JP7018682B1 - べた基礎の構築方法 - Google Patents

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【課題】捨てコンクリートを設けることなくべた基礎を構築することで、さらに工期を短縮して低コストにべた基礎を構築する。【解決手段】べた基礎の構築方法は、立上壁部1と底盤部2と複数の鉄筋3を備えるコンクリートブロック10を準備する準備工程と、構築領域30において、建物の上部構造を支持する位置にコンクリートブロック10を配置する配置工程と、コンクリートブロック10の連結突出部3xを利用して打設用鉄筋23を配筋する配筋工程と、コンクリートブロック10の立上壁部1に沿って型枠24を設置する型枠設置工程と、型枠24の内側にコンクリートを打設して、底盤部2に連続する打設底盤部22と、立上壁部1に連続する打設立上壁部21とを成型するコンクリート打設工程とを含み、さらに、配置工程の前工程として、コンクリートブロック10が配置される領域において、平板パネル35を地面に敷設する敷設工程を含んでいる。【選択図】図3

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特許法第30条第2項適用 施工日:令和3年2月25日 施工場所:株式会社フィット(徳島県板野郡藍住町徳命前須西226-3) 施工日:令和3年3月11日 施工場所:個人住宅(徳島県徳島市安宅三丁目26番13) 施工日:令和3年4月11日 施工場所:個人住宅(徳島県名西郡石井町石井字石井189番41)
本発明は、建物のべた基礎の構築方法に関する。
建物用の下部に構築される基礎として、従来から布基礎と呼ばれるものと、べた基礎と呼ばれるものがある。布基礎は、建物の壁の下にのみ、逆T字状に成型された鉄筋コンクリートを連続して設けた構造であるのに対して、べた基礎は、建物の外周や柱の下だけでなく、底部の全体を鉄筋コンクリートで支える構造となっている。かつては、木造住宅で布基礎が主流であったが、震災等の影響により、近年では、べた基礎が主流となっている。
従来の一般的なべた基礎は、以下のようにして構築される。
(1)地形工事として、根切り作業により構築領域を掘削した後、砕石を敷き詰めて、その上から転圧機で転圧し、防湿シートを敷いた後、捨てコンクリートを打設する。
(2)捨てコンクリートの上に墨出しを行い、これに基づいて配筋工事を行う。配筋工事では、複数の鉄筋を水平面内で縦横に所定の間隔で交差させて、底盤であるベース部に埋設される鉄筋を配筋すると共に、立上部の内部に上下左右に埋設される鉄筋を配筋する。
(3)捨てコンクリートに描かれた墨出しに沿って基礎の外周に型枠を設置する。また、基礎の外周に沿って成型される立上部と基礎の内側領域に成型される立上部を成型するための型枠を設置する。これらの型枠は、墨出しによって特定された所定の位置に垂直な姿勢で設置される。
(4)型枠内の所定の位置に、建物の土台や柱と基礎とを連結させる構造用金物を設置する。
(5)型枠内にコンクリートを打設してベース部と立上部とを成型する。この際、ベース部及び立上部の上面をコテで均して平らにする。
(6)コンクリートが十分に硬化した後、外周部と内部の型枠を取り外して、べた基礎が構築される。
以上のように、べた基礎は、設置する現場において、構築領域の全面に鉄筋を配筋した後、周囲と内側にコンクリート型枠を枠組みし、その後、型枠内にコンクリートを打設して硬化させて成型する。この作業は、鉄筋の配筋作業や型枠の設置作業が複雑で手間がかかるため、施工に要する時間が長くなると共に、専門の技術を有する職人が必要となるため、人件費等によりコストが高くなる。また、従来のべた基礎では、型枠に流し込むコンクリートの量も多くなり、現場で注入する作業や、コンクリートが硬化するまで養生させる時間も長く必要となる。さらにまた、近年の慢性化した人手不足が続く中で、木造住宅の基礎施工業者の高齢化や若者の定着が進まず、従来の施工方法では需要に対応できなくなる問題点があった。
このような問題点を解決するために、本発明者は、べた基礎の構築を簡単にして、基礎施工業者でなくても設置が可能であって、大幅な工期の短縮を実現でき、しかも低コストに施工できるべた基礎の構築方法を開発した。(特許文献1参照)
特開2019-143354号公報
このべた基礎の構築方法は、あらかじめ工場等で製造された複数のコンクリートブロックを現場に搬送して、建物の基礎の構築領域の所定の位置にコンクリートブロックを設置し、これらのコンクリートブロックに連続するように現場で打設されるコンクリートによって打設コンクリート部を成型して構築される。コンクリートブロック910は、図18に示すように、垂直姿勢の立上壁部901と、立上壁部901の下部から水平方向に延在する底盤部902と、立上壁部901及び底盤部902に埋設されて、一部が立上壁部901及び底盤部902の端面から水平方向に突出する連結突出部903xを形成してなる複数の鉄筋903とを備える形状に成型される。
このべた基礎の構築方法は、以下の工程でべた基礎を構築する。
(1)地形工事として、根切り作業により構築領域930を掘削した後、砕石を敷き詰めて、その上から転圧機で転圧し、防湿シートを敷いた後、捨てコンクリート932を打設する。
(2)打設したコンクリートが硬化した後、捨てコンクリート932の上に墨出しを行い、建物の外周ライン931を表示する。
(3)建物の外周ライン931にコンクリートブロック910を配置する。
(4)コンクリートブロック910から突出する複数の連結突出部903xを利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する。
(5)コンクリートブロック910の立上壁部901の側面に沿って型枠を設置する。
(6)型枠の内側にコンクリートを打設して、打設コンクリート部を成型する。打設コンクリート部として、底盤部902に連続する打設底盤部と、立上壁部901に連続する打設立上壁部とを成型する。
(7)打設したコンクリートが十分に乾いて硬化した後、型枠を取り外す。この状態でべた基礎が構築される。
このように、コンクリートブロックを使用する基礎の構築方法は、従来の構築方法に比べて、大幅に工期を短縮しながら低コストにべた基礎を構築できる特長がある。ただ、この構築方法では、従来の工法と同様に、墨出しのための捨てコンクリートを形成するので、打設されたコンクリートが硬化するまでに1日以上かかり、この工程に時間が係る問題点があった。また、捨てコンクリートの打設時には、表面を平らに均す作業が必要となり、この作業に熟練の技術が必要となる。さらに、人手による均し作業では、表面を完全な平面状とすることは難しく、多少の凹凸を有する表面形状となる。このため、形成された捨てコンクリートの上にコンクリートブロックを配置する際に、コンクリートブロックを正しい水平姿勢となるように配置するために、微調整が必要となり、この調整に時間がかかる問題点もあった。
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的の一つは、コンクリートブロックを使用する工法により、べた基礎の構築を簡単にして、基礎施工業者でなくても設置が可能であって、大幅な工期の短縮を実現でき、しかも低コストに施工しながら、さらに、捨てコンクリートを設けることなくべた基礎を構築することで、さらに工期を短縮して低コストにべた基礎を構築できる技術を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明のある態様にかかるべた基礎の構築方法は、垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、立上壁部及び底盤部に埋設されて、その一部が立上壁部及び底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置にコンクリートブロックを配置する配置工程と、コンクリートブロックから突出する複数の連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、コンクリートブロックの立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、型枠の内側にコンクリートを打設して、底盤部に連続する打設底盤部と、立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、を含んでいる。べた基礎の構築方法は、さらに、配置工程の前工程として、コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、敷設工程で敷設された平板パネルの上面に、配置工程でコンクリートブロックを載置して定位置に配置する。さらに、敷設工程の前工程として、基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、深堀部の内側に深堀部よりも高く形成された段差中央部とを設ける地業工程を含んでおり、敷設工程において、深堀部に平板パネルを敷設する。深堀部に配置されるコンクリートブロックは、立上壁部の下端部に、立上壁部よりも厚く成型されて底盤部の下面から突出する根入れ部を備えており、敷設工程において、少なくともコンクリートブロックの根入れ部の底面全体と対向する領域に平板パネルを敷設する。
以上の構築方法によると、配置工程の前工程として、コンクリートブロックが配置される領域に平板パネルを敷設する敷設工程を設けているので、配置工程では簡単かつ容易にコンクリートブロックを定位置に配置してべた基礎を構築できる。とくに、従来のように捨てコンクリートを形成することなく、成形品である平板パネルを敷設することで、コンクリートブロックを簡単かつ容易に定位置に配置するので、現場でコンクリートを打設する工程を減らして、現場での作業量を低減させて、作業時間を短縮しながら、効率よくべた基礎を構築できる。このため、従来のべた基礎に比較して、工期を短縮しながら低コストに施工できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、平板パネルが、少なくとも一方の主面を平面とするパネル材であって、敷設工程において、平面が上面となるように平板パネルを地面に敷設する。
上記構築方法によると、平板パネルとして少なくとも一方の主面を平面とするパネル材を使用し、この平板パネルの平面が上面となるように敷設するので、平板パネルの平面に対してコンクリートブロックを簡単かつ容易に、しかもその姿勢を特定しながら載置できる。従来の構築方法においてコンクリートブロックの下に施工される捨てコンクリートは、施工時における均し作業が難しく、その表面を完全な平面状にはできず、表面には多少の凹凸が形成される。このため、この表面にコンクリートブロックを載置する際には、コンクリートブロックを正確に水平姿勢となるように載置するのが難しく、捨てコンクリートの表面とコンクリートブロックとの間には、コンクリートブロックの姿勢を調整するための部材を介在させながらコンクリートブロックを載置する必要があった。これに対して、敷設される平板パネルの上面を平面とすることで、コンクリートブロックを載置する際にコンクリートブロックを簡単かつ容易に正確な姿勢で載置できる。このため、コンクリートブロックを配置する工程を簡単かつ容易にしながら、高精度に姿勢を特定しながらコンクリートブロックを載置して、低コストに基礎を構築できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、さらに、敷設工程の後工程であって、配置工程の前工程として、敷設工程で敷設された平板パネルの上面に、配置工程で配置されるコンクリートブロックの載置位置を特定する建物の外周ラインを表示する墨出し工程を含んでいる。
上記構築方法によると、平板パネルの上面に、コンクリートブロックの載置位置を特定する建物の外周ラインを墨出しするので、外周ラインを簡単かつ正確に表示でき、この外周ラインに沿ってコンクリートブロックを正確な位置に配置できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、さらに、敷設工程の前工程として、基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、深堀部の内側に深堀部よりも高く形成された段差中央部とを設ける地業工程を含んでおり、敷設工程において、深堀部に平板パネルを敷設する。
上記構築方法によると、建物の外郭となる外周ラインに沿って深く掘削された深堀部に平板パネルを敷設してその上にコンクリートブロックを配置するので、とくに基礎の外周ラインを確定するコンクリートブロックを正確に位置決めしながら配置できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、敷設工程において、建物の全周にわたって平板パネルを敷設する。
上記構築方法によると、建物の全周にわたって敷き詰めた平板パネルの上に基礎の外周壁を構築するので、構築された基礎の外周壁と地面との境界部分を美しい外観とすることができる特長がある。また、建物の全周にわたって平板パネルを敷設するので、平板パネルの上面に墨出しする際には、コンクリートブロックを位置決めする外周ラインと打設立上壁部を位置決めする外周ラインの両方を正確に表示できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、深堀部に配置されるコンクリートブロックが、立上壁部の下端部に、立上壁部よりも厚く成型されて底盤部の下面から突出する根入れ部を備えており、敷設工程において、コンクリートブロックの根入れ部と対向する領域に平板パネルを敷設する。
上記構築方法によると、根入れ部を備えるコンクリートブロックに対して、根入れ部と対向する領域に平板パネルを敷設するので、平板パネルの面積を狭くしながら、コンクリートブロックを確実に支持できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、敷設工程において、深堀部と段差中央部との境界部分に、垂直姿勢の山留パネルを配置する。
上記構築方法によると、深堀部と段差中央部との境界部分に、垂直姿勢の山留パネルを配置することで、段差中央部が外周部から崩れるのを有効に防止できる特長がある。また、垂直姿勢で配置する山留パネルの高さにより、深堀部と段差中央部との高低差を目視により簡単に認識しながら地業できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、立上壁部及び底盤部に埋設されて、その一部が立上壁部及び底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置にコンクリートブロックを配置する配置工程と、コンクリートブロックから突出する複数の連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、コンクリートブロックの立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、型枠の内側にコンクリートを打設して、底盤部に連続する打設底盤部と、立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、を含んでいる。べた基礎の構築方法は、さらに、配置工程の前工程として、コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、敷設工程で敷設された平板パネルの上面に、配置工程でコンクリートブロックを載置して定位置に配置する。さらに、敷設工程の前工程として、基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、深堀部の内側に深堀部よりも高く形成された段差中央部とを設ける地業工程を含んでおり、敷設工程において、深堀部に平板パネルを敷設する。敷設工程において、深堀部と段差中央部との境界部分に、垂直姿勢の山留パネルを配置し、平板パネルによって起立姿勢に保持される固定具を介して山留パネルを垂直姿勢に保持する。
上記構築方法によると、深堀部に敷設される平板パネルによって固定具を起立姿勢に保持すると共に、この固定具を介して山留パネルを垂直姿勢に保持するので、簡単かつ容易に山留パネルを所定の位置に配置しながら、垂直姿勢に保持できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、敷設工程において、段差中央部に平板パネルを敷設すると共に、配置工程において、段差中央部に敷設された平板パネルの上面にコンクリートブロックを載置する。
上記構築方法によると、基礎の構築領域の内部に設けた段差中央部において、上部構造を支持する部分にコンクリートブロックを配置すると共に、このコンクリートブロックの下方にも平板パネルを敷設するので、構築領域の内部においても簡単かつ容易に、しかも正確にコンクリートブロックを配置しながら、このコンクリートブロックの立上壁部に連続する打設立上壁部を効率よく成型できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、段差中央部に配置されるコンクリートブロックが、立上壁部の中央部を切除して切欠部を設けてなる開口状ブロックで、切欠部を人通開口としている。
上記方法によると、立上壁部の中央部を切除した切欠部を有するコンクリートブロックを段差中央部に配置することで、構築領域の内部に形成される立上壁に、簡単かつ容易に人通開口を形成することができる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、コンクリートブロックが、底盤部を貫通する貫通孔を開口して設けており、コンクリート打設工程において、貫通孔を空気抜き穴として底盤部の下方にコンクリートを充填する。
上記構築方法によると、コンクリートを打設する際に、底盤部に設けた貫通孔を空気抜き穴として底盤部の下方にコンクリートを充填できる。このため、底盤部の下方の狭い隙間に対しても、貫通孔から空気を上方に抜きつつコンクリートが充填されるので、底盤部の下方の領域全体にわたって速やかにコンクリートを流入させながら充填できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、コンクリートブロックが、底盤部を貫通する貫通孔を開口して設けており、コンクリート打設工程において、貫通孔を確認窓として底盤部の下方に充填されるコンクリートの充填状態を目視により確認する。
上記構築方法によると、コンクリートを打設する際に、底盤部に設けた貫通孔を確認窓として、底盤部の下方へのコンクリートの充填状態を目視により確認しながらコンクリートを打設できるので、底盤部の下方にコンクリートを確実に充填できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、コンクリートブロックが、底盤部を貫通する複数の貫通孔を開口して設けており、コンクリート打設工程において、いずれかの貫通孔からモルタルを注入すると共に、他の貫通孔を確認窓としてモルタルの充填状態を確認しながら底盤部の下方にモルタルを充填する。
上記構築方法によると、底盤部に設けた複数の貫通孔のうち、いずれかの貫通孔から注入されたモルタルの充填状態を他の貫通孔により確認することができるので、簡単かつ確実に底盤部の下方にモルタルを充填できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、準備工程において、コンクリートブロックとして、立上壁部が底盤部の平面視において互いに直交する二辺に連続するようにL字状に成型されてなるコーナー用ブロックを準備し、配置工程において、コーナー用ブロックを建物の外周ラインの隅部に配置する。
上記構築方法によると、建物の外周ラインの隅部にコーナー用ブロックを配置するので、これらのコーナーブロックをガイドとして底盤部に連続する打設底盤部と、立上壁部に連続する打設立上壁部とを簡単かつ容易に成型できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、準備工程において、コンクリートブロックとして、底盤部の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部の一端が立上壁部の中間部に直交する姿勢で連結されて、中間壁部と立上壁部の平面視をT字状とすると共に、中間壁部に埋設される鉄筋の一部を、中間壁部の他端の端面から水平方向に突出させて連結突出部としてなるT字状ブロックを準備し、配置工程において、T字状ブロックを、建物の外周ラインの直線部または構築領域の内部に配置し、配筋工程、型枠設置工程、及びコンクリート打設工程によって、T字状ブロックの中間壁部に連続する打設中間壁部を成型する。
上記構築方法によると、立上壁部と中間壁部とを直交させて平面視T字状とするコンクリートブロックを使用することで、互いに直交する立上壁と中間壁部を簡単かつ正確に成型できると共に、現場で打設されるコンクリート量をさらに低減して、低コストに施工できる。さらに、T字状ブロックの中間壁部を利用することで、中間壁部に連続する打設中間壁部を簡単かつ容易に、しかも正確に成型できる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、立上壁部及び底盤部に埋設されて、その一部が立上壁部及び底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置にコンクリートブロックを配置する配置工程と、コンクリートブロックから突出する複数の連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、コンクリートブロックの立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、型枠の内側にコンクリートを打設して、底盤部に連続する打設底盤部と、立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、を含んでいる。べた基礎の構築方法は、さらに、配置工程の前工程として、コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、敷設工程で敷設された平板パネルの上面に、配置工程でコンクリートブロックを載置して定位置に配置する。準備工程において、コンクリートブロックとして、底盤部の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部の一端が立上壁部の中間部に直交する姿勢で連結されて、中間壁部と立上壁部の平面視をT字状とすると共に、中間壁部の他端の端面をコンクリートで形成された垂直面とする第2のT字状ブロックを準備し、配置工程において、第2のT字状ブロックを、建物の外周ラインの直線部または建物の内部に配置し、配筋工程、型枠設置工程、及びコンクリート打設工程によって、第2のT字状ブロックの中間壁部の延長線上に、中間壁部と非連続な打設中間壁部を成型すると共に、この打設中間壁部の端面を中間壁部の端面から離間して、対向する端面同士の間に人通開口を形成する。
上記方法によると、建物の外周ラインの直線部または構築領域の内部に配置される第2のT字状ブロックの中間壁部の延長線上に、中間壁部と非連続な打設中間壁部を成型し、互いに対向する打設中間壁部の端面と中間壁部の端面とを離間して配置することで、構築領域の内部に形成される立上壁に、簡単かつ容易に人通開口を形成することができる。
本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、平板パネルを、補強繊維を混入してなるセメント板またはコンクリートパネルとする。
さらに、本発明の他の態様に係るべた基礎の構築方法は、平板パネルを、建物の外壁パネルとする。
本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法で構築されたべた基礎を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の地業工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の敷設工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の配置工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の配置工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の配筋工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の型枠設置工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法のコンクリート打設工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法で構築されたべた基礎の拡大断面図であって、図1のIX-IX線断面に相当する図である。 コンクリートブロックの一例を示す平面図である。 図10に示すコンクリートブロックの斜視図である。 コンクリートブロックの他の一例を示す斜視図である。 コンクリートブロックの他の一例を示す斜視図である。 コンクリートブロックの他の一例を示す斜視図である。 コンクリートブロックの他の一例を示す斜視図である。 敷設工程を示す拡大断面斜視図である。 型枠設置工程を示す拡大断面図であって、図7のXVII-XVII線断面に相当する図である。 本発明者が先に開発したべた基礎の構築方法を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、以下のものや方法に特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図1は、本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法で構築される建物用のべた基礎の一例を示す斜視図である。図に示すべた基礎は、あらかじめ工場等で製造されて、現場に搬送して設置されるコンクリートブロック10と、このコンクリートブロック10に連続するように現場で打設されるコンクリートによって成型される打設コンクリート部20とにより構成されている。図1に示すべた基礎は、図2~図8に示す以下の工程を含む構築方法によって構築される。
[べた基礎の構築方法]
べた基礎の構築方法は、垂直姿勢の立上壁部1と、立上壁部1の下部から水平方向に延在する底盤部2と、立上壁部1及び底盤部2に埋設されて、一部が立上壁部1及び底盤部2の端面から水平方向に突出する連結突出部3xを形成してなる複数の鉄筋3とを備えるコンクリートブロック10を準備する準備工程と、建物の基礎を構築する構築領域30において、建物の上部構造を支持する位置にコンクリートブロック10を配置する配置工程(図4及び図5参照)と、コンクリートブロック10から突出する複数の連結突出部3xを利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋23を配筋する配筋工程(図6参照)と、コンクリートブロック10の立上壁部1に沿って型枠24を設置する型枠設置工程(図7参照)と、型枠24の内側にコンクリートを打設して、底盤部2に連続する打設底盤部22と、立上壁部1に連続する打設立上壁部21とを成型するコンクリート打設工程(図8参照)とを含んでいる。べた基礎の構築方法は、さらに、配置工程の前工程として、コンクリートブロック10が配置される領域において、平板パネル35を地面39に敷設する敷設工程(図3参照)を含んでおり、敷設工程で敷設された平板パネル35の上面に、配置工程でコンクリートブロック10を載置して定位置に配置している。
べた基礎の構築方法は、さらに、敷設工程の前工程として、基礎の構築領域30の外周部に、建物の外周ライン31に沿って深く掘削された深堀部30Aと、深堀部30Aの内側に、深堀部30Aよりも高く形成された段差中央部30Bとを設ける地業工程(図2参照)を含み、敷設工程において、深堀部30Aに平板パネル35を敷設することができる。
べた基礎の構築方法は、さらに、敷設工程の後工程であって、配置工程の前工程として、敷設工程で敷設された平板パネル35の上面に、配置工程で配置されるコンクリートブロック10の載置位置を特定する建物の外周ライン31を表示する墨出し工程(図3参照)を含むことができる。
以下、本発明の一実施形態に係るべた基礎の構築方法の各工程について詳述する。なお、本明細書において「建物の上部構造」とは、基礎の立上壁部の上に土台を介してあるいは直接に固定される、柱、壁、筋かい、床、間仕切り等の構造物を意味するものとする。また、本明細書において、「建物の外周ライン」とは、構築領域に建設される建物の下端部、すなわち、構築されるべた基礎の外周に沿うラインを意味するものとする。
[準備工程]
準備工程では、以下に示す構造のコンクリートブロックを準備する。準備工程で準備されるコンクリートブロックを、図9~図15に示す。これらの図に示すコンクリートブロック10は、垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部1と、立上壁部1の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部2と、立上壁部1及び底盤部2に埋設されて、その一部が立上壁部1及び底盤部2の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部3xを形成してなる複数の鉄筋3とを備えている。コンクリートブロック10は、配置される場所によってその形状が異なり、種々の形状に成型される。
(コンクリートブロック10、コーナー用ブロック10A)
図9は、コンクリートブロック10が構築領域30に設置されて、コンクリートが打設された状態を示す垂直断面図を示している。また、図10と図11は、建物のコーナー部に配置されるコーナー用ブロック10Aの平面図及び斜視図をそれぞれ示している。
図9~図11に示すコンクリートブロック10は、垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部1と、この立上壁部1の下部の内側面から水平方向に延在するようにコンクリートで成型された底盤部2と、立上壁部1及び底盤部2に埋設された複数の鉄筋3を備えている。複数の鉄筋3は、その一部が立上壁部1及び底盤部2の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部3xを形成している。図に示すコンクリートブロック10は、建物のコーナー部に配置されるので、底盤部2の平面視において互いに直交する二辺に連続するようにL字状に成型された立上壁部1を備えている。このコンクリートブロック10は、外側面1xを除く端面から複数の鉄筋3を水平方向に突出させて連結突出部3xを形成している。すなわち、図のコーナー用ブロック10Aは、平面視L字状の立上壁部1の両端面と、これらの端面と同一面となる底盤部2の隣接する端面から複数の連結突出部3xを互いに交差する方向に突出させている。
コンクリートブロック10は、地業工程(図2参照)によって転圧された地面39に、敷設工程(図3参照)によって平板パネル35が敷設され、その後、平板パネル35上に墨出しされた建物の外周ライン31(図3において鎖線で表示)を基準として設置される。図2及び図3で示す構築領域30は、建物の外周ライン31に沿って深く掘削された深堀部30Aと、この深堀部30Aの内側の領域であって、深堀部30Aよりも一段高く形成された段差中央部30Bとに区画されている。深堀部30Aは、べた基礎の外周部に形成される立上部が構築される領域であって、段差中央部30Bは、立上部の内側に形成されるベース部が構築される領域である。
構築領域30の外周部に配置されるコンクリートブロック10は、立上壁部1が深堀部30Aに位置すると共に、底盤部2が段差中央部30Bに位置するように配置される。さらに、図9及び図10のコンクリートブロック10は、立上壁部1の外側面1xを位置決め面9として、この位置決め面9が外周ライン31に一致するように配置することで、コンクリートブロック10を構築領域30の定位置に配置している。図9及び図10に示すコーナー用ブロック10Aは、建物のコーナー部であって縦横に交差する外周ライン31に対して、平面視L字状に交差する立上壁部1の外側面1xを一致させる状態を示している。これにより、コンクリートブロック10の縦横の向きを正確に位置決めしながら配置している。このように、コンクリートブロック10の外側面1xを外周ライン31に一致させて配置する方法は、最も簡単にしかも正確にコンクリートブロック10を定位置に配置できる。ただ、コンクリートブロック10は、外周ライン31を立上壁部1の中心線として表示すると共に、この外周ライン31と立上壁部1の中心線とを一致させて位置決めすることもできる。
(立上壁部1)
立上壁部1は、垂直姿勢であって、所定の厚さを有する板状にコンクリートで成型されている。垂直姿勢の立上壁部1は、所定の高さを有すると共に、幅方向に延長されて、外側面1xから見た正面形状を長方形状としている。なお、本明細書において、「水平方向に延在する」との表現は、水平面内において延在する状態だけでなく、垂直姿勢の立上壁部1が正面視において幅方向に延在する状態をも含む広い意味で使用する。さらに、垂直姿勢の立上壁部1は、その両面である外側面1x及び内側面を平面状としている。さらに、図9及び図11に示す立上壁部1は、その下端部に、立上壁部1よりも厚く成型された根入れ部4を設けている。根入れ部4は、底盤部2の下面から突出するように、立上壁部1と底盤部2に一体成型して設けられている。ここで、立上壁部1の厚さ(t)は、120mm以上とすることができる。図9及び図10に示す立上壁部1は、その厚さ(t)を150mmとしている。根入れ部4の厚さ(d)は、150mmよりも厚く、好ましくは200mmよりも厚く、さらに好ましくは250mmより厚くする。図に示す根入れ部4は、厚さ(d)を300mmとしている。さらに、根入れ部4が底盤部2の下面から突出する突出量(T)は100mmとしている。この突出量(T)は、深堀部30Aに敷設される平板パネル35の上面と段差中央部30Bとの段差に等しくしている。
立上壁部1は、構築領域30において深堀部30Aに設置されて、下部が地中に埋まるように配設される。立上壁部1は、根入れ部4が、完全に地中に埋まるように設計される。深堀部30Aは、その深さ(D)を100mm以上であって、好ましくは120mm以上とする。図9に示す深堀部30Aは、深さ(D)を150mmとしている。したがって、立上壁部1は、下端から150mmの部分がグランドレベル(GL)となり、これよりも下側の部分が地中に埋設される。さらに、立上壁部1は、地上に突出する高さであって、グランドレベル(GL)からの立ち上がり天面高さ(H)が300mm以上、好ましくは400mm以上となるように設計される。図9に示す立上壁部1は、全体の高さを580mmとしており、下端部の150mmの部分を地中に埋設し、グランドレベルGLより上側の430mmを立ち上がり天面高さ(H)として地上に表出させるようにしている。
(底盤部2)
底盤部2は、立上壁部1の下部の内側面から水平方向に延在するようにコンクリートで成型されている。図9に示すコーナー用のブロック10Aは、L字状に交差する立上壁部1を備えているので、隣合う立上壁部1同士の内側に平面視を矩形状とする底盤部2を設けている。底盤部2は、根入れ部4の下面よりも一段高い位置を下面とする板状としている。底盤部2は、厚さ(s)を120mm以上とする。図9に示す底盤部2は、厚さ(s)を150mmとしている。また、底盤部2は、上面の高さ(h)をグランドレベル(GL)よりも100mm高くしている。なお、図に示すコンクリートブロック10は、底盤部2に埋設される鉄筋3を1段に配筋(シングル配筋)している。ただ、コンクリートブロックは、図示しないが、底盤部に埋設される鉄筋を2段に配筋(ダブル配筋)することもできる。この構造のコンクリートブロックは、2段に配筋される鉄筋の間隔、及びコンクリートのかぶり厚さを考慮して、底盤部の厚さ(s)を200mm以上とする。
以上の立上壁部1と底盤部2は、コンクリートで一体成型されて所定の立体形状に形成される。図9~図11に示すコーナー用ブロック10Aは、縦横の長さ(L)を等しくして、平面視における外形を正方形状としている。このコーナー用ブロック10Aは、縦横の長さ(L)を800mm以上であって、好ましくは2000mm以下とする。図に示すコーナー用ブロック10Aは、縦横の長さ(L)を910mmとしている。この構造のコーナー用ブロック10Aは、全体の重量を700kg以下としてクレーン等の吊り上げ機を使用して簡単に移動できる。
(鉄筋3)
さらに、コンクリートブロック10は、立上壁部1と底盤部2に埋設される複数の鉄筋3を備えている。複数の鉄筋3は、底盤部2の内部において、水平方向に所定の間隔(K)で縦横に交差する姿勢で配置されている。また、複数の鉄筋3は、立上壁部1の内部において、所定の間隔(K)で上下左右に交差する姿勢で配置されている。さらに、複数の鉄筋3は、根入れ部4の内部において、上下2段に、かつ、根入れ部4の厚さ方向に離して2列に所定の間隔(K)で配置されている。さらにまた、根入れ部4の内部に2段2列に配置される4本の鉄筋に対して、コ字状に折曲された鉄筋3を垂直姿勢で交差させて連結すると共に、コ字状の一端を上方に立ち上げて立上壁部1の内部に上下に配置し、コ字状の他端を水平方向に折曲して底盤部2の内部に配置している。立上壁部1、底盤部2、及び根入れ部4の内部に埋設されて、交差する姿勢で配筋される鉄筋3は、交点を線材で結束して連結することで、さらに強固に連結される。
ただ、底盤部2及び立上壁部1の内部に配筋される鉄筋3は、溶着や接着により連結することも、線材以外の連結具を介して連結することもできる。とくに、コンクリートブロック10は、製造工場等において専用の型枠で成型されるので、内部に配筋される複数の鉄筋3を、必ずしも現場での作業と同様の手段や道具を使用して連結する必要はない。したがって、コンクリートブロック10に埋設される複数の鉄筋3は、コンクリートが硬化した状態で、立上壁部1及び底盤部2の内部の定位置に固定されるように配筋される。なお、詳細には図示しないが、底盤部2及び立上壁部1に埋設される複数の鉄筋3は、従来から現場で配筋される鉄筋と同様の配列と間隔で配筋することができる。
さらに、立上壁部1や底盤部2の内部に埋設される複数の鉄筋3は、水平方向に延在して配置される鉄筋3の端部を立上壁部1や底盤部2の端面から水平方向に突出させて連結突出部3xを形成している。これらの連結突出部3xは、コンクリートブロック10が構築領域30の所定の位置に配置される状態で、水平方向に延在する立上壁部1や底盤部2の端面から水平方向に突出する。これらの連結突出部3xは、コンクリートブロック10に対して連続して打設されるコンクリートの内部に埋設される。これにより、構築領域30に配置されるコンクリートブロック10と、コンクリートブロック10に連結して打設されるコンクリートとの連結強度を強くすることができる。ここで、連結突出部3xの突出量(R)は、400mm以上であって、好ましくは500mm以上とする。連結突出部を長くすることで、打設用鉄筋23との連結強度を強くでき、コンクリートブロック10に連続して成型される打設コンクリート部20との連結強度を強くできる。ただ、連結突出部が長すぎると、コンクリートブロック10の搬送や設置に制約を受ける。したがって、連結突出部3xの突出量(R)は、800mm以下であって、好ましくは600mm以下とする。図9~図11に示すコーナーブロック10Aは、L字状の立上壁部1と対向する2つの端面から突出する連結突出部3xの突出量(R)を550mmとしている。この構造のコーナーブロック10Aは、ブロック全体の縦横の長さ(W)を1500mm以下にできるので、トラック等の輸送手段を使用してして簡単に搬送できる。
さらに、これらの連結突出部3xは、構築領域30に配置されるコンクリートブロック10の周囲に等間隔でかつ所定の突出量として配置されるので、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋23を配筋する際のガイドとして有効に利用される。多数の打設用鉄筋23を配筋する配筋作業では、複数の打設用鉄筋23を等間隔に交差させながら配筋することが重要である。また、下面に敷設された平板パネル35との間隔や、打設底盤部22の上面との間隔を保持して、所定のかぶり厚さを確保することも大切である。以上のコンクリートブロック10では、端面から水平方向に突出する連結突出部3xをこれらの打設用鉄筋23の配筋作業でのガイドとして利用できるので、多数の打設用鉄筋23を簡単かつ容易に、しかも確実に所定の間隔を保持しながら配筋できる。また、構築領域30の上面に対しても、所定の間隔を保持した状態で水平姿勢で配置されるので、所定のかぶり厚さを確保することができる。
さらにまた、立上壁部1に配筋される立上げ用の鉄筋23Tは、複雑で手間がかかるものであったが、このようにコンクリートブロック10を利用する構造によると、現場での複雑な配筋作業を低減でき、配筋作業にかかる時間を短縮できる。このように、コンクリートブロック10の端面から突出する複数の連結突出部3xを利用することで、複雑であった配筋作業を簡単にできる。とくに、高度な専門技術を必要とせず、現場において多少の経験を有する者であれば誰でも簡単に配筋できる。
以上の鉄筋3は、太さを10mm以上とすることができる。鉄筋3は、例えば13mmとすることができる。さらに、縦横に交差され、あるいは上下左右に交差されて複数列に配筋される鉄筋3同士の間隔(K)は、100mm~300mmであって、好ましくは150mm~250mmとすることができる。図9及び図10のコンクリートブロック10は、複数の鉄筋3の間隔(K)を200mmとしている。
図9~図11に示すコンクリートブロック10は、建物のコーナー部に配置されるコーナー用ブロック10Aを示したが、コンクリートブロック10は、図4、図12、図13、及び図14に示すように、建物の側面であって、外周ライン31の直線部分に配置されるブロックとすることもできる。
(直線状ブロック10B)
図12に示すコンクリートブロック10は、立上壁部1を平面視において直線状とする直線状ブロック10Bとしている。この直線状ブロック10Bは、例えば、建物のコーナー部とコーナー部の間であって、外周ライン31を直線状とする部分に配置される。図12に示す直線状ブロック10Bは、立上壁部1の厚さ方向の長さ(L1)と幅方向の長さ(L2)を前述のコーナー用ブロックの長さ(L)と同様の範囲とし、800mm~2000mmであって、例えば910mmとして前述のコーナー用ブロックの長さ(L)と等しくしている。この直線状ブロック10Bは、平面視における外形を正方形状とすると共に、立上壁部1を設けた辺を除く3辺に位置する端面から連結突出部3xを突出させている。すなわち、この直線状ブロック10Bは、外側面1xを除く端面から複数の鉄筋3を水平方向に突出させて連結突出部3xを形成している。図の直線状ブロック10Bは、立上壁部1の両端面、及び立上壁部1の両端面と同一面となる底盤部2の両端面から複数の連結突出部3xを水平方向に突出させると共に、外側面1xと対向する底盤部2の端面からも複数の連結突出部3xを水平方向に突出させている。底盤部2の隣接する端面から水平方向に突出する連結突出部3x同士は、互いに交差する姿勢で配置されている。この直線状ブロック10Cは、建物の側面であって、打設中間壁部25が構築されない部分に便利に使用できる。また、全体の重量を550kg以下としてクレーン等の吊り上げ機を使用して簡単に移動できる。さらに、この直線状ブロック10Bは、3辺に位置する端面から突出する連結突出部3xの突出量(R)を550mmとするので、ブロック全体の縦横の長さ(W1、W2)を1460mm×2010mmとして、トラック等の輸送手段を使用してして簡単に搬送できる。
(T字状ブロック10C)
さらに、図13に示すコンクリートブロック10は、底盤部2の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部5を備えている。このコンクリートブロック10は、中間壁部5の一端を立上壁部1の中間部に直交する姿勢で連結して、中間壁部5と立上壁部1の平面視をT字状とするT字状ブロック10Cとしている。このT字状ブロック10Cは、中間壁部5に埋設される鉄筋3の一部を、中間壁部5の端面から水平方向に突出させて連結突出部3xとしている。このT字状ブロック10Cも、全体の平面形状を矩形状とすると共に、立上壁部1を設けた辺を除く3辺に位置する端面から連結突出部3xを突出させている。すなわち、T字状ブロック10Cは、外側面1xを除く端面から複数の鉄筋3を水平方向に突出させて連結突出部3xを形成している。図のT字状ブロック10Bは、立上壁部1の両端面、及び立上壁部1の両端面と同一面となる底盤部2の両端面から複数の連結突出部3xを水平方向に突出させると共に、外側面1xと対向する底盤部2の端面、及び中間壁部5の端面から複数の連結突出部3xを水平方向に突出させている。底盤部2の隣接する端面から水平方向に突出する連結突出部3x同士は、互いに交差する姿勢で配置されている。このT字状ブロック10Dは、立上壁部1に連結された中間壁部5を備えているので、べた基礎の外周に構築される立上部の内側に中間壁を構築する場合には、立上壁部1の内側に成型された中間壁部5をガイドとして利用することで、打設されるコンクリートで成型される打設中間壁部25を成型する際の型枠を簡単に設置できる。また、中間壁部5の端面から突出する連結突出部3xをガイドに利用することで、打設中間壁部25に埋設される打設用鉄筋23の配筋を簡単にできる。
このT字状ブロック10Cは、図13に示すように、立上壁部1の厚さ方向の長さ(L1)と立上壁部1の幅方向の長さ(L2)とを等しくして、平面視における外形を正方形状としており、建物の側面であって、打設中間壁部25が構築される部分に便利に使用できる。このT字状ブロック10Cは、例えば、立上壁部1の厚さ方向の長さ(L1)と立上壁部1の幅方向の長さ(L2)とを、前述のコーナー用ブロックの長さ(L)と同様の範囲とし、例えば910mmとしている。このサイズのT字状ブロック10Cは、全体の重量を600kg以下としてクレーン等の吊り上げ機を使用して簡単に移動できる。さらに、この直線状ブロック10Bは、3辺に位置する端面から突出する連結突出部3xの突出量(R)を550mmとするので、ブロック全体の縦横の長さ(W1、W2)を1460mm×2010mmとして、トラック等の輸送手段を使用してして簡単に搬送できる。
(第2のT字状ブロック10D)
図14に示すコンクリートブロック10は、前述のT字状ブロック10Cと同様に、底盤部2の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部5を備えており、中間壁部5の一端を立上壁部1の中間部に直交する姿勢で連結して、中間壁部5と立上壁部1の平面視をT字状としている。この第2のT字状ブロック10Dも、全体の平面形状を正方形状とすると共に、立上壁部1を設けた辺を除く3辺に位置する端面であって中間壁部5の端面5Aを除く端面から連結突出部3xを突出させている。すなわち、第2のT字状ブロック10Dは、外側面1xを除く端面であって中間壁部5の端面5Aを除く端面から複数の鉄筋3を水平方向に突出させて連結突出部3xを形成している。この第2のT字状ブロック10Dは、基礎の内部に形成される立上部に人通開口29を開口するために使用される。したがって、中間壁部5に埋設される鉄筋3を中間壁部5の端面から水平方向に突出させることなく、コンクリートで形成された垂直面としている。
図14の第2のT字状ブロック10Dは、建物の外周ライン31の直線部に配置されて、図1に示すように、中間壁部5の延長線上に、中間壁部5と非連続な打設中間壁部25が成型されることにより人通開口29が形成される。第2のT字状ブロック10Dの中間壁部5の延長線上に形成される打設中間壁部25は、中間壁部5の端面5Aと対向する端面をコンクリートの垂直面として、中間壁部5の端面5Aから離間して配置することで、対向する端面同士の間に人通開口29が形成される。
以上のコーナー用ブロック10A、直線状ブロック10B、T字状ブロック10C、及び第2のT字状ブロック10Dは、基礎の構築領域30の外周部に配置されるコンクリートブロックを示している。これらのコンクリートブロック10は、底盤部2の底面から突出する根入れ部4を一体成型して設けている。ただ、コンクリートブロック10は、基礎の構築領域30の内部に配置することもできる。構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロック10は、図4と図15に示すように、根入れ部4を設けることなく底盤部2の底面を平面状としている。基礎の構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロック10も、配置される場所に応じて、すなわち、内部に構築される立上部の形状に応じて種々の形状とすることができる。以下、構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロック10の例と、このコンクリートブロック10を使用する構築例を示す。
(開口状ブロック10E)
図15に示すコンクリートブロック10は、段差中央部30Bに配置されるコンクリートブロック10であって、立上壁部1の中央部を切除して切欠部1Bを設けてなる開口状ブロック10Eとしている。図15に示す開口状ブロック10Eは、底盤部2の中央線上に設けた直線状の立上壁部1の中間部を切除した形状としており、底盤部2の中央線の両端部に、垂直姿勢で柱状の分割壁部1Aを設けている。一対の分割壁部1Aは、互いに対向する端面をコンクリートで形成された垂直面1aとすると共に、垂直面1aと反対側の端面からは、分割壁部1Aに埋設される鉄筋3の一部を水平方向に突出させて連結突出部3xとしている。この開口状ブロック10Eは、図1に示すように、分割壁部1Aに連続する打設中間壁部25が形成されると共に、立上壁部1の切欠部1Bにおいて対向する垂直面1a同士の間に人通開口29が形成される。
さらに、構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロック10は、図4に示すように、立上壁部1と直交する中間壁部5を設けて、平面視をT字状とするT字状ブロック10Fとすることもできる。さらに、図示しないが、構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロックは、立上壁部の平面視を直線状とする直線状ブロックとし、あるいは、立上壁部の平面視を十字状とする十字状ブロックとし、あるいはまた、立上壁部を設けることなく、全体を底盤部のみで構成する平面状ブロックとすることもできる。これらのコンクリートブロックも、打設コンクリート部が形成される領域に配置することで、効果的に打設されるコンクリート量を低減することができる。また、構築領域の内部に浮島の状態で配置されるので、打設されたコンクリートの表面をコテで均す際には、このコンクリートブロックの底盤部の上面に乗って、効率よく均し作業をできる。
(嵌合溝部6)
以上のコンクリートブロック10は、図9~図15に示すように、連結突出部3xを設けた端部に凹凸形状6を設けて、連続して成型される打設コンクリート部20との連結強度を高める構造としている。図に示すコンクリートブロック10は、連結突出部3xを設けた端面に、複数の連結突出部3xの配列方向に沿って嵌合溝部6Aを設けている。図に示す嵌合溝部6Aは、底盤部2、立上壁部1、及び中間壁部5の端面の長手方向であって中心線に沿って溝部を形成している。図に示すコンクリートブロック10は、底盤部2の端面に設けた嵌合溝部6Aと立上壁部1の端面に設けた嵌合溝部6AとをT字状に連結すると共に、この連結部の下方であって、根入れ部4の端面においては、正面視が四角形状となるように嵌合溝部6Aを設けて、底盤部2と立上壁部1に設けた嵌合溝部6Aに連結している。このように、隣接して成型される打設コンクリート部との境界部分に嵌合溝部6Aを備えるコンクリートブロック10は、図9に示すように、打設されるコンクリートが嵌合溝部6Aの内部に侵入して嵌合溝部6Aに嵌合する嵌合凸部26Aを形成する。したがって、コンクリートブロック10の端面に形成される嵌合溝部6Aと、打設されるコンクリートとの接触面積を大きくすることで結合力を増加させて連結強度を大きくできる。とくに、底盤部2及び立上壁部1と打設コンクリート部20との境界部分における剪断力を大きくできる。
図に示すコンクリートブロック10は、連結突出部3xを設けた端部に設ける凹凸形状6を嵌合溝部6Aとするが、コンクリートブロックは、連結突出部を設けた端面に、連結突出部の配列方向に延長された嵌合凸条を設けて、これと対向する打設コンクリート部には、嵌合凸条と嵌合する嵌合凹部をコンクリートで成型することもできる。この構造も、コンクリートブロックの端面に形成される嵌合凸条と、打設されるコンクリートとの接触面積を大きくすることで結合力を増加させて連結強度を大きくしながら、底盤部及び立上壁部と打設コンクリート部との境界部分における剪断力を大きくできる。
さらに、コンクリートブロックは、図示しないが、連結突出部を設けた端部をジグザグ状に出入りする形状に成型して、連結突出部を設けた端面を凹凸形状とすることもできる。さらに、図示しないが、コンクリートブロックは、打設コンクリート部に連結される端部の形状を種々の凹凸形状とすることで、打設コンクリート部との連結強度を強くすることができる。
(アンカーボルト7)
さらに、図9に示すコンクリートブロック10は、土台(図示せず)を固定するためのアンカーボルト7を立上壁部1の上面に埋設して設けている。アンカーボルト7は、立上壁部1の上面から垂直に突出しており、上面に配置される土台を固定できるようにしている。アンカーボルト7の突出量は、構築されたベタ基礎の立上部の上面に配置される土台を貫通して突出する長さとする。
(ホールダウン用アンカーボルト8)
さらに、図9のコンクリートブロック10は、柱(図示せず)を固定するためのホールダウン用アンカーボルト8を埋設して固定している。このホールダウン用アンカーボルト8は、立上壁部1の上面であって、柱が配置される位置に隣接して、上面から突出するように埋設されている。ホールダウン用アンカーボルト8は、例えば、立上壁部1の上面からの突出量を約500mmとすると共に、立上壁部1に埋設される長さを約400mmとして十分な連結強度、とくに引っ張り強度を強くしている。このホールダウン用アンカーボルト8は、立上壁部1に埋設される鉄筋3に金具を介して、あるいは緊締して連結される。なお、図1~図8、及び図10~図15においては、アンカーボルト7及びホールダウン用アンカーボルト8を図示することなく、省略している。
(貫通孔)
さらに、図10~図15に示すコンクリートブロック10は、底盤部2を貫通する貫通孔12を設けている。この貫通孔12は、底盤部2の中央部または立上壁部1に接近する位置であって、好ましくは鉄筋の連結突出部3xが突出する端面から離れた位置に開口される。この貫通孔12は、構築領域30にコンクリートブロック10を配置してコンクリートを打設する際に、底盤部2の下方へのコンクリートの侵入を促進するための空気抜き孔として使用することができる。これにより、底盤部2の外側から下方へコンクリートが流入される際には、この貫通孔12から空気を上方に抜きつつコンクリートが充填されるので、底盤部2の下方の領域全体にわたって速やかにコンクリートを充填することができる。また、この貫通孔12は、底盤部2の下方に充填されるコンクリートの充填状態を目視によって点検する確認窓としても使用される。すなわち、コンクリートを打設する工程において、上方から貫通孔12をのぞき込みながらコンクリートを打設することで、底盤部2の下方にコンクリートが充填されたかどうかを目視しながら、コンクリートを確実に充填することができる。この貫通孔12は、例えば、内径を数cmとすることができる。また、この貫通孔12は、底盤部2の下方へのコンクリートの流入が不十分な場合に、この孔から、粘度の低いモルタル等を注入することもできる。このような粘度の低いモルタルとして無収縮モルタルが好適に使用できる。貫通孔12からモルタルを注入することで、底盤部2の下方の領域に確実に、しかも隙間なくモルタルを充填することができる。
コンクリートブロック10は、底盤部2に複数の貫通孔12を設けることができる。このコンクリートブロック10は、面積の広い底盤部2であっても、その下面側に速やかにコンクリートやモルタルを流入させながら、その充填状態を確実に確認できる。図10~図15に示すコンクリートブロック10は、底盤部2に2つの貫通孔12を設けている。このコンクリートブロック10は、たとえば、一方の貫通孔12から無収縮モルタルを注入すると共に、他方の貫通孔12でモルタルの充填状態を目視することで、底盤部2の下方にモルタルが充填されたことを確認することができる。
(つり上げ金具)
さらに、コンクリートブロック10は、クレーンの玉掛用の金具を固定することができる。このような金具として、例えば、予めコンクリートに埋設されたつり上げ金具とし、あるいはつり上げ金具として使用されるIボルトがねじ込まれるアンカーとすることができる。コンクリートブロック10は、立上壁部1の上面につり上げ金具を設ける場合、この部分に突出する部材があると、土台を配置する際に邪魔になる。したがって、このような部分には、予めアンカーを埋設することができる。このアンカーにIボルト等の金具をねじ込むことでつり上げ用の金具として使用でき、コンクリートブロック10を移動後には、Iボルトを取り外して立上壁部1の上面を平らにできる。また、底盤部2においては、予めアンカーを埋設しておいて、このアンカーにIボルトをねじ込むこともできるが、先端にリング部やU曲部を備える金具をコンクリートに埋設することでつり上げ金具とすることができる。このような金具は、内部に配筋される鉄筋3に連結することでより強固に固定できる。あるいは、内部に配筋される鉄筋3の一部をU曲させた状態で底盤部2の上面から突出させて、つり上げ用の金具とすることもできる。
つり上げ金具は、複数箇所に設けることで金具にかかる荷重を分散しながらつり上げできる。とくに、複数のつり上げ金具をバランスよく配置することで、各金具にかかる負荷を分散しながら安定してつり上げできる。なお、以上のつり上げ金具は、コンクリートブロック10の形状に応じて最適な位置に設けることができる。つり上げ金具の位置は、好ましくは、クレーンでつり上げる際にバランスしやすい位置であって、平面視においてコンクリートブロック10の重心を通る中心線に対して線対称の位置に設けることができる。
以上のコンクリートブロック10は、製造工場等において所定の内形を有する成型型枠を使用して製造される。コンクリートブロック10は、好ましくは、底盤部2と立上壁部1とが一体的に成型可能な成型型枠を使用し、この成型型枠に充填されるコンクリートにより、底盤部2と立上壁部1とが一体成型される。これらのコンクリートブロック10は、工場等において製造されるので、打設されたコンクリートを最適な温度環境の下で十分に時間をかけて硬化させることができる。したがって、一体的に形成される底盤部2と立上壁部1との連結強度が低下するのを有効に防止しながら、底盤部2と立上壁部1とを正確な直交姿勢に成型できる。コンクリートブロック10は、成型型枠にコンクリートを打設して立上壁部1と底盤部2を成型できる他の全ての方法が採用できる。
べた基礎の構築方法は、以上の準備工程で準備されたコンクリートブロック10を使用して、以下に示す工程で建物用のべた基礎を構築する。
[地業工程]
図2と図3に示すように、べた基礎を構築する構築領域30を根切り作業により掘削する。構築領域30は、建物の外周ライン31に沿って深く掘削された深堀部30Aと、この深堀部30Aの内側に、深堀部30Aよりも浅く掘削された段差中央部30Bとに区画する状態で掘削する。その後、深堀部30Aに砕石34を敷き詰めて、敷き詰めた砕石34の上から転圧機で転圧して押し固める。
[敷設工程]
この敷設工程では、転圧された深堀部30Aの上面であって、コンクリートブロック10が配置される領域に、平板パネル35を敷設する。さらに、好ましくは、深堀部30Aと段差中央部30Bとの境界部分において土が崩れないように垂直姿勢の山留めパネル36を敷設する。この敷設工程では、好ましくは、深堀部30Aと段差中央部30Bとの境界部分において山留めパネル36を垂直姿勢で配置した後、その外側に隣接して平板パネル35を敷設する。山留めパネル36は、図16に示すように、固定具37を介して垂直姿勢に保持する。図に示す固定具37はL字状金具37aとしている。このL字状金具37Aは、垂直部37aに沿って山留めパネル36を支持すると共に、水平部37bの上に平板パネル35が敷設されて山留めパネル36を垂直姿勢に保持する。この固定方法は、最も簡単に山留めパネル36を垂直姿勢に保持できる。
山留めパネル36は、段差中央部30Bの土が崩れるのを防止するために、段差中央部30Bの全周にわたって敷設される。さらに、段差中央部30Bの全周にわたって敷設された山留めパネル36の外周に沿って平板パネル35が敷設される。ただし、敷地が広ければ、山留めパネル36を配置することなく、土が崩れない勾配で土をカットすることもできる。図3に示す敷設工程においては、深堀部30Aの一部の領域であって、コンクリートブロック10が配置される領域にのみ平板パネル35を敷設している。ただ、深堀部30Aに敷設される平板パネル35は、図示しないが、構築領域30の外周部の全体にわたって、すなわち、建物の全周にわたって敷設することもできる。
敷設工程で敷設される平板パネル35は、少なくとも一方の主面を平面35Aとするパネル材であって、図16に示すように、平面35Aが上面となるように敷設される。このような平板パネル35として、例えば、所定の厚さを有するセメント板やコンクリートパネル等のパネル材が使用できる。平板パネル35には、ガラス繊維や炭素繊維等の補強繊維が混入されたセメント板が好適に使用される。このようなセメント板として、好ましくは、外壁パネルが使用できる。外壁パネルである平板パネル35は、無塗装板を使用することでコストを低減できる。平板パネル35は、図3及び図16に示すように、コンクリートブロック10が載置可能な大きさと強度となるように横幅(X1)、長さ(X2)、及び厚さ(X3)が決定される。平板パネル35は、横幅(X1)を300mm~600mm、長さ(X2)を600mm~1800mmとし、その厚さを12mm~50mmとすることができる。平板パネル35は、例えば、横幅(X1)を455mm、長さ(X2)を1000mとして、厚さ(X3)を16mmとしている。
山留めパネル36は、細長い帯状のパネル材であって、平板パネル35と同じ材質のパネル材が使用できる。山留めパネル36は、図16に示すように、段差中央部30Bの高さと等しくなるように横幅(Y1)が決定される。山留めパネル36の長さ(Y2)は、図3に示すように、複数枚によって段差中央部30Bの全周にわたって敷設できるように長さが調整される。
構築領域30の段差中央部30Bは、敷設工程によって、山留めパネル36及び平板パネル35が敷設された後、さらに山留めパネル36で囲まれた領域の内側に土砂や砕石を加え、その上から転圧機で転圧して押し固めることができる。さらに、構築領域30の段差中央部30Bは、構築領域30の内部に配置されるコンクリートブロック10と対向する領域に平板パネル35を敷設する。図3と図4に示す構築領域30は、内部に2基のコンクリートブロック10を配置するので、各コンクリートブロック10が配置される位置に平板パネル35を敷設している。
[墨出し工程]
図3に示すように、敷設工程で敷設された平板パネル35の上面に、配置工程で配置されるコンクリートブロック10の載置位置を特定する建物の外周ライン31を墨出しにより表示する。さらに、構築領域30に防湿シート33を敷き詰める。防湿シート33は、好ましくは、段差中央部30Bの全域から深堀部30Aの一部にわたって敷き詰める。
[配置工程]
墨出しされた外周ライン31にコンクリートブロック10を配置する。図4及び図5に示す構築方法では、四隅にコーナー用ブロック10Aを配置すると共に、側面となる部分には立上壁部1を直線状とする直線状ブロック10Bを配置し、さらに、内側に打設中間壁部25を形成する部分には、平面視をT字状とするT字状ブロック10Cを配置し、さらにまた、内側の打設中間壁部25に人通開口29を設ける部分には第2のT字状ブロック10Dを配置する。この工程では、墨出しされた外周ライン31に沿って各コンクリートブロック10の立上壁部1の外側面1xを位置決め面9として配置する。コンクリートブロック10は、例えば、位置決め面9である外側面1xの下端縁が外周ライン31と一致するように配置することで外周ライン31に対して正確に位置決めしながら設置される。コーナー部に設置されるコーナー用ブロック10Aにおいては、直交する立上壁部1の外側面1xを外周ライン31のコーナー部に沿って配置する。これにより、四隅の位置を確定しながら配置される。さらに、外周ライン31の直線部分に沿って、すなわち建物の側面に位置して配置される直線状ブロック10B、T字状ブロック10C及び第2のT字状ブロック10Dは、四隅に配置されるコーナー用ブロック10Aの間に位置して配置される。また、中間壁部5を備えるT字状ブロック10C及び第2のT字状ブロック10Dは、中間壁部5の位置が所定の位置となるように外周ライン31に配置する。
さらに、構築領域30の内部であって段差中央部30Bにもコンクリートブロック10を配置する。段差中央部30Bに配置されるコンクリートブロック10は、深堀部30Aに配置されるコンクリートブロック10とは異なり、底面側に根入れ部を設けていない。すなわち、底盤部2の底面を平面状とする形状に形成されている。このようなコンクリートブロック10として、図4及び図5においては、開口状ブロック10EとT字状ブロック10Fとを配置している。構築領域30の内部に配置される開口状ブロック10Eは、構築領域30の内部に形成される直線状の立上部であって、人通開口29を形成する位置に配置される。また、構築領域30の内部に配置されるT字状ブロック10Fは、構築領域30の内部に直交する立上部を形成する位置に配置される。
この工程において、所定の位置に配置されるコンクリートブロック10は、立上壁部1の外側面1xを位置決め面9として外周ライン31に対して正確な位置に配置されると共に、水平器や垂直器を使用することで、立上壁部1の姿勢を確認しながら配置される。垂直器は、立上壁部1が垂直な姿勢となるように配置されたかどうかを確認する。水平器を使用する場合は、底盤部2の上面が水平姿勢にあるかどうかを確認する。コンクリートブロック10は、立上壁部1が底盤部2に対して正確な垂直姿勢となるように工場で製造されるので、現場において立上壁部1が正確な鉛直姿勢となるように配置されたかどうかは、底盤部2が水平に配置されたかどうかで判定できる。図10~図15に示すコンクリートブロック10は、とくに、底盤部2の上面を平面状としながら、この平面状の上面に対して正確な垂直姿勢となるように、立上壁部1を成型しているので、現場においては、底盤部2の上面の水平姿勢を確認することで立上壁部1が鉛直な姿勢にあるかどうかを確認できる。このため、このコンクリートブロック10は、底盤部2の上面に水平器を載せて縦横の方向における水平姿勢を確認することで底盤部2の水平姿勢を確認しつつ、立上壁部1の鉛直状態を確認できる。したがって、極めて簡単に立上壁部1の鉛直姿勢を確認できる。
なお、立上壁部1の鉛直姿勢を確認する際に、コンクリートブロック10の姿勢の傾き等による誤差があった場合には、コンクリートブロック10の下面であって、傾きのずれを修正できる位置に修正部材を配置することで、コンクリートブロック10の姿勢を修正できる。このような修正部材には、例えば、金属板が使用できる。とくに、修正部材を金属板とする場合には、金属板の厚さや枚数を調整することでコンクリートブロック10の姿勢を簡単に微調整できる。また、複数のコンクリートブロック10の設置高さについては、レベルセンサ等を用いて高さの確認をすることができる。
また、この配置工程においては、各コンクリートブロック10は、クレーンを使用して所定の位置に配置される。コンクリートブロック10は、トラック等の荷台に載せて移送される。また、現場においては、クレーンにより荷台から下ろされると共に、所定の設置位置にクレーンで吊り上げて移動する。コンクリートブロック10は、図示しないが、複数箇所に固定されたクレーンの玉掛用のつり上げ金具を介して吊り上げられる。
[配筋工程]
図6に示すように、建物の外周ライン31及び構築領域30の内部に配置された複数のコンクリートブロック10から突出する鉄筋3の連結突出部3xを利用して打設用鉄筋23を配筋する。互いに隣接して配置されるコンクリートブロック10同士の間において、それぞれのコンクリートブロック10から突出する連結突出部3xが互いに重なる位置関係にある場合は、直接これ等の連結突出部3xを連結し、連結突出部3xが互いに重ならない場合は、打設用鉄筋23を介して連結する。このとき、打設用鉄筋23は、コンクリートブロック10から突出する連結突出部3xをガイドとして、簡単かつ正確な位置で連結される。さらに、コンクリートブロック10から突出する連結突出部3xと連結突出部3xから延長する状態で連結された打設用鉄筋23に対して、打設用鉄筋23を縦横に交差し、あるいは上下左右に交差する状態で配置する。底盤部2に連続して成型される打設底盤部22に埋設される連結突出部3x及び打設用鉄筋23は、水平方向に所定の間隔(K)で縦横に交差する姿勢で連結される。また、立上壁部1に連続して成型される打設立上壁部21に埋設される連結突出部3x、立上げ用の鉄筋23T、及び打設用鉄筋23は、所定の間隔(K)で上下左右に交差する姿勢で連結される。さらに、打設立上壁部21の下端部に成型される打設根入れ部の内部に埋設される連結突出部3x及び打設用鉄筋23は、2段2列に配置されると共に、下部をコ字状に折曲された立上げ用の鉄筋23Tに垂直姿勢で交差するように連結される。さらにまた、基礎の内側において成型される打設中間壁部25に埋設される連結突出部3x及び打設用鉄筋23は、所定の間隔(K)で上下左右に交差する姿勢で連結される。以上のようにして交差する姿勢で配筋される連結突出部3x、打設用鉄筋23、及び立上げ用の鉄筋23Tは、交点を線材で結束することで、さらに強固に連結される。
[型枠設置工程]
図7と図17に示すように、打設立上壁部21及び打設中間壁部25を構築する部分に型枠24を設置する。これらの型枠24は、構築領域30に設置されたコンクリートブロック10の立上壁部1の側面に沿って配置される。まず、外周ライン31に配置された複数のコンクリートブロック10の立上壁部1の側面に沿って型枠24を配置する。この型枠24は、コンクリートブロック10の立上壁部1に連続して成型される打設立上壁部21を成型するための型枠24であって、図7及び図17に示すように、立上壁部1の外側面1xに沿って配置される外周型枠24Aと、立上壁部1の内側面に沿って配置される内周型枠24Bとを備えている。
外周型枠24Aは、図17に示すように、コンクリート成型面となる平滑面がコンクリートブロック10の立上壁部1の外側面1xに沿って配置されると共に、下端面が平板パネル35の上面に沿って配置される。図7に示す外周型枠24Aは、建物の外周ライン31に沿って、基礎の外周全体にわたって配置している。図に示す外周型枠24Aは、複数枚を水平方向に連結して基礎の外周全体をカバーしている。互いに隣接する外周型枠24A同士は、連結具(図示せず)を介して連結される。ただ、外周型枠24Aは、隣接するコンクリートブロック10の間を補間する領域にのみ固定することもできる。さらに、立上壁部1の外側面1xに沿って配置される外周型枠24Aは、図17に示すように、型枠内に打設されるコンクリートの圧力で位置ずれしないように、外側から支持部材41によって押圧状態で支持される。図の支持部材41は、一端を外周型枠24Aの外側面に当接させると共に、他端部を杭等の固定部材42を介して地面39に固定される。
また、内周型枠24Bは、図17に示すように、コンクリート成型面となる平滑面がコンクリートブロック10の立上壁部1の内側面に沿って配置されると共に、下端面が底盤部2の上面に当接して定位置に配置される。内周型枠24Bは、隣接するコンクリートブロック10の底盤部2同士を橋渡しする状態で配置されて固定される。このため、内側型枠24Bの下端面のレベルは、コンクリートブロック10の底盤部2の上面と同一レベルとなる。立上壁部1の内側面に沿って配置される内周型枠24Bは、型枠内に打設されるコンクリートの圧力で位置ずれしないように、内側に固定された固定片43によって押圧状態で支持される。図の固定片43は、木材ブロックで、コンクリート釘等の固定釘44を介してコンクリートブロック10の底盤部2に固定される。
立上壁部1の両面に対向する姿勢で配置された外周型枠24Aと内周型枠24Bは、それぞれの上端部が型枠固定具28の両端部に設けた係止部に係止されて所定の間隔で保持される。とくに、外周型枠24Aと内周型枠24Bは、立上壁部1の両面に沿って配置されることで、所定の間隔に保持されながら立上壁部1に沿う垂直姿勢で配置される。
また、構築領域の内側であって、打設中間壁部25が成型される部分にも型枠24が配置される。図17は、図7の左側の領域において、外周ライン31に配置されるT字状ブロック10Cの中間壁部5の側面に沿って型枠24を配置する状態を示している。この型枠24は、T字状ブロック10Cの中間壁部5に連続して成型される打設中間壁部25を成型するための型枠24であって、立上壁部1の側面に沿って配置される一対の中間型枠24Cを備えている。一対の中間型枠24Cは、コンクリート成型面となる平滑面がT字状ブロック10Cの中間壁部5の側面に沿って配置されると共に、下端面がコンクリートブロック10の底盤部2の上面に当接して定位置に配置される。中間型枠24Cにおいても、隣接するコンクリートブロック10の底盤部2同士を橋渡しする状態で配置されて固定される。中間壁部5の両側面に沿って配置される中間型枠24Cは、型枠内に打設されるコンクリートの圧力で位置ずれしないように、中間型枠24Cの外側に固定された固定片43によって押圧状態で支持される。図の固定片43は、木材ブロックで、コンクリート釘等の固定釘44を介してコンクリートブロック10の底盤部2に固定される。
中間壁部5の両面に対向する姿勢で配置された一対の中間型枠24Cは、それぞれの上端部が型枠固定具28の両端部に設けた係止部に係止されて所定の間隔で保持される。とくに、一対の中間型枠24Cは、中間壁部5の両面に沿って配置されることで、所定の間隔に保持されながら中間壁部5に沿う垂直姿勢で配置される。
さらに、構築領域30の内側において、底盤部2や立上壁部1によって位置決めされない領域に打設中間壁部25や打設立上部21を成型する場合には、型枠支持具(図示せず)を介して内周型枠24Bや中間型枠24Bを定位置に配置する。型枠支持具は、コンクリートブロックの底盤部がない領域において、内周型枠24Bや中間型枠24Cの下端を支持して型枠24の下端面のレベルを調整する。
以上のように、コンクリートブロック10の立上壁部1の側面と面を合わせる状態で打設立上壁部21を成型でき、また、T字状ブロック10C、10F及び第2のT字状ブロック10Dの中間壁部5や開口状ブロック10E及びT字状ブロック10Fの立上壁部1の側面と面を合わせる状態で打設中間壁部25を成型できる。したがって、従来のように、型枠の鉛直姿勢を正確に測定することなく、簡単かつ短時間で複数の型枠24を正確な姿勢で設置できる。このように、コンクリートブロック10の立上壁部1や中間壁部5の側面を位置決め面9として、この面に沿って型枠24を配置することで、型枠24を正確な姿勢に位置決めしながら設置できる。とくに、以上のコンクリートブロック10は、立上壁部1を外周ライン31に位置決めする位置決め面9を、型枠24の位置決め面9に兼用しながら設置できる。したがって、この工程では、従来のように、型枠24の鉛直姿勢を正確に測定することなく、また、複数の型枠24を垂直姿勢に支持するための支柱等の支持部材を使用することなく、簡単かつ短時間で複数の型枠24を正確な姿勢で設置できる。
さらに、構築領域30の内部において、第2のT字状ブロック10Dの中間壁部5の垂直面5Aと対向する位置に、非連続の打設中間壁部25を形成する中間型枠24Cにおいては、打設中間壁部25の垂直面を設ける位置に堰止プレート27を配置してコンクリートの侵入を阻止する。
[コンクリート打設工程]
図8に示すように、型枠設置工程で定位置に設置された型枠24の内側にコンクリートを打設して、底盤部2に連続する打設底盤部22と、立上壁部1に連続する打設立上壁部21と、中間壁部5に連続する打設中間壁部25とを成型する。この工程では、まず、構築領域30に設置された複数のコンクリートブロック10の底盤部2の間の領域にコンクリートを打設して、底盤部2に連続する打設底盤部21を成型する。
底盤部2の下方にコンクリートを充填する工程では、底盤部2に開口された貫通孔12を空気抜き孔としながらスムーズにコンクリートを流入させると共に、貫通孔12を確認窓として、底盤部2の下方へのコンクリートの充填状態を目視により確認しながらコンクリートを流入させる。なお、図1~図8においては、貫通孔を省略している。
打設底盤部21を形成するコンクリートは、設置されたコンクリートブロック10の底盤部2の上面と等しい高さまで充填されると共に、その表面をコテで均して平らにする。打設されるコンクリートの表面を平らに均す際には、設置されたコンクリートブロック10の底盤部2の上面に乗って作業できるので、打設されたコンクリートの硬化具合に関係なく、また、コンクリートの表面に跡を残すことなく、効率よく作業できる。
さらに、立上部を成型するために設置された一対の型枠24の内側にコンクリートを打設して、打設立上壁部21と打設中間壁部25とを成型する。すなわち、対向する外周型枠24Aと内周型枠24Bの間にコンクリートを充填して立上壁部1に連続する打設立上壁部21を成型し、対向する一対の中間型枠24Cの間にコンクリートを充填して中間壁部5に連続する打設中間壁部25を成型する。対向する型枠24の内側に充填されるコンクリートは、所定の高さまで充填されると共に、その表面をコテで均して平らにする。
なお、以上の実施例では、T字状ブロック10Cの中間壁部5に沿って打設中間壁部25を成型する例を示したが、打設中間壁部25は、図1、図7、及び図8の右側手前に示すように、T字状ブロックを使用することなく、打設立上壁部21に連結する状態で構築することもできる。この場合は、配筋工程において、打設立上壁部21に埋設される打設用鉄筋23に連続する状態で、打設中間壁部25に埋設される打設用鉄筋23を配筋すると共に、型枠設置工程においては、打設立上壁部21の内側面を成型する内周型枠24Bと打設中間壁部25を成型する中間型枠24Cとを平面視においてL字状に連結することによって、打設立上壁部21と打設中間壁部25とをT字状に連結された状態で一体成型する。
[脱型工程]
打設したコンクリートが十分に乾いて硬化した後、型枠24を取り外す。この状態で図1に示すべた基礎が構築される。
以上の構築方法では、例えば、20坪程度の基礎工事に要する日時は、従来の構築方法では2名で2週間程度掛かり、捨てコンクリートを形成してコンクリートブロック10を使用する構築方法では5日程度かかるのに対し、捨てコンクリートを形成せず平板パネルを敷設して構築する方法では4日で完成することができる。
ところで、建物、とくに住宅の建築においては、その宅地の面積や立地条件等により、基礎の構築時に種々の制約を受けることがある。例えば、奥に延びる縦長形状の敷地であって、両隣と裏側が建物等の障害物によって塞がれた敷地に建物を建築する場合、基礎の構築領域が奥に向かって延びる縦長形状となって、クレーンを備える車両等が敷地の奥まで侵入できず、また、敷地の裏側や両側からもアプローチできないことがある。この場合、従来の工法により構築領域の全体に捨てコンクリートを形成すると、コンクリートブロックを運搬する車両が構築領域の内側まで侵入できないため、構築領域の奥までコンクリートブロックを搬送する際には、アームの長い大型のクレーン車が必要となり、その立地条件によっては種々の制約を受け、簡単かつ容易に基礎を構築できなくなり、建築コストが高くなる問題点がある。
これに対して、本発明の構築方法では、捨てコンクリートを必要としないので、奥に延びる縦長形状の敷地であっても、基礎の構築領域の内側まで車両を進入させた状態で、車両に搭載された小型のクレーンを使用して、奥から順にコンクリートブロックを車両から降ろしながら載置できる。それは、捨てコンクリートを形成することなく平板パネルを敷設することで、コンクリートブロックを載置する領域を確保できるからである。この構築方法によると、構築領域の手前側を除く領域に平板パネルを敷設し、小型のクレーンを搭載した車両を構築領域の内側まで侵入させて、車両のクレーンを使用してコンクリートブロックを構築領域の奥側から順に平板パネルの上面に効率よく載置できる。その後、車両を構築領域の外側まで後退させた後、構築領域の手前側の領域に平板パネルを敷設し、車両のクレーンを使用してコンクリートブロックを構築領域の手前側の平板パネルの上面に載置することで、構築領域の全体にコンクリートブロックを配置できる。
以上のように、本発明の構築方法は、単に捨てコンクリートを形成するのに代わって平板パネルを敷設するという安易な発想ではなく、建築業界における建築上の種々の問題点や課題(例えば、狭い住宅街の狭い敷地に、短期間で基礎を構築する等)を解決する上でも有効な方法であって、立地条件が異なる種々の現場においても、効率よく作業して、工期を短縮しながら、低コストに基礎を構築できる特徴を実現できる。
ハウスメーカー・地域ビルダー等も全国的に、住宅を受注しても基礎施工業者が少なくなりつつあり、基礎ができないので着工できない恐れが起こっている現状の問題から解決される。基礎の大部分のパーツを工場生産することで、現場で作業することが圧倒的に少なくなり、若年等の労働者の働き方改革もされ、慢性化した人材不足の解消につながる。
1…立上壁部
1A…分割壁部
1B…切欠部
1a…垂直面
1x…外側面
2…底盤部
3…鉄筋
3x…連結突出部
4…根入れ部
5…中間壁部
5A…端面
6…凹凸形状
6A…嵌合溝部
7…アンカーボルト
8…ホールダウン用アンカーボルト
9…位置決め面
10…コンクリートブロック
10A…コーナー用ブロック
10B…直線状ブロック
10C…T字状ブロック
10D…第2のT字状ブロック
10E…開口状ブロック
10F…T字状ブロック
12…貫通孔
20…打設コンクリート部
21…打設立上壁部
22…打設底盤部
23…打設用鉄筋
23T…立上げ用の鉄筋
24…型枠
24A…外周型枠
24B…内周型枠
24C…中間型枠
25…打設中間壁部
26A…嵌合凸部
27…堰止プレート
28…型枠固定具
29…人通開口
30…構築領域
30A…深堀部
30B…段差中央部
31…外周ライン
33…防湿シート
34…砕石
35…平板パネル
35A…平面
36…山留パネル
37…固定具
37A…L字状金具
37a…垂直部
37b…水平部
39…地面
41…支持部材
42…固定部材
43…固定片
44…固定釘
901…立上壁部
902…底盤部
903…鉄筋
903x…連結突出部
910…コンクリートブロック
930…構築領域
931…外周ライン
932…捨てコンクレート

Claims (18)

  1. 建物の下部に構築されるべた基礎の構築方法であって、
    垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、前記立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、前記立上壁部及び前記底盤部に埋設されて、その一部が前記立上壁部及び前記底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、
    建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置に前記コンクリートブロックを配置する配置工程と、
    前記コンクリートブロックから突出する複数の前記連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、
    前記コンクリートブロックの前記立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記型枠の内側にコンクリートを打設して、前記底盤部に連続する打設底盤部と、前記立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、
    を含んでおり、
    べた基礎の構築方法は、さらに、
    前記配置工程の前工程として、前記コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、
    前記敷設工程で敷設された前記平板パネルの上面に、前記配置工程で前記コンクリートブロックを載置して定位置に配置するようにしてなり、
    さらに、前記敷設工程の前工程として、
    基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、
    前記深堀部の内側に、前記深堀部よりも高く形成された段差中央部と、
    を設ける地業工程を含んでおり、
    前記深堀部に配置される前記コンクリートブロックは、前記立上壁部の下端部に、該立上壁部よりも厚く成型されて前記底盤部の下面から突出する根入れ部を備えており、
    前記敷設工程において、前記深堀部に前記平板パネルを敷設すると共に、少なくとも前記コンクリートブロックの前記根入れ部の底面全体と対向する領域に前記平板パネルを敷設するベタ基礎の構築方法。
  2. 請求項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記敷設工程において、
    前記深堀部と前記段差中央部との境界部分に、垂直姿勢の山留パネルを配置するベタ基礎の構築方法。
  3. 建物の下部に構築されるべた基礎の構築方法であって、
    垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、前記立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、前記立上壁部及び前記底盤部に埋設されて、その一部が前記立上壁部及び前記底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、
    建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置に前記コンクリートブロックを配置する配置工程と、
    前記コンクリートブロックから突出する複数の前記連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、
    前記コンクリートブロックの前記立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記型枠の内側にコンクリートを打設して、前記底盤部に連続する打設底盤部と、前記立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、
    を含んでおり、
    べた基礎の構築方法は、さらに、
    前記配置工程の前工程として、前記コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、
    前記敷設工程で敷設された前記平板パネルの上面に、前記配置工程で前記コンクリートブロックを載置して定位置に配置するようにしてなり、
    さらに、前記敷設工程の前工程として、
    基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、
    前記深堀部の内側に、前記深堀部よりも高く形成された段差中央部と、
    を設ける地業工程を含んでおり、
    前記敷設工程において、
    前記深堀部に前記平板パネルを敷設すると共に、
    前記深堀部と前記段差中央部との境界部分に、垂直姿勢の山留パネルを配置し、前記平板パネルによって起立姿勢に保持される固定具を介して前記山留パネルを垂直姿勢に保持するベタ基礎の構築方法。
  4. 請求項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記深堀部に配置される前記コンクリートブロックは、前記立上壁部の下端部に、該立上壁部よりも厚く成型されて前記底盤部の下面から突出する根入れ部を備えており、
    前記敷設工程において、前記コンクリートブロックの前記根入れ部と対向する領域に前記平板パネルを敷設するベタ基礎の構築方法。
  5. 建物の下部に構築されるべた基礎の構築方法であって、
    垂直姿勢にコンクリートで成型された立上壁部と、前記立上壁部の下部に水平方向に延在するようにコンクリートで一体成型された底盤部と、前記立上壁部及び前記底盤部に埋設されて、その一部が前記立上壁部及び前記底盤部の一部の端面から水平方向に突出されて連結突出部を形成してなる複数の鉄筋とを備えるコンクリートブロックを準備する準備工程と、
    建物の基礎を構築する構築領域において、建物の上部構造を支持する位置に前記コンクリートブロックを配置する配置工程と、
    前記コンクリートブロックから突出する複数の前記連結突出部を利用して、打設されるコンクリートに埋設される打設用鉄筋を配筋する配筋工程と、
    前記コンクリートブロックの前記立上壁部に沿って型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記型枠の内側にコンクリートを打設して、前記底盤部に連続する打設底盤部と、前記立上壁部に連続する打設立上壁部とを成型するコンクリート打設工程と、
    を含んでおり、
    べた基礎の構築方法は、さらに、
    前記配置工程の前工程として、前記コンクリートブロックが配置される領域において、平板パネルを地面に敷設する敷設工程を含んでおり、
    前記敷設工程で敷設された前記平板パネルの上面に、前記配置工程で前記コンクリートブロックを載置して定位置に配置するようにしてなり、
    前記準備工程において、
    前記コンクリートブロックとして、前記底盤部の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部の一端が前記立上壁部の中間部に直交する姿勢で連結されて前記中間壁部と前記立上壁部の平面視をT字状とすると共に、該中間壁部の他端の端面をコンクリートで形成された垂直面とする第2のT字状ブロックを準備し、
    前記配置工程において、
    前記第2のT字状ブロックを、建物の外周ラインの直線部または構築領域の内部に配置し、
    前記配筋工程、前記型枠設置工程、及び前記コンクリート打設工程によって、前記第2のT字状ブロックの前記中間壁部の延長線上に、該中間壁部と非連続な打設中間壁部を成型すると共に、前記打設中間壁部の端面を前記中間壁部の端面から離間して、対向する前記端面同士の間に人通開口を形成するベタ基礎の構築方法。
  6. 請求項に記載されるべた基礎の構築方法であって、さらに、
    前記敷設工程の前工程として、
    基礎の構築領域の外周部に、建物の外周ラインに沿って深く掘削された深堀部と、
    前記深堀部の内側に、前記深堀部よりも高く形成された段差中央部と、
    を設ける地業工程を含んでおり、
    前記敷設工程において、
    前記深堀部に前記平板パネルを敷設するベタ基礎の構築方法。
  7. 請求項1ないし4、及び6のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記敷設工程において、前記段差中央部に前記平板パネルを敷設すると共に、
    前記配置工程において、前記段差中央部に敷設された前記平板パネルの上面に前記コンクリートブロックを載置するベタ基礎の構築方法。
  8. 請求項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記段差中央部に配置される前記コンクリートブロックが、前記立上壁部の中央部を切除して切欠部を設けてなる開口状ブロックで、前記切欠部を人通開口とするベタ基礎の構築方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記平板パネルが、少なくとも一方の主面を平面とするパネル材であって、
    前記敷設工程において、前記平面が上面となるように前記平板パネルを地面に敷設するベタ基礎の構築方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、さらに、
    前記敷設工程の後工程であって、前記配置工程の前工程として、
    前記敷設工程で敷設された前記平板パネルの上面に、前記配置工程で配置される前記コンクリートブロックの載置位置を特定する建物の外周ラインを表示する墨出し工程を含むベタ基礎の構築方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記敷設工程において、
    建物の全周にわたって前記平板パネルを敷設するベタ基礎の構築方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記コンクリートブロックは、前記底盤部を貫通する貫通孔を開口して設けており、
    前記コンクリート打設工程において、
    前記貫通孔を空気抜き穴として前記底盤部の下方にコンクリートを充填するベタ基礎の構築方法。
  13. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記コンクリートブロックは、前記底盤部を貫通する貫通孔を開口して設けており、
    前記コンクリート打設工程において、
    前記貫通孔を確認窓として前記底盤部の下方に充填されるコンクリートの充填状態を目視により確認するベタ基礎の構築方法。
  14. 請求項1ないし13のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記コンクリートブロックは、前記底盤部を貫通する複数の貫通孔を開口して設けており、
    前記コンクリート打設工程において、
    いずれかの前記貫通孔からモルタルを注入すると共に、他の前記貫通孔を確認窓として前記モルタルの充填状態を確認しながら前記底盤部の下方に前記モルタルを充填するベタ基礎の構築方法。
  15. 請求項1ないし14のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記準備工程において、
    前記コンクリートブロックとして、前記立上壁部が前記底盤部の平面視において互いに直交する二辺に連続するようにL字状に成型されてなるコーナー用ブロックを準備し、
    前記配置工程において、
    前記コーナー用ブロックを建物の外周ラインの隅部に配置するベタ基礎の構築方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記準備工程において、
    前記コンクリートブロックとして、前記底盤部の上面に起立姿勢で一体成型された中間壁部の一端が前記立上壁部の中間部に直交する姿勢で連結されて前記中間壁部と前記立上壁部の平面視をT字状とすると共に、該中間壁部に埋設される鉄筋の一部を、該中間壁部の他端の端面から水平方向に突出させて連結突出部としてなるT字状ブロックを準備し、
    前記配置工程において、
    前記T字状ブロックを、建物の外周ラインの直線部または構築領域の内部に配置し、
    前記配筋工程、前記型枠設置工程、及び前記コンクリート打設工程によって、前記T字状ブロックの前記中間壁部に連続する打設中間壁部を成型するベタ基礎の構築方法。
  17. 請求項1ないし16のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記平板パネルが、補強繊維を混入してなるセメント板またはコンクリートパネルであるベタ基礎の構築方法。
  18. 請求項1ないし17のいずれか一項に記載されるべた基礎の構築方法であって、
    前記平板パネルが建物の外壁パネルであるベタ基礎の構築方法。
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