JP7040014B2 - ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法 - Google Patents

ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7040014B2
JP7040014B2 JP2017252952A JP2017252952A JP7040014B2 JP 7040014 B2 JP7040014 B2 JP 7040014B2 JP 2017252952 A JP2017252952 A JP 2017252952A JP 2017252952 A JP2017252952 A JP 2017252952A JP 7040014 B2 JP7040014 B2 JP 7040014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mount
container body
flange portion
notch
blister pack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017252952A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019119451A (ja
Inventor
貴之 篠原
愛子 藤田
順也 矢野
美香 渡邉
勝彦 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2017252952A priority Critical patent/JP7040014B2/ja
Publication of JP2019119451A publication Critical patent/JP2019119451A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7040014B2 publication Critical patent/JP7040014B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、内容物を収容するための胴部と周縁にフランジ部を備えた容器本体と、容器本体の胴部を被覆しフランジ部で接着される台紙とからなるブリスターパックに関する。
従来、プラスチックシートを内容物の形状に合わせて熱成形して形成した凹状の胴部と平坦なフランジ部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を被覆してフランジ部で接着された台紙からなるブリスターパックは、歯ブラシ等のトイレタリー類、スティック糊、ホッチキス等の文房具類、注射針等の医療器具類等の包装に広く用いられている。
このようなブリスターパックは、台紙にはブリスターパック内で外力が加わり内容物が振動しても破れることがないように厚みがある板紙が用いられ、台紙の表裏には商品(内容物)を消費者に訴求するためのデザイン、絵柄、情報等が印刷されている。そして、台紙には、ミシン目等の切目線が形成されており、この切目線により台紙を切開き内容物を取り出す構造となっている。
特開2016-185812号公報 実開平4-7461号公報
しかしながら、従来のブリスターパックは、容器本体のフランジ部を台紙から剥がす際、予期せぬところで台紙に層間剥離(紙剥け)が生じることがある。層間剥離が、収容部に対応する部分に及ぶ場合には、収容部に台紙が蓋をしてしまった状態となり、内容物を取り出すことが困難になるという問題がある。また、特許文献2のように、台紙に加工を施した場合であっても、容器本体の仕様が変更になった場合、台紙の加工位置と容器本体のフランジ部の位置が合わなくなってしまい、台紙が無駄になるという問題も生じる。
そこで、本発明は、ブリスターパックから容器本体を容易に分離することが可能なブリスターパック用台紙、およびブリスターパックを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
フランジ部と収容部を備えた容器本体とともに、ブリスターパックを構成する台紙であって、
前記台紙は、
多層抄きのボール紙であって、
前記台紙には、第1方向、第2方向それぞれに沿って1mm以上20mm以下の間隔で貫通しない切り込みが形成されており、
前記第1方向と第2方向のなす角度が60°以上120°以下であって、
前記切り込みは、前記台紙の厚さの1/5以上1/2以下であることを特徴とするブリスターパック用台紙を提供する。
また、本発明は、前記第1方向における切り込みの間隔は全て等間隔であり、前記第2方向における切り込みの間隔は全て等間隔であることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1方向における切り込みの間隔と、前記第2方向における切り込みの間隔は同一であることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1方向と第2方向のなす角度は90°であることを特徴とする。
また、本発明は、前記台紙には、前記切り込みが形成された側の面にヒートシール層が重ねて形成されていることを特徴とする。
また、本発明では、
前記ブリスターパック用台紙と、胴部とフランジ部を備えた容器本体と、を有し、
前記ブリスターパック用台紙の前記切り込みが形成された側の面と、前記フランジ部が接着されてなることを特徴とするブリスターパックを提供する。
本発明によれば、容器本体を台紙から容易に分離することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るブリスターパックの正面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパックの背面図である。 図1におけるA-A線断面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパック用台紙の平面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパック用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。 ブリスターパックの開封時の様子を示す断面図である。 図6(a)に対応する層間剥離が生じる部分を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<ブリスターパックの構成>
図1は本発明の一実施形態に係るブリスターパックの正面図である。図2は本発明の一実施形態に係るブリスターパックの背面図である。図3は図1におけるA-A線断面図である。図1~図3に示すように本実施形態のブリスターパックは、内容物を収納するための胴部11と周縁にフランジ部12を備えた容器本体10と、容器本体10の胴部11を被覆しフランジ部12で接着される台紙20とからなる。図1~図3では、内容物を収容しておらず、ブリスターパックそのものを示している。容器本体10は略左右中央に内容物が収容される胴部11が形成され、周縁は平坦なフランジ部12と上部に吊り下げ孔25が形成された構成であり、台紙20の切り込み形成面20aと容器本体10の胴部11の開口部側を対向させ、台紙20の切り込み形成面20aと容器本体10のフランジ部12を接着している。胴部11は、図1の正面図側から見ると凸状、空洞である収容部側から見ると凹状になっている。図1の例では、台紙20の形状は、長方形状(正方形状を含む意味)であり、容器本体10は、フランジ部12の外縁、胴部11の外縁ともに角に丸みを帯びた略長方形状(正方形状を含む意味)となっている。
図2は背面図であって台紙20側から見た図である。背面側から見ると、容器本体10は台紙20に隠され、台紙20のみを視認することができる。台紙20には切り込み形成面20aと切り込み非形成面20bが存在する。切り込み形成面20aは、容器本体10側に位置するため、図2のように背面側から見ると、切り込み非形成面20bが見える。切り込み21、22は、台紙を貫通するものではないため、背面からは、吊り下げ孔25だけが見えることになる。なお、台紙20の2つの面のいずれかまたは両方に印刷が施されることが通常であるが、図1、図2においては、説明の便宜上、印刷を省略した状態で示している。
図3は、図1のA-A線断面図である。図3に示すように容器本体10は、フランジ部12において、台紙20と接着されている。フランジ部12の幅は、台紙20における切り込み22の形成間隔よりも長いため、必ず1以上の切り込みがフランジ部12と重なることになる。図3の例では、フランジ部12の幅が切り込み22の形成間隔の約3倍であるため、2本の切り込み22がフランジ部12と重なり、フランジ部12の両端がそれぞれ切り込み22の形成位置と略一致している。なお、図3は、フランジ部12の台紙の面方向に対する幅と、切り込み22の形成間隔の関係を主に説明するものであるため、容器本体10の厚さ、台紙20の厚さ、切り込み22の深さは、台紙20の面方向に対して誇張して示している。
容器本体10は、公知のブリスターパックと同様の素材で形成されている。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等のプラスチックシートを真空成形、圧空成形、または真空圧空成形などにより熱成形して作製される。プラスチックシートの厚さは通常、100μm以上500μm以下である。
図4は、本実施形態に係るブリスターパック用台紙の平面図である。図4は、図1と同じ視点であり、図1におけるブリスターパックの正面図から、容器本体10を取り除いた状態の図である。図4に示した台紙20は、ブリスターパック用台紙として機能する。図4は、台紙20の切り込み形成面20aを示している。切り込み21、22は、切り込み形成面20a側から形成される、台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットであるため、反対側の切り込み非形成面20bは、図2に示したように、その表面に切り込み21、22の跡は、通常視認できない。台紙20としては、ボール紙等の多層抄きした紙を用いることができる。台紙20の厚さは、200μm以上600μm以下であることが好ましい。また、台紙20の坪量は、270g/m2以上400g/m2以下、特に300g/m2以上350g/m2以下であることが好ましい。これらの厚さや坪量が下限に満たない場合は、多数の切り込み21、22を形成した場合に、容器本体10を支持するための台紙としての強度が弱くなり、これらの厚さや坪量が上限を超える場合は、層間剥離が切り込み21、22の最深部よりも深い位置で生じる惧れが高まるためである。
切り込み21、22は、それぞれ台紙20の切り込み形成面20a全体に亘って所定の間隔で形成されている。本実施形態では、切り込み21はamm間隔、切り込み22はbmm間隔でそれぞれ形成されている。切り込みの間隔は、切り込み21と切り込み22で異なっていてもよいが、同一であってもよい。すなわち、a=bであってもよいし、a=bでなくてもよい。また、切り込み21同士の間隔が全て同一であってもよいし、異なっていてもよい。さらに、切り込み22同士の間隔が全て同一であってもよいし、異なっていてもよい。ただし、切り込み21同士の間隔が全て同一であり、切り込み22同士の間隔が全て同一であって、a=bであることが、製造工程の効率化のため、特に好ましい。切り込み21、22の形成間隔a、bは、1mm以上20mm以下であることが好ましく、5mm以上10mm以下であることがより好ましい。切り込み21、22の形成間隔が下限より小さいと、切り込み21、22の細かい加工精度が要求され、特殊な加工機でないと製造が難しい。また、切り込み21、22の形成間隔が上限より大きいと、容器本体10のフランジ部12と台紙20を接着した際に、フランジ部12の幅方向に対応する箇所に、複数の切り込みが位置しないことが多くなり、フランジ部12を剥がす際に、層間剥離する箇所が、収容部に対応する位置に多く含まれてしまう惧れがあるためである。
切り込み21と切り込み22は、互いに交差している必要がある。切り込み21と切り込み22が交差していることにより、容器本体10を、どの方向から剥離する場合でも、切り込み21または切り込み22から層間剥離し易くなるためである。切り込み21が延びる方向を第1方向、切り込み22が延びる方向を第2方向とすると、第1方向と第2方向のなす角度は、60°以上120°以下であることが好ましい。図4の例では、第1方向が図面左右方向(X方向)、第2方向が図面上下方向(Y方向)であり、第1方向と第2方向は直交しており、第1方向と第2方向のなす角度は90°である。第1方向と第2方向のなす角度は90°とすることが最も好ましい。なお、図4の例では、切り込み21、切り込み22ともに23本ずつ形成されている。図4の例では、切り込み21が台紙20の左端から右端まで、切り込み22が台紙20の上端から下端まで、等間隔で形成されているが、左端、右端、上端、下端においては、切り込みを形成しない範囲を設けておいてもよい。いわゆる縁取りをして縁部分に切り込みを形成しないようにしてもよい。台紙20の外縁においては、フランジ部12の外縁が台紙20の外縁に達しない場合、台紙20の外縁付近においては、切り込みが不要となる場合もあるためである。
図5は、本実施形態に係るブリスターパック用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。図3と同様、図1のA-A線に対応する方向から見た断面図となっている。図3においては、図面の煩雑さを避けるため、詳細な層構成を省略したが、実際には、台紙20には、印刷層やヒートシール層が積層されている。図5において、31aは切り込み形成面側印刷層、31bは切り込み非形成面側印刷層、32はヒートシール層である。図5に示すように、実際には、商品の広告、説明等のための切り込み形成面側印刷層31aと切り込み非形成面側印刷層31b、また、台紙20を容器本体10のフランジ部12と接着するためのヒートシール層32が、台紙20に積層されている。切り込み形成面側印刷層31a、切り込み非形成面側印刷層31bは、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等、公知の印刷方式により形成することができる。ヒートシール層32は、容器本体10のフランジ部12と台紙20を熱接着させるためのものであり、ヒートシール剤を塗布することにより形成される。ヒートシール剤としては、ポリエステル系、アクリル系、酢酸ビニル系等の樹脂およびこれらの樹脂の混合物を用いることができ、容器本体10の材質に応じて適宜選択される。
<製造方法>
本実施形態に係るブリスターパックの製造方法について説明する。最初に、ブリスターパック用台紙の製造から説明する。まず、ボール紙等の台紙20の両面に対して、グラビア印刷、オフセット印刷等により広告・商品説明等の印刷を行う。これにより、台紙20の切り込み形成面20a側に切り込み形成面側印刷層31a、台紙20の切り込み非形成面20b側に切り込み非形成面側印刷層31bが形成される。続いて、ロールコーター等の公知の塗布方法により、ヒートシール剤を切り込み形成面側印刷層31aに重ねて全面塗布して、ヒートシール層32を形成する。続いて、台紙20の切り込み形成面20a側でもあるヒートシール層32側からハーフカット加工を行う。具体的には、台紙20の厚さの1/5以上1/2以下となる深さであって、台紙20を貫通しない切り込み21、22を形成する。さらに、吊り下げ孔25となる貫通孔を形成する。ここまで、複数の製品に対応するブリスターパック用台紙が多面付けされた状態で製造することもできる。そして、多面付けされた状態で、製品の充填を行う業者に出荷することもできる。多面付けされた状態から、トムソン刃を用いて、製品ごとのブリスターパック用台紙に型抜きを行う。この結果、図5に示した層構成のブリスターパック用台紙が形成される。切り込み21、22の深さは、台紙20自体の厚さの1/5以上1/2以下であり、かつ、切り込み形成面側印刷層31a、切り込み非形成面側印刷層31b、ヒートシール層32を含めた厚さの1/5以上1/2以下であることが好ましい。切り込み21、22の深さは、台紙20自体の厚さの1/3以上1/2以下であり、かつ、切り込み形成面側印刷層31a、切り込み非形成面側印刷層31b、ヒートシール層32を含めた厚さの1/3以上1/2以下であることがより好ましい。
一方、プラスチックシートに対して真空成形等の熱成形を行うことにより、収容部を構成する胴部11とフランジ部12を備えた容器本体10を作製する。フランジ部12の一端は、開封の際に摘めるように、台紙20と接着しない状態としておくことが好ましい。そのため、成形を行う際、フランジ部12の一端が胴部11側に反るように形成しておく。
容器本体10の収容部に内容物を収容した後、台紙20の切り込み形成面20a側を容器本体10と対向させて胴部11を被覆し、容器本体10と台紙20の位置合わせをして台紙20を容器本体10の上に載置し、台紙20と容器本体10のフランジ部12とを熱接着(ヒートシール)する。台紙20の切り込み形成面20a側にはヒートシール層32が形成されているので容器本体10と熱接着することが可能となる。以上のようにして内容物を収容したブリスターパックが完成する。すなわち、図1~図3に示したブリスターパックに内容物を収容した製品が得られる。
<開封時の様子>
図6(a)は、図3の断面図に対応する方向から見たブリスターパックの開封時の様子を示す図である。なお、図面が繁雑になるのを避けるため、図6においては、図3と同様に、切り込み形成面側印刷層31a、切り込み非形成面側印刷層31b、ヒートシール層32を省略してある。容器本体10のフランジ部12を剥離しようとして力を加え始めても、ヒートシール層32による接着力により、フランジ部12と台紙20は容易には剥離しない。さらに力を加えると、多層抄きの台紙20は、力が加えられているフランジ部12の下方において、層間剥離が起こる。この層間剥離は、台紙20の面方向(図6の左右方向)に沿って亀裂が生じることにより生じる。本実施形態のブリスターパック用台紙では、切り込み形成面側から所定の深さまで切り込み22が形成されているので、面方向に沿った亀裂は、切り込み22で一旦途切れることになる。したがって、フランジ部12に剥離する力を加えた場合、フランジ部12に接着されている部分と、接着されている部分に最も近い切り込み22の範囲まで、層間剥離が生じることになる。
この結果、図6(a)に示すように、台紙20は、フランジ部12に対応する部分だけが層間剥離される。そして、胴部11で構成される収容部と容器本体10の外部の間には、開口Kができ、内容物の取り出しが可能となる。この際、層間剥離する範囲を図7に示す。図7は、図1に示したブリスターパックの正面図において、台紙20の層間剥離する範囲を網掛けして示したものである。隣接する切り込み21同士、22同士で形成される四角形状の領域をブロックとすると、図7に示すように、剥離される力が加えられるフランジ部12が接着している範囲を含む3×19個のブロックのみが層間剥離されることになる。収容部に対応する台紙20の切り込み形成面20a側は、層間剥離せずにそのまま残るため、切り込み形成面側印刷層31aとして印刷された内容は、視認可能なままとなり、説明書きや広告を読み取ることもできる。
台紙に切り込みが形成されていない従来形態のブリスターパックと比較してみる。図6(b)は、台紙に切り込みが形成されていない従来形態のブリスターパックの開封時の様子を示す図である。台紙に切り込みが形成されていない場合も、容器本体10のフランジ部12を剥離しようとして力を加え始めても、ヒートシール層による接着力により、フランジ部12と台紙20´は容易には剥離しない。さらに力を加えると、多層抄きの台紙20´は、力が加えられているフランジ部12の下方において、層間剥離が起こる。図6(b)の例では、台紙20´に切り込みが形成されていないため、面方向に沿った亀裂は、そのまま連続する。したがって、フランジ部12に剥離する力を加え、そのまま引っ張った場合、フランジ部12に接着されている部分と、胴部11を挟んで対向する側のフランジ部12に接着されている部分まで、層間剥離が生じることになる。
この結果、図6(b)に示すように、台紙20´の上層部分は、収容部を覆ってフランジ部12、12間に跨って層間剥離される。そして、胴部11で構成される収容部と容器本体10の外部の間には、開口ができず、内容物の取り出しが困難となる。内容物を取り出すためには、収容部を覆った状態の台紙20´の上層部分を破らなければならなくなり、台紙20´の容器本体側の面に施された印刷は読めなくなり、また、ブリスターパック全体としても見映えが悪くなる。
続いて、フランジ部12の外縁側と内縁側に切り込みが形成された場合と比較してみる。図6(c)は、台紙において、フランジ部12の外縁側と内縁側に対応する位置に切り込みが形成されたブリスターパックの開封時の様子を示す図である。フランジ部12の外縁側と内縁側に対応する位置に切り込みが形成されている場合も、容器本体10のフランジ部12を剥離しようとして力を加え始めても、ヒートシール層32による接着力により、フランジ部12と台紙20は容易には剥離しない。さらに力を加えると、多層抄きの台紙20´´は、力が加えられているフランジ部12の下方において、層間剥離が起こる。台紙20´´では、フランジ部12の外縁側と内縁側に対応する位置に切り込みが形成されているので、面方向に沿った亀裂は、これらの切り込みで一旦途切れる。したがって、フランジ部12に剥離する力を加えた場合、フランジ部12に接着されている部分と、接着されている部分に最も近い切り込み22´の範囲まで、層間剥離が生じることになる。
この結果、図6(c)に示すように、台紙20´´は、フランジ部12を含む部分が層間剥離される。そして、胴部11で構成される収容部と容器本体10の外部の間には、開口Kができ、内容物の取り出しが可能となる。ただし、図6(c)に示すような態様では、予めフランジ部12が接着される位置を想定しておかなければならず、台紙に切り込みを形成する際、刃の位置を設定し直さなければならないという問題が生じる。
本実施形態に係るブリスターパック用台紙の場合、第1方向、第2方向それぞれに沿って1mm以上20mm以下の間隔で切り込みが形成されており、第1方向と第2方向のなす角度が60°以上120°以下であるため、フランジ部12の接着位置がどこであっても、フランジ部12に対応する部分だけ層間剥離させることができる。したがって、製品の形態により、容器本体の形態も異なることがあるが、そのような場合であっても、刃の位置を設定し直すことなく、切り込み22を形成することができ、効率的なブリスターパック用台紙の作成を行うことができる。
<実施例>
台紙20として王子マテリアル株式会社製のボール紙「Newピジョン(厚さ0.39mm、坪量310g/m2)」を用いた。台紙20のサイズは、15cm×15cmとした。この台紙20にオフセット印刷にて両面に印刷を行った後、日本加工塗料株式会社製のヒートシール剤「BP-50改」を塗工料5g/m2となるように塗布した。その後、ヒートシール剤の塗布面側から切り込み用の刃型を用いて、第1方向、第2方向に、貫通しない切り込みを形成した。第1方向と第2方向のなす角度は90°とした。切り込みは、15cm×15cmの台紙20の外縁まで達する範囲に形成した。その後、別途射出成形により得られた容器本体10を成形し、容器本体10の収容部に内容物を収容した後、容器本体10のフランジ部12と熱接着し、内容物を収容したブリスターパックが得られた。このブリスターパックにおいて、フランジ部12を摘んで剥離したところ、フランジ部12を含む狭い範囲で台紙20が層間剥離し、大きな開口Kが得られ、収容部に収容されている製品を容易に取り出すことができた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の種々の変形は、全て本発明の技術的範囲に含まれる。
10・・・容器本体
11・・・胴部
12・・・フランジ部
20、20´、20´´・・・台紙
20a・・・切り込み形成面
20b・・・切り込み非形成面
21、22・・・切り込み
25・・・吊り下げ孔
31a・・・切り込み形成面側印刷層
31b・・・切り込み非形成面側印刷層
32・・・ヒートシール層
K・・・開口

Claims (5)

  1. 容器本体と、台紙を有するブリスターパックであって、
    前記容器本体は、1つのみの収容部と、前記収容部の周囲を囲むように形成されたフランジ部と、を備え、
    前記台紙は、
    多層抄きのボール紙であって、
    前記台紙には、第1方向、第2方向それぞれに沿って1mm以上20mm以下の間隔で貫通しない切り込みが形成されており、
    前記第1方向と前記第2方向のなす角度が60°以上120°以下であって、
    前記切り込みの深さは、前記台紙の厚さの1/5以上1/2以下であり、
    前記台紙には、前記切り込みが形成された側の面にヒートシール層が重ねて形成されており、
    前記フランジ部は、前記第1方向と前記第2方向のいずれにおいても2本以上の前記切り込みと交差しており、
    前記台紙の前記切り込みが形成された側の面と前記フランジ部が、前記フランジ部の一端が接着しない状態で接着されてなることを特徴とするブリスターパック。
  2. 前記第1方向における切り込みの間隔は全て等間隔であり、前記第2方向における切り込みの間隔は全て等間隔であることを特徴とする請求項1に記載のブリスターパック。
  3. 前記第1方向における切り込みの間隔と、前記第2方向における切り込みの間隔は同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のブリスターパック。
  4. 前記第1方向と前記第2方向のなす角度は90°であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のブリスターパック。
  5. 収容部と、前記収容部の周囲を囲むように形成されたフランジ部と、を備えた
    容器本体と、台紙を有するブリスターパックの製造方法であって、
    多層抄きのボール紙である台紙の一方の面に、ヒートシール剤を塗布してヒートシール層を形成する工程と、
    前記台紙の前記ヒートシール層側の面に、第1方向、第2方向それぞれに沿って1mm以上20mm以下の間隔で貫通しない切り込みを形成する工程と、
    フランジ部の一部が収容部を構成する胴部側に反るようにして、プラスチックシートに対して熱成形を行い、前記容器本体を作製する工程と、
    前記容器本体の前記収容部に内容物を収容した後、前記台紙の前記切り込み形成面側を前記容器本体と対向させて前記胴部を被覆し、前記容器本体と前記台紙の位置合わせをして前記台紙を前記容器本体の上に載置し、前記台紙と前記容器本体の前記フランジ部とを熱接着する工程と、を有し、
    前記第1方向と前記第2方向のなす角度が60°以上120°以下であって、
    前記切り込みの深さは、前記台紙の厚さの1/5以上1/2以下であり、
    前記台紙には、前記切り込みが形成された側の面にヒートシール層が重ねて形成されており、
    前記フランジ部は、前記第1方向と前記第2方向のいずれにおいても2本以上の前記切り込みと交差していることを特徴とするブリスターパックの製造方法。
JP2017252952A 2017-12-28 2017-12-28 ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法 Active JP7040014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017252952A JP7040014B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017252952A JP7040014B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019119451A JP2019119451A (ja) 2019-07-22
JP7040014B2 true JP7040014B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=67306771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017252952A Active JP7040014B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7040014B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112021026239A2 (pt) 2019-06-27 2022-02-15 Nippon Steel Corp Produto de aço revestido por imersão a quente

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128140A (ja) 2000-10-25 2002-05-09 Sony Corp 包装体
JP2010254315A (ja) 2009-04-22 2010-11-11 Toyo Aluminium Kk プレススルーパック包装体およびその製造方法
JP2016205850A (ja) 2015-04-16 2016-12-08 大日本印刷株式会社 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2529507Y2 (ja) * 1990-05-10 1997-03-19 共同印刷株式会社 簡易開封機能付きブリスターパック
JPH047641U (ja) * 1990-05-11 1992-01-23
JPH04102261U (ja) * 1991-02-07 1992-09-03 大日本印刷株式会社 貴重品包装体及びそのケース
JPH0885569A (ja) * 1994-09-14 1996-04-02 Sony Corp 収納装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128140A (ja) 2000-10-25 2002-05-09 Sony Corp 包装体
JP2010254315A (ja) 2009-04-22 2010-11-11 Toyo Aluminium Kk プレススルーパック包装体およびその製造方法
JP2016205850A (ja) 2015-04-16 2016-12-08 大日本印刷株式会社 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019119451A (ja) 2019-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI453150B (zh) 壓穿型包裝體及其製造方法
US20160137375A1 (en) Resealable blister package
JP6263907B2 (ja) 容器封止構造およびインナーシール材
JP4184649B2 (ja) ブリスター包装体
JP7040014B2 (ja) ブリスターパックおよびブリスターパックの製造方法
JP2010126209A (ja) 開封機能付き紙容器
JP6608581B2 (ja) 包装体及び包装体の製造方法
JP6266883B2 (ja) Ptp包装体の製造方法
JP2007045447A (ja) 改竄防止カートン
JP2011027967A (ja) ラベル
US9676533B2 (en) Tamper-evident package and method for making same
JP7451909B2 (ja) ブリスターパック
JP6586282B2 (ja) ウェットシート包装体及びウェットシート包装体の製造方法
JP2008178970A (ja) 切目線で切断する方法と切目線で切断された紙
JP6528371B2 (ja) 紙容器
JP5970792B2 (ja) 紙容器
JP7073743B2 (ja) ブリスターパック用台紙およびブリスターパック
EP3313748B1 (en) Oral care implement package
JP7293283B2 (ja) 紙製容器および蓋材付き紙製容器
JP7234588B2 (ja) 医療機器用包装材
EP3936460A1 (en) Box-shaped insert element for insertion into a box-shaped container
JP4967003B2 (ja) ブリスターパック
JP2009014803A (ja) 封緘ラベル及びその製造方法
JP2022113439A (ja) 紙製容器および蓋材付き紙製容器
JP2009166860A (ja) 包装材と包装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7040014

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150