JP6993159B2 - 電力変換装置及び電力変換方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置及び電力変換方法に関する。
特許文献1には、太陽電池モジュールの発電した直流電力を、商用電力系統と連系して負荷に電力を供給する電力変換装置が開示されている。この電力変換装置は、太陽電池モジュールの発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有するインバータ回路と、インバータ回路を制御するインバータ制御回路と、電力変換装置周囲の人の存在を感知する人感知手段とを備えている。人感知手段が人の存在を感知すると、インバータ制御回路がスイッチング周波数を上げるように制御し、インバータ回路はこのスイッチング周波数に基づいてスイッチング素子のオン及びオフを切り替えて直流電圧を交流電圧に変換する。逆に、人感知手段が人の存在を感知しないときは、インバータ制御回路はスイッチング周波数を下げるように制御する。
このように、特許文献1の電力変換装置では、人間の存在が感知されるときは、電力変換効率は落ちるもののスイッチング周波数を上げて騒音性能を満足させ、人間の存在が感知されないときはスイッチング周波数を下げて電力変換効率を向上させることができる。
特開2005-210853号公報
太陽電池モジュールなどの発電装置に他の電子機器が接続された場合に、発電装置の交流電圧の影響より他の電子機器が異音を発生する問題がある。特許文献1の発電装置では、人の存在の有無によって騒音を制御するようにしているのみで、発電装置に他の電子機器を接続した場合に騒音及び照明のちらつき等の影響が発生することには全く着目しておらず、このような騒音及び照明のちらつき等の影響を低下させる技術を何ら提供していない。
そこで、本発明は、他の電子機器が接続される発電装置において、他の電子機器に与える影響を抑制できる電力変換装置及び電力変換方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電力変換装置の特徴構成は、
発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路と、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定する高調波成分判定部と、
前記高調波成分判定部が、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定した場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げる周波数制御部と、を備え、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定される場合とは、前記電力変換装置に他の電子機器が接続された場合に、前記他の電子機器が前記高調波成分の影響を受けて可聴域の周波数を有する異音を発生する場合及び光のちらつきを発生する場合の少なくともいずれかである点にある。
電力変換装置のインバータ回路は、発電装置が発電した直流電圧を交流電圧に変換する装置であるが、変換後の交流電圧の電力波形には、電力変換装置が生成しようとしている生成波形に加えて、インバータ回路のスイッチング周波数の影響を受ける高調波成分が含まれる。そして、電力変換装置に発電装置以外の他の電子機器が接続された場合に、発電装置からの交流電圧が高調波成分を含んだまま他の電子機器に流れ込むと、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し、また照明のちらつきが生じる場合等がある。
本発明の特徴構成によれば、インバータ回路の閉回路から外に出力される交流電圧に高調波成分が含まれると判定された場合には、インバータ回路のスイッチング周波数を上げるように制御する。高調波成分はインバータ回路のスイッチング周波数に同期して生成されるため、スイッチング周波数を上げることにより、高調波成分の周波数も上がる。これにより、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数が可聴域外または可聴域外に近づく。よって、異音が耳に聞こえ難くなり、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
また、上記の電力変換装置は、スイッチング周波数を制御して、電力変換装置に接続される他の電子機器の異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制する。そのため、他の電子機器が異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制するための装置を備える必要がなく、さらに、他の電子機器が騒音抑制及びちらつき抑制等のための制御をする必要がない。よって、騒音抑制及びちらつき抑制等のための装置及び制御を備えない新たな他の電子機器が、電力変換装置に接続された場合でも、当該電力変換装置により新たな電子機器による異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制できる。これにより、電力変換装置に、新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
さらに、
記高調波成分判定部が、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定した場合には、前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることから以下の作用効果を奏することができる。
高調波成分判定部により、インバータ回路の閉回路から外に出力される交流電圧に高調波成分が含まれるか否かを自動で判定できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧に含まれると判定された前記高調波成分の周波数が閾値以下のとき、前記スイッチング周波数を上げる、点にある。
インバータ回路の閉回路から外に出る高調波成分の周波数が閾値以下と低い場合、電力変換装置に他の電子機器を接続すると、他の電子機器が低い周波数の高調波成分の影響を受けて異音を発生し、騒音問題が生じる。また、低い周波数の高調波成分の影響により照明のちらつきの問題が生じる等する。
本発明の特徴構成によれば、高調波成分の周波数が閾値以下と低い場合には、インバータ回路のスイッチング周波数を上げて高調波成分の周波数を上げる。これにより、高調波成分の影響によって他の電子機器から発生する異音による騒音及び照明のちらつき等を抑制する。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を可聴域外の周波数まで上げる点にある。
インバータ回路の閉回路から外に出る交流電圧に高調波成分が含まれる場合、電力変換装置に接続された他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し得る。そこで、スイッチング周波数を可聴域外の周波数まで上げることで、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音が耳に聞こえ難くし、騒音となるのを抑制できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記スイッチング周波数が上げられた後に、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれなくなったと判定された場合には、前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げる点にある。
周波数制御部は、交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合にスイッチング周波数を上げる制御をした後に、高調波成分が含まれなくなったときは、スイッチング周波数を下げる。交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれなくなったことで、電力変換装置に接続された他の電子機器への高調波成分の影響がなくなり、異音による騒音及び照明のちらつき等が発生しにくい。この場合には、スイッチング周波数を下げることで、電力変換装置の電力変換効率を向上できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知する報知部と、
前記報知部による報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
をさらに備え、
前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる点にある。
電力変換装置に発電装置以外の電子機器が接続された場合に、発電装置からの交流電圧が高調波成分を含んだまま他の電子機器に流れ込むと、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し、また照明のちらつきが生じる場合等がある。
上記特徴構成によれば、高調波成分を含んだ交流電圧がインバータ回路の閉回路から外に出力される場合には、報知を行い、スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数を受け付ける。スイッチング素子のスイッチング周波数が、この設定周波数に設定されることで、高調波成分の周波数も上がる。これにより、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数が可聴域外または可聴域外に近づく。これにより、異音が耳に聞こえ難くなり、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記設定受付部は、前記設定周波数の設定を段階的に受付可能に構成されている点にある。
設定周波数を段階的に調整できることで、スイッチング周波数が過剰に高くならないように制御して、高調波成分の影響による騒音及び照明のちらつきを抑制しつつ、電力変換装置の電力変換効率が低下するのを抑制できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記スイッチング周波数が上げられた後に、前記高調波成分判定部が、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれなくなったと判定すると、前記報知部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げるように報知し、
前記設定受付部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げることが可能な設定周波数の設定を受け付け、
前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に下げる点にある。
インバータ回路の閉回路から外に出力される交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれていない場合には、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音による騒音及び照明のちらつき等を発生しにくくなる。この場合には、スイッチング周波数を下げることで、電力変換装置の電力変換効率を向上できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる点にある。
電力変換装置に発電装置以外の他の電子機器が接続された場合に、発電装置からの交流電圧が高調波成分を含んだまま他の電子機器に流れ込むと、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し、また照明のちらつきが生じる場合等がある。本特徴構成によれば、異音の発生及び照明のちらつき等に基づいて、ユーザが、設定受付部にスイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数を入力すると、周波数制御部はスイッチング周波数を設定周波数に制御する。これにより、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数を可聴域外または可聴域外に近づけて、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
本発明に係る電力変換装置の更なる特徴構成は、
前記設定受付部は、前記設定周波数の設定を段階的に受付可能に構成されている点にある。
設定周波数を段階的に調整できることで、スイッチング周波数が過剰に高くならないように制御して、高調波成分の影響による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制しつつ、電力変換装置の電力変換効率が低下するのを抑制できる。
本発明に係る電力変換方法の特徴構成は、
スイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路を備える電力変換装置における電力変換方法であって、
前記スイッチング素子の切り替えにより、発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するステップと、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定するステップと、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップと、を備え、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定される場合とは、前記電力変換装置に他の電子機器が接続された場合に、前記他の電子機器が前記高調波成分の影響を受けて可聴域の周波数を有する異音を発生する及び光のちらつきを発生する場合の少なくともいずれかである点にある。
上述と同様に、異音による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制し、また、電力変換装置に新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
本発明に係る電力変換方法の更なる特徴構成は、
記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知するステップと、
報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップと、
をさらに備え、
前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる点にある。
上述と同様に、異音による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制し、また、電力変換装置に新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
本発明に係る電力変換方法の更なる特徴構成は、
記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップをさらに備え、
前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる点にある。
上述と同様に、異音による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制し、また、電力変換装置に新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
本発明に係る電力変換装置の特徴構成は、
発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路と、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げる周波数制御部と、を備え、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定する高調波成分判定部と、
前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知する報知部と、
前記報知部による報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
をさらに備え、
前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる点にある。
電力変換装置のインバータ回路は、発電装置が発電した直流電圧を交流電圧に変換する装置であるが、変換後の交流電圧の電力波形には、電力変換装置が生成しようとしている生成波形に加えて、インバータ回路のスイッチング周波数の影響を受ける高調波成分が含まれる。そして、電力変換装置に発電装置以外の他の電子機器が接続された場合に、発電装置からの交流電圧が高調波成分を含んだまま他の電子機器に流れ込むと、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し、また照明のちらつきが生じる場合等がある。
本発明の特徴構成によれば、インバータ回路の閉回路から外に出力される交流電圧に高調波成分が含まれる場合には、インバータ回路のスイッチング周波数を上げるように制御する。高調波成分はインバータ回路のスイッチング周波数に同期して生成されるため、スイッチング周波数を上げることにより、高調波成分の周波数も上がる。これにより、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数が可聴域外または可聴域外に近づく。よって、異音が耳に聞こえ難くなり、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
また、上記の電力変換装置は、スイッチング周波数を制御して、電力変換装置に接続される他の電子機器の異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制する。そのため、他の電子機器が異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制するための装置を備える必要がなく、さらに、他の電子機器が騒音抑制及びちらつき抑制等のための制御をする必要がない。よって、騒音抑制及びちらつき抑制等のための装置及び制御を備えない新たな他の電子機器が、電力変換装置に接続された場合でも、当該電力変換装置により新たな電子機器による異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制できる。これにより、電力変換装置に、新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
電力変換装置に発電装置以外の電子機器が接続された場合に、発電装置からの交流電圧が高調波成分を含んだまま他の電子機器に流れ込むと、他の電子機器が高調波成分の影響を受けて異音を発生し、また照明のちらつきが生じる場合等がある。
上記特徴構成によれば、高調波成分を含んだ交流電圧がインバータ回路の閉回路から外に出力される場合には、報知を行い、スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数を受け付ける。スイッチング素子のスイッチング周波数が、この設定周波数に設定されることで、高調波成分の周波数も上がる。これにより、高調波成分の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数が可聴域外または可聴域外に近づく。これにより、異音が耳に聞こえ難くなり、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
本発明に係る電力変換方法の特徴構成は、
スイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路を備える電力変換装置における電力変換方法であって、
前記スイッチング素子の切り替えにより、発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するステップと、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップと、
を備え、
前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定するステップと、
前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知するステップと、
報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップと、
をさらに備え、
前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる点にある。
上述と同様に、異音による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制し、また、電力変換装置に新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
分散電源として燃料電池システムを各家庭に配置した場合の構成図である。 燃料電池システムの構成図である。 燃料電池と商用電力系統との間に電力変換装置のみが接続されている電気回路図である 燃料電池と商用電力系統との間に接続されている電力変換装置に、他の電子機器として太陽光発電装置が接続された電気回路図である。 実施形態に係る電力変換装置の電気回路図である。 実施形態に係る電力変換装置における周波数制御フローを示すフローチャートの一例である。 スイッチング周波数をユーザから受け付け可能な電力変換装置の電気回路図である。 つまみ調整部材が設けられた電力変換装置の模式図である。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る電力変換装置を有する燃料電池システムについて、図面を参照して説明する。図1は、分散電源として燃料電池システムを各家庭に配置した場合の構成図である。
(1)燃料電池システムを備える家庭の構成
各家庭10には、電力を発電する燃料電池1(発電装置)を含む電力発電部20aと貯湯タンク20bとを備える燃料電池システム20が設置されている。また、各家庭10内で使用される設備としては、図1に示すように、例えば、給湯器10a及びお風呂10bなどの給湯設備と、エアコン10c、照明10d、テレビ10e及び冷蔵庫10fなどの家電機器とが挙げられる。給湯器10a及びお風呂10bなどの給湯設備は、燃料電池システム20の貯湯タンク20bに接続されて、貯湯タンク20bからお湯の供給を受ける。
また、各家庭10は、燃料電池システム20が発電する発電電力の供給を受けるだけでなく、商用電力系統30に接続されており商用電力の供給を受ける。よって、各家庭10のエアコン10c、照明10d、テレビ10e及び冷蔵庫10fなどの家電機器は、燃料電池システム20の電力発電部20aからの発電電力と、商用電力系統30からの商用電力との少なくともいずれかから電力の供給を受けて駆動される。
(2)燃料電池システム
以下に、燃料電池システム20について説明する。図2は、燃料電池システムの構成図である。
燃料電池システム20は、前述の通り電力発電部20aと貯湯タンク20bとを備えている。電力発電部20aは、基本的に、燃料ガス及び酸素ガスを反応させて発電する燃料電池1と、燃料電池1から排出される排ガスの熱を回収する熱交換器2と、熱交換器2による熱回収後の排ガスからの凝縮水を回収して精製する水精製器4と、水精製器4により精製された凝縮水を回収する改質水タンク5と、凝縮水とは独立に、改質水タンク5へ水を供給可能な水供給部6とを備えている。この燃料電池システム20は、図示しない運転制御部により制御されて運転される。
以下、燃料電池システム20の各部の構成について説明する。
燃料電池1は、原燃料流路11を介して供給される原燃料(例えば、都市ガス13A)を水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器12と、燃料ガス流路13を介して改質器12で生成された燃料ガスが供給されるアノード15と、空気流路14を介して空気(酸素ガスの一例)が供給されるカソード16と、アノード15とカソード16との間に介在させる電解質17と、を有しており、供給された燃料ガス及び空気を反応させて発電するようになっている。そして、燃料電池1は、アノード15とカソード16とから発電反応に用いられた後にそれぞれ排出される燃料ガス及び空気が供給される燃焼部18を備え、この燃焼部18により燃料ガス中に残存する燃料成分が燃焼されて排ガスが生じるようになっている。なお、後述するように、改質器12には水供給路52を介して改質水タンク5から水が供給されるようになっており、改質器12は、改質水タンク5からの水を用いて原燃料の水蒸気改質を行うようになっている。
熱交換器2には、燃料電池1から排出される排ガスが排ガス供給路21を介して供給され、熱回収後の排ガスが排ガス排出路22を介して排気されるようになっている。そして、熱交換器2には、湯水を貯える貯湯タンク20bと熱交換器2との間で湯水を循環させる循環路23を介して貯湯タンク20bからの湯水が供給されるようになっており、熱交換器2は、燃料電池1から排出される排ガスと湯水とを熱交換させるようになっている。なお、循環路23には、ポンプ24、放熱ファン25aを備える放熱器25、及び、図示しない温度センサ等が設けられている。また、貯湯タンク20bには、貯湯タンク20b中の湯水を出湯するための出湯路31、及び、湯水の出湯に応じて貯湯タンク20bに給水するための給水路32が設けられている。
改質水タンク5は、燃料電池1から排出された排ガスから生じる凝縮水を回収するためのものであり、本実施形態では、熱交換器2による熱回収後の排ガスから凝縮水を回収するようになっている。また、本実施形態では、改質水タンク5に供給される凝縮水を水精製器4により精製するようになっており、具体的には、排ガス排出路22を流れる排ガスから凝縮水回収路41を介して凝縮水を水精製器4に回収して、水精製器4により精製された凝縮水が凝縮水回収路51を介して改質水タンク5に回収されるようになっている。また、改質水タンク5に貯留された凝縮水(及び水供給部6から供給される水)は、ポンプ53の運転により、水供給路52を介して改質器12に供給可能になっている。また、改質水タンク5には水位検出器54が設けられており、改質水タンク5における水位を検出可能になっている。
また、改質水タンク5には、凝縮水とは独立に、水供給部6から水を供給可能になっている。具体的には、水供給部6は水道水を供給するようになっており、注水運転として、注水指令に応じて運転制御部が弁62を開動作させることで水供給部6から補給水供給路61を介して水が供給されるようになっている。そして、流量計63により注水運転開始からの注水量を計測して、この注水量が予め定めた目標注水量に達するまで注水が行われるようになっている。また、水道水は凝縮水に比べ不純物が多い可能性が高いため、水供給部6は、注水運転において、水精製器4を経由して改質水タンク5へ水を供給可能にして、不純物が取り除かれた後の水が改質水タンク5に供給されるようになっている。
燃料電池1で発電された直流電力の直流電圧は、商用電力系統30の商用電力と連系するために、以下の電力変換装置70において交流電圧に変換される。
(3)電力変換装置
次に、電力変換装置70について説明する。
ここで、本実施形態では、燃料電池1が発電した電力を変換する電力変換装置70に他の電子機器が接続される場合において、騒音及び照明のちらつき等の電子機器への影響を抑制できる技術を得ることを目的としている。そこで、まず、燃料電池1と商用電力系統30との間に電力変換装置70のみが接続されており、他の電子機器が接続されていない電気回路(図3)と、電力変換装置70に燃料電池1以外の他の電子機器が接続されている電気回路(図4)とにおいて、騒音及び照明のちらつき等の問題発生の有無について検討する。
(3-1)騒音及び照明のちらつき等の問題発生の検討
まず図3を用いて、燃料電池1と商用電力系統30との間に電力変換装置70のみが接続されている電気回路について騒音及び照明のちらつき等の問題発生の有無を検討する。図3は、燃料電池と商用電力系統との間に電力変換装置のみが接続されている電気回路図である。電力変換装置70は、燃料電池システム20と商用電力系統30との間で連系運転可能なように、燃料電池システム20で発電された直流電力の直流電圧を、商用電力系統30の商用電力の交流電圧に変換する。
電力変換装置70は、燃料電池1のアノード15及びカソード16に接続されており、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73を備えている。これら昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73は、閉回路を構成している。図3では、コンデンサC1の一端とリアクトル73aの出力端とがノードN1で接続されており、コンデンサC1の他端とリアクトル73bの出力端とがノードN2で接続されている。ノードN1及びノードN2から昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73側が閉回路内であり、ノードN1及びノードN2より当該閉回路と反対側が閉回路の外である。
昇圧回路71は、燃料電池1の直流電力の直流電圧を昇圧する。インバータ回路72は、昇圧回路71で昇圧された直流電圧を交流電圧に変換する。平滑回路73は、インバータ回路72で変換された交流電圧のノイズを除去する。
インバータ回路72は、図3に示すように、スイッチング素子72a~72dを備えている。スイッチング素子72a~72dは、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)から構成されている。その他、スイッチング素子72a~72dは、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)等のスイッチングトランジスタから構成されてもよい。そして、各スイッチング素子72a~72dそれぞれには、コレクタ端子とエミッタ端子との間に還流ダイオードD7a~D7dが接続されている。
スイッチング素子72a及びスイッチング素子72bは、昇圧回路71の1対の出力端の間に直列に接続されている。つまり、スイッチング素子72aのコレクタ端子が昇圧回路71の出力端の一端に接続され、スイッチング素子72aのエミッタ端子とスイッチング素子72bのコレクタ端子とが接続され、スイッチング素子72bのエミッタ端子が昇圧回路71の出力端の他端に接続されている。
同様に、スイッチング素子72c及びスイッチング素子72dは、昇圧回路71の1対の出力端の間に直列に接続されている。つまり、スイッチング素子72cのコレクタ端子が昇圧回路71の出力端の一端に接続され、スイッチング素子72cのエミッタ端子とスイッチング素子72dのコレクタ端子とが接続され、スイッチング素子72dのエミッタ端子が昇圧回路71の出力端の他端に接続されている。
平滑回路73は、リアクトル73a、リアクトル73b及びコンデンサC1を備えている。リアクトル73aの一端は、スイッチング素子72aのエミッタ端子とスイッチング素子72bのコレクタ端子との間に接続されており、他端はコンデンサC1の一端に接続されている。リアクトル73bは、スイッチング素子72cのエミッタ端子とスイッチング素子72dのコレクタ端子との間に接続されており、他端はコンデンサC1の他端に接続されている。リアクトル73a、リアクトル73b及びコンデンサC1は、インバータ回路72から出力された交流電圧を平滑化、つまり交流電圧のノイズを除去するノイズ除去フィルタとして機能する。
このような電力変換装置70は次のように動作する。燃料電池1が発電した直流電力の直流電圧は、昇圧回路71によって昇圧される。インバータ回路72は、スイッチング素子72a及びスイッチング素子72dがオンであり、スイッチング素子72b及びスイッチング素子72cがオフのときの第1ループと、スイッチング素子72a及びスイッチング素子72dがオフであり、スイッチング素子72b及びスイッチング素子72cがオンのときの第2ループとの切り替えにより動作する。昇圧された直流電圧は、インバータ回路72に入力されると、所定のスイッチング周波数により第1ループと第2ループとが切り替えられることにより、交流電圧に変換される。インバータ回路72から出力された交流電圧は平滑回路73に導入される。このように燃料電池システム20が発電した発電電力と、商用電力系統30の商用電力とは、上述の電力変換装置70を介して連系運転可能となる。
図3に示すように、平滑回路73のリアクトル73aを経て電圧変化が弱められた交流電圧P1は、生成波形W1と、高調波成分W2とから構成されている。生成波形W1は、電力変換装置70が生成しようとしている波形であり、例えば商用電力の50Hz又は60Hzの周波数を有する波形である。また、高調波成分W2は、スイッチング周波数に同期して生成される成分である。
図3に示す電気回路図の場合、電力変換装置70が、燃料電池1と商用電力系統30との間に接続されており、電力変換装置70に他の電子機器が接続されていない。この場合、燃料電池1及び電力変換装置70を含む回路が1つの回路となっている。よって、コンデンサC1の存在により、交流電圧P1の高調波成分W2の大部分が、例えば高調波成分W2の概ね100%が、リアクトル73b側に進んで電力変換装置70内に戻る。つまり、高調波成分W2の概ね100%を含んだままの交流電圧P1は電力変換装置70内に戻り、高調波成分W2をほぼ含まない交流電圧P2が、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73からなる閉回路から外に出力され、商用電力系統30に出力される。
なお、交流電圧P1はリアクトル73aを経た電圧であり、前述の通り電力変換装置70内に戻るが、リアクトル73bを経た電圧もまた前述と同様に電力変換装置70内に戻る。
次に、図3に示す電力変換装置70に燃料電池1以外の他の電子機器が接続されている電気回路について検討する。ここで、他の電子機器としては、例えば、図1に示すエアコン10c、照明10d、テレビ10e及び冷蔵庫10fなどの家電機器及び太陽光発電装置などの他の発電装置が挙げられる。図4は、燃料電池と商用電力系統との間に接続されている電力変換装置に、他の電子機器として太陽光発電装置が接続された電気回路図である。
図4において、燃料電池1のアノード15及びカソード16に電力変換装置70が接続されている構成は、図3と同様である。図4の電気回路図では、図3とは異なり、電力変換装置70に他の電子機器として太陽光発電装置90が接続されている。さらに、電力変換装置70には、太陽光発電装置90で発電された直流電力の直流電圧を、商用電力系統30の商用電力の交流電圧に変換する電力変換装置80が接続されている。電力変換装置80は、太陽光発電装置90に接続されており、昇圧回路81、インバータ回路82及び平滑回路83を備えている。インバータ回路82は、スイッチング素子82a~82d及び還流ダイオードD8a~D8dを備えている。平滑回路83は、リアクトル83a、リアクトル83b及びコンデンサC2を備えている。昇圧回路81、インバータ回路82及び平滑回路83は、電力変換装置70の昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73と同様の構成であるので説明を省略する。
なお、図3と同様に、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73は、閉回路を構成している。また、コンデンサC1の一端とリアクトル73aの出力端とがノードN1で接続されており、コンデンサC1の他端とリアクトル73bの出力端とがノードN2で接続されている。ノードN1及びノードN2から昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73側が閉回路内であり、ノードN1及びノードN2より当該閉回路と反対側が閉回路の外である。
図3と同様に、図4においても、燃料電池1が発電した直流電圧は、昇圧回路71及びインバータ回路72を経て交流電圧に変換されて平滑回路73に入力される。リアクトル73aを経た交流電圧P1は、生成波形W1と、高調波成分W2とから構成されている。ここで、図4の電気回路では、電力変換装置70に他の電子機器として太陽光発電装置90が接続されており、燃料電池1、電力変換装置70、電力変換装置80及び太陽光発電装置90を含む回路が1つの回路となっている。この回路において、一般的に、燃料電池1側の電力変換装置70のコンデンサC1の容量は、他の電子機器である太陽光発電装置90側の電力変換装置80のコンデンサC2の容量より小さい。このように燃料電池1側のコンデンサC1の容量を小さくすることで、例えば燃料電池システム20のコストを削減できる。このことは、太陽光発電装置90以外の家電機器等の他の電子機器が、電力変換装置70に接続された場合も同様である。つまり、燃料電池1側のコンデンサC1の容量は、家電機器等の他の電子機器側のコンデンサC2の容量より小さい。
このように、燃料電池1、電力変換装置70、電力変換装置80及び太陽光発電装置90を含む回路が1つの回路に構成されている場合において、コンデンサC1の容量<コンデンサC2の容量となっているため、交流電圧はコンデンサC1よりもコンデンサC2により多く印加される。そのため、コンデンサC2の存在により、交流電圧P1の高調波成分W2の例えば80%が閉回路の外に出力され、交流電圧P1の高調波成分W2の残りの例えば20%が、リアクトル73b側に進んで電力変換装置70内に戻る。つまり、交流電圧P1の高調波成分W2の約20%を含んだ交流電圧は電力変換装置70内に戻り、交流電圧P1の高調波成分W2の約80%を含んだ交流電圧P3が、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73からなる閉回路から外に出力され、商用電力系統30に出力される。
この交流電圧P3は商用電力系統30の商用電力と連系され、交流電圧P4となって太陽光発電装置90側のコンデンサC2に印加される。交流電圧P4には、交流電圧P1の高調波成分W2の例えば約80%からなる、交流電圧P4の高調波成分W2が含まれている。この交流電圧P4は、コンデンサC2に印加されて燃料電池1側の電力変換装置70に戻る。そして、燃料電池1側に戻る過程において、他の電子機器である太陽光発電装置90側のリアクトル84に交流電圧P4が印加される。交流電圧P4には、前述の通り交流電圧P1の高調波成分W2の例えば約80%からなる、交流電圧P4の高調波成分W2が含まれているため、この交流電圧P4の高調波成分W2がリアクトル84に印加される。よって、リアクトル84が高調波成分W2により磁歪して、つまり交流電圧P4の高調波成分W2の影響により形状に歪みが生じて、リアクトル84が異音を発生する。ここでは、リアクトル84が交流電圧P4の高調波成分W2の影響を受けているが、他の電子機器のリアクトル84以外の電子部品もまた交流電圧P4の高調波成分W2の影響を受けて異音を発生し得る。このように他の電子機器の電子部品である例えばリアクトル84が異音を発生すると、騒音問題が生じる。また、他の電子部品が照明に関連する部品である場合には、この部品が交流電圧P4の高調波成分W2の影響を受けて照明のちらつき等の問題が生じる。
(3-2)騒音及び照明のちらつき等の問題抑制のための構成
本実施形態では、上記した騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制するために、電力変換装置70においてスイッチング素子72a~72dのスイッチング周波数を制御する。なお、制御前においては、スイッチング周波数は、例えば可聴域内などの比較的低い周波数であるとする。
図5は、実施形態に係る電力変換装置の電気回路図である。本実施形態に係る電力変換装置70は具体的には、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73等以外に、交流電圧に高調波成分が含まれているか否かを判定する高調波成分判定部101と、インバータ回路72のスイッチング周波数を制御する周波数制御部103とをさらに備えている。
高調波成分判定部101は、図5に示すように、昇圧回路71、インバータ回路72及び平滑回路73からなる閉回路から外に出力された交流電圧P3の電力波形を監視している。そして、高調波成分判定部101は、交流電圧P3の電力波形に、生成波形W1以外の高調波成分W2が含まれるか否かを判定する。さらに、高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出すると、検出した高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th(閾値)以下か否かを判定する。高調波成分閾値Thは、例えば可聴域内と可聴域外との境界の周波数で定義される。つまり、高調波成分判定部101は、高調波成分W2が可聴域内の周波数成分であるか否かを判定する。そして、高調波成分判定部101は、判定結果を周波数制御部103に出力する。
より具体的に高調波成分判定部101での動作の一例を説明すると、高調波成分判定部101は、例えば、交流電圧P3の電力波形をフーリエ変換し、生成波形W1及びその他の高調波成分W2に分離する。このとき、生成波形W1は、50Hz又は60Hzにおいてピークを有する波形である。高調波成分W2は、複数の高調波成分の組み合わせから構成されている。よって、高調波成分W2は、所定の周波数において複数のピークを有しており、高調波成分判定部101は、最もピークの大きな、つまり支配的な高調波成分を高調波成分W2として検出する。なお、高調波成分W2は、スイッチング周波数に同期して生成されるため、複数の組み合わせからなる高調波成分において、スイッチング周波数と概ね同一の周波数を有する高調波成分が支配的である。そして、高調波成分判定部101は、検出した高調波成分W2の周波数を高調波成分閾値Thと比較する。
高調波成分判定部101による判定の結果、交流電圧P3に高調波成分閾値Th以下の高調波成分W2が含まれる場合には、周波数制御部103は、スイッチング素子72a~72dのスイッチング周波数を、現在のスイッチング周波数よりも所定値だけ上げるように制御する。所定値とは、特に限定されないが、5kHzなどであり、所定値だけ上げた後のスイッチング周波数は、例えば20kHz、25kHz、30kHzなどになる。
このようにスイッチング周波数を上げることで、スイッチング周波数に同期して生成される高調波成分W2の周波数も上がる。上昇後のスイッチング周波数は、スイッチング周波数の影響を受ける高調波成分W2が他の電子機器の電子部品に流れ込んだ場合に、他の電子部品が発生する異音が騒音とならない程度の周波数である。例えば、上昇後のスイッチング周波数は、可聴域外に近い周波数であり、より好ましくは可聴域外の周波数である。可聴域外の周波数としては、例えば20kHz以上が挙げられる。このようなスイッチング周波数の調整は、照明のちらつきの抑制にも効果がある。
上記のように、電力変換装置70の閉回路から外に出力される交流電圧P3に高調波成分W2が含まれる場合には、インバータ回路72のスイッチング周波数を所定値だけ上げるように制御する。高調波成分W2はインバータ回路72のスイッチング周波数に同期して生成されるため、スイッチング周波数を上げることにより、高調波成分W2の周波数も上がる。これにより、高調波成分W2の影響により他の電子機器から発生する異音の周波数が可聴域外または可聴域外に近づく。よって、異音が耳に聞こえ難くなり、騒音問題を抑制できる。また、高調波成分W2の周波数が上がることで、照明のちらつきの間隔が狭まる等して、ちらつきの問題も抑制できる。
また、上記の電力変換装置70は、スイッチング周波数を制御して、電力変換装置70に接続される他の電子機器の異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制する。そのため、他の電子機器が異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制するための装置を備える必要がなく、さらに、他の電子機器が騒音抑制及びちらつき抑制等のための制御をする必要がない。よって、騒音抑制及びちらつき抑制等のための装置及び制御を備えない新たな他の電子機器が、電力変換装置70に接続された場合でも、当該電力変換装置70により新たな電子機器による異音による騒音の発生及び照明のちらつき等を抑制できる。これにより、電力変換装置70に、新たな電子機器を接続できる自由度を向上できる。
なお、高調波成分判定部101による判定の結果、交流電圧P3に高調波成分W2が含まれない場合あるいは、交流電圧P3に高調波成分W2が含まれるが、高調波成分閾値Thを超える場合には、周波数制御部103は、スイッチング周波数を現在の周波数に維持する。
周波数制御部103がスイッチング周波数を上げるように制御した後も、高調波成分判定部101は、閉回路の外に出力される交流電圧P3の電力波形を監視し、前述と同様に、交流電圧P3の電力波形に、生成波形W1以外の高調波成分W2が含まれるか否かを判定する。高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出すると、検出した高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th(閾値)以下か否かを判定する。高調波成分判定部101による判定の結果、交流電圧P3に高調波成分閾値Th以下の高調波成分W2が含まれる場合には、周波数制御部103は、再びスイッチング周波数を現在のスイッチング周波数よりも所定値だけ上げるように制御する。
一方、高調波成分判定部101が高調波成分W2を検出しなかった場合、あるいは、周波数制御部103が高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Thを超えていると判定した場合には、周波数制御部103は、スイッチング周波数を所定値だけ下げる。この場合には、スイッチング周波数を下げることで、電力変換装置70の電力変換効率を向上できる。
なお、スイッチング周波数を上げる場合の所定値と、スイッチング周波数を下げる場合の所定値とは異なっていてもよいし、同じであってもよい。また、所定値の幅も一定であってもよいし、異なっていてもよい。
(4)騒音及び照明のちらつき等の抑制のための周波数制御フロー
次に、騒音及び照明のちらつき等の抑制のための高調波成分判定部101及び周波数制御部103を備えている本実施形態の電力変換装置70での周波数制御フローについて説明する。図6は、実施形態に係る電力変換装置における周波数制御フローを示すフローチャートの一例である。
ステップS1:高調波成分判定部101は、電力変換装置70、つまり閉回路から外に出力された交流電圧P3の電力波形を監視する。
ステップS2:高調波成分判定部101は、交流電圧P3の電力波形に高調波成分W2が含まれるか否かを判断する。高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出すると(ステップS2でYes)、ステップS3に処理を進める。一方、高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出しなかった場合(ステップS2でNo)は、ステップS1において交流電圧P3の監視を続ける。
ステップS3:高調波成分判定部101は、高調波成分W2の周波数と高調波成分閾値Thとを比較し、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下と判定すると(ステップS3においてYes)、ステップS4に処理を進める。一方、高調波成分判定部101は、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Thを超えていると判断すると(ステップS3においてNo)、ステップS1において交流電圧P3の監視を続ける。
ステップS4:周波数制御部103は、スイッチング素子72a~72dのスイッチング周波数を、現在のスイッチング周波数よりも所定値だけ上げるように制御する。
ステップS5:高調波成分判定部101は、交流電圧P3の電力波形の監視を続ける。
ステップS6:高調波成分判定部101は、交流電圧P3の電力波形に高調波成分W2が含まれるか否かを判断する。高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出すると(ステップS6でYes)、ステップS7に処理を進める。一方、高調波成分判定部101は、高調波成分W2を検出しなかった場合(ステップS6でNo)は、ステップS8に処理を進める。
ステップS7:高調波成分判定部101は、高調波成分W2の周波数と高調波成分閾値Thとを比較し、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下と判定すると(ステップS7においてYes)、ステップS4に処理を進め、さらに周波数制御部103がスイッチング周波数を上げる。一方、周波数制御部103は、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Thより大きいと判定すると(ステップS7においてNo)、ステップS8に処理を進める。
ステップS8:周波数制御部103は、スイッチング周波数を初期値に戻すなど、スイッチング周波数を現在のスイッチング周波数よりも所定値だけ下げるように制御する。スイッチング周波数を下げた後も、高調波成分判定部101はステップS1において交流電圧P3の電力波形の監視を続ける。
[別実施形態]
(1)上記実施形態では、一つの高調波成分閾値Thと高調波成分の周波数とを比較し、高調波成分の周波数が高調波成分閾値Th以下となった場合に、電力変換装置70のスイッチング周波数を上げる。しかし、一つの高調波成分閾値Thだけではなく、複数の高調波成分閾値に基づいて、スイッチング周波数を制御してもよい。
例えば、高調波成分閾値には、第1高調波成分閾値Th1と、第1高調波成分閾値Th1より大きい第2高調波成分閾値Th2とが含まれる。また、後述の第1設定周波数H1は第2設定周波数H2よりも大きい。
高調波成分判定部101が交流電圧P3の電力波形に高調波成分W2を検出した場合、検出された高調波成分W2が第1高調波成分閾値Th1より大きく第2高調波成分閾値Th2以下の場合は、周波数制御部103は、スイッチング周波数を第2設定周波数H2に設定する。また、検出された高調波成分W2が第1高調波成分閾値Th1以下の場合は、周波数制御部103は、スイッチング周波数を第1設定周波数H1に設定する。
高調波成分W2の周波数が小さいほどスイッチング周波数を第2設定周波数H2から第1設定周波数H1に段階的に上げることで、スイッチング周波数を段階的に可聴域外に近い又は可聴域外の周波数に設定できる。このように段階的にスイッチング周波数を調整可能であると、スイッチング周波数が過剰に高くならないように制御して、スイッチング周波数に同期する高調波成分の影響による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制しつつ、電力変換装置70の電力変換効率が低下するのを抑制できる。
(2)上記実施形態では、高調波成分判定部101が交流電圧P3において高調波成分W2を検出し、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下である場合に、周波数制御部103がスイッチング周波数を上げるように制御する。しかし、高調波成分閾値Th以下の高調波成分W2が検出されると、サービスマン等のユーザに報知を行い、設定するスイッチング周波数をユーザから受け付けるようにしてもよい。
図7は、スイッチング周波数をユーザから受け付け可能な電力変換装置の電気回路図である。図7の電力変換装置70は、図5の電力変換装置70に加えて、報知部105及び設定受付部107を備えている。その他の電力変換装置70の構成は実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下に、図7の電力変換装置におけるスイッチング周波数の制御について説明する。
高調波成分判定部101が、交流電圧P3において高調波成分W2を検出し、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下であると判定すると、報知部105は、スイッチング周波数を上げるために、現在のスイッチング周波数よりも高い設定周波数Hを入力するようにユーザに報知する。設定受付部107は、ユーザから設定周波数Hの入力を受け付ける。このとき、設定受付部107は、入力された設定周波数Hが現在のスイッチング周波数よりも高い場合にのみ設定周波数Hを受け付け、入力された設定周波数Hが現在のスイッチング周波数以下の場合はユーザに新たな設定周波数Hの入力を促す。周波数制御部103は、現在のスイッチング周波数を、受け付けた設定周波数Hに変更する。
ここで、ユーザが設定周波数Hを入力する部材としては、これに限定されないが、つまみ調整部材75が挙げられる。図8は、つまみ調整部材が設けられた電力変換装置の模式図である。つまみ調整部材75は、例えば回転式のつまみであり、ユーザはつまみ調整部材75を回転させることで例えば0~40kHzの範囲で所望の設定周波数を入力できる。
また、現在のスイッチング周波数を、より高い設定周波数Hに変更した後も、高調波成分判定部101は交流電圧P3を監視している。高調波成分判定部101が、交流電圧P3において高調波成分W2を検出しなくなった場合、あるいは、検出した高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Thより大きいと判断すると、報知部105は、スイッチング周波数を下げるために、現在のスイッチング周波数よりも低い設定周波数Hを入力するようにユーザに報知する。設定受付部107は、ユーザから設定周波数Hの入力を受け付ける。このとき、設定受付部107は、入力された設定周波数Hが現在のスイッチング周波数よりも低い場合にのみ設定周波数Hを受け付け、入力された設定周波数Hが現在のスイッチング周波数以上の場合はユーザに新たな設定周波数Hの入力を促す。周波数制御部103は、現在のスイッチング周波数を、受け付けた設定周波数Hに変更する。上記の場合に、スイッチング周波数を下げることで、電力変換装置70の電力変換効率を向上できる。
上記の場合、設定受付部107は、ユーザから段階的に周波数の大きさが異なる複数の設定周波数Hの入力を受け付けてもよい。例えば、ユーザは報知部105から報知を受けると、まずは第1設定周波数H1を設定受付部107に入力する。第1設定周波数H1は、現在のスイッチング周波数よりも高いものとする。この第1設定周波数H1によりスイッチング周波数を設定しても、高調波成分判定部101が、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下であると判断すると、報知部105がさらに高い第2設定周波数H2を入力するようにユーザに報知する。そこで、ユーザは、第1設定周波数H1より大きい第2設定周波数H2を設定受付部107に入力してスイッチング周波数を調整する。このように段階的にスイッチング周波数を調整可能であると、スイッチング周波数が過剰に高くならないように制御して、高調波成分W2の影響による騒音及び照明のちらつき等の問題を抑制しつつ、電力変換装置70の電力変換効率が低下するのを抑制できる。
(3)上記実施形態では、高調波成分判定部101が交流電圧P3において高調波成分W2を検出し、高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th以下である場合に、周波数制御部103がスイッチング周波数を上げるように制御する。
しかし、電力変換装置70に高調波成分判定部101が設けられていなくてもよい。例えば、電力変換装置70に他の電子機器が接続された場合に、他の電子機器からの異音をユーザが検知すると、周波数制御部103がユーザから受け付けた設定周波数にスイッチング周波数を変更してもよい。
(4)上記実施形態では、交流電圧P3の電力波形に含まれる高調波成分W2の周波数が高調波成分閾値Th(閾値)以下である場合に、スイッチング素子72a~72dのスイッチング周波数を上げるように制御する。しかし、交流電圧P3の電力波形に高調波成分W2が含まれる場合に、高調波成分閾値Th(閾値)と比較することなく、周波数制御部103は、即座にスイッチング周波数を上げるように制御してもよい。
(5)上記実施形態では、各家庭10に設置される発電システムとして燃料電池システム20を例に挙げた。しかし、発電システムはこれに限定されず、例えば風力、太陽光などの発電システムであってもよい。
(6)上記実施形態では、高調波成分判定部101と周波数制御部103とが別々の機能部であるが、これらが一体の機能部であり、この機能部が高調波成分判定部101及び周波数制御部103それぞれの処理を一体として行ってもよい。
(7)上記実施形態では、電力変換装置70は昇圧回路71を備えている。しかし、電力変換装置70は、昇圧回路71を備えていなくてもよい。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 :燃料電池
20 :燃料電池システム
30 :商用電力系統
70 :電力変換装置
72 :インバータ回路
80 :電力変換装置
101 :高調波成分判定部
103 :周波数制御部
103a :報知部
103b :設定受付部
103c :変更部
105 :記憶部
W1 :生成波形
W2 :高調波成分

Claims (14)

  1. 発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定する高調波成分判定部と、
    前記高調波成分判定部が、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定した場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げる周波数制御部と、を備え、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定される場合とは、前記電力変換装置に他の電子機器が接続された場合に、前記他の電子機器が前記高調波成分の影響を受けて可聴域の周波数を有する異音を発生する場合及び光のちらつきを発生する場合の少なくともいずれかである電力変換装置。
  2. 前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧に含まれると判定された前記高調波成分の周波数が閾値以下のとき、前記スイッチング周波数を上げる、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を可聴域外の周波数まで上げる、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記スイッチング周波数が上げられた後に、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれなくなったと判定された場合には、前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げる、請求項1~3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知する報知部と、
    前記報知部による報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
    をさらに備え、
    前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる、請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記設定受付部は、前記設定周波数の設定を段階的に受付可能に構成されている、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記スイッチング周波数が上げられた後に、前記高調波成分判定部が、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれなくなったと判定すると、前記報知部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げるように報知し、
    前記設定受付部は、前記スイッチング周波数を所定値だけ下げることが可能な設定周波数の設定を受け付け、
    前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に下げる、請求項5又は6に記載の電力変換装置。
  8. 記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
    前記周波数制御部は、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる、請求項1に記載の電力変換装置。
  9. 前記設定受付部は、前記設定周波数の設定を段階的に受付可能に構成されている、請求項8に記載の電力変換装置。
  10. スイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路を備える電力変換装置における電力変換方法であって、
    前記スイッチング素子の切り替えにより、発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するステップと、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定するステップと、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップと、を備え、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定される場合とは、前記電力変換装置に他の電子機器が接続された場合に、前記他の電子機器が前記高調波成分の影響を受けて可聴域の周波数を有する異音を発生する及び光のちらつきを発生する場合の少なくともいずれかである電力変換方法。
  11. 前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知するステップと、
    報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップと、
    をさらに備え、
    前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる、請求項10に記載の電力変換方法。
  12. 記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれると判定された場合には、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップをさらに備え、
    前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる、請求項10に記載の電力変換方法。
  13. 発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げる周波数制御部と、を備え、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定する高調波成分判定部と、
    前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知する報知部と、
    前記報知部による報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付ける設定受付部と、
    をさらに備え、
    前記周波数制御部は、前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング周波数を前記設定受付部で受け付けた設定周波数に上げる電力変換装置。
  14. スイッチング素子を有し、閉回路を形成するインバータ回路を備える電力変換装置における電力変換方法であって、
    前記スイッチング素子の切り替えにより、発電装置が発電した直流電力の直流電圧を交流電圧に変換するステップと、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合には、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップと、
    を備え、
    前記インバータ回路の閉回路から外に出力される前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれるか否かを判定するステップと、
    前記交流電圧の電力波形に高調波成分が含まれる場合、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げるように報知するステップと、
    報知の後、前記スイッチング周波数を所定値だけ上げることが可能な設定周波数の設定を受け付けるステップと、
    をさらに備え、
    前記スイッチング素子のスイッチング周波数を所定値だけ上げるステップでは、前記スイッチング周波数を前記設定周波数に上げる電力変換方法。
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