JP7027042B2 - 皮膚外用剤又は化粧料 - Google Patents

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本発明は、炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸を含有する皮膚外用剤または化粧料に関し、さらに詳細には、炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸、酸化エチレン平均付加モル数が20~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、水を含有し、経時での変臭がなく、浸透感に優れた皮膚外用剤または化粧料に関する。
リノール酸やリノレン酸など炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸は、生体内で合成することができない必須脂肪酸である。これらの多価不飽和脂肪酸は、表皮バリア機能を支える細胞間脂質成分の構成要素であり、皮膚にうるおいを与えバリア機能改善に寄与することが知られている。また、メラニン生成抑制効果を有することから美白剤として使用する技術も従来より知られている(特許文献1,2参照)。美白効果のある成分としては多岐にわたる成分が知られているが、近年は安全性上の観点からより安全性の高い皮膚外用剤や化粧料を提供することが望まれている。そのため、皮膚内にもともと存在する成分である炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸を化粧料に含有させて肌に適用する試みが種々検討されている。
さらに近年の化粧料においては、肌効果だけでなく使用感の良さが重視される傾向にあり、中でも塗布中に油性成分によるぬるつきやべたつきを感じることなく肌馴染みが速いこと、すなわち浸透感が高い化粧料が好まれるようになってきた。しかし、前記不飽和脂肪酸は、分子内に不飽和結合が複数含まれていることから、臭いが経時により変化しやすく、さらには大量に含有すると肌に対する浸透感が悪くなるという問題があった。そこで、経時安定性および浸透感を向上させるため、各種の検討がなされており、炭素数18~22の多価不飽和脂肪酸にチロシナーゼ活性阻害能を有するポリフェノール類を含有させた皮膚外用剤(特許文献3参照)や、炭素数18~22の多価不飽和脂肪酸、特定の酸化防止剤、レシチンを含有させ、さらに、リン酸、リン酸塩、脂肪族オキシ多塩基酸、その塩又はモノエステルおよびカルボキシビニルポリマーから選ばれる化合物を1種以上組み合せた化粧料(特許文献4参照)などがある。
特開昭63-284109号公報 特開平05-194176号公報 特開平05-271046号公報 特開平03-020205号公報
しかしながら、特許文献3の技術は、水の存在下や高温下など不飽和結合の酸化が進みやすい環境下においてその効果は十分ではなく、経時で変臭が生じるという課題があった。また、特許文献4の技術は、浸透感の面で満足のいくものではなかった。
以上のように、炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸を含有していながらも、経時での変臭がなく、浸透感に優れた皮膚外用剤または化粧料が求められていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、(A)炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸、(B)酸化エチレン平均付加モル数が20~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(C)水を含有する皮膚外用剤または化粧料において、成分(A)と成分(B)の長鎖脂肪酸が強固に配向した状態すなわちパッキングした状態で存在し、成分(B)が成分(A)の炭素鎖に配向し保護基となることで経時での変臭原因である不飽和結合の酸化を抑制することができ、さらには成分(B)が成分(A)を捕捉した状態で角層内部に浸透することで、浸透感にも優れ、経時安定性の良好な化粧料または皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 次の成分(A)~(C);
(A)炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸
(B)酸化エチレン平均付加モル数が20~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(C)水
を含有することを特徴とする皮膚外用剤または化粧料を提供するものである。
また、成分(A)がリノール酸である皮膚外用剤または化粧料を提供するものである。
さらに成分(A)の含有量が0.1質量%以上であり、更に成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)が2以下である皮膚外用剤または化粧料を提供するものである。
本発明の化粧料は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、さらには良好な経時安定性を有するものである。
本発明に用いられる成分(A)の炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸は、炭素二重結合や三重結合等の不飽和炭素結合を分子内に2個以上有する炭素数16~22の脂肪酸である。成分(A)としては、例えば炭素数18の多価不飽和脂肪酸である、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ステアリドン酸、ピノレン酸、α‐エレオステアリン酸、β-エレオステアリン酸、ボセオペンタエン酸等があげられ、また炭素数20の多価不飽和脂肪酸である、エイコサジエン酸、エイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ジホモ-γリノレン酸、アラキドン酸、ミード酸等があげられ、炭素数22の多価不飽和脂肪酸である、ドコサジエン酸、アドレン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸等があげられるが、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。成分(A)の由来は通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されないが、天然品、合成品のいずれであってもよい。これら成分(A)の中でも経時での変臭のなさや浸透感の面から、リノール酸が特に好ましい。
成分(A)の含有量は、特に限定されないが、浸透感を高める観点から0.00001~1質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましく、バリア機能改善や美白効果といった肌効果を高める観点から0.1~0.75%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の酸化エチレン平均付加モル数が20~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、硬化ヒマシ油に酸化エチレン20~60モルを付加重合したポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とイソステアリン酸とのエステル化合物である。これらのうち1種または2種以上を用いることができる。成分(B)としては、例えば「International Nomenclature of Cosmetic Ingredients」(INCI)において「PEG-50 HYDROGENATED CASTOR OIL ISOSTEARATE」と記載されるもの等が挙げられる。成分(B)の市販品としては、ペースト状の状態で提供されるEMALEX RWIS-150(日本エマルジョン社製)等が挙げられる。
成分(B)の含有量としては、特に限定されないが、浸透感を高める観点から、固形分として0.001~2%が好ましく、さらには経時安定性や経時での変臭を防ぐ観点から0.01~1%が好ましい。
本発明に用いられる成分(C)の水は、化粧料に一般的に使用される精製水の他、海洋深層水、温泉水、果実水、植物水、植物の水蒸気蒸留水等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上を適宜選択して組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられる成分(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、経時での変臭のなさと浸透感に優れる点において、全組成分中、5~95%が好ましく、10%~90%がさらに好ましい。
本発明における成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)は経時安定性の良好さ、経時での変臭のなさ、浸透感に優れるという観点で2以下が好ましく、1~2がより好ましく、1.5~2がさらに好ましい。
本発明の皮膚外用剤または化粧料には、上記必須成分の他に、通常化粧料に用いられる成分として、例えば、粉体、油剤、水溶性高分子、アルコール類、ゲル化剤、皮膜形成剤、樹脂、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、pH調整剤、防腐剤、香料、酸化防止剤、金属封鎖剤、着色剤、各種薬効剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。また、抗酸化剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、紫外線防止剤等の薬効成分を併用して、本発明の効果を更に高める、もしくは他の効果をさらに付加することもできる。
油剤としては、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸-2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ジ-2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸-2-エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸-2-エチルヘキシル、パルミチン酸-2-ヘキシルデシル、パルミチン酸-2-ヘプチルウンデシル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸-2-オクチルドデシル、ミリスチン酸-2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ロジン酸ペンタエリトリット、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等のエステル油類、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステアリル・2-オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。経時での変臭防止および経時安定性を高める観点から、中でもエステル油類の配合が好ましい。本発明の化粧料における油剤の含有量は特に限定されるものではないが、経時安定性の観点から、成分(A)を含めて1%以下とすることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤または化粧料の製造方法としては、種々の方法を用いることができる。例えばあらかじめ混合した(B)と(C)に対し、ディスパーミキサー等で撹拌しながら(A)を徐々に添加することで可溶化または乳化し、化粧料を製造することができる。さらには、乳化した後にマイクロフルイダイザー等の高圧機器を使用してより微細な粒子径を持つ乳化化粧料を得ることもできる。
本発明の皮膚外用剤または化粧料の平均粒径は、B e c k m a n C o u l t e r N 5 P a r t i cl e A n a l y z e r を用い、動的光散乱法により、調製した皮膚外用剤または化粧料を水で希釈し、測定することができる。
本発明の皮膚外用剤または化粧料の平均粒径としては、特に限定されないが、浸透感、経時安定性を高める観点から5~200nmが好ましく、さらには5~150nmがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤または化粧料の粘度は、3 0 ℃ においてブルックフィールド型回転粘度計を用いて測定することができる。本発明の皮膚外用剤または化粧料の粘度としては、特に限定されないが、浸透感を高める観点から2,000m P a ・s以下が好ましく、さらには1,000m P a ・s以下がより好ましい。
本発明の化粧料または皮膚外用剤の剤型としては、最外相が水相であればいずれでもよく、可溶化型、水中油乳化型、水中油中水型やリポソーム、マルチラメラベシクル、シングルラメラベシクル剤型等が挙げられる。ここで、浸透感の観点から可溶化型および水中油乳化型が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、医薬品、医薬部外品、化粧料等が挙げられる。本発明の化粧料の好ましい例としては、メイクアップ化粧料、スキンケア化粧料、ヘアケア化粧料、日焼け止め化粧料等が挙げられ、より具体的には、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、アイカラー等のメイクアップ化粧料;化粧水、乳液、クリーム、美容液、マッサージ料、洗顔料、クレンジング、フェイスパック、フェイスマスク、オールインワン化粧料等のスキンケア化粧料;シャンプー、トリートメント、ヘアワックス、ヘアミルク、ヘアスプレー等のヘアケア化粧料として使用することができる。特にスキンケア化粧料及びスキンケア効果を有するメイクアップ化粧料が好ましく、さらに浸透感の観点から乳液、美容液、マッサージ料、パック料が好ましい。また、皮膚外用剤としては、外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、パップ剤等が挙げられる。
また、本発明の皮膚外用剤又は化粧料の形態としては、固形状、半固形状、液状等が挙げられ、また、透明、半透明、不透明それぞれの皮膚外用剤又は化粧料として使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施
例に限定されることはない。
実施例1~15および比較例1~8:可溶化型もしくは水中油型乳化化粧水
下記表1に示す水中油型乳液を下記製造方法により調製し、(イ)経時での変臭のなさ、(ロ)浸透感、(ハ)経時安定性の良好さについて、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を合わせて表1~2に示した。
Figure 0007027042000001
Figure 0007027042000002
(製造方法)
A:成分(1)~(15)を混合溶解する。
B:成分(16)にAを添加し、乳化または可溶化し、化粧水を得た。
評価項目(イ)の経時での変臭のなさについては、各試料を50℃の恒温槽に1ヶ月間保管した後の臭いを専門評価者が評価し、5℃の恒温槽に1ヶ月保管した試料と比較し、以下の4段階判定価基準を用いて判定した。
◎:まったく変化がみられない
〇:臭いの変化はごくわずかである
△:臭いの変化がみられる
×:臭いの変化がみられ、その程度が著しい
評価項目(ロ)の浸透感については、5名の化粧料評価専門パネルが下記絶対評価を用いて5段階に評価し、各試料ごとの評点の平均値を4段階判定基準を用いて判定した。
(絶対評価基準)
5点:非常に良好
4点:良好
3点:ふつう
2点:不良
1点:非常に不良
(4段階判定基準)
◎:平均点4.5以上
〇:平均点3.5以上4.5未満
△:平均点2.5以上3.5未満
×:平均点2.5未満
評価項目(ハ)の経時安定性の良好さについては、、各試料を50℃の恒温槽に1ヶ月間保管した後の乳化滴の状態変化を専門評価者が評価し、5℃の恒温槽に1ヶ月保管した試料と比較し、以下の4段階判定価基準を用いて判定した。
◎:まったく変化がみられない
〇:ごくわずかにクリーミングしている
△:クリーミングがみられ乳化滴の合一が進んでいる
×:クリーミングが激しく分離している
(評価結果)
表1に示した結果より、本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、経時安定性の良好なものであった。一方、成分(B)を含有しない比較例1、成分(B)の酸化エチレン平均付加モル数が20~60に満たないモノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いた比較例2、成分(B)のアルキル鎖が異なる比較例3~4、成分(B)の硬化ヒマシ油骨格とは異なるグリセリル骨格を有する比較例5~6、酸化エチレン平均付加モル数が20~60であるモノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と同等のHLBを有する比較例7~8においては、成分(A)の酸化劣化が生じることで経時で変臭が認められ、浸透感も著しく悪く、経時安定性も良好でないものであった。
実施例12:美容液
(成分) (%)
1.エタノール 8.0
2.パラオキシ安息香酸メチル 0.05
3.フェノキシエタノール 0.1
4.グリセリン 5.0
5.精製水 残 量
6.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50モル)硬化ヒマシ油 *1 0.5
7.リノール酸 0.15
8.スクワラン 0.1
9.ジメチルポリシロキサン 0.1
10.ポリオキシエチレン(11モル)メチルエーテルジメチコン 0.1
11.アルキル変性カルボキシビニルポリマー*11 0.05
12.カルボキシビニルポリマー *12 0.05
13.トリエタノールアミン 0.03
*11:CARBOPOL1382(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
*12:CARBOPOL980(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を均一に混合溶解する。
B:成分(6)~(10)を均一に混合溶解後、Aに徐注入し乳化する。
C:(11)~(13)と(5)のうち10%を均一に混合し、Bに加えてさらに混合し、美容液を得た。
実施例12の美容液は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、経時安定性の良好なものであった。
実施例13:美容液
(成分) (%)
(1)メチルセルロース 0.2
(2)キサンタンガム 0.1
(3)アルギン酸ナトリウム 0.05
(4)アルキル変性カルボキシビニルポリマー *11 0.05
(5)ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液 0.1
(6)グリセリン 5.0
(7)メチルグルコース 2.0
(8)水酸化ナトリウム 0.05
(9)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05
(10)精製水 残 量
(11)イソノナン酸イソトリデシル 0.02
(12)メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 0.02
(13)香料 0.05
(14)パラオキシ安息香酸メチル 0.03
(15)リノール酸 0.1
(16)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50モル)硬化ヒマシ油 *1 0.5
(製造方法)
A:(1)~(10)を均一に混合する。
B:(11)~(16)を均一に溶解する。
C:AにBを加え混合し、美容液を得た。
実施例13の美容液は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、経時安定性の良好なものであった。
実施例14:液状髪用美容液
(成分) (%)
1.リノール酸 0.15
2.オレイン酸エチル 0.2
3.トコフェロール酢酸エステル 0.02
4.メントール 0.5
5.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
6.酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 *13 0.1
7.香料 0.2
8.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50モル)硬化ヒマシ油 0.5
9.エタノール 50.0
10.アルキル変性カルボキシビニルポリマー*11 0.1
11.カルボキシビニルポリマー *12 0.1
12.2-アミノー2-メチルプロパノール 0.05
13.グリセリン 1.0
14.パンテノール 0.1
15.精製水 残量
*13 アコーン KS(大阪有機化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)~(9)を混合する。
B:成分(10)~(15)を混合する。
C.BにAを加え混合し、液状髪用美容液を得た。
実施例14で得られた液状髪用美容液は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、経時安定性の良好なものであった。
実施例15:シート状パック化粧料
(成分) (%)
(1)リノ-ル酸 0.05
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50モル)硬化ヒマシ油 *1 0.3
(3)メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 0.05
(4)グリセリン 3.0
(5)1,3-ブチレングリコール 5.0
(6)エタノール 8.0
(7)クエン酸ナトリウム 0.02
(8)クエン酸 0.05
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(10)フェノキシエタノール 0.05
(11)香料 0.02
(12)ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム40%水溶液 0.15
(13)精製水 残 量
(製造方法)
A:(1)~(6)を混合溶解する。
B:(7)~(13)を混合溶解する。
C:AをBに添加し混合する。
D:Cを不織布に含浸させ、シート状パック化粧料を得た。
実施例15のシート状パック化粧料は、経時での変臭がなく、浸透感に優れ、経時安定性の良好なものであった。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)~(C);
    (A)炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸
    (B)酸化エチレン平均付加モル数が30~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
    (C)水
    を含有し、油相の平均粒子径が200nm以下である皮膚外用剤又は化粧料。
  2. 成分(A)がリノール酸である請求項1記載の皮膚外用剤又は化粧料
  3. 成分(A)の含有量が0.1質量%以上であり、更に成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)が2以下である、請求項1または2に記載の皮膚外用剤又は化粧料
  4. 最外相が水相である、請求項1~3の何れかに記載の皮膚外用剤又は化粧料
  5. 次の成分(A)~(C);
    (A)炭素数16~22の多価不飽和脂肪酸
    (B)酸化エチレン平均付加モル数が30~60である、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
    (C)水
    を含有し、30℃における粘度が1~1,000mPa・sである皮膚外用剤又は化粧料。
  6. 成分(A)がリノール酸である請求項5記載の皮膚外用剤又は化粧料
  7. 成分(A)の含有量が0.1質量%以上であり、更に成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)が2以下である、請求項5または6記載の皮膚外用剤又は化粧料
  8. 最外相が水相である、請求項5~7の何れかに記載の皮膚外用剤又は化粧料
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