)を求める。
【0051】そして、アドミタンスYy(n)及び電圧
V(n),電流Iy(n)に基づき、IGy(n)=Yy(n)×V(n)
−Iy(n)の演算から電流源IGy(n)(電流源15)を求
め、等価回路13を同定して高調波注入・計測点aより
下位の着目高調波についての高調波特性の完全な測定を
行う。
【0052】ところで、高調波注入・計測点aより上位
の高調波特性も、前記と同様にして同時に測定すること
ができる。
【0053】この場合、計測電流Ixi(m),計測電圧V(
m)に基づいて得られた中間高調波の分流Ix1(m),Ix2(
m)(=Ixi(m))から、高調波注入・計測点aの上位の
中間調 波についてのアドミタンスYx1(m),Yx2(m)
(=Yxi(m))はYxi(m)=Ixi(m) /Vi(m)の演算によ
り求まる。
【0054】また、Yx(n)=(Yx1(m)+Yx2(m))/2
の補間演算から、アドミタンスYy(n)と同様の高調波注
入・計測点aより上位の着目高調波についての等価回路
のアドミタンスYx(n)が求まる。
【0055】さらに、アドミタンスYx(n)及び電圧
V(n),電流Ix(n)に基づき、IGx(n)=Yx(n)×V(n)
+Ix(n)の演算から、電流源15と同様の高調波注入点
aより上位 の着目高調波についての等価回路の電流源
Gx(n)が求まる。
【0056】そして、アドミタンスYx(n),電流源IGx
(n)により、等価回路13と同様の高調波注入・計測点
aより上位の着目高調波についての等価回路を同定し、
高調波注入・計測点aより上位の高調波特性を測定でき
る。
【0057】つぎに、前記実施の形態においては、高調
波注入・計測点aを高調波の注入と計測とに兼用した
が、高調波注入点と高調波計測点とを別個に設定にし、
高調波注入点に電流注入装置6を接続し、高調波計測点
側に計器用変圧器17,計器用変流器18を設け、高調
波計測点より下位,上位の着目高調波についての等価回
路を同定して高調波特性を測定してもよく、この場合、
電流注入装置を小型,軽量にして可搬性を向上すること
により、高調波注入点への電流注入装置の運搬等が極め
て容易に行える利点がある。
【0058】また、高調波計測点と高調波注入点とを別
個に設ける場合、高調波注入点を系統の分枝した各母線
等に複数設定して電流注入装置6を複数にし、各電流注
入装置6から各中間高調波の電流を注入して高調波特性
を測定することができ、この場合は、各電流注入装置6
が一層小型,軽量になる利点がある。
【0059】そして、高調波注入点及び高調波計測点の
数や位置等をどのように設定した場合にも本発明を適用
することができるのは勿論である。
【0060】つぎに、例えば着目高調波の上,下の中間
高調波をそれぞれ複数にする場合や複数の着目高調波に
ついて一括して測定する場合には、インバータ20の出
力周波数を3種以上の多数の周波数に連続的に切換るよ
うにすればよいのは勿論である。
【0061】つぎに、インバータ20は出力周波数がタ
イマ制御等で設定された各中間高調波の周波数に連続的
に変化するものであれば、どのような構成であってもよ
い。
【0062】また、インバータ20の後段のステップア
ップトランス21は、インバータ20の出力電流が十分
大きいような場合は省くことができる。
【0063】さらに、直列共振回路25の共振特性は、
取出す中間高調波の周波数範囲等に応じて設定すればよ
く、各中間高調波の電流が極力同じ共振特性で抽出され
るように、必要な周波数範囲でいわゆるQ値が平坦であ
ることが望ましい。
【0064】つぎに、等価回路13等をアドミタンスと
電流源との並列回路とする代わりに、インピーダンスと
電圧源との直列回路として高調波特性を測定する場合に
も同様に適用することができるのは勿論である。
【0065】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。インバータ20の出力が連続的に各中間高調波の周
波数に変化する。そして、インバータ20の各中間高調
波の周波数成分にフィルタ部25が共振し、この共振に
よる周波数の選択に基づき、フィルタ部25により系統
基本周波数の成分や各中間高調波の逓倍周波数の成分等
の不要な周波数成分を排除してインバータ20の出力か
ら各中間高調波の電流を抽出することができる。
【0066】さらに、フィルタ部25の各中間高調波の
電流を結合トランス19を介して系統に注入することが
できる。
【0067】この場合、各中間高調波の電流を1台の電
流注入装置6から系統に注入することができる。
【0068】しかも、この電流注入装置6の出力が各中
間高調波の周波数に連続的に変化し、各中間高調波の電
流の注入が短時間に終了するため、電流注入装置6はい
わゆる短時間定格を満足すればよく、小容量,小型に形
成することができる。
【0069】したがって、小容量で小型の電流注入装置
6により、精度の高い高調波特性の測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の回路結線図である。
【図2】図1の電流注入装置を用いた高調波測定の1例
の回路結線図である。
【図3】図1のインバータの出力波形図である。
【符号の説明】
1 電力系統 19 結合トランス 20 インバータ 25 フィルタ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 荘治 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (72)発明者 夏田 育千 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (72)発明者 蓑輪 義文 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 23/20 G01R 31/00 H02J 3/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系統に測定対象の高調波の上下の系統基
    本周波数の非整数倍の周波数の電流を中間高調波の電流
    としてそれぞれ注入し、系統の計測電流,計測電圧の周
    波数解析により系統の前記各中間高調波の電流,電圧を
    検出して系統の前記各中間高調波についての等価回路の
    アドミタンス又はインピーダンスを求め、該各等価回路
    のアドミタンス又はインピーダンスから着目高調波につ
    いての系統の等価回路のアドミタンス又はインピーダン
    スを補間演算して決定し、系統の前記測定対象の高調波
    についての高調波特性を測定する際に、系統に前記各中
    間高調波の電流を注入する高調波測定用の電流注入装置
    において、 出力周波数が前記各中間高調波の周波数に連続的に変化
    するインバータと、 前記各中間高調波のほぼ中間に共振点を設定した共振回
    路からなり、前記インバータの出力から前記各中間高調
    波の電流を出力するフィルタ部と、 該フィルタ部から出力された前記各中間高調波の電流を
    系統に注入する結合トランスとを備えたことを特徴とす
    る高調波測定用の電流注入装置。
JP19780997A 1997-07-07 1997-07-07 高調波測定用の電流注入装置 Expired - Fee Related JP2940604B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19780997A JP2940604B2 (ja) 1997-07-07 1997-07-07 高調波測定用の電流注入装置
US09/110,997 US6326796B1 (en) 1997-07-07 1998-07-06 Harmonic measuring method and a current injection device for harmonic measurement

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19780997A JP2940604B2 (ja) 1997-07-07 1997-07-07 高調波測定用の電流注入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1123626A JPH1123626A (ja) 1999-01-29
JP2940604B2 true JP2940604B2 (ja) 1999-08-25

Family

ID=16380716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19780997A Expired - Fee Related JP2940604B2 (ja) 1997-07-07 1997-07-07 高調波測定用の電流注入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2940604B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100748492B1 (ko) * 2001-02-13 2007-08-13 엘지전자 주식회사 상변화형 광디스크의 초기화방법
WO2011114689A1 (ja) * 2010-03-15 2011-09-22 大正製薬株式会社 顔料組成物
CN110208602B (zh) * 2019-06-06 2020-07-07 福州大学 一种利于变压器超高次谐波传递特性计算电路的计算方法
CN111537794B (zh) * 2020-05-21 2023-02-28 国网江苏省电力有限公司电力科学研究院 一种三端口阻抗扫频装置的拓扑***、控制方法及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1123626A (ja) 1999-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2059594A (en) Electrical measuring instrument
US5383084A (en) Circuit analyzing system
JP3312167B2 (ja) 電気エネルギ消費量をデジタル的に測定するための方法および装置
Li et al. A parameter identification technique for metal-oxide surge arrester models
CN113759288B (zh) 一种漏电流检测电路、方法及漏电流检测器
JP4925595B2 (ja) 交流インピーダンス測定装置及び方法
JP2940604B2 (ja) 高調波測定用の電流注入装置
CN111103550A (zh) 用于电池阻抗测量的设备和方法
US20150054483A1 (en) Load bank providing constant power
JP3167620B2 (ja) 高調波流出量の評価装置
Saied Capacitor switching transients: analysis and proposed technique for identifying capacitor size and location
Xiaohua et al. Improved performance Rogowski coils for power system
RU2704394C1 (ru) Способ дистанционного определения места замыкания фазы на землю
RU2025740C1 (ru) Способ определения места повреждения на линиях электропередачи и устройство для его осуществления
RU2028634C1 (ru) Способ измерения сопротивления изоляции электрических сетей переменного тока со статическими преобразователями и устройство для его осуществления
SU1737363A1 (ru) Способ измерени сопротивлени изол ции электрических сетей
Djebli et al. Modelling of Constant Voltage Transformer for Transient and Parametric Analysis
JP2940598B2 (ja) 電力系統の高調波測定方法
RU2819139C1 (ru) Способ дистанционного определения места ослабления электрического контакта между последовательно включенными элементами электроустановки
JP2940605B2 (ja) 高調波特性測定方法及び高調波特性測定装置
JPH1123629A (ja) 電力系統の高調波測定方法
JP3122544B2 (ja) 高調波発生方向検出方法及びその装置
RU2739386C2 (ru) Способ установления места снижения сопротивления изоляции
US11971436B2 (en) Method and system for determining a phase shift between a phase current and a phase voltage
JP3178358B2 (ja) 高調波計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110618

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110618

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120618

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees