JP7015811B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、光硬化性のインクを吐出するノズルを備えた記録ヘッドと、インクに光を照射する光照射装置とを備えたインクジェットプリンタが知られている。そのようなインクジェットプリンタの中には、いわゆるフラッシングのためのインク受容部を備えたものが存在する。フラッシングは、主として、ノズルの詰まり等を予防するために行われるインクの吐出である。フラッシングは、印刷ではなく、記録ヘッドのメンテナンスを目的としている。フラッシングにおいては、インクは、インクを受けるように構成されたインク受容部に吐出される。例えば、特許文献1には、光硬化性インクを吐出するインクヘッドと、紫外線ランプと、インク受容部としてのフラッシングボックスとを備え、フラッシングボックスにフラッシングを行うインクジェットプリンタが開示されている。
特開2019-111804号公報
例えば特許文献1に開示されているようなインクジェットプリンタでは、フラッシングにおいてインク受容部に吐出された光硬化性インクに、光硬化性インクを硬化させる光が照射されることがある。この光は、例えば、インク硬化用の光照射装置が印刷中に照射する光や、その反射光である。かかる光を受けると、インク受容部内の光硬化性インクは増粘または硬化する。インク受容部内で増粘または硬化するインクの量が多くなると、例えば、インク受容部からインクを排出する排出口が詰まる等の不具合が発生するおそれがある。そこで、インク受容部を定期的に、または適宜に、交換またはメンテナンスする必要が生じる。そのようなインク受容部の交換またはメンテナンスの頻度は少ない方が望ましい。そのためには、インク受容部内での光硬化性インクの増粘や硬化を抑制するのが効果的である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フラッシングにおいてインク受容部に吐出された光硬化性インクのインク受容部内での増粘または硬化を抑制できるインクジェットプリンタを提供することである。
ここに開示するインクジェットプリンタは、光硬化性の第1インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第1ノズル列と、光硬化性の第2インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第2ノズル列と、を有する記録ヘッドと、前記第1インクおよび前記第2インクを硬化させる光を照射する光照射装置と、前記第1ノズル列のノズルから吐出された前記第1インクおよび前記第2ノズル列のノズルから吐出された前記第2インクを受けるように構成されたインク受容部と、前記記録ヘッドおよび前記光照射装置を制御する制御装置と、を備える。前記第2インクは、前記光照射装置から照射される光の透過率が前記第1インクよりも小さいインクである。
前記制御装置は、第1フラッシング制御部と、第2フラッシング制御部とを備えている。前記第1フラッシング制御部は、前記記録ヘッドを制御して前記インク受容部に前記第1インクを吐出する。前記第2フラッシング制御部は、前記記録ヘッドを制御して、前記第1フラッシング制御部によって吐出された前記第1インクの上に前記第2インクを吐出する。
上記インクジェットプリンタによれば、インク受容部において、第1インクよりも光を透過させにくい第2インクを第1インクの上に吐出することにより、第1インクに照射される光の量を少なくすることができる。その結果、光の照射によりインク受容部において第1インクが増粘または硬化することが抑制される。よって、上記インクジェットプリンタによれば、フラッシングにおいてインク受容部に吐出された光硬化性インクのインク受容部内での増粘や硬化を抑制できる。
第1実施形態に係るプリンタを示す斜視図である。 フロントカバーを開けた状態のプリンタを示す正面図である。 キャリッジ下面の構成を示す平面図である。 キャップの平面図である。 第1実施形態に係るプリンタのブロック図である。 従来の制御によってヘッドメンテナンスを行った場合のインク受容部を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係るヘッドメンテナンスのプロセスの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るプリンタによってヘッドメンテナンスを行った場合のインク受容部を模式的に示す縦断面図である。 第1実施形態に係る印刷中のフラッシングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るプリンタのブロック図である。 第2実施形態に係る印刷中のフラッシングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るプリンタによって印刷中のフラッシングを行った場合のインク受容部を模式的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
[第1実施形態]
図1は、一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、プリンタと呼ぶ。)10を示す斜視図である。以下の説明では、特に断らない限り、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。図面中の符号Yは主走査方向を示している。主走査方向Yは左右方向である。符号Xは、副走査方向を示している。副走査方向Xは前後方向である。副走査方向Xは、主走査方向Yに直交している。符号Zは、上下方向を示している。上下方向Zは、主走査方向Yおよび副走査方向Xに直交している。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
本実施形態では、プリンタ10は、インクジェット方式のプリンタである。本実施形態において、「インクジェット方式」とは、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む従来公知の各種の手法によるインクジェット式のことをいう。
図1に示すように、プリンタ10は、箱状に形成されている。本実施形態では、プリンタ10は、ケース20と、フロントカバー25とを備えている。図2は、フロントカバー25を開けた状態のプリンタ10を示す正面図である。図2に示すように、ケース20の前部には、開口が形成されている。フロントカバー25は、ケース20の開口を開閉自在に設けられている。ここでは、フロントカバー25は、後端を軸に回転可能なように、ケース20に支持されている。フロントカバー25には、窓部26が設けられている。窓部26は、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。ユーザーは、窓部26を通じてケース20の内部空間20aを視認することが可能である。
図2に示すように、プリンタ10の内部空間20aには、フラットベッド30と、ベッド移動装置35と、キャリッジ40と、キャリッジ移動装置45と、記録ヘッド50と、光照射装置60と、キャッピング装置70と、ワイピング装置80とが設けられている。
フラットベッド30は、記録媒体5を支持する支持台である。本実施形態に係るプリンタ10は、いわゆる、フラットベッドタイプのプリンタである。フラットベッド30は、平板状の部材である。フラットベッド30は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びている。フラットベッド30は、上下方向Zを向いている。フラットベッド30の上面には、記録媒体5が載置される。記録媒体5の形状は特に限定されず、平板状の他、様々な立体形状を有していてもよい。また、記録媒体5の材質も特に限定されず、記録媒体5は、例えば、木、金属、ガラス、紙、布などであってもよい。フラットベッド30は、ケース20の内部空間20aにおいて、主走査方向Yのほぼ中央に配置されている。
フラットベッド30の下方には、ベッド移動装置35が配置されている。ベッド移動装置35は、フラットベッド30を副走査方向Xおよび上下方向Zに移動させる部材である。フラットベッド30は、ベッド移動装置35によって下方から支持されている。ベッド移動装置35は、副走査方向移動機構35Xと、上下方向移動機構35Zとを備えている。上下方向移動機構35Zは、フラットベッド30を支持して上下方向Zに移動させる。上下方向移動機構35Zは、副走査方向移動機構35Xによって下方から支持されている。副走査方向移動機構35Xは、上下方向移動機構35Zを支持して副走査方向Xに移動させる。ただし、ベッド移動装置35の構成は限定されない。例えば、副走査方向移動機構35Xと上下方向移動機構35Zとは、上下の位置関係が逆でもよい。副走査方向移動機構35Xおよび上下方向移動機構35Zは、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
キャリッジ40は、記録ヘッド50および光照射装置60を搭載している。キャリッジ40は、フラットベッド30と対向するように設けられている。キャリッジ40は、フラットベッド30の上方に配置されている。キャリッジ40は、キャリッジ移動装置45によって主走査方向Yに移動される。キャリッジ移動装置45は、インク受容部R1を備えたインク受容部材としてのキャップ71(詳しくは後述)に対して記録ヘッド50を移動させる移動装置の一例である。なお、移動装置は、ここでは、記録ヘッド50を移動させるが、インク受容部R1を移動させてもよく、両者を移動させてもよい。移動装置は、記録ヘッド50およびインク受容部R1のうちの少なくとも一方を移動させればよい。本実施形態では、キャリッジ移動装置45は、ガイドレール46と、ベルト47と、図示しない左右のプーリと、キャリッジモータ48(図5参照)とを備えている。
図2に示すように、ガイドレール46は主走査方向Yに延びている。キャリッジ40は、主走査方向Yに移動可能にガイドレール46に係合している。キャリッジ40には無端状のベルト47が固定されている。ベルト47は、ガイドレール46の右側および左側に設けられたプーリ(図示省略)に巻き掛けられている。一方のプーリにはキャリッジモータ48が取り付けられている。キャリッジモータ48が駆動するとプーリが回転し、ベルト47が走行する。それにより、キャリッジ40がガイドレール46に沿って主走査方向Yに移動する。キャリッジモータ48は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
記録ヘッド50は、キャリッジ40の下面に設けられている。記録ヘッド50は、フラットベッド30と対向するように設けられている。図3は、キャリッジ40の下面の構成を示す平面図である。本実施形態では、記録ヘッド50は、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dを備えている。第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dは、主走査方向Yに並んで設けられている。第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dは、ここでは、左方からこの順に並んでいる。なお、記録ヘッド50が備えるインクヘッドの数はここでは4個であるが、インクヘッドの数は限定されない。
図3に示すように、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dは、それぞれ、複数のノズルが並んで配置されたノズル列を2つ備えている。第1インクヘッド50Aは、複数のノズル51aが副走査方向Xに並んで形成された第1ノズル列51と、複数のノズル52aが副走査方向Xに並んで形成された第2ノズル列52とを備えている。ノズル51aおよび52aは、インクが吐出される微細な穴である。ノズル51aおよび52aは、それぞれ、インクが貯留される圧力室に連通している。インクは、例えば圧電素子等の駆動によって圧力室が膨張/収縮されることによってノズル51aおよび52aから吐出される。第2ノズル列52は、第1ノズル列51よりも右方に、第1ノズル列51と並んで配置されている。
第1インクヘッド50Aと同様に、第2インクヘッド50Bは、複数のノズル53aが副走査方向Xに並んで形成された第3ノズル列53と、複数のノズル54aが副走査方向Xに並んで形成された第4ノズル列54とを備えている。第3インクヘッド50Cは、複数のノズル55aが副走査方向Xに並んで形成された第5ノズル列55と、複数のノズル56aが副走査方向Xに並んで形成された第6ノズル列56とを備えている。第4インクヘッド50Dは、複数のノズル57aが副走査方向Xに並んで形成された第7ノズル列57と、複数のノズル58aが副走査方向Xに並んで形成された第8ノズル列58とを備えている。第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dの構成は、本実施形態では互いに同じである。第1ノズル列51~第8ノズル列58は、左方からこの順に並んでいる。第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dの下面は、第1ノズル列51~第8ノズル列58が形成されたノズル面を構成している。ただし、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dの構成は、一部または全部が異なっていてもよい。また、本実施形態では、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dの副走査方向Xに関する位置は揃っているが、一部または全部がずれていてもよい。なお、図3では、1つのノズル列のノズルの数は10個に図示されているが、実際にはもっと多数(例えば300個)形成されている。1つのノズル列に形成されるノズルの数は限定されない。
図2に示すように、インクヘッド50A~50Dには、それぞれ、図示しないインクチューブによってインクカートリッジICが接続されている。第1ノズル列51~第8ノズル列58には、それぞれ異なるインクカートリッジICが接続されている。
本実施形態では、記録ヘッド50から吐出されるインクは、光硬化性インクである。光硬化性インクは、ここでは、紫外線を照射されると硬化する紫外線硬化型のインクである。紫外線硬化型のインクは、紫外線を受けると硬化する樹脂および重合開始剤を含む。本実施形態では、第1ノズル列51のノズル51aからは、光硬化性のクリアインクが吐出される。クリアインクは、グロスインクあるいは透明インクとも呼ばれる。クリアインクは有色の顔料を含んでおらず、硬化前および硬化後において透明である。第2ノズル列52のノズル52aからは、光硬化性のホワイトインクが吐出される。ホワイトインクは白色の顔料を含んでおり、硬化前および硬化後において不透明である。第3ノズル列53のノズル53aからは、光硬化性のイエローインクが吐出される。イエローインクは黄色の顔料を含んでおり、硬化前および硬化後において不透明である。第4ノズル列54のノズル54aからは、光硬化性のマゼンタインクが吐出される。マゼンタインクはマゼンタ色の顔料を含んでおり、硬化前および硬化後において不透明である。第5ノズル列55のノズル55aからは、光硬化性のブラックインクが吐出される。ブラックインクは黒色の顔料を含んでおり、硬化前および硬化後において不透明である。第6ノズル列56のノズル56aからは、光硬化性のシアンインクが吐出される。シアンインクはシアン色の顔料を含んでおり、硬化前および硬化後において不透明である。第7ノズル列57のノズル57aからは、光硬化性のホワイトインクが吐出される。第8ノズル列58のノズル58aからは、光硬化性のクリアインクが吐出される。
上記した6種類の光硬化性インクは、それぞれ異なる光の透過率(光照射装置60が照射する波長帯の光についての透過率、以下、単に光の透過率と言う)を有している。6種類のインクの光の透過率は、ここでは、大きい順に、クリアインク、ホワイトインク以外の有色インク(イエロー、マゼンタ、ブラック、シアン)、ホワイトインクである。本実施形態では、ホワイトインクは他の有色インクよりも顔料の粒子が大きく、顔料の含有率も大きいため、他の有色インクよりも光の透過率が小さい。イエローインク、マゼンタインク、ブラックインク、およびシアンインク間の光の透過率には、大きな差はない。なお、クリアインク以外のインクに関しては、成分や濃度等により光の透過率の順番が上記した順番と異なる場合もある。しかしながら、クリアインク以外のインクの光の透過率は、クリアインクの透過率よりも小さい。
光硬化性インクが光を受けた際の硬化のしやすさは、多くの場合、光の透過率の大きさと対応している。光硬化性インクの硬化のしやすさは、インクに含まれる紫外線硬化樹脂および重合開始剤への光の到達のしやすさと関連する。光硬化性インクは、光の透過率が大きいほど硬化しやすい。より詳しくは、記録媒体5に着弾した光硬化性インクの表面の硬化のしやすさは光の透過率とあまり関係がないが、インクの内部は、インクの光の透過率が高いほど硬化しやすい。そこで、6種類のインクの硬化のしやすさは、硬化しやすい順に、クリアインク、ホワイトインク以外の有色インク、ホワイトインクである。なお、顔料、紫外線硬化樹脂等の成分や濃度等により、硬化のしやすさの順番と光の透過率の順番とが一致しない場合もある。
本実施形態では、クリアインクおよびホワイトインクは、それぞれ2つのノズル列のノズル(クリアインクは、第1ノズル列51のノズル51aおよび第8ノズル列58のノズル58a、ホワイトインクは、第2ノズル列52のノズル52aおよび第7ノズル列57のノズル57a)から吐出される。クリアインクを吐出するノズルから構成されたノズル列と、ホワイトインクを吐出するノズルから構成されたノズル列とは隣り合っている。ただし、上記した6種類のインクは一例に過ぎず、吐出されるインクの色およびインクの並び順は限定されない。また、光硬化性インクの成分、特性等も限定されない。
光照射装置60は、キャリッジ40に設けられている。光照射装置60は、上記した6種類の光硬化性インクを硬化させる光を照射する。光照射装置60は、フラットベッド30に対向するように設けられている。光照射装置60は、ここでは、キャリッジ40の左側面に設けられている。ただし、光照射装置60は、キャリッジ40の右側面または左右両側面に設けられていてもよい。図3に示すように、光照射装置60は、光を生成する光源61と、光源61からの光を外部に向かって照射する照射口62とを備えている。光源61は、例えば、複数の紫外線照射ダイオードから構成されている。照射口62は、ここでは、光を通過させるカバーが設けられた開口部である。ただし、照射口62は、カバー等に覆われない単なる開口部でもよい。照射口62は、副走査方向Xに延びている。照射口62の副走査方向Xの長さは、記録ヘッド50の副走査方向Xの長さよりも長い。
図2に示すように、キャリッジ40の可動範囲の右端には、ホームポジションP1が設定されている。ホームポジションP1は、印刷待機時などにキャリッジ40が配置される位置である。ホームポジションP1におけるキャリッジ40の下方には、キャッピング装置70が配置されている。図2に示すように、キャッピング装置70は、キャップ71と、キャップ移動装置72と、吸引装置73とを備えている。
キャップ71は、記録ヘッド50に装着可能に構成されている。キャップ71は、記録ヘッド50に装着されることにより、記録ヘッド50を保護し、インクの硬化を予防している。図2に示すように、キャップ71は、上面が開口した有底の容器状に構成されている。キャップ71は、ゴム等によって形成されている。
本実施形態では、キャップ71は、フラッシング時にインクを受けるインク受容部材としても機能する。フラッシングは、主としてノズル51a~58aの詰まり等を予防するために行われるインクの吐出である。フラッシングは、印刷ではなく、記録ヘッド50のメンテナンスを目的として行われる。本実施形態では、フラッシング時、キャリッジ40はホームポジションP1に配置され、インクはキャップ71内に吐出される。
図4は、キャップ71の平面図である。図4に示すように、キャップ71は、底面71aと、側部71bと、底面71aに形成された吸引孔71cとを備えている(図8も参照)。記録ヘッド50への装着時、キャップ71の側部71b(詳しくは、側部71bの上面71b1)は、キャリッジ40の下面に密着される。側部71bは、平面視において四角形のリング状に形成され、キャップ71の外周部を構成している。底面71aは、側部71bの内方に設けられている。底面71aは、キャップ71が記録ヘッド50に装着された状態において第1ノズル列51~第8ノズル列58と対向する。底面71aには、インク受容部R1が設けられている。インク受容部R1は、第1ノズル列51~第8ノズル列58のノズル51a~58aから吐出されたインクを受けるように構成されている。インク受容部R1は、ここでは、キャップ71の底面71aの全体を占めている。そこで、キャップ71の装着時、第1ノズル列51~第8ノズル列58の下方には、インク受容部R1が広がっている。インク受容部R1は、複数のノズル51a~58aの全てから吐出される光硬化性インクを同時に受けることが可能な広さを有している。ただし、インク受容部R1は、キャップ71の底面71aの全体を占めなくてもよい。
インク受容部R1には、インク吸収体Maが設けられている。インク吸収体Maは、第1ノズル列51~第8ノズル列58から吐出されるインクを吸収するように構成されている。インク吸収体Maは、例えば、スポンジ等の多孔質体によって構成されている。インク吸収体Maは、平面視においてインク受容部R1のほぼ全体を占めている。インク吸収体Maは、キャップ71の底面71aに載置されている。インク吸収体Maは、インク受容部R1における交換可能な部品である。インク吸収体Maは、インク吸収体Maに吸収された状態で硬化したインクの量が全体として、または部分的に多くなり、吸引孔71cからインクが吸引できなくなる前に交換される。または、インク吸収体Maは、インク吸収体Maに吸収されたインクの量が多くなり、それ以上インクを吸収できなくなる前に交換される。
キャップ71の底面71aには、複数の吸引孔71cが形成されている。複数の吸引孔71cは、それぞれ、底面71aを上下方向に貫通している。複数の吸引孔71cには、吸引装置73(図2参照)が接続されている。吸引装置73は、第1ノズル列51~第8ノズル列58のノズル51a~58aからそれぞれインクを吸引する。吸引装置73は、例えば、減圧ポンプである。吸引装置73は、記録ヘッド50に密着された状態のキャップ71の内部を減圧することによって、記録ヘッド50のノズル51a~58aからインクを吸引する。吸引装置73は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
キャップ移動装置72は、キャップ71を支持している。キャップ移動装置72は、キャップ71を記録ヘッド50に装着し、または離間させる。キャップ移動装置72は、キャップ71を下方から支持して上下方向に移動させるように構成されている。それにより、キャップ71は、記録ヘッド50に装着され、また離間される。キャップ移動装置72は、例えば、図示しない駆動モータを備えている。キャップ移動装置72は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。なお、本実施形態では、キャップ移動装置72は、キャップ71を上下方向に移動させて記録ヘッド50に装着したが、例えば、斜めにスライドさせて装着するように構成されていてもよい。
図2に示すように、ワイピング装置80は、フラットベッド30より右方であってホームポジションP1よりも左方の位置に設けられている。ワイピング装置80は、ワイパー81と、ワイパー駆動部82とを備えている。
ワイパー81は、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dのノズル面を払拭可能に構成されている。ワイパー81は、平板状に構成されている。ワイパー81において第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dのノズル面に接触するワイピング面81aは、主走査方向Yを向いている。図示は省略するが、ワイパー81の副走査方向Xの位置は、記録ヘッド50と揃っている。ワイパー81は、可撓性を有する材料、例えばゴムで形成されている。
図2に示すように、ワイパー81の下端は、ワイパー駆動部82によって保持されている。ワイパー駆動部82は、ワイパー81の下端を軸としてワイパー81を回転させるように構成されている。ワイパー駆動部82は、回転軸82aと、回転モータ82bとを備えている。回転軸82aは、副走査方向Xに延びている。回転軸82aは、回転モータ82bによって回転される。回転軸82aが回転すると、ワイパー81は、回転軸82a周りに回転する。
図2に示すように、ワイパー81が略鉛直に保持されたとき、ワイパー81の上端は、記録ヘッド50のノズル面の高さよりもわずかに高い位置に位置する。そこで、その状態においてキャリッジ40が主走査方向Yに移動されると、ワイパー81の上端は、記録ヘッド50のノズル面に接触する。本実施形態では、記録ヘッド50に対してワイパー81を移動させるワイパー移動装置は、キャリッジ移動装置45である。ただし、ワイパー移動装置は、ワイパー81および記録ヘッド50のうちの少なくとも一方を移動させることによって記録ヘッド50に対してワイパー81を移動させるように構成されていればよく、その構成は特に限定されない。
一方、ワイパー81が略鉛直よりも水平に近い角度で保持されているとき、ワイパー81の上端の高さは、記録ヘッド50のノズル面よりも低い。よって、このとき、ワイパー81は、キャリッジ40の主走査方向Yの位置にかかわらず、記録ヘッド50に接触しない。かかる構成により、ワイパー81を記録ヘッド50に接触させた状態で記録ヘッド50を移動させるワイピング、およびワイピングを伴わない記録ヘッド50の移動が選択的に可能となっている。回転モータ82bは、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
図1に示すように、プリンタ10は、制御装置100を備えている。図5は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図5に示すように、制御装置100は、副走査方向移動機構35Xと、上下方向移動機構35Zと、キャリッジモータ48と、第1インクヘッド50A~第4インクヘッド50Dと、光照射装置60の光源61と、キャッピング装置70のキャップ移動装置72および吸引装置73と、ワイピング装置80の回転モータ82bとに接続され、それらの動作を制御している。制御装置100は、例えば、プリンタ10に接続されたコンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。制御装置100の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。また、各部は、プロセッサであってもよいし、回路であってもよい。制御装置100の構成は特に限定されない。図5に示すように、制御装置100は、印刷制御部110と、キャッピング制御部120と、ワイピング制御部130と、フラッシング制御部140とを備えている。制御装置100は、他の制御部を備えていてもよいが、ここでは、説明および図示を省略する。
印刷制御部110は、ベッド移動装置35と、キャリッジ移動装置45と、記録ヘッド50と、光照射装置60とを制御してフラットベッド30上の記録媒体5に対して印刷を行うように構成されている。印刷は、例えば外部コンピュータ等から送信された印刷データに基づいて行われる。印刷データからは、各ノズルのインクの吐出タイミングや印刷のパス数(主走査方向Yに記録ヘッド50が移動する回数)等を演算することができる。
キャッピング制御部120は、キャッピングおよびインク吸引の動作を制御する。図5に示すように、キャッピング制御部120は、装着制御部121と吸引制御部122とを備えている。装着制御部121は、キャップ移動装置72を制御して、キャップ71を記録ヘッド50に装着し、または離間する。装着制御部121は、少なくとも印刷中およびフラッシング中はキャップ71を記録ヘッド50から離間する。他の場合には、ユーザーが離間を指示したときなどを除き、基本的に記録ヘッド50にキャップ71を装着する。吸引制御部122は、吸引装置73を制御して、第1ノズル列51~第8ノズル列58のノズル51a~58a内のインクを吸引する。このインク吸引は、記録ヘッド50にキャップ71が装着された状態で行われる。また、吸引制御部122は、吸引装置73を制御して、フラッシングにおいてキャップ71のインク受容部R1に吐出されたインクを吸引する、いわゆる空吸引を行う。
ワイピング制御部130は、ワイピング装置80を制御して、記録ヘッド50のノズル面を払拭するワイピングを行う。ワイピング制御部130は、ワイピングを行う場合、回転モータ82bを駆動させてワイパー81を略鉛直に配置する。ワイピング制御部130は、その状態でキャリッジ40を主走査方向Yに走行させる。これにより、記録ヘッド50がワイパー81によってワイピングされる。ワイピングを行うタイミングは適宜に設定されてよいが、ワイピングは、キャッピング装置70によってインク吸引が行われた後には少なくとも行われる。
フラッシング制御部140は、フラッシングの動作を制御する。図5に示すように、フラッシング制御部140は、パターン登録部141と、回数設定部142と、動作制御部143とを備えている。パターン登録部141には、複数のフラッシングパターンが登録されている。本実施形態では、パターン登録部141には、2つのフラッシングパターン(以下、第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンと呼ぶ。)が登録されている。フラッシングパターンとは、ここでは、インク受容部R1に吐出するインクの種類およびインク受容部R1におけるインクの着弾位置が設定されたフラッシングのパターンを意味する。すなわち、ここでは、異なる複数のフラッシングパターンとは、インク受容部R1に吐出するインクの種類またはインク受容部R1におけるインクの着弾位置が互いに異なる複数のフラッシングのパターンを意味する。パターン登録部141は、第1パターン登録部141aと第2パターン登録部141bとを備えている。第1パターン登録部141aには、第1フラッシングパターンが登録されている。第2パターン登録部141bには、第2フラッシングパターンが登録されている。第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンの詳細については後述する。
回数設定部142では、一連のフラッシングにおけるフラッシングの回数が設定される。ここで、1回のフラッシングとは、連続して行われる印刷外のインクの吐出のことである。1回のフラッシングでは、フラッシングを行う各ノズルから予め定められたショット数(例えば、1万ショット)だけインクが吐出される。ただし、フラッシングを行わないノズルがあってもよい。一連のフラッシングとは、間欠的に行われる1回または複数回のフラッシングを意味する。本実施形態では、一連のフラッシングには、1回のヘッドメンテナンスにおける複数のフラッシングと、1回の印刷中における複数のフラッシングとが含まれる。ただし、一連のフラッシングの中には、他の状況において行われる一連のフラッシングが含まれていてもよい。また、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングと、印刷中におけるフラッシングとの間で、1回のフラッシングにおけるインクのショット数が異なっていてもよい。なお、詳しくは後述するが、ヘッドメンテナンスとは、ここでは、フラッシングを含む記録ヘッド50のメンテナンスのことである。
図5に示すように、回数設定部142は、第1設定部142aと、第2設定部142bとを備えている。第1設定部142aでは、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングの回数が設定される。ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングの回数は、特に設定を変更しなければ固定値である。第2設定部142bでは、印刷中におけるフラッシングの回数が設定される。印刷中におけるフラッシングの回数は、当該印刷に係る印刷データに依存する。本実施形態では、印刷中におけるフラッシングは、予め定められたパス数だけ印刷が行われるたびに実施される。そのため、印刷中におけるフラッシングの回数は、印刷の総パス数に応じて変動する。印刷の総パス数は、印刷データから求められる。
動作制御部143は、フラッシング動作を制御する。図5に示すように、動作制御部143は、第1フラッシング制御部143a~第8フラッシング制御部143hを備えている。第1フラッシング制御部143aは、記録ヘッド50を制御して、インク受容部R1にクリアインクを吐出する。第1フラッシング制御部143aは、第1ノズル列51のノズル51aからクリアインクを吐出する。第2フラッシング制御部143bは、記録ヘッド50を制御して、インク受容部R1にホワイトインクを吐出する。第2フラッシング制御部143bは、第2ノズル列52のノズル52aからホワイトインクを吐出する。以下同様に、第3フラッシング制御部143c、第4フラッシング制御部143d、第5フラッシング制御部143e、第6フラッシング制御部143f、第7フラッシング制御部143g、および第8フラッシング制御部143hは、それぞれ、第3ノズル列53のノズル53a、第4ノズル列54のノズル54a、第5ノズル列55のノズル55a、第6ノズル列56のノズル56a、第7ノズル列57のノズル57a、および第8ノズル列58のノズル58aから、それぞれ、イエローインク、マゼンタインク、ブラックインク、シアンインク、ホワイトインク、およびクリアインクを吐出する。ただし、本実施形態に係る第2フラッシングパターンでは、第2フラッシング制御部143bは第2ノズル列52のノズル52aからホワイトインクを吐出し、第7フラッシング制御部143gは第7ノズル列57のノズル57aからホワイトインクを吐出するが、他のフラッシング制御部はインクを吐出させない。この詳細については後述する。
以下では、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングと、印刷中のフラッシングとに分けて、本実施形態に係るフラッシングのプロセスについて説明する。なお、それらに先立ち、従来の制御によるフラッシングについて説明する。従来のフラッシング制御を行うプリンタの機械的構成は、本実施形態に係るプリンタ10と同じでよい。よって、従来の制御によるフラッシングの説明においても、本実施形態と同じ符号を使用する。
[従来の制御によるフラッシング]
図6は、従来の制御によってフラッシングを行った場合のインク受容部R1を模式的に示す平面図である。従来の制御によれば、一連のフラッシングは、記録ヘッド50とインク受容部R1との位置関係を変えることなく行われる。図6に示すように、従来のフラッシングでは、インク受容部R1の左端部付近に位置する第1領域A1には、第1ノズル列51のノズル51aからクリアインクが吐出される(符号Clで表す)。第1領域A1よりも右方の第2領域A2には、第2ノズル列52のノズル52aからホワイトインクが吐出される(符号Wで表す)。以下同様に、第3領域A3~第8領域A8は、この順に左から右に並び、第3領域A3~第8領域A8には、それぞれ、第3ノズル列53のノズル53a~第8ノズル列58のノズル58aからイエローインク、マゼンタインク、ブラックインク、シアンインク、ホワイトインク、およびクリアインクが吐出される。以下、イエローインクを符号Ye、マゼンタインクを符号M、ブラックインクを符号K、シアンインクを符号Cで表す。
光照射装置60を備えたプリンタでは、フラッシングにおいてインク受容部R1に吐出された光硬化性インクに光照射装置60からの光が照射されることがある。この光は、例えば、光照射装置60が印刷中に照射する光、またはその反射光である。かかる光を受けると、インク受容部R1内の光硬化性インクは増粘または硬化する。インク受容部R1内で増粘または硬化するインクの量が多くなると、例えば、インク吸収体Maの孔が塞がれる等の理由により、吸引孔71cからのインク吸引の効率が低下する。そこで、インク受容部R1を定期的に、または適宜にメンテナンスする必要が生じる。このメンテナンスは、例えば、インク吸収体Maの交換である。なお、以下では、インクの増粘または硬化のことを単にインクの硬化とも言う。
図6に示すように、従来の制御によるフラッシングでは、インク受容部R1内の1つの領域には、1つのインクだけが吐出される。特に、第1領域A1および第8領域A8には、クリアインクだけが吐出される。クリアインク以外の有色インクでは、フラッシングされたインクの層の上に同じインクの層が重なると、上側のインク層によって光が減衰し、下側のインク層には少量の光しか届かない。よって、下層のインクは硬化しにくく、硬化したインクが多量になりにくい。しかし、クリアインクでは、フラッシングされたクリアインク層の上にクリアインク層が重なっても、上側のクリアインク層によって光があまり減衰しない。クリアインク層は、光の透過率が高い。よって、下層のクリアインク層も硬化し、硬化したクリアインクが多量になりやすい。そのため、インク吸収体Maの交換頻度が高くなりやすい。
[ヘッドメンテナンスにおけるフラッシング]
図7は、本実施形態に係るヘッドメンテナンスのプロセスの一例を示すフローチャートである。図7に示すように、ヘッドメンテナンスでは、ステップS01においてインク吸引が行われる。これにより、ノズル51a~58a内の古いインクが除去される。ステップS02では、キャップ71が記録ヘッド50から離間される。ステップS03では、記録ヘッド50がワイピングされる。これにより、インクのメニスカスが整えられる。ただし、ワイピングによって異なる色のインクがノズル内で混色している可能性があるため、フラッシングによりインクを吐出する必要が生じる。
ステップS04では、第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。本実施形態では、第1フラッシングパターンは、従来の制御によるフラッシングと同じである。第1フラッシングパターンでは、インク受容部R1の第1領域A1~第8領域A8に、それぞれ、第1ノズル列51のノズル51a~第8ノズル列58のノズル58aから、クリアインク、ホワイトインク、イエローインク、マゼンタインク、ブラックインク、シアンインク、ホワイトインク、およびクリアインクが吐出される。これにより、全てのノズル51a~58aにおいて混色が解消される。
続くステップS05~S08においては、第2フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。ステップS05では、記録ヘッド50が右方に移動される。この結果、図示は省略するが、第1ノズル列51は、第2領域A2の上方に位置する。同様に、第2ノズル列52~第7ノズル列57は、それぞれ、第3領域A3~第8領域A8の上方に位置する。
ステップS06では、第7ノズル列57のノズル57aからホワイトインクが吐出される。ステップS06において吐出されたホワイトインクは、ステップS04において第8領域A8上に着弾したクリアインクの上に着弾する。これにより、第8領域A8におけるクリアインク層の上にホワイトインク層が形成される。図8は、本実施形態に係るプリンタ10によってヘッドメンテナンスを行った場合のインク受容部R1を模式的に示す縦断面図である。図8に示すように、第8領域A8におけるクリアインク層Clの上には、ホワイトインク層Wが重ねて形成されている。
続くステップS07では、記録ヘッド50が左方に移動される。この結果、図示は省略するが、第2ノズル列52は、第1領域A1の上方に位置する。同様に、第3ノズル列53~第8ノズル列58は、それぞれ、第2領域A2~第7領域A7の上方に位置する。
ステップS08では、第2ノズル列52のノズル52aからホワイトインクが吐出される。ステップS08において吐出されたホワイトインクは、ステップS04において第1領域A1上に着弾したクリアインクの上に着弾する。これにより、第1領域A1におけるクリアインク層の上にホワイトインク層が形成される。図8に示すように、第1領域A1におけるクリアインク層Clの上には、ホワイトインク層Wが重ねて形成されている。その後、ステップS09において、キャップ71からインクが吸引される(いわゆる空吸引)。ステップS10では、記録ヘッド50にキャップ71が装着される。
上記のように、本実施形態に係るプリンタ10によれば、第1フラッシングパターンは、インク受容部R1の第1領域A1および第8領域A8にクリアインクを吐出することを含んでおり、第2フラッシングパターンは、第1領域A1および第8領域A8にホワイトインクを吐出することを含んでいる。言い換えれば、インク受容部R1において、クリアインクの上にホワイトインクが吐出される。これにより、図8に示すように、インク受容部R1に形成されたクリアインク層Clの上に重ねてホワイトインク層Wが形成される。ホワイトインクはクリアインクよりも光の透過率が低いため、クリアインク層Clが重ねて形成される場合よりも、下層のクリアインク層Clが硬化しにくくなる。よって、インク受容部R1内で硬化するインクの量が減少し、インク受容部R1のメンテナンス頻度が減少する。
上記ヘッドメンテナンスにおける一連のフラッシングでは、第1フラッシングパターンは、複数のノズル列51~58の全てのノズル51a~58aからインク受容部R1に向かって光硬化性のインクを吐出するフラッシングパターンである。かかる第1フラッシングパターンによれば、全てのノズル51a~58aからインクを吐出して、不要なインクを除去することができる。
上記ヘッドメンテナンスにおける一連のフラッシングでは、ワイピングが行われた後に第1フラッシングパターンによるフラッシングを行うように設定されている。かかる制御によれば、ワイピングによって混色が発生した場合にも、それを解消することができる。
上記ヘッドメンテナンスにおける一連のフラッシングでは、少なくとも最後のフラッシングが第2フラッシングパターンによるフラッシングとなるように、第1フラッシングパターンによるフラッシングと第2フラッシングパターンによるフラッシングの順序が設定されるとよい。かかる制御によれば、最後のフラッシングが第2フラッシングパターンによるものであるため、クリアインク層Clの上にホワイトインク層Wが形成された状態で一連のフラッシングを終えることができる。
[印刷時におけるフラッシング]
本実施形態に係る印刷中のフラッシングでは、第1フラッシングパターンの内容および第2フラッシングパターンの内容は、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングと同じである。そこで、印刷時におけるフラッシングの説明では、第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンの内容の説明は省略し、全体の流れだけを説明する。図9は、印刷中のフラッシングのプロセスの一例を示すフローチャートである。なお、図9に示す例では、印刷1パスごとにフラッシングが行われるものとする。図9に示すように、印刷中のフラッシングにおいては、ステップS11において1パスの印刷が行われる。続くステップS12では、第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。ステップS13では、印刷が終了したかどうかが確認される。印刷が終了していない場合(ステップS13の結果がNOの場合)、ステップS11の前に戻り、1パスの印刷と第1フラッシングパターンによるフラッシングとが繰り返される。
印刷が終了した場合(ステップS13の結果がYESの場合)、ステップS14において第2フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。これにより、クリアインク層の上にホワイトインク層が重ねて形成され、クリアインクの硬化が抑制される。ステップS14の終了によって印刷中のフラッシングのプロセスは終了する。
このように、上記した印刷中のフラッシングでは、第1フラッシングパターンによるフラッシングが複数回連続して行われ、第2フラッシングパターンによるフラッシングは第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われた後に1回行われる。ただし、第2フラッシングパターンによるフラッシングは、複数回行われてもよい。かかる制御によれば、印刷中のフラッシングのたびに第2フラッシングパターンによるフラッシングを行わないため、効率がよい。
なお、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングでは、第1フラッシングパターンによるフラッシングが1回行われ、第2フラッシングパターンによるフラッシングは第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われた後に1回行われたが、第1フラッシングパターンによるフラッシングおよび第2フラッシングパターンによるフラッシングのうちのいずれか、または両方は、複数回連続して行われてもよい。第1フラッシングパターンによるフラッシングについては、フラッシングの効果を高めるために複数回行われてもよい。第2フラッシングパターンによるフラッシングについては、インクの硬化をより抑制するために複数回行われてもよい。
[共通構成の作用効果]
本実施形態では、インク受容部R1は、キャップ71の底面71aに設けられている。かかる構成によれば、専用のインク受容部を設ける必要がないため、プリンタ10のサイズを小さくし、コストを低減できる。
また、本実施形態では、インク受容部R1には、インクを吸収するインク吸収体Maが設けられている。かかる構成によれば、インク受容部R1内の硬化したインクの量が多くなり、インク受容部R1のメンテナンスが必要となったときでも、インク吸収体Maを交換するだけでよい。
また、本実施形態では、インク受容部R1は、複数のノズル51a~58aの全てから吐出される光硬化性インクを同時に受けることが可能な広さを有している。かかる構成によれば、第1フラッシングパターンによるフラッシングを記録ヘッド50の移動なしに行うことが可能であり、効率がよい。また、第2フラッシングパターンによるフラッシングにおける記録ヘッド50の移動も少なくできるため、さらに効率がよい。
なお、本実施形態では、クリアインクに重ねて吐出されるインクはホワイトインクであったが、そうでなくともよい。クリアインクに重ねて吐出されるインクはブラックインク等の他の有色インクであってもよい。クリアインクに重ねて吐出されるインクは、クリアインクよりも光の透過率が小さいインク、好適には顔料を含むインクであればよい。
また、第2フラッシングパターンは、クリアインクの上にだけ他のインクを重ねるフラッシングパターンでなくてもよい。第2フラッシングパターンによるフラッシングでは、クリアインク以外のインクの上に当該インクよりも光の透過率の低いインクを重ねて吐出してもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態では、パターン登録部には、4つのフラッシングパターンが登録されている。第2実施形態では、印刷中のフラッシングにおいて、第1実施形態とは異なる第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。また、第2実施形態では、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングにおいて、第3フラッシングパターンおよび第4フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。ただし、第3フラッシングパターンおよび第4フラッシングパターンは、それぞれ、第1実施形態における第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンと同じである。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する部材には共通の符号を付し、重複する説明は、省略または簡略化する。
図10は、第2実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図10に示すように、本実施形態に係るパターン登録部141は、第1パターン登録部141aと、第2パターン登録部141bと、第3パターン登録部141cと、第4パターン登録部141dとを備えている。第1パターン登録部141a~第4パターン登録部141dには、それぞれ、第1フラッシングパターン~第4フラッシングパターンが登録されている。
本実施形態に係る第1フラッシングパターンは、第1ノズル列51のノズル51a、第3ノズル列53のノズル53a、第5ノズル列55のノズル55a、および第7ノズル列57のノズル57aからそれぞれクリアインク、イエローインク、ブラックインク、およびホワイトインクを吐出させるフラッシングパターンである。第2フラッシングパターンは、第2ノズル列52のノズル52a、第4ノズル列54のノズル54a、第6ノズル列56のノズル56a、および第8ノズル列58のノズル58aからそれぞれホワイトインク、マゼンタインク、シアンインク、およびクリアインクを吐出させるフラッシングパターンである。第1フラッシングパターンによるフラッシングで吐出されるクリアインク、イエローインク、ブラックインク、およびホワイトインクと同じインク受容部R1上の領域には、それぞれ、第2フラッシングパターンによるフラッシングにおいて、ホワイトインク、マゼンタインク、シアンインク、およびクリアインクが吐出される。
[印刷時におけるフラッシング]
以下、本実施形態に係る印刷時におけるフラッシングのプロセスについて説明する。図11は、本実施形態に係る印刷中のフラッシングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図12は、本実施形態に係るプリンタ10によって印刷中のフラッシングを行った場合のインク受容部R1を模式的に示す縦断面図である。図11に示すように、本実施形態に係る印刷中のフラッシングのプロセスにおいては、ステップS21において1パスの印刷が行われる。続くステップS22では、第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。
本実施形態に係る第1フラッシングパターンでは、図12に示すように、第1ノズル列51のノズル51aから吐出されたクリアインクは、第1領域A1にクリアインク層(その後に形成される他のクリアインク層と区別するため、符号をCl1とする。)を形成する。第3ノズル列53のノズル53aから吐出されたイエローインクは、第3領域A3にイエローインク層Yeを形成する。第5ノズル列55のノズル55aから吐出されたブラックインクは、第5領域A5にブラックインク層Kを形成する。第7ノズル列57のノズル57aから吐出されたホワイトインクは、第7領域A7にホワイトインク層(その後に形成される他のホワイトインク層と区別するため、符号をW1とする。)を形成する。
ステップS23では、印刷が終了したかどうかが確認される。印刷が終了した場合(ステップS23の結果がYESの場合)、印刷中のフラッシングのプロセスは終了する。印刷が終了していない場合(ステップS23の結果がNOの場合)、ステップS24に進む。ステップS24では、次の1パスの印刷が行われる。
続くステップS25では、第2フラッシングパターンによるフラッシングが行われる。本実施形態に係る第2フラッシングパターンでは、図12に示すように、第2ノズル列52のノズル52aから吐出されたホワイトインクは、第1領域A1のクリアインク層Cl1の上にホワイトインク層W2を形成する。第4ノズル列54のノズル54aから吐出されたマゼンタインクは、第3領域A3のイエローインク層Yeの上にマゼンタインク層Mを形成する。第6ノズル列56のノズル56aから吐出されたシアンインクは、第5領域A5のブラックインク層Kの上にシアンインク層Cを形成する。第8ノズル列58のノズル58aから吐出されたクリアインクは、第7領域A7のホワイトインク層W1の上にクリアインク層Cl2を形成する。
ステップS26では、印刷が終了したかどうかが再び確認される。印刷が終了した場合(ステップS26の結果がYESの場合)、印刷中のフラッシングのプロセスは終了する。印刷が終了していない場合(ステップS26の結果がNOの場合)、ステップS21の前に戻り、1パスの印刷(ステップS21)および第1フラッシングパターンによるフラッシング(ステップS22)からプロセスが繰り返される。
上記プロセスによれば、第1領域A1および第7領域A7には、クリアインク層Clとホワイトインク層Wとが交互に形成される。このようにクリアインク層Clとホワイトインク層Wとが形成されれば、ホワイトインク層Wの下に形成されたクリアインク層Clに到達する光の量が抑制される。そのため、クリアインク層Clの硬化が抑制される。その結果、インク受容部R1内で硬化するインクの量が減少し、インク受容部R1のメンテナンス頻度が減少する。
このように、本実施形態では、第1フラッシングパターンによるフラッシングと第2フラッシングパターンによるフラッシングとが交互に行われる。かかる制御によれば、インク受容部R1上の1つの領域にクリアインク層Clとホワイトインク層Wとが交互に形成される。そのため、クリアインク層Clの硬化が抑制される。なお、クリアインク層Clとホワイトインク層Wとが交互に形成されるインク受容部R1上の領域は、第1領域A1および第7領域A7には限定されない。
上記の第1フラッシングパターンによるフラッシングと第2フラッシングパターンによるフラッシングとを交互に行う制御は、特に、印刷中のフラッシングに適用されるとよい。かかる適用によれば、従来の制御からフラッシングの回数を増やすことなくクリアインクの硬化を抑制することができる。
本実施形態では、第1フラッシングパターンは、第1ノズル列51、第3ノズル列53、第5ノズル列55、および第7ノズル列57のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンであり、第2フラッシングパターンは、第2ノズル列52、第4ノズル列54、第6ノズル列56、および第8ノズル列58のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンである。言い換えれば、第1フラッシングパターンで使用される複数のノズル列と第2フラッシングパターンで使用される複数のノズル列とは、交互に配置されている。かかる制御によれば、第1フラッシングパターンと第2フラッシングパターンとを交互に行うことが容易にできる。
ただし、第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンは、このようなパターンに限定されない。第1フラッシングパターンは、複数のノズル列のうち、クリアインクを吐出するノズル列を含み、ホワイトインクを吐出するノズル列を含まない一部のノズル列のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンであり、第2フラッシングパターンは、複数のノズル列のうち、ホワイトインクを吐出するノズル列を含む他のノズル列のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンであればよい。かかる第1フラッシングパターンおよび第2フラッシングパターンによれば、本実施形態で奏されたのと同様の作用効果を奏することができる。
例えば、第1フラッシングパターンは、第1ノズル列51~第4ノズル列54のノズル51a~54aからインクを吐出させるフラッシングパターンであり、第2フラッシングパターンは、第5ノズル列55~第8ノズル列58のノズル55a~58aからインクを吐出させるフラッシングパターンであってもよい。その場合、インク受容部R1上の1つの領域ではクリアインク層Clとブラックインク層Kとが交互に形成され、他の領域ではクリアインク層Clとマゼンタインク層Mとが交互に形成される。このように、クリアインクに重ねて吐出されるインクはホワイトインクでなくともよい。クリアインクに重ねて吐出されるインクは、クリアインクよりも光の透過率が小さいインクであればよい。
[ヘッドメンテナンスにおけるフラッシング]
ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングは、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。ただし、ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングは、第1実施形態と同じ方法に限定されるわけではない。ヘッドメンテナンスにおけるフラッシングは、例えば、第2実施形態に係る印刷時のフラッシングと同じであってもよい。
以上、好適ないくつかの実施形態について説明した。しかし、本発明のインクジェットプリンタは、上記した実施形態に限定されない。例えば、上記した実施形態では、光の透過率の高いインクの例としてクリアインクを挙げたが、これは例示に過ぎない。本発明は、光の透過率に差がある少なくとも2つのインクを吐出するインクジェットプリンタに対して適用できる。
また、上記した実施形態では、光の透過率が相対的に大きいインクの上に、光の透過率が相対的に小さいインクが直接重ねられたが、そうでなくてもよい。光の透過率が相対的に大きいインクの層と光の透過率が相対的に小さいインクの層との間に、他のインクの層が挟まれてもよい。
上記した実施形態では、一連のフラッシングは、2つのフラッシングパターンによるフラッシングによって構成されていたが、さらに他のフラッシングパターンによるフラッシングを含んでいてもよい。例えば、一連のフラッシングは3つ以上のフラッシングパターンを含むように構成され、3つ以上のフラッシングパターンにそれぞれ対応するように複数のノズル列が3つ以上に区分されてもよい。
上記した実施形態では、インク受容部R1はキャップ71に設けられていたが、それには限定されない。インク受容部は、例えば、フラッシング用に設けられたフラッシングステージに設けられていてもよい。また、インク受容部は、必ずしも複数のノズル列のすべてのノズルから吐出されるインクを同時に受容できる大きさに構成されていなくてもよい。
上記した実施形態では、プリンタ10はフラットベッドタイプのプリンタであったが、プリンタの構成は特に限定されない。例えば、ここに開示される技術は、記録媒体がロールから供給されるタイプのプリンタに対して適用されてもよい。
その他、特に言及がない限り、上記した実施形態は本発明を限定しない。
5 記録媒体
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
30 フラットベッド(支持台)
40 キャリッジ
45 キャリッジ移動装置(移動装置、ワイパー移動装置)
50 記録ヘッド
51~58 第1ノズル列~第8ノズル列
60 光照射装置
71 キャップ
80 ワイピング装置
81 ワイパー
100 制御装置
141 パターン登録部
142 回数設定部(設定部)
143a~143h 第1フラッシング制御部~第8フラッシング制御部
R1 インク受容部
Ma インク吸収体
A1~A8 第1領域~第8領域

Claims (7)

  1. 記録媒体を支持する支持台と、
    光硬化性の第1インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第1ノズル列と、光硬化性の第2インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第2ノズル列と、を有する記録ヘッドと、
    前記第1インクおよび前記第2インクを硬化させる光を照射する光照射装置と、
    前記第1ノズル列のノズルから吐出された前記第1インクおよび前記第2ノズル列のノズルから吐出された前記第2インクを受けるように構成されたインク受容部と、
    前記記録ヘッドおよび前記インク受容部のうちの少なくとも一方を移動させることによって前記インク受容部に対して前記記録ヘッドを移動させる移動装置と、
    前記記録ヘッド、前記光照射装置、および前記移動装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記第2インクは、前記光照射装置から照射される光の透過率が前記第1インクよりも小さいインクであり、
    前記制御装置は、
    前記記録ヘッドを制御して前記第1インクを吐出する第1フラッシング制御部と、
    前記記録ヘッドを制御して、前記第1フラッシング制御部によって吐出された前記第1インクの上に前記第2インクを吐出する第2フラッシング制御部と、
    前記インク受容部の第1領域に前記第1インクを吐出することを含む第1フラッシングパターンが登録された第1パターン登録部と、
    前記第1領域に前記第2インクを吐出することを含む第2フラッシングパターンが登録された第2パターン登録部と、
    前記記録ヘッドおよび前記光照射装置を制御して前記支持台上の前記記録媒体に対して印刷を行う印刷制御部と、
    を備え、
    前記第1フラッシング制御部および前記第2フラッシング制御部は、前記記録媒体に対する印刷中、前記第1フラッシングパターンによるフラッシングと前記第2フラッシングパターンによるフラッシングとを、印刷を間に挟みながら交互に行うように設定されている、インクジェットプリンタ。
  2. 前記記録ヘッドは、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とを含む複数のノズル列を備え、
    前記複数のノズル列は、それぞれ光硬化性のインクを吐出する複数のノズルを備え、
    前記第1フラッシングパターンは、前記複数のノズル列のうち前記第1ノズル列を含み前記第2ノズル列を含まない一部のノズル列のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンであり、
    前記第2フラッシングパターンは、前記複数のノズル列のうち前記第2ノズル列を含む他のノズル列のノズルからインクを吐出させるフラッシングパターンである、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 光硬化性の第1インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第1ノズル列と、光硬化性の第2インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第2ノズル列と、を含む複数のノズル列を有し、光硬化性のインクを吐出する複数のノズルを前記複数のノズル列の各ノズル列が備えている記録ヘッドと、
    前記光硬化性のインクを硬化させる光を照射する光照射装置と、
    前記複数のノズル列のノズルから吐出された前記光硬化性のインクを受けるように構成されたインク受容部と、
    前記記録ヘッドおよび前記インク受容部のうちの少なくとも一方を移動させることによって前記インク受容部に対して前記記録ヘッドを移動させる移動装置と、
    前記記録ヘッド、前記光照射装置、および前記移動装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記第2インクは、前記光照射装置から照射される光の透過率が前記第1インクよりも小さいインクであり、
    前記制御装置は、
    前記記録ヘッドを制御して前記第1インクを吐出する第1フラッシング制御部と、
    前記記録ヘッドを制御して前記第2インクを吐出する第2フラッシング制御部と、
    前記インク受容部の第1領域に前記第1インクを吐出することを含む第1フラッシングパターンが登録された第1パターン登録部と、
    前記第1領域に前記第2インクを吐出することを含む第2フラッシングパターンが登録された第2パターン登録部と、
    を備え、
    前記第1フラッシング制御部は、前記第1フラッシングパターンによるフラッシングを行うように設定され、
    前記第2フラッシング制御部は、前記第1フラッシング制御部によって前記第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われた後に前記第2フラッシングパターンによるフラッシングを行うように設定され、
    前記第1フラッシングパターンは、前記複数のノズル列の全てのノズルから前記インク受容部に向かって光硬化性のインクを吐出するフラッシングパターンである、インクジェットプリンタ。
  4. 光硬化性の第1インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第1ノズル列と、光硬化性の第2インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第2ノズル列と、が形成されたノズル面を有する記録ヘッドと、
    前記第1インクおよび前記第2インクを硬化させる光を照射する光照射装置と、
    前記第1ノズル列のノズルから吐出された前記第1インクおよび前記第2ノズル列のノズルから吐出された前記第2インクを受けるように構成されたインク受容部と、
    前記記録ヘッドおよび前記インク受容部のうちの少なくとも一方を移動させることによって前記インク受容部に対して前記記録ヘッドを移動させる移動装置と、
    前記ノズル面を払拭可能なワイパーと、前記ワイパーおよび前記記録ヘッドのうちの少なくとも一方を移動させることによって前記記録ヘッドに対して前記ワイパーを移動させるワイパー移動装置と、を備えたワイピング装置と、
    前記記録ヘッド、前記光照射装置、前記移動装置、および前記ワイパー移動装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記第2インクは、前記光照射装置から照射される光の透過率が前記第1インクよりも小さいインクであり、
    前記制御装置は、
    前記記録ヘッドを制御して前記第1インクを吐出する第1フラッシング制御部と、
    前記記録ヘッドを制御して前記第2インクを吐出する第2フラッシング制御部と、
    前記インク受容部の第1領域に前記第1インクを吐出することを含む第1フラッシングパターンが登録された第1パターン登録部と、
    前記第1領域に前記第2インクを吐出することを含む第2フラッシングパターンが登録された第2パターン登録部と、
    前記ワイピング装置を制御して前記ノズル面を払拭するワイピング制御部と、
    を備え、
    前記第1フラッシング制御部は、前記ワイピング制御部によって前記記録ヘッドが払拭された後に前記第1フラッシングパターンによるフラッシングを行うように設定され、
    前記第2フラッシング制御部は、前記第1フラッシング制御部によって前記第1フラッシングパターンによるフラッシングが行われた後に前記第2フラッシングパターンによるフラッシングを行うように設定されている、インクジェットプリンタ。
  5. 光硬化性の第1インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第1ノズル列と、光硬化性の第2インクを吐出する複数のノズルが並んで配置された第2ノズル列と、を含む複数のノズル列を有し、光硬化性のインクを吐出する複数のノズルを前記複数のノズル列の各ノズル列が備えている記録ヘッドと、
    前記光硬化性のインクを硬化させる光を照射する光照射装置と、
    前記複数のノズル列のノズルから吐出された前記光硬化性のインクを受けるように構成されたインク受容部と、
    前記記録ヘッドおよび前記光照射装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記第2インクは、前記光照射装置から照射される光の透過率が前記第1インクよりも小さいインクであり、
    前記制御装置は、
    前記記録ヘッドを制御して前記インク受容部に前記第1インクを吐出する第1フラッシング制御部と、
    前記記録ヘッドを制御して、前記第1フラッシング制御部によって吐出された前記第1インクの上に前記第2インクを吐出する第2フラッシング制御部と、
    を備え、
    前記インク受容部は、前記複数のノズルの全てから吐出される光硬化性のインクを同時に受けることが可能な広さを有している、インクジェットプリンタ。
  6. 前記インク受容部に設けられ、前記第1インクおよび前記第2インクを吸収するインク吸収体を備えている、
    請求項1~5のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記記録ヘッドに装着されるキャップを備え、
    前記キャップは、前記記録ヘッドに装着された状態において前記第1ノズル列および前記第2ノズル列と対向する底面を有し、
    前記インク受容部は、前記キャップの前記底面に設けられている、
    請求項1~6のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
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