JP6992630B2 - 電極板の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は,電池の構成要素である電極板の製造方法および製造装置に関する。さらに詳細には,集電箔の両面に電極層を有する構造の電極板を製造する方法および装置に関するものである。
従来から,二次電池その他各種の電池は,正負の電極板を使用して構成されている。これらの電極板は多くの場合,集電箔の両面に電極層を有する構造のものである。電極層は,電極活物質を主成分として層状に形成されたものである。一般的にこうした電極板は,原料粉末と液成分との混合物の層を集電箔の両面に形成し,その後に液成分を揮発させて除去して製造される。さらに,液成分の揮発後に,電極層を厚さ方向に加圧することが行われている(例えば特許文献1)。電極層の密度が高い方が電池容量の確保上有利だからである。
特開2009-245788号公報
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。加圧後における電極層の密度を十分に上げようとすると,製造設備の大型化が不可避なことである。電極層を加圧するロールを高荷重に対応できるものとしなければならないからである。特許文献1の技術ではロールにさらに加熱機能を付加して高密度化を図っているが,加熱機能の付加もまた製造設備の複雑化・大型化の要因である。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,設備の大型化・複雑化を抑制しつつ,高密度な電極層が得られるようにした,電極板の製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明の一態様における電極板の製造方法は,集電箔の両面に電極層を有する電極板を製造する方法であって,集電箔の両面に未成電極層を有する原電極板を送出する原板送出部と,原板送出部から送出された原電極板に両面側から接触して未成電極層を電極層とするプレスロール対と,プレスロール対を通過した電極板を受ける電極板受取部と,プレスロール対の各ロールを,原電極板および電極板の搬送方向に回転させる駆動部とを用い,原板送出部,プレスロール対,および電極板受取部の位置関係を,原電極板および電極板が一方のロールに対して巻き付く配置としておき,駆動部による各ロールの駆動を,原電極板および電極板が巻き付かれる方のロールである内ロールの円柱面の移動速度よりも,もう一方のロールである外ロールの円柱面の移動速度が速くなるように行うものである。
上記態様における電極板の製造方法では,原板送出部から送出された原電極板の両面の未成電極層が,プレスロール対を通過するときに圧縮されて電極層となる。これにより原電極板が電極板となる。ここにおいて,プレスロール対の内ロールに原電極板ないし電極板が巻き付くとともに,巻き付きの内ロールよりも外ロールの方が速い移動速度で回転する設定となっている。このため,プレスロール対によるプレス時には未成電極層に対して,プレス荷重のみならず速度差に基づく剪断力も加わる。これにより,未成電極層がより強い圧縮を受けるので,プレス荷重以上の圧縮効果が得られる。このため,密度の高い良好な電極層を有する電極板が得られる。
上記態様の電極板の製造方法ではさらに,外ロールの円柱面の移動速度を,内ロールの円柱面の移動速度の1.03~1.05倍の範囲内とすることが好ましい。速度比がこの範囲内であれば,高い圧縮効果と,原電極板ないし電極板への過大な負荷の防止とを両立することが容易にできる。
上記のいずれかの態様の電極板の製造方法ではまた,原電極板および前記電極板の前記内ロールへの巻き付き角が30~120°の範囲内であることが好ましい。巻き付き角がこの範囲内にあれば,内ロールによる原電極板および電極板の搬送が安定するとともに,原電極板および電極板の湾曲に伴うストレスが過大でない。
上記のいずれかの態様の電極板の製造方法ではさらに,原板送出部から,表裏の未成電極層の密度に差がある原電極板を,より高密度の未成電極層がプレスロール対にて内ロールの側に向くように送出することが好ましい。すなわち,より低密度の未成電極層がプレスロール対にて外ロールの側に向くように送出するのである。外ロール側では,移動速度が内ロールより速い分,未成電極層の表面と外ロールの表面との間に滑りがある。その分,外ロール側では内ロール側よりも圧縮効果が高い。このため,原電極板の表裏の未成電極層の密度差が緩和され,より均質な電極層を表裏に有する電極板が得られる。
本発明の別の一態様における電極板の製造装置は,集電箔の両面に電極層を有する電極板を製造する装置であって,集電箔の両面に未成電極層を有する原電極板を送出する原板送出部と,原板送出部から送出された原電極板に両面側から接触して未成電極層を電極層とするプレスロール対と,プレスロール対を通過した電極板を受ける電極板受取部と,プレスロール対の各ロールを,原電極板および電極板の搬送方向に回転させる駆動部とを有し,原板送出部,プレスロール対,および電極板受取部の位置関係が,原電極板および電極板が一方のロールに対して巻き付く配置に設定されており,駆動部は各ロールの駆動を,原電極板および電極板が巻き付かれる方のロールの円柱面の移動速度よりも,もう一方のロールの円柱面の移動速度が速くなるように行うものである。かかる製造装置により,前述の各態様の電極板の製造方法を実施することができる。
本構成によれば,設備の大型化・複雑化を抑制しつつ,高密度な電極層が得られるようにした,電極板の製造方法および製造装置が提供されている。
電極板の製造装置の構成を示す斜視図である。 プレスロール対によるプレス箇所付近での電極板の状況を示す断面図である。 プレスロール対の一方のロールへの電極板の巻き付き角を説明する正面図である。 本形態でのプレス力により電極層が圧縮される状況を示す拡大断面図である。 比較例でのプレス力により電極層が圧縮される状況を示す拡大断面図である。 両ロールの回転速度差と,電極率の密度上昇率との関係についての試験結果を示すグラフである。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示すように構成された電極板の製造装置および同装置により実施される電極板の製造方法として本発明を具体化したものである。
図1に示す電極板の製造装置1は,原板送出部2と,プレスロール対3と,電極板受取部4と,駆動部5とを有している。原板送出部2は,原電極板6をプレスロール対3へ向けて送り出す部位である。プレスロール対3は,原電極板6を厚さ方向に加圧して電極板7とする部位である。電極板受取部4は,プレスロール対3から電極板7を受け取って巻き取る部位である。駆動部5は,プレスロール対3の各ロールの回転を司る部分である。以下順に説明する。
原板送出部2は,ロール取付軸8と,テンションローラ9とを有している。ロール取付軸8は,原板コイル10を取り付ける軸である。原板コイル10は,原電極板6を巻き取ったものである。テンションローラ9は,原板コイル10とプレスロール対3との間の原電極板6に張力を掛けるものである。
プレスロール対3は,第1ロール11と第2ロール12とを有するロール対である。第1ロール11と第2ロール12との間に原電極板6を通すようになっている。原電極板6はプレスロール対3を通ることで,厚さ方向にやや圧縮されて電極板7となる。
電極板受取部4は,テンションローラ13と,巻き取り軸14とを有している。巻き取り軸14は,プレスロール対3を通って出てきた電極板7を巻き取って電極板コイル15を形成するものである。テンションローラ13は,プレスロール対3と電極板コイル15との間の電極板7に張力を掛けるものである。さらに,テンションローラ9とテンションローラ13とで,原電極板6および電極板7の第2ロール12への巻き付き角が規定されるようになっている。巻き付き角については後述する。
駆動部5は,制御装置16と,第1モータ17と,第2モータ18とを有している。第1モータ17と第2モータ18とで,第1ロール11と第2ロール12とを別々に回転駆動するようになっている。回転の向きはいずれも,原電極板6および電極板7を,搬送方向に原板送出部2から電極板受取部4へ推進する向きである。制御装置16は,第1モータ17および第2モータ18を制御する装置である。これにより第1ロール11と第2ロール12とを,異なる円周速度で回転させることができるようになっている。第1ロール11と第2ロール12との回転速度の関係については後述する。
ここで原電極板6および電極板7について説明する。原電極板6と電極板7とは実際には同じものであり,プレスロール対3によるプレスを受ける前の未完成段階のものを原電極板6と呼び,電極板として完成段階に至ったプレス後のものを電極板7と呼び分けている。原電極板6および電極板7の構造を図2により説明する。図2には,プレスロール対3によるプレス箇所およびその前後における原電極板6および電極板7の状況を示している。
原電極板6は,集電箔19の両面に未成電極層20を形成したものである。電極板7は,集電箔19の両面に電極層21を形成したものである。電極層21は,電極活物質を主成分として形成された層である。未成電極層20は,プレスロール対3によるプレスを受けることにより厚さ方向に圧縮されて電極層21となる,未完成の電極層である。すなわち未成電極層20は,完成した電極層21よりも密度が低いが,その点以外は特に違いのないものである。つまり原電極板6は,電極層21の原料粉末と液成分とによる層形成を集電箔19の両面に受けそして乾燥処理を経て,プレスロール対3によるプレスのみを残す段階のものである。このような段階のものを巻き取ったのが原板コイル10である。
次に,第2ロール12への巻き付き角について説明する。図3に,原電極板6および電極板7と,第2ロール12との配置関係を示す。図3に示されるように,原電極板6および電極板7は,プレスロール対3を直線状に通過するのではなく,一方のロールに巻き付きつつ通過する。原電極板6および電極板7が巻き付いているのは,第2ロール12である。すなわち原電極板6および電極板7は,第2ロール12に対してはある程度の長さの区間に渡って接触している。一方,原電極板6および電極板7は,第1ロール11に対してはほぼ一箇所で接触しているだけである。このため原電極板6および電極板7の搬送速度は,主として第2ロール12の回転により支配されることとなる。
巻き付き角θについては,30~120°の範囲内(より好ましくは30~90°の範囲内)が好ましい。巻き付き角θが小さすぎる(直線に近い)と,第2ロール12の回転による原電極板6および電極板7の搬送が安定しない。一方,巻き付き角θが大きすぎる(Uターンに近い)と,原電極板6および電極板7に掛かる湾曲のストレスが大きくなるからである。なお図2では,巻き付き角θは無視して描いた。また,電極板の製造装置1としては,テンションローラ9とテンションローラ13との少なくとも一方の位置を可変とすることで,巻き付き角θの調整機能を持たせることもできる。なお,巻き付き角θは,プレスロール対3より上流側での原電極板6の進行方向をプレスロール対3の下流側へ延長した方向と,プレスロール対3より下流側での電極板7の進行方向とがなす角である。
続いて,第1ロール11と第2ロール12との回転速度の関係について説明する。本形態の電極板の製造装置1では,第1ロール11と第2ロール12とで,回転による円柱面の移動速度に差を付けている。つまり,第1ロール11と第2ロール12とで径が同じだとすれば,回転速度が違うということである。以下,第1ロール11と第2ロール12とが同径であることとして説明する。
本形態では,第2ロール12の回転速度より第1ロール11の回転速度の方が速い設定としている。このため第1ロール11は,原電極板6および電極板7の移動に対して過剰に回転することになる。前述のように原電極板6および電極板7の搬送速度は接触距離の長い第2ロール12の回転速度により決まるからである。この,第1ロール11および第2ロール12により原電極板6の未成電極層20に加わる力について説明する。図2に示す矢印P1,P2,T1,T2,G1,G2が,第1ロール11および第2ロール12による挟み付け箇所にて未成電極層20に加わる力を示している。これらはそれぞれ,次の力である。
P1……第1ロール11から上側の未成電極層20に加わる圧縮力
P2……第2ロール12から下側の未成電極層20に加わる圧縮力
T1……第1ロール11から上側の未成電極層20に加わる剪断力
T2……第2ロール12から下側の未成電極層20に加わる剪断力
G1……力P1と力T1との合力
G2……力P2と力T2との合力
このうち,力P1と力P2とは,厚さ方向の力であり,互いに逆向きで大きさは等しい。力T1と力T2とは,搬送方向の力である。ただし力T1が前向きであるのに対し力T2は後ろ向きの力である。力T1が前向きであるのは,過剰に回転する第1ロール11により上側の未成電極層20が推進される形となるからである。力T2が後ろ向きであるのは,第1ロール11による過剰な推進に対して,回転の遅い第2ロール12が制動する形となるからである。そして力T1と力T2との大きさを比較すると,力T1の方が力T2より大きい。前述の回転速度の差による。ただしこの力T1と力T2との大きさの差は,第1ロール11と上側の未成電極層20との間の滑りによって吸収されている。力T1と力T2との大きさの差のため,合力G1と合力G2との大きさに関しても,合力G1の方が合力G2より大きいことになる。
本形態のプレスロール対3では原電極板6の未成電極層20に,上記で合力G1と合力G2として説明した斜め方向の力が印加される。このため図4に示すように,プレスによる未成電極層20の構成粒子の移動が起こりやすい。このため,プレスでの荷重がさほど大きくなくても,圧縮効果が高い。これに対して厚さ方向のプレス力P1のみが掛かる場合には,図5に示すように,プレス力に対して構成粒子の位置の安定性が高い。このため,プレスの荷重を大きくしてP1そのものを大きくしないと,高い圧縮効果が得られない。第1ロール11と第2ロール12とで回転速度に差がない場合には図5のようになりやすい。本形態では,第1ロール11と第2ロール12とで回転速度に差を付けることで,図4に示した高い圧縮効果が得られるようにしているのである。なお集電箔19は,金属箔であり電極層21と比べてはるかに硬度が高いため,プレスロール対3でほとんど圧縮されない。
さらに,上記から分かるように本形態では,原電極板6の表裏両面の未成電極層20のうち第1ロール11側の方の未成電極層20に,より大きい圧縮力が掛かる。これも第1ロール11と第2ロール12との回転速度差に起因する。そしてその分,プレスによる圧縮効果も,第2ロール12の側の未成電極層20よりも第1ロール11側の未成電極層20の方がやや大きい。
このため,もともとの原電極板6において表裏の未成電極層20間に密度の差がある場合に,プレスロール対3を通すことでその密度差を緩和することができる。すなわち,より密度の高い方の未成電極層20が第2ロール12の方を向くように,原板コイル10をロール取付軸8に取り付ければよい。
実際には,原電極板6における表裏の未成電極層20間には密度差がある場合が多い。その理由は原電極板6の製造過程にある。原電極板6の製造過程では多くの場合,表裏の未成電極層20を同時に形成するのではなく片面ずつ順次形成するからである。未成電極層20の形成の都度,目付量調整や平坦化のためのプレスが行われるので,先に形成された方の未成電極層20はプレスを2回経験してしまうからである。本形態の製造装置1では,このような表裏の密度差を軽減した電極板7を得ることができる。原電極板6における表裏の未成電極層20の密度差が小さい場合や,製品である電極板7における表裏の電極層21の密度差の許容限度が大きい場合には,原板コイル10の取り付け方が逆向きであっても問題はない。
ここで,第1ロール11と第2ロール12との回転速度差と,未成電極層20から電極層21への密度上昇率との関係を図6により説明する。本発明者はこの関係についての試験を,以下の条件で行った。
電極板の種類:厚目付正極板
プレス荷重(線圧):9800N/cm
搬送速度:10m/分
ロール径:39cm(第1ロール11,第2ロール12とも)
巻き付き角θ:30°
本試験では,第2ロール12の回転速度を上記の搬送速度を実現するための回転速度で一定とし,第1ロール11の回転速度を振ることで回転速度差を実現した。そして,プレス後における第1ロール11側の電極層21の密度(プレス後密度)を,目付量(面積当たりの付着量)と層厚とから算出した。これが高いほど良であり,低いほど不良である。
結果を図6のグラフに示す。図6のグラフにおける横軸は,第1ロール11と第2ロール12との回転速度の比を示している。すなわち横軸中の「1」は,両ロールの回転速度が同一である場合を示している。グラフ中で右へ行くほど,第1ロール11の回転速度が速いことを意味し,逆に左へ行くほど,第1ロール11の回転速度が遅いことを意味する。縦軸は,第1ロール11側の電極層21の密度変化指数を示している。ここでは密度変化指数を次のように定義している。「基準密度」とは,回転速度比が1である場合における第1ロール11側のプレス後密度,である。
密度変化指数 = 第1ロール11側のプレス後密度/基準密度
図6中では,各回転速度比における密度変化指数がプロットされている。菱形マークによるプロットは,電極板に破断が生じず正常にプレスがなされたことを示している。罰点マークによるプロットは,電極板に破断が生じたことを示している。その場合でも密度変化指数の算出は可能であった。
図6中では,横軸が「1」のところで密度変化指数が「1」となっている。これは前述の用語の定義から当然である。これよりも右へ行くと,すなわち第1ロール11の回転速度が速くなると,「1」より大きな密度変化指数が得られている。ただし回転速度比が1.06を超えると,電極板に破断が生じてNGとなった。図6より,特に優れた回転速度比といえるのは,図中に「安定領域」として示している1.03~1.05の範囲内であることが分かる。1.04以上という高めの密度変化指数が得られつつ,電極板に破断が生じることもないからである。
一方,図6中で横軸における「1」より左側の領域を見ると,右側とは異なり,特に良好な範囲といえる領域は見当たらない。速度比0.99のところで多少密度変化指数の上昇が見られるものの,電極板に破断が非常に生じやすいからである。すなわち,速度比0.98程度の,第1ロール11の回転速度を第2ロール12の回転速度よりほんの少し遅くしただけで破断が起こっている。このように,両ロールの回転速度の大小関係を本形態とは逆向きにすることは,好ましくないのである。
本形態の電極板の製造装置1での電極板の製造は,次のようにして行われる。すなわち,原板コイル10をロール取付軸8に取り付ける。その際前述のように,未成電極層20同士の密度差を考慮した向きに取り付けるのがよい。そして,原板コイル10から引き出される原電極板6を,テンションローラ9を介してプレスロール対3に進入させる。プレスロール対3の各ロールは前述の回転速度の関係となるように回転させておく。プレスロール対3を通過してきた電極板7を,テンションローラ13を介して巻き取り軸14へ導き,巻き取って電極板コイル15とする。これにより前述のように良好な電極板7が得られる。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,プレスロール対3の一方のロール(第2ロール12)に対して原電極板6および電極板7が巻き付く配置とするとともに,巻き付きの外側となる第1ロール11がより高速となるように,両ロールの回転速度に差を付けている。これにより効率よく未成電極層20を圧縮して,良好な電極層21を有する電極板7を得るようにしている。こうして,プレスロール対3をあまり大荷重対応のものとしなくても,高密度な電極層21が得られる,電極板の製造方法および製造装置1が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,前記実施の形態では,第1ロール11および第2ロール12にそれぞれモータ(第1モータ17および第2モータ18)を設けて別々に駆動した。しかしこれに限らず,共通の1つのモータで第1ロール11と第2ロール12との両方を駆動し,駆動伝達のギヤ比により回転速度差を出すようにしてもよい。
前記実施の形態ではまた,第1ロール11と第2ロール12とを同径とし,それらの回転速度差により円柱面の移動速度差を実現することとした。しかしこれに限らず,第1ロール11と第2ロール12との回転速度を同一とし,代わりに第1ロール11と第2ロール12とを異径とすることで円柱面の移動速度差を出してもよい。むろん,第1ロール11と第2ロール12とで半径と回転速度とのいずれもが異なり,円柱面の移動速度差も異なるようにしてもよい。
また,原板送出部2にて原板コイル10を使用することは必須ではない。原電極板6を製造する装置から直接に原電極板6を受け入れてプレスロール対3に進入させるように構成してもよい。同様に電極板受取部4にて電極板7を巻き取ることも必須ではない。電極板7に次段階の処理を施す装置に直接に電極板7を送り込むように構成してもよい。また,製造する電極板は,リチウムイオン電池,ニッケル水素電池,全固体電池等,いかなる種類の電池のものでもよい。また,正極板,負極板のいずれでもよい。
1 電極板の製造装置
2 原板送出部
3 プレスロール対
4 電極板受取部
5 駆動部
6 原電極板
7 電極板
8 ロール取付軸
9 テンションローラ
11 第1ロール
12 第2ロール
13 テンションローラ
14 巻き取り軸
19 集電箔
20 未成電極層
21 電極層
θ 巻き付き角

Claims (5)

  1. 集電箔の両面に電極層を有する電極板を製造する電極板の製造方法であって,
    集電箔の両面に未成電極層を有する原電極板を送出する原板送出部と,
    前記原板送出部から送出された原電極板に両面側から接触して前記未成電極層を電極層とするプレスロール対と,
    前記プレスロール対を通過した電極板を受ける電極板受取部と,
    前記プレスロール対の各ロールを,前記原電極板および前記電極板の搬送方向に回転させる駆動部とを用い,
    前記原板送出部,前記プレスロール対,および前記電極板受取部の位置関係を,前記原電極板および前記電極板が一方のロールに対して巻き付く配置としておき,
    前記駆動部による前記各ロールの駆動を,前記原電極板および前記電極板が巻き付かれる方のロールである内ロールの円柱面の移動速度よりも,もう一方のロールである外ロールの円柱面の移動速度が速くなるように行うことを特徴とする電極板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極板の製造方法であって,
    前記外ロールの円柱面の移動速度を,前記内ロールの円柱面の移動速度の1.03~1.05倍の範囲内とすることを特徴とする電極板の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電極板の製造方法であって,
    前記原電極板および前記電極板の前記内ロールへの巻き付き角が30~120°の範囲内であることを特徴とする電極板の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の電極板の製造方法であって,
    前記原板送出部から,表裏の未成電極層の密度に差がある原電極板を,より高密度の未成電極層が前記プレスロール対にて前記内ロールの側に向くように送出することを特徴とする電極板の製造方法。
  5. 集電箔の両面に電極層を有する電極板を製造する電極板の製造装置であって,
    集電箔の両面に未成電極層を有する原電極板を送出する原板送出部と,
    前記原板送出部から送出された原電極板に両面側から接触して前記未成電極層を電極層とするプレスロール対と,
    前記プレスロール対を通過した電極板を受ける電極板受取部と,
    前記プレスロール対の各ロールを,前記原電極板および前記電極板の搬送方向に回転させる駆動部とを有し,
    前記原板送出部,前記プレスロール対,および前記電極板受取部の位置関係が,前記原電極板および前記電極板が一方のロールに対して巻き付く配置に設定されており,
    前記駆動部は前記各ロールの駆動を,前記原電極板および前記電極板が巻き付かれる方のロールの円柱面の移動速度よりも,もう一方のロールの円柱面の移動速度が速くなるように行うものであることを特徴とする電極板の製造装置。
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