JP6998737B2 - 合成樹脂製容器蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、容器の口頸部を開封した後においても、特に強制的な操作を加えることがない限り、容器蓋の全体が容器から分離されることがない型のタンパーエビデント特性を備えた合成樹脂製容器蓋、更に詳しくは天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有する本体と周方向に間隔を置いて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して本体に接続されたタンパーエビデント裾部とを含み、橋絡部が破断されて本体が容器の口頸部から離脱されても、容器の口頸部に装着され続けるタンパーエビデント裾部に非破断接続片を介して本体が接続され続ける型の合成樹脂製容器蓋に関する。
口頸部の外周面には雄螺条及びこの雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器に適用される、タンパーエビデント特性を備えた合成樹脂製容器蓋として、下記特許文献1及び2には、容器の口頸部を開封した後においても、特に強制的な操作を加えることがない限り、容器蓋の全体が容器から分離されることがない型の容器蓋が開示されている。かかる容器蓋は、天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有する本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して本体のスカート壁に接続された筒状タンパーエビデント裾部とを含んでいる。スカート壁の内周面には容器の口頸部の雄螺条に螺合される雌螺条が形成されている。本体のスカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、この突出片の周方向両側には、本体のスカート壁とタンパーエビデント裾部とを接続する非破断接続片が配設されている。上方から見て突出片よりも時計方向側に位置する片側非破断接続片は、タンパーエビデント裾部に接続された基端から突出片に向かって延在し且つタンパーエビデント裾部に対して本体が上方に移動されると反時計方向に傾動される反時計方向傾動部を含み、上方から見て突出片よりも反時計方向側に位置する他側非破断接続片は、タンパーエビデント裾部に接続された基端から突出片に向かって延在し且つ該タンパーエビデント裾部に対して本体が上方に移動されると時計方向に傾動される時計方向傾動部を含んでいる。
特許第5341729号公報 特許第5520768号公報
上述した型の容器蓋は、容器の口頸部を開封した後に本体を片手で持つことなく喫飲することを可能にし、そしてまた本体の落下及び紛失を防止するために、容器の口頸部を一旦開封した後においても、本体が非破断接続片を介してタンパーエビデント裾部に接続された状態を維持して、容器内容物の消費或いは本体による口頸部の仮閉鎖及び再開封を遂行することを意図したものである。しかしながら、本発明者等の経験によれば、通常の容器蓋においては口頸部から離脱された本体はタンパーエビデント裾部から完全に分離されることから、上述した型の容器蓋であるにも拘わらず、稀ではあるが消費者が勘違いして或いは意図的に口頸部から離脱された本体に過剰な力を加えて非破断接続片を破断し、タンパーエビデント裾部から本体を完全に分離してしまうことがある。そして、かような事態が発生すると、破断された非破断接続片の一部は本体と共にタンパーエビデント裾部から分離されるが、破断された非破断接続片の残部はタンパーエビデント裾部の上縁から延出した状態でタンパーエビデント裾部に残留する。かような状態で消費者が内容物の消費のために容器の口頸部に唇を当接すると、タンパーエビデント裾部に残留している非破断接続片の残部が消費者の唇に刺さり、消費者が不快感を覚え或いは唇を損傷してしまう虞がる。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、口頸部から離脱された本体に過剰な力が加えられ非破断接続片が破断されてしまっても、タンパーエビデント裾部に残留している非破断接続片の残部に起因して消費者が不快感を覚え或いは唇を損傷してしまうことが可及的に回避される、新規且つ改良された合成樹脂容器蓋を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討及び実験の結果、非破断接続片におけるタンパーエビデント裾部に接続されている基端近傍に、上縁から下方に延びる切欠を形成することによって誘導強制破断領域を配設することによって、上記主たる技術的課題を解決することができることを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決する合成樹脂製容器蓋として、
口頸部の外周面には雄螺条及び該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器に適用される合成樹脂製容器蓋であって、
天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該筒状スカート壁の内周面には該雄螺条に螺合される雌螺条が形成されている本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して該本体の該筒状スカート壁に接続され、内周面には該係止あご部に係止される係止手段が配設されている筒状タンパーエビデント裾部とを含み、
該本体の該筒状スカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、該突出片の周方向両側には、該本体の該筒状スカート壁と該筒状タンパーエビデント裾部とを接続する非破断接続片が配設されており、
上方から見て該突出片よりも時計方向側に位置する片側非破断接続片は、該筒状タンパーエビデント裾部に接続された基端から該突出片に向かって延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると正面から見て反時計方向に傾動される反時計方向傾動部を含み、
上方から見て該突出片よりも反時計方向側に位置する他側非破断接続片は、該筒状タンパーエビデント裾部に接続された基端から該突出片に向かって延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると正面から見て時計方向に傾動される時計方向傾動部を含む、
合成樹脂製容器蓋において、
該片側非破断接続片の該反時計方向傾動部の該基端近傍及び該他側非破断接続片の該時計方向傾動部の該基端近傍には、夫々、該反時計方向傾動部の上縁及び該時計方向傾動部の上縁から下方に延びる切欠を形成することによって、誘導強制破断領域が配設されている、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
反時計方向傾動部における該切欠の、上方から見て時計方向側の上端縁部は円滑に延びる凸弧状であり、該時計方向傾動部における該切欠の、上方から見て反時計方向側の上端縁部は円滑に延びる凸弧状であるのが望ましい。該片側非破断接続片の該誘導強制破断領域の断面積及び該他側非破断接続片の該誘導強制破断領域の断面積は0.5乃至0.6mmであるのが好ましい。該片側非破断接続片は、該スカート壁に接続された基端から該突出片に向かって該反時計方向傾動部の上方を延在し且つ該タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると時計方向に傾動される時計方向傾動部を含み、該他側非破断接続片は、該スカート壁に接続された基端から該突出片に向かって該時計方向傾動部の上方を延在し且つ該タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると反時計方向に傾動される反時計方向傾動部を含むのが好都合である。
本発明の合成樹脂容器蓋においては、口頸部から離脱された本体に過剰な力が加えられた場合、片側非破断接続片及び他側非破断接続片は、夫々、基端近傍に配設された誘導強制破断領域において強制的に破断される。従って、タンパーエビデント裾部に残留する片側非破断接続片及び他側非破断接続片の残部は充分に小さく、タンパーエビデント裾部に残留した片側非破断接続片及び他側非破断接続片の残部によって消費者が不快感を覚え或いは唇を損傷してしまうことが可及的に回避される。
本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を示す正面図。 図1に図示する容器蓋を容器の口頸部に装着して口頸部を密封した状態を、一部を断面で示す正面図。 図2に図示する状態から、口頸部を開封するために容器蓋を開方向に幾分回転せしめた状態を示す正面図。 図3に図示する状態から容器蓋を更に開回転方向に回転せしめて容器蓋の本体を容器の口頸部から離脱せしめ、そして更に本体を旋回せしめた状態を示す正面図。 図4に図示する状態において、本体に過剰な力を加えて片側非破断接続片及び他側非破断接続片を強制的に破断した後の、タンパーエビデント裾部を示す正面図。 従来の合成樹脂製容器の場合の、図5と同様な正面図。
以下、本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を図示している図1及び図2を参照して説明すると、ポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形等によって好都合に一体成形することができる、全体を番号2で示す容器蓋は、本体4とタンパーエビデント裾部6とを含んでいる。本体4は円形天面壁8とこの天面壁8の周縁から垂下する円筒形状のスカート壁10とを有する。天面壁8の内面には2条のシール突条、即ち内側環状突条12及び外側環状突条14が形成されている。
図1及び図2を参照して説明を続けると、図示の容器蓋2においては、本体4の天面壁8の上面とスカート壁10の外周面は断面図において円弧状の境界面を介して接続されている。そして、スカート壁10の外周面の主部16は略鉛直に垂下せしめられており、スカート壁10の下端部18は半径方向下方に向かって半径方向外方に傾斜して延び、次いで半径方向内方に向かって弧状に延びている。スカート壁10の外周面における上記主部18には、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる突条部とかかる突条部間に位置する非突条部とから構成されたナール20が形成されている。スカート壁10の内周面には雌螺条22が形成されている。かかる雌螺条22の螺合開始先端は、上方から見て後述する突出片の中心から45度乃至135度の範囲に位置付けられているのが好都合である。
タンパーエビデント裾部6は全体として円筒形状であり、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部24を介して本体4のスカート壁10に接続させている。タンパーエビデント裾部6の内周面には係止手段26が配設されている。図示の実施形態における係止手段26は、周方向に間隔をおいて配設された複数個の係止片(そのうちの1個を図2に図示ししている)から構成されており、係止片の各々はタンパーエビデント裾部6の内周面から半径方向内方に傾斜して上方に延出せしめられている。係止手段26は、係止片に代えてタンパーエビデント裾部6の内周面から半径方向内方に突出する係止突条から構成することもできる。
図1において番号28で示す領域において、本体4のスカート壁10の下端縁は他の領域の下端縁よりも上方に変位せしめられており、また番号30で示す領域においてタンパーエビデント裾部6の上端縁は他の領域の上端縁よりも下方に変位せしめられ、そして更に領域28及び30の中央部においてはタンパーエビデント裾部6の上端縁は更に下方に変位せしめられており、スカート壁10とタンパーエビデント裾部6との間には開口32が生成されている。開口32の周方向中央部において、スカート壁10には下方に突出する略矩形状の突出片34が形成されている。
図1に明確に図示するとおり、上記開口32内には、更に、突出片34の両側に位置する非破断接続片36a及び36bが配設されている。図示の実施形態においては、図1において突出片34の左側(上方から見て時計方向側)に位置する片側非破断接続片36aは、タンパーエビデント裾部6に接続された片端から図1において右方に向かって(従って、上方から見て反時計方向に上記突出片34に向かって)実質上水平に延出する反時計方向傾動部38a、この反時計方向傾動部38aの他端に接続された介在部40a、及び介在部40aに接続された片端から図1において左方に向かって(上方から見て時計方向)に実質上水平に延びて他端はスカート壁10に接続されている時計方向傾動部42aから構成されている。時計方向傾動部42aの延在長さは反時計方向傾動部38aの延在長さよりも大きい。図1において突出片34の右側(上方から見て反時計方向側)に位置する他側非破断接続片36bは、タンパーエビデント裾部6に接続された片端から図1において左方に(従って、上方から見て時計方向に上記突出片34に向かって)実質上水平に延出する時計方向傾動部38b、この時計方向傾動部38bの他端に接続された介在部40b、及び介在部40bに接続された片端から図1において右方(上方から見て反時計方向)に実質上水平に延びて他端はスカート壁10に接続されている反時計方向傾動部42bから構成されている。反時計方向傾動部42bの延在長さは時計方向傾動部38bの延在長さよりも小さい。
本発明に従って構成された容器蓋2においては、上記片側非破断接続片36aの反時計方向傾動部38aの基端近傍(即ちタンパーエビデント裾部6に接続された片端近傍)と上記他側非破断接続片36bの時計方向傾動部38bの基端近傍(即ちタンパーエビデント裾部6に接続された片端近傍)に、誘導強制破断領域44a及び44bが配設されていることが重要である。誘導強制破断領域44a及び44bの各々は、反時計方向傾動部38aの基端近傍及び時計方向傾動部38bの基端近傍に切欠46a及び46bを形成することによって配設されている。切欠46aは、反時計方向傾動部38aの上縁から下方に延びる形態であり、図1において左側(上方から見て時計方向側)の上端縁部は上方に向かって左方(上方から見て時計方向)に円滑に延びる凸弧状であるのが好適である。同様に、切欠46bは、時計方向傾動部38bの上縁から下方に延びる形態であり、図1において右側(上方から見て反時計方向側)の上端縁部は上方に向かって右方(上方から見て反時計方向)に円滑に延びる凸弧状であるのが好適である。図示の実施形態においては、切欠46a及び46bの各々は略半円形状であり、各々の両側上端縁部は共に上方及び外方に向かって円滑に延びる凸弧状である。所望ならば、切欠46a及び46bを形成することに代えて、反時計方向傾動部38aの基端近傍及び時計方向傾動部38bの基端近傍の各々に局部的薄肉部を形成することによって、誘導強制破断領域44a及び44bを配設することもできる。誘導強制破断領域44a及び44bは、容器の口頸部に対する本体4の開閉(これについては後に詳述する)が50回繰り返し行われても破断することがなく、しかしながら本体4に50N程度の過剰な力が加えられた際には強制的に破断されることが望ましい。かような点から、誘導強制破断領域44a及び44bの断面積はそれらに隣接する領域の断面積の40乃至60%程度であるのが好適であり、特に呼び径28mmの容器蓋においては、誘導強制破断領域44a及び44bの断面積は0.5乃至0.6mm程度の断面積を有するのが好適である。
図2を参照して説明を続けると、ポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂或いはガラスから形成することができる容器の口頸部50は全体として円筒形状であり、その上面は開口されている。口頸部50の外周面には、雄螺条52とこの雄螺条52の下方に位置する係止あご部54が形成されている。
口頸部50に容器蓋2を装着して口頸部50を密封する際には、口頸部50に容器蓋2を被嵌して閉方向(図2において上方から見て時計方向)に回転せしめ、口頸部50の雄螺条52に容器蓋2の雌螺条22を螺合せしめる。雄螺条52に対する雌螺条22の螺合の進行に応じて容器蓋2は口頸部50に対して漸次下降する。図2に図示する状態まで口頸部50に対して容器蓋2が下降せしめられると、容器蓋2の本体4における天面壁8の内面に形成されている内側環状突条14及び外側環状突条16が夫々口頸部50の内周面及び外周面に密接せしめられ、これによって口頸部50が密封される。容器蓋2のタンパーエビデント裾部6の内周面に配設されている係止手段26は口頸部50の係止あご部54を弾性的に乗り越えて、係止あご部54の下方に位置する。
口頸部50を開封する際には、容器蓋2を開方向(図2において上方から見て反時計方向)に回転せしめ、口頸部50の雄螺条52に対する容器蓋2の雌螺条22の螺合を漸次解除する。螺合を漸次解除すると容器蓋2の本体4は開方向に回転せしめられると共に上昇せしめられるが、タンパーエビデント裾部6は係止手段26が口頸部50の係止あご部54に係止して上昇が阻止され、これに起因して破断可能橋絡部24に相当な応力が生成され、破断可能橋絡部24が破断される。しかる後においては、容器蓋2の本体4は開方向への回転と共に上昇し、タンパーエビデント裾部6から上方に漸次離間せしめられる。図1及び図2と共に図3を参照することによって明確に理解される如く、タンパーエビデント裾部6から本体4が漸次上方に離間せしめられると、片側非破断接続片36aの反時計方向傾動部38a及び他側非破断接続片36bの反時計方向傾動部42bは正面から見て反時計方向に旋回され、片側非破断接続片36aの時計方向傾動部42a及び他側非破断接続片36bの時計方向傾動部38bは正面から見て時計方向に旋回され、これに応じて反時計方向傾動部38a、反時計方向傾動部42b、時計方向傾動部42a及び時計方向傾動部38bの鉛直線に対する傾斜角度が漸次低減せしめられる。他側非破断接続片36bの反時計方向傾動部42bは、延在長さが微小である故に傾動角度も微小である。片側非破断接続片36aにおいては反時計方向傾動部38aの延在長さよりも時計方向傾動部42aの延在長さのほうが大きく、他側非破断接続片36bにおいては時計方向傾動部38bの延在長さが反時計方向傾動部42bの延在長さよりも大きいことに起因して、容器蓋2の本体4には図3において左方(上方から見て時計方向)に変位せんとする力が作用するが、本体4の変位は口頸部50によって阻止され、それ故に時計方向傾動部42a及び時計方向傾動部38bには引っ張り応力が生成され、時計方向傾動部42a及び時計方向傾動部38bは幾分弾性的に変形されると共に幾分塑性変形される。本体2の開方向への回転が進行し、口頸部50の雄螺条52に対する容器蓋2の雌螺条22の螺合が完全に解除されると、本体4は口頸部50から離脱される。しかしながら、本体4は片側非破断接続片36a及び他側非破断接続片36bを介して、口頸部50に装着され続けているタンパーエビデント裾部6に接続され続けている故に、容器の口頸部50から離間されることはない。本体4が口頸部50から離脱され、口頸部50による本体4の拘束が解除されると、時計方向傾動部42a及び時計方向傾動部38bの弾性変形は弾性的に復元されるが塑性変形はそのまま残留することに起因して、本体4は口頸部50及びタンパーエビデント裾部6に対して図3において左方(上方から見て時計方向)に変位される。
容器蓋2の本体4が口頸部50から離脱された後においては、片側非破断接続片36a及び他側非破断接続片36bとタンパーエビデント裾部10との接続領域、従って反時計方向傾動部38aの片端及び時計方向傾動部38bの片端を中心として本体4を口頸部50から遠ざかる方向に、図4に図示する状態まで旋回せしめる。かくすると、本体4に形成されている突出片34の下端部(先端部)外側面が口頸部の係止あご部54の上面に当接し、本体4のスカート壁10の下端がタンパーエビデント裾部6の外周面に当接又は近接し、これによって本体4は図4に図示する位置に解除自在に保持される。従って、消費者は本体4の存在によって阻害されることなく、容器内に存在する清涼飲料の如き内容物を飲食することができる。
内容物の飲食を途中で中断した場合には、図4に図示する位置に保持されている本体4を図4において反時計方向に旋回せしめて再び口頸部50に被嵌し、そして容器蓋2を閉方向に回転せしめて口頸部50の雄螺条52に容器蓋2の雌螺条22を螺合せしめ、かくして容器蓋2を再び図2に図示する状態に位置せしめ、口頸部50を仮密封することができる。本体4のスカート壁10の内周面に形成されている雌螺条22の螺合開始先端が、上方から見て突出片34の中心から45度乃至135度の範囲の角度領域に位置付けられている場合、口頸部50から一旦離脱された本体4は図3において左方に変位されている故に、雌螺条22の螺合開始先端は口頸部50に対して幾分半径方向外側に変位している。従って、雌螺条22の螺合開始先端と雄螺条52の螺合開始先端とが角度的に整合した状態であっても、両者の干渉によって口頸部50に対する本体4の円滑な被嵌が阻害されることが充分確実に回避される。
上述したとおり、通常の容器蓋においては口頸部から離脱された本体はタンパーエビデント裾部から完全に分離されることから、稀ではあるが消費者が勘違いして或いは意図的に口頸部50から離脱された本体4に過剰な力を加えて片側非破断接続片36a及び他側非破断接続片36bを破断し、タンパーエビデント裾部6から本体4を完全に分離してしまうことがある。本発明に従って構成された容器蓋2においては、片側非破断接続片36aの反時計方向傾動部38aの基端近傍に誘導強制破断領域44aが配設されていると共に他側非破断接続片36bの基端近傍に誘導強制破断領域44bが配設されている故に、片側非破断接続片36aは誘導強制破断領域44aで破断され、他側非破断接続片36bも誘導強制破断領域44bで破断される。従って、図5に明確に図示する如く、タンパーエビデント裾部6に残留する片側非破断接続片36aの残部及び他側非破断接続片36bの残部は充分に小さい。加えて、図示の実施形態においては、誘導強制破断領域44aを構成する切欠46aは、反時計方向傾動部38aの上縁から下方に延びる形態であり、そしてまた図1において左側(上方から見て時計方向側)の上端縁部は上方に向かって左方(上方から見て時計方向)に円滑に延びる凸弧状である。同様に、誘導強制破断領域44bを構成する切欠46bは、時計方向傾動部38bの上縁から下方に延びる形態であり、そしてまた図1において右側(上方から見て反時計方向側)の上端縁部は上方に向かって右方(上方から見て反時計方向)に円滑に延びる凸弧状である。かような次第であるので、タンパーエビデント裾部6に残留する片側非破断接続片36aの残部及び他側非破断接続片36bの残部によって、消費者が不快感を覚え或いは唇を損傷してしまうことが可及的に回避される。更に詳述すると、切欠46a及び46bは上縁から下方に延びる形態である故に、本体4に過剰な力を加えた際には切欠の下端から下方に向かって破断が進行し、従って破断された端部は切欠46a及び46bの下方に位置し、破断された端部に消費者の唇が触れてしまうことが可及的に回避される。また、消費者の唇が触れる可能性がある切欠46a及び46bの上端部は円滑に延びる凸条であるので、消費者の唇が触れたとしても損傷される虞がない。
これに対して、片側非破断接続片36a及び他側非破断接続片36bに誘導強制破断領域44a及び44bが形成されていない場合、本発明者等の経験によれば、消費者が勘違いして或いは意図的に口頸部から離脱された本体4に過剰な力を加えて片側非破断接続片36a及び他側非破断接続片36bを破断する場合、片側非破断接続片36aは反時計方向傾動部38aと介在部40aとの境界領域或いは介在部40aと時計方向傾動部42aとの境界領域において破断される傾向があり、同様に他側非破断接続片36bは時計方向傾動部38bと介在部40bとの境界領域或いは介在部40bと反時計方向傾動部42bとの境界領域において破断される傾向がある。従って、図6に例示するとおり、タンパーエビデント裾部6に残留する片側非破断接続片36aの残部及び他側非破断接続片36bの残部は比較的大きく、そしてまた鋭い自由端を有することが少なくない。それ故に、タンパーエビデント裾部6に残留する片側非破断接続片36aの残部及び他側非破断接続片36bの残部によって、消費者が不快感を覚え或いは唇を損傷してしまう虞がある。
2:容器蓋
4:本体
6:タンパーエビデント裾部
8:天面壁
10:スカート壁
22:雌螺条
24:破断可能橋絡部
26:係止手段
34:突出片
36a:片側非破断接続片
36b:他側非破断接続片
38a:反時計方向傾動部
40a:介在部
42a:時計方向傾動部
38b:時計方向傾動部
40b:介在部
42b:反時計方向傾動部
44a:誘導強制破断領域
44b:誘導強制破断領域
46a:切欠
46b:切欠
50:容器の口頸部
52:雄螺条
54:係止あご部

Claims (4)

  1. 口頸部の外周面には雄螺条及び該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器に適用される合成樹脂製容器蓋であって、
    天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該筒状スカート壁の内周面には該雄螺条に螺合される雌螺条が形成されている本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して該本体の該筒状スカート壁に接続され、内周面には該係止あご部に係止される係止手段が配設されている筒状タンパーエビデント裾部とを含み、
    該本体の該筒状スカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、該突出片の周方向両側には、該本体の該筒状スカート壁と該筒状タンパーエビデント裾部とを接続する非破断接続片が配設されており、
    上方から見て該突出片よりも時計方向側に位置する片側非破断接続片は、該筒状タンパーエビデント裾部に接続された基端から該突出片に向かって延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると正面から見て反時計方向に傾動される反時計方向傾動部を含み、
    上方から見て該突出片よりも反時計方向側に位置する他側非破断接続片は、該筒状タンパーエビデント裾部に接続された基端から該突出片に向かって延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると正面から見て時計方向に傾動される時計方向傾動部を含む、
    合成樹脂製容器蓋において、
    該片側非破断接続片の該反時計方向傾動部の該基端近傍及び該他側非破断接続片の該時計方向傾動部の該基端近傍には、夫々、該反時計方向傾動部の上縁及び該時計方向傾動部の上縁から下方に延びる切欠を形成することによって、誘導強制破断領域が配設されている、
    ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
  2. 該反時計方向傾動部における該切欠の、上方から見て時計方向側の上端縁部は円滑に延びる凸弧状であり、該時計方向傾動部における該切欠の、上方から見て反時計方向側の上端縁部は円滑に延びる凸弧状である、請求項記載の合成樹脂製容器蓋。
  3. 該片側非破断接続片の該誘導強制破断領域の断面積及び該他側非破断接続片の該誘導強制破断領域の断面積は0.5乃至0.6mmである、請求項1又は2記載の合成樹脂製容器蓋。
  4. 該片側非破断接続片は、該筒状スカート壁に接続された基端から該突出片に向かって該反時計方向傾動部の上方を延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると時計方向に傾動される時計方向傾動部を含み、該他側非破断接続片は、該筒状スカート壁に接続された基端から該突出片に向かって該時計方向傾動部の上方を延在し且つ該筒状タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動されると反時計方向に傾動される反時計方向傾動部を含む、請求項1からまでのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
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