JP7046554B2 - オレフィン重合用触媒およびエチレン系重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含んでなるオレフィン重合用触媒。
成分(A):下記一般式[1]または[2]で表される遷移金属化合物。
nは、Mの価数を満たす1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、該アニオン配位子が、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Cpは、置換基を有していてもよい、シクロペンタジエニル型配位子であり、前記置換基は、隣接した他の置換基と、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
Nは、窒素原子であり、
Pは、リン原子であり、
R1~R3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1~R3のうち隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい単環またはビシクロ環を形成してもよい。)
成分(B):下記一般式[3]で表される遷移金属化合物
nは、Mの価数を満たす1~4の整数であり、
mは、1~2の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、該アニオン配位子が、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、
R4~R13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R4~R7およびR8~R11のうち隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、R12およびR13は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
RamAl(ORb)n Hp Xq ・・・[4]
(一般式[4]中、Ra およびRb は、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)
Ma AlRa4 ・・・[5]
(一般式[5]中、Ma はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1~15の炭化水素基を示す。)
RarMbRbs Xt ・・・[6]
(一般式[6]中、Ra およびRb は、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mb は、Mg、ZnまたはCdを示し、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。)
前記一般式[1]および[2]において、
Cpが、それぞれ置換基を有していてもよい、シクロペンタジエニル型配位子またはインデニル型配位子であり、
Mが、チタン原子であり、
Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基または共役ジエン系二価誘導体基であり、
R1~R3が、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
前記一般式[3]において、
Mが、ジルコニウム原子であり、
Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基であり、
Qが、炭素原子またはケイ素原子であり、
R4~R13が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であることを特徴とする前記[1]に記載のオレフィン重合用触媒。
前記一般式[1]および[2]において、
R1~R3が、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基または炭素数1~20の窒素含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
前記一般式[3]において、
mが、1であり、
Qが、ケイ素原子であり、
R4~R13が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のケイ素含有基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基であることを特徴とする前記[2]に記載のオレフィン重合用触媒。
固体状担体(S)、上記成分(A)、成分(B)および上記成分(C)より形成される固体状触媒成分(X)からなる前記[1]から[3]のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。
成分(C)が(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物であり、固体状担体(S)が多孔質酸化物であることを特徴とする前記[4]に記載のオレフィン重合用触媒。
前記[1]から[5]のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒の存在下、エチレンを単独で、またはエチレンと炭素数3以上20以下のオレフィンとを重合することを特徴とするエチレン系重合体の製造方法。
エチレン系重合体が、エチレンと炭素数4以上20以下のα-オレフィンとの共重合体であって、下記要件(1)~(3)を満たすことを特徴とする、前記[6]に記載のエチレン系重合体の製造方法。
(1)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.
1g/10分以上30g/10分以下である;
(2)密度が875kg/m3以上945kg/m3以下である;
(3)135℃デカリン中で測定した極限粘度〔[η](dl/g)〕と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO)により測定された重量平均分子量の0.776乗(Mw0.776)の比、[η]/Mw0.776が、0.90×10-4以上2.10×10-4以下である。
本発明のオレフィン重合用触媒は、下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含んでなる。本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに固体状担体(S)を含むことができる。
成分(A)は、下記一般式[1]または[2]で表される遷移金属化合物である。
前記式[1]および[2]において、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基である。
nが2以上の場合は、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。また、前記環が複数存在する場合には、前記環は互いに同一であっても異なっていてもよい。
前記炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基(ブタン-2-イル基)、tert-ブチル基(2-メチルプロパン-2-イル基)、iso-ブチル基(2-メチルプロピル基)、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基(3-メチルブチル基)、ネオペンチル基(2,2-ジメチルプロピル基)、シアミル基(1,2-ジメチルプロピル基)、iso-ヘキシル基(4-メチルペンチル基)、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基(2,3-ジメチルブタ-2-イル基)、4,4-ジメチルペンチル基などの直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基(プロパ-1-エン-1-イル基)、iso-プロペニル基(プロパ-1-エン-2-イル基)、アレニル基(プロパ-1,2-ジエン-1-イル基)、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基(ブタ-2-エン-1-イル基)、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基(2-メチルアリル基)、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基(3-メチルブタ-3-エン-1-イル基)、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基(3-メチルブタ-2-エン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基(プロパ-1-イン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基(4-iso-プロピルベンジル基)、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基(ジフェニルメチル基)などの芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエニル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;
フェニル基、トリル基(メチルフェニル基)、キシリル基(ジメチルフェニル基)、メシチル基(2,4,6-トリメチルフェニル基)、クメニル基(iso-プロピルフェニル基)、ジュリル基(2,3,5,6-テトラメチルフェニル基)、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの芳香族置換基
が挙げられる。
前記ケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、トリメチルシリルメチル基などが挙げられる。
前記酸素含有基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、アリルオキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシメトキシ基、フェノキシ基、2,6-ジメチルフェノキシ基、2,6-ジ-iso-プロピルフェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシ基、2,4,6-トリメチルフェノキシ基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェノキシ基、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、過塩素酸アニオン、過ヨウ素酸アニオンが挙げられる。
前記硫黄含有基としては、例えば、メシル基(メタンスルフォニル基)、フェニルスルホニル基、トシル基(p-トルエンスルホニル基)、トリフリル基(トリフルオロメタンスルホニル基)、ノナフリル基(ノナフルオロブタンスルホニル基)、メシラート基(メタンスルホナート基)、トシラート基(p-トルエンスルホナート基)、トリフラート基(トリフルオロメタンスルホナート基)、ノナフラート基(ノナフルオロブタンスルホナート基)が挙げられる。
前記窒素含有基としては、例えば、アミノ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アリルアミノ基、ジアリルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリル基、ピロリル基、ビストリフリルイミド基などが挙げられる。
前記リン含有基としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
前記式[1]におけるR1およびR2、式[2]におけるR1~R3、ならびにシクロペンタジエニル型配位子の置換基は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基である。R1~R3は、好ましくは、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基であり、より好ましくは、炭素数1~20の炭化水素基または炭素数1~20の窒素含有基である。R1~R3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、1-ノニル基、1-デカニル基、1-ウンデカニル基、1-ドデカニル基、1-エイコサニル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基(1,1-ジメチルプロピル基)、シアミル基、ペンタン-3-イル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、iso-ヘキシル基、1,1-ジメチルブチル基(2-メチルペンタン-2-イル基)、3-メチルペンタン-2-イル基、4-メチルペンタン-2-イル基、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基、3-メチルペンタン-3-イル基、3,3-ジメチルブタ-2-イル基、ヘキサン-3-イル基、2-メチルペンタン-3-イル基、ヘプタン-4-イル基、2,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-エチルペンタン-3-イル基、4,4-ジメチルペンチル基、4-メチルヘプタン-4-イル基、4-プロピルヘプタン-4-イル基、2,3,3-トリメチルブタン-2-イル基、2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル基などの炭素原子数が1~40の直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基、iso-プロペニル基、アレニル基、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基、2-メチル-ブタ-2-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-2-イル基、2-メチル-ブタ-3-エン-2-イル基、ペンタ-1-エン-3-イル基、ペンタ-2,4-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,4-ジエン-3-イル基、iso-プレニル基(2-メチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基)、ペンタ-2,4-ジエン-2-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基、ヘキサ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-3-エン-1-イル基、ヘキサ-2-エン-1-イル基、4-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、2-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-5-エン-2-イル基、4-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-2-エン-1-イル基、2-メチルペンタ-4-エン-2-イル基、3-エチルペンタ-1-エン-3-イル基、ヘキサ-3,5-ジエン-1-イル基、ヘキサ-2,4-ジエン-1-イル基、4-メチルペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基、ヘキサ-1,3,5-トリエン-1-イル基、2-(シクロペンタジエニル)プロパン-2-イル基、2-(シクロペンタジエニル)エチル基などの炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基、ブタ-1-イン-1-イル基、ブタ-2-イン-1-イル基、ブタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-1-イン-1-イル基、ペンタ-2-イン-1-イル基、ペンタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-1-イル基、3-メチル-ブタ-1-イン-1-イル基、ペンタ-3-イン-2-イル基、2-メチル-ブタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-2-イル基、ヘキサ-1-イン-1-イル基、3,3-ジメチル-ブタ-1-イン-1-イル基、2-メチル-ペンタ-3-イン-2-イル基、2,2-ジメチル-ブタ-3-イン-1-イル基、ヘキサ-4-イン-1-イル基、ヘキサ-5-イン-1-イル基などの炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基、クミル基(2-フェニルプロパン-2-イル基)、2-(4-メチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、3-フェニルペンタン-3-イル基、4-フェニルヘプタ-1,6-ジエン-4-イル基、1,2,3-トリフェニルプロパン-2-イル基、1,1-ジフェニルエチル基、1,1-ジフェニルプロピル基、1,1-ジフェニル-ブタ-3-エン-1-イル基、1,1,2-トリフェニルエチル基、トリチル基(トリフェニルメチル基)、トリ-(4-メチルフェニル)メチル基、2-フェニルエチル基、スチリル基(2-フェニルビニル基)、2-(2-メチルフェニル)エチル基、2-(4-メチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリメチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル)エチル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル基、3-フェニルプロピル基、シンナミル基(3-フェニルアリル基)、ネオフィル基(2-メチル-2-フェニルプロピル基)、3-メチル-3-フェニルブチル基、2-メチル-4-フェニルブタン-2-イル基、シクロペンタジエニルジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)プロパン-2-イル基、(1-インデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)エチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)プロパン-2-イル基、(テトラヒドロ-1-インダセニル)ジフェニルメチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)エチル基、2-(1-ベンゾインデニル)プロパン-2-イル基、(1-ベンゾインデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-ベンゾインデニル)エチル基、2-(9-フルオレニル)プロパン-2-イル基、(9-フルオレニル)ジフェニルメチル基、2-(9-フルオレニル)エチル基、2-(1-アズレニル)プロパン-2-イル基、(1-アズレニル)ジフェニルメチル基、2-(1-アズレニル)エチル基などの炭素原子数が7~40の芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、n-ブチルシクロペンタジエニル基、n-ブチル-メチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-メチルシクロペンチル基、1-アリルシクロペンチル基、1-ベンジルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-アリルシクロヘキシル基、1-ベンジルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプテニル基、シクロヘプタトリエニル基、1-メチルシクロヘプチル基、1-アリルシクロヘプチル基、1-ベンジルシクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクテニル基、シクロオクタジエニル基、シクロオクタトリエニル基、1-メチルシクロオクチル基、シクロドデシル基、1-アリルシクロオクチル基、1-ベンジルシクロオクチル基、4-シクロヘキシル-tert-ブチル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、ノルボルナジエニル基、2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、7-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基、1-(2-メチルアダマンチル)、1-(3-メチルアダマンチル)、1-(4-メチルアダマンチル)、1-(2-フェニルアダマンチル)、1-(3-フェニルアダマンチル)、1-(4-フェニルアダマンチル)、1-(3,5-ジメチルアダマンチル)、1-(3,5,7-トリメチルアダマンチル)、1-(3,5,7-トリフェニルアダマンチル)、ペンタレニル基、インデニル基、フルオレニル基、インダセニル基、テトラヒドロインダセニル基、ベンゾインデニル基、アズレニル基などの炭素原子数が3~40の環状飽和および不飽和炭化水素基;
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、ジュリル基、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、アリルフェニル基、(ブタ-3-エン-1-イル)フェニル基、(ブタ-2-エン-1-イル)フェニル基、メタリルフェニル基、プレニルフェニル基、4-アダマンチルフェニル基、3,5-ジ-アダマンチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの炭素原子数が6~40の芳香族置換基
などが挙げられる。
便宜上、前記遷移金属化合物である成分(A)のMXn(金属部分)で表される部分を除いたリガンド構造を、シクロペンタジエニル型配位子部分、イミド型配位子部分の構造の2つに分ける。シクロペンタジエニル型配位子部分の略称をα、イミド型配位子部分R1、R2およびR3置換基の略称をβ、イミド型配位子部分環状構造の略称をγとし、各置換基の略称を[表1]~[表3]に示す。
成分(B)は、下記一般式[3]で表される遷移金属化合物である。
前記式[3]において、mは1~2の整数であり、好ましくは1である。
Xが表わすハロゲン原子、炭化水素基、孤立電子対で配位可能な中性配位子、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基および共役ジエン系誘導体の具体例としては、前記式[1]および[2]においてこれらの基として例示された基と同様の基を挙げることができる。
便宜上、前記遷移金属化合物[3]のMXn(金属部分)で表される部分を除いたリガンド構造を、シクロペンタジエニル環部分、架橋部分の構造の2つに分ける。シクロペンタジエニル環部分の略称をδ、架橋部分の構造の略称をεとし、各置換基の略称を[表4]および[表5]に示す。
なお、本発明において遷移金属化合物[3]は、1種単独で用いてもよく、化学構造の異なる遷移金属化合物を2種以上併用してもよい。
成分(C)は、(c-1)下記一般式[4]、[5]または[6]で表される有機金属化合物、(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物、ならびに(c-3)成分(A)および成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
式[4]中、RaおよびRbは、それぞれ独立に炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。
式[5]中、MaはLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示す。
RarMbRbs Xt ・・・[6]
式[6]中、RaおよびRbは、それぞれ独立に炭素原子数が1以上15以下の炭化水素基を示し、MbはMg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、得られる重合体の嵩密度が高まることなどにより生産効率が向上することから、固体状担体(S)を含むことが好ましい。
前記固体状担体(S)として用いられる無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が挙げられる。
また、特開平11-140113号公報、特開2000-38410号公報、特開2000-95810号公報、WO2010/55652A1などに記載された方法で、上記成分(C)を不溶化させて得られる固体成分を、固体状担体(S)として用いることもできる。
固体状担体(S)としては、成形時の異物防止の観点から、多孔質酸化物が好ましい。
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、成分(A)、成分(B)、成分(C)および固体状担体(S)を不活性炭化水素中または不活性炭化水素を用いた重合系中に添加することにより調製される固体触媒成分(X)が好ましい態様の一つである。
(i)成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(A)を接触させて固体触媒成分(X-A)を調製するとともに、成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(B)を接触させて固体触媒成分(X-B)を調製する方法、
(ii)成分(A)と成分(C)を混合接触させ、次いで固体状担体(S)に接触させて固体触媒成分(X-A)を調製するとともに、成分(B)と成分(C)を混合接触させ、次いで固体状担体(S)に接触させて固体触媒成分(X-B)を調製する方法、
(iii)成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(A)と成分(C)の接触物を接触させて固体触媒成分(X-A)を調製するとともに、成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(B)と成分(C)の接触物を接触させて固体触媒成分(X-B)を調製する方法、
(iv)成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(A)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させて固体触媒成分(X-A)を調製するとともに、成分(C)と固体状担体(S)を接触させ、次いで成分(B)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させて固体触媒成分(X-B)を調製する方法、
(v)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(A)を接触させた後、成分(B)を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(vi)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(B)を接触させた後、成分(A)を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(vii)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)の接触混合物を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(viii)成分(A)と成分(B)を接触させ、次いで成分(C)を接触させた後、固体状担体(S)に接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(ix)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(A)および成分(B)をこの順で接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(x)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(B)および成分(A)をこの順で接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xi)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)の接触混合物を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xii)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xiii)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(C)の接触混合物を接触させた後、成分(B)を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xiv)固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、次いで成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させた後、成分(A)を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xv)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(C)の接触混合物および成分(B)と成分(C)の接触混合物をこの順で接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xvi)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(B)と成分(C)の接触混合物および成分(A)と成分(C)の接触混合物をこの順で接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xvii)固体状担体(S)と成分(C)を接触させた後、さらに成分(C)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)と成分(C)の接触混合物を接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xviii)成分(A)および成分(C)の混合物と成分(B)および成分(C)の混合物とを予め混合した後、固体状担体(S)と成分(C)の接触物に接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法、
(xix)成分(A)および成分(C)の混合物と成分(B)および成分(C)の混合物とを予め混合した後、固体状担体(S)と成分(C)を接触させ、さらに成分(C)を接触させた接触混合物に接触させて固体触媒成分(X-C)を調製する方法
などが挙げられる。
)、(xvi)、(xvii)、(xxii)、(xxiii)および(xxiv)が挙げられる。
オレフィンの重合には、前記のような固体触媒成分(X)をそのまま用いることができるが、この固体触媒成分(X)にオレフィンを予備重合させ予備重合触媒成分(XP)を形成してから用いることもできる。
予備重合に使用する固体触媒成分(X)の形態としては、すでに述べたものを制限無く利用することができる。また、必要に応じて成分(C)が用いられ、特に(c-1)中の前記式(3)に示される有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。成分(C)として式(3)の有機アルミニウム化合物が用いられる場合、成分(C)中のアルミニウム原子(Al)と成分(A)および(B)である遷移金属化合物とのモル比(成分(C)/遷移金属化合物)で、通常0.1~10000、好ましくは0.5~5000の量で用いられる。
固体触媒成分(X)と成分(G)とを混合接触するに際して、成分(G)は、固体触媒成分(X)100重量部に対して、通常0.1~20重量部、好ましくは0.3~10重量部、より好ましくは0.4~5重量部の量で用いられる。
減量法では、乾燥予備重合触媒を不活性ガス雰囲気下において110℃で1時間加熱した際の減量を求め、加熱前の乾燥予備重合触媒に対する百分率として表す。
次に、本発明に係るエチレン系重合体の製造方法に関して記載する。上述した本発明のオレフィン重合用触媒の存在下、エチレンを単独で重合するか、またはエチレンと炭素数3以上20以下のオレフィンとを共重合することによりエチレン系重合体を得る。本発明のオレフィン重合用触媒を用いることで、数多くの長鎖分岐を有するエチレン系共重合体を効率的に製造できる。本発明において、エチレン系重合体中のエチレン含量は好ましくは70モル%以上(モノマー単位の合計を100モル%とする。)である。
下限は好ましくは0.5g/10分、より好ましくは1.0g/10分であり、上限は好ましくは25g/10分、より好ましくは20g/10分である。メルトフローレート(MFR)が前記範囲であることにより、エチレン系重合体のせん断粘度が高すぎず、成形性が良好であるとともに、エチレン系重合体の引張強度やヒートシール強度などの機械的強度が良好になる。
下限は好ましくは885kg/m3、より好ましくは900kg/m3であり、上限は好ましくは943kg/m3、より好ましくは940kg/m3である。密度が前記範囲の場合、エチレン系重合体から成形されたフィルムの表面べたつきが少なく耐ブロッキング性に優れるとともに、該フィルムの衝撃強度が良好となり、ヒートシール強度、破袋強度などの機械的強度が良好である。
0.90×10-4≦[η]/Mw0.776≦2.10×10-4 --------(Eq-1)
を満たす。ここで、下限値は好ましくは0.95×10-4、上限値は好ましくは2.00×10-4である。
(i)エチレン系重合体および所望により添加される他の成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
190℃、2.16kg荷重(kgf)の条件下で測定した。
<密度(D)>
MFR測定時に得られるストランドを100℃で30分間熱処理し、更に室温で1時間放置した後に密度勾配管法で測定した。
<数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)、分子量分布(Mw/Mn、Mz/Mw)>
Agilent社製GPC-粘度検出器(GPC-VISCO)PL-GPC220を用い、以下のように測定した。
測定サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、下記式(Eq-2)に示すように濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位;dl/g)として求めた。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0) -------- (Eq-2)
<合成例1>(インデニル)Ti(N=C(t-Bu)2)Cl2(以下「成分(A-1)」ともいう)は、J.Organomet.Chem.2004,689,203.記載の方法によって合成した。
下記式(B-1)で示される成分(B-1)は、特許第5455354号公報記載の方法によって合成した。
<固体触媒成分(X-1)の調製>
内容積270Lの攪拌機付き反応器を用い、窒素雰囲気下、固体状担体[S]として、シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製、レーザー光回折散乱法の体積分布の累積50%粒径:70μm、比表面積:340m2/g、細孔容積:1.3cm3/g、250℃で10時間乾燥)10kgを77Lのトルエンに懸濁させた後、0~5℃に冷却した。この懸濁液に成分(C)としてメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al原子換算で3.5mol/L)19.4リットルを30分間かけて滴下した。この際、系内温度を0~5℃に保った。次いで、これらを0~5℃で30分間接触させた後、1.5時間かけて系内温度を95℃まで昇温して、引き続き95℃で4時間接触させた。その後、常温まで降温して、上澄み液をデカンテーションにより除去し、さらにトルエンで2回洗浄することで、全量115リットルのトルエンスラリーを調製した。得られたスラリーの一部を採取し分析したところ、固体分濃度は122.6g/L、Al濃度は0.612mol/Lであった。
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに、窒素雰囲気下、ヘプタン500ミリリットルを添加した後、エチレンを流通させ反応器内をエチレンで飽和させた。次に、1-ヘキセンを10mL、トリイソブチルアルミニウムを0.375mmol、およびスラリーの状態の前記固体触媒成分(X-1)のスラリー を固体分として80.0mg装入した後、エチレンにて80℃、0.8MPaGに昇温、昇圧し、90分間重合反応を行った。得られたポリマーをろ過後、80℃で10時間真空乾燥することで、エチレン系重合体45.7gを得た。
<固体触媒成分(X-2)の調製>
実施例1において、成分(A-1)4.80μmolの代わりに成分(A-2)0.75μmolを用い、成分(B-1)0.20μmolを4.25μmolに変更し、成分(A)/成分(B)のモル比を15/85にしたこと以外は実施例1と同様にして固体触媒成分(X-2)のスラリーを調製した。
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに、窒素雰囲気下、ヘプタン500ミリリットルを添加した後、エチレンを流通させ反応器内をエチレンで飽和させた。次に、1-ヘキセンを10mL、トリイソブチルアルミニウムを0.375mmol、およびスラリーの状態の前記固体触媒成分(X-2)を固体分として14.0mg装入した後、エチレンにて80℃、0.8MPaGに昇温、昇圧し、90分間重合反応を行った。得られたポリマーをろ過後、80℃で10時間真空乾燥することで、エチレン系重合体93.3gを得た。
得られたエチレン系重合体を実施例1と同様の方法で溶融混練および冷却し、得られた試料を測定用試料として、物性測定を行った。結果を表1に示す。
<固体触媒成分(X-3)の調製>
実施例2において、成分(A-2)0.75μmolを5.00μmolに変更し、成分(B-1)を使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして、固体触媒成分(X-3)のスラリーを調製した。
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに、窒素雰囲気下、ヘプタン500ミリリットルを添加した後、エチレンを流通させ反応器内をエチレンで飽和させた。次に、1-ヘキセンを10mL、トリイソブチルアルミニウムを0.375mmol、およびスラリーの状態の前記固体触媒成分(X-3)を固体分として14.0mg装入した後、水素濃度0.20vol%のエチレン・水素混合ガスを用いて、80℃、0.8MPaGに昇温、昇圧し、90分間重合反応を行った。得られたポリマーをろ過後、80℃で10時間真空乾燥することで、エチレン系重合体115.9gを得た。
得られたエチレン系重合体を実施例1と同様の方法で溶融混練および冷却し、得られた試料を測定用試料として、物性測定を行った。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含んでなるオレフィン重合用触媒。
成分(A):下記一般式[1]または[2]で表される遷移金属化合物。
nは、Mの価数を満たす1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、該アニオン配位子が、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Cpは、置換基を有していてもよい、シクロペンタジエニル型配位子であり、前記置換基は、隣接した他の置換基と、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
Nは、窒素原子であり、
Pは、リン原子であり、
R1~R3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1~R3のうち隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい単環またはビシクロ環を形成してもよい。)
成分(B):下記一般式[3]で表される遷移金属化合物
nは、Mの価数を満たす1~4の整数であり、
mは、1~2の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、該アニオン配位子が、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、
R4~R13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R12およびR13は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
成分(C):(c-1)下記一般式[4]、[5]または[6]で表される有機金属化合物、(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物、ならびに(c-3)成分(A)および成分(B)と反応してイオン対を形成する化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
RamAl(ORb)n Hp Xq ・・・[4]
(一般式[4]中、Ra およびRb は、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)Ma AlRa4 ・・・[5]
(一般式[5]中、Ma はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1~15の炭化水素基を示す。)
RarMbRbs Xt ・・・[6]
(一般式[6]中、Ra およびRb は、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mb は、Mg、ZnまたはCdを示し、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。) - 前記一般式[1]および[2]において、
Cpが、それぞれ置換基を有していてもよい、シクロペンタジエニル配位子またはインデニル配位子であり、
Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基または共役ジエン系二価誘導体基であり、
R1~R3が、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
前記一般式[3]において、
Mが、ジルコニウム原子であり、
Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基であり、
Qが、炭素原子またはケイ素原子であり、
R4~R13が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。 - 前記一般式[1]および[2]において、
R1~R3が、それぞれ独立に、炭素数1~20の炭化水素基または炭素数1~20の窒素含有基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
前記一般式[3]において、
mが、1であり、
Qが、ケイ素原子であり、
R4~R13が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のケイ素含有基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基であることを特徴とする請求項2に記載のオレフィン重合用触媒。 - 固体状担体(S)、上記成分(A)、成分(B)および成分(C)より形成される固体状触媒成分(X)からなる請求項1から3のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。
- 成分(C)が(c-2)有機アルミニウムオキシ化合物であり、固体状担体(S)が多孔質酸化物であることを特徴とする請求項4に記載のオレフィン重合用触媒。
- 請求項1から5のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒の存在下、エチレンを単独で、またはエチレンと炭素数3以上20以下のオレフィンとを重合することを特徴とするエチレン系重合体の製造方法。
- エチレン系重合体が、エチレンと炭素数4以上20以下のα-オレフィンとの共重合体であって、下記要件(1)~(3)を満たすことを特徴とする、請求項6に記載のエチレン系重合体の製造方法。
(1)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上30g/10分以下である;
(2)密度が875kg/m3以上945kg/m3以下である;
(3)135℃デカリン中で測定した極限粘度〔[η](dl/g)〕と、GPC-粘度検出器法(GPC-VISCO)により測定された重量平均分子量の0.776乗(Mw0.776)の比、[η]/Mw0.776が、0.90×10 -4 以上2.10×10-4以下である。
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