JP7041454B2 - 穿孔制御装置 - Google Patents
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Description
さく岩機本体1は、ガイドシェル8のキャリッジ7上に設置され、キャリッジ7にはフィードモータ10によって駆動されるチェーン9が連結され、さく岩機本体1を進退駆動する送り機構が構成されている。さく岩機本体1の先端には、シャンクロッド2が装着され、シャンクロッド2の前端には、ビット6を前端に取り付けたロッド4がスリーブ5を介して連結されている。
そして、これらビット6、ロッド4、スリーブ5及びシャンクロッド2で工具が構成され、送り機構によって工具を破砕対象へと押付けるとともに、打撃機構と回転機構とにより発生する衝撃力と回転力を、工具を介して破砕対象へと伝達して破砕対象を破砕するようになっている。
同図に示す例では、さく岩機本体1には、チャック13を介してシャンクロッド2に回転を与えるチャックドライバ14が設けられている。チャックドライバ14には、シャンクロッド2の大径部後端に当接する伝達部材としてのチャックドライバブッシュ15が装着され、このチャックドライバブッシュ15の後側に、緩衝機構としてのプッシングピストン16とダンピングピストン17とが配設されている。
このダンパ圧力制御手段22によれば、破砕対象の状態に応じて変化する送り機構の推力をパラメータとして、ダンピングピストン17の緩衝力(すなわち、図5に示すダンピング推力F17)と、プッシングピストン16の押し付け力(すなわち、図5に示すプッシング推力F16)とを自動調整するので、ダンピング作用とプッシング作用とを適正に発揮することが可能となる。
同図に示すように、ダンパ圧力制御手段22は、パイロット比例制御弁27と減圧弁28とを有して構成される。パイロット比例制御弁27のパイロットポートは、送り機構の作動管路に接続されており、減圧弁28のパイロットポートは、パイロット比例制御弁27の入力側に接続されている。減圧弁28の入力側は、図5に示すポンプ21に接続され、減圧弁28の吐出側は、デュアルダンパDPの作動管路に接続され、さらに、パイロット比例制御弁27の吐出側はタンクに接続されている。
同図に示すように、送り機構の作動圧力FFprの上昇に伴い、ダンパ圧力DPprは線形に上昇する。そして、パイロット比例制御弁27と減圧弁28の調整機構を操作することで、同図に示す灰色のマスクの領域内で制御特性を変化させることが可能である(例えば特許文献1参照)。
しかし、前後室高低圧切換式の液圧式打撃機構は、前室常時高圧後室高低圧切換式の液圧式打撃機構と比較すると、ピストンが通常の打撃点を越えて前進したときにクッション性能が不足し得る。
ここで、ピストンが通常の打撃点を越えて前進する状況は、工具の先端が空隙や破砕帯に突入した場合であり、このような場合は、送り機構の作動圧力FFprも低下する。つまり、図7に示す通り、上記ダンパ圧力制御手段22によれば、送り機構の作動圧力FFprが低下するとダンパ圧力DPprも低下するので、充分なプッシング作用が発揮されない。
工具の先端が破砕対象に密着しない状態でピストンが工具を打撃することを「空打ち」というところ、前述の状態は、工具に対して最も過酷な空打ち状態といえるものであり、そのため、工具の寿命が短くなるという問題がある。
したがって、液圧式打撃機構は、破砕対象の状態に対応して打撃圧力が変動して作動し、デュアルダンパ機構は、送り機構の設定圧に対応して一定のダンパ圧力で作動するので、通常のさく孔時には、デュアルダンパ機構および液圧式打撃機構は、ともに所定の作動状態を維持し、工具先端が空隙や破砕帯に突入したときには、デュアルダンパ機構のプッシング作用は適正に発揮され、かつ、液圧式打撃機構の打撃圧力は絞られるので空打ち状態が大幅に改善される。
まず、本発明の第1の実施形態の穿孔制御装置100について図1を参照して説明する。
第1の実施形態の穿孔制御装置100は、同図に示すように、ドリフタ(液圧式打撃機構)101、デュアルダンパ機構104、打撃圧力制御手段108、ダンパ圧力制御手段112、回転機構115および送り機構116を備えている。デュアルダンパ機構104は、プッシングピストン105およびダンピングピストン106を有する。
ドリフタ101とポンプPとは、打撃作動管路107を介して接続されており、打撃作動管路107には、打撃圧力制御手段108が設けられている。打撃圧力制御手段108は、パイロット比例制御弁109と減圧弁110とを有して構成されている。
デュアルダンパ機構104とポンプPとは、ダンパ作動管路111を介して接続されており、ダンパ作動管路111にダンパ圧力制御手段112が設けられている。ダンパ圧力制御手段112は、パイロット比例制御弁113と減圧弁114とを有して構成されている。
パイロットポート113a、114aには、それぞれ調整機構113b、114bが設けられている。調整機構113bは、図7におけるダンパ圧力DPprの初期値、すなわち、送り圧力FFprがゼロの時のダンパ圧力を設定し、調整機構114bは、ダンパ圧力DPprの上限値を設定する。
送り作動管路122の前進側122aには、ポンプP側からフィードモータ117側に向けて順に、フィード圧力調整弁118およびフィード流量調整弁121が設けられている。フィード圧力調整弁118は、リリーフ弁119および減圧弁120を有して構成されている。
1次圧通路123とダンパ圧力制御手段113のパイロットポート113aとは、パイロット通路126によって相互に接続されており、2次圧通路124と打撃圧力制御手段108のパイロットポート109aとは、パイロット通路127によって相互に接続されている。
したがって、ドリフタ101の作動圧力は、2次圧通路124からパイロット圧が供給される打撃圧力制御手段108の比例制御によって破砕対象の状態変化に伴い変動する。これに対し、デュアルダンパ機構104のダンパ作動圧力は、1次圧通路123からパイロット圧が供給されるダンパ圧力制御手段113によって制御されて常に一定である。
破砕対象が空隙Gの場合は、実フィード圧力が大幅に低下し、これに伴い打撃圧力も低下して打撃力を大幅に絞り、ダンパ作動圧力は一定なので、プッシングピストン105の推力は低下することなくシャンクロッド125を前方へと安定的に押し付ける。そのため、空打ち状態は緩和されてツールストレスの上昇は低く抑えられている。
ここで、空隙Gと軟岩Sにおけるツールストレスを対比すると、空隙Gの方がツールストレスが高くなっているが、空隙Gでは、プッシングピストン105が適正に作動しても工具の先端を破砕対象に密着させることに限界があるためである。
次に、本発明の第2の実施形態の穿孔制御装置200について図3を参照して説明する。なお、第1の実施形態と相違する点を説明し、同図では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付すとともにその説明を適宜省略する。
第2の実施形態の穿孔制御装置200と第1の実施形態の穿孔制御装置100との相違点は、同図に示すように、デュアルダンパ104の作動管路を、プッシングピストン作動管路128とダンピングピストン作動管路129とに分離し、プッシングピストン作動管路128を1次圧通路123と接続し、ダンピングピストン作動管路129をポンプPと接続し、その途中にダンパ圧力制御手段112を設けた点である。
すわなち、プッシングピストン105を送り機構116の1次圧で作動させ、ダンピングピストン106を送り機構116の2次圧に比例して作動させるというものである。これにより、プッシング作用は、第1の実施形態と同様に、破砕対象の状態によらず一定で、ダンピング作用については、破砕対象の状態に応じて最適制御をすることができる。
なお、本発明に係る穿孔制御装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
101 ドリフタ(液圧式打撃機構)
102 打撃ピストン
103 切換バルブ
104 デュアルダンパ機構
105 プッシングピストン
106 ダンピングピストン
107 打撃作動管路
108 打撃圧力制御手段
109 パイロット比例制御弁
109a パイロットポート
110 減圧弁
110a パイロットポート
111 ダンパ作動管路
112 ダンパ圧力制御手段
113 パイロット比例制御弁
113a パイロットポート
113b 調整機構
114 減圧弁
114a パイロットポート
114b 調整機構
115 回転機構
116 送り機構
117 フィードモータ
118 フィード圧力調整弁
119 リリーフ弁
120 減圧弁
121 フィード流量調整弁
122 送り作動管路
122a 前進側
122b 後退側
123 1次圧通路
124 2次圧通路
125 シャンクロッド
126 パイロット通路
127、127´ パイロット通路
128 プッシングピストン作動管路
129 ダンピングピストン作動管路
P ポンプ
T タンク
Claims (2)
- 前後室高低圧切換式の液圧式打撃機構と、フィードモータを有する送り機構と、プッシングピストンおよびダンピングピストンを有するデュアルダンパ機構と、を備える穿孔装置に用いられる穿孔制御装置であって、
前記液圧式打撃機構の作動管路に設けられて第一のパイロット比例制御弁および第一の減圧弁を有する打撃圧力制御手段と、
前記デュアルダンパ機構の作動管路に設けられて第二のパイロット比例制御弁および第二の減圧弁を有するダンパ圧力制御手段と、
前記送り機構の作動管路にポンプ側からフィードモータ側へ向けて順に設けられたフィード圧力調整弁およびフィード流量調整弁と、
前記ダンパ圧力制御手段のパイロットポートと前記フィード流量調整弁および前記フィード圧力調整弁の間の1次通路とを相互に接続する第一のパイロット通路と、
前記打撃圧力制御手段のパイロットポートと前記フィード流量調整弁および前記フィードモータの間の2次通路とを相互に接続する第二のパイロット通路と、
を備えることを特徴とする穿孔制御装置。 - 前後室高低圧切換式の液圧式打撃機構と、フィードモータを有する送り機構と、プッシングピストンおよびダンピングピストンを有するデュアルダンパ機構と、を備え、前記デュアルダンパ機構の作動管路が、ダンピングピストン用作動管路と、プッシングピストン用作動管路と、を有する穿孔装置に用いられる穿孔制御装置であって、
前記液圧式打撃機構の作動管路に設けられて第一のパイロット比例制御弁および第一の減圧弁を有する打撃圧力制御手段と、
前記ダンピングピストン用作動管路に設けられて第二のパイロット比例制御弁および第二の減圧弁を有するダンパ圧力制御手段と、
前記送り機構の作動管路にポンプ側からフィードモータ側へ向けて順に設けられたフィード圧力調整弁およびフィード流量調整弁と、
前記フィード流量調整弁と前記フィードモータとの間の2次通路と前記打撃圧力制御手段のパイロットポート並びに前記ダンパ圧力制御手段のパイロットポートとを相互に接続するパイロット通路と、を備え、
前記フィード流量調整弁と前記フィード圧力調整弁との間の1次通路と前記プッシングピストン用作動管路とが直接接続されていることを特徴とする穿孔制御装置。
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