JP7002632B2 - 口腔内指標を判定するための検査方法 - Google Patents

口腔内指標を判定するための検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、口腔内指標を判定するための検査方法に関する。
口腔内の健康状態を維持・増進することは、審美的な観点に加えて、疾患予防の観点からも非常に重要である。即ち、審美的な観点である口腔外観だけでなく、疾患予防の観点から、口腔内部の構成成分を適切に正常化し、内側から健康な歯肉にすることが重要といえる。
従来、口腔内臨床指標(歯肉健康状態)の診断は、歯科医師等により、ポケットプロービングやX線検査で行われており、簡便かつ定量的な歯肉健康状態の評価方法ではない。その結果、歯肉ケアの効果が実感できないことによるモチベーション低下や、各個人に適した歯肉ケア選択の妨げにもなっている。
上記した問題に鑑み、歯肉状態を客観的に評価する方法が検討されている(例えば、特許文献1~2参照)。
特開2001-170087号公報 特許第3040980号公報
特許文献1の方法では、測定が煩雑で時間を要し、測定誤差が大きい。また、図3においてR値が約0.5であり、誤差が大きいことが示されている。特許文献2の方法では、口腔外観の指標とはなるが、コラーゲン量等の口腔内部構成成分の指標とはならない。そのため、口腔内臨床指標(歯肉健康状態)の評価方法として、他の方法の開発が望まれている。
ところで、歯肉の内部構造を示す指標やその加齢と疾患に伴う変化に関する情報は知られていない。そこで、口腔内臨床指標(歯肉健康状態)の評価方法の具体的な課題として、以下の2点が挙げられる。
(1)口腔内臨床指標の評価・測定方法の構築
(2)口腔内臨床指標からの、年齢や健康状態や疾患の推定
本発明の課題は、口腔内指標を判定し得る口腔内指標(歯肉健康状態)を判定するための検査方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、超音波画像から得られる被験者の付着歯肉内部の領域の平均輝度を利用することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明者らは、下記の〔1〕~〔18〕を提供する。
〔1〕測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する画像取得工程と、前記超音波画像の平均輝度を取得する平均輝度取得工程と、前記平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、前記被験者の口腔内指標を判定する指標判定工程と、を有する口腔内指標を判定するための検査方法。
〔2〕前記付着歯肉の表面を測定する前記測定プローブの先端部の径が0.1~5mmである、上記〔1〕に記載の検査方法。
〔3〕前記超音波画像を取得する前記付着歯肉内部の領域が、上皮直下から上皮下1500μmの範囲の少なくとも一部である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の検査方法。
〔4〕前記超音波画像の取得範囲が、20mm面積以下である、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の検査方法。
〔5〕前記画像取得工程が、照射波長が10~50MHzの超音波で前記超音波画像を取得する工程である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の検査方法。
〔6〕前記基準が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の検査方法。
〔7〕前記被験者の前記平均輝度が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である基準値と比較して高い場合、歯肉コラーゲン量が多い、歯肉年齢が低い、全歯平均ポケット深さが浅い、両隣歯牙の動揺度が少ない、プローピング時の出血(BOP)陽性率が低い、歯肉の炎症範囲(PISA)が狭い、又は歯周ポケット内の表面積(PESA)が狭いと判定する上記〔6〕に記載の検査方法。
〔8〕前記被験者の前記平均輝度が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である基準値と比較して低い場合、歯肉コラーゲン量が少ない、歯肉年齢が高い、全歯平均ポケット深さが深い、両隣歯牙の動揺度が多い、プローピング時の出血(BOP)陽性率が高い、歯肉の炎症範囲(PISA)が広い、又は歯周ポケット内の表面積(PESA)が広いと判定する上記〔6〕に記載の検査方法。
〔9〕前記基準が、口腔内指標の統計的な回帰式である上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の検査方法。
〔10〕測定プローブを用いて、歯肉ケア製品使用前の被験者の付着歯肉内部の超音波画像と前記歯肉ケア製品使用後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得し、前記歯肉ケア製品使用前後の前記超音波画像から、それぞれの平均輝度を取得し、前記歯肉ケア製品使用後の平均輝度が、前記歯肉ケア製品使用前の平均輝度より上昇した場合に、前記歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効であると判定し、前記歯肉ケア製品使用前の平均輝度より減少した場合に、前記歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効でないと判定する、歯肉ケア製品の評価方法。
〔11〕測定プローブを用いて、歯肉ケア前後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像をそれぞれの歯肉ケア毎に取得し、前記超音波画像から、前記歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化を取得し、前記歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化の中で、ケア前後平均輝度増加量が大きい歯肉ケア方法を選定する、歯肉ケア方法の選定方法。
〔12〕測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する画像取得部と、前記超音波画像を解析するための解析部と、を備え、前記解析部が、前記超音波画像から前記付着歯肉内部の平均輝度を算出する算出手段と、前記平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、口腔内指標を判定する判定手段と、を有する口腔内指標判定デバイス。
〔13〕前記付着歯肉の表面を測定する前記測定プローブの先端部の径が0.1~5mmである、上記〔12〕に記載の口腔内指標判定デバイス。
〔14〕照射波長が10~50MHzの超音波で前記超音波画像を取得する、上記〔12〕又は〔13〕に記載の口腔内指標判定デバイス。
〔15〕前記基準が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である上記〔12〕~〔14〕のいずれかに記載の口腔内指標判定デバイス。
〔16〕前記平均輝度が口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である基準値と比較して高い場合、歯肉コラーゲン量が多い、歯肉年齢が低い、全歯平均ポケット深さが浅い、両隣歯牙の動揺度が少ない、プローピング時の出血(BOP)陽性率が低い、歯肉の炎症範囲(PISA)が狭い、又は歯周ポケット内の表面積(PESA)が狭いと判定する上記〔15〕に記載の口腔内指標判定デバイス。
〔17〕前記平均輝度が口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である基準値と比較して低い場合、歯肉コラーゲン量が少ない、歯肉年齢が高い、全歯平均ポケット深さが深い、両隣歯牙の動揺度が多い、プローピング時の出血(BOP)陽性率が高い、歯肉の炎症範囲(PISA)が広い、又は歯周ポケット内の表面積(PESA)が広いと判定する上記〔15〕に記載の口腔内指標判定デバイス。
〔18〕前記基準が、口腔内指標の統計的な回帰式である上記〔12〕~〔14〕のいずれかに記載の口腔内指標判定デバイス。
本発明によれば、口腔内指標を判定し得る口腔内指標(歯肉健康状態)を判定するための検査方法を提供することができる。
図1は、被験者の年代毎に対する付着歯肉内部の平均輝度の平均値の相関を示すグラフである。 図2は、被験者の年代毎に対する歯槽粘膜内部の平均輝度の平均値の相関を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
なお、本明細書中、「判定(評価、推定)」とは、通常、いわゆる医師による医療行為における診断に対し予備的に示される定性的又は定量的な判定をいう。
[1.口腔内指標を判定するための検査方法]
本発明の口腔内指標を判定するための検査方法は、測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する画像取得工程と、超音波画像の平均輝度を取得する平均輝度取得工程と、平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、被験者の口腔内指標を判定する指標判定工程と、を有する。
本発明の検査方法は、本発明者等の種々の検討の中で、歯肉の中でも、付着歯肉内部の領域の平均輝度だけが、口腔内指標と相関するということを見出して完成されたものである。
コラーゲン量と超音波解析で得られる輝度が相関することは知られており、これを利用して、皮膚分野では、例えば皮膚年齢の解析に利用されている。素肌は、UVに晒されてコラーゲンが損傷を受けるので、一般に加齢に伴い、肌のコラーゲン量が減少するという知見に基づくものである。
一方、歯肉コラーゲン量が口腔年齢と相関するという検討は行われていない。口腔内は、日常生活においてUVに晒されることがほとんどないため、加齢に伴って、歯肉コラーゲン量が減少することは、一般に容易に推定できないためと考えられる。
そして、本発明の検査方法は、上記した通り、付着歯肉内部の領域の平均輝度だけが、歯肉コラーゲン量等の口腔内指標と相関関係にあるという、当業者であっても容易に予想され得ない知見に基づいている。
[1-1.画像取得工程]
画像取得工程は、測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する工程である。
被験者の付着歯肉表面に対して超音波をあてると、付着歯肉内部の構造によって超音波が反射され、被験者の付着歯肉表面に超音波が戻ってくる。反射された超音波は、付着歯肉内部の構造情報によって変化する。そのため、超音波解析は、被験者の付着歯肉内部の構造情報が得られる技術である。
一般に、超音波とは、20kHz以上の周波数を持つ音波をいう。長波長の超音波を照射することで、上皮より深い、コラーゲンが存在する結合組織まで超音波が到達でき、さらに歯槽骨表面までイメージングできる。一方で、歯肉上皮直下の浅い部分も見る必要があるため、照射する波長は長すぎても好ましくない。そのため、本発明の検査方法においては、好ましくは10~80MHz、より好ましくは10~50MHz、さらに好ましくは15~25MHzの周波数帯の超音波を照射することが好ましい。
測定プローブとは、被験者の付着歯肉測定部位に当て、超音波を送信し、被験者の付着歯肉内部から反射された超音波を受信する部分である。超音波画像を測定する際、測定プローブと被験者の付着歯肉測定部位の間に、保護フィルムを介在してもよい。付着歯肉部分のみを測定し、かつ、なるべく広い範囲を測定してばらつきを減らすという理由で、被験者の付着皮肉の表面を測定する測定プローブの先端部の径は、好ましくは0.1~5mmであり、より好ましくは0.3~4mmであり、さらに好ましくは0.5~3mmである。
被験者の付着皮肉の表面を測定する測定プローブの先端部の径が5mm以下であると、口腔内指標との相関性が高くなる。一方、0.1mm以上であると、歯肉中の血管などの構造物の影響を受け難くなり、再現性が高くなる。なお、測定プローブの先端の形状は、必ずしも円である必要はない。例えば、楕円や矩形、方形であってもよい。
本明細書中、「径」とは、例えば、プローブの先端の形状が真円である場合は円の直径をいい、プローブの先端の形状が楕円である場合は楕円の短径をいう。また、プローブの先端の形状が長方形である場合、短辺の長さをいい、正方形である場合は一辺の長さをいう。
なお、プローブの先端の形状が楕円である場合、長径は5mm以上であってもよい。また、プローブの先端の形状が長方形である場合、長辺の長さは5mm以上であってもよい。
測定プローブとしては、解析部に接続及び情報転送可能な測定プローブのほか、例えば、スマートフォン、携帯電話、パソコン等の通信機器に接続及び情報転送可能な測定プローブが挙げられる。
歯肉は、付着歯肉と歯槽粘膜に大別される。両者は、視覚的に識別できる歯肉-歯槽粘膜境で分別されている。そして、歯肉-歯槽粘膜境より歯牙に近い部位を付着歯肉という。付着歯肉は、歯肉中の線維によって歯槽骨やセメント質に付着している。一方、歯槽粘膜は、内部の硬組織には結合していない。
歯肉の厚みは、人によって異なる。そのため、上皮からの距離で解析範囲を規定することが好ましい。画像を取得する付着歯肉内部の領域は、好ましくは上皮直下から上皮下1500μmの範囲の少なくとも一部であり、より好ましくは上皮直下から上皮下1000μmの範囲の少なくとも一部であり、さらに好ましくは上皮直下から上皮下800μmの範囲の少なくとも一部である。
上皮直下から上皮下1500μm以内の領域を解析することで、当該領域より深部に存在する歯槽骨が回避され、定量値(輝度)が結合組織以外を含むことが無くなり、測定値の信頼性が向上する。上皮直下から上皮下800μm以内の範囲を解析することで、コラーゲンの少ない領域が解析領域からはずれ、コラーゲンが多く存在する領域を十分に網羅できるようになるため、ばらつきが小さくなり測定値の信頼性が向上する。
上記した通り、歯肉は、歯槽粘膜と付着歯肉に大別される。歯槽粘膜内部の平均輝度は、口腔内指標と相関が認められず、付着歯肉内部の平均輝度だけが、口腔内指標と相関する。測定部位は、付着歯肉であればよい。但し、測定のし易さ、測定値の再現性が高い、口腔内指標との相関が高いという理由で、付着歯肉の測定部位は、好ましくは上顎付着歯肉であり、より好ましくは上顎1番~5番の付着歯肉であり、さらに好ましくは上顎左右1-2間と上顎右1-左1間の3点の付着歯肉である。
上顎歯肉は、下顎と比較して、1番~5番は、奥歯と比較して、何れも測定値の再現性が高い。また、上顎左右1-2間と上顎右1-左1間の3点は、口腔内指標との相関がより高い。
超音波画像は、そのまま画像データとして解析部(ソフト)に取り込んで画像解析に用いることもできるし、超音波画像を印刷し、イメージスキャナー等を介して取り込んで画像解析に用いることもできる。解析は、十分な解像度があることが重要である。ここで、「十分な解像度」とは、上皮と結合組織の境界が明確に判別できる程度をいう。
付着歯肉のある特定の部分のみを測定し、かつその中でなるべく広い範囲を測定し、ばらつきを減らすという理由で、画像の取得範囲は、好ましくは20mm面積以下である。画像の取得範囲は、好ましくは0.01~20mmであり、より好ましくは0.09~16mmであり、さらに好ましくは0.25~9mmである。なお、画像は円以外の形状であってもよい。
画像の取得範囲が20mm以下であると、口腔内指標との相関性がより高くなる。一方、0.01mm以上であると、歯肉中の血管などの構造物の影響を受け難くなり、再現性が高くなる。
[1-2.平均輝度取得工程]
平均輝度取得工程は、上記のようにして取得した超音波画像の平均輝度を取得する工程である。
平均輝度は、例えば、超音波画像中で、解析対象とする領域を選択し、そのエリア内の平均値をソフト(例えば、画像処理ソフトウェア「ImageJ」)に従って算出し得る。また、解析対象の領域内で、狭いエリアを複数選択し、これらそれぞれの平均値を統計解析することで、解析対象エリア全体の平均輝度を算出し得る。平均輝度を算出する機能は、解析部のソフトに搭載されている場合が多く、容易に得ることができる。但し、ソフトに搭載されていなくても、十分な点の輝度を測定することで、解析対象の領域の平均輝度を算出し得る。
[1-3.指標判定工程]
指標判定工程は、平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、被験者の口腔内指標を判定する工程である。
ここで「口腔内指標」とは、口腔内の状態及び/又は症状に関する指標をいい、より詳細には、口腔内の形態、物性、状態等にかかわる指標をいう。例えば、全歯平均ポケット深さ、歯肉コラーゲン量、歯肉の加齢状態を表す歯肉年齢、歯牙動揺度等の歯肉の状態及び/又は症状に関する指標、プロービング時の出血(BOP)陽性率、歯肉の炎症範囲(PISA)、歯周ポケット内の表面積(PESA)の範囲等が挙げられる。
口腔内指標の基準は、少なくとも口腔内指標と関連付けられている既得の平均輝度でもよい。これにより、被験者の平均輝度を基準と比較することで口腔内指標を定性的に判定し得る。定性的な判定としては、例えば基準と比較して高い場合、歯肉コラーゲン量が多い、歯肉年齢が若い、全歯平均ポケット深さが浅い、両隣歯牙の動揺度が少ない、プローピング時の出血(BOP)陽性率が低い、歯肉の炎症範囲(PISA)が狭い、又は歯周ポケット内の表面積(PESA)が狭いと判定することが挙げられる。
既得の平均輝度は、特定の数値でもよいし、数値範囲でもよい。既得の平均輝度が「少なくとも口腔内指標と関連付けられている」とは、一例をあげると、平均輝度A(特定の数値)(例えば、A以上であること、A以下であること、Aを超えること、又はA未満であること)が、口腔内指標が良好又は不良であることの基準であることが予め確認されていることを意味する。他の例を挙げると、平均輝度B~C(特定の数値範囲)(例えばB~Cの範囲内又は範囲外であること)が、口腔内指標が良好又は不良であることの基準であることが予め確認されていることを意味する。
既得の平均輝度は、口腔内指標に加え、健康情報と関連付けられていてもよい。これにより、健康情報が被験者と一致又は最も近接する他の情報と関連付けられている既得の平均輝度を基準として選抜することができ、より精度の高い判定が可能となる。健康情報としては、例えば、喫煙歴有無、年代、年齢、身長、体重、及びこれらから選ばれる2以上の組み合わせが挙げられ、少なくとも喫煙歴有無、年代が含まれることが好ましい。2以上の組み合わせの場合には、どの健康情報を優先するかの順位付けをしておくことが好ましい。健康情報は、既得の平均輝度を得る際の測定対象者の健康情報(測定対象者が複数の場合にはその平均値)をそのまま記録してもよい。
口腔内指標、および好ましくは健康情報と関連付けられた複数の、好ましくは10以上の、より好ましくは20以上の既得の平均輝度からなる母集団を、判定工程に先立ち用意してもよい。これにより、口腔内指標の基準として適切な既得の平均輝度を母集団の中から適切に選抜することができる。
基準が、口腔内指標の統計的な回帰式である場合、被験者の平均輝度を統計的な回帰式に代入することで口腔内指標を定量的に判定し得る。このように定量的に判定すると、歯肉年齢と実年齢のかい離や、喫煙等による生活習慣の相違による口腔内指標への影響を評価し得る。
統計的な回帰式は、個体差の影響を無視し得る程度の母集団から算出し得る。この際、喫煙歴の有無、性別や年齢毎に応じて母集団を変更し得る。但し、統計値を設定する必要があることから、母集団の人数は20人以上が好ましく、定量的な判定の正確性を求める点で、母集団の人数は多い方がより好ましい。
口腔内指標を定量的に判定する場合を以下に説明する。
本発明者等は、歯肉の中でも付着歯肉内部の平均輝度だけが、口腔内指標と統計的な一定の相関関係を示すことを見出した。即ち、個体差の影響を無視し得る程度の母集団によれば、口腔内指標と付着歯肉内部の平均輝度は、相関を示す。従って、口腔内指標の基準とし得る統計的な回帰式は、平均輝度を変数として導き得る。なお、相関解析は、例えば、統計解析ソフト(例えば、サイエンティスト社製の「Pharmaco Basic」)を用いてSpearmanの方法に従って行い得るし、回帰式の算出も統計解析ソフトなどを用いて実施し得る。
口腔内指標を定量的に判定する場合の一つの態様としては、個体差の影響を無視し得る程度の母集団から、予め口腔内指標に関する統計的な回帰式を得ておく必要がある。口腔内指標に関する統計的な回帰式を得る際に、母集団に対して行う測定条件等と、被験者の口腔内指標を判定するために行う測定条件等は、同一にする。即ち、超音波測定装置の種類、測定プローブの種類、照射する超音波の波長、検出機器の感度、被験者の付着歯肉の測定部位等を同一にする。これにより、条件の差異に起因する測定のバラツキを防止し、口腔内指標を正確に判定し得る。
なお、口腔内指標に関する基準を得る際の平均輝度の取得条件は同一であることが望ましい。但し、平均輝度の取得条件が異なる場合でも換算係数を取得していれば、取得条件は異なっていても良い。このような換算係数は、例えば同一個体にて複数の測定条件にて平均輝度を取得し、測定条件と平均輝度の関係から取得し得る。
口腔内指標を定量的に判定する場合における別の態様としては、判定工程に先立ち用意した口腔内指標および健康情報と関連付けられた既得の平均輝度のデータベース(例えば、基準の選抜、平均輝度と口腔内指標の基準の比較、被験者の口腔内指標の判定)を参照して判定することも可能である。前記の判定工程は、機械学習に基づくアルゴリズムにより行ってもよい。
(口腔内指標)
口腔内指標は、口腔内の状態及び/又は症状の指標であり、歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標であることが好ましい。このように、歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標を利用することで、口腔内の様々な症状、疾患に罹患している可能性を判定し得る。かかる症状、疾患としては、例えば、歯周炎、歯肉炎、歯槽膿漏、インプラントの不具合による炎症、歯ぐきのやせ、歯ぐき下がり、歯肉の出血、歯肉の色、口臭、歯の動揺、歯の破折に伴う炎症、根尖病変、フィステル形成が挙げられる。
歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標を利用する一実施態様として、全歯平均ポケット深さの値の推定、プローピング時の出血(BOP)陽性率の推定、歯肉の炎症範囲(PISA)の推定、歯周ポケット内の表面積(PESA)の判定が挙げられる。
歯周ポケット深さとは、歯と歯茎の間の隙間の深さをいう。歯周ポケット深さは、通常、歯科医師等が専用のプローブを用いて6点法等により測定して、歯周炎の診断に利用される。本発明の推定方法において、全歯平均ポケット深さは、全歯の歯周ポケット深さの平均値として算出されるものである。全歯平均ポケット深さの値の推定、プローピング時の出血(BOP)陽性率の推定、歯肉の炎症範囲(PISA)の推定、歯周ポケット内の表面積(PESA)の推定はいずれも、歯周炎に罹患しているか、又は罹患の可能性が高いかの予備的な判断への応用を期待し得る。
なお、この実施態様として利用する際、喫煙歴の有無、性別、年代等で区別することなく、幅広い対象者から、基準又は統計的な回帰式を得ることが好ましい。
歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標を利用する他の実施態様として、歯肉コラーゲン量の判定が挙げられる。
結合組織は、単なる力学的な支持組織のみならず、栄養素、電解質、ホルモン等の伝達やその緩衝作用あるいは炎症、免疫、治癒の場としての機能を持つ組織でもある。コラーゲンは、この結合組織の主要構成要素であり、生理的、病的に重要役割を担っており、その量を把握することは、病気の予防にも寄与する。
なお、この実施態様として利用する際、喫煙歴の有無、性別、年代等で区別することなく、幅広い対象者から、基準又は統計的な回帰式を得ることが好ましい。
歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標を利用するさらに他の実施態様として、歯肉年齢の判定が挙げられる。
歯肉年齢とは、個体ごとの生理的な歯肉組織の加齢状態のことを示し、個体別の口腔の加齢による生理的変化の度合いの指標をいう。歯肉年齢は、必ずしも生物学的な年齢(実年齢)と相関するとは限らない。
なお、この実施態様として利用する際、喫煙歴の有無、性別、年代等で区別することなく、幅広い対象者から、基準又は統計的な回帰式を得ることが好ましい。
歯周組織の状態及び/又は症状に関する指標を利用するさらに他の実施態様として、両隣歯牙の動揺度の判定が挙げられる。
歯牙が動揺するとは、歯のぐらつきの度合いである。従来の測定方法では、歯を打診してぐらつきを調査する等、被験者に苦痛を伴う場合がある。本発明の推定方法においては、歯肉にプローブをあてるという、歯の打診等の苦痛を与えないという点で、被験者の負担を著しく軽減し得る点で有用といえる。
なお、この実施態様として利用する際、喫煙歴の有無、性別、年代等で区別することなく、幅広い対象者から、基準又は統計的な回帰式を得ることが好ましい。また、両隣歯牙の動揺度としては、平均輝度測定箇所であることが好ましい。
[2.歯肉ケア製品の評価方法]
本発明の歯肉ケア製品の評価方法は、歯肉構成成分に対する歯肉ケア製品の評価方法である。本発明の歯肉ケア製品の評価方法は、既存の歯肉ケア製品の使用により、使用者の歯周組織に対する改善効果の確認や、新規な歯肉ケア製品の開発及び有用性の確認方法として利用し得る。
なお、本発明における「歯肉ケア製品」は、練歯磨剤等の製品形態のみならず、洗口剤や塗布剤などの口腔用組成物(化粧品、医薬部外品、医薬品)や、歯ブラシやデンタルフロスなどの口腔清掃用具など、歯肉をケアする製品を包含する概念をいう。
本発明の歯肉ケア製品の評価方法は、測定プローブを用いて、歯肉ケア製品使用前の被験者の付着歯肉内部の超音波画像と歯肉ケア製品使用後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得し、歯肉ケア製品使用前後の超音波画像から、それぞれの平均輝度を取得し、歯肉ケア製品使用後の平均輝度が、歯肉ケア製品使用前の平均輝度より上昇した場合に、歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効であると判定する方法である。また本発明の歯肉ケア製品の評価方法は、前述と同様に、歯肉ケア製品使用前後の超音波画像から、それぞれの平均輝度を取得し、歯肉ケア製品使用後の平均輝度が、歯肉ケア製品使用前の平均輝度より減少した場合に、歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効でないと判定する方法である。
本発明の歯肉ケア製品の評価方法は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]にて記載した通り、付着歯肉内部の領域の平均輝度が、口腔内指標と相関するので、歯肉ケア製品の使用前後で付着歯肉内部の領域の平均輝度を比較して、歯肉構成成分に対する歯肉ケア製品を評価する方法である。
超音波画像や平均輝度の取得方法等の他の詳細は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]に記載した内容と同様である。
[3.歯肉ケア方法の選定方法]
本発明の歯肉ケア方法の選定方法は、既存の歯肉ケア方法の中で、対象者に適する方法の確認や、新規な歯肉ケア方法の開発及び有用性の確認方法として利用し得る。
本発明の歯肉ケア方法の選定方法は、測定プローブを用いて、歯肉ケア前後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像をそれぞれの歯肉ケア毎に取得し、超音波画像から、歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化を取得し、歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化の中で、平均輝度増加量が大きい歯肉ケア方法を選定する、歯肉ケア方法の選定方法である。
本発明の歯肉ケア方法の選定方法は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]にて記載した通り、付着歯肉内部の領域の平均輝度が、口腔内指標と相関するので、歯肉ケア前後の付着歯肉内部の領域の平均輝度変化量を比較して、平均輝度増加量が大きい歯肉ケア方法を選定する方法である。
超音波画像や平均輝度の取得方法等の他の詳細は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]に記載した内容と同様である。
本方法により選定される歯肉ケアとしては、練歯磨剤、洗口剤や塗布薬などの口腔用組成物や、歯ブラシやデンタルフロスなどの口腔清掃用具など、歯肉をケアする方法やケアに有用な有効成分を包含する。
[4.口腔内指標判定デバイス]
本発明の口腔内指標判定デバイスは、測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する画像取得部と、超音波画像を解析するための解析部と、を備える。そして、解析部は、画像取得部で取得した超音波画像から付着歯肉内部の平均輝度を算出する算出手段と、平均輝度を口腔内指標の基準を参照して、口腔内指標を判定する判定手段と、を有する。
本発明の口腔内指標判定デバイスは、画像取得部と、解析部とを備えるものであり、両者が一体型になっているものも含む。画像取得部の詳細は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]に記載した[1-1.画像取得工程]の内容と同様である。
解析部は、平均輝度を算出する算出手段と、口腔内指標を判定する判定手段と、を有する。算出手段の詳細は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]に記載した[1-2.平均輝度取得工程]の内容と同様である。また、判定手段は、[1.口腔内指標を判定するための検査方法]に記載した[1-3.指標判定工程]の内容と同様である。
ここで、算出手段と判定手段とは同一機器で行ってもよく、異なる機器で行ってもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。また、解析には、超音波真波画像装置「ダーマラボ」(Cortex テクノロジー社製)を用い、被験部位に接するプローブは、特に記載がない場合は先端部の直径が2mm径の円形のプローブ(インテグラル社製)を使用した。
(参考例1:歯肉コラーゲンのイメージング)
モルモットの歯肉の複数個所について、ダーマラボを用いて超音波画像を取得した。その後、当該部位を薄片化し、コラーゲンを染めるマッソントリクローム染色(シグマアルドリッチ社)をし、染色像のうち青色部分だけを抽出して二値化した画像Aを取得した。超音波画像、画像A、それぞれを50μm四方のグリッドに分割し、各グリッドの平均輝度を両画像の全グリッドに対して算出した。
上皮、筋肉の位置から、超音波画像と画像A中の対応するグリッドを決定し、対応するグリッドの超音波画像での平均輝度と画像A中の平均輝度の相関を解析した。その結果、危険率1%未満で有意に超音波画像と画像A中の平均輝度が相関、即ち、超音波画像中の平均輝度がコラーゲン量と相関することがわかった。この結果より、超音波画像解析でコラーゲンのイメージングが正しく行われていることが示された。
(実施例1及び比較例1:被験者の年代と超音波画像の平均輝度の相関(歯肉年齢の判定))
24~64才の男女109人について、歯肉の超音波画像を取得し、さらに画像解析を行うことで結合組織の平均輝度を算出した。
歯肉超音波画像の撮影は、以下のようにして行った。上顎左右1番~5番の歯間乳頭部の歯肉辺縁から3mm程度の付着歯肉領域、または、そこから約1cm上の歯肉-歯槽粘膜境より上部の歯槽粘膜領域に、可食成分でできたジェルを滴下したプローブを当てて20MHzの超音波を発射すると共に、反射波を受信した。当該反射波を、コンピューターにより画像化し、超音波画像として保存した。この画像を一般的な画像解析ソフト(ImageJ(アメリカ国立衛生研究所))を用いて解析し、超音波画像中の上皮直下から上皮下500μmの範囲の結合組織部の平均輝度を算出した。各被験者につき、上記の合計9箇所について各部位、3回ずつ測定し、計27個のデータを平均した値をその被験者の平均輝度とした。被験者の年代毎に算出した値を平均化し、年代との相関を解析した。付着歯肉部の解析結果を図1に、歯槽粘膜部の解析結果を図2に示す。
図1に示す解析結果から、付着歯肉部の歯肉コラーゲン量を示す平均輝度は、危険率5%未満で被験者の年代と負の相関にあることがわかる。一方、図2に示す解析結果から、歯槽粘膜部の歯肉コラーゲン量を示す平均輝度は、被験者の年代と相関にないことがわかる。
上記結果から、被験者の付着歯肉部位の超音波画像の平均輝度を測定し、統計的に導き出された付着歯肉部位の超音波画像の平均輝度と被験者の年代との統計的な回帰式に平均輝度を代入することによって、被験者の歯肉年齢、すなわち、個別の生理的な歯肉の加齢状態が判定し得る。
例えば、本解析結果では(18.97-「上皮直下から上皮下500μmの範囲の平均輝度」)÷0.175=「歯肉年齢」という回帰式が統計的に求められた。そのため、実年齢と歯肉年齢のかい離から、被験者の歯肉の健康状態を判別し、被験者に適した口腔ケア剤、口腔ケア方法の選定や、歯肉状態の若返りによって審美性の向上を目指すオーラルエステへの応用も可能である。
(実施例2:被験者の年代及び喫煙歴と超音波画像の平均輝度の相関(歯肉の健康状態の判定))
50~64歳の男性44人に対し、アンケートにより、これまでの喫煙歴の有無により2群に分けた。なお、喫煙歴ありは、16人で、喫煙歴なしは、28人であった。両群の被験者の平均年齢は、喫煙歴ありが53.2歳であり、喫煙歴なしが53.5歳であり、ほぼ同じであった。
各被験者について、実施例1の方法で歯肉上皮直下から上皮下500μmの範囲について、全27測定部位の平均輝度を算出した。喫煙歴あり群の被験者の平均輝度の平均値は9.0であり、喫煙歴なし群の被験者の平均輝度の平均値は10.0であった。
なお、本解析で統計的に求められた回帰式は、
歯肉年齢=107.5-5.5×平均輝度
であり、各群の平均輝度を代入した結果、喫煙歴ありの被験者群では歯肉年齢が58歳であったのに対し、喫煙歴のない群では52.5歳であった。
一般に、喫煙の酸化ストレスより歯肉コラーゲンが分解することが推測されており、喫煙歴ありの被験者の歯肉コラーゲン量は、喫煙歴なしの被験者の歯肉コラーゲン量と比べて少なくなると予想される。即ち、上記の結果は、付着歯肉部位の超音波画像の平均輝度が、実年齢だけでなく、コラーゲン量に影響しうる要因によって歯肉年齢が変化することを示すデータといえる。そのため、被験者の付着歯肉部位の超音波画像の平均輝度を測定し、統計的に導き出される付着歯肉部位の超音波画像の平均輝度と被験者年齢との統計的な回帰式に平均輝度を代入することによって、被験者の歯肉年齢を判定し得る。また、歯肉年齢との関連が既知の平均輝度と、被験者の平均輝度を対比することによっても、被験者の歯肉年齢を推定できる。従って、被験者の歯肉年齢と実年齢の乖離から、被験者の歯肉の健康状態を判別し、近似のオーラルエステへの応用を期待し得る。
(実施例3:被験者の全歯平均ポケット深さ(mm)と超音波画像の平均輝度の相関(全歯平均ポケット深さの値の判定))
55~60歳の男性40人に対し、1名の歯科衛生士が6点法にて全歯の歯周ポケット深さを測定し、各被験者の全歯平均ポケット深さを算出した。
各被験者について、実施例1の方法で上顎左右1番~5番の歯間乳頭部の付着歯肉部の結合組織の平均輝度を算出した。そして、歯科衛生士により算出した全歯平均歯周ポケット深さと付着歯肉部の超音波画像の上皮直下から上皮下500μm、上皮直下から上皮下1500μmの範囲の平均輝度の相関を解析した。解析結果を下記表1に示す。
Figure 0007002632000001
表1から、歯肉超音波画像の平均輝度が危険率5%未満で口腔内の全歯ポケット深さと負の相関にあることがわかった。従って、被験者の付着歯肉部の超音波画像の平均輝度を測定し、統計的に導き出される付着歯肉部の超音波画像の平均輝度と全歯平均ポケット深さとの統計的な回帰式に平均輝度を代入することによって、被験者の全歯平均ポケット深さを判別し得る。また、全歯平均ポケット深さとの関連が既知の平均輝度と、被験者の平均輝度を対比することによっても、被験者の全歯平均ポケット深さを推定できる。さらに、全歯平均ポケット深さとの関連が既知の平均輝度であって、健康情報(喫煙歴など)が近いものを、被験者の平均輝度を対比することにより、被験者の全歯平均ポケット深さをより精度よく推定できる。そのため、専門家の診断なしで、歯肉超音波画像から求めた被験者の全歯平均ポケット深さから、被験者の歯肉炎や歯周炎の疾患の罹患している可能性を判別し得る。
(比較例2:付着歯肉部位と歯槽粘膜部位での超音波画像の平均輝度の相関)
実施例3と同一の被験者に対し、実施例3と同様の方法により、各被験者の全歯平均ポケット深さを算出した。
各被験者について、実施例1の方法で上顎左右1番~5番の歯間乳頭部から一番近い歯肉-歯槽粘膜境から約7mm上側の歯槽粘膜部位から取得した超音波画像中で上皮直下から上皮下500μm、上皮直下から上皮下1500μmの範囲の平均輝度をそれぞれ算出した。解析結果を下記表2に示す。
Figure 0007002632000002
表2から、付着歯肉部での平均輝度は、上皮直下から上皮下500μmの範囲、上皮直下から上皮下1500μmの範囲共に被験者の全歯平均ポケット深さと危険率5%未満で負の相関にあることがわかった。一方、歯槽粘膜部位での平均輝度は、上皮直下から上皮下500μmの範囲、上皮直下から上皮下1500μmの範囲のいずれも被験者の全歯平均ポケット深さと有意な相関を示さないことがわかった。そのため、超音波画像からその人の全歯平均ポケット深さの指標を予測するためには、超音波画像の取得部位が付着歯肉部位である必要があることがわかった。
(実施例4:測定プローブの直径についての考察)
実施例3と同一被験者に対し、実施例3と同様の方法により、各被験者の全歯平均ポケット深さを算出した。
各被験者について、実施例1と同じ方法で上顎左右1番~5番の歯間乳頭部の付着歯肉部を、被験部位に接する先端部の直径が1cm径の円形のプローブを用いて、歯間乳頭部付着歯肉が含まれるように超音波画像を取得した。取得した超音波画像において上皮直下から上皮下500μm、上皮直下から上皮下1500μmの範囲の平均輝度を算出した。解析結果を、実施例4の結果とともに下記表3に示す。
Figure 0007002632000003
表3から、被験部位に接する先端部の直径が2mm径のプローブを用いて取得した超音波画像の平均輝度は、上皮直下から上皮下500μmの範囲、上皮直下から上皮下1500μmの範囲共に被験者の全歯平均ポケット深さと危険率5%未満で負の相関にあることがわかった。一方、被験部位に接する先端部の直径が1cmのプローブを用いて取得した超音波画像の平均輝度は、上皮直下から上皮下500μmの範囲、上皮直下から上皮下1500μmの範囲のいずれも被験者の全歯平均ポケット深さと負の相関性がみられた。但し、実施例3の結果と比較すると、直径が2mm径のプローブを用いた方が正確な指標として利用し得ることがわかった。
(実施例5:被験者の両隣歯牙の動揺度と超音波画像の平均輝度の相関(歯根膜状態の推定))
歯根膜は、歯牙を歯槽骨とつなぐ組織であり、歯周病の進行や外傷その他の要因により歯根膜機能が低下すると歯の動揺が見られる(口腔組織学Ten Cate)。そこで、55~60歳の男性40人に対し、1名の歯科衛生士が上顎前歯4本の動揺度をペリオテスト(メデジンテクニック グルデン社製(製造元))を用いて測定した。
各被験者について、上顎前歯歯間部(左右1-2間、右1-左1間の3箇所)の付着歯肉の歯肉上皮直下から上皮下500μmの範囲の超音波画像を取得した。取得した超音波画像において平均輝度を実施例1の方法に倣い、各測定箇所について算出し、各測定箇所の付着歯肉の平均輝度とその両側の歯牙の動揺度(ペリオテスト測定値)との相関を解析した。解析結果を、下記表4に示す。
Figure 0007002632000004
表4から、歯肉上皮直下から上皮下500μmの範囲の平均輝度は、危険率5%未満で両側の歯牙の動揺度と負の相関にあることがわかった。なお、ペリオテストは、動揺が強いほど値が高くなる。従って、被験者の付着歯肉部の超音波画像の平均輝度を測定し、統計的に導き出された付着歯肉部の超音波画像の平均輝度と両側歯牙の平均動揺度との回帰式に平均輝度を代入することによって、被験者の歯牙の動揺度を推定し得る。また、歯牙の動揺度との関連が既知の平均輝度と、被験者の平均輝度を対比することによっても、被験者の全歯平均ポケット深さを推定できる。さらに、動揺度との関連が既知の平均輝度であって、健康情報が近いものを、被験者の平均輝度を対比することにより、被験者の全歯平均ポケット深さをより精度よく推定できる。そのため、専門家や専門機器を用いた不快な診断に依らずに、被験者の歯牙の動揺度に関する知見を推定し得る。
(実施例6:歯肉ケア剤による効果の検証)
50~59歳の男性5人を1群とし、3ヶ月間、1日2回歯周病予防歯磨剤を使用する群をA群とし、対照歯磨剤を使用するB群とした。なお、各群の被験者が使用した歯磨剤の組成を下記の表5に示す。
Figure 0007002632000005
使用開始時及び試験開始3ヵ月後に1名の歯科衛生士による口腔内全体を対象とした、歯肉の腫れ、赤み、炎症状態の総合的な診査を行うとともに、実施例1の方法で、各被験者の歯肉平均輝度を算出した。そして、各歯磨剤が歯肉状態及び付着歯肉の平均輝度に与える影響を解析した。歯科衛生士は、試験開始時、試験開始3ヵ月後共に同一の衛生士が全被験者の審査を行った。また、この試験はブラインドで行っており、歯科衛生士は各被験者がA群、B群のいずれに属しているかを知らずに診査を行った。歯科衛生士による、歯肉状態の診査結果を下記の表6に示す。
Figure 0007002632000006
表6から、A群の方が歯肉状態の改善効果は高かった。超音波画像の解析では、A群は、付着歯肉部の上皮直下から上皮下500μmの範囲の平均輝度が1上昇したのに対し、B群は、同平均輝度が0.1減少した。そのため、付着歯肉部の超音波画像から得られる付着歯肉部の平均輝度は、歯肉構成成分に対する歯磨剤の改善効果を評価するのにも有効である。
(実施例7:プロービング時の出血(BOP)陽性率、歯肉の炎症範囲(PISA)、歯周ポケット内の表面積(PESA)の評価)
被験者(30~72歳の男性)200人に対し、5名の歯科衛生士が6点法にて全歯の歯周ポケット深さ、プロービング時の出血(BOP)陽性率、ならびに両者から算出される歯肉の炎症範囲(PISA)、歯周ポケット内の表面積(PESA)を算出した。当該被験者200人について、実施例1の方法で、上顎左右1番~2番の歯間乳頭部の付着歯肉部の上皮直下から上皮下1500μmの範囲の平均輝度を算出した。5名の歯科衛生士による歯周ポケット内の表面積(PESA)、プロービング時の出血(BOP)陽性率、歯肉の炎症範囲(PISA)と、各被験者の平均輝度との相関を解析した。統計解析の結果を下記表7に示す。
Figure 0007002632000007
表7から、被験者の付着歯肉内部の画像の平均輝度と、歯周ポケット内の表面積(PESA)、プロービング時の出血(BOP)陽性率、及び歯肉の炎症範囲(PISA)が負の相関関係を有しており、平均輝度が高いほど、プロービング時の出血(BOP)陽性率が低い、歯肉の炎症範囲(PISA)が狭い、歯周ポケット内の表面積(PESA)が狭いといえることがわかる。従って、被験者の付着歯肉部の超音波画像の平均輝度を測定し、統計的に導き出された付着歯肉部の超音波画像の平均輝度と各評価項目との回帰式に平均輝度を代入することによって、被験者のPESA、BOP陽性率、PISAを推定し得る。また、各評価項目との関連が既知の平均輝度と、被験者の平均輝度を対比することによっても、被験者のPESA、BOP陽性率、PISAを推定できる。さらに、これらの各指標との関連が既知の平均輝度であって、健康情報が近いものを、被験者の平均輝度を対比することにより、被験者のPESA、BOP陽性率、PISAをより精度よく推定できる。そのため、専門家や専門機器を用いた、不快感が伴うこともある診断に依らずに、被験者のPESA、BOP陽性率、PISAに関する知見を推定し得る。

Claims (16)

  1. 測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得する画像取得工程と、
    前記超音波画像のうち上皮直下から上皮下1500μmの範囲の少なくとも一部の平均輝度を取得する平均輝度取得工程と、
    前記平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、前記被験者の口腔内指標を判定する指標判定工程と、を有する
    口腔内指標を判定するための検査方法。
  2. 前記付着歯肉の表面を測定する前記測定プローブの先端部の径が0.1~5mmである、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記口腔内指標が、全歯平均ポケット深さ、歯肉コラーゲン量、歯肉の加齢状態を表す歯肉年齢、歯牙動揺度等の歯肉の状態及び/又は症状に関する指標、プロービング時の出血陽性率、歯肉の炎症範囲、及び歯周ポケット内の表面積の範囲から選ばれる1又は2以上である、請求項1又は2に記載の検査方法。
  4. 前記指標判定工程において、判定された指標が前記平均輝度と比較して高い場合、歯肉コラーゲン量が多い、歯肉年齢が低い、全歯平均ポケット深さが浅い、両隣歯牙の動揺度が少ない、プローピング時の出血陽性率が低い、歯肉の炎症範囲が狭い、及び歯周ポケット内の表面積が狭い、から選ばれる1又は2以上と判定する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の検査方法。
  5. 前記超音波画像の取得範囲が、20mm面積以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の検査方法。
  6. 前記画像取得工程が、照射波長が10~50MHzの超音波で前記超音波画像を取得する工程である、請求項1~のいずれか1項に記載の検査方法。
  7. 前記基準が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である、請求項1~のいずれか1項に記載の検査方法。
  8. 前記基準が、口腔内指標の統計的な回帰式である請求項1~のいずれか1項に記載の検査方法。
  9. 測定プローブを用いて、歯肉ケア製品使用前の被験者の付着歯肉内部の超音波画像と前記歯肉ケア製品使用後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像を取得し、
    前記歯肉ケア製品使用前後の前記超音波画像から、それぞれの平均輝度を取得し、
    前記歯肉ケア製品使用後の平均輝度が、前記歯肉ケア製品使用前の平均輝度より上昇した場合に、前記歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効であると判定し、前記歯肉ケア製品使用前の平均輝度より減少した場合に、前記歯肉ケア製品が歯肉構成成分に対して有効でないと判定する、歯肉ケア製品の評価方法。
  10. 測定プローブを用いて、歯肉ケア前後の被験者の付着歯肉内部の超音波画像をそれぞれの歯肉ケア毎に取得し、
    前記超音波画像から、前記歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化を取得し、
    前記歯肉ケア毎のケア前後平均輝度変化の中で、ケア前後平均輝度増加量が大きい歯肉ケア方法を選定する、歯肉ケア方法の選定方法。
  11. 測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の上皮直下から上皮下1500μmの範囲の少なくとも一部の超音波画像を取得する画像取得部と、前記超音波画像を解析するための解析部と、を備え、前記解析部が、前記超音波画像から前記付着歯肉内部の平均輝度を算出する算出手段と、前記平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、口腔内指標を判定する判定手段と、を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実施するための口腔内指標判定デバイス。
  12. 測定プローブを用いて、被験者の付着歯肉内部の少なくとも一部の超音波画像を取得する画像取得部と、前記超音波画像を解析するための解析部と、を備え、前記解析部が、前記超音波画像から前記付着歯肉内部の平均輝度を算出する算出手段と、前記平均輝度と口腔内指標の基準を参照して、口腔内指標を判定する判定手段と、を有する、請求項9又は10に記載の方法を実施するための口腔内指標判定デバイス。
  13. 前記付着歯肉の表面を測定する前記測定プローブの先端部の径が0.1~5mmである、請求項11又は12に記載の口腔内指標判定デバイス。
  14. 照射波長が10~50MHzの超音波で前記超音波画像を取得する、請求項1113のいずれか1項に記載の口腔内指標判定デバイス。
  15. 前記基準が、口腔内指標と関連付けられた既得の平均輝度である請求項1114のいずれか1項に記載の口腔内指標判定デバイス。
  16. 前記基準が、口腔内指標の統計的な回帰式である請求項1114のいずれか1項に記載の口腔内指標判定デバイス。
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