JP7035761B2 - 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法 - Google Patents

移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7035761B2
JP7035761B2 JP2018083462A JP2018083462A JP7035761B2 JP 7035761 B2 JP7035761 B2 JP 7035761B2 JP 2018083462 A JP2018083462 A JP 2018083462A JP 2018083462 A JP2018083462 A JP 2018083462A JP 7035761 B2 JP7035761 B2 JP 7035761B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driven member
region
mobile device
driven
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018083462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019188521A (ja
Inventor
佳織 佐藤
修 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2018083462A priority Critical patent/JP7035761B2/ja
Publication of JP2019188521A publication Critical patent/JP2019188521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7035761B2 publication Critical patent/JP7035761B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法に関するものである。
特許文献1に記載されている直線案内装置は、移動ステージと、移動ステージに固定された被駆動部材と、摩擦部材を備えた圧電モーターと、を備え、圧電モーターの摩擦部材が被駆動部材に当接している。このような構成の直線案内装置では、圧電モーターを駆動すると摩擦部材が振動し、当該振動によって被駆動部材が送り出されて移動ステージが移動する。
特開2003-343561号公報
圧電モーターの振動が摩擦部材を介して被駆動部材に伝えられる移動体装置では、被駆動部材が等速状態から停止するまでの減速時は、等速状態と比べて被駆動部材と摩擦部材との摩擦力が大きい。そのため、被駆動部材を摩擦部材に対して同じ領域で停止することを繰り返すと、被駆動部材のその部分の摩耗が他の部分と比べて進行し、安定した駆動を長期的に維持することが難しいという課題があった。
本発明の適用例に係る移動体装置は、被駆動部材と、
振動部と、前記振動部から突出して配置され、前記被駆動部材と当接し、前記振動部の振動を前記被駆動部材に伝達する突出部と、を有する駆動部と、
処理部と、
前記処理部で読み取り可能な指示を記憶する記憶部と、を備え、
前記被駆動部材は、前記振動部の振動によって移動するように構成され、
前記記憶部は、前記突出部と当接する前記被駆動部材の領域のうち、前記被駆動部材を減速させない領域を記憶し、
前記処理部は、前記記憶部から前記被駆動部材を減速させない領域の位置情報を読み取って、前記突出部が前記被駆動部材を前記減速させない領域とは異なる領域に当接しているときに、前記被駆動部材を減速させることを特徴とする。
本発明の第1実施形態に係るハンドを示す断面図である。 図1のハンドの回路系を示すブロック図である。 図1のハンドが有する移動体装置を示す断面図である。 図3の移動体装置が有する圧電モジュールを示す斜視図である。 図4の圧電モジュールが有する圧電アクチュエーターを示す平面図である。 図3の移動体装置が有する被駆動部材の移動領域を示す平面図である。 図3の移動体装置の駆動速度を示すグラフである。 従来の問題を説明するための断面図である。 図3の移動体装置が有する第2把持モードを示す断面図である。 図3の移動体装置の効果を説明するための断面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。 本発明の第2実施形態に係るハンドの駆動方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係るハンドの駆動方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係るハンドの駆動方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係るハンドを示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るハンドを示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係るハンドを示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係るハンドを示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係るロボットを示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係るロボットを示す側面図である。 ロボットが有する移動体装置を示す平面図である。 ロボットが有する移動体装置を示す平面図である。 図25のロボットの制御方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るハンドを示す断面図である。図2は、図1のハンドの回路系を示すブロック図である。図3は、図1のハンドが有する移動体装置を示す断面図である。図4は、図3の移動体装置が有する圧電モジュールを示す斜視図である。図5は、図4の圧電モジュールが有する圧電アクチュエーターを示す平面図である。図6は、図3の移動体装置が有する被駆動部材の移動領域を示す平面図である。図7は、図3の移動体装置の駆動速度を示すグラフである。図8は、従来の問題を説明するための断面図である。図9は、図3の移動体装置が有する第2把持モードを示す断面図である。図10は、図3の移動体装置の効果を説明するための断面図である。図11ないし図16は、それぞれ、図3の移動体装置の駆動方法を説明するための平面図である。
図1に示すハンド1は、対象物Wを両側から挟み込んで把持することができる。ハンド1は、例えば、ロボットに取り付けて使用される。ハンド1は、対象物Wを把持する一対の指部23、24(把持部)と、指部23、24を駆動する圧電駆動部3A、3Bと、指部23、24の位置を検出するエンコーダー4A、4Bと、指部23、24が対象物Wから受ける力を検出する力検出部5と、制御装置6と、を有する。以下、このようなハンド1について、詳細に説明する。
図1に示すように、ハンド1は、基部20と、基部20に対してスライド可能に支持された一対のスライダー21、22と、スライダー21、22に固定された指部23、24と、スライダー21、22に固定された被駆動部材25、26と、スライダー21、22をスライドさせる圧電駆動部3A、3Bと、を有する。また、図2に示すように、ハンド1は、圧電駆動部3A、3Bに接続されたエンコーダー4A、4Bと、指部23、24が対象物Wから受ける力を検出する力検出部5と、圧電駆動部3A、3Bの駆動を制御する制御装置6と、を有する。なお、このようなハンド1では、圧電駆動部3Aおよび被駆動部材25によって移動体装置10Aが構成され、圧電駆動部3Bおよび被駆動部材26によって移動体装置10Bが構成されている。移動体装置10A、10Bには、それぞれ、指部23、24が固定されている。
図1に示すように、スライダー21、22は、それぞれ、スライドガイド29を介して基部20に支持され、図1中の横方向、すなわち、指部23、24が接近・離間する方向にスライド可能である。すなわち、スライダー21、22は、それぞれ、直線的に移動可能である。
また、スライダー21、22は、それぞれ、独立してスライドすることができる。そのため、例えば、スライダー21を停止させた状態でスライダー22だけをスライドさせたり、反対に、スライダー22を停止させた状態でスライダー21だけをスライドさせたりすることができる。また、例えば、スライダー21、22を共に同じ方向にスライドさせたり、互いに反対の方向にスライドさせたりすることもできる。このように、スライダー21、22をスライドさせることにより、指部23、24で対象物Wを把持したり、把持した対象物Wをリリースしたり、対象物Wを把持したまま対象物Wを移動させたりすることができる。
指部23、24は、弾性を有している。指部23、24が弾性を有することにより、対象物Wと指部23、24との接触時の衝撃を和らげることができる。そのため、対象物Wや指部23、24の破損を効果的に抑制することができる。また、指部23、24が変形することにより、対象物Wに過度な力が加わるのを抑制することができ、対象物Wの破損を抑制することができる。ただし、指部23、24は、対象物Wを把持する程度の力では、実質的に弾性変形しない程に硬質であってもよい。
次に、圧電駆動部3A、3Bについて説明するが、これらは、互いに同様の構成であるため、以下では、圧電駆動部3Aについて代表して説明し、圧電駆動部3Bについては、その説明を省略する。図3に示すように、圧電駆動部3Aは、圧電モジュール30を有する。また、図4に示すように、圧電モジュール30は、複数の圧電アクチュエーター31が積層した積層体310と、積層体310を被駆動部材25に向けて付勢する付勢部32と、を有する。そして、圧電モジュール30は、付勢部32において基部20にねじ止めされている。
また、図5に示すように、各圧電アクチュエーター31は、振動部311と、振動部311を支持する支持部312と、振動部311と支持部312とを接続する一対の接続部313と、振動部311の先端部に設けられ、被駆動部材25に振動部311の駆動力を伝達する突出部314と、を有する。突出部314は、振動部311から突出して設けられ、付勢部32によって、その先端部が被駆動部材25に押し付けられた状態で被駆動部材25と当接している。また、振動部311には圧電素子311a、311b、311c、311d、311eが設けられており、これら各圧電素子311a、311b、311c、311d、311eに所定の駆動信号を印加することにより、振動部311が振動し(突出部314が楕円運動し)、これによって、スライダー21が基部20に対してスライドする。なお、圧電駆動部3Aの駆動を停止した状態では、突出部314と被駆動部材25との間に生じる摩擦力によってスライダー21の位置が保持され、スライダー21の意図しないスライドが抑制される。
以上、圧電駆動部3Aについて説明したが、圧電駆動部3Aとしては、突出部314の振動によって被駆動部材25を移動させることができれば、特に限定されない。例えば、後述する第2実施形態のようなロータリー型の圧電駆動部3Aを用いてもよい。圧電駆動部3Bについても同様である。また、圧電駆動部3A、3Bは、同様の構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。
ここで、突出部314および被駆動部材25の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、耐摩耗性に優れた材料が好ましい。このような耐摩耗性に優れた材料としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物セラミックス等の各種セラミックス、サファイヤ、水晶等が挙げられる。特に、本実施形態の突出部314および被駆動部材25は、それぞれ、純度が99%以上のアルミナで構成されている。これにより、十分に耐摩耗性に優れた突出部314および被駆動部材25が得られる。なお、突出部314および被駆動部材25は、セラミックスの他に、例えば、製造上混入し得るまたは製造上必要な材料を含んでいてもよい。
図2に示すように、制御装置6は、情報を処理する処理部としてのプロセッサー61と、プロセッサー61に通信可能に接続された記憶部としてのメモリー62と、外部インターフェース63と、を有する。そして、制御装置6の各部は、種々のバスを介して通信可能に接続されている。プロセッサー61は、メモリー62に記憶された各種プログラム等を実行する。メモリー62には、プロセッサー61により実行可能な各種プログラムが保存(記憶)されている。また、メモリー62には、外部インターフェース63で受け付けたホストコンピューターからの各種データの保存が可能である。メモリー62は、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリーや、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー等を含んで構成されている。
制御装置6が有するプロセッサー61は、エンコーダー4A、4Bの出力および力検出部5の出力に基づいて、圧電駆動部3A、3Bの駆動を制御する。これにより、ハンド1は、指部23、24によって対象物Wを所定の把持力で把持したり、把持した対象物Wをリリースしたりすることができる。また、制御装置6は、被駆動部材25、26の摩耗が移動領域Q内で局所的に生じないように、すなわち、移動領域Q内で摩耗がなるべく均一となるように圧電駆動部3A、3Bの駆動を制御する。なお、移動領域Qとは、被駆動部材25、26の突出部314と接触して突出部314と相対的に移動する領域を言い、図6に示すように、スライダー21が最も紙面左側(指部24側)に移動した状態での被駆動部材25と突出部314との接触箇所Q’と、スライダー21が最も紙面右側(指部24と反対側)に移動した状態での被駆動部材25と突出部314との接触箇所Q”と、の間の領域である。被駆動部材26についても同様である。
以下、制御装置6によるハンド1の制御方法について説明するが、移動体装置10A、10Bでその制御が同様であるため、以下では、説明の便宜上、移動体装置10Aについて代表して説明し、移動体装置10Bについては、その説明を省略する。まず、圧電駆動部3Aは、スライダー21を所定距離スライドさせる場合、その駆動パターンとして、図7に示すように、スライダー21が停止した状態からスライダー21を予め設定された最大速度Smまで加速させる加速駆動モードM1と、最大速度Smを維持する等速駆動モードM2と、最大速度Smからスライダー21を停止させる減速駆動モードM3と、を有する。ただし、最大速度Smまで到達する時間が無い程にスライダー21の移動距離が短い場合には、図中の鎖線で示すように、等速駆動モードM2が省略され、最大速度に到達する前に加速駆動モードM1から減速駆動モードM3に切り替わる場合もある。なお、図7では、加速駆動モードM1の加速度が一定であるが、これに限定されず、加速度が経時的に変化してもよい。同様に、図7では、減速駆動モードM3の減速率が一定であるが、これに限定されず、減速度が経時的に変化してもよい。
ここで、加速駆動モードM1および減速駆動モードM3では、突出部314と被駆動部材25との間に生じる摩擦力が、等速駆動モードM2の時において突出部314と被駆動部材25との間に生じる摩擦力よりも大きい。そのため、加速駆動モードM1および減速駆動モードM3では、等速駆動モードM2よりも被駆動部材25に負担がかかる。したがって、例えば、図8に示すように、被駆動部材25の移動領域Q内に位置するある領域Dにおいて、加速駆動モードM1や減速駆動モードM3が繰り返し行われると、領域Dが他の部分よりも、その表面の摩耗が進んで表面が粗くなってしまったり、凹状に擦り減ってしまったりする。このような状態では、例えば、突出部314が領域Dに引っ掛かってしまい、スライダー21のスムーズなスライドが阻害されたり、スライダー21のそれ以上のスライドができなくなったりする。
なお、対象物Wを把持するモードとして、例えば、対象物Wを把持した状態で、圧電駆動部3A、3Bの駆動を停止する第1把持モードMh1(図示せず)と、図9に示すように、対象物Wを把持した状態で、把持力が高まる方向すなわち指部23、24が接近する方向に向けて指部23、24を移動させるように圧電駆動部3A、3Bの駆動を継続する第2把持モードMh2と、がある。第2把持モードMh2は、第1把持モードMh1と比べて大きな把持力を得易いため、より大きな把持力が必要な場合に有効なモードである。しかしながら、第2把持モードMh2では、対象物Wによってスライダー21のそれ以上のスライドが規制されているため、移動領域Qの同じ領域で圧電駆動部3Aが空回りしている状態すなわち被駆動部材25に対して突出部314がスリップしている状態となる。このような状態は、前述した加速駆動モードM1および減速駆動モードM3と同等もしくはそれ以上に被駆動部材25にダメージを与え、図8に示すような凹みが形成される大きな原因となる。
そこで、制御装置6は、加速駆動モードM1の時、減速駆動モードM3の時および第2把持モードMh2の時には、突出部314と当接する被駆動部材25は移動領域Qの全域で均一になるように、移動体装置10Aの駆動を制御する。このような制御方法によれば、被駆動部材25のダメージを受ける領域が移動領域Qの全域に分散される。そのため、図8に示すような凹みの形成が低減され、図10に示すように、凹部の底が拡がるようになることで移動領域Qの全域が均質に擦り減る。したがって、長期的に被駆動部材25の移動領域Qを良好な状態に維持することができ、長期的な駆動を安定して行うことのできる移動体装置10Aが得られる。
次に、具体的な制御方法について説明する。例えば、図11に示すように、駆動開始状態では、スライダー21が原点P0(待機位置)に位置している。この状態で、ホストコンピューターから制御装置6に「スライダー21を目標位置P1に移動させる命令」が入力されると、制御装置6は、受け取った命令に従って圧電駆動部3Aを駆動し、図12に示すように、スライダー21を目標位置P1に移動させる。この時、プロセッサー61は、被駆動部材25の移動領域Qのうち、加速駆動モードM1の時に突出部314と当接した領域Q1をエンコーダー4Aの出力から検出し、領域Q1を「減速駆動モードM3の時に突出部314との当接を回避する領域」である当接回避領域QX1としてメモリー62に記憶する。
ここで、図12の状態で、ホストコンピューターから制御装置6に「スライダー21を原点P0に移動させる命令」が入力され、制御装置6がその命令に従って、スライダー21を原点Q0に移動させてしまうと、図13に示すように、減速駆動モードM3の時に突出部314と当接する領域Q2と、当接回避領域QX1とが重なってしまう。領域Q2と当接回避領域QX1とが重なってしまうと、当該部分が他の領域と比べてダメージを受けてしまい、図8に示したような凹みが形成される原因となる。そこで、制御装置6は、領域Q2が当接回避領域QX1と重ならないように、スライダー21の目標位置P2を原点P0からずれた位置に補正する。そして、図14に示すように、制御装置6は、圧電駆動部3Aを駆動し、補正した目標位置P2にスライダー21を移動させる。これにより、領域Q2が当接回避領域QX1に重なるのを抑制することができる。そのため、被駆動部材25の移動領域Qが局所的にダメージを受けるのを抑制することができ、長期的に移動領域Qの全域を良好で均質な状態に維持することができる。その結果、移動体装置10Aは、長期的な駆動を安定して行うことができる。
なお、図14に示すように、領域Q2が当接回避領域QX1と重ならないことが最も好ましく、上述した効果をより顕著に発揮することができるが、これに限定されず、領域Q2の一部が当接回避領域QX1と重なっていてもよい。この場合、領域Q2の当接回避領域QX1と重なっている部分の長さは、特に限定されないが、例えば、領域Q2の全長の20%以内であることが好ましく、10%以内であることがより好ましく、5%以内であることがさらに好ましい。
図14の状態で、ホストコンピューターから制御装置6に「スライダー21を目標位置P3に移動させる命令」が入力されると、制御装置6は、図15に示すように、目標位置P2から目標位置P3までの移動距離Lを算出し、算出した移動距離Lに従って圧電駆動部3Aを駆動し、スライダー21を目標位置P3に移動させる。これにより、図14において生じた原点P0からのずれMを補正することができ、スライダー21をより精度よく目標位置P3に移動させることができる。この時、プロセッサー61は、被駆動部材25の移動領域Qのうち、加速駆動モードM1の時に突出部314と当接した領域Q3をエンコーダー4Aの出力から検出し、領域Q3を当接回避領域QX2としてメモリー62に記憶する。
さらに、図15の状態で、ホストコンピューターから制御装置6に「スライダー21を原点P0に移動させる命令」が入力された場合、図16に示すように、制御装置6は、減速駆動モードM3の時に突出部314と当接する領域Q4が当接回避領域QX1、QX2と重ならないように、スライダー21の目標位置P4を原点P0からずれた位置に補正する。そして、制御装置6は、圧電駆動部3Aを駆動し、補正した目標位置P4にスライダー21を移動させる。これにより、領域Q4が当接回避領域QX1、QX2に重なるのを抑制することができる。そのため、移動領域Qが局所的にダメージを受けるのを抑制することができ、長期的に移動領域Qの全域を良好で均質な状態に維持することができる。その結果、移動体装置10Aは、長期的な駆動を安定して行うことができる。特に、図16では、領域Q4が前々回に設定された当接回避領域QX1と、前回設定された当接回避領域QX2のどちらとも重なっていない。そのため、上述した効果をより顕著に発揮することができる。
このように、原点P0復帰命令の際に、実際のスライダー21の位置を原点P0から徐々にずらしていくことにより、減速駆動モードM3の時に突出部314と当接する領域を移動領域Qの全域に亘って分散することができる。これにより、移動領域Qが局所的にダメージを受けるのを抑制することができ、長期的に移動領域Qの全域を良好で均質な状態に維持することができる。その結果、移動体装置10Aは、長期的な駆動を安定して行うことができる。
以上、ハンド1について説明した。上述したように、ハンド1が備える移動体装置10Aは、被駆動部材25と、振動部311と、振動部311から突出して配置され、被駆動部材25と当接し、振動部311の振動を被駆動部材25に伝達する突出部314と、を有する駆動部としての圧電駆動部3Aと、処理部としてのプロセッサー61と、プロセッサー61で読み取り可能な指示を記憶する記憶部としてのメモリー62、を備え、振動部311の振動によって、被駆動部材25が移動するように構成されている。また、圧電駆動部3Aは、その駆動パターンとして、被駆動部材25を加速させる加速駆動モードM1と、被駆動部材25を減速させる減速駆動モードM3と、を有する。また、メモリー62は、減速駆動モードM3の時には突出部314との当接を回避する被駆動部材25の領域を当接回避領域QX(例えば、前述したQX1、QX2)として記憶する。言い換えれば、メモリー62は、突出部314が被駆動部材25に当接していても減速駆動モードM3にはしない領域を、当接回避領域QXとして記憶する。そして、プロセッサー61は、メモリー62から当接回避領域QXの位置情報を読み取って、減速駆動モードM3の時において、突出部314が被駆動部材25の当接回避領域QXとは異なる領域と当接するように圧電駆動部3Aの駆動を実行する。言い換えれば、突出部314が被駆動部材25の当接回避領域QXとは異なる領域で減速駆動モードM3を実行するように圧電駆動部3Aの駆動を実行する。このような構成によれば、移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできる移動体装置10Aとなる。なお、当接回避領域QX(例えば、前述したQX1、QX2)は、加速駆動モードM1や減速駆動モードM3などを実行しないように制限する領域であるので、「駆動モード制限領域」とも言うことができる。
ここで、前記「減速駆動モードM3の時において、突出部314が被駆動部材25の当接回避領域QXとは異なる領域と当接する」とは、減速駆動モードM3の時において突出部314が被駆動部材25と当接する領域の全部が当接回避領域QXと重なっていない場合の他、一部が当接回避領域QXと重なっている場合も含む意味である。一部が当接回避領域QXと重なっている場合では、例えば、減速駆動モードM3の時において突出部314が被駆動部材25と当接する領域の全長に対して、当接回避領域QXと重なっている部分の長さが20%以内であることが好ましく、10%以内であることがより好ましく、5%以内であることがさらに好ましい。また、当接回避領域QXの設定や読み取りは、毎回行ってもよいし、複数回、例えば、2回~10回の駆動毎に行ってもよい。
また、前述したように、ハンド1は、移動体装置10Aを有する。そのため、ハンド1は、移動体装置10Aの効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
また、前述したように、移動体装置10Aの制御方法は、減速駆動モードM3の時に突出部314との当接を回避する被駆動部材25の領域を当接回避領域QXとして設定し、減速駆動モードM3の時において、突出部314が被駆動部材25の当接回避領域QXとは異なる領域と当接するように圧電駆動部3Aの駆動を実行する。このような制御方法によれば、移動領域Qの局所的な摩耗が抑制され、長期的に移動領域Qを良好かつ均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできる移動体装置10Aとなる。
また、前述したように、メモリー62に記憶されている当接回避領域QXは、少なくとも前回の加速駆動モードM1の時に突出部314と当接した被駆動部材25の領域を含む。これにより、より効果的に、移動領域Qの局所的な摩耗が抑制され、長期的な駆動を安定して行うことのできる移動体装置10Aとなる。例えば、当接回避領域QXは、複数回前から前回までの全てにおいて、加速駆動モードM1の時に突出部314と当接した被駆動部材25の領域を含んでいてもよい。これにより、上述した効果をより顕著に発揮することができる。なお、前記複数回前としては、特に限定されず、移動領域Qの長さ等によっても異なるが、例えば、2~20回前であることが好ましく、5~15回前であることがより好ましく、7~13回前であることがさらに好ましい。
また、メモリー62に記憶されている当接回避領域QXは、例えば、被駆動部材25の移動領域Qを複数の領域に分け、複数の領域毎に、加速駆動モードM1の時に突出部314と当接した頻度を求め、その頻度が所定値よりも高い領域としてもよい。なお、この場合、全ての領域の中で頻度が最も高い領域を当接回避領域QXとしてもよいし、頻度が高い複数の領域を当接回避領域QXとしてもよい。
また、前述したように、被駆動部材25は、圧電駆動部3Aに対して直線的に移動する。これにより、被駆動部材25をスムーズに移動させることができる。
また、前述したように、突出部314は、セラミックスで構成されている。これにより、十分に耐摩耗性に優れた突出部314が得られる。また、前述したように、被駆動部材25は、セラミックスで構成されている。これにより、十分に耐摩耗性に優れた被駆動部材25が得られる。
<第2実施形態>
図17ないし図19は、それぞれ、本発明の第2実施形態に係るハンドの駆動方法を説明するための断面図である。
以下の説明では、第2実施形態のハンドに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17ないし図19では、それぞれ、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
本実施形態のハンド1では、対象物Wを把持する時の指部23、24の位置が、前回の位置と同じ位置にならないように移動体装置10A、10Bの駆動を制御する。このような構成によっても、移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできるハンド1となる。
例えば、n回目の把持動作として、ホストコンピューターから制御装置6に「対象物Wを把持するためにスライダー21、22を目標位置Pa’、Pa”に移動させる命令」が入力されると、プロセッサー61は、受け取った命令に従って圧電駆動部3Aを駆動し、図17に示すように、スライダー21、22を目標位置Pa’、Pa”に移動させ、対象物Wを把持する。この時、プロセッサー61は、各被駆動部材25、26の移動領域Qのうち、減速駆動モードM3の時に突出部314と当接した領域Qa’、Qa”をエンコーダー4A、4Bの出力から検出し、領域Qa’、Qa”を「減速駆動モードM3の時に突出部314との当接を回避する領域」である当接回避領域QXaとしてメモリー62に記憶する。
n回目の把持動作が終了し、n+1回目の把持動作として、ホストコンピューターから制御装置6に「対象物Wを把持するためにスライダー21、22を目標位置Pb’、Pb”に移動させる命令」が入力されると、図18に示すように、プロセッサー61は、スライダー21、22を目標位置Pb’、Pb”に移動させる際の減速駆動モードM3の時に、突出部314と当接する移動領域Q中の領域Qb’、Qb”を算出する。
次に、プロセッサー61は、算出した領域Qb’、Qb”が当接回避領域QXa(領域Qa’、Qa”)と重なっているか否かを判断する。領域Qb’、Qb”が当接回避領域QXaと重なってない場合、プロセッサー61は、ホストコンピューターからの命令に従って圧電駆動部3A、3Bを駆動し、スライダー21、22を目標位置Pb’、Pb”に移動させ、対象物Wを把持する。
一方、領域Qb’、Qb”の少なくとも一方が当接回避領域QXaと重なる場合、プロセッサー61は、目標位置Pb’、Pb”を補正する。具体的には、図19に示すように、プロセッサー61は、目標位置Pb’、Pb”の相対的な位置関係(指部23、24の離間距離)を保ちつつ、当接回避領域QXaと重ならない位置に目標位置Pb’、Pb”をずらす。そして、プロセッサー61は、圧電駆動部3A、3Bを駆動し、スライダー21、22を補正後の目標位置Pb’、Pb”に移動させ、対象物Wを把持する。このような制御方法によれば、減速駆動モードM3の時に突出部314と当接する領域が移動領域Q内で分散されるため、移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできるハンド1となる。
このようなハンド1によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実施形態のハンド1を多関節ロボットに搭載した場合、ホストコンピューターからの指令に対して対象物Wの把持位置(スライダー21、22の位置)を変更するため、把持位置のずれをキャンセルするようにして、ハンド1(基部20)の位置や姿勢を補正する必要がある。そのため、例えば、プロセッサー61は、補正前後の目標位置Pb’、Pb”のずれ量をロボットにフィードバックし、フィードバックを受けたロボットがそのずれ量をキャンセルできるようにハンド1の姿勢や位置を補正すればよい。
<第3実施形態>
図20および図21は、それぞれ、本発明の第3実施形態に係るハンドを示す平面図である。
以下の説明では、第3実施形態のハンドに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図20および図21では、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図20および図21に示すハンド1は、基部20と、基部20に対して軸Jまわりに回転可能に支持された一対の被駆動部材25、26と、被駆動部材25、26に固定された指部23、24と、被駆動部材25、26を回転させる圧電駆動部3A、3Bと、を有する。被駆動部材25、26は、それぞれ、円板形状であり、その側面に圧電駆動部3A、3Bの突出部314が当接している。このような構成のハンド1では、圧電駆動部3A、3Bの駆動によって被駆動部材25、26を軸Jまわりに回転させることにより、指部23、24を開閉することができる。
このようなハンド1においても、図21に示すように、対象物Wを把持する時の指部23、24の位置が、前回の位置(図20の位置)と同じ位置にならないように移動体装置10A、10Bの駆動を制御する。すなわち、被駆動部材25、26の減速駆動モードM3の時に当接する領域が、前回の領域と重ならないように移動体装置10A、10Bの駆動を制御する。そのため、被駆動部材25、26の移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできるハンド1となる。
このようなハンド1では、前述したように、被駆動部材25、26は、圧電駆動部3A、3Bに対して回転する。これにより、被駆動部材25、26をスムーズに移動させることができる。
<第4実施形態>
図22および図23は、それぞれ、本発明の第4実施形態に係るハンドを示す平面図である。
以下の説明では、第4実施形態のハンドに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図22および図23では、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図22および図23に示すハンド1は、基部20と、基部20に対して軸J1まわりに回転可能に支持された一対の被駆動部材25、26と、被駆動部材25、26に固定された指部23、24と、を有する。また、指部23、24は、被駆動部材25、26に固定された基節部231、241と、基節部231、241に対して軸J2まわりに回転可能に支持された被駆動部材232、242と、被駆動部材232、242に固定された末節部233、243と、を有する。
また、ハンド1は、被駆動部材25、26を回転させる圧電駆動部3A、3Bと、被駆動部材232、242を回転させる圧電駆動部3C、3Dと、を有する。なお、被駆動部材232、242および圧電駆動部3C、3Dは、被駆動部材25、26および圧電駆動部3A、3Bと同様の構成である。また、被駆動部材232および圧電駆動部3Cで移動体装置10Cが構成され、被駆動部材242および圧電駆動部3Dで移動体装置10Dが構成されている。
被駆動部材25、26、232、242は、それぞれ、円板形状であり、その側面に圧電駆動部3A、3B、3C、3Dの突出部314が当接している。このような構成のハンド1では、圧電駆動部3A、3Bの駆動によって被駆動部材25、26を軸J1まわりに回転させることにより、基節部231、241を開閉することができ、圧電駆動部3C、3Dの駆動によって被駆動部材232、242を軸J2まわりに回転させることにより、末節部233、243を開閉することができる。
このようなハンド1においても、図23に示すように、対象物Wを把持する時の基節部231、241および末節部233、243の位置が、前回の位置(図22の位置)と同じ位置にならないように移動体装置10A、10B、10C、10Dの駆動を制御する。すなわち、被駆動部材25、26、232、242の減速駆動モードM3の時に当接する領域が、前回の領域と重ならないように移動体装置10A、10B、10C、10Dの駆動を制御する。そのため、被駆動部材25、26、232、242の移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできるハンド1となる。
<第5実施形態>
図24は、本発明の第5実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図24に示すロボット1000は、精密機器やこれを構成する部品の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。ロボット1000は、6軸ロボットであり、床や天井に固定されるベース1010と、ベース1010に回動自在に連結されたアーム1020と、アーム1020に回動自在に連結されたアーム1030と、アーム1030に回動自在に連結されたアーム1040と、アーム1040に回動自在に連結されたアーム1050と、アーム1050に回動自在に連結されたアーム1060と、アーム1060に回動自在に連結されたアーム1070と、これらアーム1020、1030、1040、1050、1060、1070の駆動を制御する制御装置1080と、を有する。
また、アーム1070にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にはロボット1000に実行させる作業に応じたエンドエフェクター1090が装着される。なお、エンドエフェクター1090として、前述したハンド1を用いることができる。
このように、ロボット1000は、ハンド1を有する。そのため、ロボット1000は、移動体装置10A、10Bを備える。したがって、前述した移動体装置10A、10Bの効果を享受することができ、長期的な駆動を安定して行うことのできるロボット1000となる。
なお、ロボット1000の構成としては、本実施形態の構成に限定されず、例えば、水平多関節ロボット(スカラロボット)や双腕ロボットであってもよい。
<第6実施形態>
図25は、本発明の第6実施形態に係るロボットを示す側面図である。図26および図27は、それぞれ、ロボットが有する移動体装置を示す平面図である。図28は、図25のロボットの制御方法を示すフローチャートである。
図25に示すロボット2000は、水平多関節ロボットであり、基台2100と、第1アーム2200と、第2アーム2300と、作業ヘッド2400と、エンドエフェクター2500と、を有する。
基台2100は、例えば、図示しない床面にボルト等によって固定されている。基台2100には第1アーム2200が連結している。第1アーム2200は、基台2100に対して鉛直方向に沿う第1回動軸Jaまわりに回動可能である。また、基台2100内には、第1アーム2200を回動させる移動体装置10Eが設けられている。第1アーム2200の先端部には第2アーム2300が連結している。第2アーム2300は、第1アーム2200に対して鉛直方向に沿う第2回動軸Jbまわりに回動可能である。第2アーム2300内には、第2アーム2300を回動させる移動体装置10Fが設けられている。
第2アーム2300の先端部には、作業ヘッド2400が配置されている。作業ヘッド2400は、第2アーム2300の先端部に同軸的に配置されたスプラインナット2410およびボールネジナット2420と、スプラインナット2410およびボールネジナット2420に挿通されたスプラインシャフト2430と、を有する。スプラインシャフト2430は、第2アーム2300に対して、その軸(回動軸Jc)まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。
また、ロボット2000は、移動体装置10E、10Fの駆動を制御する制御装置6を有し、制御装置6は、基台2100に設けられている。
図26に示すように、移動体装置10Eは、第1アーム2200に固定された円盤状の被駆動部材25と、基台2100に固定され、被駆動部材25の側面に当接された圧電駆動部3Eと、を有する。また、移動体装置10Fは、第1アーム2200に固定された円盤状の被駆動部材26と、第2アーム2300に固定され、被駆動部材26の側面に当接された圧電駆動部3Fと、を有する。圧電駆動部3E、3Fは、前述した圧電駆動部3A~3Dと同様の構成であり、振動部311の振動を被駆動部材25、26に伝達する突出する314を有し、この突出部314が被駆動部材25、26の側面に押し付けられている。
ここで、作業ヘッド2400を目標位置Pへ移動さる場合、プロセッサー61は、n回目の動作で図26に示す姿勢としたとすると、n+1回目の動作では図27に示すようにn回目の動作のときと第1アーム2200および第2アーム2300が異なる姿勢となるように移動体装置10E、10Fの駆動を制御する。すなわち、プロセッサー61は、被駆動部材25、26の減速駆動モードM3の時に当接する領域が、前回の領域と重ならないように移動体装置10E、10Fの駆動を制御する。そのため、被駆動部材25、26の移動領域Qの局所的な摩耗を抑制でき、長期的に移動領域Qを良好で均質な状態に維持することができる。その結果、長期的な駆動を安定して行うことのできるロボット2000となる。ただし、n+1回目において、n回目と異なる姿勢をとることができない場合、すなわち、作業ヘッド2400を所定の位置へ移動させるための第1、第2アーム2200、2300の姿勢が1つしかない場合、プロセッサー61は、第1アーム2200および第2アーム2300がn回目と同じ姿勢となるように移動体装置10E、10Fの駆動を制御する。
上記の駆動方法を図28のフローチャートに基づいて説明すると、プロセッサー61は、まず、ホストコンピューターから制御装置6に作業ヘッド2400の目標位置が入力される(STEP1)。次に、プロセッサー61は、受け取った目標位置に作業ヘッド2400を移動させるための第1、第2アーム2200、2300の回動角を求める(STEP2)。次に、プロセッサー61は、第1、第2アーム2200、2300の回動角(姿勢)の組合せ(解)が2つ以上あるか否かを判断する(STEP3)。解が2つ以上ある場合、プロセッサー61は、n+1回目の駆動において、第1、第2アーム2200、2300の姿勢がn回目と異なる姿勢となるように作業ヘッド2400を目標位置に移動させる(STEP4)。一方、解が2つ以上ない場合、プロセッサー61は、解が1つであるか否かを判断する(STEP5)。解が1つである場合、プロセッサー61は、n+1回目の駆動において、第1、第2アーム2200、2300の姿勢がn回目と同じ姿勢となるように作業ヘッド2400を目標位置に移動させる(STEP6)。一方、解がない場合、作業ヘッド2400を目標位置に移動させることができないため、プロセッサー61は、例えば、エラー等を報知する(STEP7)。
以上、本実施形態のロボット2000について説明した。なお、本実施形態のロボット2000は、関節を2つ有する構成であるが、関節の数は、特に限定されず、例えば、3つ以上であってもよく、6軸ロボット等の多関節ロボットであってもよい。また、3つ以上の関節を有する場合、少なくとも1つの関節の回動角(基端側のアームに対する先端側のアームの姿勢)がn回目とn+1回目とで異なっていればよい。すなわち、一部の関節の回動角(基端側のアームに対する先端側のアームの姿勢)がn回目とn+1回目とで同じであってもよい。
以上、本発明の移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…ハンド、10A~10F…移動体装置、20…基部、21、22…スライダー、23、24…指部、231、241…基節部、232、242…被駆動部材、233、243…末節部、25、26…被駆動部材、29…スライドガイド、3A~3F…圧電駆動部、30…圧電モジュール、31…圧電アクチュエーター、310…積層体、311…振動部、311a~311e…圧電素子、312…支持部、313…接続部、314…突出部、32…付勢部、4A、4B…エンコーダー、5…力検出部、6…制御装置、61…プロセッサー、62…メモリー、63…外部インターフェース、1000…ロボット、1010…ベース、1020~1070…アーム、1080…制御装置、1090…エンドエフェクター、2000…ロボット、2100…基台、2200…第1アーム、2300…第2アーム、2400…作業ヘッド、2410…スプラインナット、2420…ボールネジナット、2430…スプラインシャフト、2500…エンドエフェクター、D…領域、J、J1、J2…軸、Ja…第1回動軸、Jb…第2回動軸、Jc…回動軸、L…移動距離、M…ずれ、M1…加速駆動モード、M2…等速駆動モード、M3…減速駆動モード、Mh2…第2把持モード、P…目標位置、P0…原点、P1~P4…目標位置、Pa’、Pa”、Pb’、Pb”…目標位置、Q…移動領域、Q’、Q”…接触箇所、Q1~Q4…領域、QX、QX1、QX2、QXa…当接回避領域、Qa’、Qa”、Qb’、Qb”…領域、W…対象物

Claims (10)

  1. 被駆動部材と、
    振動部と、前記振動部から突出して配置され、前記被駆動部材と当接し、前記振動部の振動を前記被駆動部材に伝達する突出部と、を有する駆動部と、
    処理部と、
    前記処理部で読み取り可能な指示を記憶する記憶部と、を備え、
    前記被駆動部材は、前記振動部の振動によって移動するように構成され、
    前記記憶部は、
    前記突出部と当接する前記被駆動部材の領域のうち、前記被駆動部材を減速させない領域を記憶し、
    前記処理部は、
    前記記憶部から前記被駆動部材を減速させない領域の位置情報を読み取って、前記突出部が前記被駆動部材を前記減速させない領域とは異なる領域に当接しているときに、前記被駆動部材を減速させることを特徴とする移動体装置。
  2. 前記記憶部に記憶されている前記被駆動部材を減速させない領域は、前記被駆動部材が以前に減速した領域を含む請求項1に記載の移動体装置。
  3. 前記記憶部に記憶されている前記被駆動部材を減速させない領域は、前記被駆動部材が以前に加速した領域を含む請求項1または2に記載の移動体装置。
  4. 前記被駆動部材は、前記駆動部に対して直線移動する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の移動体装置。
  5. 前記被駆動部材は、前記駆動部に対して回転する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の移動体装置。
  6. 前記突出部は、セラミックスで構成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の移動体装置。
  7. 前記被駆動部材は、セラミックスで構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の移動体装置。
  8. 指部と、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の移動体装置と、を有し、
    前記移動体装置が指部を移動させることを特徴とするハンド。
  9. 回動軸に対して回動するアームと、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の移動体装置と、を有し、
    前記移動体装置が前記アームを回動することを特徴とするロボット。
  10. 被駆動部材と、
    振動部と、前記振動部から突出して配置され、前記被駆動部材と当接し、前記振動部の振動を前記被駆動部材に伝達する突出部と、を有する駆動部と、
    処理部と、
    前記処理部で読み取り可能な指示を記憶する記憶部と、を有し、
    前記被駆動部材は、前記振動部の振動によって移動するように構成され、
    前記記憶部は、
    前記突出部と当接する前記被駆動部材の領域のうち、前記被駆動部材を減速させない領域を記憶し、
    前記処理部は、
    前記記憶部から前記被駆動部材を前記減速させない領域の位置情報を読み取って、前記突出部が前記被駆動部材を減速させない領域とは異なる領域に当接しているときに、前記被駆動部材を減速させることを特徴とする移動体装置の制御方法。
JP2018083462A 2018-04-24 2018-04-24 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法 Active JP7035761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083462A JP7035761B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083462A JP7035761B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019188521A JP2019188521A (ja) 2019-10-31
JP7035761B2 true JP7035761B2 (ja) 2022-03-15

Family

ID=68391525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018083462A Active JP7035761B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7035761B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069773A (ja) 1999-08-31 2001-03-16 Kyocera Corp 超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置
JP2010214472A (ja) 2009-03-13 2010-09-30 Canon Inc ワーク把持ハンドの作動制御方法
US20110037346A1 (en) 2007-05-07 2011-02-17 Walter Haussecker Piezoelectric drive system, and method for the operation thereof
JP2012152860A (ja) 2011-01-26 2012-08-16 Toyota Motor Corp 把持装置およびその制御方法
JP2017103955A (ja) 2015-12-03 2017-06-08 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、モーター、ロボット、およびポンプ
CN107438942A (zh) 2015-03-31 2017-12-05 物理仪器(Pi)两合有限公司 超声波电动机的控制方法和相应的控制机构

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069773A (ja) 1999-08-31 2001-03-16 Kyocera Corp 超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置
US20110037346A1 (en) 2007-05-07 2011-02-17 Walter Haussecker Piezoelectric drive system, and method for the operation thereof
JP2010214472A (ja) 2009-03-13 2010-09-30 Canon Inc ワーク把持ハンドの作動制御方法
JP2012152860A (ja) 2011-01-26 2012-08-16 Toyota Motor Corp 把持装置およびその制御方法
CN107438942A (zh) 2015-03-31 2017-12-05 物理仪器(Pi)两合有限公司 超声波电动机的控制方法和相应的控制机构
JP2017103955A (ja) 2015-12-03 2017-06-08 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、モーター、ロボット、およびポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019188521A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110497441B (zh) 把持装置以及机器人
JP6238628B2 (ja) ロボット装置、ロボット制御方法、ロボット制御プログラム及びロボット装置を用いた部品の製造方法
US20110192247A1 (en) Robot and method for controlling the robot
JP6472214B2 (ja) ロボット装置の制御方法及びロボット装置
WO2018143130A1 (ja) 基板把持ハンド及び基板搬送装置
US8523509B2 (en) Robot
JP7204354B2 (ja) ロボットシステム、ロボットシステムの制御方法、ロボットシステムを用いた物品の製造方法、プログラム及び記録媒体
CN106002987B (zh) 机器人
US20200283242A1 (en) Robot, method of controlling robot, method of manufacturing product, and recording medium
JP7035761B2 (ja) 移動体装置、ハンド、ロボットおよび移動体装置の制御方法
JP2017127932A (ja) ロボット装置、ロボット制御方法、部品の製造方法、プログラム及び記録媒体
JP2016209936A (ja) ロボット装置、ロボット制御方法、プログラム及び記録媒体
JP5545263B2 (ja) ロボットシステム及び被作業物の製造方法
CN112566756A (zh) 用于控制机器人的运动的方法
JP7052407B2 (ja) 制御装置、エンドエフェクター、ロボットおよび制御方法
JP7409800B2 (ja) ロボット制御装置、ロボット、及びロボット制御方法
JP6429977B2 (ja) ロボット装置及びロボット制御方法
US20220255469A1 (en) Piezoelectric motor, control method for piezoelectric motor, and robot
US11750117B2 (en) Control method for piezoelectric motor and robot
JP2019150912A (ja) 駆動装置、駆動装置の駆動方法、ハンド、ロボットおよび搬送装置
JP7469482B2 (ja) ロボット制御装置
JP7414426B2 (ja) ロボットシステム
JP2006187815A (ja) マニピュレータ及びこれを用いた搬送ロボット
JP2023088746A (ja) グリッパ
JPWO2019065425A1 (ja) ロボットハンドおよびロボットハンド制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7035761

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150