JP6985583B2 - 空調制御装置 - Google Patents
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Description
図1Aは、空調システムを構成する複数の空調機10A〜10Uが据え付けられている建屋の平面図である。また、図1Bは、図1Aに記載の建屋のX−X線における断面図である。
図3は、空調機10の構成図である。図3において、空調機10は、冷房運転および暖房運転が可能な冷凍装置であり、熱源側ユニット11と、室内ユニット21と、熱源側ユニット11と室内ユニット21とを接続するための液冷媒連絡配管2、及びガス冷媒連絡配管3とを備えている。空調機10の冷媒回路Cには、例えば、単一冷媒であるR32が封入されている。
図3において、熱源側ユニット11は、主に、圧縮機12、四方切換弁15、熱源側熱交換器13、及び膨張弁14を有している。さらに、熱源側ユニット11は熱源側ファン16も有している。
圧縮機12は、低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出する。圧縮機12では、スクロール式、ロータリ式等の圧縮機構が圧縮機モータ12aによって駆動される。圧縮機モータ12aの運転周波数は、インバータ装置によって変更される。
熱源側熱交換器13は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。熱源側熱交換器13の近傍には、熱源側ファン16が設置される。熱源側熱交換器13では、熱源側ファン16が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。
膨張弁14は、開度可変の電子膨張弁である。膨張弁14は、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において熱源側熱交換器13の下流側に配置されている。
四方切換弁15は、第1から第4までのポートP1〜P4を有している。四方切換弁15では、第1ポートP1が圧縮機12の吐出側に接続され、第2ポートP2が圧縮機12の吸入側に接続され、第3ポートP3が熱源側熱交換器13のガス側端部に接続され、第4ポートP4がガス側閉鎖弁5に接続されている。
熱源側ファン16は、プロペラファン16aと、プロペラファン16aを駆動するモータ16bとで構成されている。モータ16bは、インバータ装置によって、その回転数が可変である。
図3に示すように、熱源側ユニット11には熱源側制御部41aが搭載されている。また、図4は、空調機10の制御部41を示すブロック図である。図4において、熱源側制御部41aは、マイコン41aa、メモリ41abを内蔵している。マイコン41aaは、各種の演算を行い、制御対象機器への指令を行う。メモリ41abは、各種データを格納する。
天井裏温度センサ36は、熱源側ユニット11の空気の吸入口側で、熱源側ユニット11内に流入する空気の温度を検出する。本実施形態において、天井裏温度センサ36は、サーミスタからなる。
室内ユニット21は、室内熱交換器32と、室内ファン27とを有している。また、室内ユニット21には、リモートコントロールユニット(以下、「リモコン42」という。)が付帯されている。ユーザーは、リモコン42を介して、空調機10の各種運転モード等を設定することができる。
室内熱交換器32は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室内熱交換器32の近傍には、室内ファン27が設置される。
室内ファン27は、クロスフローファンである。室内ファン27は、ファン27aと、ファン27aを回転させるための室内ファンモータユニット27bとを有している。
図1に示すように、室内ユニット21には、室内側制御部41bが搭載されている。また、図4に示すように、室内側制御部41bは、マイコン41ba及びメモリ41bbを内蔵している。
室内ユニット21には、室内熱交温度センサ44と室内温度センサ46とが設けられている。室内熱交温度センサ44は、室内熱交換器32の中間位置に設置され、冷媒の飽和温度を検出する。
集中制御部40は、圧縮機12の運転周波数、四方切換弁15の切換動作、膨張弁14の開度、および熱源側ファン16、室内ファン27の回転を遠隔制御することができる。そのため、集中制御部40は、外部との通信制御も行うことができる。
記憶部401は、集中制御部40の各部間のデータ、及び集中制御部40と各空調機10A〜10Uとの間で通信された運転情報を記憶する。
判定部403は、上記運転情報に基づいて各空調機10A〜10Uの運転状態が予め設定される運転条件を充足しているか否かを判断する。
通信部405は、通信ネットワーク6に対するインタフェースであり、指令部407の命令に従って通信ネットワーク6に信号を送信し、或いは通信ネットワーク6から信号を受信し、その旨を表す信号を指令部407に送る。
指令部407は、通信部405を制御して各空調機10A〜10Uから送信された運転情報を受信し、且つその運転情報に基づき集中制御部40の各部の動作を制御する。
空調機10では、四方切換弁15によって、冷媒の循環サイクルを冷房運転時の循環サイクルおよび暖房運転時の循環サイクルのいずれか一方に切り換えることが可能である。
冷房運転では、図3に示す四方切換弁15が実線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、熱源側ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、熱源側熱交換器13が凝縮器となり、室内熱交換器32が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
暖房運転では、図1に示す四方切換弁15が破線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、熱源側ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室内熱交換器32が凝縮器となり、熱源側熱交換器13が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
この空調システムでは、集中制御部40が、複数の空調機10A〜10Uそれぞれの制御部41を介して、複数の空調機10A〜10Uの各種運転を遠隔制御している。本発明に係る空調制御装置は、集中制御部40、及び複数の空調機10A〜10Uそれぞれの制御部41で構成されている。
図5は、集中制御部40の動作フローチャートである。以下、図5を参照しながら、その動作を説明する。
先ず、集中制御部40は、ステップS1において、圧縮機12の起動指令の有無を判定し、起動指令が有る場合はステップS2へ進み、起動指令が無い場合は、起動指令の有無の判定を継続する。
次に、集中制御部40は、ステップS2において、起動指令が一斉起動に該当するか否かを判定する。ここで、一斉起動とは、全空調機10A〜10Uの圧縮機12を起動すること、又は所定数以上の部屋の空調機の圧縮機12を起動することである。
次に、集中制御部40は、ステップS3において、運転を開始させる空調機の順序を設定するため、圧縮機12を最初に起動させる第1優先空調機群、次に起動させる第2優先空調機群、その次に起動させる第3優先空調機群、さらにその次に起動させる第4優先空調機群を特定する。
集中制御部40は、ステップS4において、第1優先空調機群に属する全ての空調機10A、10D、10E、10I、10N、10O、及び10Pの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS5において、第1優先空調機群に属する全ての空調機10A、10D、10E、10I、10N、10O、及び10Pの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS6に進む。
集中制御部40は、ステップS6において、第2優先空調機群に属する全ての空調機10B、10K、10F、10J、及び10Qの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS7において、第2優先空調機群に属する全ての空調機10B、10K、10F、10J、及び10Qの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS8に進む。
集中制御部40は、ステップS8において、第3優先空調機群に属する全ての空調機10C、10L、10G、及び10Rの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS9において、第3優先空調機群に属する全ての空調機10C、10L、10G、及び10Rの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS10に進む。
集中制御部40は、ステップS10において、第4優先空調機群に属する全ての空調機10M、10S、10T、及び10Uの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS11において、第4優先空調機群に属する全ての空調機10M、10S、10T、及び10Uの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していれば起動制御を終了する。
一方、集中制御部40は、先のステップS2において、一斉起動に該当しないと判定した場合にはステップS12に進み、通常の起動制御を行う。
集中制御部40は、ステップS13において、起動対象の空調機の圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していれば起動制御を終了する。
上記のように、集中制御部40が、複数の空調機10A〜10Uを部屋単位及びフロア単位でグループ分けをし、グループごとに圧縮機12を起動させる空調機の優先順位を設定し、記憶部401に記憶しているので、ステップS3における空調機の特定が容易である。
第1実施形態では、集中制御部40が、複数の空調機10A〜10Uを部屋単位及びフロア単位でグループ分けし、グループごとに圧縮機12を起動させる空調機の優先順位を設定し、時期をずらして圧縮機12を起動させる制御を行っている。
図6は、変形例における集中制御部40の動作フローチャートである。図6のフローチャートは、図5のフローチャートのステップS3からステップS11を変形したものであるので、それら各ステップの符号の末尾に「m」を添えた符号を使用している。以下、図5を参照しながら、その動作を説明する。
先ず、集中制御部40は、ステップS1において、圧縮機の起動指令の有無を判定し、起動指令が有る場合はステップS2へ進み、起動指令が無い場合は、起動指令の有無の判定を継続する。
次に、集中制御部40は、ステップS2において、起動指令が一斉起動に該当するか否かを判定する。
集中制御部40は、ステップS3mにおいて、運転を開始させる空調機の順序を設定するため、圧縮機12を最初に起動させる第1優先空間空調機群、次に起動させる第2優先空間空調機群、その次に起動させる第3優先空間空調機群、さらにその次に起動させる第4優先空間空調機群を特定する。
集中制御部40は、ステップS4mにおいて、第1優先空間空調機群に属する全ての空調機10I、10J、10N及び10Oの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS5mにおいて、第1優先空間空調機群に属する全ての空調機10I、10J、10N及び10Oの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS6mに進む。
集中制御部40は、ステップS6mにおいて、第2優先空間空調機群に属する全ての空調機10E、10F、10G及び10Hの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS7mにおいて、第2優先空間空調機群に属する全ての空調機10E、10F、10G及び10Hの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS8mに進む。
集中制御部40は、ステップS8mにおいて、第3優先空間空調機群に属する全ての空調機10A、10B、10C、10D、10K、10L及び10Mの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS9mにおいて、第3優先空間空調機群に属する全ての空調機10A、10B、10C、10D、10K、10L及び10Mの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していればステップS30に進む。
集中制御部40は、ステップS10mにおいて、第4優先空間空調機群に属する全ての空調機10P、10Q、10R、10S、10T及び10Uの圧縮機12を起動させる。
集中制御部40は、ステップS11mにおいて、第4優先空間空調機群に属する全ての空調機10P、10Q、10R、10S、10T及び10Uの圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していれば起動制御を終了する。
一方、集中制御部40は、先のステップS12において、一斉起動に該当しないと判定した場合にはステップS12に進み、通常の起動制御を行う。
集中制御部40は、ステップS13において、起動対象の空調機の圧縮機12が起動を完了したか否かを判定し、起動が完了していれば起動制御を終了する。
上記のように、集中制御部40が、複数の空調機10A〜10Uを部屋単位及びフロア単位でグループ分けし、各グループに優先順位を設定してそれを記憶部401に記憶しているので、「優先順位の高いグループに属する空調機の圧縮機12を起動させる」という方法で、ステップS3mにおける空調機の特定をすることができる。
(6−1)
集中制御部40は、複数の空調機10A〜10Uの圧縮機12を、時期をずらして起動させるので、一時期に電力消費が集中することが防止される。
各部屋とも、優先順位第1位の空調機が運転したのちは、順位第2位の空調機を運転するように、順次運転していくことによって、一時期に電力消費が集中することが防止される。
或いは、優先順位第1位の部屋に属する全ての空調機を運転したのちは、順位第2位の部屋に属する全ての空調機を運転するように、順次運転していくことによって、一時期に電力消費が集中することが防止される。
(7−1)
集中制御部40は、部屋ごとに最初に運転させる空調機をユーザーに設定させる、第1設定機能を有している。ユーザーは、リモコン42を介して第1設定機能を利用することができる。
集中制御部40は、特定の部屋に属する空調機だけを他の部屋に属する空調機よりも先に運転させるようにユーザーに設定させる、第2設定機能を有している。ユーザーは、リモコン42を介して第2設定機能を利用することができる。
上記実施形態及び上記変形例では、集中制御部40が空調機10A〜10Uの各制御部41とは別個に設けられている構成である。しかし、これに限定されるものではなく、空調機10A〜10Uのいずれかを親機として、親機の制御部41を集中制御部として設定しても良い。
21 室内ユニット
40 集中制御部(制御部)
Claims (6)
- 複数の空間にわたって分散設置された複数の室内ユニット(21)、及び前記各室内ユニット(21)に対応する複数の圧縮機(12)を含む空調システムを制御する空調制御装置であって、
前記圧縮機(12)の起動制御を行う制御部(40)を備え、
前記各室内ユニットと前記各圧縮機とがそれぞれ1対1に対応しており、
前記制御部(40)は、
前記複数の室内ユニット(21)をそれらが設置されている前記空間ごとにグルーピングし、
同じ時期に前記複数の室内ユニット(21)を運転させる指令があった場合に、前記各室内ユニット(21)に対応する前記圧縮機(12)を、時期をずらして起動させ、
その際、前記複数の空間のうち第1空間および第2空間それぞれにおいて、少なくとも1台の前記室内ユニット(21)に対応する前記圧縮機(12)を最初の時期に起動させる、
空調制御装置。 - 複数の空間にわたって分散設置された複数の室内ユニット(21)、及び前記各室内ユニット(21)に対応する複数の圧縮機(12)を含む空調システムを制御する空調制御装置であって、
前記圧縮機(12)の起動制御を行う制御部(40)を備え、
前記各室内ユニットと前記各圧縮機とがそれぞれ1対1に対応しており、
前記制御部(40)は、
前記複数の室内ユニット(21)をそれらが設置されている前記空間ごとにグルーピングし、
同じ時期に前記複数の室内ユニット(21)を運転させる指令があった場合に、前記各室内ユニット(21)に対応する前記圧縮機(12)を、時期をずらして起動させ、
その際、前記制御部(40)は、前記複数の空間それぞれにおいて、少なくとも1台の前記室内ユニット(21)に対応する前記圧縮機(12)を最初の時期に起動させる、
空調制御装置。 - 前記複数の空間それぞれには1又は2以上の前記室内ユニット(21)が設置されており、
前記制御部(40)は、前記複数の空間のうち2以上の前記室内ユニット(21)が設置されている所定空間については、予め前記所定空間ごとに前記各室内ユニット(21)間で運転の優先順位を設定している、
請求項1又は請求項2に記載の空調制御装置。 - 複数の空間にわたって分散設置された複数の室内ユニット(21)、及び前記各室内ユニット(21)に対応する複数の圧縮機(12)を含む空調システムを制御する空調制御装置であって、
前記圧縮機(12)の起動制御を行う制御部(40)を備え、
前記各室内ユニットと前記各圧縮機とがそれぞれ1対1に対応しており、
前記制御部(40)は、
前記複数の室内ユニット(21)をそれらが設置されている前記空間ごとにグルーピングし、
同じ時期に前記複数の室内ユニット(21)を運転させる指令があった場合に、前記各室内ユニット(21)に対応する前記圧縮機(12)を、時期をずらして起動させ、
その際、前記複数の空間それぞれに対して予め優先順位を設定し、前記優先順位に沿って該当する前記空間に属する前記室内ユニット(21)を運転させる、
空調制御装置。 - 前記制御部(40)は、前記空間ごとに最初に運転させる前記室内ユニット(21)をユーザーに設定させる、第1設定機能を有する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空調制御装置。 - 前記制御部(40)は、特定の前記空間に属する前記室内ユニット(21)だけを他の前記空間に属する前記室内ユニット(21)よりも先に運転させるようにユーザーに設定させる、第2設定機能を有する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空調制御装置。
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