JP7026459B2 - 軒樋用吊り具の取り付け補助部材及び軒先構造 - Google Patents

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Description

本発明は軒樋用吊り具の取り付け補助部材に関する。また、本発明は建物の軒先構造に関する。
建物の屋根の軒先には一般に、屋根面から流れ落ちる雨水を受けるための軒樋が軒先に沿って敷設されている。図2には従来の一般的な軒先構造の例を説明する概略断面図が示されている。この軒先構造は、垂木1と、垂木1の端面に隣接して上下方向に設置された破風部材4と、垂木1及び破風部材4の上側に設置された野地板2と、野地板2の上側に設置された屋根材3と、破風部材4の外側に配置された軒樋7と、軒樋7を支持する軒樋用吊り具6を具備している。
軒樋用吊り具及び軒樋の設置工事は一般的に垂木、野地板、屋根材及び破風部材などの外装工事終了後に行うことが一般的である(例えば非特許文献1のp18参照)。このため、軒樋用吊り具はビスや釘等の固定用部材を用いて破風部材に固定効果を発現させて取り付けることが一般的である。破風部材がない場合には例えば特許文献1の図2に開示されているように垂木に取り付けることがある。
また、例えば特許文献2の第(11)頁に開示されているように垂木上面に軒樋用吊り具を取り付けることがある。特許文献2には以下の手順で軒樋用吊り具を設置することが記載されている。まず、軒樋を軒樋用吊り具に下方から取り付ける。次に、軒樋用吊り具の固定部を垂木の上面に設置し、固定部に形成されている固定用孔に釘等を打ち込むことによって、軒樋用吊り具及び軒樋は軒先に固定される。最後に、屋根材及び下地材が垂木及び固定部の上側に設置される。軒樋用吊り具と破風とが接した状態で、軒樋用吊り具を貫通する開口にビス等を打ち込み、破風にも固定可能であることも記載されている。
特開平7-269050号公報 意匠登録第1542785号公報
福本雅嗣著、「木造住宅・工事管理テキスト」特定非営利活動法人建築技術支援協会、2011年3月
このように、軒樋用吊り具は破風部材が存在する場合は、ビスや釘等の固定用部材を用いて破風部材に固定効果を発現させて取り付けることが一般的となっているため、破風部材が破損しやすい材質の場合や、破風部材が窯業系の材質などであることによって軒樋用吊り具を固定するビスや釘が抜けやすい場合は、雨、雪又は風などの影響で軒樋用吊り具が破風部材から脱落するおそれがある。
また、破風部材が軒樋用吊り具を固定するビスや釘の固定効果を発現できない厚さの場合には、雨、雪又は風などの影響で軒樋用吊り具が脱落するおそれがある。
また、意匠登録第1542785号公報に記載の垂木上面に固定される軒樋用吊り具は一般的な軒樋用吊り具と比べて構造が特殊であり、汎用性がない。例えば特許文献1のような軒樋用吊り具を取り付けることはできない。
本発明の目的は、上記問題に着目してなされたもので、破風部材の材質及び厚さに関係なく、幅広い種類の軒樋用吊り具を軒先に強固に取り付けることを可能とする軒樋用吊り具の取り付け補助部材を提供することを課題の一つとする。
垂木は軒樋用吊り具を強固に固定可能な構造材である。そのため、破風部材の材質及び厚さに関係なく、種々の軒樋用吊り具を軒先に強固に取り付けることを考えると、軒樋用吊り具を垂木に確実に取り付けることができるようにすることが有利である。本発明者はこの観点から有効な手段を鋭意検討したところ、破風部材を取り付けた後でも垂木の端面の位置を示すことのできる補助部材を軒先に設置することが実用上優れていることを見出した。
通常、破風部材を取り付けた後は垂木の端面が破風部材によって隠れてしまい、垂木の位置が分からなくなってしまう。しかしながら、破風部材を取り付けた後でも垂木の端面の位置を示すことのできる補助部材を軒先に設置しておくと、施工者は補助部材を頼りに軒樋用吊り具を的確に垂木に固定することが可能となる。これにより、破風部材によって垂木が隠れてしまう場合でも各種の軒樋用吊り具を垂木に的確に固定できるようになる。本発明は当該知見に基づいて完成したものであり、以下のように例示される。
本発明は一側面において、垂木または野地板に接触するように構成された取付部と、該垂木の端面に隣接させて破風部材を取り付けた後に該垂木の端面の少なくとも一部の位置を示すことができるように構成された目印部と、を備えた軒樋用吊り具の取り付け補助部材である。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施形態においては、前記目印部は破風部材と隣接する前記垂木の端面の水平方向の長さの両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置を示す指標を有する。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の別の一実施形態においては、前記目印部は前記垂木の端面の水平方向の長さ方向の両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置に対応する外縁を有し、当該外縁が前記指標となる。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記目印部は軒樋用吊り具の固定用部材が取り付けられる垂木の端面の部分と重ならないように形成されている。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記目印部は、垂木の端面を正面から観察したときに、垂木の端面の上側の両角部に重なるようにして形成された、垂木の端面の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記目印部は、垂木の端面を正面から観察したときに、垂木の端面の外周部のみと重なるようにして形成されている。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記目印部は軒樋用吊り具と係合可能な一つ又は複数の部位を有する。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記取付部は垂木または野地板への取り付け位置の指標を有する。
本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の更に別の一実施形態においては、前記取付部は垂木の上面、下面、端面、右側面及び左側面よりなる群から選択される少なくとも一つの面に接触するように構成されている。
本発明は別の一側面において、軒樋用吊り具を設置する前の軒先構造であって、垂木と、垂木の端面に隣接して上下方向に設置された破風部材と、垂木及び破風部材の上側に設置された野地板と、野地板の上側に設置された屋根材と、取付部が垂木または野地板に固定された本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材とを備えた軒先構造である。
本発明は更に別の一側面において、垂木と、垂木の端面に隣接して上下方向に設置された破風部材と、垂木及び破風部材の上側に設置された野地板と、野地板の上側に設置された屋根材と、取付部が垂木または野地板に固定された本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材と、破風部材を貫通し、垂木内部で固定効果が発現している固定用部材を用いて破風部材の外側面に固定された軒樋用吊り具と、該軒樋用吊り具によって固定された軒樋とを備えた軒先構造である。
本発明によれば、破風部材を取り付けた後でも垂木の端面の位置を指し示す軒樋用吊り具の取り付け補助部材を提供することができる。よって、軒樋用吊り具を固定するビスや釘等の固定用部材は垂木に確実に固定することが可能となる。このため、本発明によれば、破風部材が設置される軒先構造においても、軒樋用吊り具の設計自由度が高く、従来の一般的な軒樋用吊り具も利用可能であり、各種の軒樋用吊り具を容易に高い固定強度で軒先に固定することが可能になる。ついては、破風部材の材質及び厚さを含めた設計自由度を高めることができ、更にはコストダウンにも貢献できる。例えば従来では外表面を構成する破風部材が薄い場合のほか、金属製や窯業系の材質の場合には、下地として厚みのある木製の破風部材を必要としていたところ、そのような下地が不要となるため、工事の簡略化及び施工費用の低減を図ることが可能となる。
本発明に係る軒先構造の一実施例の概略断面図である。 図1-1に示す軒先構造における、軒樋用吊り具の取り付け補助部材、垂木及び破風部材の位置関係を示す概略図である。 従来の一般的な軒先構造の一実施例の概略断面図であり、破風部材の外側面に固定用部材を用いて軒樋用吊り具を取り付けている様子が示されている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図である。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例について、取付部が垂木の上面に接触している状態を示す概略図であり、目印部が垂木の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する例が示されている。 (a)本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、目印部が垂木の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する例が示されている。(b)本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材について、取付部が垂木の下面及び端面に接触している状態を示す概略図である。 (a)本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、目印部が垂木の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する例が示されている。(b)本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材について、取付部が垂木の右側面に接触している状態を示す概略図である。 (a)本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、目印部が垂木の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する例が示されている。(b)本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材について、取付部が垂木上面及び右側面に接触している状態を示す概略図である。 (a)本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、目印部が垂木の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する例が示されている。(b)本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材について、取付部が垂木上面、右側面及び左側面に接触している状態を示す概略図である。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例について、取付部が垂木上面に接触している状態を示す概略図であり、目印部が垂木の端面の水平方向の長さの両端の位置及び高さ方向の両端の位置を示す指標を有する例が示されている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例について、取付部が垂木上面に接触している状態を示す概略図であり、目印部が垂木の端面の水平方向の長さの両端の位置及び高さ方向の両端の位置を示す指標を有する例が示されている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例について、取付部が垂木上面に接触している状態を示す概略図であり、目印部が軒樋用吊り具と係合可能な凹凸部位を有する例が示されている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例について、取付部が垂木上面に接触している状態を示す概略図であり、目印部が軒樋用吊り具と係合可能な凹凸部位を有する例が示されている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、取付部には垂木または野地板への取り付け位置の指標として目盛り線が設けられている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の一実施例の概略図であり、取付部には垂木または野地板への取り付け位置の指標として切り欠きが設けられている。 本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材の軒先への固定方法の一例として、垂木の上面に取り付ける方法を示す。 本発明に係る軒先構造の一実施例の概略図であり、軒樋用吊り具の取り付け補助部材を目安として軒樋用吊り具を軒先に固定し、次いで軒樋を取り付けた例を示す。
以下に発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図3には本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の一実施例の概略図が示されており、この軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を軒先に取り付けたときの軒先構造の一実施例の概略断面図が図1-1に、図1-1に示す軒先構造における、軒樋用吊り具の取り付け補助部材、垂木及び破風部材の位置関係を示す概略図が図1-2に示されている。軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は、垂木または野地板に接触するように構成された取付部51と、該垂木の端面1aに隣接させて破風部材を取り付けた後に垂木の端面の少なくとも一部の位置を示すことができるように構成された目印部52とを備える。本実施例に係る軒先構造は、垂木1と、垂木1の端面1aに隣接して上下方向に設置された破風部材4と、垂木1及び破風部材4の上側に設置された野地板2と、野地板2の上側に設置された屋根材3と、取付部51が垂木または野地板に固定された本発明に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材5とを備える。図1-1に示す軒先構造は軒樋用吊り具及び軒樋が設置される前の状態にあるが、後述する図8に示すように、軒先構造は、破風部材を貫通し、垂木内部で固定効果が発現している固定用部材を用いて破風部材の外側面に固定された軒樋用吊り具と、該軒樋用吊り具によって固定された軒樋とを更に備えることができる。なお、図1-2は野地板2と屋根材3を記載していないが、軒先構造としては図1-1に示すように、図1-2の垂木1及び破風部材4の上側に野地板2と屋根材3が設置される。
上述したように、図2に示すような従来の軒樋用吊り具6は、ビスや釘等の固定用部材8を用いて上下方向に設置された破風部材4に固定効果を発現して固定されている。軒樋7には雨、雪又は風の力がかかる可能性があるため、破風部材4が破損しやすい材質の場合、または破風部材4が薄く、ビスや釘の固定効果を発揮できない場合は破風部材4から軒樋用吊り具6が脱落しやすい。
これに対し、本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を設置すると、図1-2に示すように垂木の端面1aを隠蔽するように取り付けられた破風部材4よりも手前に配置された目印部52のおかげで破風部材4を設置した後でも垂木1の端面1aの位置がわかる。軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の目印部52を目安として、軒樋用吊り具6はビスや釘等の固定用部材8を用いて、破風部材を貫通して垂木1の内部で固定効果を発現することにより、破風部材4の材質、厚さの影響を受けずに軒樋用吊り具6を軒先に固定することが可能である(図8参照)。
そのため、破風部材4の材質及び厚さを含めた設計自由度が高くなり、例えば破風部材4の材質を木材のみならず、樹脂や金属などとすることも厚手の木製下地を要することなく可能であり、破風部材4の厚さも軒樋用吊り具6の取り付け強度を気にすることなく設定可能である。
また、本実施例に係る軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は垂木1の端面1aの位置、ひいては軒樋用吊り具の取り付け位置の指標であるため、従来の一般的な軒樋用吊り具を含めて種々のデザインの軒樋用吊り具を選択できる。例えば、豪雪地帯の場合には高強度の軒樋用吊り具を選定でき、また、破風部材が地面に対して垂直でない場合には角度のついた軒樋用吊り具を選定できる。
軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は破風部材4を取り付けた後で垂木1の端面1aの位置を示すことができれば、垂木1または野地板2のいずれの面にも取り付けることができ、取り付け位置を限定するものではない。例えば、取付部51が垂木1の上面1b、下面1c、端面1a、右側面1d及び左側面1eよりなる群から選択される少なくとも一つの面に接触するように軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を構成可能である(図1-2参照)。なお、ここでの左右方向は図1-2のように垂木の端面を手前側から観察したときを基準として定めることとする。
容易に取付工事を行なえるようにするためには、軒樋用吊り具取り付け補助部材5の取付部51を垂木1の上面に取り付け、その後に野地板2を敷設することが好ましく、この場合、垂木1上への野地板2の敷設工事に与える影響を小さくするため、取付部51は垂木1の上面1bと接する平面を有することが好ましく、典型的には平板状とすることができる。また、取付部51の厚さが厚い場合、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を設置してない部分で垂木1と野地板2に隙間が生じるため、取付部51の厚さは薄い方が望ましい。具体的には、取付部51の厚さは5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、例えば0.2~5mmとすることができる。
軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は垂木1の端面1aの位置の指標であることから、強度、剛性などは不要である。このため、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の材質は特に限定されるものではなく、例えば紙、木、金属、又は樹脂とすることができる。また、単一材質ではなく、二種以上の複合材質とすることができる。なお、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は軒先の構造物の一部となることから、紙や木など吸湿性や耐久性の面で劣る材質より、劣化の少ない金属や樹脂が好ましい。
軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は、取付部51が接触する垂木1または野地板2の任意の一面又は複数の面において任意の固定手段により固定することができる。軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は軒樋用吊り具6が取り付けられるまでの間のみ保持されれば良いため、垂木1または野地板2への固定方法はビスや釘等に限らず、糊、接着剤、両面テープ、又はタッカー等とすることもできる。更には紐や針金で括る仮留めでも可能であるが、垂木1または野地板2との隙間ができ、手間もかかるため、好ましくない。また、垂木1や野地板2に軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を埋め込むなども可能であるが、手間もかかるため、好ましくない。ビスや釘等の固定用部材を用いて軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を垂木1または野地板2へ固定する場合は、図1-2等に記載しているように取付部51には一つまたは複数の固定用穴53を設けることも可能である。
軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の取付部51と目印部52は直線状に配置されても良いが、後の破風部材4の工事や意匠性、更には垂木1の端面1aの位置指標機能などを考慮すると例えば図3のように、取付部51と目印部52の間に屈折部を設け、垂木1の端面1aに向かって略くの字に曲げておくことが好ましい。また、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を垂木1や野地板2に取り付ける位置によっては、取付部51の形状は垂木1の左側面1e、右側面1d及び上面1bと接することが可能な平面を有する略コの字形状(図4-5参照)や、垂木1の横側(左右いずれかの側面)及び端面1aに接することが可能な平面を有するように複数の屈折部分を組み合わせた構造を有することがある(図4-3参照)。更に、工事後の意匠性などを考慮すると目印部52は軒樋用吊り具6を設置後、切り取ることができる構造や材質を採用することができる。そのような構造としては、例えば、取付部51と目印部52の間の屈折部を薄くした構造や、破線状として、折れやすいまたは切れやすい構造が挙げられ、そのような材質としては、例えば、木製など折れやすい材質が挙げられる。
軒樋用吊り具の取り付け補助部材5は軒樋用吊り具6の取り付け位置の目安とするため、破風部材4を設置した後、垂木1の端面1aの位置を指し示す機能があればその構成に特段制約はないが、ビスや釘等の固定用部材8の固定効果を垂木1に確実に発現させるためには、目印部52に破風部材4と接する垂木1の端面1aの水平方向の長さ方向の両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置を示す指標があることが好ましい。そのような指標としては、数値や文字を用いた言語による指標でもよいが、図形による指標が直感的で分かりやすいことから好ましい。従って、本発明の一実施形態においては、目印部52は、垂木1の端面1aの水平方向の長さ方向の両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置に対応する外縁を有し、当該外縁が前記指標を構成する。
例えば、図4-1に示す軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の実施例においては、目印部52が垂木1の端面1aの水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する。また、図4-6及び図4-7に示す軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の実施例においては、目印部52が垂木1の端面1aの水平方向の長さの両端の位置及び高さ方向の両端の位置を示す指標を有する。
但し、軒樋用吊り具6の固定用部材8を取り付ける位置に目印部52があると、目印部52の材質(例:金属)によっては固定用部材8を貫通させ難い場合がある。このため、目印部52は、破風部材4を介して固定用部材8が取り付けられる垂木1の端面1aの部分と重ならないように形成することが好ましい。これによって、固定用部材8は目印部52を貫通することなく垂木1に取り付けることが可能となる。この観点から、目印部52は、例えば図4-1に示すように、(破風部材4を設置後は破風部材4を透視するようにして)垂木1の端面1aを正面から観察したときに、垂木1の端面1aの上側の両角部に垂木1の端面1aの水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有することが好ましい。また、目印部52は、例えば図4-6及び図4-7に示すように、垂木1の端面1aを正面から観察したときに、垂木1の端面1aの外周部のみと重なるようにして形成され、固定用部材8を取り付ける垂木1の端面1aの中心部は空いている指標を有することが好ましい。図4-6及び図4-7の実施例を比較すると、図4-7の実施例では目印部52は垂木1の端面1aの下辺に対応する外周下部を有しており、垂木の下辺の位置を確実に把握することが可能であり、軒樋用吊り具6を取り付け施工する上で有利である。また、図4-7の実施例では目印部52は垂木1の端面1aの右辺に対応する外周右部と、垂木1の端面1aの左辺に対応する外周左部とが、垂木1の端面1aの下辺に対応する外周下部によって連結されているため、一度に曲げ加工時に左右の折り曲げ角度を均一に保持しやすいことから、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を加工する上で有利である。
同様に、軒樋用吊り具6の固定用部材8を取り付ける位置に軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の他の構成要素(例:取付部)があると、その材質(例:金属)によっては固定用部材8を貫通させ難い場合がある。このため、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の如何なる構成要素も、固定用部材8が取り付けられる垂木1の端面1aの部分を遮らないように配置することが好ましい(図1-2、図4-1、図4-3、図4-4、図4-5、図8参照)。
なお、取付部51及び目印部52などの軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の構成要素の材質が紙や木などの固定用部材8を貫通させることに支障がない材質である場合には、目印部52及び取付部51などの軒樋用吊り具の取り付け補助部材5の構成要素は、固定用部材8が取り付けられる垂木1の端面1aの部分を遮るように配置しても問題はない。このような場合は、図4-2の実施例に示すように、取付部51は垂木1の下面垂木1cと接する部位51-1の他に、垂木1の端面1aの一部または全面を覆い、固定用部材8を貫通させる部位51-2を有することができる。
軒樋用吊り具の固定用部材8を的確に垂木1に取り付ける構造として、目印部52に軒樋用吊り具6の破風部材4と接する面の指標を有することができる。指標の例として、軒樋用吊り具6の破風部材4と接する面の外周形状、またはその一部の形状を目印部52に有する。また、別の例として、軒樋用吊り具の固定用部材8を通す穴の位置を示す指標を有することなどが挙げられる。
軒樋用吊り具6を更に容易に尚且つ的確な位置に取り付けられるように、目印部52は、軒樋用吊り具6と係合可能な一つ又は複数の凹凸部位52aを有することができる。係合様式としては、嵌合式、スライド式、フック式などが挙げられるが特に制限はない。面ファスナーを使用することも可能である。但し、これらの場合は、軒樋用吊り具6側にも目印部52に対応する逆の凹凸部位を設ける必要がある。
例えば図5-1に示すように、目印部52は垂木1の端面1aの四隅に対応する箇所に凹凸部位52aを有し、軒樋用吊り具6はこれに対応する逆の凹凸部位を有し、互いに係合できる構造であることで、軒樋用吊り具6を的確な位置で取り付け可能となる。図5-2に示すように、目印部52が垂木1の端面1aの対向する一対の辺に沿って延設された一対の凹凸部位52aを有することでも同様の効果が発現できる。
垂木1の上面1bに軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を設置し、破風部材4を設置する前の状態を図7に示す。ここでは、固定用部材9を用いて軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を垂木1または野地板2へ固定する場合は、破風部材4の厚さを考慮して垂木1と目印部52の距離を設ける必要がある。この距離を設けるにあたり取付部51に取り付け位置の指標を設けることが望ましい。取り付け位置の指標の例として、取付部51に目盛り線51aを設けた例を図6-1に、及び切り欠き51bを設けた例を図6-2にそれぞれ示す。図6-1及び図6-2には、当該部品を矢印の方向から観察したときの概略図が示してある。
図8に軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を用いて軒樋用吊り具6および軒樋7を設置した最終的な軒先構造の一実施例の概略図を示す。図8に示す通り、軒樋用吊り具の取り付け補助部材5を用いることにより、軒樋用吊り具の固定用部材8は垂木1に達しており、垂木1にて固定効果を発揮しているため、破風部材の材質、厚さによらず、軒樋用吊り具6を取り付けることができる。
1・・・垂木
1a・・・垂木の端面
1b・・・垂木の上面
1c・・・垂木の下面
1d・・・垂木の右側面
1e・・・垂木の左側面
2・・・野地板
3・・・屋根材
4・・・破風部材
5・・・軒樋用吊り具の取り付け補助部材
51・・・取付部
51-1・・・垂木の下面と接触する部位
51-2・・・垂木の端面と接触する部位
51a・・・目盛り線
51b・・・切り欠き
52・・・目印部
52a・・・凹凸部位
53・・・固定用穴
6・・・軒樋用吊り具
7・・・軒樋
8・・・軒樋用吊り具の固定用部材
9・・・軒樋用吊り具の取り付け補助部材の固定用部材

Claims (9)

  1. 垂木の上面または野地板の下面に接触するように構成された取付部と、該垂木の端面に隣接させて破風部材を取り付けた後に該垂木の端面の少なくとも一部の位置を示すことができるように構成された目印部と、を備え、
    前記目印部は軒樋用吊り具の固定用部材が取り付けられる垂木の端面の部分と重ならないように形成されており、
    前記目印部は、垂木の端面を正面から観察したときに、垂木の端面の上側の両角部に重なるようにして形成された、垂木の端面の水平方向の長さの両端の位置を示す指標を有する、軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  2. 垂木の上面または野地板の下面に接触するように構成された取付部と、該垂木の端面に隣接させて破風部材を取り付けた後に該垂木の端面の少なくとも一部の位置を示すことができるように構成された目印部と、を備え、
    前記目印部は軒樋用吊り具の固定用部材が取り付けられる垂木の端面の部分と重ならないように形成されており、
    前記目印部は、垂木の端面を正面から観察したときに、垂木の端面の外周部のみと重なるようにして形成されている、軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  3. 垂木の上面または野地板の下面に接触するように構成された取付部と、該垂木の端面に隣接させて破風部材を取り付けた後に該垂木の端面の少なくとも一部の位置を示すことができるように構成された目印部と、を備え、
    前記目印部は軒樋用吊り具の固定用部材が取り付けられる垂木の端面の部分と重ならないように形成されており、
    前記目印部は軒樋用吊り具と係合可能な一つ又は複数の部位を有する、軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  4. 前記目印部は破風部材と隣接する前記垂木の端面の水平方向の長さの両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置を示す指標を有する請求項1に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  5. 前記目印部は前記垂木の端面の水平方向の長さ方向の両端、高さ方向の長さの両端、またはそれらの両方向の長さの各両端の位置に対応する外縁を有し、当該外縁が前記指標となる請求項に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  6. 前記取付部は垂木または野地板への取り付け位置の指標を有する請求項1~の何れか一項に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  7. 前記取付部はさらに、垂木の下面、端面、右側面及び左側面よりなる群から選択される少なくとも一つの面に接触するように構成されている請求項1~の何れか一項に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材。
  8. 軒樋用吊り具を設置する前の軒先構造であって、垂木と、垂木の端面に隣接して設置された破風部材と、垂木及び破風部材の上側に設置された野地板と、野地板の上側に設置された屋根材と、取付部が垂木または野地板に固定された請求項1~の何れか一項に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材とを備えた軒先構造。
  9. 垂木と、垂木の端面に隣接して設置された破風部材と、垂木及び破風部材の上側に設置された野地板と、野地板の上側に設置された屋根材と、取付部が垂木または野地板に固定された請求項1~の何れか一項に記載の軒樋用吊り具の取り付け補助部材と、破風部材を貫通し、垂木内部で固定効果が発現している固定用部材を用いて破風部材の外側面に固定された軒樋用吊り具と、該軒樋用吊り具によって固定された軒樋とを備えた軒先構造。
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