JP7019931B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Description
特許文献1及び2に記載のトナーでは、上記特性に関して必ずしも満足が得られるものではなかった。
本発明は、低温定着性、耐スメア性、及び高温での耐久性に優れる静電荷像現像用トナーに関する。
非晶質複合樹脂(A)と、非晶質ポリエステル系樹脂(B)と、ワックスと、を含有する、静電荷像現像用トナーであって、
前記非晶質複合樹脂(A)が、芳香族ジオールを含むアルコール成分と主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるビニル系樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位と、を含み、
前記非晶質ポリエステル系樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が、11.0(cal/cm3)1/2以上12.5(cal/cm3)1/2以下である、静電荷像現像用トナーに関する。
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)は、非晶質複合樹脂(A)(以下、単に「複合樹脂(A)」ともいう)と、非晶質ポリエステル系樹脂(B)(以下、単に「ポリエステル系樹脂(B)」ともいう)と、ワックスと、を含有する。
複合樹脂(A)は、芳香族ジオールを含むアルコール成分と主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるビニル系樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位と、を含む。
そして、ポリエステル系樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が、11.0(cal/cm3)1/2以上12.5(cal/cm3)1/2以下である。
以上の構成を有することで、低温定着性、耐スメア性、及び高温での耐久性(以下、単に「耐久性」ともいう)に優れる静電荷電現像用トナーが得られる。その理由は定かではないが、次のように考えられる。
その対策として、カルボン酸成分として、特定の脂肪族ジカルボン酸を有する疎水的な複合樹脂(A)を併用することで、ワックスの分散性が向上し、耐久性が改善する。従って、複合樹脂(A)とSP値の高いポリエステル系樹脂(B)を併用することで、低温定着性と耐久性の両立が可能となる。また、SP値の高いポリエステル系樹脂(B)はワックスとの親和性が比較的低いため、定着時にワックスがブリードアウトしやすく、印字物の表面にワックスが出やすくなり、耐スメア性にも優れると考えられる。
樹脂が結晶性であるか非晶質であるかについては、結晶性指数により判定される。結晶性指数は、後述する実施例に記載の測定方法における、樹脂の軟化点と吸熱の最高ピーク温度との比(軟化点(℃)/吸熱の最高ピーク温度(℃))で定義される。結晶性樹脂とは、結晶性指数が0.6以上1.4未満、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、好ましくは1.2以下の樹脂である。非晶質樹脂とは、結晶性指数が1.4以上、又は0.6未満、好ましくは1.5以上、又は0.5以下、より好ましくは1.6以上、又は0.5以下の樹脂である。
結晶性指数は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。結晶性指数は、実施例に記載の樹脂の軟化点と吸熱の最高ピーク温度の測定方法により得られた値から算出することができる。
明細書中、ポリエステル樹脂のカルボン酸成分には、その例示の化合物のみならず、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1以上3以下)も含まれる。
明細書中、脂肪族ジカルボン酸の主鎖とは、一方のカルボニル基から他方のカルボニル基までの炭素鎖を意味し、主鎖の炭素数には、カルボニル基の炭素も含まれる。
明細書中、「結着樹脂」とは、複合樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)を含むトナー中に含まれる樹脂成分を意味する。
複合樹脂(A)は、低温定着性、耐スメア性、及び耐久性に優れるトナーを得る観点から、芳香族ジオールを含むアルコール成分と主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるビニル系樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位とを含む。
ポリエステル樹脂セグメントは、低温定着性、耐スメア性、及び耐久性に優れるトナーを得る観点から、芳香族ジオールを含むアルコール成分と主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物である。
(式中、OR及びROはオキシアルキレン基であり、Rはそれぞれ独立にエチレン基又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、そして、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは4以下である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、ビスフェノールA〔2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン〕のプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いてもよい。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、更に好ましくは100モル%である。
直鎖又は分岐の脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオールが挙げられる。
脂環式ジオールとしては、例えば、水素添加ビスフェノールA〔2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン〕、水素添加ビスフェノールAの炭素数2以上4以下のアルキレンオキサイド(平均付加モル数2以上12以下)付加物が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールが挙げられる。
これらのアルコール成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
脂肪族ジカルボン酸は、好ましくは直鎖脂肪族ジカルボン酸である。
脂肪族ジカルボン酸の主鎖の炭素数は、好ましくは10以上14以下である。
主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸が挙げられる。これらの中でも、低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸が好ましく、耐スメア性をより向上させる観点から、ドデカン二酸が好ましい。
主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸の量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、カルボン酸成分中、好ましくは2モル%以上、より好ましくは10モル%以上、更に好ましくは15モル%以上、更に好ましくは20モル%以上であり、そして、好ましくは30モル%以下、より好ましくはモル27モル%以下、更に好ましくは25モル%以下、更に好ましくは24モル%以下である。
他のジカルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸、炭素数7以下の直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸、炭素数15以上の直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上、更に好ましくは50モル%以上であり、そして、好ましくは90モル%以下、より好ましくは85モル%以下、更に好ましくは80モル%以下である。
3価以上の多価カルボン酸を含む場合、3価以上の多価カルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは1モル%以上、より好ましくは2モル%以上であり、そして、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、更に好ましくは10モル%以下、更に好ましくは5モル%以下である。
これらのカルボン酸成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
ビニル系樹脂セグメントは、低温定着性、耐スメア性、及び耐久性に優れるトナーを得る観点から、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であり、好ましくは、スチレン系化合物及び炭素数3以上22以下の脂肪族炭化水素基を有するビニル系モノマーを含有する原料モノマーの付加重合物である。
スチレン系化合物としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、α-メチルスチレン、β-メチルスチレン、tert-ブチルスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、スチレンスルホン酸又はその塩等のスチレン類が挙げられる。これらの中でも、スチレンが好ましい。
スチレン系化合物の量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、ビニル系樹脂セグメントの原料モノマー中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは65質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であり、そして、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
脂肪族炭化水素基を有するビニル系モノマーは、好ましくは(メタ)アクリル酸のアルキルエステルである。(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの場合、炭化水素基はエステルのアルコール側残基である。
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(イソ)プロピル、(メタ)アクリル酸(イソ)ブチル、(メタ)アクリル酸(イソ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(イソ)オクチル(以下、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルともいう)、(メタ)アクリル酸(イソ)デシル、(メタ)アクリル酸(イソ)ドデシル(以下、(メタ)アクリル酸(イソ)ラウリルともいう)、(メタ)アクリル酸(イソ)パルミチル、(メタ)アクリル酸(イソ)ステアリル、(メタ)アクリル酸(イソ)ベヘニルが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルが好ましい。
ここで、「(メタ)アクリル酸アルキル」とは、アクリル酸アルキル又はメタクリル酸アルキルを示す。また、アルキル部位について「(イソ)」とは、ノルマルアルキル又はイソアルキルを意味する。
複合樹脂(A)は、ポリエステル樹脂セグメントとビニル系樹脂セグメントを連結するため、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位を有する。
「両反応性モノマー由来の構造単位」とは、両反応性モノマーの官能基、ビニル部位が反応した単位を意味する。
両反応性モノマーとしては、例えば、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニル系モノマーが挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、水酸基又はカルボキシ基を有するビニル系モノマーが好ましく、カルボキシ基を有するビニル系モノマーがより好ましい。
両反応性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。これらの中でも、重縮合反応と付加重合反応の双方の反応性の観点から、アクリル酸、又はメタクリル酸が好ましく、アクリル酸がより好ましい。
両反応性モノマー由来の構成単位の量は、複合樹脂(A)のポリエステル樹脂セグメントのアルコール成分100モル部に対して、好ましくは1モル部以上、より好ましくは5モル部以上、更に好ましくは8モル部以上であり、そして、好ましくは30モル部以下、より好ましくは25モル部以下、更に好ましくは20モル部以下である。
ビニル系樹脂セグメントの量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、複合樹脂(A)中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
両反応性モノマー由来の構成単位の量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、複合樹脂(A)中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
複合樹脂(A)中のポリエステル樹脂セグメントとビニル系樹脂セグメントと、両反応性モノマー由来の構成単位の合計量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは93質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、100質量%以下である。
複合樹脂(A)の酸価は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、好ましくは5mgKOH/g以上、より好ましくは8mgKOH/g以上、更に好ましくは10mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは40mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下、更に好ましくは20mgKOH/g以下、更に好ましくは17mgKOH/g以下である。
なお、複合樹脂(A)を2種以上組み合わせて使用する場合は、それらのうちいずれか樹脂の酸価、水酸基価、軟化点、ガラス転移温度の値が前述の範囲内であることが好ましい。
複合樹脂(A)の製造方法は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合をすること、及びビニル系樹脂セグメントの原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合することを含み、例えば、以下の(i)~(iii)の方法が挙げられる。
(i)アルコール成分及びカルボン酸成分による重縮合の後に、付加重合樹脂セグメントの原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合する方法
(ii)ビニル系樹脂セグメントの原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合の後に、ポリエステル樹脂セグメントの原料モノマーによる重縮合する方法
(iii)アルコール成分及びカルボン酸成分による重縮合と付加重合樹脂セグメントの原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合とを並行して行う方法
上記(i)~(iii)の方法の重縮合及び付加重合は、いずれも、同一容器内で行うことが好ましい。
複合樹脂は、上記(i)又は(ii)の方法により製造することが、重縮合反応の反応温度の自由度が高い点から好ましく、上記(i)がより好ましい。
反応性の観点から、エステル化触媒、エステル化助触媒等の触媒を用いてもよく、更に重合開始剤及び重合禁止剤を用いてもよい。
重縮合の温度は、好ましくは120℃以上、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは180℃以上、更に好ましくは200℃以上であり、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下である。
なお、重縮合は、不活性ガス雰囲気中にて行ってもよい。
重縮合及び必要に応じて両反応性モノマーとの反応を更に進める観点から、カルボン酸成分は、一部を重縮合に供し、次いで付加重合を行った後、残部を反応系に添加することが好ましい。
付加重合の温度は、好ましくは110℃以上、より好ましくは130℃以上、更に好ましくは150℃以上であり、そして、好ましくは220℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下である。また、重合の後半に反応系を減圧することにより、反応を促進させることが好ましい。
重合開始剤の使用量は、ビニル系樹脂セグメントの原料モノマー100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
ポリエステル系樹脂(B)としては、例えば、ポリエステル樹脂、変性されたポリエステル樹脂が挙げられる。変性されたポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂のウレタン変性物、ポリエステル樹脂のエポキシ変性物、ポリエステル樹脂セグメントとビニル系樹脂セグメントとを含む複合樹脂が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂又はそのウレタン変性物が好ましく、ポリエステル樹脂がより好ましい。
アルコール成分としては、例えば、芳香族ジオール、直鎖又は分岐の脂肪族ジオール、脂環式ジオール、3価以上の多価アルコールが挙げられる。これらの中でも、直鎖又は分岐の脂肪族ジオールが好ましく、分岐の脂肪族ジオールがより好ましい。
分岐の脂肪族ジオールとしては、第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールが好ましい。
第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールの炭素数は、好ましくは3以上6以下である。
第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールとしては、例えば、プロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3,3-ジメチル-1,2-ブタンジオールが挙げられる。これらの中でも、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、プロピレングリコールが好ましい。
第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールの量は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、アルコール成分中、好ましくは20モル%以上、より好ましくは40モル%以上、更に好ましくは60モル%以上、更に好ましくは70モル%以上、更に好ましくは75モル%以上であり、そして、好ましくは100モル%以下、より好ましくは90モル%以下、更に好ましくは85モル%以下、更に好ましくは82モル%以下である。
第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオール以外の、他の直鎖又は分岐の脂肪族ジオールとして、例えば、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコール又は1,4-ブタンジオールが好ましい。
第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオール以外の、他の直鎖又は分岐の脂肪族ジオールの量は、アルコール成分中、好ましくは10モル%以上、より好ましくは15モル%以上、更に好ましくは18モル%以上であり、そして、好ましくは60モル%以下、より好ましくは40モル%以下、更に好ましくは30モル%以下、更に好ましくは25モル%以下、更に好ましくは23モル%以下である。
芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル酸、又はテレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは40モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更に好ましくは60モル%以上であり、そして、好ましくは95モル%以下、より好ましくは90モル%以下、更に好ましくは85モル%以下である。
置換されたコハク酸としては、例えば、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸が挙げられる。これらの中でも、ドデセニル無水コハク酸が好ましい。
直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは1モル%以上、より好ましくは3モル%以上、更に好ましくは5モル%以上であり、そして、好ましくは50モル%以下、より好ましくは40モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
3価以上の多価カルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは5モル%以上、より好ましくは8モル%以上、更に好ましくは10モル%以上であり、そして、好ましくは40モル%以下、より好ましくは30モル%以下、更に好ましくは20モル%以下である。
アルコール成分の水酸基に対するカルボン酸成分のカルボキシ基の比は、上述の複合樹脂(A)における例示と同様である。
以上の中でも、ポリエステル系樹脂(B)は、好ましくは直鎖又は分岐の脂肪族ジオールを含むアルコール成分と芳香族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物を含み、更に好ましくは第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールを含むアルコール成分と芳香族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物を含む。
ポリエステル系樹脂(B)中、直鎖又は分岐の脂肪族ジオールを含むアルコール成分と芳香族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、100質量%以下であり、好ましくは100質量%である。
ポリエステル系樹脂(B)のFedors法によるSP値は、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、11.0(cal/cm3)1/2以上12.5(cal/cm3)1/2以下である。
本明細書における「SP値」とは、Fedorsらが提案した[POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, FEBRUARY, 1974, Vol.14, No.2, ROBERT F. FEDORS. (147~154頁)]に記載の方法によって計算されたものである。
ポリエステル系樹脂(B)のSP値は、トナーの優れた低温定着性、耐スメア性、及び耐久性を得る観点から、11.0(cal/cm3)1/2以上、好ましくは11.2(cal/cm3)1/2以上、より好ましくは11.4(cal/cm3)1/2以上、更に好ましくは11.5(cal/cm3)1/2以上、更に好ましくは11.6(cal/cm3)1/2以上であり、そして、12.5(cal/cm3)1/2以下、好ましくは12.3(cal/cm3)1/2以下、より好ましくは12.1(cal/cm3)1/2以下、更に好ましくは11.9(cal/cm3)1/2以下、更に好ましくは11.8(cal/cm3)1/2以下である。
なお、ポリエステル系樹脂(B)を2種以上組み合わせて使用する場合は、それらの混合物として得られた酸価、水酸基価、軟化点、ガラス転移温度の値がそれぞれ前述の範囲内であることが好ましい。
ワックスとしては、例えば、炭化水素ワックス、エステルワックス、シリコーンワックス、脂肪酸アミドワックスが挙げられる。
炭化水素ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物又は石油系炭化水素ワックス;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリブテンワックス等のポリオレフィンワックス等の合成炭化水素ワックスが挙げられる。
エステルワックスとしては、例えば、モンタンワックス等の鉱物又は石油系エステルワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系エステルワックス;ミツロウ等の動物系エステルワックスが挙げられる。
脂肪酸アミドワックスとしては、例えば、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミドが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いてもよい。
これらの中でも、トナーの低温定着性、耐スメア性、及び耐久性をより向上させる観点から、脂肪酸アミドワックス、又はエステルワックスが好ましく、エステルワックスがより好ましい。
なお、ワックスを2種以上組み合わせて使用する場合は、それぞれのワックスの融点が、前述の範囲内であることが好ましい。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは7質量部以下である。
トナーは、荷電制御剤を含有していてもよい。
荷電制御剤は、正帯電性荷電制御剤、負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリヱント化学工業株式会社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリヱント化学工業株式会社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリヱント化学工業株式会社製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成工業株式会社製)等;スチレン-アクリル系樹脂、例えば「FCA-701PT」(藤倉化成株式会社製)等が挙げられる。
荷電制御剤の中でも、負帯電性荷電制御剤が好ましく、ベンジル酸化合物の金属化合物がより好ましい。
トナーは、着色剤を含有していてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン-Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
トナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法、乳化凝集法等の公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。
工程1:複合樹脂(A)、ポリエステル系樹脂(B)、及びワックスを含むトナー原料を溶融混練する工程、及び
工程2:工程1で得られた溶融混合物を粉砕、分級しトナー粒子を得る工程
を含む。
溶融混練の温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは120℃以上であり、そして、好ましくは160℃以下、好ましくは150℃以下である。
工程1の溶融混練には、密閉式ニーダー、一軸押出機、又は二軸押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。結晶を溶融混合する観点から、高温条件に設定することのできる二軸押出機が好ましい。
工程1で得られた溶融混合物を、粉砕が可能な程度に冷却した後、続く工程2に供する。
粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、ハンマーミル、アトマイザー、ロートプレックスが挙げられる。微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、流動層式ジェットミル、衝突板式ジェットミル、回転型機械式ミルが挙げられる。粉砕効率の観点から、流動層式ジェットミル、及び衝突板式ジェットミルを用いることが好ましく、衝突板式ジェットミルを用いることがより好ましい。
外添剤としては、例えば、疎水性シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム、カーボンブラック等の無機微粒子、及びポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子が挙げられる。これらの中でも、疎水性シリカが好ましい。
外添剤を用いる場合、外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上、更に好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
〔樹脂の酸価、水酸基価〕
JIS K0070:1992の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K0070:1992の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
(1)軟化点
フローテスター「CFT-500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)吸熱の最高ピークの温度
示差走査熱量計「Q-20」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、室温(20℃)から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料をそのまま1分間保持させ、その後、昇温速度10℃/分で180℃まで昇温しながら測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
(3)ガラス転移温度
示差走査熱量計「Q-20」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次いで、試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定し、吸熱の最大ピーク温度を融点とする。
トナー粒子の体積中位粒径(D50)は、次の通り測定する。
・測定機:「コールターマルチサイザー(登録商標)III」(ベックマンコールター株式会社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト:「マルチサイザー(登録商標)IIIバージョン3.51」(ベックマンコールター株式会社製)
・電解液:「アイソトン(登録商標)II」(ベックマンコールター株式会社製)
・分散液:ポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン(登録商標)109P」〔花王株式会社製、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)=13.6〕を前記電解液に溶解させ、濃度5質量%の分散液を得た。
・分散条件:上記の分散液5mLに乾燥後のトナー粒子の測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、更に、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
・測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒径分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
製造例A1~A5(複合樹脂A-1~A-5)
表1に示すトリメリット酸無水物以外のポリエステル樹脂セグメントの原料モノマーを、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、160℃まで昇温した。そこに、ビニル系樹脂セグメントの原料モノマー、両反応性モノマー及び重合開始剤を混合したものを滴下し、重合を行った。その後、エステル化触媒を添加し、235℃で8時間反応を行った。その後、トリメリット酸無水物を投入し、220℃で3時間反応させ、8.0kPaにて表1に示す軟化点に達するまで反応を行い、複合樹脂A-1~A-5を得た。
表2に示すトリメリット酸無水物以外のポリエステル樹脂セグメントの原料モノマーを、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、5時間かけて220℃まで昇温し、220℃にて3時間重縮合させた。200℃にてトリメリット酸無水物を添加した後、210℃に昇温し、8.0kPaにて重縮合反応を行い、軟化点が表に示す軟化点に達するまで反応させて、樹脂(樹脂B-1~B-4)を得た。
実施例1~7及び比較例1~4
表3に示す比率で、結着樹脂、着色剤「ECB-301」(大日精化工業株式会社製)5質量部、荷電制御剤「LR-147」(日本カーリット株式会社製)1質量部、ワックス「カルナウバワックス C1」(株式会社加藤洋行製、融点:80℃)5質量部を、ヘンシェルミキサーでよく攪拌した後、混練部分の全長1560mm、スクリュー径42mm、バレル内径43mmの同方向回転二軸押出機を用いて溶融混練した。ロールの回転速度は200r/min、ロール内の加熱設定温度は90℃であり、混練物の温度は140℃、混練物の供給速度は10kg/時、平均滞留時間は約18秒であった。得られた混練物を140℃から50℃まで1.5時間で冷却し、50℃で、冷却ローラーで圧延冷却した後、45℃で4時間静置後、ジェットミルで体積中位粒径(D50)5.5μmのトナー粒子を得た。
〔低温定着性及び耐スメア性〕
複写機「AR-505」(シャープ株式会社製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良した装置にトナーを実装し、未定着画像を得た。
その後、総定着圧が40kgfになるように調整した定着機(定着速度390mm/sec)で、100℃から240℃へと10℃ずつ順次上昇させながら、各温度で未定着画像の定着試験を行った。定着画像に「ユニセフセロハン」(三菱鉛筆株式会社製、幅:18mm、JIS Z-1522)を貼り付け、30℃に設定した定着ローラーに通過させた後、テープを剥がした。テープを貼る前と剥がした後の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比率(剥離後/貼付前)が最初に90%を越える定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。その結果を表3に示す。低定着温度が低いほど、低温定着性に優れる。
なお、定着試験に用いた紙は、「CopyBond SF-70NA」(シャープ株式会社製、75g/m2)である。
上記の最低定着温度で定着させて得られた印刷物に、縦3cm、横3cm、高さ6.5cm、重さ500gのステンレス製のおもり(接触面積:3cm×3cm)をのせて、速度0.8m/sで印字上を往復させた。1往復を1回とし、黒い帯状のトナーの付着物が非印字部に最初に表れた時の回数を目視で確認し、スメア性を評価した。その結果を表3に示す。回数が多いほど、耐スメア性が良好である。
レーザプリンタ「ページプレスト N-4」(カシオ計算機株式会社製、定着:接触定着方式、現像:非磁性一成分現像方式、現像ロール径:2.3cm)にトナーを実装し、温度40℃、相対湿度60%の条件下にて黒化率5.5%の斜めストライプのパターンにて、耐刷を行った。途中、500枚ごとに黒ベタ画像を印字し、画像上のスジを確認した。画像上にスジが目視にて観察された時点までの印字枚数を、現像ロールにトナーが融着・固着したことによりスジが発生した枚数として、以下の評価基準に従って、耐久性を評価した。結果を表3に示す。スジの発生した枚数が多いほど、トナーの耐久性に優れる。
Claims (5)
- 非晶質複合樹脂(A)と、非晶質ポリエステル系樹脂(B)と、ワックスと、を含有する、静電荷像現像用トナーであって、
前記非晶質複合樹脂(A)が、芳香族ジオールを含むアルコール成分と主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル樹脂セグメントと、スチレン系化合物を含む原料モノマーの付加重合物であるビニル系樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントと共有結合を介して結合した両反応性モノマー由来の構成単位と、を含み、
前記非晶質ポリエステル系樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が、11.0(cal/cm3)1/2以上12.5(cal/cm3)1/2以下であり、
前記非晶質ポリエステル系樹脂(B)が、第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールを含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、
非晶質複合樹脂(A)におけるカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸を50モル%以上含む、静電荷像現像用トナー。 - 前記非晶質複合樹脂(A)のガラス転移温度が、45℃以上である、請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記非晶質複合樹脂(A)と前記ポリエステル系樹脂(B)との質量比率[(A)/(B)]が、1/99以上55/45以下である、請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記複合樹脂(A)のカルボン酸成分中、主鎖の炭素数8以上14以下の脂肪族ジカルボン酸の量が、2モル%以上30モル%以下である、請求項1~3のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
- 前記ポリエステル系樹脂(B)のアルコール成分中、第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールの量が、20モル%以上100モル%以下である、請求項1~4のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
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