JP7040077B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来より、三相電流を出力する電力変換装置の出力電流制限回路であって、電力変換装置の電流指令値に乗じる制限信号を、出力電流の三相全波整流信号が電流制限設定値を越えた場合に小さくすることにより前記電流指令値を制限する電流制限回路において、前記三相全波整流信号の経路に、この整流信号が増加傾向にあるときには小さな時定数で出力信号を増加させ、前記整流信号が減少傾向にあるときには大きな時定数で出力信号を減少させる非対称フィルタ手段を設け、この非対称フィルタ手段の出力信号を前記電流制限設定値との比較に用いることを特徴とする電流制限回路がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平07-007856号公報
ところで、従来の電流制限回路は、複数の電流指令を1つのフィルタ(非対称フィルタ手段)によって生成される共通の制限値を用いて生成しているため、デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器(MMC:Modular Multilevel Converter)に適用した場合、逆相電流の最大出力は変換器定格の50%までとなる。これは、デルタ結線MMCにおいて、逆相電流出力時は、各相の直流コンデンサ電圧の平均値を相間でバランスするためにデルタ結線部に基本周波数の零相電流を流すことにより変換器に流れる電流が増加するためである。
そこで、逆相電流の出力可能範囲を増大したデルタ結線MMC適用電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の電力変換装置は、
第1電力変換部、第2電力変換部、及び第3電力変換部を有し、前記第1電力変換部、前記第2電力変換部、及び前記第3電力変換部がデルタ接続されたデルタ結線部を有するデルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器と、
負荷電流から逆相d軸電流及び逆相q軸電流を求める逆相dq軸電流指令生成部と、
前記逆相q軸電流と、前記逆相q軸電流を制限する第1制限値とに基づいて、-0.5以上0.5以下の逆相q軸電流指令を生成する逆相q軸電流指令制限部と、
前記逆相d軸電流と、前記逆相q軸電流指令に応じて前記逆相d軸電流を制限する第2制限値とに基づいて、前記逆相q軸電流指令を含む関数を利用して逆相d軸電流指令を生成する逆相d軸電流指令制限部と、
前記逆相q軸電流指令及び前記逆相d軸電流指令に基づいて、前記デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器に流れる循環電流の指令値を表す循環電流指令を生成する循環電流指令生成部と、
前記逆相q軸電流指令及び前記逆相d軸電流指令を三相電流値に変換する二軸三相変換部と、
前記三相電流値に前記循環電流指令を加算して三相電流指令を生成する三相電流指令生成部と、
前記三相電流指令に基づいて三相電圧指令を生成する電流制御部と
前記三相電圧指令に基づいて、前記デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器を駆動する駆動部と、を含み、
前記逆相q軸電流指令をi Nq とすると、前記関数は、f(i Nq )=(1-|i Nq |)/(√3)である
逆相電流の出力可能範囲を増大したデルタ結線MMC適用電力変換装置を提供することができる。
実施の形態の電力変換装置に含まれるデルタ結線電力変換部110を示す図である。 電力変換装置100を示す図である。 実施の形態の変形例のデルタ結線電力変換部110Mを示す図である。
以下、本発明の電力変換装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態の電力変換装置に含まれるデルタ結線電力変換部110を示す図である。
デルタ結線電力変換部110は、u相用のコンバータセル111u、112u、113u(以下、111u~113u)、v相用のコンバータセル111v、112v、113v(以下、111v~113v)、w相用のコンバータセル111w、112w、113w(以下、111w~113w)、及び、リアクトル成分115u、115v、115w(以下、115u~115w)を有する。デルタ結線電力変換部110は、デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器の一例である。
コンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wは、互いにデルタ結線されている。このため、デルタ結線電力変換部110は、デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器(MMC:Modular Multilevel Converter)を構築する。
コンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wは、それぞれ、フルブリッジ接続される4個の半導体スイッチと、コンデンサCとを有する。各半導体スイッチは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と還流ダイオードとを有する。
u相用のコンバータセル111u~113uは、この順に直列接続されている。同様に、v相用のコンバータセル111v~113vは、この順に直列接続されており、w相用のコンバータセル111w~113wは、この順に直列接続されている。
u相用のコンバータセル111u~113uは、デルタ結線部114uを介して電力系統10に接続されており、v相用のコンバータセル111v~113vは、デルタ結線部114vを介して電力系統10に接続されており、w相用のコンバータセル111w~113wは、デルタ結線部114wを介して電力系統10に接続されている。
リアクトル成分115u、115v、115wは、それぞれ、u、v、w相のデルタ結線部114u、114v、114wと、コンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wとの間のリアクトル成分をLとして表記したものである。
コンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wは、それぞれのコンデンサCの直流電力を交流電力に変換する。
コンバータセル111u~113uの各々は、第1電力変換部の一例である。コンバータセル111v~113vの各々は、第2電力変換部の一例である。コンバータセル111w~113w各々は、第3電力変換部の一例である。
なお、ここでは、u、v、w相用のコンバータとして、それぞれ3個のコンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wを含む形態について説明するが、u、v、w相用のコンバータは、それぞれ少なくとも1個あればよい。
ここで、デルタ結線部114uからコンバータセル111u~113uに流れる電流をiuv、デルタ結線部114vからコンバータセル111v~113vに流れる電流をivw、デルタ結線部114wからコンバータセル111w~113wに流れる電流をiwuとする。電流の流れる向きは矢印の方向を正とする。
また、コンバータセル111u~113uのデルタ結線部114vに対する線間電圧をvuv、コンバータセル111v~113vのデルタ結線部114wに対する線間電圧をvvw、コンバータセル111w~113wのデルタ結線部114uに対する線間電圧をvwuとし、矢印で示す方向を正とする。
また、電力系統10のu相とv相との系統線間電圧をVSuv、電力系統10のv相とw相との系統線間電圧をVSvw、電力系統10のw相とu相との系統線間電圧をVSwuとする。
図2は、電力変換装置100を示す図である。電力変換装置100は、デルタ結線電力変換部110、逆相dq軸電流指令生成部120、電流センサ125A、125B、125C、逆相q軸電流指令制限部130、逆相d軸電流指令制限部140、循環電流指令演算部150、二軸三相変換部160、三相電流指令生成部170、電流制御部180、及びPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)駆動部190を含む。
電流センサ125A、125B、125Cは、負荷電流iLu、iLv、iLwを検出する電流検出部である。電流センサ125A、125B、125Cで検出される電流値を表す電圧値は、逆相dq軸電流指令生成部120に入力される。
逆相dq軸電流指令生成部120は、電流センサ125A、125B、125Cで検出される負荷電流iLu、iLv、iLwを逆相d軸電流iNd及び逆相q軸電流iNqに変換し、それぞれ逆相q軸電流指令制限部130、逆相d軸電流指令制限部140に出力する。
逆相q軸電流指令制限部130は、絶対値出力部131、固定値出力部132、下限リミッタ133、除算器134、及び乗算器135を有する。逆相q軸電流指令制限部130のうち、絶対値出力部131、固定値出力部132、下限リミッタ133、及び除算器134は、制限値KNqを生成する制限値生成部(第1制限値生成部の一例)を構築する。制限値KNqは、第1制限値の一例である。
絶対値出力部131は、逆相dq軸電流指令生成部120の出力側に接続されており、逆相q軸電流iNqの絶対値|iNq|を下限リミッタ133に出力する。
固定値出力部132は、固定値0.5を除算器134の分子側の端子と、下限リミッタ133とに出力する。固定値0.5は、第1所定値の一例であり、電力変換装置100の定格出力電流値に対する逆相q軸電流指令iNq の割合が最大50%であることを表す値である。
下限リミッタ133は、絶対値出力部131から逆相q軸電流iNqの絶対値|iNq|が入力され、固定値出力部132から固定値0.5が入力される。下限リミッタ133は、絶対値|iNq|と固定値0.5とのうちの大きい方の値を除算器134の分母側の端子に出力する。このため、下限リミッタ133の出力は、0.5以上になる。下限リミッタ133は、第1下限リミッタの一例である。
除算器134は、下限リミッタ133の出力が分母側の端子に入力されるとともに、固定値出力部132から固定値0.5が分子側の端子に入力される。除算器134は、固定値0.5を下限リミッタ133の出力で除算して得る値を制限値KNqとして乗算器135に出力する。除算器134は、第1除算部の一例である。
乗算器135は、逆相dq軸電流指令生成部120と除算器134に接続されており、逆相dq軸電流指令生成部120から出力される逆相q軸電流iNqに、除算器134から出力される制限値KNqを乗算して逆相q軸電流指令iNq として、逆相d軸電流指令制限部140と二軸三相変換部160に出力する。乗算器135は、第1乗算部の一例である。
逆相d軸電流指令制限部140は、絶対値出力部141、演算部142、下限リミッタ143、除算器144、絶対値出力部145、及び乗算器146を有する。逆相d軸電流指令制限部140のうち、絶対値出力部141、演算部142、下限リミッタ143、除算器144、及び絶対値出力部145は、制限値KNdを生成する制限値生成部(第2制限値生成部の一例)を構築する。制限値KNdは、第2制限値の一例である。
絶対値出力部141は、逆相q軸電流指令制限部130の乗算器135の出力側に接続されており、逆相q軸電流指令iNq の絶対値|iNq |を演算部142に出力する。
演算部142は、演算用の関数を表すデータを保持しており、絶対値出力部141から入力される逆相q軸電流指令iNq の絶対値|iNq |を関数f(iNq )=(1-|iNq |)/(√3)に代入して得る演算値を下限リミッタ143及び除算器144に出力する。この関数fの意味については後述する。演算部142の演算値は、第2所定値の一例である。
下限リミッタ143は、絶対値出力部145から逆相d軸電流iNdの絶対値|iNd|が入力され、演算部142から演算値が入力される。下限リミッタ143は、絶対値|iNd|と演算値とのうちの大きい方の値を除算器144の分母側の端子に出力する。このため、下限リミッタ143の出力は、演算値以上になる。下限リミッタ143は、第2下限リミッタの一例である。
除算器144は、下限リミッタ143の出力が分母側の端子に入力されるとともに、演算部142から演算値が分子側の端子に入力される。除算器144は、演算値を下限リミッタ143の出力で除算して得る値を制限値KNdとして乗算器146に出力する。除算器144は、第2除算部の一例である。
絶対値出力部145は、逆相dq軸電流指令生成部120の出力側に接続されており、逆相d軸電流iNdの絶対値|iNd|を下限リミッタ143に出力する。
乗算器146は、逆相dq軸電流指令生成部120と除算器144に接続されており、逆相dq軸電流指令生成部120から出力される逆相d軸電流iNdに、除算器144から出力される制限値KNdを乗算して逆相d軸電流指令iNd として、循環電流指令演算部150と二軸三相変換部160に出力する。乗算器146は、第2乗算部の一例である。
循環電流指令演算部150は、逆相q軸電流指令制限部130の乗算器135から出力される逆相q軸電流指令iNq と、逆相d軸電流指令制限部140の乗算器146から出力される逆相d軸電流指令iNd とに基づいて、循環電流指令i を演算する。循環電流指令演算部150は、循環電流指令生成部の一例である。
循環電流指令i は、デルタ結線電力変換部110に通流させる循環電流(ゼロ相電流)の指令値であり、次式(1)で表される。なお、角速度ωは、電力系統電圧の周波数に対応する角速度である。
Figure 0007040077000001
二軸三相変換部160は、変換部160A及び160Bを有する。変換部160Aは、逆相q軸電流指令制限部130の乗算器135から出力される逆相q軸電流指令iNq と、逆相d軸電流指令制限部140の乗算器146から出力される逆相d軸電流指令iNd とに基づいて、dq軸系からαβ軸系への変換(正変換)を行い、電流指令iα、iβを変換部160Bに出力する。
変換部160Bは、次式(2)に基づいて変換部160Aから入力される電流指令iα、iβをuvwの三相に変換し、電流指令i' uv、i' vw、i' wuを三相電流指令生成部170に出力する。
Figure 0007040077000002
三相電流指令生成部170は、加算器170A、170B、170Cを有する。加算器170Aは、循環電流指令演算部150から出力される循環電流指令i と、電流指令i' uvとを加算して電流指令iuv を生成し、電流制御部180に出力する。
加算器170Bは、循環電流指令演算部150から出力される循環電流指令i と、電流指令i' vwとを加算して電流指令ivw を生成し、電流制御部180に出力する。加算器170Cは、循環電流指令演算部150から出力される循環電流指令i と、電流指令i' wuとを加算して電流指令iwu を生成し、電流制御部180に出力する。
電流制御部180は、三相電流指令生成部170の加算器170A、170B、170Cからそれぞれ入力される電流指令iuv 、ivw 、iwu と、線間電圧VSuv、VSvw、VSwuと、変換器電流iuv、ivw、iwuとに基づいて、電圧指令Vuv 、Vvw 、Vwu を生成する。なお、線間電圧VSuv、VSvw、VSwuは、図示しない電圧センサによって、変換器電流iuv、ivw、iwuは図示しない電流センサによって検出されて電流制御部180に入力される。
具体的には、電流制御部180は、電流指令iuv から電流iuvを減算した差分に基づいてPID(Proportional-Integral-Differential)制御におけるゲインを調整して所望の電圧Vuvが得られるように電圧指令Vuv の値を調整する。
同様に、電流制御部180は、電流指令ivw から電流ivwを減算した差分に基づいてPID制御におけるゲインを調整して所望の電圧Vvwが得られるように電圧指令Vvw の値を調整する。また、電流制御部180は、電流指令iwu から電流iwuを減算した差分に基づいてPID制御におけるゲインを調整して所望の電圧Vwuが得られるように電圧指令Vwu の値を調整する。
PWM駆動部190は、電流制御部180から入力される電圧指令Vuv 、Vvw 、Vwu に基づいて、デルタ結線電力変換部110のコンバータセル111u~113u、111v~113v、111w~113wのゲートを駆動するゲート信号を生成し、デルタ結線電力変換部110に出力する。
ここで、逆相d軸電流指令制限部140の演算部142が演算に用いる関数f(iNq )=(1-|iNq |)/(√3)について説明する。
線間電圧vuv、vvw、vwu(瞬時値)は、実効値Vを用いると、次式(3)、(4)、(5)で表すことができる。
Figure 0007040077000003
Figure 0007040077000004
Figure 0007040077000005
また、デルタ結線電力変換部110の各相にそれぞれ流入する電流iuv、ivw、iwuは、次式(6)、(7)、(8)で表すことができる。なお、φは、線間電圧vuvに対する電流iuvの位相である。
Figure 0007040077000006
Figure 0007040077000007
Figure 0007040077000008
また、デルタ結線電力変換部110に流すべき循環電流の指令を表す循環電流指令i は、次式(9)で表すことができる。Iz0は循環電流の実効値であり、φz0は、線間電圧vuvに対する循環電流Iz0の位相である。
Figure 0007040077000009
デルタ結線電力変換部110に循環電流を流すことにより、各相の有効電力は零になるという条件から、Iz0及びφz0を求める。u相とv相との相間電力Puvは、次式(10)で表すことができる。
Figure 0007040077000010
式(10)より、VIcosφ+VIz0cosφz0=0にするIz0及びφz0は、Iz0=-I、φz0=φ、又は、φz0=-φとなる。
v相とw相との相間電力Pvwは、次式(11)で表すことができる。
Figure 0007040077000011
式(11)より、VIcos(2π/3-φ)+VIz0cos(-2π/3-φz0)=0にするIz0及びφz0は、Iz0=-I、φz0=φ-4π/3、又は、φz0=-φとなる。
w相とu相との相間電力Pwuは、次式(12)で表すことができる。
Figure 0007040077000012
式(12)より、VIcos(-2π/3-φ)+VIz0cos(-4π/3-φz0)=0にするIz0及びφz0は、Iz0=-I、φz0=φ-2π/3、又は、φz0=-φとなる。
式(10)~(12)から各相の有効電力が0となる条件を満足するIz0及びφz0は、次式(13)、(14)となる。
Figure 0007040077000013
Figure 0007040077000014
従って、循環電流指令i は次式(15)で求めることができる。
Figure 0007040077000015
次に、電流iuv、ivw、iwuを3相/2相変換すると、式(3)、(4)、(5)を用いて電流iα、iβは次式(16)で表すことができる。
Figure 0007040077000016
さらに、電流iα、iβはdq(逆)変換すると、逆相d軸電流指令iNd 、逆相q軸電流指令iNq は、次式(17)で表すことができる。
Figure 0007040077000017
ここで、循環電流指令i を次式(18)のように表すこととする。
Figure 0007040077000018
式(13)、(14)から、循環電流指令i は次式(19)で表わせる。A、Bは係数である。
Figure 0007040077000019
式(19)は、式(15)と等しいことから、係数A、Bは次式(20)、(21)のように表すことができる。
Figure 0007040077000020
Figure 0007040077000021
以上から、循環電流指令i は次式(22)のように求めることができる。
Figure 0007040077000022
従って、逆相の三相交流電流の指令iuv 、ivw 、iwu を次式(23)で求めることができる。
Figure 0007040077000023
式(23)を展開すると、以下のように表すことができる。
Figure 0007040077000024
式(24)より、三相交流電流の指令iuv 、ivw 、iwu の最大値は次式(25)、(26)、(27)として表すことができる。
Figure 0007040077000025
Figure 0007040077000026
Figure 0007040077000027
式(25)から逆相q軸電流指令iNq の範囲として、次式(28)で表される条件が得られる。
Figure 0007040077000028
すなわち、逆相q軸電流指令iNq は、電力変換装置100の定格出力の-50%から50%の値を取りうることになる。換言すれは、逆相q軸電流指令iNq の絶対値は、電力変換装置100の定格出力の0%から50%までの値を取りうることになる。
また、(26)、(27)式から、逆相d軸電流指令iNd の範囲として、次式(29)で表される条件が得られる。
Figure 0007040077000029
このように、逆相d軸電流指令iNd が取り得る範囲は、逆相q軸電流指令iNq を含んだ関数で表され、逆相d軸電流指令iNd の絶対値は、逆相q軸電流指令iNq がゼロ(0)のときに1/√3(約0.577)であり、逆相q軸電流指令iNq が0.5のときに1/2√3(約0.288)である。すなわち、逆相d軸電流指令iNd の絶対値は、電力変換装置100の定格出力の28.8%から57.7%までの値を取りうることになる。
このような計算結果から、図2に示す逆相q軸電流指令制限部130の固定値出力部132が保持する固定値を逆相q軸電流指令iNq の絶対値の最大値である0.5に設定するとともに、逆相d軸電流指令制限部140の演算部142の関数を式(29)に基づいてf(iNq )=(1-|iNq |)/(√3)に設定している。
従って、電力変換装置100では、逆相d軸電流指令iNd を57.7%まで増大させることができる。これは、逆相q軸電流指令iNq を生成する逆相q軸電流指令制限部130と、逆相d軸電流指令iNd を生成する逆相d軸電流指令制限部140とを別々に設けたことと、式(29)に示すように、逆相d軸電流指令iNd が取り得る範囲が逆相q軸電流指令iNq を含んだ関数で表されることから、逆相d軸電流指令制限部140が逆相q軸電流指令制限部130によって生成される逆相q軸電流指令iNq を用いて逆相d軸電流指令iNd を生成するようにしたこととによって実現されている。
逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq とのベクトルでの関係が考慮されていない場合には、従来のように逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq とを1つの共通のフィルタ(制限器)を用いて生成している。このような場合には、逆相d軸電流指令iNd 及び逆相q軸電流指令iNq の最大値は、変換器定格の50%になる。これは、デルタ結線MMCにおいて、逆相電流出力時は、各相の直流コンデンサ電圧の平均値を相間でバランスするためにデルタ結線部に基本周波数の零相電流を流すことにより変換器に流れる電流が増加するためである。
このような従来の手法に比べて、電力変換装置100は、逆相d軸電流指令iNd を57.7%まで増大させることができ、デルタ結線電力変換部110の容量を増大させることなく、電力変換装置100の逆相電流の出力可能範囲を増大させることができる。
従来のように、逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq を1つの共通の制限値で制限する場合には、逆相電流の出力可能範囲は、電力変換装置100が出力可能な最大の電力をPとすると、半径が0.5Pの円で表される。
これに対して、電力変換装置100のように逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq をそれぞれ別の制限値で制限する場合には、逆相電流の出力可能範囲は、半径が0.5Pの円に外接する六角形で表される。
従って、デルタ結線電力変換部110(デルタ結線MMC)を含む電力変換装置100において、制限値の異なる逆相q軸電流指令制限部130及び逆相d軸電流指令制限部140を含むことによって、電流制限がかかっている状態において最大の逆相無効電流を出力することが可能になる。
高圧・大容量次世代電力変換器としてMMCへの注目度が高まっており、特にデルタ結線MMCはデルタ結線部に循環電流を流して逆相無効電流を出力できることから注目されている。このため、デルタ結線電力変換部110の容量を増大させることなく、逆相d軸電流指令iNd を57.7%まで増大させることによって、逆相電流出力を増大させることができる電力変換装置100は、非常に有用性が高い。
なお、以上では、図2に示すような構成の逆相q軸電流指令制限部130及び逆相d軸電流指令制限部140を含む形態について説明したが、逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq を生成する回路構成は、図2に示す回路構成に限られるものではない。
逆相d軸電流指令iNd と逆相q軸電流指令iNq を生成する回路は、逆相q軸電流指令iNq の絶対値の最大値が50%であり、逆相q軸電流指令iNq を含む関数f(iNq )=(1-|iNq |)/(√3)を利用して逆相d軸電流指令iNd を生成できる回路構成であれば、図2に示す回路構成とは異なる構成であってもよい。
また、以上では、デルタ結線電力変換部110(デルタ結線MMC)を含む電力変換装置100について説明したが、三相五脚鉄心変圧器を用いた構成であってもよい。図3は、実施の形態の変形例のデルタ結線電力変換部110Mを示す図である。
デルタ結線電力変換部110Mは、図1に示すようにデルタ結線部114u、114v、114wでデルタ結線電力変換部110を電力系統10に接続する代わりに、三相五脚鉄心変圧器101Mを介して電力系統10に接続されている。なお、三相五脚鉄心変圧器101Mは、変圧器の漏れインダクタンスを連系リアクトルとして使用することができ、また循環電流に対するインダクタンス成分を含んでいるため、図1に示すリアクトル成分115u、115v、115wは図3では示さない。
電力変換装置100は、図3に示すデルタ結線電力変換部110Mを図1に示すデルタ結線電力変換部110の代わりに用いた構成であってもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の電力変換装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10 電力系統
100 電力変換装置
101M 三相五脚鉄心変圧器
110、110M デルタ結線電力変換部
111u~113u、111v~113v、111w~113w コンバータセル
114u、114v、114w デルタ結線部
115u、115v、115w リアクトル成分
120 逆相dq軸電流指令生成部
125A、125B、125C 電流センサ
130 逆相q軸電流指令制限部
131 絶対値出力部
132 固定値出力部
133 下限リミッタ
134 除算器
135 乗算器
140 逆相d軸電流指令制限部
141 絶対値出力部
142 演算部
143 下限リミッタ
144 除算器
145 絶対値出力部
146 乗算器
150 循環電流指令演算部
160 二軸三相変換部
170 三相電流指令生成部
180 電流制御部
190 PWM駆動部

Claims (1)

  1. 第1電力変換部、第2電力変換部、及び第3電力変換部を有し、前記第1電力変換部、前記第2電力変換部、及び前記第3電力変換部がデルタ接続されたデルタ結線部を有するデルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器と、
    負荷電流から逆相d軸電流及び逆相q軸電流を求める逆相dq軸電流指令生成部と、
    前記逆相q軸電流と、前記逆相q軸電流を制限する第1制限値とに基づいて、-0.5以上0.5以下の逆相q軸電流指令を生成する逆相q軸電流指令制限部と、
    前記逆相d軸電流と、前記逆相q軸電流指令に応じて前記逆相d軸電流を制限する第2制限値とに基づいて、前記逆相q軸電流指令を含む関数を利用して逆相d軸電流指令を生成する逆相d軸電流指令制限部と、
    前記逆相q軸電流指令及び前記逆相d軸電流指令に基づいて、前記デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器に流れる循環電流の指令値を表す循環電流指令を生成する循環電流指令生成部と、
    前記逆相q軸電流指令及び前記逆相d軸電流指令を三相電流値に変換する二軸三相変換部と、
    前記三相電流値に前記循環電流指令を加算して三相電流指令を生成する三相電流指令生成部と、
    前記三相電流指令に基づいて三相電圧指令を生成する電流制御部と
    前記三相電圧指令に基づいて、前記デルタ結線モジュラー・マルチレベル・変換器を駆動する駆動部と、を含み、
    前記逆相q軸電流指令をi Nq とすると、前記関数は、f(i Nq )=(1-|i Nq |)/(√3)である、電力変換装置。
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